JP2010089483A - セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロース繊維集合体を解繊し、セルロース繊維と熱可塑性樹脂が均一に混合されたセルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物を得る製造方法を提供する。
【解決手段】機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーに、解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、発生した摩擦熱により前記熱可塑性樹脂を溶融させて、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程、前記混合物を、加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程であり、前工程の混合時の温度よりも50℃を超える温度まで低下させることなく混練する工程を有している、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法と、前記方法で得られた組成物からなる樹脂成形体に関する。
樹脂成形体の機械的強度を高めるため、ガラス繊維等の無機繊維を配合したものが汎用されている(特許文献1〜4)。しかし、無機繊維が配合された樹脂成形体は、焼却時に無機繊維に由来する残渣が発生して、この残渣を埋め立て処理等する必要があるため、無機繊維を使用しない樹脂成形体が求められている。
特開平7−80834号公報 特開平8−207068号公報 特開2003−245967号公報 特公平3−52342号公報 特開2003−103516号公報 特開2007−84713号公報
特許文献5に記載の方法により得られた木粉含有コンパウンドからなる成形体は、焼却時に燃焼残渣を生じない点で優れているが、成形体は重く、機械的強度が充分ではない。
木粉に代えてセルロース繊維を使用した場合、成形体の機械的強度を高めることができるが、セルロース繊維の解繊が充分でないと、成形体中にセルロースが均一に分散されず、成形体の機械的強度にむらが生じてしまい、実用できない。
本願出願人は、先にセルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物に関する発明を出願している(特許文献6)。前記組成物から得られた樹脂成形体は、セルロース繊維の分散性が良いため、成形品外観が美しく、機械的強度も優れているものである。
特許文献6の発明は、セルロース繊維集合体を解繊する第1工程、解繊されたセルロース繊維に前記熱可塑性樹脂が付着した混合物を得る第2工程、前記混合物を冷却しながら低速攪拌する第3工程を有しています。そして、押出成形機に供給できる形態にするため、第2工程から第3工程に移行するときに冷却して造粒する操作が必要となる。実施例では、第2工程から第3工程に移行するとき、80℃に冷却して造粒物を得た後、押出機に供給して、190℃で押出成形している。よって、一旦80℃まで冷却したものを190℃まで加温しなければならず、エネルギー損失が大きく、生産効率も悪いという点で改善の余地があった。
本発明は、セルロース繊維集合体を解繊して、セルロース繊維と熱可塑性樹脂が均一に混合されたセルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物を得る製造方法を提供するものであり、製造時に要するエネルギー量を低減することができ、生産効率も高く、更にセルロース繊維の分散性をより高めることで、より美しい外観を有する成形体が得られる製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、課題の解決手段として、下記の各発明を提供する。
(1)機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程、
混合機に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程、
前記混合物を、加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程であり、前工程の混合時の温度よりも50℃を超える温度まで低下させることなく混練する工程、
を有している、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(2)前記加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程の後、押出成形機にて溶融混練し、60〜200メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させた後、押し出す工程を有している、請求項1記載の製造方法。
(3)機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程、
混合機に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程、
前記混合物を押出成形機にて溶融混練し、60〜200メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させた後、押し出す工程を有している、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(4)前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊する工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
(5)前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊するとき、前記セルロース繊維集合体として棒状のパルプシートを用い、ミキサーの羽根とのなす角度が45°〜90°の範囲になるようにして、前記棒状のパルプシートと前記羽根を接触させて解繊する工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
(6)前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、セルロース繊維集合体を解繊機(但し、回転羽根を有するミキサーは除く)により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
(7)前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、加温手段を備えた混練手段(但し、回転羽根を有するミキサーと解繊機は除く)により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
(8)前記混合機により、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程が、
前記混合機として、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーを使用し、前記ミキサーに解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、発生した摩擦熱により前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維に前記熱可塑性樹脂が付着した混合物を得る工程である、請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
(9)前記混合機により、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程が、
前記混合機として、加温手段を備えた混練手段(但し、回転羽根を有するミキサーは除く)を使用し、前記混練手段に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて加温しながら攪拌することで、前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程である、請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
(10)前記加温装置を備えた混練手段が、ニーダー、バンバリミキサー、バッチ溶融混練材料を喰い込んだ状態でシリンダー内に供給できるロール又はスクリューを有する押出機、オープンロール混練機(ロールミル)から選ばれるものである、請求項1〜9のいずれか1項記載の製造方法。
(11)請求項1〜10のいずれか1項記載の製造方法により得られたセルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物から得られた樹脂成形体であり、下記要件(a)及び(b)を満たす樹脂成形体。
(a)前記組成物から射出成形して得られた厚さ3mmの樹脂成形体の表面に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が5個/500cm2以下であること。
(b)前記組成物7gから得られた厚さ100〜800μmのプレス成形体に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が20個/7g以下であること。
(12)密度が0.4〜1.3g/cm3である、請求項11記載の樹脂成形体。
本発明のセルロース繊維含有組成物の製造方法によれば、エネルギー消費量を低減させることができ、効率的に連続的に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂の混合物を得ることができる。このため、セルロース繊維含有組成物を用いて成形する場合には成形性も良く、得られた樹脂成形体中には、セルロース繊維が均一に分散され、軽量で機械的強度が高い。
(a)は、本発明の製造方法中、機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程で使用できる棒状パルプシートの斜視図、(b)は、(a)の平面図。 (a)は、図1とは別形態の板状のパルプシートの斜視図、(b)は(a)の平面図、(c)は更に別形態の板状のパルプシートの平面図。 図1の棒状パルプシートを用いた場合の解繊方法を説明するための図。
<セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法>
以下、本発明の製造方法を工程ごとに説明する。
(1)第1工程
第1工程の処理は、機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程であり、機械的手段でセルロース集合体を解繊できる方法であれば特に制限されないが、下記の4つの工程から選択して適用することが好ましい。
(第1a工程)
第1a工程は、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊する工程である。
ミキサーは、攪拌手段として回転羽根を有するものであればよく、好ましくは加温手段を有しているものであり、例えば、三井鉱山(株)製ヘンシェルミキサー、FM20C/I(容量20L)や(株)カワタ製スーパーミキサー、SMV−20(容量20L)を用いることができる。
回転羽根は、通常、上羽根と下羽根の2枚構成、あるいは上羽根、中間羽根、下羽根の3枚構成であるが、その枚数に制約はない。また、羽根の形状に制約はないが、たとえば上羽根には混練用タイプ、下羽根には高循環・高負荷用、中間羽根を使用する場合は溶融液用を用いる。
第1a工程では、攪拌時の回転羽根の平均周速が10〜100m/秒の範囲で攪拌することが好ましく、より好ましくは平均周速が10〜90m/秒、更に好ましくは平均周速が10〜80m/秒で攪拌する。
第1a工程における処理は、セルロース繊維集合体の解繊を充分に行うことができればよく、例えば、セルロース繊維集合体が綿状に変化したことが目視にて確認できた時点を第1工程の処理の終了とすることができる。回転羽根の平均周速と攪拌時間は、セルロース繊維集合体の種類、形状、大きさ、投入量等により変化するものであるため、前記したように綿状に変化した時点を基準とすることが好適である。
(第1b工程)
第1b工程は、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊するとき、前記セルロース繊維集合体として棒状のパルプシートを用い、ミキサーの羽根とのなす角度が45°〜90°の範囲になるようにして、前記棒状のパルプシートと前記羽根を接触させて解繊する工程である。
第1b工程において、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊する。
第1b工程で用いるセルロース繊維集合体は、棒状のパルプシートである。「棒状」とは、細長い形状で、単なる1枚のシートよりも強度の大きなものを意味する。棒状のパルプシートとしては、例えば、
(I)パルプシートを1回巻き又は2回巻き以上(好ましくは2〜5回巻き)丸めて筒状にしたもの、
(II)パルプシートを1巻き又は2巻き以上丸めて筒状にした後、半径方向に押し潰して細長い板状にしたもの、
(III)パルプシートを交互に異なる方向になるように1回又は複数回(好ましくは2〜10回)折り畳んで細長い板状にしたもの、
(IV)パルプシートを同一方向に1回又は複数回(好ましくは2〜10回)折り畳んで細長い板状にしたもの、
(V)パルプシートをランダムな方向に1回又は複数回(好ましくは2〜10回)折り畳んで細長い板状にしたもの、等を用いることができる。
パルプシートの形状は特に制限されるものではなく、上記(I)〜(V)の形態にできるものであればよく、長方形、正方形、円、扇形、三角形、五角形以上の多角形等のものを用いることができる。
パルプシートは、例えば、厚さが0.1〜5mm、好ましくは1〜3mm、幅10〜50cm、長さ60〜100cm程度のものを用いることができる。
パルプシートは、JIS P8112,P8131に記載された方法(ミューレン破裂強さ試験機を使用)により測定される破裂強さが0.5〜10.0kPam2/gの範囲であることが好ましい。この範囲内であると、上記した(I)〜(V)の方法を適用して、棒状のパルプシートを得ることができる。なお、引張強度が上記の下限値未満であっても、巻き回数や折り畳み回数をより多くすればよい。
(I)の筒状形態のものは、例えば、図1(a)、(b)に示すようにして筒状に巻かれたものである。図1では、パルプシートが2回半巻かれた状態を示している。これを押し潰したものが(II)の板状形態のものになる。
(III)の板状形態のものは、例えば、図2(a)、(b)に示すようにして、パルプシートを交互に異なる方向になるように折り畳んで、細長い板状にしたもの(即ち、蛇腹状に折り畳んだもの)である。図2(c)は、(IV)の板状形態に相当する、同じ方向に折り畳まれたものを示している。
棒状のパルプシートは、上記(I)〜(V)の筒状又は板状のパルプシートと同程度の強度を有しているものであれば、巻いたり、折り畳んだりすることなく、単に1枚のシートを切断しただけのものでもよい。
棒状のパルプシートは、作業性を考慮すると、縦長さ/横幅(直径)の比率が3以上であることが好ましい。
ミキサーは、攪拌手段として回転羽根を有するものであればよく、好ましくは加温手段を有しているものであり、例えば、三井鉱山(株)製ヘンシェルミキサー、FM20C/I(容量20L)や(株)カワタ製スーパーミキサー、SMV−20(容量20L)を用いることができる。
回転羽根は、通常、上羽根と下羽根の2枚構成、あるいは上羽根、中間羽根、下羽根の3枚構成であるが、その枚数に制約はない。また、羽根の形状に制約はないが、たとえば上羽根には混練用タイプ、下羽根には高循環・高負荷用、中間羽根を使用する場合は溶融液用を用いる。
第1b工程では、攪拌時の回転羽根の平均周速が10〜100m/秒の範囲で攪拌することが好ましく、より好ましくは平均周速が10〜90m/秒、更に好ましくは平均周速が10〜80m/秒で攪拌する。
第1b工程では、図3に示すようにして、パルプシートを棒状にしたものと、ミキサーの羽根とのなす角度が所定範囲になるようにして解繊する。図3は、棒状のパルプシートとミキサーの羽根との接触状態を説明するためのものであり、ミキサーの構造を説明するためのものではない。
第1b工程では、図3に示す棒状のパルプシート1の中心線と、ミキサー10の羽根11の中心線(又は回転状態の羽根11により生じる円形回転面の表面)とのなす角度αは、45〜90°であり、好ましくは60〜90°、より好ましくは75〜90°であり、90°かそれに近似した角度であることが更に好ましい。なお、上記したとおり、ミキサーが上羽根と下羽根の2枚構成、あるいは上羽根、中間羽根、下羽根の3枚構成であるとき、少なくとも最初に接触する上羽根とのなす角度αが上記範囲を満たしていればよい。
第1b工程では、図3に示す状態にて棒状のパルプシート1の端部(羽根11から遠い方の端部)を機械的又は人為的に固定しておき、解繊の進行と共に、上記した所定角度αを維持したまま、回転状態の羽根11に向かって棒状のパルプシート1を押し込んでいく。そして、棒状のパルプシート1の固定端部が回転状態の羽根11に近づいたとき、固定状態を解放する。このようにして解繊するとき、羽根11の回転圧力により、棒状のパルプシート1の先端の解繊部分(接触部分)も振動するため、上記の角度αも多少変動する可能性があるが、角度αの変動範囲は、初期の設定角度αから±10°程度の範囲であればよい。
第1b工程における処理は、セルロース繊維集合体の解繊を充分に行うことができればよく、例えば、セルロース繊維集合体が綿状に変化したことが目視にて確認できた時点を第1工程の処理の終了とすることができる。回転羽根の平均周速と攪拌時間は、セルロース繊維集合体の種類、形状、大きさ、投入量等により変化するものであるため、前記したように綿状に変化した時点を基準とすることが好適である。
このような第1b工程の解繊法を適用することにより、例えば、第1a工程のように、パルプシートをそのままミキサーで解繊した場合と比べると、より解繊状態が向上され、熱可塑性樹脂と混合した場合の分散性も向上される。
(第1c工程)
第1c工程は、セルロース繊維集合体を解繊機により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である。
解繊機は、上記した回転羽根を有するミキサーとは別のものであり、セルロース繊維集合体に対して機械的に作用することで解繊して、綿状のセルロース繊維(多数本のセルロース繊維が絡み合って、綿状になっているもの)にすることができるものであればよい。解繊機は、乾式による解繊方式を採用するものが好ましく、市販されている古紙等の解繊に用いるものを挙げることができる。このような解繊機としては、(株)瑞光製の解繊機(Model FF-270,FF-280,FF-290)、池上機械(株)製のリサイクルブレーカーRB-100、石川県創造化開発共同組合製の古紙解繊機、西日本技術開発(有)製の小型乾式解繊機「ファイバライザ」、ターボ工業(株)のターボミル等を挙げることができる。
第1c工程における処理は、セルロース繊維集合体の解繊を充分に行うことができればよく、例えば、セルロース繊維集合体が綿状に変化したことが目視にて確認できた時点を第1c工程の処理の終了とすることができる。回転羽根の平均周速と攪拌時間は、セルロース繊維集合体の種類、形状、大きさ、投入量等により変化するものであるため、前記したように綿状に変化した時点を基準とすることが好適である。
(第1d工程)
第1d工程は、セルロース繊維集合体を、加温手段を備えた混練手段により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である。
加温手段を備えた混練手段は、上記した回転羽根を有するミキサーや解繊機とは別のものであり、ニーダー(好ましくは加圧式ニーダー)、バンバリミキサー、バッチ溶融混練材料を喰い込んだ状態シリンダー内に供給することができるロール又はスクリューを有する押出機、オープンロール混練機(ロールミル)から選ばれるものを用いることができる。
具体的には、(株)井上製作所製の型式KH-1-S、KH-2-S、KH-3-S、KH-5-S、KH-10-S、KH-20-S、KH-50-S、KH-100-S、KH-300-S、KH-500-S、KH-1000-S、KH-1500-S等のニーダー、(株)モリヤマ製の2軸テーパー押出機(2TE)(MS式2軸テーパースクリューとダイスを組み合わせた押出機)、2軸1軸押出機、フィーダールーダー(MS式2軸テーパースクリューとスクリュー押出機を組み合わせた押出機)、加圧型ニーダー、三井サーファー社製のオープン型高剪断二軸スクリュー混練造粒機、ニーデックス社製のオープンロール連続混練造粒機、(株)神戸製鋼所のMIXTRON BBミキサー等を挙げることができる。
なお、ニーダー等の加温手段を備えた混練手段は、上記した回転羽根を有するミキサーや解繊機と比べると解繊能力が劣るため、セルロース繊維集合体として柔らかいものを使用する方法、予めセルロース繊維集合体に対して水で湿潤させる等の柔軟化処理をした後、解繊する方法を適用してもよい。
第1工程(第1a、第1b、第1c、第1d工程)で用いるセルロース繊維集合体は、多数のセルロース繊維が結合一体化されたものであり、天然物でも工業製品でもよく、麻繊維、竹繊維、綿繊維、木材繊維、ケナフ繊維、ヘンプ繊維、ジュート繊維、バナナ繊維、ココナツ繊維等の集合体を用いることができる。
セルロース繊維は、熱安定性が高い点から、αセルロース含有量が高いものが好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。
セルロース繊維集合体としては、パルプシート又はその切断物が好ましい。パルプシート又はその切断物の厚み、形状、大きさは特に制限されず、ミキサーへの投入作業や攪拌作業が円滑にできる範囲で選択することができる。
セルロース繊維集合体がシートの場合は、例えば、厚さが0.1〜5mm、好ましくは1〜3mmで、幅1〜50cmで、長さ3〜100cm程度のものを用いることができる。
セルロース繊維集合体がシートの切断物の場合は、例えば、厚さが0.1〜5mm、好ましくは1〜3mmで、幅2mm〜1cmで、長さ3mm〜3cm程度の短冊状のもの、又は一辺が2mm〜1cm程度の四角形状のものが好ましい。
セルロース繊維集合体の水分含有率は、20質量%以下が好ましく、17質量%以下がより好ましく、15質量%以下が更に好ましい。水分含有率が20質量%以下であると、次工程において摩擦熱の発生による昇温が容易になり、セルロース繊維集合体が解繊され易く凝集物が残らないので好ましい。なお、水分含有率は、カールフィッシャー法による水分測定等により求める。
必要に応じて、セルロース繊維以外の有機繊維を使用することができるが、セルロース繊維と有機繊維の合計量中、セルロース繊維の割合が50質量%以上になるようにすることが好ましく、より好ましくは55質量%以上である。セルロース繊維以外の有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維等を用いることができる。
(2)第2工程
第2工程は、混合機に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程である。
第2工程では、混合機として、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーを使用する方法(第2a工程)、加温手段を備えた混練手段を使用する方法(第2b工程)を適用することができる。
(第2a工程)
第2a工程では、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーを使用し、前記ミキサーに解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、発生した摩擦熱により前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る。この第2a工程では、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーを使用するため、前記混合物は、解繊されたセルロース繊維に前記熱可塑性樹脂が付着した混合物になっている。
第2a工程では、攪拌時の回転羽根の平均周速が10〜100m/秒の範囲で攪拌することが好ましく、より好ましくは平均周速が10〜90m/秒、更に好ましくは平均周速が10〜80m/秒で攪拌する。攪拌を継続するとミキサー内の温度が上昇し続け、モーターの動力が上昇する。この動力の上昇及びミキサー内の温度に応じて攪拌速度を徐々にあるいは一気に減速して回転数を低下させることが好ましく、平均周速が前記範囲になるようにする。
この状態で撹拌を継続した場合、再び動力が上昇するので、連結する次の第3工程で使用する冷却ミキサーに混合物を排出する。このとき、この混合物では、解繊されたセルロース繊維が熱可塑性樹脂中にほぼ均一に付着している。
第2a工程では、ミキサー内の昇温を補助して、セルロース繊維と熱可塑性樹脂との混合物の製造を容易にするため、加温手段により、ミキサーを加温することもできる。このときの温度は120〜200℃程度が好ましい。
(第2b工程)
第2b工程では、加温手段を備えた混練手段(上記の回転羽根を有するミキサーは除く)を使用し、前記混練手段に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて加温しながら攪拌することで、前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る。この第2b工程では、加温手段を備えた混練手段を用いるため、前記混合物は、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂が互いに分散した混合物となり、第2a工程のように、解繊されたセルロース繊維に前記熱可塑性樹脂が付着した混合物にはならない。
第2b工程で使用する加温手段を備えた混練手段としては、第1d工程で使用したものを同じものを挙げることができる。
第2工程(第2a工程又は第2b工程)で用いる熱可塑性樹脂としては、融点230℃以下の結晶性樹脂及び非晶性樹脂から選ばれるものを用いることができる。
融点230℃以下の結晶性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド6、11、12、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、生分解性樹脂〔PBS(ポリブチレンサクシネート)系、PBSA(ポリブチレンサクシネートアジペート)系、PCL(ポリカプロラクトン)系、PLA(ポリ乳酸)系、セルロースアセテート系〕等が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましい。
非晶性樹脂は、キャピラリオメーターで測定した溶融粘度が102〜105ポイズ(200℃,剪断速度100sec-1)のものを用いることができ、GPPS、MIPS、HIPS、AS、ABS、PMMA等が好ましい。
第2工程(第2a工程又は第2b工程)で用いるセルロース繊維と熱可塑性樹脂の総量は、ミキサーの容量等に応じて設定する。セルロース繊維と熱可塑性樹脂の比率(いずれも絶乾状態とした場合)は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、セルロース繊維5〜500質量部が好ましく、より好ましくは7〜450質量部、更に好ましくは10〜400質量部である。
特に、セルロース繊維の配合比率を多くする場合、例えば、樹脂100質量部に対しセルロース繊維を67質量部超えて配合する場合は、熱可塑性樹脂として粘度が低いものを用いることが望ましい。
例えば、ポリプロピレンを用いる場合、そのメルトフローレートは、温度230℃、荷重21.6Nの条件下、20〜200g/10分のものが好ましく、ポリエチレンを用いる場合、そのメルトフローレートは、温度190℃、荷重21.6Nの条件下、10〜200g/10分のものが好ましい。
また例えば、ABS樹脂を用いる場合、そのメルトフローレートは、温度220℃、荷重100Nの条件下、10〜200g/10分のものが好ましく、ポリスチレンを用いる場合、温度200℃、荷重50Nの条件下、5〜100g/10分のものが好ましい。
(3)第3工程
第3工程は、第2工程(第2a工程又は第2b工程)で得られた混合物を、加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程であり、前工程の混合時の温度よりも20℃を超える温度まで低下させることなく混練する工程である。
第3工程は、第2工程における混合時の温度を積極的に低下させることなく、即ち冷却することなく混練することを目的とする工程である。このため、第2工程から第3工程への移行時、即ち、第2工程で用いるミキサーから、第3工程で用いる加温手段を備えた混練手段に混合物を移し替えるときの自然冷却等による温度低下を除いて、冷却することはしない。
第3工程では、第2工程の混合時の温度よりも20℃を超える温度まで低下させることなく(第2工程の混合温度が120℃であると、第3工程の混合温度は100℃未満にはしない。)、好ましくは15℃、より好ましくは10℃、更に好ましくは5℃を超える温度まで低下させることなく混合する。
加温手段を備えた混練手段としては、第1d工程で使用したものを同じものを挙げることができる。
(4)第4工程
第4工程は、必要に応じて付加できる工程であり、上記の第1工程〜第3工程を経て得られた溶融混合物を押出成形機(第3工程と同じ押出機を用いることができる)にて溶融混練した後、60〜150メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させ、その後、押し出す工程である。
メッシュ部は、ステンレス等の金属製のものであり、枠体内部にメッシュが形成された篩状のものである。メッシュ部は、押出成形機の出口近傍に配置することができる。メッシュ部のメッシュは60〜200メッシュであり、60〜150メッシュが好ましく、60〜100メッシュがより好ましい。
メッシュ部は、異なるメッシュの2以上を組み合わせて用いることができる。例えば、組成物の流れ方向を上流(押出機の材料投入口に近い方)から下流(押出機の出口に近い方)とした場合、上流側により小さなメッシュ(より目開きの大きなもの)を配置し、下流側により大きなメッシュ(より目開きの小さなものであり、60〜200メッシュのもの)を配置することができる。
このようなメッシュの異なる2つのメッシュ部の組み合わせとしては、上流側に10〜20メッシュのメッシュ部を配置し、下流側に60〜200メッシュのメッシュ部を配置することができる。2つのメッシュ部は重ね合わせた状態で配置されていてもよいし、0.01〜0.1cm程度の間隔を置いて配置されていてもよい。
この第4工程の処理により、解繊されていない繊維乃至は繊維塊を取り除くことができるため、成形体を製造したときのセルロース繊維の分散性がより高められる。また、上記したように目開きの異なる2つのメッシュを分離配置した場合には、より小さなメッシュ(より目開きの大きなもの)で大きめの繊維塊を取り除くことができ、より大きなメッシュ(より目開きの小さなもの)で更に小さな繊維塊を取り除くことができるため好ましい。
なお、第2工程で得られた混合物に対して、上記したようなニーダー等を用いた第3工程の処理をすることなく、前記混合物を押出成形機に供給して溶融混練した後、60〜150メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させ、その後、押し出す処理をすることもできる。
<樹脂成形体>
本発明の樹脂成形体は、本発明の製造方法により得られたセルロース繊維含有組成物の固化物(造粒物)を用い、押出機や射出成形機により、所望形状に成形して得ることができる。なお、前記固化物(造粒物)の粒径が不揃いである場合には、必要に応じて、成形前に粉砕して粒径を揃えることができる。
本発明の樹脂成形体の製造に際しては、必要に応じて、セルロース繊維含有組成物の固化物(造粒物)に加えて、更に熱可塑性樹脂(成形体用の熱可塑性樹脂)を追加することができる。成形体用の熱可塑性樹脂としては、セルロース繊維含有組成物の製造に用いた樹脂のほか、公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。成形体用の熱可塑性樹脂とセルロース繊維含有組成物の熱可塑性樹脂は同じもの又は相溶性のあるものを用いることが好ましいが、必要に応じて公知の相溶化剤を併用することで、相溶性のないものを用いてもよい。
樹脂成形体の製造時には、必要に応じて、カーボンブラック、無機顔料、有機顔料、染料、助色剤、分散剤、安定剤、可塑剤、改質剤、紫外線吸収剤又は光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、離型剤、結晶促進剤、結晶核剤、及び耐衝撃性改良用のエラストマー等を配合することができる。
本発明の樹脂成形体は、成形材料となるセルロース繊維含有組成物が解繊機により解繊されたセルロース繊維を使用して製造されているため、樹脂成形体中に解繊されたセルロース繊維が均一に分散されている。このため、下記要件(a)及び(b)を満たす樹脂成形体を得ることができる。
(a)前記組成物から射出成形して得られた厚さ3mmの樹脂成形体の表面に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が5個/500cm2以下(好ましくは3個/500cm2以下)であること。
(b)前記組成物7gから得られた厚さ100〜800μmのプレス成形体に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が20個/7g以下(好ましくは10個/7g以下)であること。
本発明の樹脂成形体は、非発泡構造のものであるが、必要に応じて公知の発泡剤を用いて発泡構造(発泡体)にすることもできる。本発明の樹脂成形体は、非発泡構造及び発泡構造に係わらず、熱可塑性樹脂中にセルロース繊維が均一に分散され、それらが相互に絡み合って存在していることにより、内部に微細な隙間が形成されているため、軽量化することができるほか、釘打ちした場合でもひび割れ等が生じることがない。
発泡体の気泡構造は、独立気泡構造であっても連続気泡構造であってもよく、両方が混在していてもよい。発泡倍率は、通常1.02倍以上であり、好ましくは1.03倍以上、より好ましくは1.05倍である。発泡倍率が1.02倍未満の場合、満足できる釘打ち性を得ることができない。
発泡体は、発泡剤を用いずに自然な発泡を利用する方法、及び発泡剤を使用する方法のいずれの方法で製造してもよい。発泡剤を使用する場合、揮発性ガス及び/又は揮発性ガスを発生する発泡剤あるいは、水を用いることができる。
揮発性ガスを発生する発泡剤あるいは揮発性ガスを発生する発泡剤としては、プロパン,ブタン、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、HCFC22,HFC−142b、HFC−134a等のハロゲン化炭化水素、塩化メチレンや塩化メチル等の塩素化炭化水素等の有機ガス、炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを挙げることができる。これらを使用する場合の発泡剤の配合量は特に限定されず、使用する発泡剤の種類、所望の発泡倍率に応じて適宜設定すればよい。
また、クエン酸、アゾ化合物、ヒドラジド化合物、アジド化合物、炭酸塩等の分解型発泡剤も使用することができる。これらを使用する場合の発泡剤の割合は、発泡倍率等に応じて、例えば、樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部である。
発泡剤は、熱可塑性樹脂と混合して用いてもよく、熱可塑性樹脂に含浸させて用いてもよい。更に発泡剤は、溶融混練された熱可塑性樹脂に添加又は圧入させてもよい。
また、発泡剤として水を使用する場合は、押出機に直接ポンプ等を取り付けて水を添加してもよいが、熱可塑性樹脂に配合するセルロース繊維に予め含浸させてもよく、この場合は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部となるように水を含浸させることがよい。
また、セルロース繊維含有組成物の固化物(造粒物)に水分を吸収させ、これを用いて発泡成形してもよい。この場合、成形体100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部となるように水分を吸収させるのがよい。
前記発泡剤に加えて、必要に応じて、例えば、タルク、炭酸カルシウム等の発泡助剤(又は発泡核剤)を添加してもよい。発泡助剤(又は発泡核剤)の割合は、樹脂100質量部に対して0.1〜4質量部でよい。
本発明の樹脂成形体の密度は0.4〜1.5g/cm3であることが好ましく、0.5〜1.4g/cm3であることがより好ましく、0.6〜1.4g/cm3であることがより好ましいが、用途に応じては、圧縮成形することで、より大きな密度の成形体にしてもよい。
実施例1
(第1a工程)
ヒーターミキサー(上羽根:混練用タイプ、下羽根:高循環・高負荷用,ヒーター及び温度計付き,容量20L,品名ヘンシェルミキサーFM20C/I,三井鉱山(株)製)を140℃に加温し、下記のセルロースシートを投入し、平均周速50m/秒で攪拌した。約2分経過時点において、セルロース繊維品が綿状に変化した。
(セルロースシート)
日本製紙(株)製のパルプNDP−T,平均繊維径25μm,平均繊維長さ1.8mm,αセルロース含有量90%からなる、幅60cm、長さ80cm、厚み1.1mmのシートを、幅10cm、長さ20cmに切断したもの。
(第2a工程)
引き続き、ヒーターミキサー内にポリプロピレン(サンアロマー(株)製のJ139)を投入した後、平均周速50m/秒で攪拌を続けた。このときのモーターの動力は2.5kWであった。ミキサーの温度が120℃に達した時に、MPP(酸変性ポリプロピレン、三洋化成工業(株)製 ユーメックス1010)を投入し攪拌を続けた。
約10分経過時点において、動力が上がり始めた。更に1分後、動力は4kWに上昇したので、周速を25m/secの低速に落とした。更に、低速の撹拌の継続により、動力が再度上昇し始めた。
(第3工程)
低速回転開始1分30秒後、電流値が12Aに達したので(この時ミキサー内の温度は、175℃であった。)、ミキサーの排出口を開け、溶融状態の塊状混練物を、185℃、50rpmに設定したフィーダールーダー(モリヤマ製のMS式2軸テーパースクリューとスクリュー押出機を組み合わせた押出機)に投入し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット1.8kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は15分10秒であった。
実施例2
(第1b工程)
ヒーターミキサー(上羽根:混練用タイプ、下羽根:高循環・高負荷用,ヒーター及び温度計付き,容量20L,品名ヘンシェルミキサーFM20C/I,三井鉱山(株)製)を140℃に加温し、下記棒状のパルプシートを所定角度αにてミキサーに投入し、(図3参照)、平均周速50m/秒で攪拌した。約2分経過時点において、セルロース繊維品が綿状に変化した。
(棒状のパルプシート)
フェニックス社製の竹パルプ(平均繊維長さ1.7mm、αセルロース含有量90%、破裂強さ3.9kPa)からなる、幅5cm、長さ20cm、厚み1mmのシートを図1で示すようにして巻いて(但し、1回巻き)筒状にしたもの。
(第2a工程)
引き続き、ヒーターミキサー内にポリプロピレン(サンアロマー(株)製のJ139)を投入した後、平均周速50m/秒で攪拌を続けた。このときのモーターの電流値は30Aであった。ミキサーの温度が120℃に達した時に、MPPを投入し攪拌を続けた。
約10分経過時点において、動力が上がり始めた。更に1分後、動力は4KWに上昇したので、周速を25m/secの低速に落とした。更に、低速の撹拌の継続により、動力が再度上昇し始めた。
(第3工程)
低速回転開始1分30秒後、電流値が12Aに達したので(この時のミキサー内の温度は、180℃であった。)、ミキサーの排出口を開け、2軸スクリューによる喰い込み式の30φ2軸押出機にて、180℃のシリンダー温度設定で押出し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット1.8kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は、15分30秒であった。
実施例3
(第1c工程)
解繊機(ターボ工業株式会社;ターボミル T−250)内に実施例1と同じセルロースシートを投入し、解繊した。目視上は、きれいに完全に解繊されていることを確認した。運転条件は8300rpm、処理能力は約20kg/hであった。
(第2a工程)
引き続き、ヒーターミキサー内に解繊したセルロースとポリプロピレン(サンアロマー(株)製のJ139)を投入した後、平均周速50m/秒で攪拌を続けた。このときのモーターの動力は2.5kWであった。ミキサーの温度が120℃に達した時に、MPPを投入し攪拌を続けた。
約10分経過時点において、動力が上がり始めた。更に1分後、動力は4kWに上昇したので、周速を25m/secの低速に落とした。更に、低速の撹拌の継続により、動力が再度上昇し始めた。
(第3工程)
低速回転開始1分30秒後、電流値が12Aに達したので(この時、ミキサー内の温度は、178℃であった。)、ミキサーの排出口を開け、2軸スクリューによる喰い込み式の30φ2軸押出機にて、180℃のシリンダー温度設定でメッシュを入れずに押出し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット1.8kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は、15分20秒であった。
実施例4
実施例3の第2工程後、低速回転開始1分30秒後、電流値が12Aに達したので、ミキサーの排出口をあけ、2軸スクリューによる喰い込み式の30φ2軸押出機にて、180℃のシリンダー温度設定で60メッシュと20メッシュの金網を入れ、押出し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット1.8kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は、15分30秒であった。
実施例5
(第1d工程及び第2b工程)
実施例1の第1a工程と同じセルロースシートを容量5Lの加圧型ニーダー(温度180℃に設定)に投入し、更に水200gを加えてシートを湿潤させた状態で、50rpmで5分間ブレードを回転させて解繊した。その後、引き続き50rpmでブレードを回転させながら、ポリプロピレン(サンアロマー(株)製のJ139)を投入した。
(第3工程)
その後、加圧型ニーダーの排出口を開け、2軸スクリューによる喰い込み式の30φ2軸押出機にて、180℃のシリンダー温度設定で押し出し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット2.3kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は、15分55秒であった。
比較例1
(第1a工程)
ヒーターミキサー(上羽根:混練用タイプ、下羽根:高循環・高負荷用,ヒーター及び温度計付き,容量20L,品名ヘンシェルミキサーFM20C/I,三井鉱山(株)製)を140℃に加温し、下記のセルロースシートを投入し、平均周速50m/秒で攪拌した。約2分経過時点において、セルロース繊維品が綿状に変化した。
(セルロースシート)
日本製紙(株)製のパルプNDP−T,平均繊維径25μm,平均繊維長さ1.8mm,αセルロース含有量90%からなる、幅60cm、長さ80cm、厚み1.1mmのシートを、幅10cm、長さ20cmに切断したもの。
(第2a工程)
引き続き、ヒーターミキサー内にポリプロピレン(サンアロマー(株)製のJ139)を投入した後、平均周速50m/秒で攪拌を続けた。このときのモーターの動力は2.5kWであった。ミキサーの温度が120℃に達した時に、MPPを投入し攪拌を続けた。
約10分経過時点において、動力が上がり始めた。更に1分後、動力が4kWに上昇したので、周速を25m/secの低速に落とした。更に、低速の撹拌の継続により、動力が再度上昇し始めた。低速回転開始1分30秒後、電流値が12Aに達したので(この時、ミキサー内の温度は180℃であった。)、ミキサーの排出口を開け、接続する冷却ミキサーに排出した。
冷却ミキサー(回転羽根:冷却用標準羽根、水冷手段(20℃)及び温度計付き、容量45L、品名クーラーミキサーFD20C/K、三井鉱山(株)製)を用い、平均周速10m/秒で攪拌を開始し、ミキサー内の温度が80℃になった時点で攪拌を終了した。
この処理により、セルロース繊維とポリプロピレンの混合物は固化して、直径が数mmから2cm程度の造粒物が得られた。
(第3工程)
得た造粒物を2軸押出機に投入し、溶融混練し、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物ペレット1.6kgを得た。第1a工程の開始から第3工程の終了までに要した時間は、21分10秒であった。
実施例と比較例で得られた組成物を用いて成形体を製造し、下記の各試験を行った。結果を表1に示す。
(1)要件(a):成形体表面に存在するセルロース繊維塊の数(個/500cm2
実施例及び比較例の組成物を用い、射出成形機にて190℃のシリンダー温度にてカラープレート(50mm×100mm×3mm)を10枚成形した。そのカラープレート10枚の片一方の面を5倍以上の拡大境にて観察し、合計500cm2中の最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維の未解繊物に起因するセルロース繊維塊の数を数えた。
(2)曲げ強さ(MPa)
ISO178に準拠して測定した。
(3)曲げ弾性率(MPa)
ISO178に準拠して測定した。
(4)ペレット2kgを製造するに要した時間
各実施例及び比較例で得られたペレット量をXkgとし、その製造に要した時間(全工程で要した合計時間)をY分としたとき、2Y/Xから求めた。
Figure 2010089483
表1から明らかなとおり、本発明の製造方法を適用することにより、同量のペレットを得るために要する製造時間を短縮することができるため、消費エネルギーも減少させることができる。よって、製造量がトン単位となった場合の消費エネルギーの低減量は、非常に大きなものとなる。
本発明の樹脂成形体は、電気・電子部品の梱包材料、建築資材(壁材等)、土木資材、農業資材、自動車部品(内装材、外装材)、包装資材(容器、緩衝材等)、生活資材(日用品等)に適用することができる。特に、樹脂成形体表面に存在するセルロース繊維塊が殆どなく、表面外観が美しいため、各種製品の外装材として適している。

Claims (12)

  1. 機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程、
    混合機に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程、
    前記混合物を、加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程であり、前工程の混合時の温度よりも50℃を超える温度まで低下させることなく混練する工程、
    を有している、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記加温装置を備えた混練手段に供給して混練する工程の後、押出成形機にて溶融混練し、60〜200メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させた後、押し出す工程を有している、請求項1記載の製造方法。
  3. 機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程、
    混合機に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程、
    前記混合物を押出成形機にて溶融混練し、60〜200メッシュ(JIS Z8801及びISO 3310)のメッシュ部を通過させた後、押し出す工程を有している、セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊する工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、攪拌手段として回転羽根を有するミキサー中にセルロース繊維集合体を入れ、高速攪拌することにより、前記セルロース繊維集合体を解繊するとき、前記セルロース繊維集合体として棒状のパルプシートを用い、ミキサーの羽根とのなす角度が45°〜90°の範囲になるようにして、前記棒状のパルプシートと前記羽根を接触させて解繊する工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、セルロース繊維集合体を解繊機(但し、回転羽根を有するミキサーは除く)により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  7. 前記機械的手段でセルロース集合体を解繊する工程が、加温手段を備えた混練手段(但し、回転羽根を有するミキサーと解繊機は除く)により解繊して、綿状のセルロース繊維を得る工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  8. 前記混合機により、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程が、
    前記混合機として、攪拌手段として回転羽根を有するミキサーを使用し、前記ミキサーに解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて攪拌することで、発生した摩擦熱により前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維に前記熱可塑性樹脂が付着した混合物を得る工程である、請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
  9. 前記混合機により、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程が、
    前記混合機として、加温手段を備えた混練手段(但し、回転羽根を有するミキサーは除く)を使用し、前記混練手段に解繊されたセルロース繊維と熱可塑性樹脂を入れて加温しながら攪拌することで、前記熱可塑性樹脂を溶融させ、解繊されたセルロース繊維と前記熱可塑性樹脂からなる混合物を得る工程である、請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
  10. 前記加温装置を備えた混練手段が、ニーダー、バンバリミキサー、バッチ溶融混練材料を喰い込んだ状態でシリンダー内に供給できるロール又はスクリューを有する押出機、オープンロール混練機(ロールミル)から選ばれるものである、請求項1〜9のいずれか1項記載の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の製造方法により得られたセルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物から得られた樹脂成形体であり、下記要件(a)及び(b)を満たす樹脂成形体。
    (a)前記組成物から射出成形して得られた厚さ3mmの樹脂成形体の表面に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が5個/500cm2以下であること。
    (b)前記組成物7gから得られた厚さ100〜800μmのプレス成形体に存在するセルロース繊維塊の内、最大径又は最大長さが0.5mm以上のセルロース繊維塊の数が20個/7g以下であること。
  12. 密度が0.4〜1.3g/cm3である、請求項11記載の樹脂成形体。
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