以下に、本発明の実施形態(以下、本実施形態ともいう)について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
なお、以下の説明において、鉛直方向、水平方向とは厳密な意味ではなく、略鉛直方向、略水平方向をも含む意味として用いる。また、バー部材の移動方向(戸袋の幅方向)をX方向、戸袋の厚み方向をY方向、鉛直方向をZ方向と定義する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るプラットホーム用乗降通路開閉装置の概要について説明する。図1は、プラットホーム用乗降通路開閉装置が設けられたプラットホームを示す斜視図であって、鉄道車両が駅に停車した状態を示す図である。
プラットホーム用乗降通路開閉装置(以下、単に開閉装置という)10は、プラットホーム1から線路への転落防止など乗客の安全性を確保するために設けられるものであって、鉄道車両(以下、単に車両という)2が駅に停車したとき、乗客の車両2への乗降を可能にするものである。
図1に示すように、開閉装置10は、プラットホーム1の側縁に沿うように複数設けられる。複数設けられる開閉装置10はそれぞれ、プラットホーム1に固定される戸袋11と、戸袋11に収納可能に設けられる第2バー部材としてのバー部材20と、第1バー部材としてのバー部材30とを有する。
バー部材20、30は、戸袋11に収納されることで乗降通路への乗客の進入を許容する開位置と、戸袋11から突出することで乗降通路への乗客の進入を規制する閉位置との間を水平方向に移動する。なお、ここで、乗降通路とは、乗客がプラットホーム1から車両2へ乗降する際に通過するプラットホーム1上の通路をいう。
バー部材20、30は、アルミ等、比較的軽い金属を材料として構成される。なお、本実施形態においては、バー部材20、30として、丸棒状のものを示すが、これに限られるものではなく、例えば、角棒状のバー部材を用いてもよい。
次に、図1〜図6を参照して、開閉装置10が備える各構成の詳細について説明する。図2は、本実施形態に係る開閉装置をプラットホーム側から見た図であり、開閉装置が乗降通路への乗客の進入を規制する状態を示す図である。図3は、本実施形態に係る開閉装置をプラットホーム側から見た図であり、開閉装置が乗降通路への乗客の進入を許容する状態を示す図である。図4は、本実施形態の戸袋及びバー部材をバー部材の移動方向(図中X方向)側から見た模式図であって、バー部材の位置関係を説明するための図である。図5は、同じ乗降通路を開閉する開閉装置がそれぞれ備えるバー部材の位置関係について説明するための図である。図6は、本実施形態において戸袋が備える開閉枠体を開いた状態を示す斜視図である。
なお、図2、図3、図7においては、戸袋11の内部構成を説明するため、ガイド部11a、11b及び後述の駆動機構をそれぞれ覆う枠体16a、16b(図1参照)を取り外した状態を示す。また、図4の二点鎖線は戸袋11の想像線を示す。
ここでは、プラットホーム1の側縁に沿って複数設けられる戸袋のうち、第1乗降通路としての乗降通路Aと、第2乗降通路としての乗降通路Bの間に設けられる戸袋11について説明をする。
戸袋11は、プラットホーム1に固定される固定枠体15a、15bを有する。戸袋11の固定枠体15a、15bの内部には、図2、図3に示すように、バー部材20の移動をガイドするガイド部11a、及びバー部材30の移動をガイドするガイド部11bが設けられる。
ガイド部11aは、戸袋11の固定枠体15aの内部に、バー部材20の移動方向で離間して設けられる2つの筒状の部材で構成される。ガイド部11aは、バー部材20が挿通され、バー部材20が開位置にあるときバー部材20の突出方向の先端部20aを支持し、バー部材20が閉位置にあるときバー部材20の突出方向の末端部20bを支持する。
同様に、ガイド部11bは、戸袋11の固定枠体15bの内部に、バー部材30の移動方向で離間して設けられる2つの筒状の部材で構成される。ガイド部11bは、バー部材30が挿通され、バー部材30が開位置にあるときバー部材30の突出方向の先端部30aを支持し、バー部材30が閉位置にあるときバー部材30の突出方向の末端部30bを支持する。
このように、開位置にあるバー部材20の突出方向の末端部20bは、バー部材20の移動方向の乗降通路B側で戸袋11に収納され、開位置にあるバー部材30の突出方向の末端部30bは、バー部材30の移動方向の乗降通路A側で戸袋11に収納される。すなわち、本実施形態においては、バー部材20とバー部材30は、先端部から末端部の大部分が互いに重なった状態で戸袋11に収納される。
また、戸袋11は、固定枠体15a、15bに対して取り外し可能にねじ等で締結されるカバー枠体16a、16bと、固定枠体15aと固定枠体15bの間に設けられ、透明な板部材を含む開閉枠体17と、を備えている。
カバー枠体16a、16bはそれぞれ、駆動機構及びガイド部11a、11bを外部から視認できないように覆う。図2、図3に示すように、枠体16a、16bを取り外すことで、駆動機構のメンテナンスが可能となる。
本実施形態においては、開閉枠体17が備える透明な板部材としてアクリル板を用いた。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、透明なガラス板などを用いてもよい。
ここで、固定枠体15a、15bの幅は、バー部材20、30の移動方向において、バー部材20、30の長さよりも短い。そのため、バー部材20、30は、移動方向において固定枠体15aと固定枠体15bとの間に設けられる開閉枠体17に重なる位置で戸袋11に収納される。
また、開閉枠体17に設けられる透明なアクリル板は、プラットホーム1側から見て線路側を視認可能にする。また、本実施形態においては、バー部材は間隔を空けて鉛直方向に並んで設けられる。そのため、バー部材20、30が開位置にあるとき、アクリル板及びバー部材20、30を介して、プラットホーム1側から線路側を視認できる。そのため、プラットホーム1が開閉装置10で囲まれたことによる閉塞感が低減される。
さらに、バー部材は間隔を空けて鉛直方向に並んで設けられるため、バー部材20、30が閉鎖する閉位置にある場合であっても、線路側から見て、乗降通路を介してプラットホーム1側が視認可能となっている。すなわち、本実施形態においては、プラットホーム1の延びる方向に亘って、線路側から見てプラットホーム1側が視認可能であり、車両を運転する運転手からプラットホームにいる乗客などの様子を確認しやすく、安全性の向上が期待できる。
図6に示すように、開閉枠体17は、固定枠体15aと固定枠体15bとの間に、固定枠体15bに対して回動可能に設けられる。開閉枠体17を簡易な構成でロック解除可能に設けて開閉可能とすることで、バー部材20、30が閉位置にある場合、固定枠体15aと固定枠体15bの間の領域が非常時の脱出口として機能する。
バー部材20は、戸袋11に収納されることで、乗降通路Aへの乗客の進入を許容する開位置(第1開位置)と、戸袋11から突出することで乗降通路Aへの乗客の進入を規制する閉位置(第1閉位置)との間を水平方向に移動する。一方、バー部材30は、戸袋11に収納されることで、乗降通路Aの隣の乗降通路Bへの乗客の乗降を許容する開位置(第2開位置)と、戸袋11から突出することで乗降通路Bへの乗客の進入を規制する閉位置(第2閉位置)との間を水平方向に移動する。
本実施形態においては、バー部材20は鉛直方向に間隔を空けて複数並んで配置されており、それらバー部材20間にバー部材30が配置される構成となっている。すなわち、バー部材20とバー部材30は、戸袋11の厚み方向(矢印Y方向)で互いに重なるように鉛直方向(矢印Z方向)で互いにずれて配置される。
バー部材20は、鉛直方向(図中Z方向)に略等間隔に並んで複数設けられ、鉛直方向に延びる棒状の連結部材21によって一体に連結されている。連結部材21は、図4に示すように、バー部材20が移動する際、戸袋11の内壁上で回転する車輪21aを両端部に備えている。
同様に、バー部材30は、鉛直方向に略等間隔に並んで複数設けられ、鉛直方向に延びる棒状の連結部材31によって一体に連結されている。そして、連結部材31は、図4に示すように、バー部材30が移動する際、戸袋11の内壁上で回転する車輪31aを両端部に備えている。このように車輪21a、31aを備えることで、バー部材20、30は水平方向へスムーズに移動できる。
本実施形態においては、連結部材21、31は、バー部材20、30のそれぞれの突出方向の末端部に設けられている。連結部材21、31がそれぞれ、ガイド部11a、11bに到達する位置まで、バー部材20、30は、それぞれの突出方向において戸袋11の端面11dから突出できる。
なお、図3に示すように、バー部材20、30は、開位置において、戸袋11に対して完全に収納されるのでなく、戸袋11の端面11dから先端部の一部が突出した状態で収納される。そのため、戸袋11の端面11dに設けられ、バー部材20、30が挿通される孔11e(図6参照)が、外部に露出することがなく、乗客がその孔11eに手を入れることを原因として発生しうる事故が防止される。
また、図4に示すように、連結部材21は、戸袋11の厚み方向(矢印Y方向)において、バー部材20の周面のうちプラットホーム1の内側Dの周面に設けられている。一方、連結部材31は、戸袋11の厚み方向において、バー部材30の周面うちプラットホーム1の外側(線路側)Cの周面に設けられている。このように、連結部材21と連結部材31は、戸袋11の厚み方向で互いにずれて設けられるため、互いに干渉することはない。
また、図5に示すように、第1戸袋としての戸袋11Aのバー部材20と、戸袋11Aの隣に設けられ、戸袋11Aのバー部材20と同じ乗降通路Eを開閉する第2戸袋としての戸袋11Bのバー部材30は、鉛直方向の略同一の高さに配置される。一つの戸袋11の両側から突出するバー部材20とバー部材30は鉛直方向の高さが異なるが、突出方向の先端部が互いに向かい合う戸袋Aのバー部材20と戸袋Bのバー部材30は鉛直方向の高さが略同一あるため、外観上雑多な印象とはならない。
また、戸袋11Aのバー部材20と、戸袋11Bのバー部材30は、バー部材の移動方向(X方向)で離間した状態で同じ乗降通路Eへの乗客の乗降を規制する。そのため、乗客の挟み込み等による事故の可能性が低減される。
さらに、図7を参照して、戸袋11に設けられ、バー部材を水平移動させる駆動機構について説明する。図7は、本実施形態に係る開閉装置が備える駆動機構の説明をするための拡大斜視図であって、プラットホーム1側であって、鉛直方向の斜め下側から駆動機構を見た図である。
連結部材21により一体に連結されるバー部材20のうち鉛直方向の最下部に配置されるバー部材20の底部には、長手方向に沿ってラックギア20cが設けられている。そして、戸袋11には、ラックギア20cと噛み合うギア12と、ピニオンギア12を回転させるモータ(不図示)が設けられている。これら、ラックギア20c、ピニオンギア12、モータがバー部材20を水平移動させる駆動機構を構成する。
ピニオンギア12が図7中の反時計回り方向に回転することで、バー部材20は、戸袋11の端面11dから突出し、開位置から閉位置へ水平移動する。一方、ピニオンギア12が図6中の時計回り方向に回転することで、バー部材20は、閉位置から開位置へ水平移動する。バー部材20は、上述したように連結部材21で一体に構成されているため、1つのバー部材20が駆動機構により水平移動させられることで、同じ戸袋11に設けられる全てのバー部材20が一体に水平移動することとなる。
同様に、連結部材31により一体に連結されるバー部材30のうち鉛直方向の最下部に配置されるバー部材30の底部には、長手方向に沿ってラックギア30cが設けられている。そして、戸袋11には、ラックギア30cと噛み合うピニオンギア(不図示)と、そのピニオンギアを回転させるモータ(不図示)が設けられており、モータがラックギア30cに噛み合うピニオンギアを回転させることで、複数のバー部材30は一体に水平移動する。
なお、本実施形態においては、バー部材20の底部にラックギア20cが設けられる構成としたが、これに限られるものではなく、バー部材20の周面のうちプラットホームの外側C(線路側)又はプラットホームの内側D(図4参照)の面にラックギア20cが長手方向に沿って設けられる構成であってもよい。その場合、ラックギア20cに噛み合うピニオンギア12は、その回転軸が鉛直方向に延びるように配置される。
以上説明したように、本実施形態においては、戸袋11に収納されたバー部材20と、戸袋11に収納されたバー部材30が、バー部材の移動方向で互いに重なるように鉛直方向にずれて設けられるため、バー部材の移動方向における戸袋11の幅を大きくすることなく、戸袋11の幅方向の両側からそれぞれ突出するバー部材20及びバー部材30を戸袋11に収納できる。そのため、開閉装置10を幅狭でコンパクトにすることができる。
さらに、戸袋11に収納されたバー部材20と、戸袋11に収納されたバー部材30が、戸袋11の厚み方向で互いに重なるように鉛直方向にずれて設けられるため、戸袋11の厚みを厚くすることなく、戸袋11の幅方向の両側からそれぞれ突出するバー部材20及びバー部材30を戸袋11に収納できる。そのため、開閉装置10を薄型でコンパクトにすることができる。
このようなコンパクト化された開閉装置10は、特に、プラットホーム1上の階段やエレベータの脇など、乗客の通路が狭い場所に設置する場合に好適である。また、乗降通路の幅は広い程、車両の停車位置のずれが許容され、車両の停車操作を行う運転手にかかる負担が小さくなる。本実施形態の開閉装置10は、戸袋11の幅を大きくすることなく、乗降通路への進入を規制する領域を広くとることができる収納性の高い戸袋を採用するため、幅の広い乗降通路への適用に適している。
また、バー部材20、30は、強化樹脂や、アルミなど比較的軽い金属で形成することができ、軽量化に適している。軽量化された本実施形態の開閉装置10は、盛土式プラットホームなど、地盤の弱い場所への設置に特に適している。また、開閉装置の設置工事は、鉄道の運行していない夜間の限られた期間に行う必要があるところ、軽量化された開閉装置10は設置工事時間の短縮に繋がり好適である。
また、図3においては、バー部材20とバー部材30とをそれらの突出方向の先端部から末端部まで大部分において、それらの移動方向で互いに重なる構成を示したが、これに限られるものではなく、移動方向で少なくともバー部材20とバー部材30の少なくとも一部が重なるように配置されていればよい。バー部材の移動方向でバー部材20とバー部材30の重なり部分が大きいほど、戸袋11の収納性がより高いといえる。
なお、図4においては、バー部材20とバー部材30とを戸袋11の厚み方向で略同じ位置になるように鉛直方向で互いにずれて配置する構成を示したが、これに限られるものではなく、戸袋11の厚み方向でバー部材20とバー部材30の少なくとも一部が重なるように配置されていればよい。戸袋11の厚み方向でバー部材20とバー部材30の重なり部分が大きいほど、戸袋11の収納性がより高いといえる。
さらに、図8を参照して、第1変形例のバー部材20、30について説明する。図8(a)は第1変形例のバー部材20、30がそれぞれ閉位置にある状態を示し、図8(b)は第1変形例のバー部材20、30がそれぞれ開位置にある状態を示す。
図8に示すように、第1変形例においては、鉛直方向の最下部に配置されるバー部材20の突出方向の先端部に車輪25が設けられ、鉛直方向の最下部に配置されるバー部材30の突出方向の先端部に車輪35が設けられる。車輪25、35は、バー部材20、30の水平移動に伴い、プラットホーム1上を回転する。
図8(b)に示すように、車輪25、35は、バー部材20、30の先端部のうち開位置にある状態で戸袋11の端面11dから突出する部分に設けられている。そのため、車輪25、35は、バー部材20、30を戸袋11に収納する際の障害となることはない。
このように、最下部のバー部材20、30と、プラットホーム1との間に車輪25、35が設けられることより、最下部のバー部材20、30に乗客が寄り掛かり荷重がかかった場合などにおけるバー部材20、30の耐久性が向上する。また、バー部材20、30の移動に伴い、車輪25、35がプラットホーム上で回転するため、スムーズにバー部材20、30を移動させることができる。
さらに、図9を参照して、第2変形例のバー部材20、30について説明する。図9(a)は第2変形例のバー部材20、30がそれぞれ閉位置にある状態を示し、図9(b)は第2変形例のバー部材20、30がそれぞれ開位置にある状態を示す。
図9に示すように、第2変形例においては、バー部材20の突出方向の先端部に、複数のバー部材20を連結する先端連結部材26が設けられている。また、第2変形例においては、上記本実施形態の構成と同様に、バー部材20の突出方向の末端部に、複数のバー部材20を連結する連結部材21(図3参照)が設けられている。このように、連結部材21及び先端連結部材26が設けられることで、複数のバー部材20と、連結部材21と、先端連結部材26とで矩形のフレーム構造を形成する。このように、矩形のフレーム構造をとることにより、鉛直方向からの荷重に対するバー部材20の耐久性が向上する。また、複数のバー部材30と、連結部材31と、先端連結部材36も同様に矩形のフレーム構造を形成する。
なお、先端連結部材26は、複数のバー部材20のうち最下部のバー部材20よりも鉛直方向の下方に突出し、最下部のバー部材20が荷重により鉛直方向の下方に撓んだ場合に、プラットホーム1に接触する構成としてもよい。そのような構成をとることにより、バー部材20に乗客が寄りかかるなどして荷重がかかりバー部材20が下方に撓んだ場合に、先端連結部材26によって最下部のバー部材20が支持される。そのため、バー部材20の耐久性が向上する。また、先端連結部材36についても同様に、複数のバー部材30のうち最下部のバー部材30よりも鉛直方向の下方に突出する構成としてもよい。
さらに、図10を参照して、第3変形例の戸袋111について説明する。第3変形例の戸袋111は、固定枠体115a、115bと、固定枠体115a、115bに対して取り外し可能にそれぞれ設けられ、駆動機構を外部から視認できないように覆うカバー枠体116a、116bを有する。
さらに、戸袋111は、カバー枠体116a、116bの鉛直方向の上方に、固定枠115a、115bに対して取り外し可能にそれぞれ設けられ、表面に複数の通気孔が形成されるカバー枠体118a、118bを有する。また、戸袋111は、表面の一部に複数の通気孔が形成される開閉枠体117を有する。これら通気孔は、戸袋111よりも線路側(プラットホームの外側)とその反対側(プラットホーム内側)の間で戸袋111を介して空気を通過可能とする。
なお、第3変形例においては、図10に示すように、開閉枠体117の通気孔は、8つの区域に分けて形成される。このように複数の区域に分けて、通気孔が形成される領域を設けることで開閉枠体117の強度が保たれる。第3変形例においては、通気孔は、具体的には、網目状(メッシュ状)に加工されたエキスパンドメタルを用いることにより形成される。エキスパンドメタルは、例えば、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム、銅、チタンなどを原料とする。
ここで、戸袋111は、車両2の通行による風圧を受ける。第3変形例の戸袋111は、表面に複数の通気孔が形成された枠体を有するため、車両2の通行により発生する風の一部は通気孔を通過する。そのため、戸袋111に対する風圧の影響が軽減され、戸袋111がプラットホームの内側Dに倒れることによる事故の発生の可能性が抑制される。
また、第3変形例の戸袋111を採用することで、通気孔を介して、プラットホーム1側から線路側を視認できる。そのため、プラットホーム1が開閉装置10で囲まれたことによる閉塞感が低減される。
以上説明した実施形態の構成、及び各変形例の構成は、適宜組み合わせて用いられてもよい。例えば、図2、図3等で示した本実施形態の構成に、戸袋11の枠体に第3変形例で示した複数の通気孔を形成したメッシュ金属構造を適用してもよいし、第1変形例で示した車輪25を有するバー部材20に、第2変形例で示した先端連結部材26を適用してもよい。