JP5826146B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5826146B2
JP5826146B2 JP2012234837A JP2012234837A JP5826146B2 JP 5826146 B2 JP5826146 B2 JP 5826146B2 JP 2012234837 A JP2012234837 A JP 2012234837A JP 2012234837 A JP2012234837 A JP 2012234837A JP 5826146 B2 JP5826146 B2 JP 5826146B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input shaft
output shaft
swing link
variable transmission
continuously variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012234837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014084954A (ja
Inventor
圭右 川村
圭右 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012234837A priority Critical patent/JP5826146B2/ja
Publication of JP2014084954A publication Critical patent/JP2014084954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5826146B2 publication Critical patent/JP5826146B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、四節リンク機構型の無段変速機の制御装置に関する。
従来、車両に設けられたエンジン等の走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、複数のてこクランク機構とを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のてこクランク機構は、入力軸に設けられた回転半径調節機構と、出力軸に揺動自在に軸支される揺動リンクと、一方の端部に回転半径調節機構に回転自在に外嵌される入力側環状部を有し、他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されるコネクティングロッドとで構成される。
回転半径調節機構は、中心から偏心して穿設された貫通孔を有する円盤状の回転ディスクと、貫通孔の内周面に設けられたリングギアと、入力軸に固定されリングギアに噛合する第1ピニオンと、調節用駆動源からの駆動力が伝達されるキャリアと、キャリアで自転及び公転自在に夫々軸支されると共にリングギアに夫々噛合する2つの第2ピニオンとで構成される。第1ピニオンと2つの第2ピニオンは、それらの中心軸線を頂点とする三角形が正三角形となるように配置されている。
そして、走行用駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が同一の場合は、入力軸の入力中心軸線に対する回転ディスクの中心点の偏心量は維持され、回転半径調節機構の回転軌跡の半径も一定のまま維持される。走行用駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が異なる場合は、入力軸の入力中心軸線に対する回転ディスクの中心点の偏心量が変化し、回転半径調節機構の回転軌跡の半径も変化する。
そして、回転半径調節機構の回転軌跡の半径が変化することにより、揺動リンクの揺動端部の振れ幅も変化して、変速比を切り換え、入力軸に対する出力軸の回転速度を制御する。
このような無段変速機では、3つのピニオンの中心軸線を頂点とする正三角形の中心点と入力軸の入力中心軸線との間の距離と、この正三角形の中心点と回転ディスクの中心点との間の距離とを等しく設定することにより、入力中心軸線と回転ディスクの中心点とを重ね合わせて偏心量を0とすることができる。
偏心量が0のときには、入力軸が回転している場合であっても揺動リンクの揺動端部の振れ幅が0となり、出力軸が回転しない状態となる。従って、走行用駆動源と車両の駆動輪との間の動力伝達を遮断自在なクラッチ機構が設けられていなくとも、無段変速機の制御装置が上記偏心量が0となるように制御すれば、車両が停車する場合、すなわち出力軸の回転が停止する場合でも、走行用駆動源の作動状態を維持できる。
特開2012−1048号公報
四節リンク機構型無段変速機では、偏心量が0、即ち、回転半径調節機構の回転運動の半径が0でなければ、出力軸に駆動力が伝達される。
そして、回転半径調節機構の回転運動の半径が0に近い領域では、半径の変化量に対して、出力軸に伝達される駆動力の変化量が大きくなってしまう。
このため、回転半径調節機構の調節精度を高精度に制御しなければ、制御誤差によって意図せずに出力軸へ駆動力が伝達されたり、又は、クリープ現象のときの出力軸に伝達される駆動力の変化が大きくなってしまう虞がある。
本発明は、以上の点に鑑み、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止すること、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、車両の走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸と平行に配置された出力軸と、前記出力軸に揺動自在に軸支される揺動リンクを有し、前記入力軸の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換する複数のてこクランク機構と、前記揺動リンクと前記出力軸との間に設けられ、前記出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に該揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、前記てこクランク機構が、調節用駆動源と、該調節用駆動源の駆動力を用いて前記入力軸側の回転運動の半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備えた無段変速機の制御装置であって、アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度検出部と、シフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、ブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部と、前記車両の走行速度を検出する車速検出部とを備え、前記アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、前記シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、前記ブレーキ検出部でブレーキがオフであり、前記車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、前記調節用駆動源が出力する駆動力を「0」とすることを特徴とする。
本願発明者は、四節リンク機構型無段変速機においては、調節用駆動源が出力する駆動力を「0」にすると、回転半径調節機構の半径が0若しくはその近傍に収束することを知見した。
本発明によれば、アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、ブレーキ検出部でブレーキがオフであり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、調節用駆動源が出力する駆動力を「0」とする。
これにより、回転半径調節機構の回転運動の半径(偏心量)が0、若しくは、回転半径調節機構の構成部品のバランスが保たれる0近傍の半径に収束するため、調節用駆動源を高精度で制御する必要がない。
従って、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止することができ、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる。
[2]また、本発明においては、回転半径調節機構を、入力軸に対して偏心した状態で入力軸と一体的に回転するカム部と、カム部に対して偏心した状態で回転自在な回転部と、調節用駆動源の駆動力が伝達されるピニオンとで構成し、回転部に、ピニオンと噛合する内歯を有する内周部を設けて構成することができる。
本発明の制御装置の実施形態の無段変速機を示す断面図。 本実施形態の回転半径調節機構、コネクティングロッド、揺動リンクを軸方向から示す説明図。 本実施形態の回転半径調節機構の回転半径の変化を説明する説明図。 本実施形態の回転半径調節機構の回転半径の変化と、揺動リンクの揺動運動の揺動角θの関係を示す説明図であり、(a)は回転半径が最大、(b)は回転半径が中、(c)は回転半径が小であるときの揺動リンクの揺動運動の揺動角を夫々示している。 本実施形態の回転半径調節機構の回転半径の変化に対する、揺動リンクの角速度ωの変化を示すグラフ。 本実施形態の無段変速機において、夫々60度ずつ位相を異ならせた6つのてこクランク機構により出力軸が回転される状態を示すグラフ。 本実施形態の無段変速機の制御装置を示すブロック図。 本実施形態の制御装置の作動を示すフローチャート。
以下、本発明の四節リンク機構型無段変速機の制御装置の実施形態を説明する。本実施形態の四節リンク機構型無段変速機は、変速比i(i=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、所謂IVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
図1及び図2を参照して、本実施形態の四節リンク機構型無段変速機1は、内燃機関であるエンジンや電動機等の走行用駆動源からの回転駆動力を受けることで入力中心軸線P1を中心に回転する中空の入力軸2と、入力軸2に平行に配置され、図外のデファレンシャルギアやプロペラシャフト等を介して車両の駆動輪に回転動力を伝達させる出力軸3と、入力軸2に設けられた6つの回転半径調節機構4とを備える。
各回転半径調節機構4は、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6とを備える。カムディスク5は、円盤状であり、入力中心軸線P1から偏心して入力軸2と一体的に回転するように入力軸2に2個1組で夫々設けられている。各1組のカムディスク5は、夫々位相を60度異ならせて、6組のカムディスク5で入力軸2の周方向を一回りするように配置されている。また、各1組のカムディスク5には、カムディスク5を受け入れる受入孔6aを備える円盤状の回転ディスク6が偏心させて回転自在に外嵌されている。
回転ディスク6は、カムディスク5の中心点をP2、回転ディスク6の中心点をP3として、入力中心軸線P1と中心点P2の距離Raと、中心点P2と中心点P3の距離Rbとが同一となるように、カムディスク5に対して偏心している。
回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間に位置させて内歯6bが設けられている。本実施形態では、受入孔6aが本発明の内周部に相当する。入力軸2には、1組のカムディスク5の間に位置させて、カムディスク5の偏心方向に対向する個所に内周面と外周面とを連通させる切欠孔2aが形成されている。
中空の入力軸2内には、入力軸2と同心に配置され、回転ディスク6と対応する個所に外歯7aを備えるピニオンシャフト7が入力軸2と相対回転自在となるように配置されている。ピニオンシャフト7の外歯7aは、入力軸2の切欠孔2aを介して、回転ディスク6の内歯6bと噛合する。本実施形態のピニオンシャフト7が本発明のピニオンに相当する。
ピニオンシャフト7には、差動機構8が接続されている。差動機構8は、遊星歯車機構で構成されており、サンギア9と、入力軸2に連結された第1リングギア10と、ピニオンシャフト7に連結された第2リングギア11と、サンギア9及び第1リングギア10と噛合する大径部12aと、第2リングギア11と噛合する小径部12bとから成る段付きピニオン12を自転及び公転自在に軸支するキャリア13とを備える。
サンギア9には、ピニオンシャフト7用の電動機から成る調節用駆動源14の回転軸14aが連結されている。調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度と同一にすると、サンギア9と第1リングギア10とが同一速度で回転することとなり、サンギア9、第1リングギア10、第2リングギア11及びキャリア13の4つの要素が相対回転不能なロック状態となって、第2リングギア11と連結するピニオンシャフト7が入力軸2と同一速度で回転する。
調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くすると、サンギア9の回転数をNs、第1リングギア10の回転数をNR1、サンギア9と第1リングギア10のギア比(第1リングギア10の歯数/サンギア9の歯数)をjとして、キャリア13の回転数が(j・NR1+Ns)/(j+1)となる。そして、サンギア9と第2リングギア11のギア比((第2リングギア11の歯数/サンギア9の歯数)×(段付きピニオン12の大径部12aの歯数/小径部12bの歯数))をkとすると、第2リングギア11の回転数が{j(k+1)NR1+(k−j)Ns}/{k(j+1)}となる。
カムディスク5が固定された入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とが同一である場合には、回転ディスク6はカムディスク5と共に一体に回転する。入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心点P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Raと距離Rbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を入力中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、入力中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
回転ディスク6の周縁には、一方の端部に大径の大径環状部15aを備え、他方の端部に大径環状部15aの径よりも小径の小径環状部15bを備えるコネクティングロッド15の大径環状部15aが、ボールベアリングからなるコンロッド軸受16を介して回転自在に外嵌されている。出力軸3には、一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17を介して、揺動リンク18がコネクティングロッド15に対応させて6個設けられている。
一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17は、揺動リンク18と出力軸3との間に設けられ、出力軸3に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸3に揺動リンク18を固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。揺動リンク18は、一方向クラッチ17によって出力軸3に対して空転する状態のときに、出力軸3に対して揺動自在となる。
揺動リンク18は、環状に形成されており、その上方には、コネクティングロッド15の小径環状部15bに連結される揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、小径環状部15bを軸方向で挟み込むように突出した一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、小径環状部15bの内径に対応する貫通孔18cが穿設されている。貫通孔18c及び小径環状部15bには、連結ピン19が挿入されている。これにより、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される。
図3は、回転半径調節機構4の偏心量R1を変化させた状態のピニオンシャフト7と回転ディスク6との位置関係を示す。図3(a)は偏心量R1を「最大」とした状態を示しており、入力中心軸線P1と、カムディスク5の中心点P2と、回転ディスク6の中心点P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト7と回転ディスク6とが位置する。このときの変速比iは最小となる。
図3(b)は偏心量R1を図3(a)よりも小さい「中」とした状態を示しており、図3(c)は偏心量R1を図3(b)よりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比iは、図3(b)では図3(a)の変速比iよりも大きい「中」となり、図3(c)では図3(b)の変速比iよりも大きい「大」となる。図3(d)は偏心量R1を「0」とした状態を示しており、入力中心軸線P1と、回転ディスク6の中心点P3とが同心に位置する。このときの変速比iは無限大(∞)となる。本実施形態の無段変速機1は、回転半径調節機構4で偏心量R1を変えることにより、入力軸2側の回転運動の半径を調節自在としている。
図2に示すように、本実施形態の回転半径調節機構4、コネクティングロッド15、揺動リンク18はてこクランク機構20(四節リンク機構)を構成する。そして、てこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動が揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1は合計6個のてこクランク機構20を備えている。偏心量R1が「0」でないときに、入力軸2を回転させると共に、ピニオンシャフト7を入力軸2と同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、偏心量R1に基づき入力軸2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して揺動する。
コネクティングロッド15の小径環状部15bは、出力軸3に一方向クラッチ17を介して設けられた揺動リンク18に連結されているため、揺動リンク18がコネクティングロッド15によって押し引きされて揺動すると、揺動リンク18が押し方向側又は引張り方向側の何れか一方に揺動リンク18が回転するときだけ、出力軸3が回転し、揺動リンク18が他方に回転するときには、出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、揺動リンク18が空回りする。各回転半径調節機構4は、60度毎に位相を変えて配置されているため、出力軸3は各回転半径調節機構4で順に回転させられる。
図4(a)は偏心量R1が図3(a)の「最大」である場合(変速比iが最小である場合)、図4(b)は偏心量R1が図3(b)の「中」である場合(変速比iが中である場合)、図4(c)は偏心量R1が図3(c)の「小」である場合(変速比iが大である場合)の、回転半径調節機構4の回転運動に対する揺動リンク18の揺動範囲θを示している。図4から明らかなように、偏心量R1が小さくなるにつれ、揺動リンク18の揺動範囲θが狭くなる。尚、偏心量R1が「0」であるときは、揺動リンク18は揺動しなくなる。また、本実施形態では、揺動リンク18の揺動端部18aの揺動範囲θのうち、入力軸2に最も近い位置を内死点、入力軸2から最も離れる位置を外死点とする。
図5は、無段変速機1の回転半径調節機構4の回転角度θを横軸、揺動リンク18の角速度ωを縦軸として、回転半径調節機構4の偏心量R1の変化に伴う角速度ωの変化の関係を示す。図5から明らかなように、偏心量R1が大きい(変速比iが小さい)ほど揺動リンク18の角速度ωが大きくなることが分かる。
図6は、60度ずつ位相を異ならせた6つの回転半径調節機構4を回転させたとき(入力軸2とピニオンシャフト7とを同一速度で回転させたとき)の回転半径調節機構4の回転角度θ1に対する、各揺動リンク18の角速度ωを示している。図6から、6つのてこクランク機構20により出力軸3がスムーズに回転されることが分かる。
図7に本実施形態の無段変速機1を制御する制御装置40のブロック図を示す。制御装置40は、CPUやメモリ等により構成された所謂TCU(Transmission Control Unit)等の電子ユニットであり、メモリに保持された制御プログラムをCPUで実行することにより、回転半径調節機構4の偏心量(入力軸側の回転運動の半径)を制御する機能を果たす。
車両には、ブレーキペダルを踏んでいるか否かを表すブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部42と、パーキングポジション、ニュートラルポジション、走行ポジション(Dレンジ)等のシフトレバーの位置を検出するシフトポジション検出部44と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダル開度検出部46と、車両の走行速度を検出する車速検出部48とが設けられている。
制御装置40は、ブレーキ検出部42からブレーキのオン、オフの情報を、シフトポジション検出部44からシフトレバーの位置情報を、アクセルペダル開度検出部46からアクセルベダルの踏み込み量の情報を、車速検出部48から車両の走行速度の情報を、調節用駆動源14に設けられた回転角度検出部14bから調節用駆動源14の回転角度の情報を受信自在に構成されている。
次に、図8を参照して、本実施形態の制御装置40の作動について説明する。制御装置40は、まず、ステップ1で、ブレーキ検出部42からブレーキのオン、オフの情報を、シフトポジション検出部44からシフトレバーの位置情報を、アクセルペダル開度検出部46からアクセルベダルの踏み込み量の情報を、車速検出部48から車両の走行速度の情報を、回転角度検出部14bから調節用駆動源14の回転角度の情報を受信する。
そして、ステップ2に進み、クリープ発進準備状態であるか否かを判定する。クリープ発進準備状態は、本実施形態においては、アクセルペダル開度検出部46で検出されたアクセルペダルの開度が「0」(即ち、アクセルペダルが踏まれていない状態)であり、シフトポジション検出部44で検出されたシフトポジションが走行ポジション(例えば、Dレンジ)であり、ブレーキ検出部42でブレーキがオフ(即ち、ブレーキペダルが踏まれていない状態)であり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態(例えば、5km/h以下の走行速度状態)である場合に設定している。
ステップ2でクリープ発進準備状態ではないと判定された場合には、ステップ3に進み、制御装置40は、通常の調節用駆動源14の制御を実行する。
ステップ2でクリープ発進準備状態であると判定された場合、即ち、アクセルペダル開度検出部46で検出されたアクセルペダルの開度が「0」(即ち、アクセルペダルが踏まれていない状態)であり、シフトポジション検出部44で検出されたシフトポジションが走行ポジション(例えば、Dレンジ)であり、ブレーキ検出部42でブレーキがオフ(即ち、ブレーキペダルが踏まれていない状態)であり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態(例えば、5km/h以下の走行速度状態)であると判定された場合には、ステップ4に分岐する。
ステップ4では、調節用駆動源14の制御電流を「0」として、調節用駆動源14が出力する駆動力を「0」とするゼロトルク制御を実行する。本願発明者は、調節用駆動源14の制御電流を「0」とすると、回転半径調節機構4の偏心量(回転運動の半径)が次第に「0」、又は、「0」近傍であってコネクティングロッド15等の荷重の釣り合いが取れる位置に収束することを実験により知見した。
また、回転半径調節機構4の偏心量(回転運動の半径)が0に近い領域では、偏心量(半径)の変化量(例えば、数ミリの変化量)に対して、出力軸3に伝達される駆動力の変化量が著しく大きくなってしまう。
本実施形態の制御装置40によれば、ステップ4で調節用駆動源14の制御電流を「0」とするゼロトルク制御を実行することにより、制御誤差がなくなり、偏心量が「0」、又は、「0」近傍であってコネクティングロッド15等の荷重の釣り合いが取れる位置に安定的に保持できる。
これによって、制御装置40は、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止することができ、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる。
なお、本実施形態においては、一方向回転阻止機構として、一方向クラッチ17を用いているが、本発明の一方向回転阻止機構は、これに限らず、揺動リンク18から出力軸3にトルクを伝達可能な揺動リンク18の出力軸3に対する回転方向を切換自在に構成される二方向クラッチ(ツーウェイクラッチ)で構成してもよい。
また、本実施形態においては、回転半径調節機構4として、入力軸2と一体に回転するカムディスク5と、回転ディスク6とを備えるものを説明したが、本発明の回転半径調節機構4は、これに限らない。例えば、回転半径調節機構を、中心から偏心して穿設された貫通孔を有する円盤状の回転ディスクと、貫通孔の内周面に設けられたリングギアと、入力軸に固定されリングギアに噛合する第1ピニオンと、調節用駆動源からの駆動力が伝達されるキャリアと、キャリアで自転及び公転自在に夫々軸支されると共にリングギアに夫々噛合する2つの第2ピニオンとで構成してもよい。
1 無段変速機
2 入力軸
2a 切欠孔
3 出力軸
4 回転半径調節機構
5 カムディスク(カム部)
6 回転ディスク(回転部)
6a 受入孔(内周部)
6b 内歯
7 ピニオンシャフト(ピニオン)
7a 外歯
8 差動機構(遊星歯車機構)
8a 差動機構ケース
9 サンギア
10 第1リングギア
11 第2リングギア
12 段付きピニオン
12a 大径部
12b 小径部
13 キャリア
14 調節用駆動源(電動機)
14a 回転軸
14b 回転角度検出部
15 コネクティングロッド
15a 大径環状部
15b 小径環状部
15c 潤滑油孔
16 コンロッド軸受
17 一方向クラッチ(一方向回転阻止機構)
18 揺動リンク
18a 揺動端部
18b 突片
18c 貫通孔
19 連結ピン
20 てこクランク機構(四節リンク機構)
30 変速機ケース
40 制御装置
42 ブレーキ検出部
44 シフトポジション検出部
46 アクセルペダル開度検出部
48 車速検出部
P1 入力中心軸線
P2 カムディスクの中心点
P3 回転ディスクの中心点
Ra P1とP2の距離
Rb P2とP3の距離
R1 偏心量(P1とP3の距離)
θ1 回転半径調節機構の回転角度
θ 揺動範囲。

Claims (2)

  1. 車両の走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、
    前記入力軸と平行に配置された出力軸と、
    前記出力軸に揺動自在に軸支される揺動リンクを有し、前記入力軸の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換する複数のてこクランク機構と、
    前記揺動リンクと前記出力軸との間に設けられ、前記出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に該揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、
    前記てこクランク機構が、調節用駆動源と、該調節用駆動源の駆動力を用いて前記入力軸側の回転運動の半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備えた無段変速機の制御装置であって、
    アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度検出部と、
    シフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、
    ブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部と、
    前記車両の走行速度を検出する車速検出部とを備え、
    前記アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、前記シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、前記ブレーキ検出部でブレーキがオフであり、前記車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、前記調節用駆動源が出力する駆動力を「0」とすることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1記載の無段変速機の制御装置であって、
    前記回転半径調節機構は、
    前記入力軸に対して偏心した状態で前記入力軸と一体的に回転するカム部と、
    前記カム部に対して偏心した状態で回転自在な回転部と、
    前記調節用駆動源の駆動力が伝達されるピニオンとを備え、
    前記回転部には、前記ピニオンと噛合する内歯を有する内周部が設けられることを特徴とする無段変速機の制御装置。
JP2012234837A 2012-10-24 2012-10-24 無段変速機の制御装置 Expired - Fee Related JP5826146B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234837A JP5826146B2 (ja) 2012-10-24 2012-10-24 無段変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234837A JP5826146B2 (ja) 2012-10-24 2012-10-24 無段変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014084954A JP2014084954A (ja) 2014-05-12
JP5826146B2 true JP5826146B2 (ja) 2015-12-02

Family

ID=50788209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012234837A Expired - Fee Related JP5826146B2 (ja) 2012-10-24 2012-10-24 無段変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5826146B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110017373B (zh) * 2019-05-16 2024-05-14 福州锐智新能源科技有限公司 一种用于变速器的一控三式换挡装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2580494B2 (ja) * 1993-10-18 1997-02-12 株式会社小松製作所 静油圧−機械式変速機の速度段切換制御装置
JPH09132136A (ja) * 1995-11-10 1997-05-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 鉄道車両用駆動装置
JP4012401B2 (ja) * 2001-12-19 2007-11-21 ヤンマー農機株式会社 油圧式無段変速機構
DE112011102308B4 (de) * 2010-07-09 2015-11-26 Honda Motor Co., Ltd. Fahrzeugantriebssystem und Steuerverfahren dafür
JP5628599B2 (ja) * 2010-08-30 2014-11-19 ダイハツ工業株式会社 アイドルストップ車の車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014084954A (ja) 2014-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5552572B2 (ja) 四節リンク型無段変速機
JP5982563B2 (ja) 無段変速機
JP2014156900A (ja) 無段変速機
JP5826146B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2012251609A (ja) 無段変速機
JP6186318B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP5836252B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2011153645A (ja) 無段変速機及び無段変速機の制御装置
JP5982262B2 (ja) 無段変速機
JP6201062B2 (ja) 変速機
JP5844714B2 (ja) 四節リンク機構型無段変速機の制御装置
JP6014554B2 (ja) 動力伝達装置
JP5896868B2 (ja) 四節リンク機構型無段変速機
JP6178915B2 (ja) 無段変速機
JP6041493B2 (ja) 変速機
JP6067884B2 (ja) 動力伝達装置
JP6069521B2 (ja) 動力伝達装置
JP2014231881A (ja) 無段変速機
JP6022407B2 (ja) 動力伝達装置
JP6105362B2 (ja) 無段変速機
JP2014202267A (ja) 動力伝達装置
JP5973075B2 (ja) 動力伝達装置
JP2014228104A (ja) 無段変速機
WO2014156334A1 (ja) 無段変速機
JP2015132322A (ja) 無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5826146

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees