JP2014156900A - 無段変速機 - Google Patents

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圭右 川村
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Abstract

【課題】制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止することができる無段変速機を提供する。
【解決手段】無段変速機は、入力部と、出力軸と、てこクランク機構と、一方向回転阻止機構とを備える。てこクランク機構は、調節用駆動源14と、回転半径調節機構と、コネクティングロッドとを備える。回転半径調節機構は、カム部と、回転部と、調節用駆動源の駆動力が差動機構8を介して伝達される伝達部とを備える。
差動機構8は、3つの遊星歯車機構で構成され、サンギヤSb(第4単式要素)を回転不能に固定する固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在なブレーキB1が設けられる。
【選択図】図8

Description

本発明は、てこクランク機構を用いた四節リンク機構型の無段変速機に関する。
従来、車両に設けられたエンジン等の走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、複数のてこクランク機構とを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のてこクランク機構は、入力軸に設けられた回転半径調節機構と、出力軸に揺動自在に軸支される揺動リンクと、一方の端部に回転半径調節機構に回転自在に外嵌される入力側環状部を有し、他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されるコネクティングロッドとで構成される。
揺動リンクと出力軸との間には、出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸に揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構としての一方向クラッチが設けられている。
回転半径調節機構は、中心から偏心して穿設された貫通孔を有する円盤状の回転部と、貫通孔の内周面に設けられたリングギヤと、入力軸に固定されリングギヤに噛合する第1ピニオンと、調節用駆動源からの駆動力が伝達されるキャリアと、キャリアで自転及び公転自在に夫々軸支されると共にリングギヤに夫々噛合する2つの第2ピニオンとで構成される。第1ピニオンと2つの第2ピニオンは、それらの中心軸線を頂点とする三角形が正三角形となるように配置されている。
そして、走行用駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が同一の場合は、入力軸の入力中心軸線に対する回転部の中心点の偏心量は維持され、回転半径調節機構の回転軌跡の半径も一定のまま維持される。走行用駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が異なる場合は、入力軸の入力中心軸線に対する回転部の中心点の偏心量が変化し、回転半径調節機構の回転軌跡の半径も変化する。
そして、回転半径調節機構の回転軌跡の半径が変化することにより、揺動リンクの揺動端部の振れ幅も変化して、変速比を切り換え、入力軸に対する出力軸の回転速度を制御する。
このような無段変速機では、3つのピニオンの中心軸線を頂点とする正三角形の中心点と入力軸の入力中心軸線との間の距離と、この正三角形の中心点と回転部の中心点との間の距離とを等しく設定することにより、入力中心軸線と回転部の中心点とを重ね合わせて偏心量を0とすることができる。偏心量が0のときには、入力軸が回転している場合であっても揺動リンクの揺動端部の振れ幅が0となり、出力軸が回転しない状態となる。
特開2012−1048号公報
四節リンク機構型無段変速機では、偏心量が0、即ち、回転半径調節機構の回転運動の半径が0でなければ、出力軸に駆動力が伝達される。
そして、回転半径調節機構の回転運動の半径が0に近い領域では、半径の変化量に対して、出力軸に伝達される駆動力の変化量が大きくなってしまう。
このため、回転半径調節機構の調節精度を高精度に制御しなければ、制御誤差によって意図せずに出力軸へ駆動力が伝達されたり、又は、クリープ現象のときの出力軸に伝達される駆動力の変化が大きくなってしまう虞がある。
本発明は、以上の点に鑑み、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止すること、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力部と、前記入力部の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、前記出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力部の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換する複数のてこクランク機構と、前記揺動リンクと前記出力軸との間に設けられ、前記出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に該揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、前記てこクランク機構が、調節用駆動源と、該調節用駆動源の駆動力を用いて前記入力部の側の回転運動の半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備える無段変速機であって、前記回転半径調節機構は、前記入力部の回転中心軸線に対して偏心した状態で回転するカム部と、前記カム部に対して偏心した状態で回転自在な回転部と、前記調節用駆動源の駆動力が差動機構を介して伝達される伝達部とを備え、前記差動機構は、前記入力部を介して前記走行用駆動源からの動力が伝達される第1入力要素と、前記調節用駆動源の駆動力が伝達される第2入力要素と、前記伝達部に連結される伝達要素とを備え、前記差動機構は、前記第1入力要素と前記第2入力要素とが同一方向に同一速度で回転するとき、前記伝達要素の回転速度が「0」となるように構成され、前記差動機構は、サンギヤ、キャリア及びリングギヤの3つの単式要素を有する第1から第3の3つの遊星歯車機構で構成され、前記第1遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から第1単式要素、第2単式要素、第3単式要素とし、前記第2遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から、第4単式要素、第5単式要素、第6単式要素とし、前記第3遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から、第7単式要素、第8単式要素、第9単式要素として、前記第2単式要素と前記第5単式要素とを連結して第1連結体が構成され、前記第3単式要素と前記第9単式要素とが連結して第2連結体が構成され、前記第2連結体は前記第1入力要素であり、前記第1単式要素は前記第2入力要素であり、前記第8単式要素が前記伝達要素であり、前記第4単式要素を回転不能に固定する固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在な固定機構が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、固定機構を開放状態とすることにより、差動機構において、入力部から入力される走行用駆動源からの動力と、調節用駆動源からの動力とを受け流す動力抜け状態を発生させることができる。
ここで、四節リンク機構型の無段変速機では、調節用駆動源からの動力が伝達される部材が自由に回転する状態にある場合、回転半径調節機構の回転運動の半径が「0」であるギヤニュートラル状態へ移行する特性を有する。
そして、固定機構を開放状態として動力抜け状態を発生させると、調節用駆動源からの動力が伝達される部材が自由に回転する状態にある場合と実質的に同様の状態となり、回転半径調節機構の回転運動の半径が「0」であるギヤニュートラル状態、またはその近傍状態へ移行させることができる。
従って、本発明によれば、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止すること、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止できる。また、調節用駆動源が故障して、駆動力を出し続ける状態となった場合でも、固定機構を開放状態とすれば、調節用駆動源から出力される駆動力を回転半径調節機構に伝達させることなく、差動機構で受け流すことができ、便利である。
[2]また、本発明においては、アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度検出部と、シフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、車両ブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部と、車両の走行速度を検出する車速検出部とを備え、アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、ブレーキ検出部で車両ブレーキがオフであり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、固定機構を開放状態とすることが好ましい。
本発明によれば、アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、ブレーキ検出部でブレーキがオフであり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、調節用駆動源が出力する駆動力を「0」とする。
これにより、回転半径調節機構の回転運動の半径(偏心量)が0、若しくは、回転半径調節機構の構成部品のバランスが保たれる0近傍の半径に収束するため、調節用駆動源を高精度で制御する必要がない。
従って、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止することができ、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる。
本発明が適用される無段変速機の基本構成を示す斜視図。 本発明が適用される無段変速機の基本構成を一部切り欠いて示す斜視図。 本発明が適用される無段変速機の基本構成を示す断面図。 図3の一部を拡大して示す断面図。 本発明が適用される無段変速機の基本構成を軸方向から示す断面図。 (a)は本発明が適用される無段変速機の基本構成を説明すべく、回転部を軸方向から示す説明図。(b)は、図6(a)のB−B線切断断面図。 本発明が適用される無段変速機の回転半径調節機構の回転半径(偏心量)の変化を示す説明図であり、(a)は偏心量が最大、(b)は偏心量が中、(c)は偏心量が小、(d)は偏心量が「0」であるときを夫々示している。 本発明の無段変速機の第1実施形態の差動機構を示すスケルトン図。 第1実施形態の差動機構を構成する3つの遊星歯車機構の共線図。 第1実施形態の差動機構で変速比が一定の場合の各単式要素の回転速度を示す共線図。 第1実施形態の無段変速機の制御装置を示すブロック図。 第1実施形態の制御装置の作動を示すフローチャート。
図を参照して、本発明の四節リンク機構型の無段変速機の実施形態を説明する。まず、図1から図7を参照して、本発明が適用される無段変速機の基本構成を説明する。本発明が適用される無段変速機は、変速比h(h=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、所謂IVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
図1から図5を参照して、四節リンク機構型の無段変速機1は、内燃機関であるエンジンや電動機等の走行用駆動源からの回転駆動力を受けることで回転中心軸線P1を中心に回転する入力部2と、回転中心軸線P1に平行に配置され、図外のデファレンシャルギヤやプロペラシャフト等を介して車両の駆動輪に回転動力を伝達させる出力軸3と、入力部2に設けられた6つの回転半径調節機構4とを備える。
各回転半径調節機構4は、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6とを備える。カムディスク5は、円盤状であり、回転中心軸線P1から偏心されると共に、1つの回転半径調節機構4に対して2個1組となるように、各回転半径調節機構4に設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1の方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1に対して偏心する方向とは逆の方向に開口し、カムディスク5の外周面と貫通孔5aとを連通させる切欠孔5bが設けられている。
各1組のカムディスク5は、夫々位相を60度異ならせて、6組のカムディスク5で入力部2の周方向を一回りするように配置されている。
カムディスク5は、隣接する回転半径調節機構4のカムディスク5と一体的に形成されて一体型カム部5cが構成されている。この一体型カム部5cは、一体成型で形成してもよく、または、2つのカム部を溶接して一体化してもよい。各回転半径調節機構4の2個1組のカムディスク5同士はボルト(図示省略)で固定されている。回転中心軸線P1上の最も走行用駆動源側に位置するカムディスク5は入力部2と一体的に形成されている。このようにして、入力部2とカムディスク5とでカムシャフト51が構成されることとなる。
カムシャフト51は、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備える。これにより、カムシャフト51は、走行用駆動源とは反対側の一方端が開口した中空形状に構成される。走行用駆動源側の他方端に位置するカムディスク5は、入力部2と一体的に形成されている。即ち、走行用駆動源側の端部に位置するカムディスク5は、入力部2と一体的に形成されている。このカムディスク5と入力部2とを一体的に形成する方法としては、一体成型を用いてもよく、また、カムディスク5と入力部2とを溶接して一体化してもよい。
また、各1組のカムディスク5には、カムディスク5を受け入れる受入孔6a(図6(a)、(b)参照)を備える円盤状の回転ディスク6が偏心された状態で回転自在に外嵌されている。
図5に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5の中心点をP2、回転ディスク6の中心点をP3として、回転中心軸線P1と中心点P2の距離Raと、中心点P2と中心点P3の距離Rbとが同一となるように、カムディスク5に対して偏心している。
回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間に位置させて内歯6bが設けられている。
カムシャフト51の挿通孔60には、回転中心軸線P1と同心に、且つ、回転ディスク6の内歯6bと対応する個所に位置させて、ピニオン70がカムシャフト51と相対回転自在となるように配置されている。ピニオン70は、ピニオンシャフト72と一体に形成されている。なお、ピニオン70は、ピニオンシャフト72とは別体に構成して、ピニオン70とピニオンシャフト72とをスプライン結合で連結させてもよい。本実施形態においては、単にピニオン70というときは、ピニオンシャフト72を含むものとして定義する。
ピニオン70は、カムディスク5の切欠孔5bを介して、回転ディスク6の内歯6bと噛合する。ピニオンシャフト72には、隣接するピニオン70の間に位置させて軸受74が設けられている。この軸受74を介して、ピニオンシャフト72は、カムシャフト51を支えている。ピニオンシャフト72には、差動機構8が接続されている。ピニオン70には、差動機構8を介して調節用駆動源14の駆動力が伝達される。即ち、本実施形態においては、ピニオン70が本発明の伝達部となる。
本発明の第1実施形態の無段変速機1の差動機構8は、図8に示すように、第1から第3の3つの遊星歯車機構PGS1〜PGS3で構成されている。第1遊星歯車機構PGS1は、サンギヤSaと、リングギヤRaと、サンギヤSa及びリングギヤRaと噛合するプラネタリギヤPaを自転及び公転自在に軸支するキャリアCaとからなるシングルピニオン型で構成される。
図9の上段に第1遊星歯車機構PGS1のサンギヤSa、キャリアCa、リングギヤRaの3つの単式要素の回転速度を直線で表すことができる共線図を示す。第1遊星歯車機構PGS1の3つの単式要素を共線図での並び順に一方から、本実施形態においては、図9の右側から順に、第1単式要素、第2単式要素、第3単式要素とすると、第1単式要素はサンギヤSa、第2単式要素はキャリアCa、第3単式要素はリングギヤRaとなる。
共線図において、第1遊星歯車機構PGS1のギヤ比(リングギヤの歯数/サンギヤの歯数)をiとして、サンギヤSa(第1単式要素)とキャリアCa(第2単式要素)との間の間隔と、キャリアCa(第2単式要素)とリングギヤRa(第3単式要素)との間の間隔との比は、i:1となるように設定される。本実施形態においては、第1遊星歯車機構PGS1のギヤ比iは、2.00に設定されている。なお、図9及び図10の共線図において、下端の横線は回転速度が「0」であることを示し、破線は走行用駆動源90の動力が伝達されるカムシャフト51の回転速度「N1」を示している。
第2遊星歯車機構PGS2は、サンギヤSbと、リングギヤRbと、サンギヤSb及びリングギヤRbと噛合するプラネタリギヤPbを自転及び公転自在に軸支するキャリアCbとからなるシングルピニオン型で構成される。
図9の中段に第2遊星歯車機構PGS2のサンギヤSb、キャリアCb、リングギヤRbの3つの単式要素の回転速度を直線で表すことができる共線図を示す。第2遊星歯車機構PGS2の3つの単式要素を共線図での並び順に一方から、本実施形態においては、図9の右側から順に、第4単式要素、第5単式要素、第6単式要素とすると、第4単式要素はサンギヤSb、第5単式要素はキャリアCb、第6単式要素はリングギヤRbとなる。
共線図において、第2遊星歯車機構PGS2のギヤ比(リングギヤの歯数/サンギヤの歯数)をjとして、サンギヤSb(第4単式要素)とキャリアCb(第5単式要素)との間の間隔と、キャリアCb(第5単式要素)とリングギヤRb(第6単式要素)との間の間隔との比は、j:1となるように設定される。本実施形態においては、第2遊星歯車機構PGS2のギヤ比jは、2.00に設定されている。
第3遊星歯車機構PGS3は、サンギヤScと、リングギヤRcと、サンギヤScに大径部Pc1が噛合し、リングギヤRcに小径部Pc2が噛合する段付きプラネタリギヤPcを自転及び公転自在に軸支するキャリアCcとからなるシングルピニオン型で構成される。
図9の下段に第3遊星歯車機構PGS3のサンギヤSc、キャリアCc、リングギヤRcの3つの単式要素の回転速度を直線で表すことができる共線図を示す。第3遊星歯車機構PGS3の3つの単式要素を共線図での並び順に一方から、本実施形態においては、図9の右側から順に、第7単式要素、第8単式要素、第9単式要素とすると、第7単式要素はサンギヤSc、第8単式要素はキャリアCc、第9単式要素はリングギヤRcとなる。
共線図において、第3遊星歯車機構PGS3のギヤ比((リングギヤの歯数/サンギヤの歯数)×(段付きプラネタリギヤPcの大径部Pc1の歯数/小径部Pc2の歯数))をkとして、サンギヤSc(第7単式要素)とキャリアCc(第8単式要素)との間の間隔と、キャリアCc(第8単式要素)とリングギヤRc(第9単式要素)との間の間隔との比は、k:1となるように設定される。
第3遊星歯車機構PGS3のギヤ比kは、調節用駆動源14の駆動力を用いて第1遊星歯車機構PGS1のサンギヤSa(第1単式要素)を回転させたときに、ピニオン70と連結する第3遊星歯車機構PGS3のキャリアCc(第8単式要素)の回転速度が、サンギヤSa(第1単式要素)の回転速度に対して所望の回転速度となるように、適宜設定される。
キャリアCa(第2単式要素)はキャリアCb(第5単式要素)に連結され、キャリアCa(第2単式要素)とキャリアCb(第5単式要素)とで第1連結体Ca−Cbが構成される。リングギヤRa(第3単式要素)はリングギヤRc(第9単式要素)に連結され、リングギヤRa(第3単式要素)とリングギヤRc(第9単式要素)とで第2連結体Ra−Rcが構成される。リングギヤRb(第6単式要素)はサンギヤSc(第7単式要素)に連結され、リングギヤRb(第6単式要素)とサンギヤSc(第7単式要素)とで第3連結体Rb−Scが構成される。
第2連結体Ra−Rcは、入力部2及びカムディスク5で構成されるカムシャフト51を介して走行用駆動源90(図9参照)からの動力が伝達される第1入力要素である。サンギヤSa(第1単式要素)には、調節用駆動源14の駆動力が、調節用駆動源14の回転軸に設けられた調節用ピニオン14aに噛合する第1中間ギヤG1aと、この第1中間ギヤG1aに噛合する第2中間ギヤG1bとからなる第1ギヤ列G1を介して伝達される。従って、サンギヤSa(第1単式要素)は、調節用駆動源14の駆動力が第1ギヤ列G1を介して伝達される第2入力要素である。キャリアCc(第8単式要素)は、伝達部たるピニオン70に連結される伝達要素である。なお、第1ギヤ列G1を省略して、調節用駆動源14の駆動力を直接サンギヤSa(第1単式要素)に伝達させてもよい。
サンギヤSb(第4単式要素)には、湿式クラッチまたはドグクラッチで構成される固定機構としてのブレーキB1が設けられている。ブレーキB1は、サンギヤSb(第4単式要素)を無段変速機1や差動機構8、調節用駆動源14等のケース80に固定して回転不能とする固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在に構成されている。
カムシャフト51に接続された入力部2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とが同一である場合には、回転ディスク6はカムディスク5と共に一体に回転する。入力部2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心点P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図5に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Raと距離Rbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を回転中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、回転中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
回転ディスク6の周縁には、一方の端部に大径の大径環状部15aを備え、他方の端部に大径環状部15aの径よりも小径の小径環状部15bを備えるコネクティングロッド15の大径環状部15aが、ローラベアリングからなるコンロッド軸受16を介して回転自在に外嵌されている。なお、コンロッド軸受16は、ボールベアリングを軸方向に2個並べて2個一組で構成してもよい。出力軸3には、一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17を介して、揺動リンク18がコネクティングロッド15に対応させて6個設けられている。
一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17は、揺動リンク18と出力軸3との間に設けられ、出力軸3に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸3に揺動リンク18を固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。
揺動リンク18は、環状に形成されており、その上方には、コネクティングロッド15の小径環状部15bに連結される揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、小径環状部15bを軸方向で挟み込むように突出した一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、小径環状部15bの内径に対応する差込孔18cが穿設されている。差込孔18c及び小径環状部15bには、連結ピン19が挿入されている。これにより、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される。
図7は、回転半径調節機構4の偏心量R1を変化させた状態のピニオンシャフト72と回転ディスク6との位置関係を示す。図7(a)は偏心量R1を「最大」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、カムディスク5の中心点P2と、回転ディスク6の中心点P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト72と回転ディスク6とが位置する。このときの変速比hは最小となる。
図7(b)は偏心量R1を図7(a)よりも小さい「中」とした状態を示しており、図7(c)は偏心量R1を図7(b)よりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比hは、図7(b)では図7(a)の変速比hよりも大きい「中」となり、図7(c)では図7(b)の変速比hよりも大きい「大」となる。図7(d)は偏心量R1を「0」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心点P3とが同心に位置する。このときの変速比hは無限大(∞)となる。第1実施形態の無段変速機1は、回転半径調節機構4で偏心量R1を変えることにより、入力部2側の回転運動の半径を調節自在としている。
第1実施形態においては、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20(四節リンク機構)が構成される。そして、てこクランク機構20によって、入力部2の回転運動が揺動リンク18の揺動運動に変換される。第1実施形態の無段変速機1は合計6個のてこクランク機構20を備えている。偏心量R1が「0」でないときに、入力部2を回転させると共に、ピニオンシャフト72を入力部2と同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、偏心量R1に基づき入力部2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力部2側に引いたりを交互に繰り返して揺動する。
コネクティングロッド15の小径環状部15bは、出力軸3に一方向クラッチ17を介して設けられた揺動リンク18に連結されているため、揺動リンク18がコネクティングロッド15によって押し引きされて揺動すると、揺動リンク18が押し方向側又は引張り方向側の何れか一方に揺動リンク18が回転するときだけ、出力軸3が回転し、揺動リンク18が他方に回転するときには、出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、揺動リンク18が空回りする。各回転半径調節機構4は、60度毎に位相を変えて配置されているため、出力軸3は各回転半径調節機構4で順に回転させられる。
本実施形態の無段変速機1によれば、差動機構8を上述した如く構成することにより、第1入力要素たる第2連結体Ra−Rcと伝達要素たるキャリアCc(第8単式要素)とが同一方向に同一速度で回転するとき、第2入力要素たるサンギヤSa(第1単式要素)の回転速度が「0」となる。これにより、本実施形態の無段変速機1によれば、調節用駆動源14の駆動力が伝達される第2入力要素たるサンギヤSa(第1単式要素)の回転数をカムシャフト51と同一の回転数に制御することなく、第2入力要素たるサンギヤSa(第1単式要素)の回転数が「0」となるように制御すれば、無段変速機1の変速比hを一定に維持することができる。
図10は、変速比hが一定に維持される状態の共線図を示したものである。図10から下段に示された第3遊星歯車機構PGS3の共線図において、カムシャフト51と連結された第2連結体Ra−Rcの回転速度が、ピニオン70が連結された第3遊星歯車機構PGS3のキャリアCc(第8単式要素)の回転速度と同一の「N1」であるとき、即ち、変速比hが一定に維持されるとき、図10の上段に示された第1遊星歯車機構PGS1の共線図において、調節用駆動源14が連結された第1遊星歯車機構PGS1のサンギヤSaの回転速度が「0」となることが分かる。
これは、各遊星歯車機構のギヤ比を用いて計算で求めることもできる。例えば、N1が3000rpmであると仮定する。このとき、第2連結体Ra−Rcの回転速度は、3000rpmとなる。変速比hは一定に維持されているので、第2連結体Ra−Rcの回転速度と、第3遊星歯車機構PGS3のキャリアCc(第8単式要素)の回転速度は、同一の3000rpmとなる。
第3遊星歯車機構PGS3のリングギヤRc(第9単式要素)とキャリアCc(第8単式要素)とが同一速度の3000rpmで回転するため、第3遊星歯車機構PGS3の各単式要素は相対回転不能なロック状態となり、第3遊星歯車機構PGS3のサンギヤSc(第7単式要素)の回転速度、即ち、第3連結体Rb−Scの回転速度も3000rpmとなる。
図10の中段に示す第2遊星歯車機構PGS2の共線図を参照して、リングギヤRb(第6単式要素)が3000rpmで回転し、サンギヤSb(第4単式要素)の回転速度が、ブレーキB1が固定状態であるため、0rpmとなる。第2遊星歯車機構PGS2のギヤ比jは2.00に設定されているため、第2遊星歯車機構PGS2のキャリアCb(第5回転要素)、即ち、第1連結体Ca−Cbの回転速度は2000rpmとなる。
図10の上段に示す第1遊星歯車機構PGS1の共線図を参照して、第1遊星歯車機構PGS1のリングギヤRa(第3単式要素)の回転速度が3000rpm、第1連結体Ca−Cb、即ち、キャリアCa(第2単式要素)の回転速度が2000rpm、第1遊星歯車機構PGS1のギヤ比iが2.00に設定されているため、第1遊星歯車機構PGS1のサンギヤSa(第1単式要素)の回転速度が0rpmになることが分かる。
従って、本実施形態の無段変速機1によれば、変速比hが一定であるときには、調節用駆動源14の駆動力が伝達される第2入力要素たるサンギヤSa(第1単式要素)の回転数をカムシャフト51と同一の回転数に制御する必要はなく、第2入力要素たるサンギヤSa(第1単式要素)の回転数が「0」となるように制御すればいいことが分かる。なお、図9の共線図は、変速比hを変速している状態を示したものである。
図11に本実施形態の無段変速機1を制御する制御装置40のブロック図を示す。制御装置40は、CPUやメモリ等により構成された所謂TCU(Transmission Control Unit)等の電子ユニットであり、メモリに保持された制御プログラムをCPUで実行することにより、回転半径調節機構4の偏心量(入力軸側の回転運動の半径)を制御する機能を果たす。
車両には、ブレーキペダルを踏んでいるか否かを表す車両ブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部42と、パーキングポジション、ニュートラルポジション、走行ポジション(Dレンジ)等のシフトレバーの位置を検出するシフトポジション検出部44と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダル開度検出部46と、車両の走行速度を検出する車速検出部48とが設けられている。ブレーキB1には、固定状態であるか開放状態であるかを検知する固定状態検出部49が設けられている。
制御装置40は、ブレーキ検出部42からブレーキのオン、オフの情報を、シフトポジション検出部44からシフトレバーの位置情報を、アクセルペダル開度検出部46からアクセルベダルの踏み込み量の情報を、車速検出部48から車両の走行速度の情報を、ブレーキB1に設けられた固定状態検出部49からブレーキB1の状態の情報を受信自在に構成されている。
次に、図12を参照して、本実施形態の制御装置40の作動について説明する。制御装置40は、まず、ステップ1で、ブレーキ検出部42からブレーキのオン、オフの情報を、シフトポジション検出部44からシフトレバーの位置情報を、アクセルペダル開度検出部46からアクセルベダルの踏み込み量の情報を、車速検出部48から車両の走行速度の情報を、固定状態検出部49からブレーキB1の状態の情報を受信する。
そして、ステップ2に進み、クリープ発進準備状態であるか否かを判定する。クリープ発進準備状態は、本実施形態においては、アクセルペダル開度検出部46で検出されたアクセルペダルの開度が「0」(即ち、アクセルペダルが踏まれていない状態)であり、シフトポジション検出部44で検出されたシフトポジションが走行ポジション(例えば、Dレンジ)であり、ブレーキ検出部42でブレーキがオフ(即ち、ブレーキペダルが踏まれていない状態)であり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態(例えば、5km/h以下の走行速度状態)である場合に設定している。
ステップ2でクリープ発進準備状態ではないと判定された場合には、ステップ3に進み、制御装置40は、ブレーキB1を固定状態とする。
ステップ2でクリープ発進準備状態であると判定された場合、即ち、アクセルペダル開度検出部46で検出されたアクセルペダルの開度が「0」(即ち、アクセルペダルが踏まれていない状態)であり、シフトポジション検出部44で検出されたシフトポジションが走行ポジション(例えば、Dレンジ)であり、ブレーキ検出部42で車両ブレーキがオフ(即ち、ブレーキペダルが踏まれていない状態)であり、車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態(例えば、5km/h以下の走行速度状態)であると判定された場合には、ステップ4に分岐する。
ステップ4では、ブレーキB1を開放状態として、調節用駆動源14の駆動力を差動機構8で受け流すことにより、調節用駆動源14が駆動力を出力しても、その駆動力は伝達部としてのピニオン70には伝達されない、即ち、調節用駆動源14の出力トルクが見掛け上「0」になるゼロトルク制御を実行する。本願発明者は、調節用駆動源14の制御電流を「0」とすると、回転半径調節機構4の偏心量(回転運動の半径)が次第に「0」、又は、「0」近傍であってコネクティングロッド15等の荷重の釣り合いが取れる位置に収束することを実験により知見した。
また、回転半径調節機構4の偏心量(回転運動の半径)が0に近い領域では、偏心量(半径)の変化量(例えば、数ミリの変化量)に対して、出力軸3に伝達される駆動力の変化量が著しく大きくなってしまう。
本実施形態の制御装置40によれば、ステップ4でブレーキB1を開放状態とすることにより、見掛け上の調節用駆動源14の出力トルクを「0」とすることができるゼロトルク制御を実行することにより、制御誤差がなくなり、偏心量が「0」、又は、「0」近傍であってコネクティングロッド15等の荷重の釣り合いが取れる位置に安定的に保持できる。
これによって、制御装置40は、制御誤差による意図しない出力軸への駆動力の伝達を防止することができ、又は、クリープ現象のときの制御誤差による駆動力(クリープトルク)の変化を防止することができる。
また、調節用駆動源14が故障して、駆動力を出し続ける状態となった場合でも、固定機構としてのブレーキB1を開放状態とすれば、調節用駆動源14から出力される駆動力を回転半径調節機構4に伝達させることなく、差動機構8で受け流すことができる。
なお、本実施形態においては、入力部2とカムディスク5とでカムシャフト51を構成し、カムシャフト51が、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備えるものを説明した。しかしながら、本発明のカムシャフトはこれに限らず、例えば、入力部を一端が開口するように挿通孔を有する中空軸状に構成し、円盤状のカムディスクに入力部を挿通できるように貫通孔を第1実施形態のものよりも大きく形成して、カムディスクを中空軸状に構成された入力部の外周面にスプライン結合させてもよい。
この場合、中空軸からなる入力部には、カムディスクの切欠孔に対応させて切欠孔が設けられる。そして、入力部内に挿入されるピニオンは、入力部の切欠孔及びカムディスクの切欠孔を介して、回転ディスクの内歯と噛合する。
また、本実施形態においては、一方向回転阻止機構として、一方向クラッチ17を用いているが、本発明の一方向回転阻止機構は、これに限らず、揺動リンク18から出力軸3にトルクを伝達可能な揺動リンク18の出力軸3に対する回転方向を切換自在に構成される二方向クラッチ(ツーウェイクラッチ)で構成してもよい。
また、本実施形態においては、第1から第3の遊星歯車機構PGS1〜PGS3として、シングルピニオン型の遊星歯車機構で構成されたものを説明した。しかしながら、本発明の第1から第3の遊星歯車機構はこれに限らない。例えば、シングルピニオン型と比較して伝達効率が劣るものの、本発明の遊星歯車機構を、サンギヤと、リングギヤと、互いに噛合すると共に一方がサンギヤに噛合し、他方がリングギヤに噛合する一対のプラネタリギヤを自転及び公転自在に軸支するキャリアとからなるダブルピニオン型の遊星歯車機構で構成することもできる。
この場合、第1遊星歯車機構の共線図における並び順に、第1遊星歯車機構のサンギヤとキャリアとの一方が第1単式要素、第1遊星歯車機構のリングギヤが第2単式要素、第1遊星歯車機構のサンギヤとキャリアとの他方が第3単式要素となる。そして、第1遊星歯車機構のサンギヤが第1単式要素、キャリアが第3単式要素の場合には、第1遊星歯車機構のサンギヤとリングギヤとの間の間隔と、リングギヤとキャリアとの間の間隔との比が、本実施形態で説明したi:1となるように、第1遊星歯車機構のギヤ比を設定すればよい。第2遊星歯車機構及び第3遊星歯車機構についても同様である。
1 無段変速機
2 入力部
3 出力軸
4 回転半径調節機構
5 カムディスク(カム部)
5a 貫通孔
5b 切欠孔
5c 一体型カム部
6 回転ディスク(回転部)
6a 受入孔(内周部)
6b 内歯
8 差動機構(遊星歯車機構)
14 調節用駆動源(電動機)
15 コネクティングロッド
15a 大径環状部
15b 小径環状部
16 コンロッド軸受
17 一方向クラッチ(一方向回転阻止機構)
18 揺動リンク
18a 揺動端部
18b 突片
18c 差込孔
19 連結ピン
20 てこクランク機構(四節リンク機構)
40 制御装置
42 ブレーキ検出部
44 シフトポジション検出部
46 アクセルペダル開度検出部
48 車速検出部
49 固定状態検出部
51 カムシャフト
60 挿通孔
70 ピニオン
72 ピニオンシャフト
74 軸受
80 ケース
90 走行用駆動源
P1 回転中心軸線
P2 カムディスクの中心点
P3 回転ディスクの中心点
Ra P1とP2の距離
Rb P2とP3の距離
R1 偏心量(P1とP3の距離)

Claims (2)

  1. 走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力部と、
    前記入力部の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、
    前記出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力部の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換する複数のてこクランク機構と、
    前記揺動リンクと前記出力軸との間に設けられ、前記出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に該揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに前記出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、
    前記てこクランク機構が、調節用駆動源と、該調節用駆動源の駆動力を用いて前記入力部の側の回転運動の半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備える無段変速機であって、
    前記回転半径調節機構は、
    前記入力部の回転中心軸線に対して偏心した状態で回転するカム部と、
    前記カム部に対して偏心した状態で回転自在な回転部と、
    前記調節用駆動源の駆動力が差動機構を介して伝達される伝達部(ピニオン)とを備え、
    前記差動機構は、前記入力部を介して前記走行用駆動源からの動力が伝達される第1入力要素と、前記調節用駆動源の駆動力が伝達される第2入力要素と、前記伝達部に連結される伝達要素とを備え、
    前記差動機構は、前記第1入力要素と前記第2入力要素とが同一方向に同一速度で回転するとき、前記伝達要素の回転速度が「0」となるように構成され、
    前記差動機構は、サンギヤ、キャリア及びリングギヤの3つの単式要素を有する第1から第3の3つの遊星歯車機構で構成され、
    前記第1遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から第1単式要素、第2単式要素、第3単式要素とし、前記第2遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から、第4単式要素、第5単式要素、第6単式要素とし、前記第3遊星歯車機構の3つの単式要素を共線図における並び順に一方から、第7単式要素、第8単式要素、第9単式要素として、
    前記第2単式要素と前記第5単式要素とを連結して第1連結体が構成され、前記第3単式要素と前記第9単式要素とが連結して第2連結体が構成され、
    前記第2連結体は前記第1入力要素であり、前記第1単式要素は前記第2入力要素であり、前記第8単式要素が前記伝達要素であり、
    前記第4単式要素を回転不能に固定する固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在な固定機構が設けられることを特徴とする無段変速機。
  2. 請求項1記載の無段変速機であって、
    アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度検出部と、
    シフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、
    車両ブレーキのオン、オフを検出するブレーキ検出部と、
    前記車両の走行速度を検出する車速検出部とを備え、
    前記アクセルペダル開度検出部で検出されたアクセルペダルの開度が「0」であり、前記シフトポジション検出部で検出されたシフトポジションが走行ポジションであり、前記ブレーキ検出部で車両ブレーキがオフであり、前記車速検出部で検出された車両の走行速度が停止状態を含む所定の低速走行状態である場合には、前記固定機構を開放状態とすることを特徴とする無段変速機。
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