JP6067595B2 - 無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、入力軸の回転中心軸線上に設けられた回転半径調節機構で回転半径を調節することにより変速自在な四節リンク機構型の無段変速機に関する。
従来、車両に設けられたエンジン等の主駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、入力軸の回転中心軸線上に設けられた複数の回転半径調節機構と、出力軸に軸支される複数の揺動リンクと、一方の端部に回転半径調節機構に回転自在に外嵌される入力側環状部を有し、他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されるコネクティングロッドとを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された第1、第2の各トランスミッションは、上記の無段変速機に対応する。このトランスミッションの入力軸、出力軸、回転半径調節機構、揺動リンク及びコネクティングロッドは、てこクランク機構を構成している。揺動リンクと出力軸との間には、出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸に揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構としてのワンウェイクラッチが設けられている。
回転半径調節機構は、入力軸に対して偏心した状態で入力軸と一体的に回転する円盤状のカム部と、調節用駆動源からの駆動力が伝達され、入力軸に対して同心で相対回転自在なピニオンと、コネクティングロッドに回転自在に連結された円盤状の回転部とで構成される。回転部は、カム部によってカム部に対して偏心した状態で回転自在に支持される。回転部には、ピニオンと噛み合う内歯車が設けられる。
てこクランク機構の回転半径R1は、回転部の中心点と入力軸の回転中心軸線との間の距離であり、無段変速機の変速比を決定する。回転半径R1は、回転半径調節機構により、調節用駆動源の駆動力を用いて調節される。
すなわち、ピニオンが、調節用駆動源により、入力軸の回転速度と同一の速度で駆動される場合には、回転部はカム部と一体に回転する。この場合、入力軸側の回転運動の半径r1は一定であり、一定の変速比で駆動力が入力軸から出力軸に伝達される。
入力軸の回転速度とピニオンの回転速度とに差がある場合には、回転部は、カム部の周りを回転する。この回転の角度θに応じて、回転半径R1が変化する。したがって、ピニオンを入力軸に対して速く又は遅く回転させてから同一速度に戻すことにより、回転角度θを選択し、回転半径R1を変化させ、変速比を制御することができる。
例えば、回転角度θとして、回転半径R1が最小、例えばゼロとなる回転角度θminを選択することにより、変速比を最大又は無限大に設定することができる。また、回転半径R1が最大となる回転角度θmaxを選択することにより、変速比を最小に設定することができる。
特開2013−24382号公報
しかしながら、上記従来の無段変速機によれば、回転角度θに対する回転半径R1の変化特性は、変速比が大きいθmin側では比較的急峻であり、変速比が小さいθmax側では緩やかである。
このため、変速比が小さいOD(オーバドライブ)側の変速比では、回転角度θに対する回転半径R1の変化率が小さいので、変速する際の良好な応答性を得ることができない。良好な応答性を得るためには、回転角度θに対する回転半径R1の変化率が小さい分だけ、ピニオンをより高速で駆動させ、調節用駆動源の負荷を増大させる必要がある。
本発明は、以上の点に鑑み、回転部の回転角度に対するてこクランク機構の回転半径の変化率が、OD側でも大きい無段変速機を提供することを目的とする。
本発明の無段変速機は、主駆動源からの駆動力が伝達される入力部と、前記入力部の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、前記出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力部の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、前記出力軸に対して前記揺動リンクが一方へ相対的に回転しようとするときに該出力軸に該揺動リンクを固定し、該出力軸に対して該揺動リンクが他方へ相対的に回転しようとするときに該出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、前記てこクランク機構は、回転半径が調節自在な回転半径調節機構と、前記回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備え、前記回転半径調節機構は、前記回転中心軸線に対して偏心した状態で回転するカム部と、前記回転中心軸線に対して同心で前記カム部と相対回転自在なピニオンと、前記カム部に対して偏心した状態で該カム部によって回転自在に支持され、前記ピニオンと噛み合う内歯車を有し、前記コネクティングロッドに回転自在に連結された回転部とを備える無段変速機であって、前記ピニオン及び前記内歯車が相互に噛み合う箇所における両者のピッチ円半径は、前記回転半径の増大に応じて増大することを特徴とする。
本発明の構成において、てこクランク機構における回転半径R1は、揺動リンクの揺動運動の量、すなわち無段変速機の変速比に対応する。そして、カム部の回転速度とピニオンの回転速度とが同一となるように調節用駆動源が駆動される場合には、回転部とカム部は一体に回転するので、回転半径R1は一定に維持される。
一方、カム部の回転速度とピニオンの回転速度とに差が生じるように調節用駆動源が駆動される場合には、回転部は、カム部の中心点を中心にカム部の周りを回転する。この回転の角度θに応じ、回転半径R1が変化する。すなわち、回転半径R1が最小又はゼロのときの回転角度θの値を0°とし、最大のときの回転角度θの値を180°とすると、θが0°から180°に到るまでの範囲において、回転角度θの増大とともに回転半径R1が増大する。
このとき、従来の無段変速機では、ピニオンのピッチ円半径及びカム部の内歯車のピッチ円半径が、回転角度θに拘わらず一定であるため、回転角度θに対する回転半径R1の変化率は、θが小さいときと比較して、θが大きいときに小さい。このため、調節用駆動源の駆動量に対する変速比の応答性は、回転半径R1が小さい低速側(UD側)で比較的高く、回転半径R1が大きい高速側(OD側)で比較的低い。
これに対し、本発明では、ピニオンのピッチ円半径rw1及びカム部の内歯車のピッチ円半径rw2は、これらのギヤが噛み合う箇所に応じて、すなわち回転半径R1に応じて変化し、回転半径R1の増大に応じて増大する。
これにより、回転角度θに対する回転半径R1の変化率を、OD側でより大きくし、UD側でより小さくすることができる。したがって、OD側での調節用駆動源の動作速度の低減や変速指示に対する応答性の向上を図るとともに、UD側での調節用駆動源の負荷を軽減することができる。
本発明において、前記回転半径の増大に応じた前記ピッチ円半径の増大は漸次的であってもよい。これによれば、回転角度θに対する回転半径R1の変化特性が滑らかになる。
本発明の無段変速機の実施形態を一部断面で示す説明図である。 本実施形態のてこクランク機構を示す説明図である。 本実施形態の回転半径の変化を示す説明図である。図3Aは回転半径が最大、図3Bは回転半径が中、図3Cは回転半径が小、図3Dは回転半径が0の状態を夫々示す。 本実施形態の回転半径の変化に対する揺動リンクの揺動範囲の変化を示す説明図である。図4Aは偏心量R1が最大、図4Bは回転半径が中、図4Cは回転半径が小の状態の揺動範囲を夫々示す。 本実施形態の回転半径調節機構におけるピニオンと内歯のピッチ円半径を示す説明図である。図5Aは回転半径R1が0であるときにピニオンと内歯とが噛み合う状態を示し、図5Bは回転半径R1が最大であるときにピニオンと内歯とが噛み合う状態を示す。 本実施形態の回転半径調節機構におけるピニオンと内歯とが噛み合う箇所の変化を回転ディスクの回転角度θを45°ずつ変えながら示す説明図である。図6Aは回転角度θが0°、図6Bは回転角度θが45°、図6Cは回転角度θが90°、図6Dは回転角度θが135°、図6Eは回転角度θが180°のときの状態を示す。 本実施形態の回転半径調節機構における回転ディスクの回転角度θ対する回転半径R1の変化特性を示すグラフである。 本発明の別の実施形態の回転半径調節機構におけるピニオンと内歯のピッチ円半径を示す説明図である。図8Aは回転半径が0であるときにピニオンと内歯とが噛み合う状態を示し、図8Bは回転半径が最大であるときにピニオンと内歯とが噛み合う状態を示す。
図1から図4を参照して、本発明の四節リンク機構型の無段変速機の実施形態を説明する。本実施形態の無段変速機は、変速比h(h=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、所謂IVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
図1を参照して、四節リンク機構型の無段変速機1は、内燃機関などのエンジンや電動機等の主駆動源ENGからの駆動力が伝達されることで回転中心軸線P1を中心に回転する入力軸端部2aと、回転中心軸線P1に平行に配置され、図示省略したデファレンシャルギヤを介して車両の駆動輪(図示省略)に回転動力を伝達させる出力軸3と、回転中心軸線P1上に設けられた6つの回転半径調節機構4とを備える。なお、デファレンシャルギヤの代わりにプロペラシャフトを設けてもよい。
図1及び図2を参照して、各回転半径調節機構4は、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6とを備える。カムディスク5は、円盤状であり、回転中心軸線P1から偏心されると共に、1つの回転半径調節機構4に対して2個1組となるように、各回転半径調節機構4に設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1の方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1に対して偏心する方向とは逆の方向に開口し、カムディスク5の外周面と貫通孔5aを構成する内周面とを連通させる切欠孔5bが設けられている。
各1組のカムディスク5は、夫々位相を60度異ならせて、6組のカムディスク5で回転中心軸線P1の周方向を一回りするように配置されている。
カムディスク5は、隣接する回転半径調節機構4のカムディスク5と一体的に形成されて一体型カム部5cが構成されている。この一体型カム部5cは、一体成型で形成してもよく、または、2つのカム部を溶接して一体化してもよい。各回転半径調節機構4の2個1組のカムディスク5同士はボルト(図示省略)で固定されている。回転中心軸線P1上の最も主駆動源側に位置するカムディスク5は入力軸端部2aと一体的に形成されている。このようにして、入力軸端部2aと複数のカムディスク5とで、カムディスク5を備える入力軸2が構成されることとなる。
入力軸2は、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備える。これにより、入力軸2は、主駆動源ENGとは反対側の一方端が開口し他方端が閉塞した中空軸形状に構成される。主駆動源側の他方端に位置するカムディスク5は、入力軸端部2aと一体的に形成されている。このカムディスク5と入力軸端部2aとを一体的に形成する方法としては、一体成型を用いてもよく、また、カムディスク5と入力軸端部2aとを溶接して一体化してもよい。
また、各1組のカムディスク5には、カムディスク5を受け入れる受入孔6aを備える円盤状の回転ディスク6が偏心された状態で回転自在に外嵌されている。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5の中心点をP2、回転ディスク6の中心点をP3として、回転中心軸線P1と中心点P2の距離Raと、中心点P2と中心点P3の距離Rbとが同一となるように、カムディスク5に対して偏心している。
回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間に位置させて内歯6bが設けられている。
入力軸2の挿通孔60には、回転中心軸線P1と同心に、且つ、回転ディスク6の内歯6bと対応する個所に位置させて、ピニオン70がカムディスク5を有する入力軸2と相対回転自在となるように配置されている。ピニオン70は、ピニオンシャフト72と一体に形成されている。なお、ピニオン70は、ピニオンシャフト72と別体に構成して、ピニオン70をピニオンシャフト72にスプライン結合で連結させてもよい。本実施形態においては、単にピニオン70というときは、ピニオンシャフト72を含むものとして定義する。
ピニオン70は、カムディスク5の切欠孔5bを介して、回転ディスク6の内歯6bと噛合する。ピニオンシャフト72には、隣接するピニオン70の間に位置させてピニオン軸受74が設けられている。このピニオン軸受74を介して、ピニオンシャフト72は、入力軸2を支えている。ピニオンシャフト72には、遊星歯車機構などで構成される差動機構8が接続されている。ピニオン70には、差動機構8を介して調節用駆動源14の駆動力が伝達される。
カムディスク5が固定された入力軸2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とが同一である場合には、回転ディスク6はカムディスク5と共に一体に回転する。入力軸2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心点P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Raと距離Rbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を回転中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、回転中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
回転ディスク6の周縁には、一方(入力軸2側)の端部に大径の入力側環状部15aを備え、他方(出力軸3側)の端部に入力側環状部15aの径よりも小径の出力側環状部15bを備えるコネクティングロッド15の入力側環状部15aが、軸方向に2個並べて2個一組のボールベアリングからなるコンロッド軸受16を介して回転自在に外嵌されている。出力軸3には、ワンウェイクラッチ17を介して、揺動リンク18がコネクティングロッド15に対応させて6個設けられている。
ワンウェイクラッチ17は、揺動リンク18と出力軸3との間に設けられ、揺動リンク18が出力軸3に対して一方側に相対的に回転しようとするときに揺動リンク18を出力軸3に固定し(固定状態)、他方側に相対的に回転しようとするときに出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる(空転状態)。
揺動リンク18は、環状に形成されており、その下方には、コネクティングロッド15の出力側環状部15bに連結される揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、出力側環状部15bを軸方向で挟み込むように突出した一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、出力側環状部15bの内径に対応する差込孔18cが穿設されている。差込孔18c及び出力側環状部15bには、揺動軸としての連結ピン19が挿入されている。これにより、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される。
図3は、回転半径調節機構4の偏心量R1(回転半径)を変化させた状態のピニオンシャフト72と回転ディスク6との位置関係を示す。図3Aは偏心量R1を「最大」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、カムディスク5の中心点P2と、回転ディスク6の中心点P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト72と回転ディスク6とが位置する。このときの変速比hは最小となる。
図3Bは偏心量R1を図3Aよりも小さい「中」とした状態を示しており、図3Cは偏心量R1を図3Bよりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比hは、図3Bでは図3Aの変速比hよりも大きい「中」となり、図3Cでは図3Bの変速比hよりも大きい「大」となる。図3Dは偏心量R1を「0」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心点P3とが同心に位置する。このときの変速比hは無限大(∞)となる。本実施形態の無段変速機1は、回転半径調節機構4で偏心量R1を変えることにより、回転半径調節機構4の回転半径を調節自在としている。
図4は、回転半径調節機構4の偏心量R1を変化させた場合の揺動リンク18の揺動範囲の変化を示している。図4Aは、偏心量R1が最大のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図4Bは、偏心量R1が中のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図4Cは、偏心量R1が小のときの揺動リンク18の揺動範囲を示している。図4から偏心量R1が小さくなるにつれて揺動範囲が狭くなることが分かる。そして、偏心量R1が「0」になると、揺動リンク18は揺動しなくなる。
本実施形態においては、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20(四節リンク機構)が構成される。そして、てこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動が揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1は合計6個のてこクランク機構20を備えている。偏心量R1が「0」でないときに、入力軸2を回転させると共に、ピニオンシャフト72を入力軸2と同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、偏心量R1に基づき入力軸2と出力軸3との間で揺動端部18aを出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18が揺動する。
コネクティングロッド15の出力側環状部15bは、出力軸3にワンウェイクラッチ17を介して設けられた揺動リンク18に連結されているため、揺動リンク18がコネクティングロッド15によって押し引きされて揺動すると、揺動リンク18が押し方向側又は引張り方向側の何れか一方に揺動リンク18が回転するときだけ、出力軸3が回転し、揺動リンク18が他方に回転するときには、出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、揺動リンク18が空回りする。各回転半径調節機構4は、60度毎に位相を変えて配置されているため、出力軸3は各回転半径調節機構4で順に回転させられる。
また、本実施形態の無段変速機は、調節用駆動源14を制御する制御部(図示省略)を備えている。制御部は、CPUやメモリ等により構成された電子ユニットであり、メモリに保持された制御プログラムをCPUで実行することにより、調節用駆動源14を制御して、回転半径調節機構4の偏心量R1を調節する機能を果たす。
図5は、回転半径調節機構4におけるピニオン70のピッチ円半径rw1と、回転ディスク6の内歯6bのピッチ円半径rw2を示す。図5Aでは、偏心量R1が「0」であるギヤードニュートラル(GN)状態のときにピニオン70と内歯6bとが噛み合う箇所でのピニオン70のピッチ円半径rwa及び内歯6bのピッチ円半径rwbが示されている。
図5Bでは、偏心量R1が最大であるオーバドライブ(OD)状態のときにピニオン70と内歯6bとが噛み合う箇所でのピニオン70のピッチ円半径rwc及び内歯6bのピッチ円半径rwdが示されている。
図5に示すように、内歯6bは、偏心量R1が「0」から「最大」まで変化するのに必要な範囲において設けられる。この範囲は、カムディスク5(図2参照)の中心点P2を中心とする180°の中心角の範囲に対応する。ピニオン70は、この範囲の内歯6bに対し、1回転(360°)弱で対応するように構成される。
ピニオン70のピッチ円70cのピッチ円半径rw1は、図5Aの偏心量R1が「0」である場合に噛み合う部分から、図5Bの偏心量R1が「最大」である場合に噛み合う部分にかけて漸増している。これに対応し、内歯6bのピッチ円6cのピッチ円半径rw2は、図5Aの偏心量R1が「0」である場合に噛み合う一端側から、図5Bの偏心量R1が「最大」である場合に噛み合う他端側にかけて漸増している。
すなわち、相互に噛み合う箇所におけるピニオン70のピッチ円半径rw1及び内歯6bのピッチ円半径rw2は、てこクランク機構20の回転半径R1である偏心量R1に応じて変化する。そして、ピッチ円半径rw1及びrw2は、偏心量R1が小さいときよりも大きいときの方が大きく、偏心量R1の増大とともに漸増する。
図6は、回転半径調節機構4におけるピニオン70と内歯6bとが噛み合う箇所におけるピッチ円半径rw1及びrw2の変化を、ピニオン70の周りでの回転ディスク6の回転角度θを変えながら示す。図6A〜図6Eでは、それぞれ回転角度θが0°、45°、90°、135°、180°のときにピニオン70と内歯6bとが噛み合う箇所におけるピッチ円半径rw1及びrw2が示されている。
すなわち、図6Aでは、偏心量R1が「0」(変速比が無限大)であるギヤードニュートラル(GN)場合について示されている。図6Bでは、変速比が大きいアンダードライブ(UD)の場合について示されている。図6Cでは、変速比が小さい(車両が最高速度で走行できる)トップドライブ(TD)の場合について示されている。図6Eでは、変速比が最小であるオーバドライブ(OD)の場合について示されている。
上述のように、偏心量R1が変化するとき、回転ディスク6は、ピニオン70(入力軸2)の回転中心軸線P1とカムディスク5の中心点P2との距離Raと、中心点P2と回転ディスク6の中心点P3との距離Rbとが同一となるようにしてピニオン70の周りを回転する(図2参照)。この回転角度θは、偏心量R1が「0」のときの値を0°とすれば、偏心量R1が「最大」のとき、180°となる。
そして、距離Raが一定であるため、偏心量R1が「0」から「最大」まで変化する場合、図6のように、ピニオン70のピッチ円半径rw1が漸増する量と同じ量だけ、内歯6bのピッチ円半径rw2も漸増する。
図7は、回転ディスク6の回転角度θ対する偏心量R1の変化特性を、偏心量R1が「0」のときの回転角度θを0°として示す。図7においては、ピッチ円半径rw1及びrw2が漸増する本実施形態の場合の変化特性が、グラフ曲線73(実線)で示されている。また、比較のため、ピッチ円半径rw1及びrw2が変化しない従来の場合の変化特性が、グラフ曲線71(点線)で示されている。
グラフ曲線71で示されるように、従来の場合、ピニオン及び内歯車のピッチ円半径rw1及びrw2が回転角度θに拘わらず一定であるため、回転角度θに対する偏心量R1の変化率は、回転角度θが小さいとき比較的大きく、回転角度θが大きいとき比較的小さい。このため、調節用駆動源14の駆動量に対する変速比の応答性は、偏心量R1が小さい低速側(UD側)で比較的高く、偏心量R1が大きい高速側(OD側)で比較的低い。
このため、何らの措置も施さない場合には、キックダウンなどに対し、変速比の良好な応答性を得ることができない。良好な応答性を得るためには、回転角度θに対する偏心量R1の変化率が小さい分だけ、ピニオン70をより高速で駆動させ、調節用駆動源14の負荷を増大させる必要がある。
また、UD(アンダードライブ)側の変速比では、高い変速比の応答性よりも、高い駆動トルクを保持することが要求される。このため、回転角度θの変化に対する偏心量R1の変化は、緩やかであるほうが好ましい。その場合、調節用駆動源14の負荷を低減させることもできる。しかしながら、かかる要求とは反対に、上述のように、回転角度θに対する偏心量R1の変化特性は、UD(アンダードライブ)側で急峻である。
これに対し、本実施形態によれば、グラフ曲線73で示されるように、ピニオン70のピッチ円半径rw1及び回転ディスク6の内歯6bのピッチ円半径rw2は、これらのギヤが噛み合う箇所、すなわち偏心量R1に応じて変化し、偏心量R1が小さいときよりも、偏心量R1が大きいときの方が大きい。
これにより、回転角度θに対する偏心量R1の変化が、OD側でより大きくなり、UD側でより小さくなる。これにより、回転角度θに対する偏心量R1の変化特性がより直線的なものとなる。したがって、OD側での調節用駆動源14の動作速度の低減や変速指示に対する応答性の向上を図るとともに、UD側での調節用駆動源14の負荷を軽減することができる。
図8は、本発明の別の実施形態係る無段変速機の回転半径調節機構におけるピニオン75のピッチ円半径rw1と、回転ディスク76の内歯76bのピッチ円半径rw2を示す。図8Aでは、偏心量R1が「0」であるギヤードニュートラル(GN)状態のときにピニオン75と内歯76bとが噛み合う箇所でのピニオン75のピッチ円半径rwe及び内歯76bのピッチ円半径rwfが示されている。
図8Bでは、偏心量R1が最大であるオーバドライブ(OD)状態のときにピニオン75と内歯76bとが噛み合う箇所でのピニオン75のピッチ円半径rwg及び内歯76bのピッチ円半径rwhが示されている。
図8に示すように、内歯76bは、偏心量R1が「0」から「最大」まで変化するのに必要な範囲において設けられる。この範囲は、カムディスク5(図2参照)の中心点P2を中心とする180°の中心角の範囲に対応する。ピニオン75は、この範囲の内歯76bに対し、1回転(360°)弱で対応するように構成される。
ピニオン75のピッチ円75cのピッチ円半径rw1の値は、上記180°の中心角に対応する内歯76bの範囲のうち、図8Aで噛み合っている部分から始まる半分程度の範囲に対応する部分においてはrweであり、図8Bで噛み合っている部分に至るまでの他の半分の範囲に対応する部分ではrwgである。すなわち、ピッチ円75cは、ピッチ円半径がrweの部分とrwgの部分により、ほぼ等分して構成される。これに対応し、内歯76bのピッチ円76cも、ピッチ円半径rw2がrwf及びrwhの部分により、ほぼ等分して構成される。
この場合も、相互に噛み合う箇所におけるピニオン75のピッチ円半径rw1及び内歯76bのピッチ円半径rw2は、偏心量R1に応じて変化し、偏心量R1が小さいときよりも大きいときの方が大きい。ただし、その変化は、2段階である。
この場合も、OD側での調節用駆動源14の動作速度の低減や変速指示に対する応答性の向上を図るとともに、UD側での調節用駆動源14の負荷を軽減することができる。また、ピニオン75及び内歯76bのピッチ円半径rw1及びrw2は、2段階で変化するものであるため、ピニオン75及び内歯76bを比較的容易に形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、入力軸端部2aと複数のカムディスク5とで入力軸2を構成し、入力軸2が、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備えるものを説明した。しかしながら、本発明の入力軸はこれに限られない。
例えば、入力軸の構成部品として、一端が開口し他端が閉塞する形状の挿通孔を有する中空の入力軸芯部を設け、円盤状のカムディスクに入力軸芯部を挿通できるように貫通孔を本実施形態のものよりも大きく形成して、各カムディスクを入力軸芯部の外周面にスプライン結合させて、複数のカムディスクを備える入力軸を構成させてもよい。
この場合、中空の入力軸芯部には、カムディスクの切欠孔に対応させて切欠孔が設けられる。そして、入力軸芯部内に挿入されるピニオンは、入力軸芯部の切欠孔及びカムディスクの切欠孔を介して、回転ディスクの内歯と噛合する。
また、上記実施形態においては、一方向回転阻止機構として、ワンウェイクラッチ17を用いているが、本発明の一方向回転阻止機構は、これに限らず、例えば、揺動リンクから出力軸にトルクを伝達可能な揺動リンクの出力軸に対する回転方向を切換自在に構成されるツーウェイクラッチであってもよい。
また、偏心量R1が最大であるときの回転ディスク6の回転角度θは180°でなくてもよい。例えば、回転角度θが150°であるときの変速比までしか利用しない場合には、最大の偏心量R1を、回転角度θが150°であるときの値に設定してもよい。
また、入力部をピニオンとして、主駆動源の駆動力をピニオンに伝達させ、カムディスクに調節用駆動源の駆動力を伝達させてもよい。
1…無段変速機、2…入力軸、3…出力軸、4…回転半径調節機構、5…カムディスク(カム部)、6…回転ディスク(回転部)、6b…内歯(内歯車)、6c、70c、75c、76c…ピッチ円、14…調節用駆動源、15…コネクティングロッド、17…ワンウェイクラッチ(一方向回転阻止機構)、18…揺動リンク、20…てこクランク機構(四節リンク機構)、70、75…ピニオン、76…回転ディスク(回転部)、P1…回転中心軸線、P2…カムディスクの中心点、P3…回転ディスクの中心点、R1…偏心量(回転半径)、Ra…P1とP2の距離、Rb…P2とP3の距離、rw1、rw2、rwa〜rwh…ピッチ円半径。

Claims (2)

  1. 主駆動源からの駆動力が伝達される入力部と、
    前記入力部の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、
    前記出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力部の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、
    前記出力軸に対して前記揺動リンクが一方へ相対的に回転しようとするときに該出力軸に該揺動リンクを固定し、該出力軸に対して該揺動リンクが他方へ相対的に回転しようとするときに該出力軸に対して該揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、
    前記てこクランク機構は、回転半径が調節自在な回転半径調節機構と、前記回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備え、
    前記回転半径調節機構は、
    前記回転中心軸線に対して偏心した状態で回転するカム部と、
    前記回転中心軸線に対して同心で前記カム部と相対回転自在なピニオンと、
    前記カム部に対して偏心した状態で該カム部によって回転自在に支持され、前記ピニオンと噛み合う内歯車を有し、前記コネクティングロッドに回転自在に連結された回転部とを備える無段変速機であって、
    前記ピニオン及び前記内歯車が相互に噛み合う箇所における両者のピッチ円半径は、前記回転半径の増大に応じて増大することを特徴とする無段変速機。
  2. 前記回転半径の増大に応じた前記ピッチ円半径の増大は漸次的であることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
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