JP5824594B1 - ゴルフクラブ - Google Patents

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Abstract

【課題】飛距離性能に優れたゴルフクラブの提供。【解決手段】ゴルフクラブにおいて、シャフトの重量は50g以下である。シャフトの重心率は0.54以上である。チップ端Tpから130mmから100mmおきに測定されるEI値がE1〜E10とされ、チップ端Tpからの距離が230mm以下である領域が第1領域とされ、チップ端Tpからの距離が230mmを超えて830mm未満である領域が第2領域とされ、チップ端Tpからの距離が830mm以上である領域が第3領域とされる。上記EI値をxy座標平面にプロットしたグラフにおいて、上記第1領域の近似直線の傾きがM1とされ、上記第2領域の近似直線の傾きがM2とされ、上記第3領域の近似直線の傾きがM3とされる。M1〜M3、E9/E6及びE10/E6が所定の範囲にある。M3はM2より大きい。【選択図】図7

Description

本発明は、ゴルフクラブに関する。
シャフトの重心が考慮されたゴルフクラブシャフトが提案されている。特開2012−239574号公報は、シャフト重心率が0.52以上0.65以下であるシャフトを開示する。
特開2012−239574号公報
上記従来技術は、ヘッドスピードを向上させるのに有効である。一方、ゴルファーの要求は、益々エスカレートしている。新たな観点に基づき、本発明者は、ヘッドスピードの更なる向上が可能な構造を見いだした。
本発明の目的は、飛距離性能に優れたゴルフクラブの提供にある。
好ましいゴルフクラブは、ヘッド、シャフト及びグリップを備える。上記シャフトの重量が50g以下である。上記シャフトの重心率は0.54以上である。
上記シャフトにおいて、チップ端から130mmの地点におけるEI値がE1とされ、上記チップ端から230mmの地点におけるEI値がE2とされ、上記チップ端から330mmの地点におけるEI値がE3とされ、上記チップ端から430mmの地点におけるEI値がE4とされ、上記チップ端から530mmの地点におけるEI値がE5とされ、上記チップ端から630mmの地点におけるEI値がE6とされ、上記チップ端から730mmの地点におけるEI値がE7とされ、上記チップ端から830mmの地点におけるEI値がE8とされ、上記チップ端から930mmの地点におけるEI値がE9とされ、上記チップ端から1030mmの地点におけるEI値がE10とされる。
上記チップ端からの距離が230mm以下である領域が第1領域とされ、上記チップ端からの距離が230mmを超えて830mm未満である領域が第2領域とされ、上記チップ端からの距離が830mm以上である領域が第3領域とされる。
x軸がチップ端から測定点までの距離(mm)であり且つy軸が上記EI値(kgf・m)であるxy座標平面に上記10個のEI値をプロットしたグラフにおいて、上記第1領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM1とされ、上記第2領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM2とされ、上記第3領域の点を最小二乗法で一次式に近似したときの傾きがM3とされる。
好ましくは、上記シャフトは、次の(a)〜(f)を満たす。
(a)−0.015 ≦ M1 ≦ 0
(b)0.0008 ≦ M2 ≦ 0.008
(c) 0.005 ≦ M3 ≦ 0.03
(d) M2 < M3
(e)1.7 ≦ E9/E6 ≦ 3.0
(f)2.0 ≦ E10/E6 ≦ 4.0
好ましくは、上記シャフトが、複数の繊維強化樹脂層を有している。好ましくは、上記繊維強化樹脂層が、第1フープ層と、この第1フープ層よりも外側に位置する第2フープ層と、上記第1フープ層と上記第2フープ層との間に位置する介在層とを含む。
好ましくは、上記第1フープ層が全長層である。好ましくは、上記第2フープ層が全長層である。好ましくは、上記介在層が全長層を含む。
好ましくは、上記繊維強化樹脂層は、バット部分層を含む。好ましくは、このバット部分層は、繊維弾性率が10t/mm以下の低弾性層である。
好ましくは、上記低弾性層がガラス繊維強化層である。
飛距離性能に優れたゴルフクラブが得られうる。
図1は、第1実施形態のシャフトを備えたゴルフクラブを示す。 図2は、第1実施形態のシャフトの展開図である。 図3は、第2実施形態のシャフトの展開図である。 図4は、第3実施形態のシャフトの展開図である。 図5は、第4実施形態のシャフトの展開図である。 図6は、EI値の測定方法を示す概略図である。 図7は、実施例1のEI分布を示すグラフである。 図8は、実施例1の第1領域の点を最小二乗法で近似して得られた直線を示すグラフである。 図9は、実施例1の第2領域の点を最小二乗法で近似して得られた直線を示すグラフである。 図10は、実施例1の第3領域の点を最小二乗法で近似して得られた直線を示すグラフである。 図11は、実施例2のEI分布を示すグラフである。 図12は、実施例3のEI分布を示すグラフである。 図13は、実施例4のEI分布を示すグラフである。 図14は、実施例5のEI分布を示すグラフである。 図15は、比較例1のEI分布を示すグラフである。 図16は、三点曲げ強度の測定方法を示す概略図である。 図17は、比較例2のシャフトの展開図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
なお本願では、「層」という文言と、「シート」という文言とが用いられる。「層」は、巻回された後における称呼であり、これに対して「シート」は、巻回される前における称呼である。「層」は、「シート」が巻回されることによって形成される。即ち、巻回された「シート」が、「層」を形成する。
本願において軸方向とは、シャフトの軸方向を意味する。本願において周方向とは、シャフトの周方向を意味する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフクラブ2を示す。ゴルフクラブ2は、ヘッド4と、シャフト6と、グリップ8とを備えている。シャフト6のチップ部分に、ヘッド4が設けられている。シャフト6のバット部分に、グリップ8が設けられている。シャフト6は、ウッド用シャフトである。
なおヘッド4及びグリップ8は限定されない。ヘッド4として、ウッド型ゴルフクラブヘッド、アイアン型ゴルフクラブヘッド、パターヘッド等が例示される。
シャフト6は、複数の繊維強化樹脂層により形成されている。シャフト6は、管状体である。図示されないが、シャフト6は中空構造を有する。図1が示すように、シャフト6は、チップ端Tpとバット端Btとを有する。ゴルフクラブ2において、チップ端Tpは、ヘッド4の内部に位置している。ゴルフクラブ2において、バット端Btは、グリップ8の内部に位置している。
図1において両矢印Lgで示されるのは、チップ端Tpからシャフト重心Gまでの距離である。この距離Lgは、軸方向に沿って測定される。図1において両矢印Lsで示されるのは、シャフト6の長さである。
本願において、Lg/Lsは、シャフト重心率とも称される。シャフト重心率が大きくされることで、ヘッド重量を増加させても、振りやすさが確保される。よって、飛距離が増大しうる。この観点から、Lg/Lsは、0.54以上が好ましく、0.55がより好ましく、0.56以上がより好ましい。先端部の強度を考慮すると、Lg/Lsは、0.61以下が好ましく、0.60以下がより好ましい。
シャフト6は、複数のプリプレグシートを巻回することによって形成されている。これらのプリプレグシートでは、繊維は実質的に一方向に配向している。このように繊維が実質的に一方向に配向したプリプレグは、UDプリプレグとも称される。「UD」とは、ユニディレクションの略である。なお、UDプリプレグ以外のプリプレグが用いられても良い。例えば、プリプレグシートにおいて、繊維が編まれていてもよい。
プリプレグシートは、繊維と樹脂とを有している。この樹脂は、マトリクス樹脂とも称される。この繊維として、炭素繊維及びガラス繊維が例示される。典型的には、このマトリクス樹脂は、熱硬化性樹脂である。
シャフト6は、いわゆるシートワインディング製法により製造されている。プリプレグにおいて、マトリクス樹脂は、半硬化状態にある。シャフト6では、プリプレグシートが巻回され且つ硬化されている。この硬化とは、半硬化状態のマトリクス樹脂が硬化することを意味する。この硬化は、加熱により達成される。シャフト6の製造工程には、加熱工程が含まれる。この加熱が、プリプレグシートのマトリクス樹脂を硬化させる。
図2は、シャフト6を構成するプリプレグシートの展開図である。図2は、シャフト6を構成するシートを示している。シャフト6は、複数のシートにより構成されている。図2の実施形態では、シャフト6は、12枚のシートで構成されている。シャフト6は、第1シートs1から第12シートs12までを有している。この展開図は、シャフトを構成するシートを、シャフトの半径方向内側から順に示している。図2において上側に位置しているシートから順に巻回される。図2において、図面の左右方向は、軸方向と一致する。図2において、図面の右側は、シャフトのチップ側である。図2において、図面の左側は、シャフトのバット側である。
図2は、巻回の順序のみならず、軸方向における配置をも示している。例えば図2において、シートs1の一端はチップ端Tpに位置している。
シャフト6は、ストレート層とバイアス層とを有する。図2には、繊維の配向角度が記載されている。「0°」と記載されているシートは、ストレートシートである。ストレートシートは、ストレート層を構成している。
ストレート層は、繊維の配向が軸方向に対して実質的に0°とされた層である。巻き付けの際の誤差等に起因して、通常、繊維の配向はシャフト軸線方向に対して完全に平行とはならない。ストレート層において、シャフト軸線に対する繊維の絶対角度θaは、10°以下である。絶対角度θaとは、シャフト軸線と繊維方向との成す角度の絶対値である。即ち、絶対角度θaが10°以下とは、繊維方向とシャフト軸線方向とのなす角度Afが、−10度以上+10度以下であることを意味する。
図2の第1実施形態において、ストレートシートは、シートs1、シートs5、シートs6、シートs7、シートs8、シートs10、シートs11及びシートs12である。ストレート層は、曲げ剛性及び曲げ強度の向上に寄与する。
バイアス層は、シャフトの捻れ剛性及び捻れ強度を高めうる。好ましくは、バイアス層は、繊維の配向が互いに逆方向に傾斜した2枚のシートペアを有する。好ましくは、このシートペアは、上記角度Afが−60°以上−30°以下の層と、上記角度Afが30°以上60°以下の層とを含む。即ち、好ましくは、バイアス層では、上記絶対角度θaが30°以上60°以下である。
シャフト6において、バイアス層を構成するシートは、シートs2及びシートs4である。図2には、シート毎に、上記角度Afが記載されている。角度Afにおけるプラス(+)及びマイナス(−)は、互いに貼り合わされるバイアスシートの繊維が互いに逆方向に傾斜していることを示している。本願において、バイアス層用のシートは、単にバイアスシートとも称される。
フープ層は、繊維がシャフトの周方向に沿うように配置された層である。好ましくは、フープ層において、上記絶対角度θaは、シャフト軸線に対して実質的に90°とされる。ただし、巻き付けの際の誤差等に起因して、繊維の配向はシャフト軸線方向に対して完全に90°とはならない場合がある。通常、このフープ層では、上記絶対角度θaが80°以上である。この絶対角度θaの上限値は90°である。即ち、フープ層の絶対角度θaは90°以下である。
フープ層は、シャフトのつぶし剛性及びつぶし強度を高めるのに寄与する。つぶし剛性とは、つぶし変形に対する剛性である。つぶし変形は、シャフトをその半径方向内側に向かって押し潰す力によって生ずる。典型的なつぶし変形では、シャフト断面が円形から楕円形に変化する。つぶし強度とは、つぶし変形に対する強度である。つぶし強度は、曲げ強度とも関連しうる。曲げ変形に連動してつぶし変形が生じうる。特に肉厚の薄い軽量シャフトにおいては、この連動性が大きい。つぶし強度の向上は、曲げ強度の向上に寄与しうる。
図2の実施形態において、フープ層用のプリプレグシートは、シートs3及びシートs9である。フープ層用のプリプレグシートは、フープシートとも称される。シャフト6は、バイアス層s2、s4に挟まれたフープ層s3を有する。
使用される前のプリプレグシートは、カバーシートにより挟まれている。通常、カバーシートは、離型紙及び樹脂フィルムである。即ち、使用される前のプリプレグシートは、離型紙と樹脂フィルムとで挟まれている。プリプレグシートの一方の面には離型紙が貼られており、プリプレグシートの他方の面には樹脂フィルムが貼られている。以下において、離型紙が貼り付けられている面が「離型紙側の面」とも称され、樹脂フィルムが貼り付けられている面が「フィルム側の面」とも称される。
プリプレグシートを巻回するには、先ず、樹脂フィルムが剥がされる。樹脂フィルムが剥がされることにより、フィルム側の面が露出する。この露出面は、タック性(粘着性)を有する。このタック性は、マトリクス樹脂に起因する。即ち、このマトリクス樹脂が半硬化状態であるため、粘着性が発現する。次に、この露出したフィルム側の面の縁部(巻き始め縁部ともいう)を、巻回対象物に貼り付ける。マトリクス樹脂の粘着性により、この巻き始め縁部の貼り付けが円滑になされうる。巻回対象物とは、マンドレル、又はマンドレルに他のプリプレグシートが巻き付けられてなる巻回物である。次に、離型紙が剥がされる。次に、巻回対象物が回転されて、プリプレグシートが巻回対象物に巻き付けられる。このように、巻き始め端部が巻回対象物に貼り付けられた後に、離型紙が剥がされる。この手順により、シートの皺や巻き付け不良が抑制される。
図2の実施形態では、合体シートが用いられる。合体シートは、複数のシートが貼り合わされることによって形成される。
図2の実施形態では、2組の合体シートが形成される。第1の合体シートは、シートs2とシートs3とシートs4との組み合わせである。第2の合体シートは、シートs9とシートs10との組み合わせである。
前述の通り、本願では、繊維の配向角度によって、シート及び層が分類される。加えて、本願では、軸方向の長さによって、シート及び層が分類される。
軸方向の全体に配置される層が、全長層と称される。軸方向の全体に配置されるシートが、全長シートと称される。巻回された全長シートが、全長層を形成する。
一方、軸方向において部分的に配置される層が、部分層と称される。軸方向において部分的に配置されるシートが、部分シートと称される。巻回された部分シートが、部分層を形成する。
バイアス層である全長層が、全長バイアス層と称される。本願では、ストレート層である全長層が、全長ストレート層と称される。本願では、フープ層である全長層が、全長フープ層と称される。
本願では、ストレート層である部分層が、部分ストレート層と称される。
以下に、このシャフト6の製造工程の概略が説明される。
[シャフト製造工程の概略]
(1)裁断工程
裁断工程では、プリプレグシートが所望の形状に裁断される。この工程により、図2に示される各シートが切り出される。
なお、裁断は、裁断機によりなされてもよいし、手作業でなされてもよい。手作業の場合、例えば、カッターナイフが用いられる。
(2)貼り合わせ工程
この工程では、複数のシートが貼り合わされて、前述した合体シートが作製される。貼り合わせ工程では、加熱又はプレスが用いられてもよい。
(3)巻回工程
巻回工程では、マンドレルが用意される。典型的なマンドレルは、金属製である。このマンドレルに、離型剤が塗布される。更に、このマンドレルに、粘着性を有する樹脂が塗布される。この樹脂は、タッキングレジンとも称される。このマンドレルに、裁断されたシートが巻回される。このタッキングレジンは、マンドレルへのシート端部の貼り付けを容易とする。
この巻回工程により、巻回体が得られる。この巻回体では、マンドレルの外側にプリプレグシートが巻き付けられている巻回は、例えば、平面上で巻回対象物を転がすことによりなされる。この巻回は、手作業によりなされてもよいし、機械によりなされてもよい。この機械は、ローリングマシンと称される。
(4)テープラッピング工程
テープラッピング工程では、上記巻回体の外周面にテープが巻き付けられる。このテープは、ラッピングテープとも称される。このラッピングテープは、張力を付与されつつ巻き付けられる。このラッピングテープにより、巻回体に圧力が加えられる。この圧力はボイドの低減に寄与する。
(5)硬化工程
硬化工程では、テープラッピングがなされた後の巻回体が、加熱される。この加熱に起因して、マトリクス樹脂が硬化する。この硬化の過程で、マトリクス樹脂が一時的に流動化する。このマトリクス樹脂の流動化により、シート間又はシート内の空気が排出されうる。ラッピングテープの締め付け力は、この空気の排出を促進する。この硬化の結果、硬化積層体が得られる。
(6)マンドレルの引き抜き工程及びラッピングテープの除去工程
硬化工程の後、マンドレルの引き抜き工程とラッピングテープの除去工程とがなされる。好ましくは、マンドレルの引き抜き工程の後に、ラッピングテープの除去工程がなされる。
(7)両端カット工程
この工程では、硬化積層体の両端部がカットされる。このカットは、チップ端Tpの端面及びバット端Btの端面を平坦とする。
(8)研磨工程
この工程では、硬化積層体の表面が研磨される。硬化積層体の表面には、ラッピングテープの跡として、螺旋状の凹凸が残る。研磨により、この凹凸が消滅し、表面が滑らかになる。
(9)塗装工程
研磨工程後の硬化積層体に塗装が施される。
本願では、層とシートとで同じ符号が用いられる。例えば、シートs1によって形成された層は、層s1とされる。
シャフト6において、全長シートは、シートs2、シートs3、シートs4、シートs5、シートs8、シートs9及びシートs10である。シートs2及びシートs4は、全長バイアスシートである。シートs5、シートs8及びシートs10は、全長ストレートシートである。シートs3及びシートs9は、全長フープシートである。
シャフト6において、部分シートは、シートs1、シートs6、シートs7、シートs11及びシートs12である。シートs1、シートs11及びシートs12は、チップ部分シートである。シートs6及びシートs7は、バット部分シートである。
図2において両矢印Dtで示されるのは、チップ部分シートとチップ端Tpとの距離である。距離Dtは、軸方向に沿って測定される。打撃においては、ホーゼルの端面付近に応力が集中しやすい。この観点から、距離Dtは、20mm以下が好ましい。換言すれば、チップ部分シートは、チップ端Tpから20mmの位置P2を含んで配置されているのが好ましい。この位置P2は、図1に示されている。より好ましくは、距離Dtは10mm以下である。距離Dtは、0mmであってもよい。本実施形態では、距離Dtは0mmである。
図2において両矢印Ftで示されるのは、チップ部分シートの長さ(全長)である。この長さFtは、軸方向に沿って測定される。打撃においては、ホーゼルの端面付近に応力が集中しやすい。この観点から、長さFtは、50mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましく、150mm以上がより好ましい。シャフトの重心位置の観点から、長さFtは、400mm以下が好ましく、350mm以下がより好ましく、300mm以下がより好ましい。
図2において両矢印Dbで示されるのは、バット部分シートとバット端Btとの距離である。距離Dbは、軸方向に沿って測定される。シャフトの重心位置の観点から、距離Dbは、100mm以下が好ましい。換言すれば、バット部分シートは、バット端Btから100mmの位置P1を含んで配置されているのが好ましい。この位置P1は、図1に示されている。距離Dbは、より好ましくは70mm以下であり、より好ましくは50mm以下である。距離Dbは、0mmであってもよい。本実施形態では、距離Dbは0mmである。
図2において両矢印Fbで示されるのは、バット部分シートの長さ(全長)である。この長さFbは、軸方向に沿って測定される。シャフトの重心位置の観点から、バット部分シートの重量は大きいのが好ましい。この観点から、長さFbは、250mm以上が好ましく、300mm以上がより好ましく、350mm以上がより好ましい。過大な長さFbは、シャフトの重心位置を移動させる効果を減少させる。この観点から、長さFbは、650mm以下が好ましく、600mm以下がより好ましく、580mm以下がより好ましく、560mm以下がより好ましい。
図2の実施形態は、複数(2枚)のバット部分シートを有する。
第1バット部分シートs6は、ストレートシートである。第1バット部分シートs6の距離Dbは0mmである。バット部分シートs6は、全長バイアスシートs2、s4の外側に配置されている。バット部分シートs6の外側には、少なくとも1枚の全長ストレートシートが設けられている。
第2バット部分シートs7は、ストレートシートである。第2バット部分シートs7の距離Dbは0mmである。バット部分シートs7は、全長バイアスシートs2、s4の外側に配置されている。バット部分シートs7の外側には、少なくとも1枚の全長ストレートシートが設けられている。
シートs1は、ストレートチップ部分シートである。このシートs1は、全長バイアスシートs2、s4の内側に配置されている。
シートs11は、ストレートチップ部分シートである。このシートs11は、最も外側の全長ストレート層の外側に配置されている。
シートs12は、ストレートチップ部分シートである。このシートs12は、最も外側の全長ストレート層の外側に配置されている。シートs12は、シートs11の外側に配置されている。
本実施形態では、ガラス繊維強化プリプレグが用いられている。本実施形態では、ガラス繊維は実質的に一方向に配向している。すなわちこのガラス繊維強化プリプレグはUDプリプレグである。UDプリプレグ以外のガラス繊維強化プリプレグが用いられても良い。例えば、ガラス繊維が編まれていてもよい。
本実施形態では、シートs6は、ガラス繊維強化シートである。バット部分層s6が、ガラス繊維強化層である。
ガラス繊維強化プリプレグ以外のプリプレグは、炭素繊維強化プリプレグである。シートs6以外のシートは、炭素繊維強化シートである。なお、炭素繊維として、PAN系及びピッチ系が例示される。
シートs6は、低弾性層である。低弾性層とは、繊維弾性率が10tf/mm以下である層を意味する。ガラス繊維の弾性率は、およそ7〜8tf/mmである。
ガラス繊維は、圧縮破断ひずみが大きい。このガラス繊維は、衝撃吸収エネルギーの向上に有効である。バット部分層がガラス繊維強化層とされることで、バット部分の衝撃強度が向上する。バット部分層は、グリップ位置に設けられるため、フィーリングとの相関が大きい。バット部分層がガラス繊維強化層とされることで、ショットの際のフィーリングが良好となる。
低弾性層に用いられる繊維として、ガラス繊維の他、低弾性炭素繊維が例示される。好ましい低弾性炭素繊維は、ピッチ系炭素繊維である。
バット部分の重量を増やすことで、シャフト重心率を大きくすることができる。しかし、バット部分の重量が増えると、バット部分の曲げ剛性が過大となりやすい。この場合、バット部分が撓りにくく、内側軌道効果(後述)が減少する。バット部分層が低弾性層とされることで、シャフト重心率を高めつつ、バット部分の曲げ剛性を抑制することができる。このシャフト6では、シャフト重心率と内側軌道効果(後述)との相乗効果により、ヘッドスピードが増大する。
[サンドイッチ構造]
図2の積層構成は、第1フープ層s3と第2フープ層s9とを有する。第2フープ層s9は、第1フープ層s3よりも外側に位置する。第1フープ層s3と第2フープ層s9との間に、介在層が存在する。この介在層は、フープ層以外の層である。この積層構成では、介在層は、シャフトの軸方向位置によって相違する。バット部分層s6、s7が存在する領域においては、介在層は、層s4、層s5、層s6、層s7及び層s8である。バット部分層s6、s7が存在しない領域においては、介在層は、層s4、層s5及び層s8である。2つのフープ層間に介在層が存在する構造が、サンドイッチ構造とも称される。
上記介在層は、バイアス層s4を含む。このバイアス層s4は、全長層(全長バイアスシート)である。上記介在層は、バット部分層s6、s7を含む。上記介在層は、全長ストレート層s5、s8を含む。
第1フープ層s3は、第1バイアス層s2と第2バイアス層s4との間に配置されている。第1フープ層s3の内側に存在する全長層は、第1バイアス層s2のみである。第2フープ層s9の外側に存在する全長層は、ストレート層s10、s11、s12のみである。
シャフトの変形では、撓み変形に起因して、潰れ変形が起こる。この潰れ変形では、シャフト断面形状における曲率が、周方向位置によって変化する。すなわち、潰れ変形によって楕円形状となった場合、曲率が小さい部分と大きい部分とが混在することになる。フープ層は、繊維が周方向に配向しているため、この曲率の変化に追従しにくい。一方、ストレート層及びバイアス層は、繊維が周方向に配向していないため、上記曲率の変化に追従しやすい。
したがって、フープ層が重なっている場合、当該フープ層間における半径方向位置の相違に起因して、層間剥離が生じやすい。一方、フープ層にストレート層又はバイアス層が重なっている場合、層間剥離は比較的生じにくい。これらの観点から、2層のフープ層が重なっていないのが好ましい。フープ層の間には、フープ層以外の層が介在しているのが好ましい。フープ層の間には、ストレート層及び/又はバイアス層が介在しているのが好ましい。即ち、上記サンドイッチ構造が好ましい。このサンドイッチ構造は、曲げ強度を高める。軽量化の観点からは、1層あたりのフープ層の厚みは、0.05mm以下が好ましい。フープ層による効果を高める観点から、1層あたりのフープ層の厚みは、0.02mm以上が好ましい。
第1フープ層s3は、全長層である。第2フープ層s9は、全長層である。介在層は、全長層s4、s5及びs8を含む。よって、サンドウィッチ構造の効果がシャフトの全長に亘って奏され、シャフト全体の強度が高められている。
図3は、第2実施形態の積層構成を示す展開図である。この第2実施形態では、図2と比較して、バット部分シートs6の形状が相違する。このバット部分シートs6の軸方向長さFbは、図2の実施形態のシートs6よりも長い。また、この第3実施形態では、シートs6の幅(周方向幅)が比較的小さく、シートs6の先端(チップ端Tp側)の角度が比較的小さい。
図4は、第3実施形態の積層構成を示す展開図である。この第3実施形態では、図2と比較して、バット部分シートs6の形状が相違する。このバット部分シートs6の軸方向長さFbは、図2の実施形態のシートs6よりも長い。また、この第3実施形態では、シートs6の幅(周方向幅)が比較的小さく、シートs6の先端(チップ端Tp側)の角度が比較的大きい。
このように、図2、図3及び図4の対比では、バット部分層の寸法が変更されている。バット部分層を変更することで、バット部分の各点のEI値を調整することができる。
図5は、第4実施形態に係る積層構成を示す。この図5は、比較例1(後述)の積層構成でもある。図5の実施形態は、10枚のシートで構成されている。図5に係るシャフトは、第1シートs1から第10シートs10までを有している。層s1は、チップ部分ストレート層である。層s2は、全長バイアス層である。層s3は、全長フープ層である。層s4は、全長バイアス層である。層s5は、全長ストレート層である。層s6は、全長ストレート層である。層s7は、全長フープ層である。層s8は、全長ストレート層である。層s9は、チップ部分ストレート層である。層s10は、チップ部分ストレート層である。
図5の実施形態は、バット部分層を有さない。この実施形態では、シャフト重心率が低くなりやすい。この実施形態では、E9/E6及びE10/E6が低くなりやすい。なお、本発明において、バット部分層は必須ではない。よって、本発明のシャフトが、図5の積層構成を備えていて良い。好ましくは、本発明のシャフトは、バット部分層を有する。
[EI値の測定]
EI値は、シャフトの各位置における曲げ剛性を示す指標である。本願では、少なくとも10箇所でEI値が測定される。
図6は、EI値の測定方法を示している。EIは、インテスコ製2020型(最大荷重500kg)の万能材料試験機を用いて測定される。第1支持点T1と第2支持点T2とにより、シャフト6が下方から支持される。この支持を維持しながら、測定点T3に上方から荷重F1を加える。荷重F1の向きは、鉛直方向下向きである。点T1と点T2との間の距離は200mmである。測定点T3の位置は、点T1と点T2の間を二等分する位置である。荷重F1を加えたときのたわみ量Hが測定される。荷重F1は、圧子R1により与えられる。圧子R1の先端は、曲率半径を5mmとする円筒面である。圧子R1の下方への移動速度は5mm/分である。荷重F1が20kgf(196N)に達した時点で圧子R1の移動を終了し、そのときのたわみ量Hが測定される。たわみ量Hは、鉛直方向における点T3の変位量である。EIは、次式にて算出される。
EI(kgf・m)=F1×L/(48×H)
ただし、F1は最大荷重(kgf)であり、Lは支持点間距離(m)であり、Hはたわみ量(m)である。最大荷重F1は20kgfであり、支持点間距離Lは0.2mである。
[E1〜E10]
EIの測定点は、次の10地点である。
(測定点1) :チップ端Tpから130mm離れた地点
(測定点2) :チップ端Tpから230mm離れた地点
(測定点3) :チップ端Tpから330mm離れた地点
(測定点4) :チップ端Tpから430mm離れた地点
(測定点5) :チップ端Tpから530mm離れた地点
(測定点6) :チップ端Tpから630mm離れた地点
(測定点7) :チップ端Tpから730mm離れた地点
(測定点8) :チップ端Tpから830mm離れた地点
(測定点9) :チップ端Tpから930mm離れた地点
(測定点10):チップ端Tpから1030mm離れた地点
本願では、上記測定点1におけるEI値がE1とされる。上記測定点2におけるEI値がE2とされる。上記測定点3におけるEI値がE3とされる。上記測定点4におけるEI値がE4とされる。上記測定点5におけるEI値がE5とされる。上記測定点6におけるEI値がE6とされる。上記測定点7におけるEI値がE7とされる。上記測定点8におけるEI値がE8とされる。上記測定点9におけるEI値がE9とされる。上記測定点10におけるEI値がE10とされる。
本願では、第1領域、第2領域及び第3領域が定義される。第1領域、第2領域及び第3領域は、軸方向の領域である。
[第1領域]
チップ端Tpからの距離が230mm以下である領域が第1領域である。換言すれば、第1領域は、チップ端Tpから上記測定点2までの領域である。上記測定点2は、第1領域に含まれる。上述した10の測定点のうち、第1領域に属するのは2点であり、測定点1及び2である。
[第2領域]
チップ端Tpからの距離が230mmを超えて830mm未満である領域が第2領域である。上述した10の測定点のうち、第2領域に属するのは5点であり、測定点3から7である。
[第3領域]
チップ端Tpからの距離が830mm以上である領域が第3領域である。上記測定点8は、第3領域に含まれる。上述した10の測定点のうち、第3領域に属するのは3点であり、測定点8から10である。
[M1、M2、M3]
本願では、上記10箇所のEI値をプロットしたグラフが考慮される。このグラフは、xy座標平面である。このグラフのx軸は、チップ端Tpから上記測定点までの距離(mm)である。このグラフのy軸は、EI値(kgf・m)である。
図7は、実施例1(後述)のE1からE10がプロットされたグラフである。上述の通り、このグラフのx軸(横軸)はチップ端Tpからの距離(mm)であり、このグラフのy軸はEI値(kgf・m)である。グラフにプロットされる10個の点の座標(x,y)は、(130,E1)、(230,E2)、(330,E3)、(430,E4)、(530,E5)、(630,E6)、(730,E7)、(830,E8)、(930,E9)及び(1030,E10)である。これらのうち、第1領域に属するのは、(130,E1)及び(230,E2)である。第2領域に属するのは、(330,E3)、(430,E4)、(530,E5)、(630,E6)及び(730,E7)である。第3領域に属するのは、(830,E8)、(930,E9)及び(1030,E10)である。
上記グラフにおいて、上記第1領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM1とされる。ただし、上記第1領域に係る点は2点であるから、最小二乗法は用いられなくても良い。このM1は、上記第1領域に係る2点を通る直線の傾きに等しい。
図8は、第1領域での近似直線L1を示す。この直線L1の傾きが、M1である。上述の通り、第1領域に属するのは測定点1及び測定点2である。図8には、10個の点のうち、第1領域に係る2つの点のみが示されている。図8が示すように、M1は、−0.0051である。近似直線L1の式は、「y=−0.0051x+2.5375」である。
上記グラフにおいて、上記第2領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM2とされる。最小二乗法による直線への近似は、マイクロソフト社の表計算ソフト「エクセル2010」の「線形近似」機能を用いることで容易に実施されうる。このソフトの「LINEST」関数が用いられても良い。なお、「エクセル」は、マイクロソフト社の登録商標である。
図9は、第2領域での近似直線L2を示す。この直線L2の傾きが、M2である。上述の通り、第2領域に属するのは測定点3から7である。図9には、10個の点のうち、第2領域に係る5つの点のみが示されている。図9が示すように、M2は、0.0029である。近似直線L2の式は、「y=0.0029x+0.5126」である。
上記グラフにおいて、上記第3領域の点を最小二乗法で一次式に近似したときの傾きがM3とされる。
図10は、第3領域での近似直線L3を示す。この直線L3の傾きが、M3である。上述の通り、第3領域に属するのは測定点8から10である。図10には、10個の点のうち、第3領域に係る3個の点のみが示されている。図10が示すように、M3は、0.0174である。近似直線L3の式は、「y=0.0174x−11.676」である。
傾きM1、M2及びM3は、以下を満たすのが好ましい。
(a)−0.015 ≦ M1 ≦ 0
(b)0.0008 ≦ M2 ≦ 0.008
(c) 0.005 ≦ M3 ≦ 0.03
(d) M2 < M3
即ち、傾きM1は、−0.015以上が好ましく、0以下が好ましい。傾きM2は、0.0008以上が好ましく、0.008以下が好ましい。傾きM3は、0.005以上が好ましく、0.03以下が好ましい。M3は、M2よりも大きいのが好ましい。
これら(a)から(d)を満たすシャフトでは、EI分布が、中凹み形状となり易い。中凹み形状とは、シャフトの中間部分が凹んだような形状を意味する(図7参照)。この中凹み形状に起因して、全体的なシャフトの撓りが確保され、ヘッドスピードが向上する。この効果が、中凹み効果とも称される。
中凹み形状を考慮すると、上記グラフ上の各点は、上記近似直線に近いのが好ましい。この観点から、以下の(1)から(10)が好ましい。
(1)x座標が130mmである上記直線L1上の点と、点(130,E1)との距離が、0.8(kgf・m)以下、更には0.4(kgf・m)以下である。
(2)x座標が230mmである上記直線L1上の点と、点(230,E2)との距離が、0.8(kgf・m)以下、更には0.4(kgf・m)以下である。
(3)x座標が330mmである上記直線L2上の点と、点(330,E3)との距離が、1.7(kgf・m)以下、更には0.85(kgf・m)以下である。
(4)x座標が430mmである上記直線L2上の点と、点(430,E4)との距離が、1.7(kgf・m)以下、更には0.85(kgf・m)以下である。
(5)x座標が530mmである上記直線L2上の点と、点(530,E5)との距離が、1.7(kgf・m)以下、更には0.85(kgf・m)以下である。
(6)x座標が630mmである上記直線L2上の点と、点(630,E6)との距離が、1.7(kgf・m)以下、更には0.85(kgf・m)以下である。
(7)x座標が730mmである上記直線L2上の点と、点(730,E7)との距離が、1.7(kgf・m)以下、更には0.85(kgf・m)以下である。
(8)x座標が830mmである上記直線L3上の点と、点(830,E8)との距離が、3.0(kgf・m)以下、更には1.5(kgf・m)以下である。
(9)x座標が930mmである上記直線L3上の点と、点(930,E9)との距離が、3.0(kgf・m)以下、更には1.5(kgf・m)以下である。
(10)x座標が1030mmである上記直線L3上の点と、点(1030,E10)との距離が、3.0(kgf・m)以下、更には1.5(kgf・m)以下である。
[E9/E6、E10/E6]
本発明者は、E9/E6及びE10/E6の最適化により、ヘッドスピードが向上することを見いだした。この理由は、ヘッドの軌道にある。上記最適化により、ダウンスイングの初期段階において、ヘッドの軌道が内側を通りやすいことが判明した。この「内側」とは、スイング軸に近い側を意味する。ヘッドの軌道が内側となることで、実際のスイングにおけるスイング軸回りのクラブ慣性モーメントが実質的に減少する。このため、振りやすさが高まり、ヘッドスピードが向上する。この効果が、内側軌道効果とも称される。
ダウンスイングの初期段階(トップからの切り返しの直後)では、特にシャフトのバット側(手元側)に曲げ応力が加わる。E9/E6及びE10/E6を高めることで、この応力の集中が促進され、ダウンスイングの初期段階におけるバット部の撓りが増大する。この撓りの増大に起因して、内側軌道効果が高まる。また、E9/E6及びE10/E6を最適化することで、中凹み効果も高まる。内側軌道効果と中凹み効果との相乗効果で、ヘッドスピードが一層向上しうる。
中凹み効果及び内側軌道効果の観点から、E9/E6は、1.7以上が好ましく、1.8以上がより好ましく、1.9以上がより好ましい。E9が過大であると、内側軌道効果が低下しうる。この観点から、E9/E6は、3.0以下が好ましく、2.8以下がより好ましく、2.6以下がより好ましい。
中凹み効果及び内側軌道効果の観点から、E10/E6は、2.0以上が好ましく、2.1以上がより好ましく、2.2以上がより好ましい。E10が過大であると、内側軌道効果が低下しうる。この観点から、E10/E6は、4.0以下が好ましく、3.5以下が好ましく、3.3以下がより好ましく、3.1以下がより好ましい。
ダウンスイングの初期段階におけるバット部の撓りを増大させる観点から、E10とE9との差が大きいのが好ましい。このバット部の撓りを大きくすることで、内側軌道効果が高まる。この点を考慮すると、差(E10−E9)は、1.0(kgf・m)以上が好ましく、1.5(kgf・m)以上がより好ましく、1.8(kgf・m)以上がより好ましく、1.9(kgf・m)以上がより好ましい。E10が過大であると、フィーリングが悪くなることがある。この観点から、差(E10−E9)は、5.0(kgf・m)以下が好ましく、4.0(kgf・m)以下がより好ましい。
中凹み効果及び内側軌道効果の観点から、傾きM3は、0.005以上が好ましく、0.007以上がより好ましく、0.01以上がより好ましく、0.013以上がより好ましく、0.015以上がより好ましく、0.017以上がより好ましい。内側軌道効果の観点から、傾きM3は、0.03以下が好ましく、0.025以下がより好ましく、0.023以下がより好ましく、0.020以下がより好ましい。
中凹み効果及び内側軌道効果の観点から、M3/M2は、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、5以上がより好ましい。内側軌道効果の観点から、M3/M2は、12以下が好ましく、11以下がより好ましく、10以下がより好ましい。
加えて、シャフト重心率が高いので、振りやすさが達成されている。ヘッドスピードの更なる向上が図られている。
上述の通り、バット部分層s6には、低弾性層が用いられている。よって、バット部分の過大な剛性が抑制されている。このため、バット部分の撓りが得られ、上記内側軌道効果が高まる。更に、バット部分層s6は、シャフト重心率を大きくするのに寄与している。
バット部分層が低弾性層とされることで、打撃の際のフィーリングが向上しうる。また、上記中凹み効果及び内側軌道効果は、良好な撓りを生むことから、フィーリングの向上にも寄与していると考えられる。
図3において両矢印Lb1で示されるのは、バット部分層のチップ側の端とチップ端Tpとの最小距離である。図3の実施形態において、バット部分シートs6のチップ側の端は斜辺を形成している。最小距離Lb1は、この斜辺とチップ端Tpとの距離の最小値である。
中凹み効果の観点から、バット部分層のチップ側の端の位置は重要である。また、内側軌道効果の観点から、ダウンスイングにおいてシャフトの手元部の特定位置で曲げ応力を集中させるのが好ましい。これらの観点から、距離Lb1は、過大であっても過小であっても好ましくない。具体的には、距離Lb1は、800mm以上が好ましく、820mm以上がより好ましく、840mm以上がより好ましい。距離Lb1は、970mm以下が好ましく、950mm以下がより好ましく、930mm以下がより好ましい。これらの好ましい距離Lb1は、少なくとも1つのバット部分層が満たしているのが好ましく、低弾性層のバット部分層が満たしているのがより好ましい。
図3において両矢印Lb2で示されるのは、バット部分層のチップ側の端とチップ端Tpとの最大距離である。図3の実施形態において、バット部分シートs6のチップ側の端は斜辺を形成している。最大距離Lb2は、この斜辺とチップ端Tpとの距離の最大値である。
中凹み効果の観点から、バット部分層のチップ側の端の位置は重要である。また、内側軌道効果の観点から、ダウンスイングにおいてシャフトの手元部の特定位置で曲げ応力を集中させるのが好ましい。これらの観点から、距離Lb2は、過大であっても過小であっても好ましくない。具体的には、距離Lb2は、930mm以上が好ましく、950mm以上がより好ましく、970mm以上がより好ましい。距離Lb2は、1100mm以下が好ましく、1080mm以下がより好ましく、1060mm以下がより好ましい。これらの好ましい距離Lb2は、少なくとも1つのバット部分層が満たしているのが好ましく、低弾性層のバット部分層が満たしているのがより好ましい。
曲げ剛性の変化が急激であると、フィーリングが悪化する。この観点から、差(Lb2−Lb1)は、50mm以上が好ましく、70mm以上がより好ましく、90mm以上がより好ましい。差(Lb2−Lb1)が過大であると、中凹み効果が減少し、フィーリングが悪化する。この観点から、差(Lb2−Lb1)は、200mm以下が好ましく、180mm以下がより好ましく、160mm以下がより好ましい。
シャフトの重心位置の効果を高める観点から、シャフト長さLsは、1079mm以上が好ましく、1105mm以上がより好ましく、1130mm以上がより好ましく、1143mm以上がより好ましい。ルールを考慮すると、シャフト長さLsは、1181mm以下が好ましい。
振りやすさの観点から、シャフト重量は、50g以下が好ましく、48g以下がより好ましく、46g以下がより好ましい。強度の観点から、シャフト重量は、30g以上が好ましく、33g以上がより好ましく、35g以上がより好ましい。
軽量なシャフトにおいて、バット部分層を設けると、チップ部分の強度が低下しやすい。図2の実施形態では、チップ部分層s1がガラス繊維強化層である。上述の通り、ガラス繊維の圧縮破断ひずみは大きい。ガラス繊維強化層は、衝撃吸収エネルギーの向上に有効である。チップ部分層がガラス繊維強化層とされることで、チップ部分の衝撃強度が向上する。
プリプレグシートのマトリクス樹脂として、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂が例示される。シャフト強度の観点から、マトリクス樹脂として、エポキシ樹脂が好ましい。
傾きM1、M2及びM3を調整しうる設計項目として、次の(a1)から(a8)が例示される。
(a1)シャフト(マンドレル)のテーパー率
(a2)チップ部分層の軸方向長さ
(a3)チップ部分層の厚み
(a4)チップ部分層の繊維弾性率
(a5)バット部分層の軸方向長さ
(a6)バット部分層の厚み
(a7)バット部分層の繊維弾性率
(a8)部分層の軸方向位置
E9/E6及びE10/E6を調整しうる設計項目として、次の(b1)から(b5)が例示される。
(b1)シャフト(マンドレル)のテーパー率
(b2)チップ部分層の軸方向長さ
(b3)チップ部分層の厚み
(b4)チップ部分層の繊維弾性率
(b5)部分層の軸方向位置
シャフト重心率を調整する手段として、次の(c1)から(c6)が例示される。
(c1)バット部分層の厚み
(c2)バット部分層の軸方向長さ
(c3)チップ部分層の厚み
(c4)チップ部分層の軸方向長さ
(c5)シャフト(マンドレル)のテーパー率
(c6)各シートの形状
以下の表1及び表2は、使用可能なプリプレグの例を示す。これらのプリプレグは市販されている。所望の仕様が得られるように、適切なプリプレグが選択されうる。
Figure 0005824594

Figure 0005824594

以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図2で示される積層構成を有するシャフトが作製された。上記シャフト6と同じ製造方法で、実施例1のシャフトを得た。シャフト全長Lsは、1142mmであった。上述の設計項目を用いて、仕様が調整された。各シートに用いられたプリプレグは、次の通りであった。
・シートs1:ガラス繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は7tf/mm
・シートs2:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は40tf/mm
・シートs3:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs4:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は40tf/mm
・シートs5:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs6:ガラス繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は7tf/mm
・シートs7:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs8:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs9:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs10:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs11:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs12:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
この実施例1の10個のEI値が下記の表3に示される。実施例1のEI分布は、図7に示される。
[実施例2]
図3で示される積層構成が採用された他は実施例1と同じにして、実施例2のシャフトを得た。この実施例2の10個のEI値が下記の表4に示される。実施例2のEI分布が、図11に示される。
[実施例3]
図4で示される積層構成が採用された他は実施例1と同じにして、実施例3のシャフトを得た。この実施例3の10個のEI値が下記の表5に示される。実施例3のEI分布が、図12に示される。
[実施例4]
バット部分層s6がガラス繊維強化層から炭素繊維強化層に変更された。バット部分層s6の繊維弾性率は24tf/mmとされた。この他は実施例1と同じにして、実施例4のシャフトを得た。この実施例4の10個のEI値が下記の表6に示される。実施例4のEI分布が、図13に示される。
[実施例5]
チップ部分層s1及びバット部分層s6がガラス繊維強化層から炭素繊維強化層に変更された。チップ部分層s1の繊維弾性率は24tf/mmとされた。バット部分層s6の繊維弾性率は24tf/mmとされた。この他は実施例1と同じにして、実施例5のシャフトを得た。この実施例5の10個のEI値が下記の表7に示される。実施例5のEI分布が、図14に示される。
[比較例1]
図5で示される積層構成が採用された。上記シャフト6と同じ製造方法で、比較例1のシャフトを得た。上述の設計項目を用いて、仕様が調整された。各シートに用いられたプリプレグは、次の通りであった。
・シートs1:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs2:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は40tf/mm
・シートs3:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs4:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は40tf/mm
・シートs5:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs6:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs7:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は30tf/mm
・シートs8:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs9:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
・シートs10:炭素繊維強化プリプレグ(繊維弾性率は24tf/mm
この比較例1の10個のEI値が下記の表8に示される。比較例1のEI分布が、図15に示される。
これら実施例1から5及び比較例1の仕様と評価結果が、下記の表9に示される。
Figure 0005824594

Figure 0005824594

Figure 0005824594

Figure 0005824594

Figure 0005824594

Figure 0005824594

Figure 0005824594

評価方法は、以下の通りである。
[三点曲げ強度]
三点曲げ強度は、SG式三点曲げ強度試験に準拠して測定された。これは、日本の製品安全協会が定める試験である。測定点は、T点、B点及びC点とされた。T点は、チップ端Tpから90mmの地点である。B点は、チップ端Tpから525mmの地点である。C点は、バット端Btから175mmの地点である。
図16は、三点曲げ強度の測定方法を示す。この図16が示すように、2つの支持点e1、e2においてシャフト6を下方から支持しつつ、荷重点e3において上方から下方に向かって、圧子Rが荷重Fを加える。圧子Rの下降のスピードは、20mm/minである。圧子Rの先端には、シリコーンラバーStが装着される。荷重点e3の位置は、支持点e1と支持点e2との間を二等分する位置である。この荷重点e3が、測定点である。T点が測定される場合、上記スパンSは、150mmとされる。B点及びC点が測定される場合、上記スパンSは、300mmとされる。シャフト6が破損したときの荷重Fの値(ピーク値)が測定された。この荷重Fが、上記表9に示される。
[内側軌道距離]
上述した内側軌道効果を確認するため、内側軌道距離を測定した。各シャフトにヘッド及びグリップを装着してゴルフクラブを得た。ヘッドとして、ダンロップスポーツ社製の商品名「ゼクシオ エイト」のドライバーヘッド(ロフト10.5°)が用いられた。ゴルファーの正面からスイングを撮影し、ヘッドの軌道を得た。ダウンスイング中のヘッド軌道が、比較例1の軌道に対してどれだけ内側にあるかを測定した。画像処理により2つの軌道を重ねて、両軌道間の距離を測定した。この距離の最大値を、内側軌道距離とした。10名のゴルファーの平均値が、上記表9に示される。
[フィーリング]
上述のゴルフクラブを用いて、上記10名のゴルファーが実際に打球し、フィーリングを評価した。このフィーリングは、打球感と振りやすさとの総合評価とされた。1点から5点までの5段階で、官能評価がなされた。点数が高いほど評価が高い。10名のゴルファーの平均値が上記表9に示される。
[比較例2]
上記サンドウィッチ構造を有さないシャフトとして、比較例2を作成した。この比較例2の積層構成が、図17に示される。比較例2では、比較例1(図5)の第1フープシートs3(1プライ)と第2フープシートs7(1プライ)とを1枚のフープシートs5(2プライ)に統合した。また、比較例2では、比較例1(図5)における2枚のストレートシートs6(1プライ)及びs8(1プライ)を1枚のストレートシートs6(2プライ)に統合した。その他は比較例1と同様にして、比較例2のシャフトを得た。この比較例2の評価結果が、上記表9に示される。比較例2の三点曲げ強度は、T点が180(kgf)であり、B点が60(kgf)であり、C点が125(kgf)であった。
[実施例6から11]
差(Lb2−Lb1)とフィーリングとの関係について、テストを行った。実施例1のバット部分シートs6において、斜辺の中点Mp(図2参照)とバット端Btとの距離を変えずに、斜辺の角度を変更することで、差(Lb2−Lb1)を変化させた。つまり、シートs6の重量及び位置を略一定としつつ、差(Lb2−Lb1)を変化させた。その他は実施例1と同様にして、実施例6から11のシャフト及びクラブを得た。各実施例の仕様は次の通りであった。
[各実施例の差(Lb2−Lb1)]
・実施例6:差(Lb2−Lb1)が30mm
・実施例7:差(Lb2−Lb1)が50mm
・実施例8:差(Lb2−Lb1)が90mm
・実施例1:差(Lb2−Lb1)が130mm
・実施例9:差(Lb2−Lb1)が180mm
・実施例10:差(Lb2−Lb1)が200mm
・実施例11:差(Lb2−Lb1)が250mm
上述のゴルファー10名が実際に打球し、フィーリングを評価した。評価方法は上述の通りとした。各実施例のフィーリング評価は以下の通りであった。
・実施例6:3.5点
・実施例7:3.8点
・実施例8:4.1点
・実施例1:4.5点
・実施例9:4.1点
・実施例10:3.9点
・実施例11:3.3点
以上の通り、実施例は比較例に比べて評価が高い。本発明の優位性は明らかである。
以上説明された発明は、あらゆるゴルフクラブに適用されうる。
2・・・ゴルフクラブ
4・・・ヘッド
6・・・シャフト
8・・・グリップ
Ls・・・シャフトの長さ
Lg・・・チップ端Tpから重心Gまでの距離
s1〜s12(図2)・・・プリプレグシート(層)
s3(図2)・・・第1フープシート(第1フープ層)
s9(図2)・・・第2フープシート(第2フープ層)
Tp・・・シャフトのチップ端
Bt・・・シャフトのバット端
G・・・シャフトの重心

Claims (5)

  1. ヘッド、シャフト及びグリップを備え、
    上記シャフトの重量が50g以下であり、
    上記シャフトのチップ端からシャフト重心までの距離がLgとされ、シャフトの長さがLsとされるとき、シャフト重心率Lg/Lsが0.54以上であり、
    上記シャフトにおいて、チップ端から130mmの地点におけるEI値がE1とされ、上記チップ端から230mmの地点におけるEI値がE2とされ、上記チップ端から330mmの地点におけるEI値がE3とされ、上記チップ端から430mmの地点におけるEI値がE4とされ、上記チップ端から530mmの地点におけるEI値がE5とされ、上記チップ端から630mmの地点におけるEI値がE6とされ、上記チップ端から730mmの地点におけるEI値がE7とされ、上記チップ端から830mmの地点におけるEI値がE8とされ、上記チップ端から930mmの地点におけるEI値がE9とされ、上記チップ端から1030mmの地点におけるEI値がE10とされ、
    上記チップ端からの距離が230mm以下である領域が第1領域とされ、上記チップ端からの距離が230mmを超えて830mm未満である領域が第2領域とされ、上記チップ端からの距離が830mm以上である領域が第3領域とされ、
    x軸がチップ端から測定点までの距離(mm)であり且つy軸が上記EI値(kgf・m)であるxy座標平面に上記10個のEI値をプロットしたグラフにおいて、上記第1領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM1とされ、上記第2領域の点を最小二乗法で近似した直線の傾きがM2とされ、上記第3領域の点を最小二乗法で一次式に近似したときの傾きがM3とされるとき、
    次の(a)〜(f)を満たすゴルフクラブ。
    (a)−0.015 ≦ M1 ≦ 0
    (b)0.0008 ≦ M2 ≦ 0.008
    (c) 0.005 ≦ M3 ≦ 0.03
    (d) M2 < M3
    (e)1.7 ≦ E9/E6 ≦ 3.0
    (f)2.0 ≦ E10/E6 ≦ 4.0
  2. 上記シャフトが、複数の繊維強化樹脂層を有しており、
    上記繊維強化樹脂層が、第1フープ層と、この第1フープ層よりも外側に位置する第2フープ層と、上記第1フープ層と上記第2フープ層との間に位置する介在層とを含む請求項1に記載のゴルフクラブ。
  3. 上記第1フープ層が全長層であり、
    上記第2フープ層が全長層であり、
    上記介在層が全長層を含む請求項2に記載のゴルフクラブ。
  4. 上記繊維強化樹脂層が、バット部分層を含んでおり、
    このバット部分層は、繊維弾性率が10t/mm以下の低弾性層である請求項2又は3に記載のゴルフクラブ。
  5. 上記低弾性層が、ガラス繊維強化層である請求項4に記載のゴルフクラブ。
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