JP6166141B2 - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブ用シャフトに関する。
ゴルフクラブ用シャフトとして、いわゆるカーボンシャフトが知られている。このカーボンシャフトの製造方法として、シートワインディング製法が知られている。
プリプレグは、マトリクス樹脂と繊維とを含む。プリプレグには多くの種類がある。樹脂含有率が異なる複数のプリプレグが知られている。なお本願では、プリプレグが、プリプレグシート又はシートとも称される。
このシートワインディング製法では、シートの種類、シートの配置及び繊維の配向が選択されうる。所望されるシャフト特性に対応して、積層構成が設計される。
特開2002−282398号公報は、バイアス層の0°圧縮強度σ及び面内剪断強度SIと、該バイアス層における強化繊維の引張弾性率Eとが、所定の3つの式を満足する管状体を開示する。
特開2003−103519号公報は、強化繊維の引張弾性率Eと、繊維強化複合材料の6度圧縮強度σとが、所定の2つの式を満足するプリプレグシートを開示する。このプリプレグシートをバイアス層に用いることが開示されている。
特開2002−282398号公報 特開2003−103519号公報
ヘッドはシャフトの先端部に装着される。よって、シャフトの先端部には高い強度が要求される。一方、軽量シャフトでは、使用されるプリプレグの量が制約される。先端部が補強された軽量シャフトでは、プリプレグが先端側に集中しやすい。この場合、シャフトの重心が先端に近づきやすい。軽量シャフトでは、設計の自由度が制約される。重心位置の自由度と軽量化との両立は難しい。
本発明の目的は、重心位置の自由度が高く且つ軽量化が可能なゴルフクラブシャフトの提供にある。
好ましいシャフトは、複数の繊維強化樹脂層を備えている。上記複数の層が、第1強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最小である第1ストレート層と、第2強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最大である第2ストレート層とを含む。先端から100mm隔てた地点がP1とされ、この地点P1から先端までの領域が特定先端部とされる。この特定先端部が下記の(a)、(b)及び(c)を満たしている。
(a)上記第1ストレート層が、最内層を形成している。
(b)上記第2ストレート層が、厚み方向中央位置よりも外側に配置されている。
(c)上記第1ストレート層の0度圧縮強度がCminとされ、上記第2ストレート層の0度圧縮強度がCmaxとされるとき、差(Cmax−Cmin)が550MPa以上である。
好ましくは、上記第1強化繊維の引張弾性率が15t/mm以下である。
好ましくは、上記第1ストレート層の0度引張破断歪みが3%以上である。
好ましくは、上記第1強化繊維がガラス繊維である。
好ましくは、シャフト重量が50g以下である。
シャフト全長がLsとされ、先端からシャフト重心までの距離がLgとされる。好ましくは、Lg/Lsが0.50以上である。
好ましいゴルフクラブは、ヘッドと、シャフトと、グリップとを備えている。上記シャフトが、複数の繊維強化樹脂層を備えている。上記複数の層が、第1強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最小である第1ストレート層と、第2強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最大である第2ストレート層とを含む。先端から100mm隔てた地点がP1とされ、この地点P1から先端までの領域が特定先端部とされる。この特定先端部が下記の(a)、(b)及び(c)を満たしている。
(a)上記第1ストレート層が、最内層を形成している。
(b)上記第2ストレート層が、厚み方向中央位置よりも外側に配置されている。
(c)上記第1ストレート層の0度圧縮強度がCminとされ、上記第2ストレート層の0度圧縮強度がCmaxとされるとき、差(Cmax−Cmin)が550MPa以上である。
重心位置の自由度が高く且つ軽量化が可能なゴルフクラブシャフトが得られうる。
図1は、一実施形態に係るシャフトを備えたゴルフクラブを示す。 図2は、上記実施形態のシャフトの展開図である。 図3は、図2のシャフトの側面図及び断面図である。 図4は、3点曲げ強度の測定方法を示す概略図である。 図5は、衝撃吸収エネルギーの計測方法を示す概略図である。 図6は、衝撃吸収エネルギーの計測の際に得られる波形の一例を示すグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
なお、本願において、「軸方向」とは、シャフトの軸方向を意味する。本願において、「半径方向」とは、シャフトの半径方向を意味する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフクラブ2を示す。ゴルフクラブ2は、ヘッド4と、シャフト6と、グリップ8とを備えている。シャフト6の先端部に、ヘッド4が取り付けられている。シャフト6の後端部に、グリップ8が取り付けられている。ヘッド4は中空構造を有する。ヘッド4は、ウッド型である。ゴルフクラブ2は、ドライバー(1番ウッド)である。
本実施形態は、飛距離性能の向上に有効である。飛距離の観点から、好ましくは、クラブ長さは、43インチ以上である。飛距離の観点から、好ましいヘッド4は、ウッド型ゴルフクラブヘッドである。好ましくは、ゴルフクラブ2は、ウッド型ゴルフクラブである。
シャフト6は、繊維強化樹脂層の積層体からなる。シャフト6は、管状体である。シャフト6は中空構造を有する。図1が示すように、シャフト6は、先端(チップエンド)Tpと後端(バットエンド)Btとを有する。先端Tpは、ヘッド4の内部に位置している。後端Btは、グリップ8の内部に位置している。
ヘッド4のホーゼル孔に、シャフト6の先端部が挿入されている。シャフト6において、ホーゼル孔に挿入されている部分の軸方向長さは、通常、25mm以上70mm以下である。
図1において両矢印Lsで示されているのは、シャフト長さである。シャフト長さLsは、先端Tpと後端Btとの間の軸方向距離である。図1において両矢印Lgで示されているのは、先端Tpからシャフト重心Gまでの軸方向距離である。シャフト重心Gは、シャフト6単体の重心である。この重心Gは、シャフト軸線上に位置する。図1において両矢印L1で示されているのは、クラブ長さである。このクラブ長さL1の測定方法は、後述される。
シャフト6は、いわゆるカーボンシャフトである。好ましくは、シャフト6は、プリプレグシートを硬化させてなる。このプリプレグシートでは、繊維は実質的に一方向に配向している。このように繊維が実質的に一方向に配向したプリプレグは、UDプリプレグとも称される。「UD」とは、ユニディレクションの略である。UDプリプレグでないプリプレグが用いられても良い。例えば、プリプレグシートに含まれる繊維が編まれていてもよい。
プリプレグシートは、繊維と樹脂とを有している。この樹脂は、マトリクス樹脂とも称される。典型的には、この繊維は炭素繊維である。他の繊維として、ガラス繊維が例示される。典型的なマトリクス樹脂は、熱硬化性樹脂である。
シャフト6は、いわゆるシートワインディング製法により製造されている。プリプレグにおいて、マトリクス樹脂は、半硬化状態にある。シャフト6は、プリプレグシートが巻回され且つ硬化されてなる。
プリプレグシートのマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂の他、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等も用いられ得る。シャフト強度の観点から、マトリクス樹脂として、エポキシ樹脂が好ましい。
図2は、シャフト6を構成するプリプレグシートの展開図(シート構成図)である。シャフト6は、複数のシートにより構成されている。シャフト6は、第1シートs1から第10シートs10までの、10枚のシートにより構成されている。図2で示される展開図は、シャフトを構成するシートを、シャフトの半径方向内側から順に示している。これらのシートは、展開図において上側に位置しているシートから順に、巻回される。この図2において、図面の左右方向は、シャフト軸方向と一致する。図2において、図面の右側は、シャフトの先端Tp側である。図2において、図面の左側は、シャフトの後端Bt側である。
図1及び図2において符号P1で示されているのは、先端Tpから軸方向に100mm隔てた地点である。本願において、先端Tpから地点P1までの領域が、特定先端部Txとも称される。
シャフト6はテーパーを有している。シャフト6の外径は、軸方向位置によって相違し、先端Tpにおいて最小である。ヘッドのホーゼル孔との適合性の観点から、上記特定先端部Txの外径は、通常、10mm以下である。多くのアイアン型クラブでは、上記特定先端部Txの外径は、9.4mm以下である。多くのウッド型クラブでは、上記特定先端部Txの外径は、9.0mm以下、更には、8.5mm以下である。
この展開図は、各シートの巻き付け順序のみならず、各シートのシャフト軸方向における配置をも示している。例えば図2において、シートs1、s9及びs10の端は、シャフト先端Tpに位置している。例えば図2において、シートs4及びs5の端は、シャフト後端Btに位置している。
本願では、「層」という文言と、「シート」という文言とが用いられる。「層」は、巻回された後における称呼であり、これに対して「シート」は、巻回される前における称呼である。「層」は、「シート」が巻回されることによって形成される。即ち、巻回された「シート」が、「層」を形成する。また、本願では、層とシートとで同じ符号が用いられる。例えば、シートs1によって形成された層は、層s1である。
シャフト6は、ストレート層と、バイアス層と、フープ層とを有する。本願の展開図において、各シートには、繊維の配向角度Afが記載されている。この配向角度Afは、シャフト軸方向に対する角度である。
「0°」と記載されているシートが、ストレート層を構成している。ストレート層用のシートは、本願においてストレートシートとも称される。
ストレート層は、繊維の配向がシャフト軸方向に対して実質的に0°とされた層である。巻き付けの際の誤差等に起因して、繊維の配向はシャフト軸線方向に対して完全に0°とはならない場合がある。通常、ストレート層では、絶対角度θaが10°以下である。
なお、 絶対角度θaとは、上記配向角度Afの絶対値である。例えば、絶対角度θaが10°以下とは、角度Afが、−10°以上+10°以下であることを意味する。
図2の実施形態において、ストレートシートは、シートs1、シートs4、シートs5、シートs6、シートs8、シートs9及びシートs10である。
バイアス層は、シャフトの捻れ剛性及び捻れ強度との相関が高い。好ましくは、バイアスシートは、繊維の配向が互いに逆方向に傾斜した2枚のシートペアを含む。捻れ剛性の観点から、バイアス層の絶対角度θaは、好ましくは15°以上であり、より好ましくは25°以上であり、更に好ましくは40°以上である。捻れ剛性及び曲げ剛性の観点から、バイアス層の絶対角度θaは、好ましくは60°以下であり、より好ましくは50°以下である。
シャフト6において、バイアス層を構成するシートは、第2シートs2及び第3シートs3である。上述のように、図2には、シート毎に、上記角度Afが記載されている。角度Afにおけるプラス(+)及びマイナス(−)は、バイアスシートの繊維が互いに逆方向に傾斜していることを示している。本願において、バイアス層用のシートは、単にバイアスシートとも称される。シートs2及びシートs3により、上記シートペアが構成されている。このシートペアは、後述の合体シートを構成する。
図2では、シートs3の繊維の傾斜方向が、シートs2の繊維の傾斜方向に等しい。しかし、後述の通り、シートs3は、裏返されて、シートs2に貼り付けられる。この結果、シートs2の角度Afと、シートs3の角度Afとは、互いに逆方向となる。
なお、図2の実施形態では、シートs2が−45度であり且つシートs3が+45度であるが、逆にシートs2が+45度であり且つシートs3が−45度であってもよいことは当然である。
シャフト6において、フープ層を構成するシートは、第7シートs7である。好ましくは、フープ層における上記絶対角度θaは、シャフト軸線に対して実質的に90°とされる。ただし、巻き付けの際の誤差等に起因して、繊維の配向はシャフト軸線方向に対して完全に90°とはならない場合がある。通常、フープ層では、上記絶対角度θaが80°以上90°以下である。本願において、フープ層用のプリプレグシートは、フープシートとも称される。
1枚のシートから形成される層の数は限定されない。例えば、シートのプライ数が1であるとき、このシートは、周方向において1周巻かれる。シートのプライ数が1であるとき、このシートは、シャフトの周方向の全ての位置で、1つの層を形成する。
例えば、シートのプライ数が2であるとき、このシートは、周方向において2周巻かれる。シートのプライ数が2であるとき、このシートは、シャフトの周方向の全ての位置で、2つの層を形成する。
例えば、シートのプライ数が1.5であるとき、このシートは、周方向において1.5周巻かれる。シートのプライ数が1.5であるとき、このシートは、0〜180°の周方向位置で2つの層を形成し、180°〜360°の周方向位置で1つの層を形成する。
皺等の巻回不良を抑制する観点から、幅が広すぎるシートは好ましくない。この観点から、1枚のバイアスシートのプライ数は、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。巻回工程の作業効率の観点から、バイアスシートのプライ数は、1以上が好ましい。
皺等の巻回不良を抑制する観点から、幅が広すぎるシートは好ましくない。この観点から、1枚のストレートシートのプライ数は、4以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がより好ましい。巻回工程の作業効率の観点から、ストレートシートのプライ数は、1以上が好ましい。全てのストレートシートにおいて、上記プライ数が1であってもよい。
全長シートでは、巻回不良が生じやすい。巻回不良を抑制する観点から、好ましくは、全ての全長ストレートシートにおいて、1枚のシートのプライ数は2以下である。全ての全長ストレートシートにおいて、上記プライ数が1であってもよい。
皺等の巻回不良を抑制する観点から、幅が広すぎるシートは好ましくない。この観点から、フープシートのプライ数は、4以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がより好ましい。巻回工程の作業効率の観点から、1枚のフープシートのプライ数は、1以上が好ましい。全てのフープシートにおいて、上記プライ数が2以下であってもよい。
全長シートは、軸方向に長いため、巻回不良が生じやすい。巻回不良を抑制する観点から、好ましくは、全ての全長フープシートにおいて、1枚のシートのプライ数は2以下である。全ての全長フープシートにおいて、上記プライ数が1であってもよい。
図示しないが、使用される前のプリプレグシートは、カバーシートにより挟まれている。通常、カバーシートは、離型紙及び樹脂フィルムである。即ち、使用される前のプリプレグシートは、離型紙と樹脂フィルムとで挟まれている。プリプレグシートの一方の面には離型紙が貼られており、プリプレグシートの他方の面には樹脂フィルムが貼られている。以下において、離型紙が貼り付けられている面が「離型紙側の面」とも称され、樹脂フィルムが貼り付けられている面が「フィルム側の面」とも称される。
本願の展開図は、フィルム側の面が表側とされた図である。即ち、図2において、図面の表側がフィルム側の面であり、図面の裏側が離型紙側の面である。図2では、シートs2とシートs3とで、繊維方向を示す線が同方向であるが、後述される貼り合わせの際に、シートs3が裏返される。この結果、シートs2の繊維方向とシートs3の繊維方向とは互いに逆となる。従って、層s2の繊維方向と層s3の繊維方向とが互いに逆となる。この点を考慮して、図2では、シートs2の繊維方向が「−45°」と表記され、シートs3の繊維方向が「+45°」と表記されている。
プリプレグシートを巻回するには、先ず、樹脂フィルムが剥がされる。樹脂フィルムが剥がされることにより、フィルム側の面が露出する。この露出面は、タック性(粘着性)を有する。このタック性は、マトリクス樹脂に起因する。即ち、このマトリクス樹脂が半硬化状態であるため、粘着性が発現する。この露出したフィルム側の面の縁部が、巻き始め縁部とも称される。次に、巻き始め縁部が、巻回対象物に貼り付けられる。マトリクス樹脂の粘着性により、この巻き始め縁部の貼り付けが円滑になされうる。巻回対象物とは、マンドレル、又はマンドレルに他のプリプレグシートが巻き付けられてなる巻回物である。次に、離型紙が剥がされる。次に、巻回対象物が回転されて、プリプレグシートが巻回対象物に巻き付けられる。このように、先に樹脂フィルムが剥がされ、次に巻き始め端部が巻回対象物に貼り付けられ、次に離型紙が剥がされる。即ち、先に樹脂フィルムが剥がされ、巻き始め縁部が巻回対象物に貼り付けられた後に、離型紙が剥がされる。この手順により、シートの皺や巻き付け不良が抑制される。なぜなら、離型紙が貼り付けられたシートは、離型紙に支持されているため、皺となりにくいからである。離型紙は、樹脂フィルムと比較して、曲げ剛性が高い。
図2の実施形態では、合体シートが形成される。合体シートは、2枚以上のシートが貼り合わされることによって形成される。
図2の実施形態では、2つの合体シートが形成される。第一の合体シートは、シートs2にシートs3を貼り合わせることによって形成される。第二の合体シートは、シートs8にシートs7を貼り合わせることによって形成される。フープシートs7は、合体シートとされた状態で巻回される。この巻回方法により、フープシートの巻き付け不良が抑制される。巻き付け不良とは、シートの裂け、角度Afの誤差、皺等である。
上述の通り、本願では、繊維の配向角度によって、シート及び層が分類される。更に、本願では、シャフト軸方向の長さによって、シート及び層が分類される。
本願において、シャフト軸方向の略全体に配置される層が、全長層と称される。本願において、シャフト軸方向の略全体に配置されるシートが、全長シートと称される。巻回された全長シートが、全長層を形成する。
先端Tpから軸方向に20mm隔てた地点がTp1とされ、先端Tpから地点Tp1までの領域が第1領域とされる。また、後端Btから軸方向に100mm隔てた地点がBt1とされ、後端Btから地点Bt1までの領域が第2領域とされる。上記第1領域及び上記第2領域が、シャフトの性能に与える影響は、限定的である。この観点から、全長シートは、上記第1領域及び上記第2領域に存在していなくてもよい。好ましくは、全長シートは、先端Tpから後端Btにまで延びている。換言すれば、全長シートは、シャフト軸方向の全体に配置されているのが好ましい。
本願において、シャフト軸方向において部分的に配置される層が、部分層と称される。本願において、シャフト軸方向において部分的に配置されるシートが、部分シートと称される。巻回された部分シートが、部分層を形成する。好ましくは、部分シートの軸方向長さは、シャフト全長の半分以下である。
本願では、ストレート層である全長層が、全長ストレート層と称される。図2の実施形態において、全長ストレート層は、層s6及び層s8である。全長ストレートシートは、シートs6及びシートs8である。
本願では、フープ層である全長層が、全長フープ層と称される。図2の実施形態において、全長フープ層は、層s7である。全長フープシートは、シートs7である。
本願では、ストレート層である部分層が、部分ストレート層と称される。図2の実施形態において、部分ストレート層は、層s1、層s4、層s5、層s9及び層s10である。部分ストレートシートは、シートs1、シートs4、シートs5、シートs9及びシートs10である。
本願では、フープ層である部分層が、部分フープ層と称される。部分フープ層が用いられてもよい。図2の実施形態は、部分フープ層を有しない。
本願では、バット部分層との文言が用いられる。このバット部分層として、バット部分ストレート層及びバット部分フープ層が挙げられる。図2の実施形態において、バット部分ストレート層は、層s4及び層s5である。バット部分ストレートシートは、シートs4及びシートs5である。図2の実施形態において、バット部分フープ層は設けられていない。バット部分層は、比(Lg/Ls)の調整に寄与しうる。バット部分層は、バット部分シートによって形成される。比(Lg/Ls)は、シャフト重心率とも称される。
図2において両矢印B1で示されているのは、バット部分シートの軸方向長さである。シャフト重心率を高める観点から、過大な長さB1好ましくなく、過小な長さB1も好ましくない。シャフト重心率の観点から、長さB1は、200mm以上が好ましく、250mm以上がより好ましい。シャフト重心率の観点から、長さB1は、450mm以下が好ましく、400mm以下がより好ましく、350mm以下がより好ましい。
図2において両矢印Dbで示されるのは、バット部分層(バット部分シート)の後端とシャフト後端Btとの間の軸方向距離である。この軸方向距離Dbは、100mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、0mmがより好ましい。本実施形態では、この軸方向距離Dbは、0mmである。
本願では、チップ部分層との文言が用いられる。図2において両矢印Dtで示されるのは、チップ部分層(チップ部分シート)の先端とシャフト先端Tpとの間の軸方向距離である。この軸方向距離Dtは、40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましく、20mm以下がより好ましく、0mmがより好ましい。本実施形態では、この軸方向距離Dtは、0mmである。チップ部分層は、チップ部分シートによって形成される。図2の実施形態において、チップ部分層は、層s1、層s9及び層s10である。チップ部分層は、比(Lg/Ls)の調整に寄与しうる。
このチップ部分層として、チップ部分ストレート層が挙げられる。図2の実施形態において、チップ部分ストレート層は、層s1、層s9及び層s10である。チップ部分ストレート層は、シャフト6の先端部分の強度を高めうる。
図2に示されるシートを用いて、シートワインディング製法により、シャフト6が作製される。
以下に、このシャフト6の製造工程の概略が説明される。
[シャフト製造工程の概略]
(1)裁断工程
裁断工程では、プリプレグシートが所望の形状に裁断される。この工程により、図2に示された各シートが切り出される。
なお、裁断は、裁断機によりなされてもよいし、手作業でなされてもよい。手作業の場合、例えば、カッターナイフが用いられる。
(2)貼り合わせ工程
貼り合わせ工程では、前述した2つの合体シートが作製される。
貼り合わせ工程では、加熱又はプレスが用いられてもよい。より好ましくは、加熱とプレスとが併用される。後述する巻回工程において、合体シートの巻き付け作業中に、シートのズレが生じうる。このズレは、巻き付け精度を低下させる。加熱及びプレスは、シート間の接着力を向上させる。加熱及びプレスは、巻回工程におけるシート間のズレを抑制する。
(3)巻回工程
巻回工程では、マンドレルが用意される。典型的なマンドレルは、金属製である。このマンドレルに、離型剤が塗布される。更に、このマンドレルに、粘着性を有する樹脂が塗布される。この樹脂は、タッキングレジンとも称される。このマンドレルに、裁断されたシートが巻回される。このタッキングレジンにより、シート端部をマンドレルに貼り付けることが容易とされている。
図2の展開図において上側に位置しているシートから順に、シートは巻回される。ただし、上記貼り合わせに係るシートは、合体シートの状態で、巻回される。
この巻回工程により、巻回体が得られる。この巻回体は、マンドレルの外側にプリプレグシートが巻き付けられてなる。巻回は、例えば、平面上で巻回対象物を転がすことにより、達成される。この巻回は、手作業によりなされてもよいし、機械によりなされてもよい。この機械は、ローリングマシンと称される。
(4)テープラッピング工程
テープラッピング工程では、上記巻回体の外周面にテープが巻き付けられる。このテープは、ラッピングテープとも称される。このテープは、張力を付与されつつ巻き付けられる。このテープにより、巻回体に圧力が加えられる。この圧力はボイドを低減させる。
(5)硬化工程
硬化工程では、テープラッピングがなされた後の巻回体が加熱される。この加熱により、マトリクス樹脂が硬化する。この硬化の課程で、マトリクス樹脂が一時的に流動化する。このマトリクス樹脂の流動化により、シート間又はシート内の空気が排出されうる。ラッピングテープの圧力(締め付け力)により、この空気の排出が促進されている。この硬化により、硬化積層体が得られる。
(6)マンドレルの引き抜き工程及びラッピングテープの除去工程
硬化工程の後、マンドレルの引き抜き工程とラッピングテープの除去工程とがなされる。両者の順序は限定されないが、ラッピングテープの除去工程の能率を向上させる観点から、マンドレルの引き抜き工程の後にラッピングテープの除去工程がなされるのが好ましい。
(7)両端カット工程
この工程では、硬化積層体の両端部がカットされる。このカットにより、先端Tpの端面及び後端Btの端面が平坦とされる。
なお、理解を容易とするため、本願の全ての展開図では、両端カット後のシートが示されている。実際には、各シートの寸法の設定においては、両端カットが考慮される。すなわち、実際には、各シートの両端部には、両端カットがなされる部分が付加される。
(8)研磨工程
この工程では、硬化積層体の表面が研磨される。硬化積層体の表面には、ラッピングテープの跡として残された螺旋状の凹凸が存在する。研磨により、このラッピングテープの跡としての凹凸が消滅し、表面が平滑とされる。好ましくは、研磨工程では、全体研磨と先端部分研磨とが実施される。
(9)塗装工程
研磨工程後の硬化積層体が、塗装される。
以上のような工程により、シャフト6が得られる。シャフト6は、軽量で且つ強度に優れる。シャフト6では、シャフト重心率(Lg/Ls)が大きい。シャフト重心率が大きい場合、振りやすさが増大しうる。よって、スイングバランスが大きくても、ヘッドスピードが向上しうる。シャフト重心率を大きくすることで、ヘッド重量の増加とヘッドスピードとが両立しうる。
シャフト重心率の増大の観点から、バット部分層の総重量は、シャフト重量に対して、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましい。硬いフィーリングを抑制する観点から、バット部分層の総重量は、シャフト重量に対して、50重量%以下が好ましく、45重量%以下がより好ましい。図2の実施形態では、バット部分層の総重量は、シートs4及びシートs5の合計重量である。
シャフト重心率の増大の観点から、バット部分層の軸方向長さは、50mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましく、150mm以上がより好ましい。シャフト重心率の増大の観点から、バット部分層の軸方向長さは、500mm以下が好ましく、470mm以下がより好ましく、450mm以下がより好ましい。
本実施形態では、炭素繊維(CF)強化プリプレグ及びガラス繊維(GF)強化プリプレグが用いられている。炭素繊維として、PAN系及びピッチ系が例示される。図2の実施形態では、最内層の部分シートs1が、ガラス繊維強化プリプレグである。その他のシートは、炭素繊維強化プリプレグである。
ガラス繊維強化プリプレグでは、強化繊維がガラス繊維である。本実施形態のガラス繊維強化プリプレグでは、繊維は実質的に一方向に配向している。すなわちこのガラス繊維強化プリプレグはUDプリプレグである。UDプリプレグ以外のガラス繊維強化プリプレグが用いられても良い。例えば、プリプレグシートに含まれるガラス繊維が編まれていてもよい。
本実施形態では、ストレートチップ部分層として、ガラス繊維強化プリプレグが用いられている。最内層のストレートチップ部分層s1が、ガラス繊維強化層である。このガラス繊維強化層s1は、最外層よりも内側に配置されている。このガラス繊維強化層s1は、全長フープ層s7よりも内側に配置されている。このガラス繊維強化層s1は、バイアス層s2、s3よりも内側に配置されている。後述するように、このガラス繊維強化層s1は、第1ストレート層である。
チップ部分層s1の外側に、ストレートチップ部分層s9が設けられている。この層s9には、炭素繊維強化プリプレグが用いられている。このチップ部分層s9は、バイアス層s2、s3よりも外側に配置されている。このチップ部分層s9は、全ての全長ストレート層よりも外側に配置されている。後述するように、このチップ部分層s9は、第2ストレート層である。
ストレートチップ部分層s10は、チップ部分層s9の外側に配置されている。チップ部分層s10は、チップ部分層s9の全体を覆っている。
上述の通り、チップ部分層s1は、バイアス層s2、s3よりも内側に位置している。マンドレルの形状は、チップ部分層s1の厚みに対応している。チップ部分層s1が巻かれる位置において、マンドレルは細くされている。チップ部分層s1が巻かれた状態の外径が単純なテーパー形状となるように、マンドレルが設計されている。よって、チップ部分層s1に起因するシワの発生が抑制されている。
バット部分層s4の外側に、ストレートバット部分層s5が設けられている。この層s5は、炭素繊維強化層である。層s5は、バイアス層s2、s3よりも外側に配置されている。この層s5は、最も外側のバット部分層である。この層s5の外側には、少なくとも1層の全長ストレート層が設けられている。
本願では、上記全長シートの枚数がNwとされる。好ましくは、Nwは、1以上の自然数である。周方向の均一性を考慮すると、複数の全長シートが周方向に分散されるのが好ましい。この観点から、Nwは、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、5以上がより好ましい。軽量化の観点から、Nwは、10以下が好ましく、9以下がより好ましく、8以下がより好ましい。
図2の実施形態では、全長シートは、シートs2、s3、s6、s7及びs8である。この実施形態では、Nwは5である。
本願では、上記全長ストレートシートの枚数がNwsとされる。好ましくは、Nwsは、1以上の自然数である。
図2の実施形態では、全長ストレートシートは、シートs6及びs8である。この実施形態では、Nwsは2である。
本願では、上記全長フープシートの枚数がNwfとされる。シャフト強度の観点から、好ましくは、Nwfは、1以上の自然数である。
図2の実施形態では、全長フープシートは、シートs7である。この実施形態では、Nwfは1である。軽量化の観点から、好ましくは、Nwfは、2以下である。
本願では、上記部分シートの枚数がNpとされる。好ましくは、Npは、1以上の自然数である。生産性の観点から、Npは、Nwと同じか、又は、Nwより小さいのが好ましい。この観点から、Npは、6以下が好ましく、5以下がより好ましい。周方向の均一性を考慮すると、複数の部分シートが周方向に分散されるのが好ましい。この観点から、Npは、2以上が好ましく、3以上がより好ましい。
図2の実施形態では、部分シートは、シートs1、s4、s5、s9及びs10である。この実施形態では、Npは4である。
本願では、上記チップ部分シートの枚数がNptとされる。先端部を選択的に補強することで、軽量化と強度の向上とが両立しうる。この観点から、好ましくは、Nptは、1以上の自然数である。後述するように、第1ストレート層及び第2ストレート層は、いずれもチップ部分層であるのが好ましい。この観点から、Nptは、2以上がより好ましい。生産性の観点から、Nptは、4以下が好ましい。
図2の実施形態では、チップ部分シートは、シートs1、s9及びs10である。この実施形態では、Nptは3である。
本願では、上記バット部分シートの枚数がNpbとされる。後端部を選択的に補強することで、軽量化と強度の向上とが両立しうる。この観点から、好ましくは、Npbは、1以上の自然数である。生産性の観点から、Npbは、3以下が好ましく、2以下がより好ましい。
図2の実施形態では、バット部分シートは、シートs4及びs5である。この実施形態では、Npbは2である。
本実施形態では、フープシートs7が全長シートとされている。このシートs7により、シャフト全体の潰れ変形が効果的に抑制される。
シャフト6では、フープシートs7が全長シートである。よって、全ての部分シートの端の位置には、必ず、シートs7が存在する。このため、部分シートの端における応力集中が、フープ層によって緩和される。全長フープ層は、部分シートを有するシャフトの強度を高めうる。
上述の通り、シャフト6は、上記部分シートとして、ガラス繊維強化シートs1を含む。ガラス繊維強化シートs1は、ストレートシートである。
シャフト6は、チップ部分シートとして、ガラス繊維強化シートs1を有する。通常、ガラス繊維の弾性率は、およそ7〜8ton/mm以上である。ガラス繊維の弾性率は、比較的低い。ガラス繊維強化層の配置により、衝撃吸収エネルギーが向上する。打球に起因する衝撃は、主として、シャフト6の先端部に作用する。先端部のガラス繊維強化層s1により、打球の衝撃が効果的に吸収される(効果A)。ガラス繊維強化層s1は、シャフトの強度を高める。
図2において両矢印T1で示されているのは、チップ部分シートであるガラス繊維強化シートs1の、軸方向長さである。上記効果Aの観点から、長さT1は、100mm以上が好ましく、125mm以上がより好ましく、150mm以上がより好ましい。ガラス繊維は、比重が比較的大きい。比(Lg/Ls)の増大の観点から、長さT1は、350mm以下が好ましく、300mm以下がより好ましく、250mm以下がより好ましい。
上記効果Aを高める観点から、ガラス繊維強化層s1の少なくとも一部は、特定先端部Txに位置するのが好ましい。より好ましくは、ガラス繊維強化層s1は、特定先端部Txの軸方向範囲の全体に配置されている。
通常、ガラス繊維は、PAN系の炭素繊維に比べて、低強度である。炭素繊維強化層がガラス繊維強化層に置換されると、強度上のマイナス面が生じうる。シャフト6では、ガラス繊維強化層s1が比較的内側に配置されている。シャフト6の内層は、シャフト断面の中立軸(シャフト軸線)に近い。よって、内層に発生する引張応力及び圧縮応力は、外層に比較して、小さい。ガラス繊維強化層が比較的内側とされることで、上述した強度上のマイナス面が抑制されている(効果B)。一方、ガラス繊維強化層の配置により、衝撃吸収エネルギーは向上する。ガラス繊維強化層s1を内側に配置することは、衝撃吸収エネルギーを高め、シャフト6の強度を向上させうる。
内層は、外層に比べて、曲げ剛性への寄与が小さい。低弾性のガラス繊維が比較的内側に配置されることで、曲げ剛性の過度な低下が抑制されている。すなわち、シャフト6では、曲げ剛性の寄与度が小さい内層を利用して、衝撃強度の向上が実現されている。よって、適度な曲げ剛性が確保されつつ、衝撃強度が向上されている(効果C)。
シャフト6では、ガラス繊維強化シートs1が、シャフトの厚み中心位置よりも内側に位置している。よって、上記効果B及び上記効果Cが高められている。
図3は、シャフト6の断面図である。本願では、シャフトの総厚みがTsとされる。総厚みTsは、半径方向に沿って測定される。総厚みTsは、軸方向位置によって変化しうる。シャフトの内面6aからの厚みがTs/2である位置が、厚み方向中央位置k1である。
上記効果B及び効果Cを一層高める観点から、少なくとも1枚のガラス繊維強化シートが、厚み方向中央位置k1よりも内側に配置されているのが好ましい。
シャフト6では、ガラス繊維強化シートs1が、最内層を形成している。最内層は、シャフトの内面6aを形成している。よって、上記効果B及び上記効果Cが、更に高められている。
ガラス繊維の比重は、炭素繊維の比重よりも大きい。ガラス繊維シートが部分シートとされることで、シャフト6の軽量化が達成される。
[第1ストレート層]
本願では、第1ストレート層が定義される。この第1ストレート層の0度圧縮強度は、全ての層の中で最小である。この第1ストレート層の0度圧縮強度が、Cminとされる。
0度圧縮強度が最小である層が複数である場合、それらのうち最も内側の層が、第1ストレート層である。
シャフト6は、第1ストレート層を含む。シャフト6では、層s1が、第1ストレート層である(図2参照)。
第1ストレート層は、第1ストレートシートによって形成されている。本実施形態において、第1ストレートシートは、シートs1である。第1ストレートシートは、最も内側に配置されている。
この第1ストレート層は、第1強化繊維を有する。第1ストレート層の強化繊維が、第1強化繊維と称される。
[第2ストレート層]
本願では、第2ストレート層が定義される。この第2ストレート層の0度圧縮強度は、全ての層の中で最大である。この第2ストレート層の0度圧縮強度が、Cmaxとされる。
0度圧縮強度が最大である層が複数である場合、それらのうち最も外側の層が、第2ストレート層である。
シャフト6は、第2ストレート層を含む。シャフト6では、層s9が、第2ストレート層である(図2参照)。
第2ストレート層は、第2ストレートシートによって形成されている。本実施形態において、第2ストレートシートは、シートs9である。第2ストレートシートは、チップ部分シートである。
図2が示すように、第2ストレート層s9は、最も外側の全長層s8よりも外側に配置されている。
第2ストレート層s9は、チップ部分ストレート層s10に覆われている。第2ストレート層s9は、チップ部分ストレート層s10によって保護されている。上記研磨工程において、チップ部分ストレート層s10は研磨されるが、第2ストレート層s9は研磨されない。先端部分研磨が行われても、チップ部分ストレート層s10は研磨されるが、第2ストレート層s9は研磨されない。
この第2ストレート層は、第2強化繊維を有する。第2ストレート層の強化繊維が、第2強化繊維と称される。
上述の通り、シャフト6は、特定先端部Txを有する。この特定先端部Txは、下記の(a)、(b)及び(c)を満たしている。
(a)上記第1ストレート層が、最内層を形成している。
(b)上記第2ストレート層が、厚み方向中央位置k1(図3参照)よりも外側に配置されている。
(c)差(Cmax−Cmin)が550MPa以上である。
上記(a)、(b)及び(c)により、3点曲げ強度及び衝撃吸収エネルギーが向上することが判明した。この効果が生じた理由は、以下の通りと考えられる。
第1ストレート層は、0度圧縮強度が小さい。しかし、シャフト6の曲げ変形において、最内層には、圧縮歪みが生じにくい。よって、最内層の0度圧縮強度が小さくても、曲げ強度への影響は限定的である。一方、シャフト6の曲げ変形において、外側の層には、圧縮歪みが生じやすい。このため、0度圧縮強度に優れた上記第2ストレート層は、曲げ強度を効果的に高めうる。また、CmaxとCminとの差異により、変形歪みが効果的に分散され、3点曲げ強度及び衝撃吸収エネルギーが向上すると考えられる。
上述の観点から、差(Cmax−Cmin)は、550以上が好ましく、560以上がより好ましく、580以上がより好ましく、590以上がより好ましく、640以上がより好ましく、650以上がより好ましく、660以上がより好ましい。差(Cmax−Cmin)が過大である場合、材料選択の自由度が低下しうる。この観点から、差(Cmax−Cmin)は、1500以下が好ましく、1400以下がより好ましく、1300以下がより好ましく、1250以下がより好ましく、1000以下がより好ましく、800以下がより好ましい。
特定先端部Txの強度を高める観点、及び、差(Cmax−Cmin)を大きくする観点から、上記Cmaxは、1400MPa以上が好ましく、1500MPa以上がより好ましく、1600MPa以上がより好ましい。材料選択の自由度を考慮すると、上記Cmaxは、1900MPa以下が好ましい。
特定先端部Txの強度を高める観点、及び、差(Cmax−Cmin)を大きくする観点から、上記Cminは、1300MPa以下が好ましく、1200MPa以下がより好ましく、1100MPa以下がより好ましく、1000MPa以下がより好ましい。材料選択の自由度を考慮すると、上記Cminは、300MPa以上が好ましい。
好ましくは、上記第1強化繊維の引張弾性率は、15t/mm以下とされる。シャフト6の曲げ変形において、外側の層には、引張歪みが生じやすい。この歪みに起因して、過度な曲げ変形が生じうる。過度な曲げ変形は、シャフト6の強度を低下させうる。本実施形態では、上記第1ストレート層は内側に位置する。このため、上記第1強化繊維の引張弾性率が低くても、過度な変形は生じにくい。よって、強度への影響は限定的である。一方、上記第1強化繊維の引張弾性率が抑制されることで、内層の引張歪みが増加し、衝撃吸収エネルギーが向上しうる。この観点から、上記第1強化繊維の引張弾性率は、15t/mm以下が好ましく、11t/mm以下がより好ましく、10t/mm以下がより好ましい。材料選択の自由度を考慮すると、上記第1強化繊維の引張弾性率は、5t/mm以上が好ましく、7t/mm以上がより好ましい。
好ましくは、上記第1ストレート層の0度引張破断歪みは、3%以上とされる。本実施形態では、上記第1ストレート層は内側に位置する。このため、上記0度引張破断歪みが大きくても、過度な変形は生じにくい。よって、強度への影響は限定的である。一方、上記0度引張破断歪みが大きくされることで、内層の引張歪みが増加し、衝撃吸収エネルギーが向上しうる。この観点から、上記0度引張破断歪みは、3%以上が好ましく、3.5%以上がより好ましく、3.9%以上がより好ましい。材料選択の自由度を考慮すると、上記0度引張破断歪みは、10%以下が好ましい。
本実施形態では、上記第1強化繊維がガラス繊維である。この第1強化繊維を有する第1ストレート層s1が、特定先端部Txにおける最内層を形成している。よって、上記効果A、効果B及び効果Cが向上している。
フープ層は、潰れ変形を抑制する。潰れ変形は、外径が大きい部分に生じやすい。よって従来、フープ層は、外径が大きい場合に有効であると言われていた。しかし、外径の小さな特定先端部Txにおいても、フープ層が有効である。シャフト6では、特定先端部Txにフープ層s7が存在している。このフープ層s7により、特定先端部Txの強度が向上しうる。
外径が小さい特定先端部Txの強度を高めるには、従来、ストレート層が有効であると考えられてきた。しかし、特定先端部Txに配置されたフープ層が、特定先端部Txでの強度を高めうる。
特定先端部Txにおける平均厚みが小さい場合、強度が低下しやすい。この場合に、強度向上の効果が際立つ。この観点から、特定先端部Txの平均厚みは、1.8mm以下が好ましく、1.7mm以下がより好ましく、1.6mm以下がより好ましく、1.5mm以下がより好ましい。実用的な強度を考慮すると、特定先端部Txの平均厚みは、1.0mm以上が好ましく、1.1mm以上がより好ましく、1.2mm以上がより好ましい。この平均厚みは、上記総厚みTsの平均値である。
シャフト6では、ガラス繊維により靱性が高まり、且つ、フープ層により潰し剛性が高まる。これらの相乗効果により、先端部の衝撃強度が向上しうる。
通常、特定先端部Txに、ヘッドのホーゼル端面が位置する(図1参照)。打球時の衝撃により、このホーゼル端面には、応力が集中する。特定先端部Txの強度向上により、ホーゼル端面の近傍におけるシャフト6の強度が高められている。
軽量なシャフトほど、強度が低下しやすい。また、シャフトが軽量であるほど、シャフト重心率の設計自由度が低下しやすい。よって、シャフト6の効果は、シャフトが軽量であるほど際立つ。上記実施形態は、軽量シャフトに対して特に有効である。この観点から、シャフト重量は、50g以下が好ましく、50g未満が好ましく、49g以下がより好ましく、48g以下がより好ましく、47g以下がより好ましく、46g以下がより好ましい。実用的な強度を考慮すると、シャフト重量は35g以上であるのが好ましく、38g以上であるのがより好ましい。
プリプレグシートのマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂の他、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等も用いられ得る。シャフト強度の観点から、マトリクス樹脂は、エポキシ樹脂が好ましい。
[シャフト重心G]
図1が示すように、シャフト重心Gは、シャフト6の内部に位置する。この重心Gは、シャフト軸線上に位置する。重心Gは、シャフト6単独の重心である。
[シャフト全長Ls]
長く且つ軽量のシャフトでは、単位長さ当たりのシャフト重量が小さい。この場合、強度向上の効果が際立つ。また、軽量で且つ長いシャフトは、ヘッドスピードの向上に有効である。これらの観点から、シャフト全長Lsは、41インチ以上が好ましく、42インチ以上がより好ましく、42.5インチ以上がより好ましく、43インチ以上がより好ましい。振りやすさ及びゴルフルールの観点から、シャフト全長Lsは47インチ以下が好ましい。
[先端Tpからシャフト重心Gまでの距離Lg]
この距離Lgが長い場合、シャフト重心Gが後端Btに近くなる。後端Bt寄りの重心位置は、振りやすさを向上させうる。この重心位置は、ヘッドスピードの向上に寄与しうる。
振りやすさ及びヘッドスピードの観点から、上記距離Lgは、600mm以上が好ましく、610mm以上がより好ましく、615mm以上がより好ましく、620mm以上がより好ましく、625mm以上がより好ましい。
シャフト重心Gが後端Btに近すぎる場合、シャフト重心Gに作用する遠心力が低下しやすい。即ち、シャフト重心率が大きい場合、シャフト重心Gに作用する遠心力が低下しやすい。この場合、シャフトのしなりが感じられにくいことがある。しなりが感じられにくいシャフトでは、硬いフィーリングが生じやすい。硬いフィーリングを抑制する観点から、上記距離Lgは、800mm以下とされてもよい。
[Lg/Ls](シャフト重心率)
振りやすさ及びヘッドスピードの観点から、比(Lg/Ls)は、0.50以上が好ましく、0.51以上がより好ましく、0.52以上がより好ましく、0.53以上がより好ましく、0.54以上がより好ましい。比(Lg/Ls)が過度に大きい場合、先端部のシャフト強度が低下する場合がある。シャフト強度の観点から、比(Lg/Ls)は、0.65以下が好ましく、0.64以下がより好ましい。
シャフト重心率を調整する調整手段として、次の(a1)から(a12)が挙げられる。
(a1)バット部分層の巻回数の増減。
(a2)バット部分層の厚みの増減。
(a3)バット部分層の軸方向長さの増減。
(a4)バット部分層の樹脂含有率の増減。
(a5)バット部分層の比重の増減。
(a6)チップ部分層の巻回数の増減。
(a7)チップ部分層の厚みの増減。
(a8)チップ部分層の軸方向長さの増減。
(a9)チップ部分層の樹脂含有率の増減。
(a10)チップ部分層の比重の増減。
(a11)バット部分層の比重の増減。
(a12)シャフトのテーパー率の増減。
以下の表1は、使用可能なプリプレグの例を示す。これらのプリプレグは市販されている。プリプレグの選択により、所望のスペックを有するシャフトが作製されうる。
Figure 0006166141

表1には、0度引張破断歪み、0度圧縮強度及び繊維の引張弾性率が示されている。繊維の引張弾性率(t/mm)は、JIS R7601:1986「炭素繊維試験方法」に準拠して測定された値である。0度圧縮強度及び0度引張破断歪みの測定方法は、以下の通りである。
[0度圧縮強度]
ASTM D690に従い、試験片作製、及び測定を実施した。
[0度引張破断歪み]
ASTM D3039に従い、試験片作製、及び測定を実施した。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
実施例及び比較例で用いられる積層構成AからEが、それぞれ、以下の表2から6に示される。積層構成AからEは、特定先端部Txにおける積層構成である。表2は、実施例1の積層構成Aを示す。表3は、実施例2の積層構成Bを示す。表4は、実施例3の積層構成Cを示す。表5は、比較例1の積層構成Dを示す。表6は、比較例2の積層構成Eを示す。各表において、CFは炭素繊維を意味し、GFはガラス繊維を意味する。
[実施例1]
表1から適切なプリプレグを選択し、図2に示される積層構成で、シャフトを作成した。シャフトの製造方法は前述の通りである。特定先端部Txの積層構成は、表2の通りとされた。実施例1の仕様及び評価結果が、下記の表7に示される。
実施例1では、第1強化繊維がガラス繊維である。実施例1では、第2強化繊維が炭素繊維である。この第2強化繊維は、PAN系炭素繊維である。
[実施例2]
表1から適切なプリプレグを選択し、図2に示される積層構成で、シャフトを作成した。シャフトの製造方法は前述の通りである。特定先端部Txの積層構成は、表3の通りとされた。実施例2の仕様及び評価結果が、下記の表7に示される。
実施例2では、第1強化繊維が炭素繊維である。この第1強化繊維は、ピッチ系炭素繊維である。実施例2では、第2強化繊維が炭素繊維である。この第2強化繊維は、PAN系炭素繊維である。
[実施例3]
表1から適切なプリプレグを選択し、図2に示される積層構成で、シャフトを作成した。シャフトの製造方法は前述の通りである。特定先端部Txの積層構成は、表4の通りとされた。実施例3の仕様及び評価結果が、下記の表7に示される。
実施例3では、第1強化繊維が炭素繊維である。この第1強化繊維は、ピッチ系炭素繊維である。実施例3では、第2強化繊維が炭素繊維である。この第2強化繊維は、PAN系炭素繊維である。
[比較例1]
表1から適切なプリプレグを選択し、図2に示される積層構成で、シャフトを作成した。シャフトの製造方法は前述の通りである。特定先端部Txの積層構成は、表5の通りとされた。比較例1の仕様及び評価結果が、下記の表7に示される。
比較例1では、第1強化繊維がガラス繊維である。比較例1では、第2強化繊維が炭素繊維である。この第2強化繊維は、PAN系炭素繊維である。
[比較例2]
表1から適切なプリプレグを選択し、図2に示される積層構成で、シャフトを作成した。シャフトの製造方法は前述の通りである。特定先端部Txの積層構成は、表6の通りとされた。比較例2の仕様及び評価結果が、下記の表7に示される。
比較例2では、第1強化繊維が炭素繊維である。この第1強化繊維は、PAN系炭素繊維である。比較例2では、第2強化繊維が炭素繊維である。この第2強化繊維は、PAN系炭素繊維である。
Figure 0006166141
Figure 0006166141
Figure 0006166141
Figure 0006166141
Figure 0006166141
Figure 0006166141
[評価方法]
[T点の3点曲げ強度]
この3点曲げ強度は、SG式3点曲げ強度試験に準拠している。これは、日本の製品安全協会が定める試験である。図4は、この3点曲げ強度試験の測定方法を示す。測定点は、T点である。前述の通り、このT点は、先端Tpから90mmの地点である。
図4が示すように、2つの支持点e1、e2においてシャフト20を下方から支持しつつ、荷重点e3において、上方から下方に向かって、荷重Fを加える。荷重点e3の位置は、支持点e1と支持点e2とを二等分する位置である。荷重点e3が、測定点である。上記スパンSは、150mmである。シャフト20が破損したときの荷重Fの値(ピーク値)が測定される。この値が、上記表7に示されている。
[衝撃吸収エネルギー]
図5は、衝撃吸収エネルギーの測定方法を示す。片持ち曲げ方式で衝撃試験を行った。測定装置50として、米倉製作所製の落錘型衝撃試験機(IITM−18)を用いた。シャフトの先端Tpから50mmまでの先端部を固定治具52に固定した。固定端から100mmの位置に、600gの錘Wを、1500mm上方から衝突させた。錘Wには加速度計54が取り付けられた。加速度計54は、AD変換器56を介してFFTアナライザー58に接続された。FFT処理により、計測波形が得られた。この測定により、変位Dと衝撃曲げ荷重Lとが計測され、破壊が開示されるまでの衝撃吸収エネルギーが算出された。
図6は、計測された波形の一例である。この波形は、変位D(mm)と衝撃曲げ荷重L(kgf)との関係を示すグラフである。この図6のグラフにおいて、ハッチングで示される部分の面積が、衝撃吸収エネルギーEm(J)を示している。このエネルギーEmの値が、上記表7に示されている。
表7が示すように、実施例は比較例に比べて評価が高い。実施例は、軽量であり、先端部の強度に優れ、且つ、距離Lgが大きい。本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたシャフトは、あらゆるゴルフクラブに用いられ得る。
2・・・ゴルフクラブ
4・・・ヘッド
6・・・シャフト
6a・・・シャフトの内面
8・・・グリップ
G・・・シャフト重心
s1〜s10・・・プリプレグシート(層)
Tp・・・シャフトの先端
Bt・・・シャフトの後端
Tx・・・特定先端部

Claims (7)

  1. 複数の繊維強化樹脂層を備えており、
    上記複数の層が、
    第1強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最小である第1ストレート層と、
    第2強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最大である第2ストレート層とを含み、
    先端から100mm隔てた地点がP1とされ、この地点P1から先端までの領域が特定先端部とされるとき、この特定先端部が下記の(a)、(b)及び(c)を満たすゴルフクラブシャフト。
    (a)上記第1ストレート層が、最内層を形成している。
    (b)上記第2ストレート層が、厚み方向中央位置よりも外側に配置されている。
    (c)上記第1ストレート層の0度圧縮強度がCminとされ、上記第2ストレート層の0度圧縮強度がCmaxとされるとき、差(Cmax−Cmin)が550MPa以上である。
  2. 上記第1強化繊維の引張弾性率が15t/mm以下である請求項1に記載のゴルフクラブシャフト。
  3. 上記第1ストレート層の0度引張破断歪みが3%以上である請求項1又は2に記載のゴルフクラブシャフト。
  4. 上記第1強化繊維がガラス繊維である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフクラブ。
  5. シャフト重量が50g以下である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
  6. シャフト全長がLsとされ、先端からシャフト重心までの距離がLgとされるとき、
    Lg/Lsが0.50以上である請求項1から5のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
  7. ヘッドと、シャフトと、グリップとを備えており、
    上記シャフトが、複数の繊維強化樹脂層を備えており、
    上記複数の層が、
    第1強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最小である第1ストレート層と、
    第2強化繊維を有し且つ0度圧縮強度が最大である第2ストレート層とを含み、
    先端から100mm隔てた地点がP1とされ、この地点P1から先端までの領域が特定先端部とされるとき、この特定先端部が下記の(a)、(b)及び(c)を満たすゴルフクラブ。
    (a)上記第1ストレート層が、最内層を形成している。
    (b)上記第2ストレート層が、厚み方向中央位置よりも外側に配置されている。
    (c)上記第1ストレート層の0度圧縮強度がCminとされ、上記第2ストレート層の0度圧縮強度がCmaxとされるとき、差(Cmax−Cmin)が550MPa以上である。
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