JP2002282398A - 繊維強化複合材料管状体 - Google Patents

繊維強化複合材料管状体

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JP2002282398A
JP2002282398A JP2001082657A JP2001082657A JP2002282398A JP 2002282398 A JP2002282398 A JP 2002282398A JP 2001082657 A JP2001082657 A JP 2001082657A JP 2001082657 A JP2001082657 A JP 2001082657A JP 2002282398 A JP2002282398 A JP 2002282398A
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JP2001082657A
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Shunsaku Noda
俊作 野田
Hajime Kishi
肇 岸
Kenichi Noguchi
健一 野口
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 ゴルフクラブシャフト等に好適に使用できる、高いねじ
り強さを有する繊維強化複合材料を提供すること。 【課題】 【解決手段】複数の繊維強化複合材料層を積層してなる
管状体であって、強化繊維方向が管状体主軸に対して2
5〜65°のバイアス層と、その外周側に積層してな
る、強化繊維方向が管状体主軸に対して0〜20°のス
トレート層を含んでなり、前記バイアス層の0°圧縮強
度σ(MPa)及び面内剪断強度SI(MPa)と、該
バイアス層における強化繊維の引張弾性率E(GPa)
が、特定式を満足する繊維強化複合材料管状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化複合材料
で構成される管状体に関する。詳しくは、軽量かつねじ
り強さに優れ、ゴルフクラブシャフト、バドミントンラ
ケット等のスポーツ用具、航空宇宙構造体、トラス、マ
スト、船舶、自動車のプロペラシャフトに好適に用いら
れる管状体に関する。
【0002】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
繊維強化複合材料は、軽量で力学特性に優れるために、
スポーツ用途をはじめ、航空宇宙用途、一般産業用途に
広く用いられている。
【0003】スポーツ用途において、繊維強化複合材料
は管状体に成形され、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、
テニスやバトミントンのラケット等に使用されている。
【0004】ゴルフクラブシャフトや釣り竿等には、軽
量性能、高度の材料剛性、材料強度が要求されるため、
強化繊維には炭素繊維が、マトリックス樹脂にはエポキ
シ樹脂がそれぞれ用いられる。
【0005】昨今のゴルフクラブシャフトや釣り竿の高
性能化、高品位化に伴い、その材料である管状体に要求
される性能もますます厳しくなりつつある。
【0006】かかる管状体の軽量性能をさらに向上さ
せ、材料剛性、材料強度を高めるべく、実開昭62−3
3872号公報、特開平9−327536号公報に、バ
イアス層とストレート層から構成されるシャフトの外周
にバイアス層を設ける方法が開示されている。
【0007】しかし、これら技術によれば、シャフトの
軽量化に対応が不十分であるか、又は、積層数が増し
て、製造工程が煩雑になる等の問題があった。
【0008】特開平4−218179号公報には、ねじ
り強さを高めるため、強化層を配する技術が開示されて
おり、特開平6−114131号公報には、各層を強化
繊維の方向を基準として対称に積層する技術が開示され
ている。
【0009】しかし、これら技術によれば、管状体の重
量がかさみ、また、積層数が増して製造工程も煩雑とな
るため、製造コスト的にも不利になるといった問題があ
った。
【0010】一方、特開2000−263653号公報
には、低弾性率炭素繊維を、管状体の主軸に対して+3
5〜+55°及び−35〜−55°の配向角で配する方
法が開示されている。
【0011】しかし、この技術によれば、シャフトの剛
性が損なわれ、管状体にねじり力を加えたときにねじり
角が大きくなり、例えばゴルフクラブシャフトとして用
いた場合、打ったボールの方向安定性が得られない等の
問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した問題点を解決し、ゴルフクラブシャフト等に好適に
使用できる、高いねじり強さを有する繊維強化複合材料
管状体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化複合材
料管状体は、上記目的を達成するため、次の構成を有す
る。即ち、複数の繊維強化複合材料層を積層してなる管
状体であって、強化繊維方向が管状体主軸に対して25
〜65°のバイアス層と、その外周側に積層してなる、
強化繊維方向が管状体主軸に対して0〜20°のストレ
ート層を含んでなり、前記バイアス層の0°圧縮強度σ
(MPa)及び面内剪断強度SI(MPa)と、該バイ
アス層における強化繊維の引張弾性率E(GPa)が、
次式(1)〜(3)を満足する繊維強化複合材料管状体
である。
【0014】σ≧−2.2E+2000 ・・・(1) SI≧−0.2E+170 ・・・(2) 200≦E≦650 ・・・(3)
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の管状体では、バイアス層
における0°圧縮強度σ(MPa)が、次式(1)を満
足することが必要であり、好ましくは式(11)を満足
するのが良い。
【0016】σ≧−2.2E+2000 ・・・(1) σ≧−2.2E+2050 ・・・(11) 式(1)を満足しない場合、バイアス層の繊維方向の圧
縮強度がねじり破壊の起点となり、管状体のねじり強さ
が損なわれることがある。
【0017】また、本発明では、バイアス層における面
内剪断強度SI(MPa)が次式(2)を満足すること
が必要であり、好ましくは式(21)を満足するのが良
い。
【0018】SI≧−0.2E+170 ・・・(2) SI≧−0.2E+180 ・・・(21) 式(2)を満足しない場合、バイアス層の剪断強度及び
ストレート層とバイアス層の間の剪断強度が不足し、こ
れらが管状体のねじり破壊の起点となり、管状体のねじ
り強さが損なわれることがある。
【0019】さらに、本発明では、バイアス層に用いる
強化繊維の引張弾性率E(GPa)が次式(3)を満足
することが必要であり、好ましくは式(31)を満足す
るのが良い。
【0020】200≦E≦650 ・・・(3) 200≦E≦500 ・・・(31) 200GPa未満であると、管状体に充分な剛性が得ら
れず、例えばゴルフクラブシャフトとして用いた場合、
打ったボールの方向安定性が得られない等の不都合が生
じることがあり、650GPaを越えると、強化繊維の
圧縮強度が低くなり、管状体のねじり強さが損なわれる
ことがある。
【0021】本発明の管状体において、バイアス層は、
管状体の主軸に対する強化繊維方向が25°〜65°で
あることが必要であり、好ましくは35°〜55°であ
るのが良い。かかる角度範囲から外れると、ねじり強さ
が損なわれることがある。
【0022】また、管状体主軸に対し強化繊維方向が互
いに軸対称をなす、2層構造のバイアス層を備えていて
も良い。
【0023】バイアス層の繊維目付は、50〜200g
/m2、好ましくは70〜150g/m2であるのが良
い。また、バイアス層の繊維含有率は、65〜87重量
%、好ましくは70〜85重量%であるのが良い。これ
らの範囲から外れると、軽量化を高める効果や管状体の
成形性が損なわれることがある。
【0024】また、バイアス層のボイド含有率は、ねじ
り強さを維持する観点から、5体積%未満、好ましくは
3体積%未満、より好ましくは1体積%未満であるのが
良い。
【0025】本発明の管状体において、ストレート層
は、管状体の主軸に対する強化繊維方向が0〜20°で
あることが必要であり、好ましくは0〜10°であるの
が良い。かかる範囲から外れると、曲げ応力に対する強
度が不足することがある。
【0026】ストレート層の繊維目付は、50〜200
g/m2、好ましくは70〜150g/m2であるのが良
い。また、ストレート層の繊維含有率は、65〜87重
量%、好ましくは70〜80重量%であるのが良い。か
かる範囲から外れると、軽量化を高める効果や管状体の
成形性が損なわれることがある。
【0027】また、ストレート層のボイド含有率は、管
状体に加わる曲げ、衝撃、押し潰し(圧壊)の力に対す
る耐力を高める観点から、5体積%未満、好ましくは3
体積%未満、より好ましくは1体積%未満であるのが良
い。
【0028】本発明において、ストレート層は、バイア
ス層の外周側に配する必要がある。ストレート層が、バ
イアス層の内周側のみに配されていると、管状体のねじ
り強さが大きく損なわれることがあり、好ましくない。
【0029】本発明における、このような管状体の積層
構成が、管状体のねじり強さを効率的に高める理由とし
ては、必ずしも明らかではないが、バイアス層の強化繊
維方向の圧縮強度とバイアス層の剪断強度が、管状体の
ねじり強さと良好な正の相関性を示すことより、管状体
にねじりの力が負荷された場合、バイアス層が主として
荷重を負担するが、バイアス層に用いる強化繊維の圧縮
破壊が破壊の端緒となる場合と、バイアス層及びストレ
ート層とバイアス層の間での剪断破壊が破壊の端緒とな
る場合があるためと推定される。
【0030】本発明による管状体では、上述したバイア
ス層、ストレート層の他、様々な方向の強化繊維を含む
層を配することによって、管状体に多様な性能を具備さ
せることができる。例えば、側方からの押し潰し力(圧
壊力)に抗する耐力を備させるために、管状体の主軸に
対し強化繊維方向が75°〜90°となるフープ層を、
例えばバイアス層とストレート層との間に配することが
できる。
【0031】本発明では、複合材料に用いる強化繊維に
は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊
維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等が使用できる。
【0032】これらの繊維を2種以上混在させることも
できるが、より軽量かつ高耐久性の成形品を得るため
に、炭素繊維を用いるのが良く、中でも引張弾性率が2
00〜650GPa、好ましくは200〜500GPa
の炭素繊維を用いるのが良い。ここに、200GPa未
満であると、材料剛性が低下することがあり、650G
Paを越えると、材料強度が低下することがある。
【0033】一方、マトリックス樹脂としては、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
等に代表される熱硬化性樹脂、又はポリアミド等の熱可
塑性樹脂が使用できるが、力学物性、耐熱性、寸法安定
性、耐薬品性、及び成形性等の面から、エポキシ樹脂が
好ましい。
【0034】エポキシ樹脂を用いる場合、靭性、耐衝撃
性、接着性向上又はレオロジー制御のため、マトリック
ス樹脂を形成する樹脂組成物中に、熱可塑性樹脂、有機
又は無機の粒子等の他成分を配合することもできる。
【0035】本発明による管状体は、いわゆるプリプレ
グを介して製造することができる。この場合、強化繊維
の形態及び配列は、例えば、一方向に引き揃えたもの
(長繊維)、織物(クロス)、トウ、マット、ニット等
が用いられる。中でも、積層構成によって容易に強度特
性を設計可能であることから、一方向に引き揃えられた
ものを採用するのが好ましい。
【0036】本発明による管状体は、プリプレグを介す
る場合、所定の形状に切り出したプリプレグを芯金(マ
ンドレル)に巻き付けた後、さらにラッピングテープを
巻き付け、硬化炉等で加熱して成形した後、脱芯してラ
ッピングテープを除去して管状体を得るシートワインド
法が適用できる。
【0037】本方法は、強化繊維の配向や強化繊維の含
有率の調整が容易であり、多様な特性の管状体を設計で
きること、材料の表面が平滑であり、高品位の管状体が
得られること、ボイドレス成形が容易であること等、他
の成形法にはない特長がある。
【0038】ここに、熱及び圧力を付与する方法には、
プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形
法、内圧成形法等を用いることができる。
【0039】この内圧成形法は、熱可塑性樹脂のチュー
ブ等の内圧付与体にプリプレグを巻きつけたプリフォー
ムを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気体
を導入して圧力をかけると同時に金型を加熱し成形する
方法であり、ゴルフシャフト、バット、テニスやバトミ
ントン等のラケットのような複雑な形状物を成形する際
に好適に用いられる。
【0040】本発明による管状体を、ゴルフクラブシャ
フトに適用する場合、シャフトのねじり破壊が、ヘッド
側の先端部より長手方向500mmまでの領域に生じる
ことが多いことから、この領域に、いわゆる補強層を配
することによって、管状体に様々な性能を発現させるこ
とができる。ここでの補強層は、管状体の主軸に対する
強化繊維の方向が、0〜65°、好ましくは0〜50°
であるのが良い。
【0041】本発明の管状体は、軽量でねじり強さに優
れることから、ゴルフクラブやバドミントンラケットの
シャフトとして、特に好ましく用いられる。
【0042】本発明による管状体をゴルフシャフトに使
用すると、ゴルフクラブシャフトが、その全体重量が2
0〜65g、好ましくは20〜50gの軽量品種であっ
ても、ねじり強さを充分に発現できるようになる。さら
に、本発明による管状体は、SGねじり強さが800〜
3000N・m・度、トルクが2〜7°、フレックスが
40〜90mmであると、軽量性能と耐曲げ応力、ねじ
り強さの各物性のバランスがとれたゴルフクラブシャフ
トが得られるようになり、好ましい。全体重量が20g
未満であると、シャフトに、十分なSGねじり強さ、ト
ルク及びフレックスが得られないことがあり、シャフト
折損の可能性が高まることがある。一方、全体重量が6
5gを越えると、SGねじり強さ、トルク、フレックス
の各物性値のバランス制御は容易となるが、重量がかさ
み、軽量性能が損なわれることがある。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。各物性値の測定は、次の方法によった。なお、物性
測定は、断りのない限り温度23℃、相対湿度50%の
環境で行った。 〈強化繊維の引張弾性率〉JIS R 7601に従い、
含浸樹脂として脂環式エポキシ樹脂(ERL4221、
ユニオン・カーバイド日本(株)製)/三フッ化ホウ素
・モノエタノールアミン錯体(100重量部/3重量
部)の有機溶媒溶液を用いてストランドに含浸し、加熱
硬化(130℃、35分)後、ストランド引張試験機を
用いて、試長200mm、引張速度60mm/分の条件
で測定した。 〈複合材料の作製、0°圧縮強度〉一方向プリプレグシ
ートを繊維の方向が同じ方向になるように、また積層板
の厚みがほぼ1mmとなるようにプリプレグシートを積
層し、オートクレーブ中で温度135℃、圧力290M
Paで2時間加熱加圧して硬化し、一方向複合材料を作
製した。得られた一方向複合材料をJIS K 7076
に従い測定した。
【0044】一方向複合材料の厚み、繊維目付、繊維密
度、積層プライ数から繊維体積含有率(Vf)を算出
し、得られた0°圧縮強度を強化繊維の体積含有率60
%のときの値に換算した。 〈複合材料の作製、面内剪断強度〉一方向プリプレグシ
ートを繊維の方向が±45°になるよう[+45/−4
5]5Sの積層構成で、20枚積層し、オートクレーブ中
で温度135℃、圧力290Paで2時間加熱加圧して
硬化し、一方向複合材料を作製した。次に得られた材料
をJIS K 7079に従い、面内剪断強度を測定し
た。 〈複合材料管状体及びシャフトのねじり強さ〉内径10
mmの管状体から長さ400mmの試験片を切り出し、
「ゴルフクラブシャフトの認定基準及び基準確認方法」
(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087
号、1993年)記載の方法に従い、ねじり試験を行っ
た。試験片ゲージ長は300mmとし、試験片両端の5
0mmを固定治具で把持した。
【0045】またゴルフクラブシャフトでは、長さ11
63mmのシャフトの両端を各々10mm切り落とし、
1143mm(45インチ)のシャフトとした後、管状
体の測定と同様な方法にて試験した。試験片ゲージ長は
1063mmとし、試験片両端の50mmを固定治具で
把持した。
【0046】この後、SGねじり強さを次式により計算
した。
【0047】SGねじり強さ(N・m・度)=破壊トルク
(N・m)×破壊時のねじれ角(度) 〈シャフトのトルク〉長さ1163mmのゴルフクラブ
シャフトの両端を各々10mm切り落とし、1143m
m(45インチ)のシャフトとした後、シャフトのねじ
り強さ測定と同様な方法でシャフト両端を50mmの治
具で固定し、ゲージ長1063mmの試験片を作製し
た。シャフト両端の治具部分を把持し、1.35N・m
(1ftf・lb)のトルクを加えた時のねじり角をト
ルクとした。 〈シャフトのフレックス〉長さ1163mmのゴルフク
ラブシャフトの両端を各々10mm切り落とし、114
3mm(45インチ)のシャフトとした後、シャフトの
細径先端から925mm及び1065mmの2点を支点
とした状態で、シャフトの細径先端から175mmの部
分に2.7kgのおもりを吊り下げた時のシャフトの細
径先端から200mm部分のたわみ量を測定しフレック
スとした。 (実施例1)次の操作により、管状体の主軸に対して
[03/±453]の積層構成を有し、内径が10mm
の管状体を作製した。芯金(マンドレル)には直径10
mm、長さ1000mmのステンレス製丸棒を使用し
た。
【0048】バイアス層として炭素繊維(CF)とエポ
キシ樹脂からなる一方向プリプレグシートA(繊維目
付:125g/m2、繊維含有率:76重量%、繊維引
張弾性率:295GPa)をCFの方向がマンドレル主
軸方向に対して45°になるように、縦800mm×横
103mmの長方形に2枚切り出した。この2枚を繊維
方向が互いに交差するように、かつ横方向に16mm
(マンドレル半周分に対応)ずらして貼り合わせた。
【0049】次に、貼り合わせたプリプレグを、外径1
0mm、長さ1000mmの、離型処理したステンレス
製マンドレルに、2枚のプリプレグシートを貼り合わせ
たプリプレグの縦方向とマンドレル主軸が一致するよう
に巻き付けた。
【0050】更にその上に、ストレート層として炭素繊
維(CF)とエポキシ樹脂からなる一方向プリプレグシ
ートA(繊維目付:125g/m2、繊維含有率:76
重量%、CF引張弾性率:295GPa)をプリプレグ
の繊維方向が縦方向になるように、縦800mm×横1
12mmの長方形に切り出した一方向プリプレグシート
をプリプレグの縦方向とマンドレル軸方向が一致するよ
うに巻き付けた。
【0051】次に、シートワインド成形用のラッピング
テープ(熱収縮フィルムテープ)を所定の方法で巻き付
けた後、硬化炉中で温度130℃、2時間加熱成形し
た。
【0052】その後、マンドレルを脱芯(抜き取り)
し、ラッピングテープを除去して管状体を得た。 (比較例1)バイアス層及びストレート層として用いる
プリプレグシートを、一方向プリプレグシートB(繊維
目付:125g/m2、繊維含有率:76重量%、CF
引張弾性率:295GPa)に変更した以外は、実施例
1と同様にして管状体を得た。 (実施例2)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートC(繊維目付:116g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:37
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (比較例2)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートE(繊維目付:116g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:37
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (実施例3)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートF(繊維目付:116g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:43
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (比較例3)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートG(繊維目付:116g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:43
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (実施例4)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートH(繊維目付:125g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:47
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (比較例4)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートI(繊維目付:125g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:47
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更する以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (比較例5)バイアス層として用いるプリプレグシート
を、一方向プリプレグシートJ(繊維目付:125g/
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:47
5GPa)に、ストレート層として用いるプリプレグシ
ートを、一方向プリプレグシートD(繊維目付:125
g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:
295GPa)に変更する以外は、実施例1と同様にし
て管状体を得た。 (実施例5)バイアス層として炭素繊維(CF)とエポ
キシ樹脂からなる一方向プリプレグシートC(繊維目
付:116g/m2、繊維含有率:76重量%、CF引
張弾性率:375GPa)をCFの方向が縦方向に対し
て40°になるように縦1163mm×横(長辺151
mm、短辺63mm)の台形に2枚切り出し、この2枚
をCF方向が互いに交差するように、かつ横方向にマン
ドレル全長に半周分ずらして貼り合わせ、これを細径先
端外径4.4mm、テーパー率8/1000、長さ15
00mmの、離型処理したステンレス製マンドレルに、
プリプレグの縦方向とマンドレル主軸が一致するよう
に、プリプレグの横短辺がマンドレルの先端方向になる
ように巻き付けた。
【0053】その上に、ストレート層として炭素繊維
(CF)とエポキシ樹脂からなる一方向プリプレグシー
トD(繊維目付:125g/m2、繊維含有率:76重
量%、CF引張弾性率:295GPa)がCF方向が縦
方向になるように縦1163mm×横(長辺160m
m、短辺72mm)の台形に切り出したものをプリプレ
グの縦方向とマンドレル主軸が一致するようにプリプレ
グの横短辺がマンドレルの先端方向になるように巻き付
けた。
【0054】さらにその上に、補強層用としてプリプレ
グシートDを縦230mm×横128mmの直角3角形
に切り出したものをプリプレグの縦方向とマンドレル主
軸が一致するようにプリプレグの横辺がマンドレルの先
端方向になるように巻き付けた。
【0055】次にシートワインド成形用のラッピングテ
ープを所定の方法で巻き付けた後、硬化炉中で温度13
0℃、2時間加熱成形した。
【0056】成形後、マンドレルを脱芯し、ラッピング
テープを除去して全重量が62gのゴルフクラブシャフ
トを得た。 (比較例6)バイアス層として用いるプリプレグシート
を一方向プリプレグシートE(CF目付:116g/m
2、繊維含有率:76重量%、CF引張弾性率:375
GPa)に変更する以外は、実施例5と同様にして全重
量が62gのゴルフクラブシャフトを得た。
【0057】実施例1〜4、比較例1〜5で得られた管
状体のねじり強さ及びバイアス層に用いるプリプレグを
積層して硬化した板の0°圧縮強度σ、面内剪断強度S
Iの結果を表1に示す。
【0058】また、実施例5、比較例6で得られたシャ
フトのねじり強さ及びバイアス層に用いるプリプレグを
積層して硬化した板の0°圧縮強度σ、面内剪断強度S
Iの結果を表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、ゴルフクラブシャフト
等に好適に使用できる、高いねじり強さを有する繊維強
化複合材料管状体が提供できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の繊維強化複合材料層を積層してなる
    管状体であって、強化繊維方向が管状体主軸に対して2
    5〜65°のバイアス層と、その外周側に積層してな
    る、強化繊維方向が管状体主軸に対して0〜20°のス
    トレート層を含んでなり、前記バイアス層の0°圧縮強
    度σ(MPa)及び面内剪断強度SI(MPa)と、該
    バイアス層における強化繊維の引張弾性率E(GPa)
    が、次式(1)〜(3)を満足する繊維強化複合材料管
    状体。 σ≧−2.2E+2000 ・・・(1) SI≧−0.2E+170 ・・・(2) 200≦E≦650 ・・・(3)
  2. 【請求項2】前記強化繊維が、200〜650GPaの
    引張弾性率を有する炭素繊維である請求項1記載の管状
    体。
  3. 【請求項3】前記繊維強化複合材料層が一方向プリプレ
    グシートにより形成されてなるものである請求項1又は
    2記載の管状体。
  4. 【請求項4】前記バイアス層及びストレート層におい
    て、各層の繊維目付が、それぞれ50〜200g/
    2、かつ、各層の繊維含有率が、それぞれ65〜87
    重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の管状体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化
    複合材料管状体が使用されてなるゴルフクラブシャフ
    ト。
  6. 【請求項6】ヘッド側の先端部より長手方向500mm
    までの領域に、管状体の主軸に対する強化繊維の方向が
    0〜65°の補強層が配されてなる請求項5記載のゴル
    フクラブシャフト。
  7. 【請求項7】SGねじり強さが800〜3000N・m
    ・度である請求項5又は6記載のゴルフクラブシャフ
    ト。
  8. 【請求項8】全重量が20〜65gである請求項5〜7
    のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
  9. 【請求項9】トルクが2〜7°以下である請求項5〜8
    のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
  10. 【請求項10】フレックスが40〜90mmである請求
    項5〜9のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103455697A (zh) * 2012-05-31 2013-12-18 北京宇航系统工程研究所 一种锥壳扭转刚度获取方法
US9399159B2 (en) 2013-10-02 2016-07-26 Dunlop Sports Co. Ltd. Shaft for golf clubs

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