JP5820195B2 - セメント系組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、低粘性で長距離圧送性に優れ、かつ、強度の高いセメント系組成物を提供する。また、塩化物遮蔽性の高いセメント系組成物を提供する。
また、セメントとして、高炉セメントB種が用いられ、水と水以外の材料である粉体との比である水/粉体比を189%〜148%として形成されたので、透水係数を低くできるとともに、塩化物イオンの見かけの拡散係数も低くできるので、塩化物遮蔽性の高いセメント系組成物が得られる。
実施形態1のセメント系組成物としての充填材1は、例えば、図3に示すように、老朽化した既設の山岳トンネル等の既設トンネル2内に新しい管3を設置して老朽化した既設トンネル2の覆工コンクリート4と新管3の外周面との間に充填される充填材1として使用される。充填材1は、例えば、新管3の内周面と外周面とに貫通するように形成された注入孔5を介して新管3の内側から注入されて覆工コンクリート4と新管3の外周面との間に充填される。
当該充填材1は、分散剤入りベントナイトとセメントと水とを混ぜて形成されるものであって、ベントナイトとして、膨潤力20ml/2g〜22ml/2gのベントナイトを用い、分散剤として、ベントナイト1トン当り0.5%〜1.0%の量のオキシカルボン酸塩系分散剤と、ベントナイト1トン当り0.3%〜0.5%の量のポリカルボン酸塩系分散剤とを用い、充填材のゲル化を防止するためのゲル化防止剤として、ベントナイト1トン当り1.0%〜1.5%の量の重炭酸ナトリウムとを用い、セメントとして、高炉スラグの分量が30%〜60%の高炉セメントB種を用い、水と水以外の材料である粉体との比である水/粉体比を189〜148%とし、かつ、分散剤を混合させた分散剤入りベントナイトとセメントとの比である分散剤入りベントナイト/セメント比を10.0%〜12.5%としたことによって、4週経過後の一軸圧縮強度が1N/mm2以上、Pロート試験測定値が10秒以下、24時間経過後のブリージング率が1.5%以下、透水係数が10−7cm/s以下の特性を持つように形成される。
尚、分散剤入りベントナイトは、ベントナイトと分散剤とゲル化防止剤とを混合させたものである。
充填材1Aは、分散剤として、ベントナイト1トン当り0.5%〜1.0%の量のオキシカルボン酸塩系分散剤と、ベントナイト1トン当り0.3%〜0.5%の量のポリカルボン酸塩系分散剤とが用いられ、ゲル化防止剤として、ベントナイト1トン当り1.0%の量の重炭酸ナトリウムが用いられ、セメントとして、高炉スラグの分量が50%〜60%の高炉セメントB種が用いられて形成されたものである。
ベントナイトとしては、図2に示すように、膨潤力が20ml/2gである米国ワイオミング産のベントナイトを用いた。ベントナイトは、モンモリロナイトという鉱物を主成分とし、他に石英、長石等の鉱物を含む構成であり、モンモリロナイトの持つ特異的な物性がベントナイトの物性となっている。ワイオミング産のベントナイトはモンモリロナイトが高品質・高純度であり、水を吸収して約15倍に膨潤する能力を持っている。
当該充填材1Aの特性は、図1に示すように、4週経過後の一軸圧縮強度が1.102N/mm2、Pロート試験測定値が9.58秒、24時間経過後のブリージング率が1.1%、透水係数が10−7cm/s以下であった。
その他の要素は、充填材1Aと同じにした。
充填材1Bの特性は、図1に示すように、4週経過後の一軸圧縮強度が1.418N/mm2、Pロート試験測定値が9.66秒、24時間経過後のブリージング率が1.1%、透水係数が10−7cm/s以下であった。
その他の要素は、充填材1Aと同じにした。
充填材1Cの特性は、図1に示すように、4週経過後の一軸圧縮強度が1.837N/mm2、Pロート試験測定値が9.80秒、24時間経過後のブリージング率が1.1%、透水係数が10−7cm/s以下であった。
また、分散剤は、セメント及びベントナイトの粒子表面に吸着して負の電荷を与えるので、粒子間に電気的反発を与え、セメント及びベントナイトの粒子の水への分散を高める効果があるので、セメント及びベントナイトの粒子の凝集が防止され、セメント及びベントナイトの粒子が均一に分散するので、粒子の沈降が防止されるとともに、充填材の粘性が低下する。
従って、当該ベントナイト及び分散剤の両者の効果により、低粘性で、かつ、材料分離抵抗性が高い強度の大きい充填材1となるため、低粘性で長距離圧送性に優れ、かつ、管3と既設トンネル2の覆工コンクリート4とを良好に強固に一体化させることが可能な充填材1となる。
従って、水/粉体比を190%以下にして透水係数を低くし、かつ、高炉セメントB種を使用して塩化物イオンの見かけの拡散係数が低下させた充填材としたので、塩化物遮蔽性の高い充填材となる。よって、当該充填材を既設トンネルと内周面と管の外周面との間に充填することによって、既設トンネル2の覆工コンクリート4からの塩化物イオンが充填材1に浸透することが抑制され、塩化物イオンによる管3の劣化を防止できる。
Claims (2)
- セメントとベントナイトと分散剤と水とを混合させて形成されたセメント系組成物であって、
ベントナイトとして、膨潤力20ml/2g〜22ml/2gのベントナイトが用いられ、
分散剤として、ベントナイト1トン当り0.5%〜1.0%の量のオキシカルボン酸塩系分散剤と、ベントナイト1トン当り0.3%〜0.5%の量のポリカルボン酸塩系分散剤とが用いられ、
ゲル化防止剤として、ベントナイト1トン当り1.0%〜1.5%の量の重炭酸ナトリウムが用いられたことによって、
4週経過後の一軸圧縮強度が1N/mm2以上、Pロート試験測定値が10秒以下、24時間経過後のブリージング率が1.5%以下の特性を持つように形成されたことを特徴とするセメント系組成物。 - セメントとして、高炉セメントB種が用いられ、
水と水以外の材料である粉体との比である水/粉体比が189%〜148%であることを特徴とする請求項1に記載のセメント系組成物。
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