JP6252851B2 - プレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物、プレミックスモルタルおよびそれを用いたセメント硬化体 - Google Patents

プレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物、プレミックスモルタルおよびそれを用いたセメント硬化体 Download PDF

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Description

本発明は、主に土木、建築分野において使用されるプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤組成物に関し、またこれを用いたプレミックスモルタルおよびこれらを用いたセメント硬化体に関する。より詳しくは、あらかじめ各種材料を混合しておいて、施行現場で水、或いはエマルション水溶液と練り混ぜることによって得られるプレミックスモルタルおよびセメントモルタルの硬化体に関する。
本発明でいうプレミックスモルタルとは、モルタルの総称であり、セメント硬化体とは、セメントモルタルの硬化体を総称するものである。
プレミックスモルタル製品は、コンクリート構造物の改修や補修等に使用されるモルタルであり、セメント、骨材、無機フィラー等の無機系の粉体材料や再乳化型粉末樹脂等の有機系の粉体材料をあらかじめ配合した状態で袋詰めされ、施工現場にて水と混練することで、モルタル、およびポリマーモルタルとされる。このようなモルタルは、コンクリート構造物に拘束されるため、乾燥収縮によりひび割れてしまうことがあることから、乾燥収縮を抑制する目的で、粉末状のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤が使用されている。
粉末状のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤として、液体のポリエーテルを吸油性の無機あるいは有機粉末に含浸させたもの、ネオペンチルグリコールなどのアルカンジオール類やポリエチレングリコール類が挙げられる(例えば特許文献1〜3)。
特許文献1の液体のポリエーテルを吸油性の無機あるいは有機粉末に含浸させたもの(以下、「ポリエーテル含浸粉末」という)は、低添加量でも高い収縮低減効果を発揮し、圧縮強度にも影響を与えないことが特徴である。しかしながら、補修等に使用される各種プレミックスモルタル材料には、より高い品質が求められている。それは、補修という性質上当然であり、特に旧日本道路公団(現NEXCO)で使用される断面修復材は、乾燥収縮率が0.05%以下と定められている。このような乾燥収縮率への高い要求に対して、ポリエーテル含浸粉末を多量に添加してもその乾燥収縮率に対応できない場合がある。また、ポリエーテル含浸粉末を多量に添加した場合、プレミックスモルタル中の水硬性成分の表面にポリエーテルの吸着層を形成しやすくなり、水との反応を阻害するため圧縮強度の低下を引き起こしてしまうという問題がある。また、吸油性の無機あるいは有機粉末は、プレミックスモルタル中の水分を吸収し、プレミックスモルタルの作業性を低下させてしまうという問題がある。
特許文献2、3のアルカンジオール類やポリエチレングリコール類のような、成分そのものが固体のものは、多量に添加することで、プレミックスモルタル材料に求められている乾燥収縮率の高い品質に対応することができる。しかしながら、多量に添加した場合、プレミックスモルタル中の水硬性成分の表面に吸着層を形成し、水との反応を阻害するため圧縮強度の低下を引き起こしてしまうという問題がある。
特開平2−164754号公報 特開平6−72748号公報 特開平9−301758号公報
本発明は、上記の問題を解消すべく種々検討した結果なされたもので、高い乾燥収縮を抑制する効果を発現しつつ、強度低下が抑制されると共に、フレッシュモルタル時の作業性に優れるプレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物を提供すること、およびそれを用いたプレミックスモルタルならびにそれらを用いたセメント硬化体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、固体のポリエチレングリコール(A)特定量と、液体のポリエーテル(B1)を吸油性無機粉末(B2)に特定比率で含浸させたポリエーテル含浸粉末(B)特定量とからなるプレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物が上記の課題を解決することの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)である。
(1) 下記式(1)で表されるポリエチレングリコール(A)30〜90質量%;および
ポリエーテル含浸粉末(B)10〜70質量%からなり、
前記ポリエーテル含浸粉末(B)が、式(2)で表されるポリエーテル(B1)と吸油性無機粉末(B2)からなり、前記ポリエーテルの前記吸油性無機粉末に対する質量比((B1)/(B2))が40/60〜70/30であることを特徴とする、プレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物。

HO−(CO)a−H ・・・(1)

(式(1)において、aは、オキシエチレン基の平均付加モル数を表し、35≦a≦500である。
Figure 0006252851
(式(2)において、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数2〜8のアルキル基を示す。
AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の2種以上であって、ブロック状でもランダム状でも良い。
bは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、b=1〜10を満たす。)
(2) セメント、水、骨材、膨張材、再乳化型粉末樹脂および(1)の乾燥収縮低減剤組成物を含有することを特徴とする、プレミックスモルタル。
(3) (2)のプレミックスモルタルを硬化させて得られたことを特徴とする、セメント硬化体。
本発明のプレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物を用いることにより、土木・建築分野において使用されるプレミックスモルタル(セメント硬化体)は、強度低下を起こすことなく乾燥ひび割れを防止することが可能となった。また、フレッシュモルタルの作業性が良好になり、施工性が向上された。
本発明に用いるポリエチレングリコール(A)は、固体の性状であり、式(1)HO−(CO)a−H で表される構造を有する。
式(1)に示されるaは、オキシエチレン基の平均付加モル数を表す。aは、35≦a≦500を示す。aがこの範囲を外れると乾燥収縮低減効果が小さくなる。この観点からは、aは、40以上が好ましく、45以上がさらに好ましく、50以上が特に好ましい。また、aは、300以下が好ましく、250以下がより好ましく、200以下が特に好ましい。
本発明に用いるポリエーテル含浸粉末(B)は、式(2)で表されるポリエーテル(B1)と吸油性無機粉末(B2)からなる。
<ポリエーテル(B1)>
本発明に用いるポリエーテル(B1)は、式(2)で表される。式(2)に示されるR、Rは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数2〜8のアルキル基を表す。このアルキル基の炭素数は、3以上が好ましく、また6以下がさらに好ましい。アルキル基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基を表し、水素原子、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基が好ましく、水素原子、n−ブチル基がより好ましい。
AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の2種以上を表す。炭素数2のオキシアルキレン基はオキシエチレン基を表し、炭素数3のオキシアルキレン基はオキシプロピレン基を表し、炭素数4のオキシアルキレン基はオキシブチレン基またはオキシテトラメチレン基を表す。炭素数2〜4のオキシアルキレン基の全体モル量を100モル%としたとき、炭素数2のオキシエチレン基の比率は30〜70モル%が好ましく、40〜60モル%がさらに好ましい。また、炭素数3のオキシプロピレン基の比率は20〜60モル%が好ましく、30〜55モル%がさらに好ましい。炭素数4のオキシアルキレン基の比率は0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がさらに好ましい。
bは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、b=1〜10を満たし、重合形態は特に限定されず、ランダム共重合、ブロック共重合、ランダム共重合/ブロック共重合であって良い。bが10を超えると、乾燥収縮低減効果が小さくなるので10以下とするが、6以下がさらに好ましい。また、bは1以上とするが、3以上がさらに好ましい。
<吸油性無機粉末(B2)>
本発明に用いる吸油性無機粉末は、吸油性を有するものであれば何でもよく、例えば繊維状マグネシウムオキシサルフェート、パーライト、炭酸カルシウム、高炉スラグ、シリカ、フライアッシュ、ケイ酸カルシウム水和物等が挙げられる。好ましくはシリカであり、より好ましくは、BET法による比表面積が50〜400m/g、コールターカウンター法による平均粒径20μm以下である多孔質シリカ微粉末である。
<ポリエーテル含浸粉末(B)>
本発明に用いるポリエーテル含浸粉末(B)は、ポリエーテル(B1)と吸油性無機粉末(B2)との質量比(B1)/(B2)が40/60〜70/30であり、好ましくは50/50〜65/35である。上記質量比がこの範囲を外れ、ポリエーテル(B1)が少ない場合、ポリエーテル含浸粉末(B)の添加量あたりの収縮低減性能が低下するため好ましくなく、ポリエーテル(B2)が多い場合、ポリエーテル含浸粉末(B)が塊状になり、プレミックスモルタルに混合しにくくなるので好ましくない。
ポリエーテル含浸粉末(B)は、ポリエーテル(B1)と吸油性無機粉末(B2)とを上記所定量混合することによって、すなわち液体の(B1)が固体の(B2)に含浸されることで、得られる。混合の方法としては、吸油性無機粉末(B2)を混練機等で撹拌し、そこにポリエーテル(B1)を添加し、さらに撹拌を続けることで得られる。
<プレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤組成物>
プレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤中組成物の(A)と(B)との配合量はそれぞれ、(A)が30〜90質量%、(B)が10〜70質量%である。Aが30質量%より少ない場合や90質量%より多い場合では、複合効果が得られず乾燥収縮低減効果も小さくなる。また、Aが90質量%より多いと強度発現が改善されない。(A)の配合量は、40〜70質量%がさらに好ましく、(B)の配合量は、60〜30質量%がさらに好ましい。
本発明のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤組成物の添加量は、ミキサ混練りによる混和の場合、水硬性材料であるセメント類100質量部に対して、1質量部〜10質量部が好ましく、2質量部〜8質量部がさらに好ましく、3質量部〜8質量部が特に好ましい。
本発明のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤組成物の使用方法は、特に限定されない。ミキサにより混和する場合は、セメント類、骨材、水に個々に添加しても良く、単独に添加し混練りしても良い。
本発明で使用するセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、および中庸熱のポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、エコセメント、白色セメント、超速硬セメント、シリカフューム、フライアッシュ、およびけい酸白土等のポゾラン反応を有するものや高炉スラグ微粉末等を混和したポルトランドセメント、並びに、石灰石微粉末等を混合したフィラーセメント、アルミナセメント、マグネシアセメント、白セメント等などが挙げられる。
本発明で使用する骨材としては、通常のモルタルに使用できるものであれば特に限定されるものではなく、川砂、陸砂、砕砂、硅砂および海砂等の細骨材が挙げられる。骨材の使用量は、セメント類100質量部に対して、50〜300質量部が好ましく、80〜250質量部がより好ましい。
本発明で使用する膨張材としては、カルシウムスルホアルミネート系、石灰系、あるいはそれらの複合系が挙げられる。膨張材の使用量は、セメント類100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。
本発明で使用する再乳化型粉末樹脂としては、乾燥することによってポリマー皮膜を形成し得るものであれば、アニオン性、カチオン性、およびノニオン性のどのようなイオン性でも良い。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・ベオバ・アクリル共重合体、メタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルの共重合体、スチレンとアクリル酸アルキルエステルの共重合体等が挙げられる。
本発明の再乳化型粉末樹脂の使用量は、セメント類100質量部に対して、1〜20質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部がさらに好ましい。
また、本発明のプレミックスモルタルには公知の添加剤(材)や無機フィラーを使用することができる。一例を挙げれば、AE剤、流動化剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、保水剤、増粘剤、防水剤、撥水剤、分離抵抗抑制剤、減水剤、高性能減水剤、消泡剤、珪石粉末、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石膏等が挙げられる。
本発明でプレミックスモルタルの調製に使用する水の量は、セメント以外の併用する材料によって変化するため、一義的に決定することはむずかしいが、通常、セメント類100質量部に対して、20〜60質量部が好ましく、25〜55質量部がより好ましい。
本発明では、セメントなどの投入・混合方法は均一に分散・混合できれば特に限定されるものではない。セメントなどを投入・混合し、打設し、養生してセメント硬化体を調製することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
<測定方法>
本発明において、プレミックスモルタルおよびセメント硬化体の評価に用いた測定方法は、次の通りである。
フロー:JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に準じて行った。
作業性:コンクリート板上にモルタルを鏝で均したときの状態により評価した。
◎:良好、 ○:普通、 △:伸びが悪い
乾燥収縮率:JIS A 1129−3「モルタルおよびコンクリートの長さ変化試験方法、ダイヤルゲージ法」に準じ、脱型後を基長として、23±2℃ 53%RHにて養生し、28日後の長さ変化を測定した。
圧縮強度比:JIS R 5201「セメントの物理試験方法 付属書2」に準じ、脱型後、20±1℃の水中にて養生し、28日後の圧縮強度比を測定した。圧縮強度比は、各評価配合においてプレミックスモルタル組成物を用いない場合の評価結果に対する相対値(%)で表した。
<プレミックスモルタルの作製およびセメント硬化体の評価>
本発明のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤組成物を用いたプレミックスモルタル、およびそれ以外のプレミックスモルタルについて、普通ポルトランドセメントを用いた評価系(実施例1−1〜3、比較例1−1〜4)および早強ポルトランドセメントを用いた評価系(実施例2−1〜3、比較例2−1〜4)の2つの評価系において評価を行った。両評価系において、相対的な評価の基準には、それぞれ比較例1−1および比較例2−1として、各本発明のプレミックスモルタル組成物を用いない配合評価を行った。
プレミックスモルタルの配合およびセメント硬化体の評価結果を表3(普通ポルトランドセメントを用いた評価系)および表4(早強ポルトランドセメントを用いた評価系)に示す。
[1.普通ポルトランドセメントを用いた評価系(実施例1−1〜3、比較例1−1〜4)]
<プレミックスモルタルの作製方法>
セメント100質量部、細骨材200質量部に対して、水52質量部を使用し、JIS A 1171のポリマーセメントモルタルの試験方法に準じて練混ぜを行い、モルタルとした。なお、プレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤は、水の外割り添加とし、セメント100質量部に対する添加量とし、28日後の乾燥収縮率が0.05%以下となるような添加量とした。ただし、大量に添加をしても28日後乾燥収縮率が0.05%以下にならないプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤に関しては、実施例1と同様の添加量とした。
<使用材料>
セメント: 普通ポルトランドセメント
細骨材 :東北硅砂製、「6号硅砂」
水 : 水道水
シリカ*1 : デグッサエボニックジャパン製、「カープレックス#80」(BET法による比表面積:203m/g、コールターカウンター法による平均粒子径:7.5μm)。
本発明例および比較例のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤として、表1に示される式(1)の化合物、および表2に示される式(2)の化合物を使用した。
[2.早強ポルトランドセメントを用いた評価系(実施例2−1〜3、比較例2−1〜4)]
<プレミックスモルタルの作製方法>
早強セメント95質量部、膨張材5質量部、細骨材200質量部、再乳化型粉末樹脂5質量部に対して、水50質量部を使用し、JIS A 1171のポリマーセメントの試験方法に準じて練混ぜを行い、モルタルとした。なお、プレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤は、水の外割り添加とし、早強セメントと膨張材の総量に対する添加量とし、28日後の乾燥収縮率が0.05%以下となるような添加量とした。
<使用材料>
セメント: 太平洋セメント(株)製、「早強ポルトランドセメント」
膨張材: 電気化学工業(株)製、「デンカCSA#10」
細骨材 : 東北硅砂(株)製、「6号硅砂」
再乳化型粉末樹脂: 日本合成化学(株)製、「モビニール・パウダーLDM7000P」(アクリル酸エステル・メタクリル酸エステル共重合樹脂)
水 : 水道水
シリカ*1 : デグッサエボニックジャパン製、「カープレックス#80」(BET法による比表面積:203m/g、コールターカウンター法による平均粒子径:7.5μm)
本発明例および比較例のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤として、表1に示される式(1)の化合物 および表2に示される式(2)の化合物を使用した。
Figure 0006252851

Figure 0006252851
表2中の略号の意味は次の通りである。
* 「/」はランダム状付加を示す。
上記のモルタルを4×4×16cmのゲージプラグ付き金型に充填し、養生温度を20℃とし、材齢1日で脱型し基長の測定を行った。その後23±2℃ 53%RHにて養生し、乾燥収縮率を測定した。また、同様のモルタルを4×4×16cmの金型に充填し、脱型後、20±1℃の水中にて養生し、圧縮強度比を測定した。
Figure 0006252851
Figure 0006252851
実施例1−1〜1−3、および2−1〜2−3より、本発明のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤を用いると、圧縮強度の低下無しに目標の乾燥収縮率0.05%以下を達成できることがわかる。
比較例1−1、比較例2−1では、(A)成分、(B)成分を配合しなかったが、乾燥収縮率が大きかった。
比較例1−2、2−2では、(A)成分を配合し、(B)成分を配合しなかったが、圧縮強度が低下していた。
比較例1−3では、(A)成分を配合せず、(B)成分を配合したが、(B)成分を多量に添加したにもかかわらず、作業性が悪く、目標の乾燥収縮率を達成できなかった。
比較例2−3では、(A)成分を配合せず、(B)成分を配合したが、(B)成分を多量に添加したにもかかわらず、作業性が悪かった。
比較例1−4では、(A)成分/(B)成分の比率を本発明外としたが、目標の乾燥収縮率を達成できないだけでなく、圧縮強度も低下し、作業性も悪かった。
比較例2−4では、(A)成分:(B)成分の比率を本発明外としたが、圧縮強度が低下し、作業性も悪かった。
以上のとおり、本発明のプレミックスモルタル用乾燥収縮低減剤を用いることにより、強度低下が改善され、安定したひび割れ抵抗性が高いセメント硬化体が得られる。また、フレッシュモルタルが取り扱いやすく、作業性、施工性が向上する。

Claims (3)

  1. 下記式(1)で表されるポリエチレングリコール(A)30〜90質量%;および
    ポリエーテル含浸粉末(B)10〜70質量%からなり、
    前記ポリエーテル含浸粉末(B)が、式(2)で表されるポリエーテル(B1)と吸油性無機粉末(B2)からなり、前記ポリエーテルの前記吸油性無機粉末に対する質量比((B1)/(B2))が40/60〜70/30であることを特徴とする、プレミックスモルタル作業性改善用乾燥収縮低減剤組成物。

    HO−(CO)a−H ・・・(1)

    (式(1)において、aは、オキシエチレン基の平均付加モル数を表し、35≦a≦500である。)

    Figure 0006252851
    (式(2)において、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数2〜8のアルキル基を示す。
    AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の2種以上であって、ブロック状でもランダム状でも良い。
    bは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、b=1〜10を満たす。)
  2. セメント、水、骨材、膨張材、再乳化型粉末樹脂および請求項1記載の乾燥収縮低減剤組成物を含有することを特徴とする、プレミックスモルタル。
  3. 請求項2記載のプレミックスモルタルを硬化させて得られたことを特徴とする、セメント硬化体。

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