JP6666113B2 - プレミックスセメント用骨材組成物 - Google Patents
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Description
このようなプレミックスセメント用骨材組成物は、それを用いて製造したプレミックスセメントに、配合した添加剤(材)由来の効果を付与することが求められるが、更に、凝集性が抑制されたものであることが好ましい。プレミックスセメント用骨材組成物が、凝集性が抑制されたものであると、その骨材組成物自体を取り扱う作業性が向上するだけでなく、骨材組成物や、それを用いたプレミックスセメントを製造する場合にホッパーブリッジやフィルター部分で詰まることも抑制されるため製造もしやすい。更に、このようなプレミックスセメントに水等を添加して製造したセメント配合物を使用する土木や建築の現場での作業性も向上することになる。
上記文献に記載の発明は、いずれもプレミックスセメントのハンドリング性や効果を充分に発揮させることを目的としたものである。しかしながら、プレミックスセメント用骨材組成物や、それにセメントを混ぜたプレミックスセメントの製造を考慮した場合に重要な要因となるプレミックスセメント用骨材組成物の凝集性については検討されておらず、プレミックスセメント用骨材組成物を更に凝集性が抑制されたものとする工夫の余地があった。
中でも、近年の人口減少に伴う維持更新費の抑制(高ライフサイクル化)の観点から、構造物の高耐久化のニーズが高まっており、構造体のひび割れを抑制する乾燥収縮低減剤を配合したプレミックスセメントの需要が増えている。このため、そのようなプレミックスセメントの原料となる、乾燥収縮低減剤を含む骨材組成物において特に性能向上が求められている。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
骨材組成物が含む骨材の安息角に対する骨材組成物の安息角の比率は、1.08以下であることが好ましい。より好ましくは、1.07以下であり、更に好ましくは、1.06以下であり、特に好ましくは、1.05以下である。
骨材や、骨材組成物の安息角は、実施例に記載の方法により測定することができる。
乾燥収縮低減剤の含有量は、より好ましくは、2.0質量%未満であり、更に好ましくは、1.5質量%未満であり、特に好ましくは、0.65質量%未満である。
(1)JASS 5 M402準拠のモルタルに対して該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したモルタル組成物の混練開始から10分後の15打フロー値と0打フロー値との比:(15打フロー値)/(0打フロー値)×100が130以上
(2)該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したJASS 5 M402準拠のモルタル組成物と、該化合物を含まないJASS 5 M402準拠のモルタルとの混練開始から10分後の15打フロー値の比:(該化合物含有モルタル組成物の15打フロー値)/(該化合物を含まないモルタルの15打フロー値)×100が105以上
(3)該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したJASS 5 M402準拠のモルタル組成物と、該化合物を含まないJASS 5 M402準拠のモルタルとの混練開始から10分後の15打フロー値の差と、混練開始から2時間後の15打フロー値の差との比:(2時間後の15打フロー値の差)/(10分後の15打フロー値の差)×100が10〜150
上記(1)〜(3)におけるフロー値の測定は、実施例に記載の方法により行うことができる。
なお、ここでいうアルカリ溶液とは、後述する実施例に記載の方法で調製する無機化合物の水溶液である。
該乾燥収縮低減剤のアルカリ溶液中での平均粒子直径は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
乾燥収縮低減剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
乾燥収縮低減剤の絶対分子量は、光散乱法により測定することができる。
乾燥収縮低減剤の5質量%水溶液の表面張力は、以下のいずれかの手順により測定することができる。
<表面張力測定条件(1)>
測定機器:BYK−Chemie社製、Dynometer(商品名)
リング:プラチナφ19.5mm
標準液:純水 72.8mN/m(20℃)
テーブル速度:1.5mm/分
測定温度:20℃
<測定手順>
(1)25℃のイオン交換水200質量部を、長さ39mmのスターラーチップの入った300ml容のガラス製ビーカーに入れ、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら、25℃の雰囲気下で調温した太平洋セメント社製普通ポルトランドセメント100質量部を投入する。投入後、回転数を700rpmとし、セメント粒子中の水溶性成分が水に充分に溶出するように30分間攪拌した後、10分間静置する。この上澄み液をろ紙(アドバンテック東洋社製、定量ろ紙5C)を用いて吸引濾過した後、さらにこのろ液を孔径0.45μmの水系フィルター(クロマトディスク25A、クラボウ社製、ジーエルサイエンス販売)でろ過してセメント上澄み水溶液を得る。調整したセメント上澄み液は、容器に入れ、窒素封入後、密栓し保管する。
(2)一方、表面張力を測定する乾燥収縮低減剤に25℃のイオン交換水を添加し、固形分濃度が15質量%の水溶液を調製する。この化合物を含む水溶液15質量部を、上記セメント上澄み液30質量部に添加し、充分に混合して5質量%の試料水溶液を調製する。試料水溶液は容器に入れ、窒素封入後、密栓し、20℃に調温する。
(3)次に、充分に洗浄したプラチナリングをダイノメーター(Dynometer)に取り付け、20℃に調温した標準液(純水)に3mm沈め、この標準液の置かれたテーブルを1.5mm/分の速度で降下させる。この時、ダイノメーターの示す値が最大となる点を水の表面張力として較正する。次に、20℃に調温した試料溶液に充分に洗浄したプラチナリングを3mm沈め、この水溶液の置かれたテーブルを1.5mm/分の速度で降下させ、ダイノメーターの示す値が最も大きくなる点を、乾燥収縮低減剤の表面張力とする。
<表面張力測定条件(2)>
測定機器:動的表面張力計(SITAScience line t60(MESSTECHNIK社製))
<測定手順>
(1)表面張力測定条件(1)の測定手順(1)および(2)に記載の方法により、乾燥収縮低減剤試料水溶液を調製する。
(2)表面張力を測定する乾燥収縮低減剤の固形分2質量%水溶液を調製し、20℃に調温後、動的表面張力計(SITAScience line t60(MESSTECHNIK社製))を使用して表面張力の測定を実施し、Frequency0.5Hzでの測定値を該当する乾燥収縮低減剤の表面張力とする。
(I):
下記式(1);
(II):
下記式(3);
W−(R9O)r−Y (3)
(式(3)中、R9Oは、同一又は異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。rは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜2000の数である。W及びYは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。)で表されるポリエーテル化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合してなる重合体
(III):
エチレン性不飽和単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール鎖(B)の末端とが結合部位(X)を介して結合した構造を有する(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体
(IV):
直鎖状又は分岐状ポリアルキレングリコール鎖の少なくとも2つの末端に、金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つに対して吸着能を示す有機残基が結合したポリアルキレングリコール化合物であって、
該有機残基は、カルボニル基、水酸基、アミノ基、チオール基、リン酸基、亜リン酸基及びシラン基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基を有する
(V):
酸基含有側鎖を有するポリアミン化合物
<第1の好適な形態>
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤が、下記式(1);
第1の好適な形態の化合物は、上記式(1)で表される構造単位(I)、式(2)で表される構造単位(II)をそれぞれ1種含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
上記−(R4O)−で表されるオキシアルキレン基は、炭素数2〜8のオキシアルキレン基が好ましく、より好ましくは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。
これらのオキシアルキレン基は、アルキレンオキシド付加物であり、このようなアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。より好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドであり、更に好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドである。
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソオクチル基、2,3,5−トリメチルヘキシル基、4−エチル−5−メチルオクチル基及び2−エチルヘキシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、イコシル基等の直鎖または分岐鎖のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル等の環状のアルキル基;フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、o−,m−若しくはp−トリル基、2,3−若しくは2,4−キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、ベンズヒドリル基、トリチル基及びピレニル基等のアリール基などが挙げられる。これらの中でも、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が好ましい。
また不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が好適である。更に、不飽和カルボン酸エステルは、これらの不飽和カルボン酸のアルキルエステル等を用いることができる。
上記炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルコールやフェノール類としては、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルキルアルコール;ベンジルアルコール等のアリール基を有するアルコール;フェノール、パラメチルフェノール等のフェノール類等が好適であり、これらの中でも、メタノール、エタノール、ブタノール等の炭素数1〜3のアルコールが好ましい。
アルキレンオキシドとしては、上記のものを用いることができる。
−(CH2)mCOOZ’基において、Z’は、水素原子、金属原子、アンモニウム基、有機アミン基又は炭化水素基を表す。ここで、一価金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。二価金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。なお、Z’が二価金属となるのは、R6〜R8のいずれか2つ以上が−(CH2)mCOOZ’基であって、その中の2個の−COO−で無水物の形態をとる場合、又は、R6〜R8のいずれか1つの−(CH2)mCOOZ’基とCOOZとで無水物の形態をとる場合である。
上記Z’が炭化水素基である場合、炭化水素基は、炭素数1〜30のものが好ましい。より好ましくは炭素数1〜20のものであり、更に好ましくは炭素数1〜12のものである。炭素数1〜30の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、イソオクチル、2,3,5−トリメチルヘキシル、4−エチル−5−メチルオクチル及び2−エチルヘキシル、テトラデシル、オクタデシル、イコシル等の直鎖または分岐鎖のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル等の環状のアルキル基;フェニル、ベンジル、フェネチル、o−,m−若しくはp−トリル、2,3−若しくは2,4−キシリル、メシチル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ビフェニリル、ベンズヒドリル、トリチル及びピレニル等のアリール基等が挙げられる。
また、上記式(2)において、mは、0〜2の整数であるが、好ましくは0又は1であり、特に好ましくは0である。
このような炭素数1〜30の炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、イソオクチル、2,3,5−トリメチルヘキシル、4−エチル−5−メチルオクチル及び2−エチルヘキシル、テトラデシル、オクタデシル、イコシル等の直鎖、分岐鎖のアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル等の環状のアルキル基;フェニル、ベンジル、フェネチル、o−,m−若しくはp−トリル、2,3−若しくは2,4−キシリル、メシチル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ビフェニリル、ベンズヒドリル、トリチル及びピレニル等のアリール基などが挙げられる。
これらのうち、セメント硬化体の分散性及び乾燥収縮の低減性を考慮すると、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましい。
上記不飽和ジカルボン酸系単量体としては、分子内に不飽和基を1つとカルボアニオンを形成しうる基を2つとを有する単量体であればよく、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、フマル酸等や、それらの1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩等、それらの無水物、又は、ハーフエステルが好ましい。
その他の構造単位(III)を形成する単量体としては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチルエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基又はアルコキシ基含有(メタ)アクリレート化合物類;上述のような不飽和モノカルボン酸系単量体と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2〜500の(ポリ)アルキレングリコールとのジエステル類;マレアミド酸と炭素原子数2〜18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2〜500の(ポリ)アルキレングリコールとのハーフアミド類;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩;スチレン、α−メチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類;ヘキセン、ヘプテン、デセン等のα−オレフィン類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;アリルアルコール等のアリル類。
単量体成分の重合方法は、特に制限されず、通常用いられるいずれの重合方法を用いてもよいが、重合は、溶媒中での重合や塊状重合等の方法により行なうことが好ましい。
溶媒中での重合は回分式でも連続式でも行なうことができ、その際使用される溶媒としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、2−プロパノール等の低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の芳香族あるいは脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物等が挙げられる。原料単量体及び得られる重合体の溶解性並びにこの重合体の使用時の簡便さを考慮すると、水及び/又は炭素原子数1〜4の低級アルコールを用いることが好ましく、特に水及び/又はメチルアルコール、エチルアルコール、2−プロパノール等が好ましい。
その他の重合方法については、特表2007−529397号公報を参照することができる。
また、このようにして得られた重合体に、国際公開第2007/086507号に記載されているようなアミノ基およびイミノ基を有する化合物、及び/又はアミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキシドがさらに付加した構造を有するアルキレンオキシド変性水溶性重合体を含有してもよい。
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤が、下記式(3);
W−(R9O)r−Y (3)
(式(3)中、R9Oは、同一又は異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。rは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜2000の数である。W及びYは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。)で表されるポリエーテル化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合してなる重合体であることは、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤の第2の好適な形態である。
上記式(3)におけるrは、グラフト重合体のグラフト率向上、セメント分散性能の向上、親水性の向上等の点から、25以上であることが好ましい。より好ましくは、40以上であり、更に好ましくは、50以上である。また、1000以下であることが好ましく、より好ましくは、500以下である。
また、上記式(3)における−(R9O)−で表される基において、炭素数2〜18のオキシアルキレン基の平均付加モル数におけるオキシエチレン基の平均付加モル数の割合が、50%以上であることが好ましい。より好ましくは、60%以上であり、更に好ましくは、70%以上であり、特に好ましくは、80%以上であり、最も好ましくは、90%以上である。
上記式(3)で表される化合物の重量平均分子量は、GPCにより、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
有機過酸化物の具体例やその他のグラフト重合の方法については、特開2002−293596号公報を参照することができる。
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤が、エチレン性不飽和単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール鎖(B)の末端とが結合部位(X)を介して結合した構造を有する(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体であることは、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤の第3の好適な形態である。
上記第3の好適な形態の(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体は、このような構造的特徴を有する限り、共重合体全体としての構造は特に制限されないが、以下の(1)〜(4)のいずれかの構造を有する共重合体であることが好ましい。
(1)直鎖状の高分子鎖(B)の一方の末端のみが不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)の末端と結合部位(X)を介して結合した構造を有する共重合体。
(2)直鎖状の高分子鎖(B)の両方の末端が不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)の末端と結合部位(X)を介して結合した構造を有する共重合体。
(3)不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)との結合部位(X)を介した結合を必須とする多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体であって、該多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体は、該高分子鎖(B)を多分岐構造の枝状部の一部又は全部とし、該枝状部を3つ以上有し、一部の枝状部の末端部位に該高分子鎖(A)を有する構造の共重合体。
(4)不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)との結合部位(X)を介した結合を必須とする多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体であって、該多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体は、該高分子鎖(B)を多分岐構造の枝状部の一部とし、該枝状部を3つ以上有し、すべての枝状部の末端部位に該高分子鎖(A)を有する構造の共重合体。
以下においては、上記(1)〜(4)の構造を有する共重合体をそれぞれ(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)〜(4)と記載し、まず、これらの共重合体について説明し、次に、高分子鎖(A)、高分子鎖(B)、結合部位(X)、及び、分岐構造の枝分かれ部位を構成する活性水素を有する化合物の残基(Z)の具体的な構造について説明する。
(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)は、直鎖状の(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)の一方の末端のみが不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)の末端と結合部位(X)を介して結合した構造を有する。
ここで、結合部位(X)を介して高分子鎖(B)と結合する高分子鎖(A)の末端は、高分子鎖(A)の主鎖末端であってもよく、高分子鎖(A)の主鎖の末端の原子に側鎖が結合している場合には、当該側鎖の末端に結合していてもよいが、主鎖末端であることが好ましい。この点は、後述する共重合体(2)〜(4)についても同様である。
R10−(B)n1−X−A (4)
(式中、R10は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。(B)n1は、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を表し、Bは、同一又は異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。Xは、有機残基を表す。Aは、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜1000の数である。)で表される構造を有するものであることが好ましい。
(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(2)は、直鎖状の(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)の両方の末端が不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)の末端と結合部位(X)を介して結合した構造を有する。
上記(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(2)は、下記式(5);
A−X−(B)n2−X−A (5)
(式中、(B)n2は、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を表し、Bは、同一又は異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。Xは、同一又は異なって、有機残基を表す。Aは、同一又は異なって、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜1000の数である。)で表される構造を有するものであることが好ましい。
上記式(5)において、(B)n2で表される高分子鎖(B)と、Aで表される高分子鎖(A)とが、Xで表される結合部位(X)を介して結合している点は、上記共重合体(1)の場合と同様である。
(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(3)は、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)との結合部位(X)を介した結合を必須とする多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体であって、該多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体は、該高分子鎖(B)を多分岐構造の枝状部の一部又は全部とし、該枝状部を3つ以上有し、一部の枝状部の末端部位に該高分子鎖(A)を有する構造の多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体である。
上記(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(3)は、下記式(6);
上記式(6)において、(B)n3で表される高分子鎖(B)と、Aで表される高分子鎖(A)とが、Xで表される結合部位(X)を介して結合している点は、上記共重合体(1)の場合と同様である。
以下、本明細書において、単に「枝状部」という場合には、上記高分子鎖(A)と高分子鎖(B)とが結合部位Xを介して結合した枝状部、及び、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基のいずれかと上記高分子鎖(B)とが結合した枝状部の両方をいうものとする。また、「高分子鎖(B)を枝状部の一部又は全部とする」とは、「枝状部」が高分子鎖(A)と高分子鎖(B)とが結合したものである場合、高分子鎖(B)は枝状部の一部となり、「枝状部」が水素原子と高分子鎖(B)とが結合したものである場合、高分子鎖(B)は枝状部の全部となることを表す。
上記枝状部の数の好ましい下限値としては5である。好ましい上限値としては20であり、より好ましくは13であり、さらに好ましくは7である。
また、上記枝状部の数は、活性水素を3個以上有する化合物中の活性水素数に等しいことが好ましい。すなわち、上記活性水素を3個以上有する化合物中の活性水素の全てに上記枝状部が結合した構造を有することが好適である。これによって、更に優れた収縮低減性能を発揮することが可能となる。
また上記式(8)は、活性水素を3個以上有する化合物の残基がソルビトール残基(多価アルコール残基、活性水素6個)であり、ソルビトールが有する活性水素全てに枝状部が結合し、6つの枝状部のうち、3つの枝状部の末端部位に不飽和アニオン系単量体単位による高分子鎖(A)を有する構造を模式的に示したものである。
(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(4)は、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)と(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)との結合部位(X)を介した結合を必須とする多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体であって、該多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体は、該高分子鎖(B)を多分岐構造の枝状部の一部とし、該枝状部を3つ以上有し、すべての枝状部の末端部位に該高分子鎖(A)を有する構造の多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体である。
上記(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(4)は、下記式(9);
上記式(9)において、(B)n4で表される高分子鎖(B)と、Aで表される高分子鎖(A)とが、Xで表される結合部位(X)を介して結合している点は、上記共重合体(1)の場合と同様である。
また、高分子鎖(B)の全部の末端が不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)の末端と結合部位(X)を介して結合を有するとは、全共重合体分子において実質的にすべての枝状部の末端部位に高分子鎖(A)が結合していること、高分子鎖(B)による枝状部の末端部位の全モル数に対して高分子鎖(A)のモル数の百分率が実質的に100モル%である共重合体を意味する。
ここで、例えば、上記枝状部の数が、上記活性水素を3個以上有する化合物中の活性水素数に等しい場合の構造を模式的に示すと、下記式(10)又は(11)のように表すことができる。
また上記式(11)は、活性水素を3個以上有する化合物の残基がソルビトール残基(多価アルコール残基、活性水素6個)であり、ソルビトールが有する活性水素全てに、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)と、結合部位(X)を介して不飽和アニオン系単量体単位による高分子鎖(A)とが結合した構造を模式的に示したものである。
上記第3の好適な形態において、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分由来の高分子鎖(A)は、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分が重合した構造を有する構成単位である。
また、上記不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分が重合した構造を有する構成単位は、同じ構造の構成単位となるのであれば、他の単量体に由来する構成単位を変性したものであってもよい。
単量体(a)としては、例えば、下記式(12);
すなわち、単量体(a)は、C=C二重結合に結合した少なくとも一つのカルボキシル基又はその塩(−COOM1)を有する、不飽和カルボン酸系単量体である。
なお、上記単量体(a)由来の構成単位とは、重合反応によって上記式(12)で示される単量体(a)の重合性二重結合が開いた構造(二重結合(C=C)が、単結合(−C−C−)となった構造)に相当する。
上記式(12)で示される不飽和カルボン酸系単量体の具体例は、上述した式(2)で表される構造単位(II)を形成する単量体と同様である。中でも、重合性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸及びこれらの塩が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩が特に好ましい。
これらの不飽和アニオン系単量体は2種以上併用してもよい。
不飽和アニオン系単量体以外のビニル系単量体としては、上記第1の形態の化合物において、その他の構造単位(III)を形成する単量体の具体例として挙げられた化合物の他、メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのエステル類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の各種(アルコキシ)(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのジアミド類;上記アルコールやアミンに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと上記不飽和ジカルボン酸類とのジエステル類;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類; ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;(メトキシ)ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、(メトキシ)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のビニルエーテルあるいは(メタ)アリルエーテル類;(メトキシ)ポリエチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル等の3−メチル−3−ブテニルエーテル類が挙げられ、これらを1種又は2種以上含んでいてもよい。
ここで、上記第3の好適な形態の(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体が多分岐構造を有するものである場合、不飽和アニオン系単量体単位の平均導入モル数の値とは、枝状部1つに含まれる、不飽和アニオン系単量体単位の平均導入モル数を意味する。
上記平均導入モル数のより好ましい下限値としては2であり、更に好ましくは5である。好ましい上限値としては50であり、より好ましくは30であり、更に好ましくは20でり、特に好ましくは15であり、最も好ましくは10である。
上記平均導入モル数を1以上とすることにより、上記共重合体に不飽和アニオン系単量体単位による高分子鎖(A)に基づく性能を充分に発揮させることが可能となる。
また、上記平均導入モル数が50を超える場合には、分散性が発現することにより充分な収縮低減性を得るために必要な収縮低減剤を添加できなくなる。
(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)は、炭素数2〜18のアルキレンオキシドから構成される高分子鎖((ポリ)アルキレンオキシド)であることが好ましい。以下、(ポリ)アルキレングリコールをPAGともいう。
より好ましくは、炭素数2〜8のアルキレンオキシドであり、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、トリメチルエチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、オクチレンオキシド等が挙げられる。また、ジペンタンエチレンオキシド、ジヘキサンエチレンオキシド等の脂肪族エポキシド;トリメチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、オクチレンオキシド等の脂環エポキシド;スチレンオキシド、1,1−ジフェニルエチレンオキシド等の芳香族エポキシド等を用いることもできる。
上記炭素数3以上のオキシアルキレン基としては、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシスチレン基、アルキルグリシジルエーテル残基等が挙げられる。中でも、製造の容易さからオキシプロピレン基、オキシブチレン基が好ましい。
上記炭素数3以上のオキシアルキレン基を導入する場合、その導入量としては、本発明のブロック共重合体における結合部位(X)が有する耐加水分解性を考慮して調整することが好ましく、例えば、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)に対して、導入量を50モル%以上とすることが好ましい。より好ましくは100モル%以上であり、更に好ましくは150モル%以上であり、特に好ましくは200モル%以上である。
オキシアルキレン基の平均付加モル数が1以上の数であると、上記共重合体に(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)に基づく性能を充分に発揮させることが可能となる。
また、オキシアルキレン基の平均付加モル数が1000を超える場合には、上記共重合体を製造するために使用する原料化合物の粘性が増大したり、反応性が充分とはならない等、作業性の点で好適なものとはならないおそれがある。
上記平均付加モル数の下限値としては、より好ましくは10、さらに好ましくは20であり、さらにより好ましくは50であり、特に好ましくは75であり、特により好ましくは80であり、最も好ましくは100である。上限値としては、より好ましくは800であり、さらに好ましくは700であり、さらにより好ましくは600であり、特に好ましくは500であり、特により好ましくは300であり、最も好ましくは200である。
なお、上記アルキレンオキシドの平均繰り返し数(オキシアルキレン基の平均付加モル数)とは、枝状部1つにおいて付加しているアルキレンオキシドのモル数の平均値を意味する。
上記式(4)におけるR10や、上記式(6)におけるR11は、これらのいずれかであることが好ましい。
上記第3の好適な形態における(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体において、結合部位(X)は、高分子鎖(A)と高分子鎖(B)とを化学的に安定に結合し得る構造を有する部位であればその構造は特に限定されるものではない。
上記結合部位の好ましい構造としては、重合反応に用いられる連鎖移動剤となる構造に由来する有機残基が挙げられる。
結合部位(X)の例としては、(i)硫黄原子を含む結合部位、(ii)アゾ開始剤由来の結合部位、(iii)リン原子を含む残基由来の結合部位、(iv)その他の構造由来の結合部位等が挙げられる。
結合部位として複数箇所存在する有機残基の構造はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
上記硫黄原子を含む結合部位(X)としては、高分子鎖(B)の末端酸素原子とともにエステル結合を形成し、かつ、硫黄原子を含む構造と、高分子鎖(B)の末端酸素原子とともにエステル結合を形成せず、かつ、硫黄原子を含む構造とがある。
上記硫黄原子を含む結合部位(X)としては、例えば、下記式(13):
そのような構造は、後述するように(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)の末端の水酸基をトシル化し、チオ酢酸によってチオアセチル化した後、加水分解して得られる末端のチオール基を連鎖移動剤として、ラジカル重合開始剤を用いて不飽和カルボン酸系単量体(a)をブロック重合させることにより形成することができる。
この場合、該結合部位は、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)の末端酸素原子と下記式(16):
アゾ開始剤由来の結合部位としては、アゾ基を含む重合開始剤(アゾ開始剤)に由来する部位であり、例えば、下記式(17)に示すようなアゾ開始剤に由来する構造が好ましい。
より好ましくは、下記式(18)で示されるアゾ開始剤が挙げられる。
リン原子を含む結合部位としては、例えば、下記式(21):
Y1は(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)と結合する部位であり、Y1と結合する次亜リン酸(塩)のリン原子は、不飽和アニオン系単量体単位による高分子鎖(A)と結合する部位である。
これらの中でも、より好ましくは、炭素数2〜18の2価の有機残基及びそれらの一部が水酸基で置換されたものであり、更に好ましくは、炭素数2〜8の直鎖状又は分岐状アルキレン基及びそれらの一部が水酸基で置換されたものである。
その他の構造由来の結合部位の具体例としては、以下のような連鎖移動剤由来の結合部位が挙げられる。これらのうち、硫黄原子を有するものは、上記(i)硫黄原子を含む結合部位にも含まれる。
例えば、(ポリ)アルキレングリコールの末端の−OH基に、ハロゲン化亜鉛を用いて、チオ酢酸、チオ安息香酸などのチオカルボン酸を反応させた後、アルカリ加水分解を行うことにより、−OH基を−SH基に変換した化合物;(ポリ)アルキレングリコールとチオ酢酸との存在下、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)とトリフェニルホスフィンとを反応させた後、アルカリ加水分解を行うことにより、(ポリ)アルキレングリコールの末端の−OH基を−SH基に変換した化合物;(ポリ)アルキレングリコールの末端の−OH基に、臭化アリルなどのハロゲン化アリルをSN2反応させて(ポリ)アルキレングリコールの末端をアリル化した化合物;(ポリ)アルキレングリコールの末端にアリル基などの二重結合を有する化合物に、チオ酢酸、チオ安息香酸などのチオカルボン酸を付加させた後、アルカリ加水分解を行うことにより、−SH基に変換した化合物;
これらの化合物(連鎖移動剤)は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
結合部位(X)が硫黄原子を含む結合部位である場合、本発明における(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体全体のうち、硫黄原子の含有量が0.001質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、0.005質量%以上であり、更に好ましくは、0.01質量%以上である。また、硫黄原子の含有量が5質量%以下となることが好ましく、より好ましくは、3質量%以下であり、更に好ましくは、2質量%以下である。
硫黄原子の含有量は、PAGチオール化合物における硫黄原子の含有量、高分子鎖(A)におけるビニル系単量体単位のチオール基(SH)1個に対する個数の平均値から計算することができる。硫黄原子の含有量が上記範囲内であると、後述する製造方法によって上記第3の好適な形態における(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体をより効率的に製造することが可能となる。
ここにいう分解率とは、アルカリ水溶液中での加水分解率のことであり、加水分解率が10質量%以下であると、収縮低減剤としてより優れた性能を発揮するものとなる。
加水分解率を低くする点からは、結合部位(X)は、硫黄原子を有する非エステル結合であることが好ましい。
このように、結合部位(X)のうち、少なくとも1つが硫黄原子を有する非エステル結合であることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
(1)共重合体の重量平均分子量(Mw)を後述するGPC測定条件によって測定し、反応前(分解前)分子量とする。
(2)共重合体をNaOH水溶液に溶解させ2質量%水溶液を作成する。その際、水溶液のpHが12.5となるように予めNaOH水溶液のpHを調整しておく。2質量%水溶液を15分間撹拌し、その後35%HCl水溶液にて中和を行いpHを5.0とする。
共重合体を取り出し、その重量平均分子量(Mw)を後述するGPC測定条件によって測定し、反応後(分解後)分子量とする。
(3)反応前後のGPCチャートから加水分解率を算出する。
上記式(22)〜(25)の構造は、不飽和カルボン酸系単量体がアクリル酸又はメタクリル酸、(ポリ)アルキレングリコール鎖が(ポリ)エチレングリコール鎖、結合部位(X)が、チオ酢酸又はその金属塩に由来する硫黄原子を含む結合部位である構造であることが好ましい。
本明細書において、活性水素を有する化合物の残基とは、活性水素を有する化合物から活性水素を除いた構造を有する基を意味し、該活性水素とは、アルキレンオキシドが付加できる水素を意味する。このような活性水素を有する化合物の残基は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
なお、活性水素を有する化合物残基の構造としては、鎖状、分岐状、三次元状に架橋された構造のいずれであってもよい。
更に、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の2価以上のアミン化合物や、それらの1種又は2種以上を重合して得られるポリアミンであってもよい。このようなポリアミンは、通常、構造中に第3級アミノ基の他、活性水素原子をもつ第1級アミノ基や第2級アミノ基(イミノ基)を有することになる。
これらの中でも、上記多分岐(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体が奏する性能の観点から、エチレンイミンを重合して得られるポリエチレンイミンがより好適である。
これらの中でも、工業的な生産効率の観点から、より好ましくは、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタンである。
以下においては、まず、上記(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)、(2)の製造方法について説明し、次に、上記(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(3)、(4)の製造方法について説明する。
上記第3の好適な形態の(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)、(2)の製造方法の一例として、チオ酢酸(又はその金属塩)に由来する硫黄原子を含む結合部位を有する共重合体を製造する場合について以下に説明する。
一方の末端又は両方の末端にチオール基を有する(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)をPAG(ジ)チオール化合物ともいう。(ポリ)アルキレングリコールが(ポリ)エチレングリコールの場合は、PEG(ジ)チオール化合物ともいう。
トシル化工程では、末端にヒドロキシル基末端を有する(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖のヒドロキシル基末端とトシル化剤とを反応させてトシル基を生成し、トシル化(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を得る。
上記トシル化工程において用いられるトシル化剤、反応条件としては、水酸基をトシル化できる限り特に限定されず、例えば、トシルクロライド(TsCl)をトシル化剤とし、ジクロロメタン(CH2Cl2)等を反応溶媒として用い、適宜反応条件を設定すればよい。
チオアセチル化工程では、トシル化工程によって得られた、ヒドロキシル基末端がトシル化された、末端にトシル基を有する(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖のトシル基とチオアセチル化剤とを反応させてチオアセチル基を生成し、チオアセチル化(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を得る。
上記チオアセチル化工程において用いられるチオアセチル化剤、反応条件としては、トシル基をチオアセチル化できる限り特に限定されず、例えば、チオ酢酸カリウム(CH3COSK)をチオアセチル化剤とし、アセトニトリル(CH3CN)を反応溶媒として用い、適宜反応条件を設定すればよい。
加水分解工程では、チオアセチル化工程によって得られた、トシル基末端がチオアセチル化された、末端にチオアセチル基を有する(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖のチオアセチル基を加水分解してチオール基を生成し、(ジ)チオール化(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を得る。例えば、下記式(26)、(27)で示すPAG(ジ)チオール化合物を得ることができる。
下記式(26)、(27)で示すPAG(ジ)チオール化合物は、それぞれ本発明に係る(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)、(2)を生成する中間体として好ましいものである。
上記加水分解工程においも、チオアセチル基の加水分解が進行するように適宜反応条件を設定すればよい。
上述したように、上記PAG(ジ)チオール化合物は、連鎖移動剤としての機能を有するものであり、この化合物を連鎖移動剤として用いて、ビニル系単量体成分をラジカル重合することにより、上記第3の好適な形態の(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)、(2)を簡便かつ効率的に、低コストで製造できる。
ビニル系単量体成分が含む不飽和アニオン系単量体中、高分子鎖(A)を形成する不飽和カルボン酸系単量体(単量体(a))が主体であることが好ましく、実質的にすべてが高分子鎖(A)を形成する不飽和カルボン酸系単量体であることが好ましい。
その一方で、重合反応をpH7以上で行うと、重合率が低下すると同時に、共重合性が充分とはならず、収縮低減剤としての性能を充分に発揮できないおそれがある。そのため、重合反応においては、酸性から中性(好ましくはpH6未満、より好ましくはpH5.5未満、更に好ましくはpH5未満)のpH領域で重合反応を行うことが好適である。
ここまで、硫黄原子を含む結合部位を有する共重合体を製造する場合の例について説明したが、結合部位としてその他の構造を有する共重合体を製造する方法について以下に説明する。
アゾ開始剤の末端が(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)とエステル結合により予め結合した構造を有するものは、例えば、アゾ基の両末端にカルボキシル基を有するアゾ開始剤(V−501など、和光純薬工業株式会社製)と、(ポリ)アルキレングリコールとをエステル化することにより得ることもできる。エステル化の方法としては、加熱工程を行うとアゾ開始剤が分解するので、加熱工程を含まない製法が必要である。そのような製法としては、(1)アゾ開始剤に塩化チオニルを反応させて酸塩化物を合成した後、(ポリ)アルキレングリコールを反応させてアゾ開始剤を得る方法;(2)アゾ開始剤と(ポリ)アルキレングリコールとを、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)および必要に応じて4−ジメチルアミノピリジンを用いて、脱水縮合することによりアゾ開始剤を得る方法;などが挙げられる。
上記化合物Cは、(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)に、不飽和基を有する化合物を付加させる方法によって合成してもよい。付加の形態としてはエステル化、エーテル化、アミド化など、公知の方法を用いることができる。付加させる不飽和化合物は、アルキレンオキシドに付加できるものであれば良い。
精製溶媒は適宜選べばよいが、例えばTHF、アセトニトリル、クロロホルム、イソプロピルアルコール等が好ましい。
抽出溶媒は適宜選べばよいが、高極性溶媒として水、メタノール、アセトニトリル、ジオキサンなどを用いて行うことが好ましい。低極性溶媒としてジエチルエーテル、シクロヘキサン、クロロホルム、メチレンクロライドなどを用いて行うことが好ましい。
不飽和アニオン系単量体をラジカル重合させる工程は、PAGチオール化合物を連鎖移動剤として使用するブロック重合工程と同様にして行うことが出来るため、その詳細な説明は省略する。
上記第3の好適な形態に係る(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(3)、(4)の製造方法は、多分岐(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖を得る工程(第1の工程)と多分岐(ポリ)アルキレングリコール系重合体における上記枝状部の末端部位の一部又は全部に、不飽和アニオン系単量体を含むビニル系単量体成分を重合する工程(第2の工程)とを含み、この順にこれらの工程を行うことで製造することができる。
上記第1の工程は、活性水素を3個以上有する化合物に(ポリ)アルキレングリコール系構成単位による高分子鎖(B)を付加することによって行うことができる。
第2の工程は、上述した本発明に係る(ポリ)アルキレングリコール系ブロック共重合体(1)、(2)の製造方法と同様の方法で行うことができる。
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤が、直鎖状又は分岐状ポリアルキレングリコール鎖の少なくとも2つの末端に、金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つに対して吸着能を示す有機残基が結合したポリアルキレングリコール化合物であって、上記有機残基は、カルボニル基、水酸基、アミノ基、チオール基、リン酸基、亜リン酸基及びシラン基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基を有する化合物であることは、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤の第4の好適な形態である。
上記ポリアルキレングリコール鎖の少なくとも2つの末端の有機残基が同一の金属化合物粒子に吸着する形態についても同様である。
上記セメント配合物に含まれるセメント粒子は、アルミン酸三カルシウム(C3A:3CaO・Al2O3)、鉄アルミン酸四カルシウム(C4AF:4CaO・Al2O3・Fe2O3)、ケイ酸二カルシウム(C2S:2CaO・SiO2)及びケイ酸三カルシウム(C3S:3CaO・SiO2)等の金属化合物がモザイク状に集合したものであることが知られている。したがって、上記ポリアルキレングリコール鎖の少なくとも2つの末端の有機残基が、このような1つのセメント粒子に吸着する場合には、セメント粒子のモザイクを構成する金属化合物のうちの少なくとも2つに吸着することになる。
上記官能基は、孤立電子対を有する電子供与性基を有し、金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つと配位結合を形成することにより金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つに対して吸着することができる。
一つの有機残基に複数の電子供与性基を有する場合、有機残基は、複数の配位座によって、金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つと配位結合することができる。すなわち、上記有機残基は、キレート効果により、より強く金属、金属化合物及び金属イオンの少なくとも1つと結合することができるため、乾燥収縮低減剤が乾燥収縮低減性能により優れたものとなる。
有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物と、金属、金属化合物又は金属イオンとを溶液中で分散させた後、ろ過を行うことにより、金属等と吸着した有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物は、ろ別される。したがって、ろ液中の全有機炭素量の定量分析などを行い、ろ液に含まれる金属等と吸着していない有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物を定量することにより、全有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物に対する金属等と吸着した有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物の割合を求めることができ、上記吸着能を確認することができる。
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリアミノトリエチルアミン、トリエチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン等のアミン類;エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、テトラエチレンペンタミンヘプタ酢酸、グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ニトリロトリプロピオン酸、エチレンジアミン−N−モノ酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸、N−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)−エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラプロピオン酸、o,o’−ビス(2−アミノフェニル)エチレングリコール−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、o,o−ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、グリシン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N’’,N’’−ペンタ酢酸、1,6−ヘキサメチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、イミノジ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸、トリエチレンテトラミン−N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’−ヘキサ酢酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、アミノコハク酸等のアミノカルボン酸類;トリエタノールアミン等のヒドロキシアミン類;
ポリアルキレングリコールの末端に上記有機残基を導入するにあたっては、上記化合物を1種又は2種以上を用いることができる。また、これらの上記化合物の誘導体の中で、ポリアルキレングリコールや後述する変性ポリアルキレングリコール、片末端に有機残基が結合したポリアルキレングリコールと反応しうる官能基を有する化合物などを用いることもできる。
アミノカルボン酸類又はフェノール類由来の残基の中でも、アスパラギン酸、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、3−ヒドロキシチラミン又はDL−アドレナリンをポリアルキレングリコール鎖末端に結合させて形成する残基がさらに好ましく、特に好ましくは、アスパラギン酸又は3−ヒドロキシチラミンをポリアルキレングリコール鎖末端に結合させて形成する残基である。
また、ポリアルキレングリコールの末端にアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等の反応性の官能基を導入した変性ポリアルキレングリコールと、有機残基を与える化合物又はその誘導体のカルボキシル基、水酸基、アミノ基等とをアミド結合、エステル結合、共有結合等させることにより、有機残基を導入することができる。これらについては、例えばポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ基とアスパラギン酸、3−ヒドロキシチラミン等のアミノ基とを反応させてこれらを結合させることが挙げられる。また、有機残基を与える化合物の水酸基、アミノ基等にアルキレンオキシドを付加して得られた片末端に有機残基が結合したポリアルキレングリコールの他の一の末端の水酸基に、必要に応じてアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等を導入し、さらにこれらの官能基に、新たに上記有機残基を与える化合物を反応させることにより、両末端に有機残基が結合したポリアルキレングリコールを得ることもできる。
R23R24NCH2CH2(OA1)n6CH2CH2R25R26 (30)
(式中、A1は、同一又は異なって、炭素数2〜18のアルキレン基を表す。R23、R24、R25及びR26は、それぞれ独立に−CH2−PO(OM4 q2)2又は−R27を表す。R23、R24の少なくとも一方は、−CH2−PO(OM4 q2)2であり、R25、R26の少なくとも一方は、−CH2−PO(OM4)2である。R27は、水素原子又は不飽和若しくは飽和炭化水素残基を表す。M4は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミン及び/又は有機アミン残基を表す。q2は、Mが水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミン及び/又は有機アミン残基のいずれかの場合は1であり、M4がアルカリ土類金属の場合は1/2である。)
上記式(30)におけるR27は、好ましくは、炭素数1〜15のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。
上記第4の好適な形態の有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物が有するポリアルキレングリコール鎖は、炭素数2〜18のオキシアルキレン基から構成される高分子鎖(ポリアルキレンオキシド)であることが好ましい。オキシアルキレン基の炭素数は、より好ましくは、2〜8の範囲であり、更に好ましくは、2〜4の範囲である。
また、ポリアルキレングリコール鎖を形成するポリアルキレングリコールの分散度としては特に限定されないが、例えば、1〜100であることが好ましい。より好ましくは、1.1〜10であり、更に好ましくは、1.1〜3である。尚、本明細書中において、分散度とは、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除した値(Mw/Mn)を意味する。
上記第4の好適な形態の有機残基含有ポリアルキレングリコール化合物において、ポリアルキレングリコール鎖を形成するポリアルキレングリコールの重量平均分子量は、GPCにより、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤が、酸基含有側鎖を有するポリアミン化合物であることは、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物が含む乾燥収縮低減剤の第5の好適な形態である。
上記アミン類としては、例えば、エチレンイミンの重合によって得られるポリエチレンイミンなど、アルキレンイミン(例えば、エチレンイミン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン等)の重合または共重合によって得られるポリアルキレンイミン;上記したようなポリアルキレンイミン及び/又はエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの(ポリ)アルキレンポリアミンと、硫酸、リン酸、アジピン酸などの多塩基酸との縮合によって得られるポリアミドポリアミン;ポリアルキレンイミン及び/又はアルキレンイミンと、尿素との反応によって得られるポリウレアポリアミン;アルキレンイミンと無水フタル酸などの酸無水物との共重合によって得られるポリアミドポリエステルポリアミン;およびアリルアミン、ジアリルアミン及び/又はその塩酸塩の重合によって得られるポリアリルアミン、ジアリルアミン及び/又はその塩酸塩と二酸化硫黄との共重合によって得られるポリジアリルアミン−二酸化硫黄共重合体、ジアリルアミン及び/又はその塩酸塩とマレイン酸との共重合によって得られるジアリルアミン−マレイン酸共重合体などが挙げられる。
上記ポリアミン誘導体としては、上記ポリアミンに、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、及びアクリルアミドなどのα,β−不飽和アミド化合物等を付加反応させた化合物などが挙げられる。
上記未置換ポリアミン化合物としては、エポミン(ポリエチレンイミン) SP−003、SP−006、SP−012、SP−018、SP−200、SP−110、P−1000(株式会社日本触媒)、ポリアリルアミン PAA−03、PAA−05、PAA−08、PAA−15、PAA−15B、PAA−10C、PAA−25(日東紡株式会社)、ジアリルアミン・マレイン酸共重合体 PAS−410、PAS−410SA(日東紡株式会社)などの市販品を用いることもできる。
これらのうち、ポリアルキレンイミン、ポリアミドポリアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、エチレンジアミンとアジピン酸との縮合物、トリエチレンテトラミンとアジピン酸との縮合物、ジアリルアミン−マレイン酸共重合体が好ましく、ポリアルキレンイミン、ポリアミドポリアミン、ポリアリルアミンが特に好ましい。
未置換ポリアミン化合物の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、実施例に記載の測定条件で測定することができる。
酸基含有側鎖は、アミノ基と反応する原子団にカルボキシル基、スルホン酸基又はこれらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が1つ又は複数結合した構造の酸基含有化合物をポリアミン化合物に反応させることで製造することができる。
アミノ基と反応する原子団(基)としては、例えば、ビニル基、アリル基等の炭素数2〜20の不飽和炭化水素基;炭素数1〜20の飽和炭化水素基にグリシジルエーテル基、エポキシ基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、アルデヒド基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子のいずれかが結合した基などが挙げられる。
炭化水素基含有側鎖は、アミノ基と反応する原子団に炭化水素基が結合した構造の化合物をポリアミン化合物に反応させることで形成することができる。
炭化水素基としては、炭素数1〜30の炭化水素基が好ましく、直鎖状、分岐状、環状のいずれの構造のものであってもよい。より好ましくは、4〜30の炭化水素基である。また、炭化水素基としては、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基又はアリール基が好ましい。
アミノ基と反応する原子団(基)としては、カルボキシル基、カルボン酸無水物由来の基;(メタ)アクリル酸由来の基;グリシジルエーテル基;エポキシ基;イソシアネート基;チオイソシアネート基;アルデヒド基;ヒドロキシ基;ハロゲン原子等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸由来の基に炭化水素基が結合した構造の化合物とは、(メタ)アクリル酸エステルである。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、トリメチルエチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、オクチレンオキシド等の炭素数2〜8のアルキレンオキシドが挙げられる。この中でも、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましい。
アルキレンオキシドは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
その他の反応条件は、特許第4436921号や特開2008−230865号公報を参照することができる。
上記(I)〜(V)以外の化合物であっても、上記安息角の要件を満たす乾燥収縮低減剤は、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物における乾燥収縮低減剤として好適に使用することができる。例えば、ビニル芳香族類、ジエン類又はα−オレフィン類と不飽和ジカルボン酸との共重合体にエステル化又はアミド化などによりポリオキシアルキレン鎖を導入した化合物が挙げられる。具体的には、スチレン/無水マレイン酸共重体;イソブチレン/無水マレイン酸共重合体又はオクタデセン/無水マレイン酸共重合体の無水マレイン酸にポリオキシアルキレン鎖を有するアミン(ジェファーミン;ハンツマン社製)を導入した化合物;特許第4717713号に記載のリン酸エステル系単量体を主な構成単位とするリン酸エステル重合体;などが挙げられる。
本発明のプレミックスセメント用骨材組成物は、上述した安息角の要件を満たす乾燥収縮低減剤を1種含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
溶液、ペースト又は分散体状の乾燥収縮低減剤を製造する際に用いる溶媒は特に制限されないが、水、メタノール、エタノール、アセトン、シクロヘキサン等を用いることが好ましい。
その他の添加剤としては、特に制限されないが、例えば、減水剤、AE剤(空気連行剤)、消泡剤、硬化促進剤、遅延剤、防錆剤、膨張材等が挙げられる。
その他の添加剤を含む場合、上記乾燥収縮低減剤と同様に、固体状のものを骨材と混合してもよく、溶液、ペースト又は分散体状の添加剤を骨材と混合した後、加熱して溶媒を除去することで骨材組成物に添加してもよい。
上述したとおり、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物は、凝集性に乏しいものとなる。このような、本発明のプレミックスセメント用骨材組成物とセメントとを含むプレミックスセメントもまた、本発明の1つである。
その他の添加剤としては、上述したプレミックスセメント用骨材組成物が含みうるその他の添加剤と同様のものが挙げられる。
上述したとおり、本発明のプレミックスセメントは、流動性に優れ、土木や建築の現場でそれに水を加えてセメント配合物を製造する際の作業性に優れるものである。
このような、本発明のプレミックスセメントと水とを含むセメント配合物もまた、本発明の1つである。
<重合体のアルカリ溶液中での平均粒子直径測定>(アルカリ溶液の調製)アルカリ溶液の調製は、標線入り1Lのメスフラスコに二水石膏(CaSO4・2H2O)1.72部、硫酸ナトリウム(Na2SO4)6.959部、硫酸カリウム(K2SO4)4.757部および水酸化カリウム(KOH)7.120部を秤量して投入し、イオン交換水を徐々に加え溶解して全量を1Lとすることにより行った。(重合体のアルカリ溶液の調製)各重合体のアルカリ溶液の調製は、固形分0.4部の重合体水溶液をサンプル瓶に秤りとり、全量が20部になるまでアルカリ溶液を加えることにより重合体の固形分が2%となるように行った。(重合体の平均粒子直径の測定方法)
重合体の平均粒子直径の測定は、Zetasizer Nano(Malvern Instruments Ltd.製)を使用し、動的光散乱法(DLSにより行った。測定に際しての設定項目は以下のとおりとした。
測定方法 :手動
屈折率 :ポリエチレングリコール(1.460)
分散媒 :water
温度 :25℃
平衡時間 :120秒
セルタイプ:ポリスチレンセル
測定角度 :173Å(Backscatter)
測定時間 :自動
測定回数 :6
測定は以下の手順で実施した。
重合体のアルカリ溶液(固形分2%)を25℃に調温後、測定用のポリスチレンセルに高さ1cm程度(装置の目盛範囲)入れ、装置の測定部位に設置して測定を行った。平均粒子直径は6回の測定によって得られた粒子径の値上下2点を除いた4点の平均値とした。また、粒子径が2点以上存在する測定値については平均粒子直径の計算からは除外した。
装置:Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル+GPCオプション
使用カラム:東ソー(株)製、TSKguardcolumnsα+TSKgelα5000+α4000+α3000
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters 2414)、多波長可視紫外(PDA)検出器(Waters 2996)
溶離液:水15076g、アセトニトリル3800gの混合溶媒にホウ酸93.98gと水酸化ナトリウムを30.4g溶解したもの
較正曲線作成用標準物質:ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp)272500、219300、107000、50000、24000、12600、7100、4250、1470)
較正曲線:上記ポリエチレングリコールのMp値と溶出時間とを基礎にして3次式で作成した。
流量:1mL/分
カラム温度:40℃
測定時間:45分
試料液注入量:100μL
試料濃度:溶離液で1%に調整した。
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管および還流冷却装置を備えたガラス製反応容器に水398.8部を仕込み、撹拌下に、反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気化で80℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数23)426.6部、メタクリル酸18.6部、水106.7部、30%水酸化ナトリウム水溶液1.4部および連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸2.6部を混合したモノマー水溶液を4時間かけて、ならびに、12.3%過硫酸アンモニウム42部を5時間かけて反応容器に滴下し、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液滴下後、さらに1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.1まで中和して重量平均分子量21,000の重合体水溶液(重合体1)を得た。シャーレに重合体1を30g採取し、減圧デシケータ内で2日間減圧脱水した。(固体重合体1)
下記の配合で、JASS 5 M402準拠のモルタルを調製し、下記15打フロー、0打フローの測定方法により、重合体製造例で製造した固体重合体1、及び、重合体を添加しないモルタル、市販の収縮低減剤(テトラガードAS21;太平洋マテリアル社製)、市販品である重量平均分子量4500のポリエチレングリコール(PEG4500)について、本発明における条件(1):(15打フロー値)/(0打フロー値)×100、条件(2):(該化合物含有モルタル組成物の15打フロー値)/(該化合物を含まないモルタルの15打フロー値)×100、条件(3):(2時間後の15打フロー値の差)/(10分後の15打フロー値の差)×100を測定した。
また、下記収縮低減性能評価方法により、モルタルの収縮歪み(8週)を測定した。結果を表1に示す。
普通ポルトランドセメント(JIS R 5210適合品) 450g
水(脱イオン水) 225g
ISO砂(セメント協会) 1350g
モルタル空気量が、収縮低減剤無添加(プレーン)±3%となるように消泡剤(マスターエア404(BASFジャパン社製)を添加
<モルタル組成物の混練>モルタル組成物の混練はJIS R5201−1997附属書2の方法に従い、以下のとおり実施した。水225gを練鉢に仕込み、これに普通ポルトランドセメント450g及び、上記所定の収縮低減剤2.0gを入れ、直ちに低速(自転速度140±5rpm、公転速度62±10rpm)で始動させた。始動させてから30秒後にケイ砂6号1350gを30秒間かけて入れた。砂投入後、高速(自転速度285±10rpm、公転速度125±10rpm)にてさらに30秒間混練し、90秒間混練を休止した。休止の最初の15秒間に練鉢に付着したモルタルを掻落し、底に付着したモルタルを中央に集めた。休止後、再度高速で60秒間混練し、混練を終了した。混練終了後、練鉢からモルタルを取り出し、空気量の測定をJIS A1174−1978の方法に従い行った。さらに、混練から10分後に練鉢からモルタルを取り出し、以下に示すJIS R5201−1997の方法に従いモルタルフローの測定を行った。空気量およびモルタルフロー値の測定後のモルタルは容量1000mlのポリビーカーに入れ、乾燥を防ぐため濡れた雑巾で容器の上部を覆い保管した。また、混練開始から1時間毎にステンレス製の匙を使用してモルタル全体を10回程度撹拌した。
混練から2時間後、ステンレス製の匙を使用してモルタル全体を10回程度撹拌した後、15打フロー測定を行った。
[実施例2]ケイ砂6号1500gに脱水エタノール20gに固体重合体1(粒子径6.9nm)5g(実施例1と同じ固体重合体/砂濃度)を溶かした溶液を噴霧し、窒素ブローした乾燥オーブンで130℃、1時間乾燥させた。(骨材組成物A)
<安息角測定>
安息角の測定は、以下の粉末ロート、シリコン栓、及び、粉体受け板を用い、粉体流下方法により行った。粉末ロートの形状と寸法、及び、粉体受け板との位置関係を図1に示した。
ロートの先端をシリコン栓で封じ、ロート内に75gの粉体を投入した。投入粉体表面が平滑になるように、ロートのふちを3回たたいた後、シリコン栓を取りさり、粉体を流下させた。
図2に示すように、流下粉体の直径Lと高さHをノギスで測定し、下記式(1)により、θの角度を求め、式(2)から安息角の比率を求めた。
tanθ=H/(L/2) (1)
安息角比率=(骨材組成物の安息角(°))/(骨材の安息角(°)) (2)
[使用器具]
粉末ロート:ASONE社製 粉末ロート(PP製)型番No.167(口径80mm、足外径15mm、足長23mm)
シリコン栓:ASONE社製 極小シリコン栓 型番K−0(上径[下径]13[11] mm、高さ16mm)
粉体受け板:SUS製板(縦400mm×横400mm)
骨材そのものは水硬性がなく、硬化体の作成には必ずセメント等の水硬性物質が必要になることから、粉体組成物として、プレミックスセメント用骨材組成物に更にセメントを添加したプレミックスセメントの物性を安息角より確認した。
プレミックスセメントは、以下に示すように、骨材組成物A〜D:普通ポルトランドセメント=100:25の質量比となるようにセメントを添加、混合して製造した。
安息角測定は、骨材組成物A〜Dの場合と同様に行った。結果を表3に示す。
骨材組成物A1500gに普通ポルトランドセメント375gを添加し、ホバートミキサーの低速で5分混合した。(プレミックスセメントA)
骨材組成物B1500gに普通ポルトランドセメント375gを添加し、ホバートミキサーの低速で5分混合した。(プレミックスセメントB)
骨材組成物C1500gに普通ポルトランドセメント375gを添加し、ホバートミキサーの低速で5分混合した。(プレミックスセメントC)
骨材組成物D1500gに普通ポルトランドセメント375gを添加し、ホバートミキサーの低速で5分混合した。(プレミックスセメントD)
Claims (4)
- プレミックスセメントを製造するための骨材組成物であって、
該骨材組成物は、骨材と乾燥収縮低減剤とを含み、
該骨材組成物が含む骨材の安息角に対する骨材組成物の安息角の比率が1.08以下であり、
該乾燥収縮低減剤は、下記(1)〜(3)の条件を満たし、かつ下記(I)で表される化合物であることを特徴とするプレミックスセメント用骨材組成物。
(1)JASS 5 M402準拠のモルタルに対して該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したモルタル組成物の混練開始から10分後の15打フロー値と0打フロー値との比:(15打フロー値)/(0打フロー値)×100が130以上
(2)該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したJASS 5 M402準拠のモルタル組成物と、該化合物を含まないJASS 5 M402準拠のモルタルとの混練開始から10分後の15打フロー値の比:(該化合物含有モルタル組成物の15打フロー値)/(該化合物を含まないモルタルの15打フロー値)×100が105以上
(3)該化合物を0.1%の固形分濃度で添加したJASS 5 M402準拠のモルタル組成物と、該化合物を含まないJASS 5 M402準拠のモルタルとの混練開始から10分後の15打フロー値の差と、混練開始から2時間後の15打フロー値の差との比:(2時間後の15打フロー値の差)/(10分後の15打フロー値の差)×100が10〜150
(I):
下記式(1);
- 前記乾燥収縮低減剤の含有量が、骨材に対して2.0質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のプレミックスセメント用骨材組成物。
- 請求項1又は2に記載のプレミックスセメント用骨材組成物とセメントとを含むことを特徴とするプレミックスセメント。
- 請求項3に記載のプレミックスセメントと水とを含むことを特徴とするセメント配合物。
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