JP6970383B2 - セメント組成物用自己収縮低減剤およびセメント組成物 - Google Patents
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Description
また、炭素数が8〜14である特定のオキシアルキレン化合物を必須成分とする自己収縮低減剤が提案されている(特許文献3)。
(RCOO−)2M2+
ここで、RCOO−は、炭素数4以上、9以下の脂肪酸(RCOOH)に由来する一価カルボン酸イオンであり、Rは炭素数4以上、9以下の炭化水素基である。Mはマグネシウムであり、M2+はマグネシウムイオンである。
自己収縮低減剤の使用方法は特に限定されないが、練り混ぜ水に溶解させてから添加することができ、注水と同時に添加して使用することができ、注水から練り上がりまでの間に添加して使用することができ、一旦練り上がったセメント組成物に添加して使用することもできる。また、自己収縮低減剤をセメント組成物と均一に混合し、練り混ぜ水に溶解させることができれば、練り混ぜる際に粉末状で添加して使用することもできる。
R1O−(AO)n−R2・・・(1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜30の炭化水素基および水素原子からなる群より選ばれた一種以上であり、R2は、水素原子およびメチル基からなる群より選ばれた一種以上を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基から選ばれる一種以上であり、nは前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数であり、n=1〜100の数を表す。)
式(1)において、R1とR2の組合せとしては、R1が炭素数1〜18の炭化水素基、R2が水素原子であるものがより好ましく、その中でもR1が炭素数1〜8の炭化水素基、R2が水素原子であるものが、自己収縮低減性および取扱い性が優れる点で、さらに好ましい。
本発明では、セメント組成物の調製に使用する水の量は、配合用途に応じて定めることができるが、通常、セメント100質量部に対して10〜70質量部であり、10〜60質量部がより好ましく、10〜45質量部がさらに好ましい。
(実施例1〜7、比較例1〜2)
<モルタルの製造>
中庸熱セメント(太平洋セメント社製)100質量部、細骨材(東北硅砂6号:東北硅砂4号=6:4)100質量部、シリカフューム(Elkem Microsilica 940-U)11質量部を秤量し、強制練りミキサで空練り後、水24質量部と減水剤(マリアリムAKM−60F、日油(株)製)[対セメント0.5%]、消泡剤(シュドックスDEF−001、日油(株)製)[対セメント0.005%]および各例のセメント組成物用自己収縮低減剤を加えて混練し、モルタルとした。モルタル温度は20±2℃、JIS A 1116「フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法および空気量の質量による試験方法」に準拠して求めた単位容積質量は2,300±30g/Lであった。
<自己収縮低減性の評価>
上記モルタルを4×4×16(cm)のゲージプラグ付き金型に充填し、養生温度20℃、材齢1日で脱型を行った。得られた供試体の全面を速やかにアルミ箔粘着テープで覆い、供試体表面からの水分の蒸発がない状態とし、基長の測定を行った。その後、20±2℃、湿度55%RHにて気中養生し、JIS A 1129−3「モルタルおよびコンクリートの長さ変化試験(ダイヤルゲージ方法)」に準拠した長さ変化試験を実施し、収縮率が小さいものほど自己収縮低減効果が高いものとして評価した。
2日、5日、7日の各材齢における自己収縮低減剤無添加時(比較例1)の収縮率を100とした場合の、各例における収縮率の割合の結果を表4に示す。
無添加に対する収縮率;
60未満: ◎
60以上80未満: ○
80以上90未満: △
90以上: ×
<モルタルの製造>
中庸熱セメント(太平洋セメント社製)100質量部、細骨材(東北硅砂6号:東北硅砂4号=6:4)100質量部、シリカフューム(Elkem Microsilica 940-U)11質量部を秤量し、強制練りミキサで空練り後、水24質量部と減水剤(マリアリムAKM−60F、日油(株)製)[対セメント0.5%]、消泡剤(シュドックスDEF−001、日油(株)製)[対セメント0.005%]を加えて混練し、モルタルとした。モルタル温度は20±2℃、JIS A 1116「フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法および空気量の質量による試験方法」に準拠して求めた単位容積質量は2,300±30g/Lであった。
上記モルタルを4×4×16(cm)のゲージプラグ付き金型に充填し、養生温度20℃、材齢1日で脱型を行い、供試体を得た。供試体の全面に各例のセメント組成物用自己収縮低減剤を塗布(120±2g/m2相当)し、全面を速やかにアルミ箔粘着テープで覆い、供試体表面からの水分の蒸発がない状態とし、基長の測定を行った。その後、20±2℃、湿度55%RHにて気中養生し、JIS A 1129−3「モルタルおよびコンクリートの長さ変化試験(ダイヤルゲージ方法)」に準拠した長さ変化試験を実施し、収縮率が小さいものほど自己収縮低減効果が高いものとして評価した。実施例および比較例の各成分の配合比率を表5に示す。
実施例4からは、本発明のセメント組成物用自己収縮低減剤と乾燥収縮低減剤とを併用したことにより、自己収縮低減効果が特に優れることがわかる。
さらに、実施例8〜9によれば、本発明のセメント組成物用自己収縮低減剤を供試体に塗布した場合においても、自己収縮低減効果が得られることがわかる。
比較例2は、2価脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸の炭素数が本発明の範囲を外れるため、2日後から7日後までの収縮率が大きく、自己収縮低減効果が低いことがわかる。
比較例3は、自己収縮低減剤無添加であり、2日後から7日後までの収縮率が大きく、自己収縮低減効果が低い。
比較例4は、2価脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸の炭素数が本発明の範囲を外れるため、液状の乾燥収縮低減剤に溶解して塗布することができなかった。
Claims (3)
- 炭素数が4以上、9以下の脂肪酸とマグネシウムとの2価脂肪酸金属塩からなることを特徴とする、セメント組成物用自己収縮低減剤。
- 請求項1記載のセメント組成物用自己収縮低減剤を、セメント100質量部に対して0.1〜10.0質量部含有することを特徴とする、セメント組成物。
- 乾燥収縮低減剤を更に含有することを特徴とする、請求項2記載のセメント組成物。
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