JP2018002540A - セメントクリンカーおよびセメント組成物 - Google Patents

セメントクリンカーおよびセメント組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2018002540A
JP2018002540A JP2016130858A JP2016130858A JP2018002540A JP 2018002540 A JP2018002540 A JP 2018002540A JP 2016130858 A JP2016130858 A JP 2016130858A JP 2016130858 A JP2016130858 A JP 2016130858A JP 2018002540 A JP2018002540 A JP 2018002540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
clinker
mass
cement
cement composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016130858A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6756971B2 (ja
Inventor
牧生 山下
Makio Yamashita
牧生 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2016130858A priority Critical patent/JP6756971B2/ja
Publication of JP2018002540A publication Critical patent/JP2018002540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6756971B2 publication Critical patent/JP6756971B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】クリンカー中のアルミネート相量が多くても、セメント膨張材や高価な有機系収縮低減剤を使用せずに、乾燥収縮を抑制したセメント組成物およびそのセメントクリンカーを提供する。【解決手段】C3A含有量が10.5〜13.0質量%であって、全アルカリ量(R2O)に対するSO3量の比(SO3/R2O)が2.5以上であることを特徴とする普通ポルトランドセメントクリンカーであり、好ましくは、セメントクリンカー中のSO3量1.0〜2.5質量%、全アルカリ量(R2O)0.30〜0.55質量%、および遊離石灰量0.4以上であるセメントクリンカー、および該クリンカーを用いたセメント組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、普通ポルトランドセメントにおいて、アルミネート相の含有量が多いセメントクリンカーでありながら乾燥収縮を抑制したセメント組成物およびそのセメントクリンカーに関する。
近年、セメントクリンカー原料の一部に産業廃棄物が大量に使用されているが、産業廃棄物の発生量は次第に増加しており、現状より多くの産業廃棄物をクリンカー原料として利用することが望まれている。一方、今後はポルトランドセメントに混合材を添加するケースが増えることが予想され、混和材の添加量が多くなると単位量あたりのクリンカー量は少なくて済むので、クリンカー原料に使用する廃棄物量は減少することが懸念されている。このため、セメントクリンカー原料に使用する廃棄物量が減少しないように、単位量あたりのクリンカー原料に使用する廃棄物量を現状より増大することが望まれている。
一般に、セメントクリンカー原料として利用されている廃棄物にはアルミニウム源が多く含まれているので、セメントクリンカー原料に使用する廃棄物量が増すと、セメントクリンカーに取り込まれるAl量が多くなり、クリンカー鉱物のアルミネート相〔3CaO・Al(CA)〕が増加する。
クリンカー鉱物のうち、エーライト(CS)およびビーライト(CS)の収縮率は概ね80×10−5程度であるのに対して、アルミネート相(CA)の収縮率は概ね234×10−5程度であり、エーライト(CS)およびビーライト(CS)に対してアルミネート相(CA)の収縮率は格段に大きい。従って、クリンカー鉱物中のアルミネート相の含有量が多くなると該クリンカーを用いたセメント組成物の自己収縮や乾燥収縮が増加する問題がある。
一般的な普通ポルトランドセメントのエーライト(CS)量は50%前後、ビーライト(CS)量は25%前後、アルミネート相およびフェライト相(CAF)の量はおのおの8〜9%であり、中庸熱ポルトランドセメントではビーライト(CS)量が普通ポルトランドセメントより多く、アルミネート相は3%以下に制限されている。
一般に水とセメントを混練する場合、ワーカビリティーを確保するためにセメントの水和に必要な水量よりも多くの水が添加され、水和に使用された以外の水分は乾燥時に放出されることによって混練物の体積が減少する乾燥収縮の現象を生ずる。また、硬化時の水和反応によって硬化後の体積が減少する自己収縮の現象を生じる。
自己収縮は比較的早く材齢初期(凝結終了後から材齢7日程度)に生ずる現象であり、クリンカー鉱物の水和反応が比較的速いアルミネート相(CA)に発生しやすく、材齢初期のひび割れの原因になる。また、乾燥収縮はモルタルやコンクリートにおいて収縮ひび割れの最大の原因になる。
このような収縮ひび割れ、特に乾燥収縮によるひび割れを防止するため、従来、セメントに注水する際に、(イ)セメント膨張材を添加(特開2015−140272号公報等)、(ロ)界面活性作用を有する減水剤を添加、(ハ)収縮低減剤を添加する(特開平11−116310号公報等)などの対策がなされている。セメント膨張材としては無水石膏や遊離石灰を含む膨張材が用いられているが、これらの膨張材は添加量の制御が難しく、過剰な添加量によって膨張ひび割れを生じる虞がある。一方、収縮低減剤はアルキレンオキシド付加体で代表されるような水溶性の有機物が使用されているが、これらは高価であるためコスト高になる問題があるとともに、コンクリートにした場合の凍結融解抵抗性に悪影響を及ぼす。
特開2015−140272号公報 特開平11−116310号公報
本発明は、セメントクリンカー中のアルミネート相量が多くても、セメント膨張材や高価な有機系収縮低減剤を使用せずに、乾燥収縮を抑制したセメント組成物およびそのセメントクリンカーを提供する。具体的には、本発明は、セメントクリンカー中のCA量が10.5質量%以上でも、該セメントクリンカーを用いたセメント組成物のモルタルの乾燥収縮率を抑制したセメント組成物を提供する。
本発明は、以下の構成によって上記課題を解決したセメントクリンカーとそのセメント組成物に関する。
〔1〕CA含有量が10.5〜13.0質量%であって、全アルカリ量(RO)に対するSO量の比(SO/RO)が2.5以上であることを特徴とするセメントクリンカー。
〔2〕セメントクリンカー中のSO量1.0〜2.5質量%、全アルカリ量(RO)0.30〜0.55質量%、および遊離石灰量0.4以上である上記[1]に記載するセメントクリンカー。
〔3〕セメントクリンカー中のCS量30〜70質量%、CS量5〜55質量%、CAF量7〜15質量%であり、CA量/CAF量が1.07〜1.27である上記[1]または上記[2]に記載するセメントクリンカー。
〔4〕上記[1]〜上記[3]の何れかに記載するセメントクリンカーの粉砕物および石膏粉末を含有するセメント組成物。
〔5〕上記[4]に記載するセメント組成物であって、石膏添加量がSO換算で1.2質量%以下において、該セメント組成物を用いて調製したモルタルの材齢28日の乾燥収縮率が、クリンカー中のCAが10.5質量%以上〜11.0質量%以下の範囲で650×10−6以下であり、クリンカー中のCAが11.0質量%より多く〜13.0質量%以下の範囲で675×10−6以下であるセメント組成物。
〔6〕セメント組成物に含まれるセメントクリンカーの不溶残分が0.08〜0.25質量%であって、セメント組成物におけるセメントクリンカーと石膏との粉砕物中の不溶残分が0.10質量%〜0.25質量%である上記[5]に記載するセメント組成物。
〔7〕上記[4]〜上記[6]の何れかに記載するセメント組成物であって、混合材料としてフライアッシュ、石灰石粉末、または高炉スラグ粉末を含有する混合セメントのセメント組成物。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。CS(2CaO・SiO)、CS(3CaO・SiO)、CA(3CaO・Al)、CAF(4CaO・Al・Fe)はボーグ式による鉱物組成である。
本発明のセメントクリンカーは、アルミネート相(CA)の含有量が10.5〜13.0質量%であって、全アルカリ量(RO)に対するSO量の比(SO/RO)が2.5以上であることを特徴とする普通ポルトランドセメントクリンカーである。なお、この全アルカリ量(RO)は、ナトリウム酸化物量とカリウム酸化物量の合計をNaOに換算した量であり、RO=NaO+0.658KOの式により示される。
一般的な普通ポルトランドセメントクリンカーのアルミネート相(CA)含有量は9質量%程度であるが、本発明のセメントクリンカーは、アルミネート相(CA)含有量が10.5〜13.0質量%であり、一般的な普通ポルトランドセメントクリンカーよりかなり多い。本発明のセメントクリンカーにおいて、アルミネート相(CA)の含有量が10.5質量%より少ないとクリンカー原料に使用する廃棄物量を高める効果に乏しい。一方、アルミネート相(CA)の含有量が13.0質量%を上回ると、該クリンカーを用いたセメント組成物による硬化体の乾燥収縮率が大きくなり過ぎるので好ましくない。
本発明のセメントクリンカーは、クリンカー中の全アルカリ量(RO)に対するSO量の比(SO/RO比)が2.5以上である。一般的な普通ポルトランドセメントクリンカーのSO/RO比は概ね2.5未満であり、本発明のセメントクリンカーは、上記SO/RO比を従来よりも高くすることによって、クリンカー中のアルミネート相(CA)量が10.5質量%以上でも、該クリンカーを用いたセメント硬化体の乾燥収縮率が増大し難くしたものである。
上記SO/RO比が2.5未満ではセメント硬化体の乾燥収縮率の増大を抑制する効果が乏しい。上記SO/RO比は2.9〜5.5が好ましい。なお、上記SO/RO比が5.5を上回ると、相対的にSO量が多くなり、クリンカーの被粉砕性が低下し、セメントの強度低下を招くので好ましくない。
さらに、本発明のセメントクリンカーに含まれるSO量は1.0〜2.5質量%、全アルカリ量(RO)は0.30〜0.55質量%が好ましい。SO量が1.0質量%より少なく、全アルカリ量(RO)が0.55質量%よりも多いと上記SO/RO比を2.5以上にすることが難しい。SO量が2.5質量%より多く、全アルカリ量(RO)が0.3質量%より少ないと上記SO/RO比が過剰に高くなるので好ましくない。
本発明のセメントクリンカーにおいて、遊離石灰量は0.4質量%以上が好ましい。一般に、CA量およびSO量が増加すると、焼成クリンカー中の液相が増加して遊離石灰(f.CaO)が減少する。遊離石灰は乾燥収縮を抑制する効果があるので、クリンカー中の遊離石灰量を一定量以上に維持することが好ましい。具体的には、クリンカー中の遊離石灰量は0.4質量%以上が好ましく、0.4〜1.6質量%がより好ましい。クリンカーの焼成工程において、焼成温度を下げ、あるいは投入原料の粒度を粗くするなどによって、クリンカー中の遊離石灰量を高めることができる。
本発明のセメントクリンカーは、CA量およびSO/RO比以外の基本的な鉱物組成は一般的なポルトランドセメントクリンカーの範囲であり、具体的には、例えば、CS量30〜70質量%、CS量5〜55質量%、CAF量7〜15質量%、SO量1.5〜2.3質量%であり、好ましくは、CS量40〜60質量%、CS量10〜30質量%、CAF量7〜15質量%である。
本発明のセメントクリンカーにおいて、CA量/CAF量は1.07〜1.27の範囲が好ましい。CA量/CAF量が1.07未満ではCA量を10.5質量%以上にすることが難しく、一方、CA量/CAF量が1.27を超えるとCA量が過剰になるので好ましくない。
本発明のセメント組成物は上記セメントクリンカーの粉砕物に石膏粉末を配合してなるものである。セメント組成物のクリンカー粉末含有量は90質量%以上であって、石膏の添加量はSO換算で1.2質量%以下が好ましい。本発明のセメント組成物はクリンカー粉末および石膏と共にフライアッシュ、石灰石粉末、または高炉スラグ粉末などの混合材料を含むことができる。これらの混合材料を含む場合にはクリンカー粉末含有量は85質量%以上が好ましい。
本発明のセメント組成物に含まれる不溶残分は0.12〜0.25質量%が好ましい。セメント組成物の材料であるセメントクリンカー、石膏、混合材料に含まれる不溶残分は、アルカリと反応してアルカリシリカゲルなどを生成し、若干であるが初期の膨張に寄与し、同時期に生じる自己収縮を相殺する効果がある。不溶残分による収縮抑制効果は、上記混合材料のシリカ質微粉末などの不溶残分よりもクリンカーに残留した不溶残分の効果が顕著なので、クリンカー中に一定量以上の不溶残分が含まれていることが望ましい。具体的には、クリンカー中の不溶残分量は0.08質量%以上が好ましく、0.08〜0.25質量%がより好ましい。
本発明のセメント組成物は、クリンカー粉末量90質量%以上および添加石膏量がSO換算で1.2質量%以下において、オーストラリア規格AS2350.13に従って調製したモルタルの材齢28日の乾燥収縮率は、クリンカー中のCA量に応じて以下のとおりである。
(イ) クリンカー中のCA量が10.5質量%以上〜11.0質量%以下の範囲で650×10−6以下。
(ロ) クリンカー中のCAが11.0質量%より多く〜13.0質量%以下の範囲で675×10−6以下。
本発明のセメント組成物に用いられるセメントクリンカーは、クリンカー中のCA含有量が一般的な普通ポルトランドセメントクリンカーより多く、10.5〜13.0質量%であり、該CA量に応じて、SO/RO比が2.5以上、好ましくは2.9〜5.5に調整されている。このCA量に対応したSO/RO比の調整によってセメント硬化体の乾燥収縮率の増大が抑制されている。
一般に、セメントクリンカー中のCA量が多くなると、セメント硬化体の乾燥収縮率が大きくなり、例えば、クリンカー粉末量90質量%以上および石膏の添加量がSO換算で1.2質量%以下のセメント組成物において、SO/RO比が2.2程度のとき、オーストラリア規格AS2350.13に従って測定した材齢28日の乾燥収縮率は、クリンカー中のCA量が10.5〜11.0質量%の範囲で、概ね653×10−6〜655×10−6であり、クリンカー中のCA量が11〜12質量%の範囲で655×10−6〜710×10−6である(後述の比較例1〜4参照)。
一方、本発明のセメント組成物は、同様の試験条件において、クリンカー中のCA量が10.5質量%以上〜11.0質量%以下の範囲で、モルタルの乾燥収縮率は650×10−6以下に抑制されており、クリンカー中のCA量が11.0〜11.5質量%の範囲では一部の試料を除いて大部分の乾燥収縮率は650×10−6以下に抑制されている。さらに、クリンカー中のCAが11.0質量%より多く〜13.0質量%以下の範囲で、モルタルの乾燥収縮率は675×10−6以下に抑制されている(後述の実施例1〜13参照)。
本発明のセメントクリンカーおよび該クリンカーを用いたセメント組成物は、一般的な普通ポルトランドセメントに比べて、CA量が多くても、SO/RO比の調整によってセメント硬化体の乾燥収縮率は増加し難い。従って、セメント原料として産業廃棄物量を多く使用してクリンカー中のCA量が増加しても、乾燥ひび割れが生じ難いセメント組成物を得ることができる。
本発明のセメント組成物は、SO/RO比の調整によってセメント硬化体の乾燥収縮率の増加を抑制し、高価な膨張材や収縮低減剤を用いないので安価であり、容易に製造することができる。
乾燥収縮率とクリンカー中の不溶残分の関係を示すグラフ
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。実施例では、クリンカーと二水石膏の混合粉砕物としたが、混合材料としてフライアッシュ、石灰石粉末、または高炉スラグ粉末のうち、一つ以上の材料を混合しても良い。試料はオーストラリア規格AS2350.13に従って調製し、該規格に基づいて乾燥収縮率を測定した。
〔実施例1〕
クリンカー原料として石灰石、珪石、粘板岩、石炭灰、および二水石膏を用い、純薬として炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムを使用した。これらの原料を用い、電気焼成炉によって、表1および表2に示すクリンカーを調製した。このクリンカーを二水石膏と共に粉砕機に入れて粉砕しセメント組成物を調製した。二水石膏の添加量はSO換算で0.9〜1.2質量%である。また、ジエチレングリコールをクリンカーベースで0.03質量%添加し、ブレーン比表面積を3300±40cm/gになるように設定した。
〔実施例2〕
実施例1で調製したセメント組成物を用いてモルタルを調製し、脱型後に基長を測り、上記規格に従って、材齢28日の乾燥収縮率を測定した。この結果を表2に示した。また、乾燥収縮率とクリンカー中の不溶残分の関係を図1に示した。
表2に示すように、比較試料のセメント組成物を用いた材齢28日のモルタルの乾燥収縮率は、653×10−6〜710×10−6であり、乾燥収縮率が大きい。
一方、本発明のセメント組成物を用いた材齢28日のモルタルの乾燥収縮率は、(イ)クリンカー中のCA量が10.5質量%以上〜11.0質量%以下の範囲で640×10−6〜650×10−6であり、(ロ)クリンカー中のCAが11.0質量%より多く〜13.0質量%以下の範囲で643×10−6〜675×10−6であり、比較試料よりも格段に小さい。
表2および図1に示すように、比較試料B1,B4はセメント組成物の不溶残分が0.10〜0.11の範囲で近似しており、SO/RO比は何れも2.2であるが、試料B1の乾燥収縮率は653×10−6であるのに対して、試料B4の乾燥収縮率は710×10−6であり大きく異なる。一方、本発明の試料A1〜A13は、セメント組成物の不溶残分が0.10〜0.25の範囲で、乾燥収縮率は何れも675×10−6以下に抑制されている。
Figure 2018002540
Figure 2018002540

Claims (7)

  1. A含有量が10.5〜13.0質量%であって、全アルカリ量(RO)に対するSO量の比(SO/RO)が2.5以上であることを特徴とするセメントクリンカー。
  2. セメントクリンカー中のSO量1.0〜2.5質量%、全アルカリ量(RO)0.30〜0.55質量%、および遊離石灰量0.4以上である請求項1に記載するセメントクリンカー。
  3. セメントクリンカー中のCS量30〜70質量%、CS量5〜55質量%、CAF量7〜15質量%であり、CA量/CAF量が1.07〜1.27である請求項1または請求項2に記載するセメントクリンカー。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載するセメントクリンカーの粉砕物および石膏粉末を含有するセメント組成物。
  5. 請求項4に記載するセメント組成物であって、石膏添加量がSO換算で1.2質量%以下において、該セメント組成物を用いて調製したモルタルの材齢28日の乾燥収縮率が、クリンカー中のCAが10.5質量%以上〜11.0質量%以下の範囲で650×10−6以下であり、クリンカー中のCAが11.0質量%より多く〜13.0質量%以下の範囲で675×10−6以下であるセメント組成物。
  6. セメント組成物に含まれるセメントクリンカーの不溶残分が0.08〜0.25質量%であって、セメント組成物におけるセメントクリンカーと石膏との粉砕物中の不溶残分が0.10質量%〜0.25質量%である請求項5に記載するセメント組成物。
  7. 請求項4または請求項6の何れかに記載するセメント組成物であって、混合材料としてフライアッシュ、石灰石粉末、または高炉スラグ粉末を含有する混合セメントのセメント組成物。
JP2016130858A 2016-06-30 2016-06-30 セメントクリンカーおよびセメント組成物 Active JP6756971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016130858A JP6756971B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 セメントクリンカーおよびセメント組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016130858A JP6756971B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 セメントクリンカーおよびセメント組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018002540A true JP2018002540A (ja) 2018-01-11
JP6756971B2 JP6756971B2 (ja) 2020-09-16

Family

ID=60947626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016130858A Active JP6756971B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 セメントクリンカーおよびセメント組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6756971B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108341678A (zh) * 2018-03-04 2018-07-31 李嘉顺 一种低成本绿色环保建筑轻质隔墙板及其制备方法
JP2020142933A (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 太平洋セメント株式会社 セメント製造方法
JP7576994B2 (ja) 2021-02-26 2024-11-01 太平洋セメント株式会社 セメントクリンカ粉砕物含有粉末

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108341678A (zh) * 2018-03-04 2018-07-31 李嘉顺 一种低成本绿色环保建筑轻质隔墙板及其制备方法
JP2020142933A (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 太平洋セメント株式会社 セメント製造方法
JP7212553B2 (ja) 2019-03-04 2023-01-25 太平洋セメント株式会社 セメント製造方法
JP7576994B2 (ja) 2021-02-26 2024-11-01 太平洋セメント株式会社 セメントクリンカ粉砕物含有粉末

Also Published As

Publication number Publication date
JP6756971B2 (ja) 2020-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5080714B2 (ja) セメント組成物
KR101905074B1 (ko) 제강슬래그가 함유된 분리방지형 초속경 모르타르 조성물 및 그 조성물을 이용한 초속경 콘크리트 조성물
JP2004002155A (ja) セメント混和材
JP2011136885A (ja) 低温用速硬材及びこれを含むセメント含有材料
JP2021119115A (ja) 速硬性ポリマーセメント組成物及び速硬性ポリマーセメントモルタル
JP5136829B2 (ja) 水硬性組成物およびその硬化物
JP4585905B2 (ja) モルタル又はコンクリート
JP2004292307A (ja) 水硬性組成物
JP4494743B2 (ja) セメント組成物の製造方法
JP2007055843A (ja) セメント添加材
JP2018002540A (ja) セメントクリンカーおよびセメント組成物
JP2016088778A (ja) 高耐久性コンクリート
JP5574758B2 (ja) セメント含有粉体組成物、及び水硬性組成物
JP2014040347A (ja) セメント組成物
JP2023018126A (ja) セメント組成物
KR101750830B1 (ko) 저점성 저발열 결합재 및 이를 이용한 저점성 저발열 매스 콘크리트 조성물
JP2008201605A (ja) 高流動水硬性組成物用速硬材及び高流動水硬性組成物
JP2014129212A (ja) 速硬性混和材及び速硬性グラウト組成物
JP2009001449A (ja) 膨張性組成物
JP6180595B2 (ja) 粉末状歯科用セメント組成物
JP2006282442A (ja) 速硬性高流動モルタル
JP5935916B1 (ja) セメント組成物
JP2011073889A (ja) セメントクリンカーおよびセメント
JP6867800B2 (ja) セメント組成物
JP2008290916A (ja) セメント添加材及びセメント組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200729

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200811

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6756971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250