JP5121484B2 - 水中不分離性セメント組成物、プレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物、及び水中不分離性グラウトモルタル - Google Patents

水中不分離性セメント組成物、プレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物、及び水中不分離性グラウトモルタル Download PDF

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Description

本発明は、主に、土木・建築業界において、ドライブレンドで調製できる、主に水中グラウトに使用される水中不分離性動セメント組成物、プレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物、及び水中不分離性グラウトモルタルに関する。
河川や海洋の土木工事等で、モルタル・コンクリートを水中で打設すること多い。その場合、周囲の水との接触をできるだけ断ち、材料分離を最小限に止めることが重要である。
以前は、通常配合のコンクリートを、コンクリートポンプ工法やトレミー工法で打設することが行われてきた。しかしながら、いずれの工法も材料分離が大きく、打設現場の水質汚染が課題となっていた。
そのため、コンクリート自身の性能を改良し、コンクリートの水中での材料分離抵抗性を向上する、セルロース系やアクリル系の水溶性高分子を主成分とした、水中不分離性混和剤、水中グラウト用混和材、及び水中施工用グラウト材を用い、特殊コンクリートを水中で打設する工法が提案された(非特許文献1、特許文献1、特許文献2)。
この水中不分離性混和剤等を用いた配合で、数多くの水中工事がなされてきたが、水溶性高分子の増粘効果により、モルタル・コンクリートの粘凋性が増大するために、圧送による管内抵抗が上昇し、管の磨耗や閉塞等が生じる課題があった。
また、水中施工においては、締め固めを不要とするため、良好な流動性が必要であり、そのため減水剤の多量添加や単位水量の増大により、凝結時間が遅延したり、圧縮強度発現性が著しく低くなるといった課題もあった。
一方、従来から、橋脚の耐震補強工法として鋼板巻き工法が行われており、間隙の充填材には無収縮グラウト材が用いられている。
近年ではその耐震補強工事が進捗し、水中の橋脚への施工が増えてきている。そのため鋼板と橋脚との間隙部は河川の水で満たされており、使用する充填材は無収縮グラウト材の性能に加え、水中不分離性が必要である。
現場での施工においては、セメントと骨材、混和剤や混和材を各々計量することは極めて煩雑な作業であり、練混ぜ水以外の材料を既にブレンドしてあるプレミックスタイプの材料が望まれている。
一方、セメントなどの結合材、水、細骨材、アニオン性芳香族化合物、及びカルボキシ基含有ポリエーテル系減水剤とを混練した後に、カチオン性界面活性剤を添加して再度練混ぜ、水中不分離性を付与した高流動モルタル組成物も提案されている(特許文献3)。
しかしながら、この高流動モルタルは、2段階の練混ぜで製造されるものであり、流動性の保持性能が充分ではない場合があった。
水中不分離性コンクリート設計施工指針(案)、財団法人土木学会 特開平07−138055号公報 特開2007−261921号公報 特開2006−176397号公報
そこで、本発明者は、前記課題を解決すべく、種々の努力を重ねた結果、特定の材料を組み合わせることにより、本発明のグラウトモルタルなどが、水中不分離性、流動性とその保持性能が優れ、その硬化体が、充分な強度発現性が達成できることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明は、特定の材料を組み合わせて調製することにより、水中不分離性、流動性とその保持性能が優れ、充分な強度発現性が達成できる水中不分離性セメント組成物、プレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物、及び水中不分離性グラウトモルタルを提供するものである。
即ち、本発明は、セメント、膨張材、アルキルアリルスルフォン酸塩とアルキルアンモニウム塩を含有する粉末状増粘剤、ポリカルボン酸系減水剤、シリコーン系消泡剤、及びポリエーテル系消泡剤を含有してなり、膨張材がセメントと膨張材とからなる結合材100部中、1.5〜15部であり、セメントと膨張材とからなる結合材100部に対して、粉末状増粘剤が0.15〜0.45部、ポリカルボン酸系減水剤が0.05〜0.30部、シリコーン系消泡剤が0.005〜0.10部、ポリエーテル系消泡剤が0.001〜0.010部である、水中不分離性セメント組成物であり、さらにガス発泡物質を含有してなる該セメント組成物であり、該セメント組成物と、細骨材とを含有してなるプレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物であり、細骨材が、結合材100部に対して、50〜200部である該モルタル組成物であり、該モルタル組成物と水とを混練してなる水中不分離性グラウトモルタルであり、該セメント組成物、細骨材、粗骨材、及び水を含有してなる水中不分離性コンクリートである。
本発明の水中不分離性セメント組成物は、粉末状であって、ドライブレンドすることが可能であり、プレミックス品として、現場施工での作業性を向上することが可能となり、これを使用することにより、水中不分離性、流動性とその保持性能が優れ、気中のみならず水中においても、充分な強度発現性が達成でき、無収縮性を有するグラウトモルタルを提供することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
本発明で使用するセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、また、石灰石粉末等や高炉徐冷スラグ微粉末を混合したフィラーセメント、各種の産業廃棄物を主原料として製造される環境調和型セメント、いわゆる、エコセメントなどが挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。本発明では、初期強度発現性や材料分離抵抗性の観点から、普通ポルトランドセメントや早強ポルトランドセメントを選定することが好ましい。
本発明では、打設したモルタルの乾燥収縮を補償し、ひび割れの発生を抑制する目的で膨張材を使用する。
本発明に係るグラウトモルタルは、主に、水中に打設するものであるが、気中で打設することもあり、その際の乾燥収縮を補償し、ひび割れの発生を抑制する効果は特に大きいものである。
本発明で使用する膨張材としては、水和反応により、エトリンガイトや水酸化カルシウムを生成するものであればよく、カルシウムサルフォアルミネート系膨張材、カルシウムアルミノフェライト系膨張材、生石灰系膨張材、及び石膏系膨張材等が挙げられ、これらの一種又は二種以上が使用可能であり、流動性の保持性能からカルシウムアルミノフェライト系膨張材がより好ましい。
膨張材の粉末度は、ブレーン比表面積値(以下、ブレーン値という)で2,000〜8,000cm2/gが好ましく、2,500〜6,000cm2/gがより好ましい。2,000cm2/g未満ではブリーディングが生じやすくなるおそれがあり、8,000cm2/gを超えると適正な膨張率が得られなくなるおそれや、流動性が悪くなるおそれがある。
膨張材の使用量は、セメントと膨張材とからなる結合材100部中、1.5〜15部が好ましい。1.5部未満では、水と混ぜられて得られる硬化体に、適正な膨張性状が得られにくくなるおそれがあり、15部を超えると膨張量が大きくなり、硬化体が破壊するおそれがある。
本発明では水中不分離性を付与するため増粘剤を使用する。
本発明で使用する増粘剤は、アルキルアリルスルフォン酸塩とアルキルアンモニウム塩とを含有する粉末状増粘剤であり、その両者が水と接触した際に分子間相互作用により会合し、紐状のミセルを形成し、その構造によりレオロジー改質効果を発現するものである。
アルキルアリルスルフォン酸塩とアルキルアンモニウム塩の配合割合は、紐状のミセルを形成できれば特に限定されるものではない。通常、有効成分として、アルキルアリルスルフォン酸塩/アルキルアンモニウム塩の質量比で、1/10〜10/1の範囲が好ましい。
粉末状増粘剤の使用量は、結合材100部に対して、0.15〜0.45部が好ましい。0.15部未満では適正な水中不分離性が得られにくくなるおそれがあり、0.45部を超えると粘性が高くなりすぎ、充分な流動性が得られず、ポンプ圧送の際にホースが閉塞したり、充填性が損なわれるおそれがある。
本発明では、流動性を付与するためにポリカルボン酸系減水剤を使用する。
ポリカルボン酸系減水剤の形態は、液状、粉末状のいずれもあるが、セメント組成物をドライブレンドとして配合するため、粉末状のものを使用する。
ポリカルボン酸系減水剤の使用は、結合材100部に対して、0.05〜0.30部が好ましい。0.05部未満では、適正な流動性が得られにくくなるおそれがあり、0.30部を超えるとセメント組成物と水とを練混ぜた際に、上面に多数の泡が発生したり、凝結時間が遅延するおそれがある。
本発明では連行した空気を消泡させ、空気連行からくる強度低下を防止する目的で、ジメチルシクロヘキサンを有効成分とするシリコーン系消泡剤を使用する。その形態は減水剤と同様、液状、粉末状のいずれもあるが、セメント組成物をドライブレンドとして配合するため、粉末状のものを使用する。
シリコーン系消泡剤の使用量は、結合材100部に対して、0.005〜0.10部が好ましい。0.005部未満では、連行した空気が抜けず、圧縮強度の増進ができないおそれがあり、0.10部を超えて使用しても、空気量の低減効果の増大がないばかりでなく、水中不分離性が低下し、水質を汚濁したり、水中で打設した際の強度が低下するおそれがある。
本発明では流動性の保持性能の向上を目的にポリエーテル系消泡剤を使用する。その形態は減水剤と同様、液状、粉末状のいずれもあるが、セメント組成物をドライブレンドとして配合するため、粉末状のものを使用する。
ポリエーテル系消泡剤の使用量は、結合材100部に対して、0.001〜0.010部が好ましい。0.001部未満では、流動性の保持性能の向上に効果がなくなるおそれがあり、0.010部を超えると粘性が小さくなり、水中不分離性が低下し、水質を汚濁したり、水中で打設した際の強度が低下するおそれがある。
本発明の水中不分離性セメント組成物をグラウト材料として利用する場合、構造物と一体化させるためや、まだ固まらない状態のグラウトモルタルが沈下や収縮するのを抑止するためにガス発泡物質を使用する。
ガス発泡物質としては、ステアリン酸で表面処理した燐片状のアルミニウム粉末やアトマイズ製法で製造したアルミニウム粉末や、アゾ化合物、ニトロソ化合物、及びヒドラジン誘導体等のアルカリ雰囲気下で窒素ガスを発泡する物質や、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、及び過炭酸アンモニウムなどの過炭酸塩、過ホウ酸ナトリウムや過ホウ酸カリウムなどの過ホウ酸塩、過マンガン酸ナトリウムや過マンガン酸カリウムなどの過マンガン酸塩、並びに、過酸化水素等の過酸化物質が使用可能である。
ガス発泡物質の使用量は、結合材100部に対して、アルミニウム粉末は0.0005〜0.003部、窒素ガス発泡物質は0.01〜0.5部、過酸化物質は0.01〜0.1部が好ましい。この範囲未満では、沈下を防止できなくなるおそれがあり、この範囲を超えると、ガス発泡量が多くなり、硬化体の膨張率が大きくなりすぎ、硬化体の強度低下をまねくおそれがある。
本発明ではさらに細骨材を使用する。
細骨材は、発熱量や寸法変化の低減や、耐久性の確保の観点で重要な役割を果たすもので、具体例としては、例えば、川砂、山砂、及び海砂の他、ケイ砂系細骨材、石灰石系細骨材、高炉水砕スラグ系細骨材、及び再生骨材等が挙げられるが特に限定されるものではないが、プレミックスの観点から、乾燥した細骨材が好ましい。
細骨材の粒度は、粗粒率(F.M.)で1.2〜3.0が好ましく、1.5〜2.7がより好ましい。1.2未満では良好な流動性が得られない場合があり、3.0を超えると水中不分離性が低下し、水質を汚濁したり、水中で打設した際の強度が低下するおそれがある。
細骨材の使用量は、結合100部に対して、50〜200部が好ましい。50部未満では大量打設した際、熱ひび割れが発生するおそれがあり、200部を超えると充分な圧縮強度が得られなくなるおそれがある。
大量に打設する際の水和熱を抑制するため、粗骨材を配合し、コンクリートとして使用することが可能である。
粗骨材としては、JIS A 5005で規定されるも砕石の他、JIS A 5011-1、JIS A 5011-2、JIS A 5011-3、及びJIS A 5011-4で規定されるスラグ骨材や、一般的に言われている玉砂利や豆砂利も使用可能である。
粗骨材の粒径は、Gmaxで25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましい。Gmaxが大きいと、作業性が損なわれるおそれがある。
コンクリート中の細骨材と粗骨材の配合割合比は、s/a(細骨材率)45〜75%が好ましい。この範囲外では、水和熱を抑制することができなくなるおそれがあったり、適正な作業性、流動性が得られなくなるおそれがある。
水の使用量は、各材料の配合割合によって変化するため特に限定されるものではないが、通常、水結合材比で30〜50%が好ましく、35〜45%がより好ましい。水結合材比が30%未満では流動性を得ることが難しくなるおそれがあり、50%を超えると強度発現性を確保することが困難になるおそれがある。
本発明では流動性の向上を目的に、フライアッシュを配合することが可能である。
フライアッシュは、JIS A 6201に記載されたフライアッシュI種が好ましい。
フライアッシュの使用量は、セメント、膨張材、及びフライアッシュからなる結合材中、5〜20部をセメントと置換えて使用可能である。
本発明において、各材料の混合順序は、粉末状体で混合され、最終的にプレミックスされたものであれば、特に限定されるものではない。
本発明において、各材料の混合装置としては、既存のいかなる装置、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、及びナウタミキサなどの使用が可能である。
以下、本発明の実験例に基づいて、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実験例1
セメント97部と膨張材A3部からなる結合材と、結合材100部に対して、表1に示す増粘剤と減水剤aと、シリコーン系消泡剤0.05部とポリエーテル系消泡剤0.005部とを配合し、セメント組成物を調製した。調製したセメント組成物に、結合材100部に対して、80部の細骨材を配合し、V型ミキサにて混合してモルタル組成物を調製した。
20℃環境下において、そのモルタル組成物を、結合材100部に対して、表1に示す水で混練してグラウトモルタルを調製した。
調製したグラウトモルタルの流動性、水中不分離性、粘性、ブリーディング、圧縮強度、及び水中気中強度比を評価した。結果を表1に併記する。
<使用材料>
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン値3,300cm2/g
膨張材A :カルシウムアルミノフェライト系膨張材、市販品、ブレーン値2,900cm2/g
増粘剤イ :アルキルアリルスルフォン酸塩とアルキルアンモニウム塩を含有する粉末状増粘剤、市販品
増粘剤ロ :メチルセルロース系増粘剤、市販品
増粘剤ハ :アクリル系増粘剤、市販品
減水剤a :粉末状ポリカルボン酸系、市販品
シリコーン系消泡剤:粉末状、市販品
ポリエーテル系消泡剤:粉末状、市販品
細骨材 :石灰砂、F.M.=2.02
水 :上水道水
<測定方法>
流動性 :内径φ50mm×高さ100mmのフローコーンに、練上り直後のモルタルを充填し、コーン引上げ後、3分間経過したときのモルタルの広がりを測定。
水中不分離性:口径18mmの漏斗により、モルタルを水中自由落下させた場合の水の濁りを目視で評価した。水の濁りがひどい場合を不可、水の濁りがある場合を可、若干水の濁りがある場合を良、水の濁りがない場合を優とした。
粘性 :流動性試験においてフローコーン側面へのモルタルの付着量の多少により評価。フローコーン側面へのモルタルの付着量が、極めて多い場合を不可、多い場合を可、少ない場合を良、ほとんどない場合を優とした。
ブリーディング:JSCE-F522に準じブリーディングを測定。
圧縮強度 :φ50×100mmの型枠を使用し、20℃恒温室内にて試験体を作製し、材齢1日で脱型し、その後20℃水中養生を行い、材齢28日の圧縮強度を測定し、気中圧縮強度とする。
水中気中強度比:φ50×100mmの型枠を使用し、型枠を20℃水中内に水没させ、上方よりモルタルを流し込み、水中にて作製した試験体を、材齢1日で脱型し、その後20℃水中養生を行い、材齢28日の圧縮強度を測定し、水中圧縮強度とする。水中圧縮強度と気中圧縮強度の比を水中気中強度比とした。
Figure 0005121484
実験例2
セメント97部と膨張材A3部からなる結合材と、結合材100部に対して、増粘剤イ0.30部と減水剤a0.15部と、表2に示すシリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、及びガス発泡物質、並びに、細骨材80部を使用してグラウトモルタルを調製したこと以外は、実験例1と同様に行い、調製したグラウトモルタルの流動性、水中不分離性、粘性、ブリーディング、初期膨張率、圧縮強度、及び水中気中強度比を評価した。結果を表2に併記する。
<使用材料>
ガス発泡物質:ステアリン酸処理アルミニウム粉末、市販品
<測定方法>
流動性 :実験例1と同様な方法で、練上り直後と30分経過したモルタルについて測定。
初期膨張率:φ5×10cmの型枠に練混ぜたモルタルを型詰し、光センサーにて打設直後から材齢24時間までの鉛直方向の長さ変化率を測定、表中の−は収縮側、+は膨張側
Figure 0005121484
実験例3
セメント97部と膨張材A3部からなる結合材と、結合材100部に対して、増粘剤イ0.30部、シリコーン系消泡剤0.05部、ポリエーテル系消泡剤0.005部、及びガス発泡物質0.001部と、表3に示す減水剤、細骨材、及び水とを使用したこと以外は実験例1と同様に行い、流動性、水中不分離性、粘性、圧縮強度、及び水中気中強度比を評価した。結果を表3に併記する。
<使用材料>
減水剤b :粉末状ナフタレン減水剤、市販品
減水剤c :粉末状メラミン系減水剤、市販品
Figure 0005121484
実験例4
セメント97部と膨張材A3部からなる結合材と、結合材100部に対して、増粘剤イ0.30部、シリコーン系消泡剤0.05部、ポリエーテル系消泡剤0.005部、及びガス発泡物質0.001部と、表4に示す減水剤a、細骨材、及び水とを使用したこと以外は実験例1と同様に行い、流動性、水中不分離性、粘性、圧縮強度、及び水中気中強度比を評価した。結果を表4に併記する。
Figure 0005121484
実験例5
表5に示すセメント、膨張材、及びフライアッシュからなる結合材、結合材100部に対して、増粘剤イ0.30部、減水剤0.15部、シリコーン系消泡剤0.05部、ポリエーテル系消泡剤0.005部、ガス発泡物質0.001部、細骨材80部と、及び水38部を使用したこと以外は実験例1と同様に行い、流動性、水中不分離性、ブリーディング、圧縮強度、水中気中強度比、及びひび割れ抵抗性を評価した。結果を表5に併記する。
<使用材料>
膨張材B :カルシウムサルフォアルミネート系膨張材、ブレーン値3,000cm2/g
フライアッシュ:フライアッシュI種、市販品
<測定方法>
ひび割れ抵抗性:屋外暴露条件下においてコンクリート版上に本発明のモルタルを厚さ5cm、横50cm、縦2mの面積で打設し、材齢2週間において観察した。ひび割れが3本以上発生した場合を不可、ひび割れが1〜2本発生した場合を可、ひび割れの発生がない場合を良とした。
Figure 0005121484
実験例6
セメント97部と膨張材A3部からなる結合材と、結合材100部に対して、増粘剤イ0.30部、減水剤0.15部、シリコーン系消泡剤0.05部、ポリエーテル系消泡剤0.005部、ガス発泡物質0.001部と、結合材100部に対して、細骨材80部、粗骨材(Gmax20mm)100部を配合してコンクリート組成物を調製し、結合材100部に対して、38部の水で混練し水中不分離性コンクリートを調製し実験例2と同様に、流動性、水中不分離性、粘性、ブリーディング、初期膨張率、及び圧縮強度を確認したところ、流動性、水中不分離性、及び粘性とも良好であり、ブリーディングは発生せず、充分な圧縮強度を発現し、乾燥状態に置かれた際、充分なひび割れ抵抗性の向上が達成できた。
本発明の水中不分離性セメント組成物は、水中不分離性、流動性とその保持性能が優れ、充分な強度発現性が達成でき、水中工事において水中汚濁もなく、施工性に優れ、水中での強度発現性が充分であるグラウト材を提供できる。

Claims (6)

  1. セメント、膨張材、アルキルアリルスルフォン酸塩とアルキルアンモニウム塩を含有する粉末状増粘剤、ポリカルボン酸系減水剤、シリコーン系消泡剤、及びポリエーテル系消泡剤を含有してなり、膨張材がセメントと膨張材とからなる結合材100部中、1.5〜15部であり、セメントと膨張材とからなる結合材100部に対して、粉末状増粘剤が0.15〜0.45部、ポリカルボン酸系減水剤が0.05〜0.30部、シリコーン系消泡剤が0.005〜0.10部、ポリエーテル系消泡剤が0.001〜0.010部である、水中不分離性セメント組成物。
  2. さらにガス発泡物質を含有してなる請求項1に記載の水中不分離性セメント組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の水中不分離性セメント組成物と、細骨材とを含有してなるプレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物。
  4. 細骨材が、結合材100部に対して、50〜200部である請求項に記載のプレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物。
  5. 請求項又は請求項に記載のプレミックスタイプ水中不分離性モルタル組成物と水とを混練してなる水中不分離性グラウトモルタル。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の水中不分離性セメント組成物、細骨材、粗骨材、及び水を含有してなる水中不分離性コンクリート。
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