JP2015202964A - 高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタル - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で流動性に優れブリーディングや材料分離がなく、鋼板巻立て工法用充填材として施工後膨らみがなく、施工性も良好で十分な強度を発現する、高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタルを提供する。
【解決手段】セメントと、ブレーン比表面積が6000cm/gを超えた高炉スラグ微粉末と、膨張材と、密度が0.1〜0.7kg/lの軽量骨材と、水溶性セルロース系増粘剤及びアクリル系増粘剤とを含有し、減水剤を含有しないことを特徴とする高流動軽量モルタル組成物であり、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100質量部中、セメントが20〜70質量部、高炉スラグ微粉末が25〜75質量部、膨張材が2〜10質量部である前記高流動軽量モルタル組成物、などである。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に、土木・建築分野において使用される、高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタルに関する。
土木・建築工事において使用されるセメント系モルタルのグラウト材料は、PCグラウト、プレパックドコンクリート用グラウト、トンネルやシールド裏込めグラウト、プレキャスト用グラウト、構造物の補修や補強注入グラウト、橋梁の支承下グラウト、軌道下グラウト、耐震鉄骨ブレース周辺枠グラウト、増設壁逆打ちグラウト、鋼板巻き立て工法用グラウト、及び原子力発電所格納容器下グラウトなどがある。
そのグラウト材料に求められる性能としては、材料分離やブリーディングが発生しないこと、施工時に良好な流動性を示すことなどが挙げられる。
特に、橋脚の鋼板巻立て工法においては、RC製橋脚の周囲に鋼板を巻立て、概ね30〜50mmの間隙にグラウト材を充填するため良好な流動が求められるが、一般のグラウト材は通常単位容積質量が2t/m以上であることから、打設速度を早くすると鋼板に膨らむことがあった。
そこで、モルタルの単位容積質量が小さく、流動性に優れたモルタルが提案されている。例えば、モルタル中に気泡を導入する方法や軽量骨材を添加する方法が知られている。(特許文献1、2、3)
しかしながら、軽量モルタルの圧縮強度は軽量化ともに直線的に低下し、さらに起泡剤や軽量骨材の使用はコスト増となる。
また、練混ぜ水の増量は直接的にはコスト増につながらないものの、ブリーディング発生や分離抵抗性の低下が起こることがあり、分離抵抗性を向上するため増粘剤の添加も提案されている。(特許文献4、5)。
しかしながら、多量の増粘剤の添加は凝結遅延が生じ、強度発現が抑制されるといった課題があった。
特開平9−268043号公報 特開2009−161388号公報 特開2010−155755号公報 特開平7−258634号公報 特開2008−297140号公報
本発明は、軽量で流動性に優れブリーディングや材料分離がなく、鋼板巻立て工法用充填材として施工後膨らみがなく、施工性も良好で十分な強度を発現する、高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタルを提供する。
本発明は、(1)セメントと、ブレーン比表面積が6000cm/gを超えた高炉スラグ微粉末と、膨張材と、密度が0.1〜0.7kg/lの軽量骨材と、水溶性セルロース系増粘剤及びアクリル系増粘剤とを含有し、減水剤を含有しないことを特徴とする高流動軽量モルタル組成物、(2)セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100質量部中、セメントが20〜70質量部、高炉スラグ微粉末が25〜75質量部、膨張材が2〜10質量部である(1)の高流動軽量モルタル組成物、(3)セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100質量部に対して、水溶性セルロース系増粘剤が0.05〜0.8質量部、アクリル系増粘剤が0.01〜0.5質量部である(2)の高流動軽量モルタル組成物、(4)ポリオキシエチレンアルキルエーテル系粉末起泡剤を含有してなる(1)〜(3)のいずれかの高流動軽量モルタル組成物、(5)(1)〜(4)のいずれかの高流動軽量モルタル組成物に対して、50〜100質量%の水比で練混ぜてなる高流動軽量モルタル、である。
本発明の高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタルにより、軽量で流動性に優れブリーディングや材料分離がなく、十分な強度を発現し、鋼板巻立て工法用充填材として施工後膨らみは生じず、施工性に優れるなどの効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する部や%は特に規定のない限り質量基準である。
本発明で使用するセメントとは、特に限定されるものではなく、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱のポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、エコセメント、白色セメント、超速硬セメント、石灰石微粉末等を混合したフィラーセメント等が挙げられるが、短期材齢での強度発現性を考慮すると、早強ポルトランドセメントが好ましい。
セメントの使用量は、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100部中20〜70部が好ましく、25〜65部がより好ましい。20部以下だと硬化体の初期強度が不十分な場合あり、70部を超えて配合すると長期強度の確保が不十分の場合がある。
本発明で使用する高炉スラグ微粉末は、JIS A 6206で規定されたものとその高炉スラグ粉末をさらに粉砕し微粉末化したものが使用可能で、粉末度6000cm/gを超えたものである。6000cm/g以下では長期の強度発現が不十分な場合があり、モルタルの分離抵抗性が不足し、骨材が沈降する場合がある。また、12000cm/gを超えた高炉スラグ微粉末を使用しても粉砕エネルギーコストが増し不経済である。
高炉スラグ微粉末の使用量は、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100部中、25〜75部が好ましく、30〜70部がより好ましい。25部未満だと28日強度が不十分な場合あり、75部を超えて配合すると短期強度が不十分な場合がある。
東日本旅客鉄道社の「土木工事標準仕様書」で鋼板巻立て工法用充填材に求める材齢28日の圧縮強度は5N/mmとしており、品質のバラツキなどを考慮し28日強度は10N/mm以上が好ましい。短期強度には目標値はないが高いほうが好ましい。
本発明で使用する膨張材は、モルタルの乾燥ひび割れを低減するために使用されるもので、特に限定されるものではないが、アウイン系、カルシウムアルミノフェライト系、石灰系等のものが挙げられる。
膨張材の粉末度は、比表面積で4000cm/g以上が好ましく、6000cm/gがより好ましい。4000cm/g未満ではブリーディングの防止効果が十分でない場合がある。
膨張材の使用量は、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100部中、2〜10部が好ましく、3〜8部がより好ましい。2部未満ではモルタルのひび割れ防止やブリーディングの防止効果が充分できない場合があり、10部を超えて配合した場合、異常膨張を起こす場合がある。
本発明の高流動軽量モルタル組成物100部中の結合材の使用量は、95〜50部である。50部未満の場合、硬化体破壊時の変形ひずみが小さくなり、変形追従性が小さくなる場合がある。95部を超えて配合した場合は、軽量骨材が配合できず、モルタル密度の低減ができなくなる場合がある。
本発明では増粘剤を使用する。増粘剤を配合することにより、材料分離がなく単位容積質量の小さい軽量骨材を配合でき、さらに、ブリーディングを発生させずに練混ぜ水の増量ができる。これらによりモルタル組成物の軽量化が可能となる。
増粘剤としては、例えば、ヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロース系、ポリアクリル酸やポリアクリルアミド等のアクリル系、アルギン酸、β−1,3グルカン、プルラン、ウェランガム等の多糖類、ポリビニルアルコール等のポリビニル化合物等が挙げられる。
本発明では、水溶性セルロース系増粘剤とアクリル系増粘剤を併用することが好ましい。
水溶性セルロースは、粘性が大きく塑性粘度が小さく、少量で材料分離やブリーディング発生の防止に対して効果的に作用する。
しかしながら、水溶性セルロースのみで粘性を与えた場合、モルタルの広がり(フロー値)が大きく、充填した際、鋼鈑の間隙があった場合には漏れ出したり、鋼鈑にかかる側圧が大きくなってしまい、鋼鈑に膨らみが発生する場合がある。
一方、アクリル系増粘剤は、粘性の増大は小さいが、塑性粘度を上げることができる。ポリアクリルアミドは、デキストリンを含有したほうが水中での分散性が向上するので好ましい。
本発明では、水溶性セルロース系増粘剤とアクリル系増粘剤を併用することにより、材料分離抵抗性の向上、ブリーディングの抑制、高水材料比のモルタルの過度の広がり(フロー値)を抑えることができ、型枠の間隙からの漏れだし対する抵抗性の向上と、鋼鈑内部に充填したモルタルの側圧の下げることができる。
また、本発明では減水剤を含有しないことが好ましい。例えば、ナフタレン系減水剤を用いると、流動性が確保できない場合がある。また、メラミン系減水剤やポリカルボン酸系減水剤を用いると流動性が上がり過ぎ、ブリーディングの発生や材料分離を招く恐れがある。
水溶性セルロース系増粘剤の使用量は、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100部に対して0.05〜0.8部が好ましく、0.1〜0.5部がより好ましい。水溶性セルロース系増粘剤の使用量が0.05部未満では、ブリーディングが発生する場合があり、0.8部を超えると粘性が上がりすぎ充填に必要な流動性が得られない場合や、凝結遅延を起こす場合がある。
アクリル系増粘剤の使用量は、セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100部に対して、0.01〜0.5部が好ましく、0.1〜0.3部がより好ましい。アクリル系増粘剤の使用量が0.01部未満では、材料分離の発生の他、モルタルの広がりを小さくできず型枠の間隙からの漏れだし対する抵抗性の向上と、鋼鈑内部に充填したモルタルの側圧の低減ができず、0.5部を超えると塑性粘度が上がりすぎ、充填に必要な流動性が得られない場合がある。
本発明において使用する軽量骨材は、セメント組成物に使用可能な軽量骨材であれが良く、例えば黒曜石、シラス又は真珠岩等の火成岩を粉砕し過熱したパーライトやシラスバルーン等、並びにフライアッシュバルーン等が挙げられ、軽量骨材の密度が0.1〜0.7kg/lのものを使用する。軽量骨材の密度が0.7kg/lを超えるとモルタルの密度が大きくなり、鋼板巻立て工法用の充填材として用いた場合、鋼板に膨らむ場合があり、0.1kg/lを下回る場合は、他の成分を十分に配合できず、圧縮強度不足が発生する場合がある。
軽量骨材の使用量は、水と高流動軽量モルタル組成物を練混ぜた高流動軽量モルタル1000リットル中、80〜400リットルが好ましい。80リットル以下ではモルタルの密度を小さくできず、鋼鈑間隙に充填した際にハラミが生じる場合がある。また、400リットルを超えると十分な圧縮強度が得られない場合がある。
軽量骨材の最大粒径は、1.2mm以下が好ましい。1.2mmを超えると単位容積当たりの骨材粒の個数が少なくなり、プレミックス(ドライ)モルタルを製造する場合、各成分との密度差が大きいことから偏析が生じる場合がある。
本発明では、高流動軽量モルタル組成物に対して50〜100%、より好ましくは60〜80%の水比で練混ぜる。50%未満だとモルタル密度を十分に小さくすることができず、反対に100%を超えると圧縮強度が十分でなくなる場合がある。
本発明では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系粉末起泡剤を配合することができる。モルタル密度の軽量化は起泡剤によっても調整でき、さらに微細な空気をモルタル組成物中に導入することで、分離抵抗性を向上することができる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル系粉末起泡剤の使用量は、高流動軽量モルタル組成物100部に対して0.05〜0.50部が好ましく、0.10〜0.20部がより好ましい。0.05部未満だと起泡剤添加によるモルタル密度の軽量化の効果は小さく、0.5部を超えても空気導入量が頭打となりさらなる軽量化にはならない場合がある。
本発明では、高流動軽量モルタル組成物をドライブレンドしたプレミックスタイプとすることができる。プレミックスタイプとすることにより品質安定化や、施工現場においては水のみを用意し練混ぜることで施工でき簡便で好ましい。
本発明では、モルタル・コンクリートで一般的に使用する減水剤は使用しない。減水剤を使用すると所定の流動性を得るための練混ぜ水量が減少してしまい、モルタルの密度の減量させるための必要な練混ぜ水の増量ができなくなる。
本発明では、構造物と一体化させるためや、まだ固まらない状態のモルタルが沈下や収縮するのを抑止するためにガス発泡物質を使用することができる。
ガス発泡物質としては、ステアリン酸で表面処理した燐片状のアルミニウム粉末やアトマイズ製法で製造したアルミニウム粉末や、アゾ化合物、ニトロソ化合物、及びヒドラジン誘導体等のアルカリ雰囲気下で窒素ガスを発泡する物質や、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、及び過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過ホウ酸ナトリウムや過ホウ酸カリウム等の過ホウ酸塩、過マンガン酸ナトリウムや過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸塩、並びに、過酸化水素等の過酸化物質が使用可能である。
ガス発泡物質の使用量は、結合材100部に対してアルミニウム粉末は0.0005〜0.003部、窒素ガス発泡物質は0.01〜0.5部、過酸化物質は0.01〜0.1部が好ましい。
また、本発明の高流動軽量モルタル組成物に通常使用する細骨材を使用してもよい。細骨材として川砂、砕砂等が使用でき、プレミックスモルタルをするときは乾燥砂が好ましい。
さらに、各種添加材(剤)、気泡剤、ベントナイト等の粘土鉱物、シリカ質微粉末、炭酸カルシウムのうち1種又は2種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
「実験例1」
表1に示した、セメント、各種高炉スラグ(高炉水砕スラグ)微粉末、膨張材5部からなる結合材100部に対して、軽量骨材A10部、細骨材25部、増粘剤A0.3部、増粘剤B0.2部をV型ブレンダーにて均一に混合し、20℃の室内で、その高流動軽量モルタル組成物100部に対して水65部を加えミキサで練混ぜて高流動軽量モルタルとし、流動性(J14漏斗値)と圧縮強度を測定した。結果を表1に併記する。
(使用材料)
セメント:早強ポルトランドセメント、市販品
高炉スラグ微粉末A:ブレーン比表面積3980cm/g(日鉄住金鉱化社製 商品名:エスメント4000ブレーン)
高炉スラグ微粉末B:ブレーン比表面積6180cm/g(日鉄住金鉱化社製 商品名:エスメントスーパー6000ブレーン)
高炉スラグ微粉末C:ブレーン比表面積7860cm/g(日鉄住金鉱化社製 商品名:エスメントスーパー8000ブレーン)
高炉スラグ微粉末D:ブレーン比表面積10500cm/g(日鉄住金鉱化社製 商品名:エスメントスーパー10000ブレーン)
高炉スラグ微粉末E:ブレーン比表面積11820cm/g(日鉄住金鉱化社製 エスメントスーパー10000ブレーンをミルで粉砕したもの)
膨張材:アウイン系、比表面積6110cm/g(電気化学工業社製CSA#20をミルで粉砕したもの)
軽量骨材A:真珠岩系軽量骨材1.2mm全通、密度0.26g/l(市販品)
増粘剤A:水溶性セルロース系増粘剤、市販品、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2%水溶液、粘度32000mPa・s
増粘剤B:アクリル系増粘剤、市販品、ポリアクリルアミド80%、デキストリン6%、硫酸ナトリウム14%、平均分子量30万
細骨材:石灰石粉砕品0.6mm全通
Figure 2015202964
表1によれば、本発明の実施例の範囲内で短期強度、長期強度も優れていることが分かる。
(測定方法)
流動性:JSCE−F541に準じてJ14漏斗値を測定。
圧縮強度:JSCE−G505に準じて測定。
「実験例2」
表2に示すセメント、膨張材と、高炉スラグ微粉末D50部を用いたこと以外は実験例1と同様に行い、流動性(J14漏斗値)、ブリーディング、異常膨張の有無を測定した。結果を表2に併記する。
(測定方法)
ブリーディング:JSCE−F533に準じて測定した。ブリーディング発生のないものを○、発生したものを×とした。
異常膨張:硝子板上に直径φ100mm×厚み10mmのモルタルを作製し、JIS R5201の安定性試験の方法に準じて膨張性のひび割れを測定した。モルタルひび割れが発生しないものを○、発生したものを×とした。
Figure 2015202964
表2によれば、本発明の実施例の範囲内でブリーディングの発生がなく、異常膨張もないことが分かる。
「実験例3」
増粘剤の種類と量を表3に示すように変え、20℃の室内で、高流動軽量モルタル組成物100部に対して表3に示す水を加え、ミキサで練混ぜて高流動軽量モルタルとしたこと以外は実験例1と同様に試験した。流動性、ブリーディング(実験例2と同様)以外に、静置フロー値、材料分離の有無、モルタル密度を測定した。また、高流動軽量モルタル組成物100部に対して、表3に示す種類と量の減水剤を添加して同様に試験した。結果を表3に併記する。
(使用材料)
減水剤A:ナフタレン系「マイティー100」(花王株式会社製)
減水剤B:メラミン系「メルメントF10M」(BASFジャパン社製)
減水剤C:ポリカルボン酸系「メルフラックス2651F」(BASFジャパン社製)
(測定方法)
静置フロー値:JISR5202のフロー試験の15回の落下運動をしないフロー値。
材料分離:ペースト層の浮きや、細骨材の沈降の有無を目視で観察。材料分離の発生がなかったものを○、発生したものを×とした。
モルタル密度:JIS A 1171準じ測定した。
Figure 2015202964
表3によれば、本発明の水溶性セルロース系増粘剤とアクリル系増粘剤を併用することで、流動性と静置フロー値のバランスがよく、ブリーディングと材料分離発生の双方を抑制できることが分かる。また、減水剤を併用すると流動性が低下したり、ブリーディングや材料分離が起きることが分かる。
「実験例4」
実験例1の実験No.1-7の高流動軽量モルタル組成物について、表4に示す軽量骨材と細骨材を用いたこと以外は実験例1と同様に試験した。20℃の室内で、その高流動軽量モルタル組成物100部に対して水65部を加えミキサで練混ぜて高流動軽量モルタルとし、流動性(J14漏斗値)、圧縮強度、実験例3と同様にモルタル密度、さらに、鋼鈑内部に充填し鋼鈑の膨らみを計測した。結果を表4に併記する。
(使用材料)
軽量骨材B:真珠岩系軽量骨材1.2mm全通、密度0.13kg/l(市販品)
軽量骨材C:真珠岩系軽量骨材1.2mm全通、密度0.48kg/l(市販品)
軽量骨材D:真珠岩系軽量骨材1.2mm全通、密度0.67kg/l(市販品)
(試験方法)
鋼鈑の膨らみ:□50×50cm×高さ2mのコンクリート柱に間隙幅40mmでt=4.5mm鋼鈑を巻き立て、その間隙にモルタルを0.8m/hの速度で連続的に充填した。充填終了後、高さ1m部の鋼鈑の変位量を確認した。変位量が5mm未満を小、5〜10mmを中、10mm超を大とした。
Figure 2015202964
表4より、本発明の範囲では圧縮強度も高く、鋼鈑の膨らみが小さいことが分かる。
「実験例5」
高流動軽量モルタル組成物100部に対して、表5に示す量の起泡剤を使用し、高流動軽量モルタル組成物100部に対して水65部を加えミキサで練混ぜて高流動軽量モルタルとしたこと以外は実験例1と同様に試験し、流動性とモルタル密度(実験例4と同様)、圧縮強度を測定した。結果を表5に示す。
(使用材料)
起泡剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル系粉末起泡剤(市販品:
分子内に平均50個のエチレンオキシド単位を有するセテアリルアルコールをベースとした脂肪アルコールポリグリコールエーテル)
Figure 2015202964
表5によれば、起泡剤を添加することでモルタル密度の軽量化が可能であるが、0.5部を超えて添加しても、軽量化の効果は小さい。
本発明の高流動軽量モルタル組成物及びそれを用いた高流動軽量モルタルにより、軽量で流動性に優れブリーディングや材料分離がなく、十分な強度を発現し、鋼板巻立て工法用充填材として施工後膨らみは生じず、施工性に優れるなどの効果を奏するので、土木、建築分野に広範に使用することができる。

Claims (5)

  1. セメントと、ブレーン比表面積が6000cm/gを超えた高炉スラグ微粉末と、膨張材と、密度が0.1〜0.7kg/lの軽量骨材と、水溶性セルロース系増粘剤及びアクリル系増粘剤とを含有し、減水剤を含有しないことを特徴とする高流動軽量モルタル組成物。
  2. セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100質量部中、セメントが20〜70質量部、高炉スラグ微粉末が25〜75質量部、膨張材が2〜10質量部である請求項1に記載の高流動軽量モルタル組成物。
  3. セメントと高炉スラグ微粉末と膨張材からなる結合材100質量部に対して、水溶性セルロース増粘剤が0.05〜0.8質量部、ポリアクリルアミド系増粘剤が0.01〜0.5質量部である請求項2に記載の高流動軽量モルタル組成物。
  4. ポリオキシエチレンアルキルエーテル系粉末起泡剤を含有してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の高流動軽量モルタル組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高流動軽量モルタル組成物に対して、50〜100質量%の水比で練混ぜてなる高流動軽量モルタル。
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