JP2011068546A - 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体 - Google Patents

高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体 Download PDF

Info

Publication number
JP2011068546A
JP2011068546A JP2010099131A JP2010099131A JP2011068546A JP 2011068546 A JP2011068546 A JP 2011068546A JP 2010099131 A JP2010099131 A JP 2010099131A JP 2010099131 A JP2010099131 A JP 2010099131A JP 2011068546 A JP2011068546 A JP 2011068546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
cement composition
strength
mortar
high strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010099131A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5650925B2 (ja
Inventor
Yuji Mitani
裕二 三谷
Hikoji Hyodo
彦次 兵頭
Shinpei Maehori
伸平 前堀
Mitsuru Tanimura
充 谷村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2010099131A priority Critical patent/JP5650925B2/ja
Publication of JP2011068546A publication Critical patent/JP2011068546A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5650925B2 publication Critical patent/JP5650925B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】水結合材比を極めて低下させたとしても、高い流動性及び強度発現性を発揮することのできる高強度セメント組成物及び当該高強度セメント組成物を硬化させてなる高強度セメント質硬化体を提供する。
【解決手段】高強度セメント組成物は、2CaO・SiO含有量が30〜60質量%であって、3CaO・Al含有量が7質量%以下であるポルトランドセメントと、BET比表面積が5〜15m/gのポゾラン質微粉末と、石膏とを含み、当該組成物中に含まれる全石膏量が、SO換算で3.5〜6質量%である。これにより、優れた流動性を発揮し得るとともに、極めて高い強度発現性を発揮することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体に関するものである。
近年、超高層建築構造物等の用途に用いられるコンクリートとして、圧縮強度80〜120N/mm又はそれ以上の超高強度コンクリートが実用化されている。このような超高強度コンクリートを製造するために、水結合材比を低下させるとともに、シリカフュームを混和材として使用してなるセメント組成物が提案されており(特許文献1参照)、これにより、ポゾラン反応を生じさせ、コンクリートの強度を向上させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載のセメント組成物では、混和材として使用されるシリカフュームが超微粒子であるため、二次凝集を起こしやすく、コンクリート中でのシリカフュームの分散性が悪いという問題があった。
また、コンクリートにおける水結合材比を25%以下にすると、流動性が低下してしまい、汎用ミキサでの混練が困難であるという問題もあった。そこで、コンクリートの流動性を向上させるために減水剤の添加率を上昇させると、コストアップや凝結遅延を招くという問題もあった。
このような問題を解決するために、従来、特定のポルトランドセメントと所定のシリカフュームとからなり、高強度かつ高ワーカビリティーを有するコンクリート等を簡便に製造することのできるセメント組成物が提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−58701号公報 特開2008−81357号公報
上記特許文献2に記載のセメント組成物から得られるコンクリート等は、十分な圧縮強度を発現することができ、かつ十分な流動性を有するものであるものの、より優れた流動性及び強度発現性を有するセメント組成物が望まれている。
特に、都市部における超高層建築構造物等の用途に使用される超高強度セメント組成物としては、より優れた流動性及び強度発現性を有するものが望まれている現状がある。
一般に、モルタルやコンクリートの強度を向上させるためには、水セメント比(水結合材比)を低下させることが考えられるが、上記特許文献2に記載のセメント組成物では、水セメント比を15%以下にまで低下させると、コンクリートの粘性が上昇してしまい、流動性が低下してしまうという問題がある。流動性を向上させるために減水剤の添加量を増加させると、コストアップや凝結遅延が生じてしまい、上記特許文献1に記載のセメント組成物と同様の問題が生じてしまう。
そこで、上記のような問題点に鑑みて、本発明は、水結合材比を極めて低下させたとしても、高い流動性及び強度発現性を発揮することのできる高強度セメント組成物及び当該高強度セメント組成物を硬化させてなる高強度セメント質硬化体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、2CaO・SiO含有量が30〜60質量%であって、3CaO・Al含有量が7質量%以下であるポルトランドセメントと、BET比表面積が5〜15m/gのポゾラン質微粉末と、石膏とを含むセメント組成物であって、前記組成物中に含まれる全石膏量が、SO換算で3.5〜6質量%であることを特徴とする高強度セメント組成物を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、当該高強度セメント組成物から得られるモルタルやコンクリートの水結合材比(セメント組成物に対する水の質量比)を17質量%以下、特に15質量%以下としても、モルタルやコンクリートの粘性を上昇させることがなく、高い流動性を確保することができるため、ハンドリング性を優れたものとすることができ、かつ優れた強度発現性を発揮することができる。
なお、本発明において「セメント組成物」には、例えば、細骨材及び粗骨材を含まないセメント組成物;少なくとも細骨材を含み、粗骨材を含まないモルタル組成物;少なくとも細骨材及び粗骨材を含むコンクリート組成物等が含まれる。
上記発明(請求項1)においては、前記ポゾラン質微粉末の含有量が、12〜21質量%であるのが好ましい(請求項2)。かかる発明(請求項2)によれば、ポゾラン質微粉末の含有量が上記範囲内であることで、高強度セメント組成物から得られるモルタルやコンクリートの水セメント比を17質量%以下、特に15質量%以下としても、より高い流動性を確保することができるとともに、高い強度発現性を発揮することができる。
上記発明(請求項1,2)においては、前記組成物に対して9〜17質量%の水が添加されてなるのが好ましい(請求項3)。かかる発明(請求項3)のように、水結合材比(セメント組成物に対する水の質量比)を極めて低下させることで、圧縮強度の極めて高いモルタルやコンクリート等を得ることができ、かつモルタルやコンクリート等の粘性を上昇させることがなく、高い流動性を確保することができる。
上記発明(請求項1〜3)においては、前記高強度セメント組成物から得られるモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度が215N/mm以上であるのが好ましく(請求項4)、前記高強度セメント組成物から得られるコンクリート供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度が200N/mm以上であるのが好ましい(請求項5)。
上記発明(請求項4,5)に係る高強度セメント組成物によれば、圧縮強度が極めて高く、流動性に優れたモルタルやコンクリート等を得ることができる。
なお、本発明において「85℃履歴養生」とは、モルタル供試体又はコンクリート供試体の材齢初期(24時間)における供試体温度を85℃とし、実際のコンクリート構造物の内部温度と同様の温度履歴をモルタル供試体又はコンクリート供試体に与えて行う養生を意味する。
また、本発明は、上記発明(請求項1〜5)に係る高強度セメント組成物を硬化させてなることを特徴とする高強度セメント質硬化体を提供する(請求項6)。かかる発明(請求項6)によれば、圧縮強度の極めて高いセメント質硬化体(モルタル硬化体、コンクリート硬化体等)を提供することができる。
本発明によれば、水結合材比(セメント組成物に対する水の質量比)を極めて低下させたとしても、高い流動性及び強度発現性を発揮することのできる高強度セメント組成物及び当該高強度セメント組成物を硬化させてなる高強度セメント質硬化体を提供することができる。
実施例1〜4及び比較例1〜3のモルタル供試体のモルタルフロー及び200mmフロー到達時間を示すグラフである。 実施例及び比較例のモルタル供試体及びコンクリート供試体の養生条件である温度履歴を示すグラフである。 実施例1〜4及び比較例1〜3のモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度を示すグラフである。 実施例5〜10のモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度を示すグラフである。 実施例11〜18のモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度を示すグラフである。 実施例19〜25のコンクリート供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る高強度セメント組成物は、所定の低発熱型ポルトランドセメント、ポゾラン質微粉末及び石膏を含むものである。
上記低発熱型ポルトランドセメントは、2CaO・SiO(以下、「CS」という。)含有量が30〜60質量%のものである。CS含有量が30質量%未満であると、所望の流動性を確保するのが困難となってしまい、60質量%を超えると、初期の強度発現性が低下してしまう。
また、上記低発熱型ポルトランドセメントは、3CaO・Al(以下、「CA」という。)含有量が7質量%以下、好ましくは5質量%以下のものである。CA含有量が7質量%以下であることで、所望の流動性を確保することができる。
さらに、上記低発熱型ポルトランドセメントにおける3CaO・SiO(CS)含有量は特に限定されないが、50質量%以下であるのが好ましい。
なお、上記低発熱型ポルトランドセメントは、所定のポルトランドセメントクリンカと石膏との混合粉砕物であって、当該低発熱型ポルトランドセメントにおける石膏の含有量は、SO換算で3質量%以下である。
本実施形態に係る高強度セメント組成物中に含まれるポゾラン質微粉末としては、例えば、シリカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。一般に、シリカフュームやシリカダストは、その平均粒径が1.0μm以下であり、高強度セメント組成物を調製するに際して粉砕等をする必要がなく、本実施形態におけるポゾラン質微粉末として好適に用いることができる。
ポゾラン質微粉末のBET比表面積は、5〜15m/gであり、好ましくは7〜13m/gである。BET比表面積が5m/g未満であると、反応性が低下して初期強度発現が不十分になるおそれがあり、15m/gを超えると、流動性の低下を招くおそれがある。
高強度セメント組成物中におけるポゾラン質微粉末の配合割合は、9〜24質量%であるのが好ましく、12〜21質量%であるのがより好ましく、15〜18質量%であるのが特に好ましい。ポゾラン質微粉末の配合割合が9質量%未満であると、低水結合材比(セメント組成物に対する水の質量比、例えば、17%以下、特に15%以下)の配合条件においてモルタルやコンクリート等の粘性が上昇し、流動性が低下してしまうおそれがあり、24質量%を超えると、モルタルやコンクリート等の強度発現性が低下してしまうおそれがある。
本実施形態に係る高強度セメント組成物に含まれる石膏としては、例えば、無水石膏、半水石膏、二水石膏等が挙げられる。
高強度セメント組成物中における石膏の配合量は、高強度セメント組成物中の全石膏量がSO換算で3.5〜6質量%、好ましくは3.5〜5質量%になるように、適宜決定すればよい。高強度セメント組成物中の全石膏量がSO換算で3.5質量%未満では粘性が高くなり、また6質量%を超えると材料分離が生じやすくなる。その結果として、モルタルやコンクリート等の充填性が低下してしまう。
高強度セメント組成物中に含まれる低発熱型ポルトランドセメントには、上述したように、SO換算で3質量%以下の石膏が含まれる。したがって、高強度セメント組成物における低発熱型ポルトランドセメントの配合量に応じて、高強度セメント組成物中の全石膏量が上記範囲(SO換算で3.5〜6質量%)になるように石膏を配合すればよい。言い換えれば、本実施形態に係る高強度セメント組成物中における低発熱型ポルトランドセメントに由来する石膏量と、添加する石膏量との合計含有量(SO換算量)が、3.5〜6質量%であればよい。
本実施形態に係る高強度セメント組成物は、水及び細骨材、並びに所望により粗骨材や各種混和剤を配合して混練し、硬化させることで高強度セメント質硬化体を得ることができる。
上記水の配合量(水結合材比)は、高強度セメント組成物の全量に対して9〜17質量%であるのが好ましく、9.5〜15質量%であるのがより好ましい。水結合材比が9質量%未満であると、所望の流動性を確保するために減水剤の添加率を増加させる必要があり、それによりコストアップや凝結遅延が生じるおそれがある。また、17質量%を超えると、得られるセメント質硬化体の圧縮強度が低下するおそれがある。
本実施形態において使用し得る細骨材としては、特に限定されず、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂等の砂系細骨材;各種スラグ細骨材;各種軽量細骨材;各種重量細骨材;再生細骨材又はこれらの混合物等を用いることができる。
本実施形態において所望により配合され得る粗骨材としては、特に限定されるものではなく、砂利、砕石、各種軽量粗骨材、各種重量粗骨材、各種スラグ粗骨材、再生粗骨材又はこれらの混合物等を用いることができる。
また、本実施形態において所望により配合され得る各種混和剤としては、特に水の配合量を極めて少なくし(9〜17質量%、特に9.5〜15質量%)、かつ所定のフロー(モルタルフロー、スランプフロー等)を確保するために、減水剤を用いるのが好ましい。なお、減水剤の配合量は、所定のフローを確保し得るように適宜決定すればよい。
当該減水剤としては、例えば、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係る高強度セメント組成物は、当該組成物から得られるモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度(JIS−A1108に準拠して測定)が215N/mm以上であるのが好ましく、220N/mm以上であるのがより好ましく、特に225N/mm以上であるのが好ましい。また、当該組成物から得られるコンクリート供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度(JIS−A1108に準拠して測定)が200N/mm以上であるのが好ましく、特に210N/mm以上であるのが好ましい。このように、本実施形態に係る高強度セメント組成物であれば、得られるセメント質硬化体において優れた強度発現性を発揮することができる。
また、本実施形態に係る高強度セメント組成物は、当該高強度セメント組成物から得られるモルタルのモルタルフロー200mm到達時間が2.5〜3.5秒であり、優れた流動性を発揮することができる。
上述した本実施形態に係る高強度セメント組成物は、水の配合量を低下させたとしても(高強度セメント組成物に対して9〜17質量%、特に9.5〜15質量%)、減水剤の添加率を増加させることなく優れた流動性を発揮することができるとともに、当該高強度セメント組成物から得られるセメント質硬化体は、極めて優れた圧縮強度を発現することができる。したがって、本実施形態に係る高強度セメント組成物は、特に超高層建築構造物用コンクリート等として好適に用いることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〜4,比較例1〜3〕
中庸熱ポルトランドセメントC(太平洋セメント社製,ブレーン比表面積:3.21cm/g,CS含有量:36質量%,CA含有量:4質量%)、シリカフュームSF(BET比表面積:10.1m/g)、無水石膏AG、細骨材S(砕砂,密度:2.56g/cm、吸水率:1.30%)、高性能減水剤SP(BASFポゾリス社製,製品名:SP−8HU)及び水W(水道水)を材料として用い、表1に示す配合に従って、モルタル組成物(実施例1〜4,比較例1〜3)を作製した。
なお、表1中、SO量(質量%)は、セメント組成物B(中庸熱ポルトランドセメントC、シリカフュームSF及び無水石膏AG)中における全石膏量(SO換算)の質量比を表し、SF配合比(質量%)は、セメント組成物Bの質量に対するシリカフュームSFの質量比を表し、W/B(質量%)は、セメント組成物Bの質量に対する水Wの質量の比(水結合材比)を表すものである。また、各モルタル組成物(実施例1〜4,比較例1〜3)において、JIS−R5201に準拠して測定されるモルタルフローが280mm±10mmになるように、高性能減水剤SPの配合量を調整した。
Figure 2011068546
[200mmフロー到達時間の測定]
上述のようにして得られたモルタル組成物(実施例1〜4、比較例1〜3)について、JIS−R5201に準拠してモルタルフローを測定するに際し、スランプコーンを完全に引き上げてから、モルタルフローが200mmに到達するまでの時間(200mmフロー到達時間(sec))を測定した。
結果を表2及び図1に示す。
Figure 2011068546
表2及び図1に示すように、セメント組成物中の全石膏量(SO換算量)が3.5〜6質量%となるように石膏を添加してなる実施例1〜4のモルタル組成物は、モルタルフローを同様に設定した比較例1〜3のモルタル組成物に比して200mmフロー到達時間が極めて短時間であり、流動性に優れることが判明した。
[圧縮強度の測定]
上述のようにして得られたモルタル組成物(実施例1〜4、比較例1〜3)について、JIS−A1108に準拠して圧縮強度を測定した。なお、モルタル組成物の養生条件は、図2に示すような温度履歴を示す85℃履歴養生により行った。
結果を表3及び図3に示す。
Figure 2011068546
表3及び図3に示すように、実施例1〜4のモルタル組成物は、85℃履歴養生後の圧縮強度が230N/mm以上であり、比較例1〜3のモルタル組成物に比して優れた強度発現性を有することが判明した。このように、セメント組成物中の全石膏量がSO換算で3.5〜6質量%になるように石膏を配合することで、強度発現性及び流動性に優れたセメント組成物とすることができることが確認された。
〔実施例5〜10〕
実施例1〜4及び比較例1〜3と同一の材料を用い、表4に示す配合に従って、モルタル組成物(実施例5〜10)を作製した。各モルタル組成物(実施例5〜10)における高性能減水剤SPの配合量は、実施例2のモルタル組成物における高性能減水剤の配合量と同一にした。
なお、表4中、SF配合比(質量%)は、セメント組成物B(中庸熱ポルトランドセメントC、シリカフュームSF及び無水石膏AG)の質量に対するシリカフュームSFの質量比を表し、SO量(質量%)は、セメント組成物B中における全石膏量(SO換算)の質量比を表し、W/B(質量%)は、セメント組成物Bの質量に対する水Wの質量の比(水結合材比)を表すものである。
Figure 2011068546
[圧縮強度の測定]
上述のようにして得られたモルタル組成物(実施例5〜10)について、JIS−A1108に準拠して圧縮強度を測定した。なお、モルタル組成物の養生条件は、図2に示すような温度履歴を示す85℃履歴養生により行った。
結果を表5及び図4に示す。
Figure 2011068546
表5及び図4に示すように、セメント組成物中のシリカフュームの配合比を9〜24質量%とすることで、85℃履歴養生後において高い圧縮強度を発現することができ、シリカフュームの配合比を12〜21質量%とすることで(実施例6〜9)、85℃履歴養生後において220N/mm以上と高い圧縮強度を発現し得ることが判明し、特にシリカフュームの配合比を15〜18質量%とすることで(実施例7,8)、85℃履歴養生後において225N/mm以上と極めて高い圧縮強度を発現し得ることが判明した。
〔実施例11〜18〕
実施例1〜4及び比較例1〜3と同一の材料を用い、表6に示す配合に従って、モルタル組成物(実施例11〜18)を作製した。各モルタル組成物(実施例11〜18)において、JIS−R5201に準拠して測定されるモルタルフローが280mm±10mmになるように、高性能減水剤の配合量を調整した。
なお、表6中、SF配合比(質量%)は、セメント組成物B(中庸熱ポルトランドセメントC、シリカフュームSF及び無水石膏AG)の質量に対するシリカフュームSFの質量比を表し、SO量(%)は、セメント組成物B中における全石膏量(SO換算)の質量比を表し、W/B(質量%)は、セメント組成物Bの質量に対する水Wの質量の比(水結合材比)を表すものである。
Figure 2011068546
[圧縮強度の測定]
上述のようにして得られたモルタル組成物(実施例11〜18)について、JIS−A1108に準拠して圧縮強度を測定した。なお、モルタル組成物の養生条件は、図2に示すような温度履歴を示す85℃履歴養生により行った。
結果を表7及び図5に示す。
Figure 2011068546
表7及び図5に示すように、水結合材比を9〜17%とすることで、85℃履歴養生後において215N/mm以上の高い圧縮強度を発現し得ることが判明し、10〜15%(実施例12〜17)とすることで、220N/mm以上の高い圧縮強度を発現し得ること、特に11〜14%(実施例13〜16)とすることで、極めて高い圧縮強度を発現し得ることが判明した。
以上の結果から、CS含有量が30〜60質量%、CA含有量が7質量%以下であるポルトランドセメント、シリカフューム等のポゾラン質微粉末及び石膏を含むセメント組成物中の全石膏量をSO換算で3.5〜6質量%とすることで、優れた流動性及び強度発現性を発揮することが判明した。また、シリカフューム等のポゾラン質微粉末の配合比をセメント組成物中15〜18質量%とすることで、特に優れた強度発現性を発揮し得ることが判明した。さらに、水結合材比を10〜15質量%とすることで、極めて優れた強度発現性を発揮し得ることが判明した。
〔実施例19〜25〕
実施例1〜4及び比較例1〜3と同一の材料を用い、さらに粗骨材G(砕石,密度:2.64g/cm,実績率:59%,粗骨材最大粒径:10mm)を用いて、表8に示す配合に従って、コンクリート組成物(実施例19〜25)を作製した。各コンクリート組成物(実施例19〜25)において、JIS−A1150に準拠して測定されるスランプフローが725mm±100mmになるように、高性能減水剤の配合量を調整した。
なお、表8中、SF配合比(質量%)は、セメント組成物B(中庸熱ポルトランドセメントC、シリカフュームSF及び無水石膏AG)の質量に対するシリカフュームSFの質量比を表し、SO量(%)は、セメント組成物B中における全石膏量(SO換算)の質量比を表し、W/B(質量%)は、セメント組成物Bの質量に対する水Wの質量の比(水結合材比)を表すものである。
Figure 2011068546
[圧縮強度の測定]
上述のようにして得られたコンクリート組成物(実施例19〜25)について、JIS−A1108に準拠して圧縮強度を測定した。なお、コンクリート組成物の養生条件は、図2に示すような温度履歴を示す85℃履歴養生により行った。
結果を表9及び図6に示す。
Figure 2011068546
表9及び図6に示すように、水結合材比を9〜13%とすることで、85℃履歴養生後において200N/mm以上の高い圧縮強度を発現し得ることが判明し、特に9.5〜12%(実施例20〜24)とすることで、極めて高い圧縮強度を発現し得ることが判明した。
本発明の高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体は、超高層建築構造物用の超高強度コンクリート等として有用である。

Claims (6)

  1. 2CaO・SiO含有量が30〜60質量%であって、3CaO・Al含有量が7質量%以下であるポルトランドセメントと、BET比表面積が5〜15m/gのポゾラン質微粉末と、石膏とを含む高強度セメント組成物であって、
    前記組成物中に含まれる全石膏量が、SO換算で3.5〜6質量%であることを特徴とする高強度セメント組成物。
  2. 前記ポゾラン質微粉末の含有量が、9〜24質量%であることを特徴とする請求項1に記載の高強度セメント組成物。
  3. 前記組成物に対して9〜17質量%の水が添加されて用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の高強度セメント組成物。
  4. 前記高強度セメント組成物から得られるモルタル供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度が215N/mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高強度セメント組成物。
  5. 前記高強度セメント組成物から得られるコンクリート供試体における85℃履歴養生後の圧縮強度が200N/mm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高強度セメント組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の高強度セメント組成物を硬化させてなることを特徴とする高強度セメント質硬化体。
JP2010099131A 2009-08-31 2010-04-22 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体 Active JP5650925B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010099131A JP5650925B2 (ja) 2009-08-31 2010-04-22 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009199328 2009-08-31
JP2009199328 2009-08-31
JP2010099131A JP5650925B2 (ja) 2009-08-31 2010-04-22 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011068546A true JP2011068546A (ja) 2011-04-07
JP5650925B2 JP5650925B2 (ja) 2015-01-07

Family

ID=44014208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010099131A Active JP5650925B2 (ja) 2009-08-31 2010-04-22 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5650925B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013220959A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Tokuyama Corp 硬化性組成物の製造方法
JP2013234087A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Tokuyama Corp 硬化性組成物の製造方法
JP2014166927A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Taiheiyo Cement Corp セメント含有粉体組成物および水硬性組成物
JP2015048288A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 住友大阪セメント株式会社 高強度コンクリートの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004168604A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Taiheiyo Cement Corp セメント
JP2005170781A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Mitsubishi Materials Corp 高強度セメント技術
JP2006248828A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Taiheiyo Material Kk 高強度モルタル・コンクリート用混和材及びモルタル・コンクリート組成物
JP2008081357A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Taiheiyo Cement Corp セメント組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004168604A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Taiheiyo Cement Corp セメント
JP2005170781A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Mitsubishi Materials Corp 高強度セメント技術
JP2006248828A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Taiheiyo Material Kk 高強度モルタル・コンクリート用混和材及びモルタル・コンクリート組成物
JP2008081357A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Taiheiyo Cement Corp セメント組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
笠井芳夫, コンクリート総覧, JPN6013062528, 10 June 1998 (1998-06-10), pages 90頁, ISSN: 0002931021 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013220959A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Tokuyama Corp 硬化性組成物の製造方法
JP2013234087A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Tokuyama Corp 硬化性組成物の製造方法
JP2014166927A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Taiheiyo Cement Corp セメント含有粉体組成物および水硬性組成物
JP2015048288A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 住友大阪セメント株式会社 高強度コンクリートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5650925B2 (ja) 2015-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5165873B2 (ja) 鉄筋継手用充填材を用いた鉄筋継手充填施工方法
JP4834574B2 (ja) 高流動性コンクリート用セメント組成物および高流動性コンクリート組成物
JP7372491B2 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP2018193280A (ja) 早強性超高強度グラウト組成物
JP2004203733A (ja) モルタル・コンクリートの製造方法、及びモルタル・コンクリートの製造に用いられるセメント
JP5588613B2 (ja) セメントモルタル
JP5650925B2 (ja) 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体
TWI778211B (zh) 高強度灌漿材料組成物和使用其的高強度灌漿砂漿、以及高強度灌漿砂漿的製造方法
JP5432431B2 (ja) 高強度グラウト材
JP2008081357A (ja) セメント組成物
JP4585905B2 (ja) モルタル又はコンクリート
JP2011136863A (ja) 超高強度グラウト組成物
JP7369849B2 (ja) セメント組成物
JP5160762B2 (ja) グラウト用セメントモルタル組成物
JP5455832B2 (ja) セメント組成物
JP5712497B2 (ja) プレミクスモルタル製品製造時の二酸化炭素排出量削減方法
JP6109606B2 (ja) セメント含有粉体組成物の製造方法
JP6983522B2 (ja) セメント組成物
JP6626363B2 (ja) 無収縮グラウト組成物
JP2006282442A (ja) 速硬性高流動モルタル
JP2019123650A (ja) 高強度セメント及び高強度コンクリート
JP5160763B2 (ja) セメントモルタル組成物
JP2014166927A (ja) セメント含有粉体組成物および水硬性組成物
JP2013043813A (ja) コンクリート組成物
JP7046563B2 (ja) 水硬性組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5650925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250