JP6109606B2 - セメント含有粉体組成物の製造方法 - Google Patents

セメント含有粉体組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6109606B2
JP6109606B2 JP2013043735A JP2013043735A JP6109606B2 JP 6109606 B2 JP6109606 B2 JP 6109606B2 JP 2013043735 A JP2013043735 A JP 2013043735A JP 2013043735 A JP2013043735 A JP 2013043735A JP 6109606 B2 JP6109606 B2 JP 6109606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
cementitious material
mass
particle size
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013043735A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014172762A (ja
Inventor
真悟 杉山
真悟 杉山
森 寛晃
寛晃 森
前堀 伸平
伸平 前堀
充 谷村
充 谷村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2013043735A priority Critical patent/JP6109606B2/ja
Publication of JP2014172762A publication Critical patent/JP2014172762A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6109606B2 publication Critical patent/JP6109606B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

本発明は、100N/mm以上の超高強度を発現する水硬性組成物製造するためのセメント含有粉体組成物の製造方法に関する。
従来、100N/mm以上の超高強度のモルタルまたはコンクリートを製造する方法の一つとして、水硬性組成物の水結合材比を小さくし、シリカフューム等の微粉混和材を使用する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、石英または長石を主成分とし、比重が2.58以上、ショア硬度が90以上、圧縮強度が2000kgf/cm以上の物理的性質を有する骨材を用い、水結合材比が25%以下で、混和材としてSiO2を90%以上含有するシリカフュームをセメント重量の5〜20%混入し、かつ、高性能AE減水剤を用いて調合するモルタル・コンクリートの製造方法が記載されている。上記シリカフュームは、非晶質の二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とし、BET比表面積が15m/g以上の微粒子である。
また、特許文献2には、(A)ブレーン比表面積2,500〜5,000cm/gのセメント100重量部と、(B)BET比表面積5〜25m/gの微粒子10〜40重量部と、(C)ブレーン比表面積3,000〜30,000cm/gで、かつ上記セメントよりも大きなブレーン比表面積を有する無機粒子20〜55重量部と、(D)粒径2mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含有量が2.0重量%以下である骨材とを含む水硬性組成物であって、上記骨材(D)の配合量が、上記セメント(A)と上記微粒子(B)と上記無機粒子(C)の合計量100重量部に対して30〜130重量部である水硬性組成物が記載されている。
特開平5−58701号公報 特開2002−338324号公報
超高強度の水硬性組成物(例えば、モルタル、コンクリート)を製造する目的で、シリカフューム等の微粉混和材を使用した場合、モルタル等の流動性、及び作業性を向上させるために減水剤の使用量が多くなる。しかし、減水剤の使用量が多くなると、コストが高くなるとともに、モルタル等を製造する際の混練時間が長くなるという問題があった。
そこで、本発明は、減水剤の使用量を少なくしても、流動性及び作業性が低下せず、混練時間を短縮することができ、かつ、100N/mm以上の超高強度を発現する水硬性組成物(例えば、モルタル、コンクリート)製造するためのセメント含有粉体組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と石膏からなるセメント質材料と、BET比表面積が5〜25m/gの微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントとを混合して、または、前記セメント質材料と、前記微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントと、ブレーン比表面積が3000〜10000cm /gの、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末から選ばれる1種以上の無機粉末とを混合して、セメント含有粉体組成物を得るセメント含有粉体組成物の製造方法であって、前記セメント質材料のブレーン比表面積が1500〜3300cm/gであり、前記セメント質材料の100μm篩残分量が〜40質量%であり、前記セメント含有粉体組成物中、前記セメント質材料の割合が5〜94質量%であり、前記微粉末の割合が5〜30質量%であり、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントの割合が1〜90質量%であり、前記無機粉末の割合が0〜30質量%であり、前記微粉末がシリカフューム、石灰石微粉末、または高炉スラグ微粉末であるセメント含有粉体組成物の製造方法によれば、本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[]を提供するものである。
[1] ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と石膏からなるセメント質材料と、BET比表面積が5〜25m/gの微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントとを混合して、または、前記セメント質材料と、前記微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントと、ブレーン比表面積が3000〜10000cm /gの、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末から選ばれる1種以上の無機粉末とを混合して、セメント含有粉体組成物を得るセメント含有粉体組成物の製造方法であって、前記セメント質材料のブレーン比表面積が1500〜3300cm/gであり、前記セメント質材料の100μm篩残分量が〜40質量%であり、前記セメント含有粉体組成物中、前記セメント質材料の割合が5〜94質量%であり、前記微粉末の割合が5〜30質量%であり、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントの割合が1〜90質量%であり、前記無機粉末の割合が0〜30質量%であり、前記微粉末がシリカフューム、石灰石微粉末、または高炉スラグ微粉末であることを特徴とするセメント含有粉体組成物の製造方法
] 前記セメント質材料の粒径100μm以下の粒子の粒度分布は、粒径5μm以下の粒子が4〜35体積%、粒径10μm以下の粒子が15〜55体積%、粒径20μm以下の粒子が30〜80体積%、粒径40μm以下の粒子が55〜100体積%、及び、粒径60μm以下の粒子が75〜100体積%である、前記[1]記載のセメント含有粉体組成物の製造方法
本発明によれば、減水剤の使用量を少なくしても、流動性及び作業性が低下せず、混練時間を短縮することができ、かつ、100N/mm以上の超高強度を発現する水硬性組成物(例えば、モルタル、コンクリート)を製造することができる。
実施例および比較例の圧縮強度試験における養生の温度履歴を示す図である。
本発明のセメント含有粉体組成物の製造方法は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と石膏からなるセメント質材料と、BET比表面積が5〜25m/gの微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントとを混合して、または、前記セメント質材料と、前記微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントと、ブレーン比表面積が3000〜10000cm /gの、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末から選ばれる1種以上の無機粉末とを混合して、セメント含有粉体組成物を得るセメント含有粉体組成物の製造方法であって、前記セメント質材料のブレーン比表面積が1500〜3300cm/gであり、前記セメント質材料の100μm篩残分量が〜40質量%であり、前記セメント含有粉体組成物中、前記セメント質材料の割合が5〜94質量%であり、前記微粉末の割合が5〜30質量%であり、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントの割合が1〜90質量%であり、前記無機粉末の割合が0〜30質量%であり、前記微粉末がシリカフューム、石灰石微粉末、または高炉スラグ微粉末であるものである。
以下、詳細に説明する。
[セメント質材料]
本発明で用いられるセメント質材料は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と石膏からなる。
上記セメント質材料に用いられるポルトランドセメントクリンカーは、特に限定されるものではなく、普通ポルトランドセメントクリンカー、早強ポルトランドセメントクリンカー、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー、及び低熱ポルトランドセメントクリンカー等のいずれも使用することができる。中でも、減水剤の使用量の低減、及びモルタル等を製造する際の作業性の観点から、好ましくは、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー又は低熱ポルトランドセメントクリンカーである。
また、上記石膏は、特に限定されるものではなく、二水石膏、半水石膏、無水石膏、及びこれらの混合物等を使用することができる。
上記セメント質材料に含まれる石膏の量は、モルタル等を製造する際の作業性の観点から、SO換算で好ましくは1.0〜4.0質量%、より好ましくは1.3〜3.5質量%、特に好ましくは1.5〜2.5質量%である。
本発明で用いられるセメント質材料のブレーン比表面積は1500〜3300cm/g、好ましくは1700〜2900cm/g、より好ましくは1800〜2700cm/g、特に好ましくは1900cm/g以上2500cm/g未満である。
上記ブレーン比表面積が1500cm/g未満では、100N/mm以上の超高強度を発現するモルタル等を製造することが困難となる。上記ブレーン比表面積が3300cm/gを超えると、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量を少なくすることが困難となる。
また、上記セメント質材料の100μm篩残分量は〜40質量%、好ましくは〜38質量%、より好ましくは〜37質量%、特に好ましくは3〜36質量%である。
上記セメント質材料の100μm篩残分量が0.5質量%未満では、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量を少なくすることが困難となる。上記セメント質材料の100μm篩残分量が40質量%を超えると、100N/mm以上の超高強度を発現するモルタル等を製造することが困難となる。
さらに、上記セメント質材料の粒径100μm以下の粒子の粒度分布は、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量の低減等の観点から、好ましくは、粒径5μm以下の粒子が4〜35体積%、粒径10μm以下の粒子が15〜55体積%、粒径20μm以下の粒子が30〜80体積%、粒径40μm以下の粒子が55〜100体積%、および、粒径60μm以下の粒子が75〜100体積%であり、より好ましくは、粒径5μm以下の粒子が10〜28体積%、粒径10μm以下の粒子が25〜40体積%、粒径20μm以下の粒子が50〜65体積%、粒径40μm以下の粒子が80〜100体積%、および、粒径60μm以下の粒子が90〜100体積%である。
上記粒度分布は、JIS R 1629「ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法」による値である。具体的には、マイクロトラックHRA(model:9320―x100)等の装置を用いて測定することができる。
本発明で用いられるセメント質材料は、ポルトランドセメントクリンカー等をボールミルで粉砕する際に、通常使われるボールよりも粒径が小さいボール(例えば、直径(φ)が6.5mmの鉄球)を用いて粉砕することにより製造することができる。
また、その粉砕方法としては、ポルトランドセメントクリンカーと石膏を同時に混合及び粉砕することで、目的とするブレーン比表面積等を有するセメント質材料を製造してもよく、ポルトランドセメントクリンカーを単独で粉砕した後に、得られた粉砕物と予め粉砕した石膏を混合することで、目的とするブレーン比表面積等を有するセメント質材料を製造してもよい。
本発明のセメント含有粉体組成物の製造方法によって得られるセメント含有粉体組成物(以下、「本発明のセメント含有粉体組成物」ともいう。)は、上述したセメント質材料と、BET比表面積が5〜25m/gの微粉末と、上記セメント質材料以外のポルトランドセメントを含むもの、または、上記セメント質材料と、上記微粉末と、上記セメント質材料以外のポルトランドセメントと、ブレーン比表面積が3000〜10000cm /gの、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末から選ばれる1種以上の無機粉末を含むものである。
上記微粉末としては、シリカフューム、石灰石微粉末、高炉スラグ微粉末等が挙げられる。また、該微粉末のBET比表面積は5〜25m/g、好ましくは7〜23m/g、より好ましくは10〜22m/g、特に好ましくは12〜20m/gである。
上記微粉末のBET比表面積が5m/g未満では、100N/mm以上の超高強度を発現するモルタル等を製造することが困難となる。上記微粉末のBET比表面積が25m/gを超えると、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量を少なくすることが困難となる。
上記セメント質材料以外のポルトランドセメントとしては、特に限定されるものではなく、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、及び低熱ポルトランドセメント等のいずれも使用することができる。中でも、減水剤の使用量の低減、及びモルタル等を製造する際の作業性の観点から、好ましくは、中庸熱ポルトランドセメント又は低熱ポルトランドセメントである。
上記セメント質材料以外のポルトランドセメントは、市販されているものを用いればよい。また、該市販されているポルトランドセメントのブレーン比表面積は通常、2500〜4600cm/g、好ましくは3000〜3300cm/gである。上記ブレーン比表面積が2500cm/g未満では、100N/mm以上の超高強度を発現するモルタル等を製造することが困難となる場合がある。上記ブレーン比表面積が3300cm/gを超えると、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量を少なくすることが困難となる場合がある。
上記セメント質材料と、上記セメント質材料以外のポルトランドセメントとのブレーン比表面積の差は、減水剤の使用量の低減、及びモルタル等を製造する際の作業性の観点から、好ましくは200cm/g以上、より好ましくは700cm/g以上、特に好ましくは1000cm/g以上である。
なお、上記市販されているポルトランドセメントの100μm篩残分量は通常0.5質量%未満、好ましくは0.15〜0.43質量%、より好ましくは0.25〜0.40質量%である。
上記セメント含有粉体組成物中の、セメント質材料の割合は5〜94質量%、より好ましくは5〜88質量%、特に好ましくは5〜80質量%である。上記セメント質材料の割合が5質量%未満であると、混練時間の短縮及び、減水剤の使用量を少なくすることが困難となる場合がある。セメント質材料の割合が94質量%を越えると、モルタル等の養生条件によっては強度の発現が遅くなる場合がある(具体的には、蒸気養生等の温度履歴養生を行わない場合、強度の発現が遅くなる可能性がある。)。
上記セメント含有粉体組成物中の、微粉末の割合は5〜30質量%、より好ましくは7〜25質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。上記微粉末の割合が5質量%未満であると100N/mm以上の超高強度を発現するモルタル等を製造することが困難となる場合がある(具体的には、極低水比領域での練混ぜが困難となる。)。上記微粉末の割合が30質量%を超えると、混練時間の短縮、及び減水剤の使用量を少なくすることが困難となる場合がある。
また、上記セメント含有粉体組成物中の、セメント質材料以外のポルトランドセメントの割合は1〜90質量%、より好ましくは5〜88質量%、特に好ましくは10〜85質量%である。上記ポルトランドセメントの割合が1質量%未満であると、モルタル等の養生条件によっては強度の発現が遅くなる場合がある(具体的には、蒸気養生等の温度履歴養生を行わない場合、強度の発現が遅くなる可能性がある。)。また、上記ポルトランドセメントの割合が90質量%を超えると、混練時間の短縮及び、減水剤の使用量を少なくすることが困難となる場合がある。
また、上記セメント含有粉体組成物中の、無機粉末の割合は、強度発現性等の観点から、セメント含有粉体組成物中、0〜30質量%、より好ましくは0〜25質量%、特に好ましくは0〜20質量%である。
上述したセメント含有粉体組成物と、水と、減水剤を含む、ペースト、モルタル、又はコンクリートの水硬性組成物(以下、「本発明の水硬性組成物」ともいう。)の水結合材比(水とセメント含有粉体組成物の質量比(水/セメント含有粉体組成物))は、強度発現性、及び流動性の観点から好ましくは0.08〜0.30、より好ましくは0.10〜0.25である。水結合材比が0.08未満であると、混練が困難になるとともに、流動性が低下する場合がある。水結合材比が0.30を超えると、強度発現性が低下する場合がある。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤等が挙げられる。中でも、好ましくはポリカルボン酸系の高性能減水剤または高性能AE減水剤である。減水剤を用いることによって、流動性、強度(例えば、圧縮強度)等を向上させることができる。
減水剤の使用量は、セメント含有粉体組成物の質量(100質量%)に対する割合(外割)で、固形分換算で、好ましくは0.1〜2.5質量%、より好ましくは0.13〜2.0質量%、さらに好ましくは0.15〜1.8質量%である。減水剤の使用量が0.1質量%未満であると、水硬性組成物の流動性、及び作業性が悪くなる。減水剤の使用量が2.5質量%を超えると、コストが高くなる。
また、本発明の水硬性組成物は、他の任意材料(例えば、細骨材、粗骨材、減水剤以外の混和剤等)を含んでもよい。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、またはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。細骨材とセメント含有粉体組成物の質量比(細骨材/セメント含有粉体組成物)は、強度等の観点から、好ましくは0.03〜2.0、より好ましくは0.2〜1.0である。
粗骨材としては、川砂利、山砂利、海砂利、砕石、またはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。粗骨材の配合量は、強度等の観点から、好ましくはセメント組成物中の体積割合で50体積%以下である。
減水剤以外の混和剤としては、例えば、空気連行剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の水硬性組成物のフロー値は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定されるフロー値が、好ましくは200mm以上、より好ましくは230mm以上、さらに好ましくは250mm以上である。
本発明の水硬性組成の圧縮強度は、好ましくは100N/mm以上、好ましくは140N/mm以上、より好ましくは180N/mm以上、特に好ましくは200N/mm以上である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
使用材料として、以下に示す材料を使用した。
(1)ポルトランドセメントクリンカー:中庸熱ポルトランドセメントクリンカー(太平洋セメント社製)
(2)石膏:二水石膏と半水石膏の混合物(二水石膏:半水石膏=1:4.6(質量比))
(3)微粉末:シリカフューム(BET比表面積13.5m/g)
(4)中庸熱ポルトランドセメント:市販品(ブレーン比表面積3230cm/g、100μm篩残分量0.33質量%)
(5)細骨材:掛川産山砂(表乾密度2.56g/cm、吸水率2.17%)
(6)減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名:レオビルドSP8HU X、BASFジャパン社製)
(7)水:水道水
(8)粉砕助剤:ジエチレングリコール
[セメント質材料1〜3の製造]
直径(φ)が6.5mmの鉄球を用いて、中庸熱ポルトランドセメントクリンカーと石膏を同時粉砕し、ブレーン比表面積が3000cm/g、2500cm/g、又は2000cm/gのセメント質材料1〜3を製造した。なお、セメント質材料の石膏の含有量は、SO換算で、2.3質量%であった。
なお、粉砕には、内径0.8m、有効径0.5m、回転速度38rpmのタイコミルを用いた。粉砕媒体(直径(φ)が6.5mmの鉄球)は、粉砕する中庸熱ポルトランドセメントクリンカーの質量の11倍の質量となる量を使用し、粉砕助剤は中庸熱ポルトランドセメントクリンカーに対し200ppm使用した。
得られたセメント質材料1〜3の100μm篩残分量、粒度分布(粒径100μm以下分)を表1に示す。
なお、100μm篩残分量の測定方法は、JCAS K−03−2005 エア・ジェット式ふるい装置によるセメント粉末度試験方法に準拠して測定した。
粒度分布は、JIS R 1629「ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法」に準拠し、装置としてはマイクロトラックHRA(model:9320―x100)を用いて行った。粒子の分散媒体にはエタノールを使用し、測定前に超音波装置で30秒間の分散を行った。
Figure 0006109606
[実施例1〜8、比較例1]
上記セメント質材料1又は3、微粉末、及び中庸熱ポルトランドセメントを表2に示される配合で混合して、セメント含有粉体組成物を製造した。該セメント含有粉体組成物を用いて、水とセメント含有粉体組成物の質量比(水/セメント含有粉体組成物)が0.13、細骨材とセメント含有粉体組成物の質量比(細骨材/セメント含有粉体組成物)が0.25であり、モルタル100質量%に含まれる減水剤が表2に示される含有率(1.25〜2.5質量%)となるように、水硬性組成物(モルタル)を調製し、各モルタルのフロー値を測定した。
なお、各モルタルの混練方法は、温度が20±3℃、相対湿度が80±5%の試験室において、ミキサ(公称容量5リットル,ホバートジャパン社製)を用いて、モルタル試料の練混ぜを行った。練混ぜ量は1リットルとした。モルタル試料の練混ぜは、セメント含有粉体組成物と細骨材を投入し、低速で30秒間、練混ぜた後、水と減水剤を投入し、低速で300秒間練混ぜた。その後、ミキサを止めパドル周りに付着したモルタルの掻き落としを行い、5分間静置した。その後、さらに30秒間練混ぜを行った。
フロー値の測定方法は、上記練混ぜが終了した後、直ちにフローコーンにモルタルを詰め、上面を均した後、静かに上方へ引き上げた。なお、フローコーンの内側に試料が付着している場合には、かき落として試料中心部に静かに加えた。180秒間後に広がり幅が最大と思われる直径と、その直行する方向の直径を、ノギスを用いて1mmの単位で測定し、測定値の平均をフロー値とした。
結果を表2に示す。
実施例1〜8、及び比較例1の結果から、本発明のセメント含有粉体組成物を用いた水硬性組成物は、減水剤量を少なくしても、比較例と同等の流動性を有している。
Figure 0006109606
[実施例9〜16、比較例2]
上記セメント質材料1又は3、微粉末、及び中庸熱ポルトランドセメントを表3に示される配合で混合して、セメント含有粉体組成物を製造した。該セメント含有粉体組成物を用いて、水とセメント含有粉体組成物の質量比(水/セメント含有粉体組成物)が0.13、細骨材とセメント含有粉体組成物の質量比(細骨材/セメント含有粉体組成物)が0.25であり、モルタル100質量%に含まれる減水剤が表3に示される含有率となるように、水硬性組成物(モルタル)を調製し、各モルタルのフロー値を、上述した方法と同様にして測定した。
なお、各モルタルの混練方法は、温度が20±3℃、相対湿度が80±5%の試験室において、ミキサ(公称容量5リットル,ホバートジャパン社製)を用いて、モルタル試料の練混ぜを行った。練混ぜ量は1リットルとした。モルタル試料の練混ぜは、セメント含有粉体組成物と細骨材を投入し、低速で30秒間、練混ぜた後、水と減水剤を投入し、低速で、表3に示される時間だけ、練り混ぜた。その後、ミキサを止めパドル周りに付着したモルタルの掻き落としを行い、5分間静置した。その後、さらに30秒間練混ぜを行った。
結果を表3に示す。
実施例9〜16、比較例2の結果から、本発明のセメント含有粉体組成物を用いた水硬性組成物は、混練時間を短縮することができる。
Figure 0006109606
[実施例17〜25、比較例3]
上記セメント質材料1〜3、微粉末、及び中庸熱ポルトランドセメントを表4に示される配合で混合して、セメント含有粉体組成物を製造した。該セメント含有粉体組成物を用いて、水とセメント含有粉体組成物の質量比(水/セメント含有粉体組成物)が0.13、
細骨材とセメント含有粉体組成物の質量比(細骨材/セメント含有粉体組成物)が0.25であり、モルタル100質量%に含まれる減水剤が表4に示される含有率の水硬性組成物(モルタル)を調製し、各モルタルの圧縮強度を測定した。
なお、各モルタルの混練方法は、温度が20±3℃、相対湿度が80±5%の試験室において、ミキサ(公称容量5リットル,ホバートジャパン社製)を用いて、モルタル試料の練混ぜを行った。練混ぜ量は1リットルとした。モルタル試料の練混ぜは、セメント含有粉体組成物と細骨材を投入し、低速で30秒間、練混ぜた後、水と減水剤を投入し、低速で420秒間練混ぜた。その後、ミキサを止めパドル周りに付着したモルタルの掻き落としを行い、5分間静置した。その後、さらに30秒間練混ぜを行った。
練混ぜ終了後、モルタルを直ちに内寸φ50×100mmの型枠内に打ち込み、水分の蒸発を防ぐため上面をポリスチレン製フィルムで覆った状態で、図1に示す温度履歴(養生)を与えた。その後、「JIS A 1108」の「4.装置」および「5.試験方法」に準拠して圧縮強度試験を実施し、得られた結果をGrubbsの方法を用いて棄却検定した。検定により測定値の取捨を判断した後、その平均値を圧縮強度とした。結果を表4に示す。
なお、各モルタルの練混ぜ直後のフロー値を上述した方法と同様に測定したところ、フロー値は280±10mmであった。
実施例17〜25、比較例3の結果から、本発明のセメント含有粉体組成物、及び該粉体組成物を含む水硬性組成物を用いれば、減水剤の量を低減することができ、圧縮強度200N/mm以上の超高強度を発現するモルタルを製造することができることがわかる。
Figure 0006109606

Claims (2)

  1. ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と石膏からなるセメント質材料と、BET比表面積が5〜25m/gの微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントとを混合して、または、
    前記セメント質材料と、前記微粉末と、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントと、ブレーン比表面積が3000〜10000cm /gの、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末から選ばれる1種以上の無機粉末とを混合して、
    セメント含有粉体組成物を得るセメント含有粉体組成物の製造方法であって、
    前記セメント質材料のブレーン比表面積が1500〜3300cm/gであり、前記セメント質材料の100μm篩残分量が〜40質量%であり、前記セメント含有粉体組成物中、前記セメント質材料の割合が5〜94質量%であり、前記微粉末の割合が5〜30質量%であり、前記セメント質材料以外のポルトランドセメントの割合が1〜90質量%であり、前記無機粉末の割合が0〜30質量%であり、
    前記微粉末がシリカフューム、石灰石微粉末、または高炉スラグ微粉末であることを特徴とするセメント含有粉体組成物の製造方法
  2. 前記セメント質材料の粒径100μm以下の粒子の粒度分布は、粒径5μm以下の粒子が4〜35体積%、粒径10μm以下の粒子が15〜55体積%、粒径20μm以下の粒子が30〜80体積%、粒径40μm以下の粒子が55〜100体積%、及び、粒径60μm以下の粒子が75〜100体積%である、請求項1記載のセメント含有粉体組成物の製造方法
JP2013043735A 2013-03-06 2013-03-06 セメント含有粉体組成物の製造方法 Active JP6109606B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013043735A JP6109606B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 セメント含有粉体組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013043735A JP6109606B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 セメント含有粉体組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014172762A JP2014172762A (ja) 2014-09-22
JP6109606B2 true JP6109606B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=51694385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013043735A Active JP6109606B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 セメント含有粉体組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6109606B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017024933A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 太平洋プレコン工業株式会社 耐摩耗版及びその製造方法
JP7415834B2 (ja) * 2020-07-30 2024-01-17 住友大阪セメント株式会社 セメント組成物及びセメント組成物の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780695B2 (ja) * 1990-03-12 1995-08-30 秩父小野田株式会社 水硬性セメント
JP4747181B2 (ja) * 2008-02-22 2011-08-17 住友大阪セメント株式会社 超高強度無収縮グラウト材及び超高強度無収縮グラウト材硬化体
JP5455832B2 (ja) * 2010-07-28 2014-03-26 太平洋セメント株式会社 セメント組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014172762A (ja) 2014-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6528880B2 (ja) 高強度セメントモルタル組成物
JP6086760B2 (ja) 超高強度高流動コンクリート、超高強度高流動コンクリートの製造方法およびセメント組成物
JP7372491B2 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP4384902B2 (ja) モルタル・コンクリートの製造方法
JP5588613B2 (ja) セメントモルタル
JP5650925B2 (ja) 高強度セメント組成物及び高強度セメント質硬化体
JP6109606B2 (ja) セメント含有粉体組成物の製造方法
TW201934518A (zh) 高強度灌漿材料組成物和使用其的高強度灌漿砂漿、以及高強度灌漿砂漿的製造方法
JP2010275124A (ja) 超早強セメント組成物、及びその製造方法
JP6120613B2 (ja) セメント含有粉体組成物および水硬性組成物
JP6694313B2 (ja) 速硬コンクリートの製造方法
JP2011037672A (ja) 高強度ポーラスコンクリート組成物及び高強度ポーラスコンクリート硬化体
JP5574758B2 (ja) セメント含有粉体組成物、及び水硬性組成物
JP5455832B2 (ja) セメント組成物
JP5582901B2 (ja) 微粉セメントの製造方法およびセメント組成物の製造方法
JP4889549B2 (ja) 遠心成形コンクリート製品
JP6983522B2 (ja) セメント組成物
JP5473811B2 (ja) セメント添加材およびセメント組成物
JP4994080B2 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP6300734B2 (ja) 高強度セメント混和材およびコンクリート製品の製造方法
JP7569039B2 (ja) セメント組成物
JP5919940B2 (ja) 高保水性ブロックおよび高保水性ブロックの製造方法
JP6983523B2 (ja) セメント組成物
JP7082038B2 (ja) 無収縮モルタル組成物及び重量コンクリートの製造方法
JP6245977B2 (ja) モルタルまたはコンクリートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6109606

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250