JP5466538B2 - セメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物 - Google Patents

セメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物 Download PDF

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Description

本発明は、乾燥収縮を直接的に減少させるセメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物に関する。
セメントペースト組成物、モルタル組成物、コンクリート組成物等のセメント組成物は、土木・建築構造物、ボックスカルバート等のコンクリート製品等に広く使用されている。コンクリートの収縮ひび割れはセメント硬化体からの乾燥収縮や硬化収縮が原因とされており、耐久性の低下、水密性、機密性の機能低下および美観が損なわれる等の原因になる。収縮低減剤は、セメントペースト組成物、モルタル組成物、コンクリート組成物等の乾燥収縮および自己収縮を低減させる。
従来、セメント用収縮低減剤としては、アルコールのアルキレンオキサイド付加物のような有機系液体収縮低減剤が知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、このような液体収縮低減剤は、ハンドリングが困難である。また、アルコールのアルキレンオキサイド付加物を吸油性を有する無機系の粉状体に予め吸収させた粉状収縮低減剤が知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかし、特許文献2に開示される粉状収縮低減剤をセメント組成物に添加した場合、流動性が不十分であったり、得られる硬化体の平滑性や表面美観が低下する等の問題があった。
特開2004−91259号公報 特開平2−164754号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、セメント組成物の流動性を損なわずに収縮を低減させるセメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物を提供することにある。
そこで本発明者等は鋭意検討し、セメント組成物の流動性を損なわずに収縮を低減させるセメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物を見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は(a)成分としての吸油量80g〜160g/100gの無機粉体に(b)成分としての下記一般式(1)で表される化合物を含浸させたセメント用粉末収縮低減剤であって、(a)成分が、Al 、CaCO 、パーライト及びシリカから選択される1種又は2種以上含有する粉体であることを特徴とするセメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物である。
RO−(AO)−H (1)
(式中、Rは、炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは、1〜100の数を表す。)
本発明の効果は、セメント組成物の流動性を損なわずに収縮を低減させるセメント用粉末収縮低減剤及び該収縮低減剤を含有するセメント組成物を提供したことにある。
本明細書に記載する「吸油量」とは、無機粉体100gに対して、精製あまに油を含浸させることのできる最大吸油量を表す。この吸油量は、JIS−K5101−13に記載の方法に準じて、無機粉体に精製あまに油を滴下し、算出される。また、本明細書中に記載する「セメント組成物」は、本発明のセメント用粉末収縮低減剤を含有するセメントペースト組成物、モルタル組成物又はコンクリート組成物を表す。
(a)成分として使用できる無機粉体としては、例えば、FeO、Fe、Al、B、TiO、ZrO、SnO、CeO、P、Sb2、MoO、ZnO、WO、CaF、NaF、CaCO、MgF、NaAlF、BaAlO、SrAlO、雲母、ゼオライト、パーライト、ベントナイト、高炉スラグ、タルク、ガラス、クレー、マグネシウムオキシサルフェート、シンダーアッシュ、ハスクアッシュ、フライアッシュ、クリンカーアッシュ、ムライト、マグネシア、スピネル、及びシリカ等の無機粉体が挙げられ、セメント組成物が高い収縮低減効果を得るためにはAl、CaCO、パーライト及びシリカが好ましく、CaCO、パーライト及びシリカがより好ましく、パーライト及びシリカが更に好ましく、黒ずみ等の表面美観の低下が生じないためにシリカが最も好ましい。(a)成分は1種単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使用してもよい。
使用できるシリカの種類としては、例えば、多孔質シリカ、シリカサンド、シリカフラワー、シリカフューム、コロイダルシリカ、溶融シリカ、湿式シリカ、乾式シリカ等の一般的なシリカ系粉体が使用可能であり、シリカは、1種単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使用してもよい。シリカの中では高い収縮低減効果を得るために湿式シリカの使用が好ましい。
無機粉体の平均粒径は、特に限定されるものではないが、高い流動性を得るためには0.05μm〜250μmが好ましく、0.05μm〜50μmがより好ましく、1μm〜20μmが更に好ましい。
セメント組成物の流動性を損なわずに収縮低減効果を得るためには吸油量80g〜160g/100gの無機粉体を使用することが必要であり、100g〜150g/100gが好ましく、110g〜150g/100gが更に好ましい。吸油量80g/100g未満の無機粉体を使用する場合や吸油量160g/100gを超える無機粉体を使用する場合は、該無機粉体を配合したセメント組成物の流動性が悪化する。
(b)成分の一般式(1)で表される化合物のRは、炭素数1〜8の炭化水素基であれば特に制限はなく、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、環状アルキル基等が挙げられる。炭素数が9以上の炭化水素基である場合、十分な収縮低減効果が得られない。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、2級ブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2級ペンチル基、ネオペンチル基、ターシャリーペンチル基、ヘキシル基、2級ヘキシル基、ヘプチル基、2級ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、2級オクチル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基、スチリル基等が挙げられる。
環状アルキル基としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロペンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
高い収縮低減効果を得るためにRはアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、炭素数4のアルキル基であることが更に好ましい。
(b)成分の一般式(1)で表される化合物のAOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基等が挙げられる。高い収縮低減効果を得るためにオキシアルキレン基の炭素数は2又は3が好ましい。nはアルキレンオキサイドの付加モル数の平均を表し、1〜100の数である必要があり、高い収縮低減効果を得るためには1〜20が好ましく、2〜15がより好ましく、2〜10が更に好ましい。付加モル数の平均値nが100を超える場合は十分な収縮低減効果が得られない。
(b)成分は公知の方法(例えば、特開2004−91259号公報に記載されているような合成方法)で合成すればよく、例えば、ROHと1種類のアルキレンオキサイドとを単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイドのランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等の公知の方法で付加することにより得られる。このようにして得られる(b)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使用してもよい。
(a)成分に(b)成分を含浸させる方法は、特に限定されるものではなく、粉末に液体を含浸させる公知の方法を使用することができ、例えば、ヘンシェルミキサーに(a)成分を仕込み、撹拌羽根を回転させながら(b)成分を滴下する方法が挙げられる。
(a)成分に対する(b)成分の含浸量は特に限定されないが、(b)成分の量が多すぎてべたつかない程度の量であれば使用でき、質量比で(a)/(b)=40/60〜60/40であることが好ましく、(a)/(b)=45/55〜55/45であることがより好ましく、(a)/(b)=50/50〜55/45であることが更に好ましい。(b)成分が多すぎるとべたつく場合があり、(a)成分が多すぎると十分な収縮低減効果が得られない場合がある。
本発明のセメント組成物(セメントペースト組成物、モルタル組成物又はコンクリート組成物)におけるセメント用粉末収縮低減剤の配合量は、特に限定されるものではないが、配合量が多いと曲げ強度や圧縮強度が低下する場合があるため、セメント組成物100質量%に対し、0.001質量%〜20質量%であることが好ましく、0.01質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.01質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
本発明のセメントペースト組成物は、セメント用粉末収縮低減剤、セメント及び水を含有するものである。セメントペースト組成物におけるセメントの配合量は、セメントペースト組成物100質量%に対して、概ね、30質量%〜80質量%の範囲内である。セメントペースト組成物における水の配合量は、セメントペースト組成物100質量%に対して、概ね、20質量%〜70質量%の範囲内である。
また、本発明のモルタル組成物又はコンクリート組成物は、セメント用粉末収縮低減剤、セメント、水及び骨材(細骨材、粗骨材)を含有するものである。モルタル組成物又はコンクリート組成物におけるセメントの配合量は、モルタル組成物又はコンクリート組成物100質量%に対して、概ね、5質量%〜50質量%の範囲内である。モルタル組成物又はコンクリート組成物における水の配合量は、モルタル組成物又はコンクリート組成物100質量%に対して、概ね、2質量%〜40質量%の範囲内である。モルタル組成物又はコンクリート組成物における骨材の配合量は、モルタル、コンクリート等の種類で大きく変化するが、モルタル組成物又はコンクリート組成物100質量%に対して、概ね、30質量%〜90質量%の範囲内である。
本発明で使用するセメントとしては、例えば、普通、早強、超早強、低熱中庸熱、耐熱、耐硫酸塩、白色、超早強等の各種ポルトランドセメント、都市ゴミ焼却灰及び/又は下水汚泥焼却灰を原料として製造した焼成物の粉砕物と石膏とからなるセメント(エコセメント)、並びにこれらポルトランドセメント又はエコセメントに、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフューム又は石灰石微粉末等を混合した各種混合セメント、高硫酸塩スラグセメント、膨張セメント、酸性リン酸塩セメント、自硬性セメント、キーンスセメント、ポラゾンセメント、ローマンセメント、白セメントマグネシアセメント、カルシウムセメント、水滓セメント、カルシウムアルミネート、アルミナセメント等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使用してもよい。
モルタル組成物又はコンクリート組成物に使用できる骨材としては、細骨材、粗骨材等が挙げられる。細骨材としては、例えば、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂及び人工軽量細骨材等が挙げられ、粗骨材としては、例えば、川砂利、陸砂利、砕石及び人工骨材等が挙げられ、これらは、1種単独で含有してもよいし、2種以上の組み合わせで含有されていてもよい。
本発明のセメント組成物は、樹脂系収縮低減剤を含んでもよく、例えば、セルロース繊維、(メタ)アクリル樹脂、水系ウレタン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニルから選ばれる少なくとも一種の樹脂を原料として用いて得られる重合体、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルスチレン共重合体、スチレン架橋体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。これらの樹脂系収縮低減剤の配合量は、セメント組成物100質量%に対して、0.001質量%〜15質量%であることが好ましく、0.01質量%〜5質量%であることがより好ましい。
本発明のセメント組成物は、混和材料、添加剤等を含んでもよく、例えば、防錆剤、増粘剤、セメント用ポリマ、発泡剤、起泡剤、防水材、保水剤、繊維、撥水剤、白華防止剤、膨張材(剤)、急結剤(材)、急硬剤(材)、消泡剤、高炉スラグ微粉末、石粉、火山灰、表面硬化剤、保水剤、AE剤(空気連行剤)、AE減水剤、高性能AE減水剤、界面活性剤、顔料等細骨材、粗骨材等が挙げられる。混和材料、添加剤の配合量は、セメントペースト、コンクリート、モルタル等の種類で大きく変化するが、セメント組成物100質量%に対して、概ね、0質量%〜20質量%であることが好ましく、0.001質量%〜15質量%であることがより好ましく、0.01質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
本発明のセメント組成物は、流動性以外でも、外観、強度が要求される。本発明のセメント用粉末収縮低減剤が添加されたセメント組成物は、外観には大きな影響を与えず、曲げ強度や圧縮強度にも殆ど影響を与えない。
セメントの流動性は、(社)日本建築学会 JASS15M−103(セルフレベリング剤の品質基準)のフロー値により評価することができる。フロー値は、通常、収縮低減剤を添加していない場合が最も高い。収縮低減剤を添加していない時と添加した時のフロー値を比較して、フロー値の低下率が20%を超えると、製造から施工までのトータル的な作業効率が大幅に低下するので好ましくない。また、セメントの収縮率は、JIS A 1129−1−2001に準拠して測定した場合、−0.06%を下回ると収縮ひび割れ等が生じ、実用上、問題が生じる可能性が高い。
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。
(a)成分としては、以下の表1の市販の無機粉体を使用した。
Figure 0005466538
<吸油量>
JIS−K5101−13に記載の方法に準じて、無機粉体に精製あまに油を滴下し、吸油量を算出した。
<平均粒径>
日機装株式会社のマイクロトラックMT−3300EX−2に乾式セルブロックをセットし、動的光散乱法にて無機粉体の粒度分布を測定した。粒度分布の中央値を無機粉体の平均粒径とした。
(b)成分としては、下記の表2に示される一般式(1)のR及び(AO)を有する合成品B−1〜B−6を使用した。
以下、「EO」はオキシエチレン基の、「PO」はオキシプロピレン基の略であり、「−」はブロック共重合を表わし、「/」はランダム共重合を表わす。例えば、「(EO)−(PO)」はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合を表わし、「(EO)/(PO)」はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム共重合を表わす。
Figure 0005466538
以下に、B−1〜B−6の合成方法を示した。
<合成例1>
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた2000mLステンレス製加圧反応装置に、エチレングリコールモノメチルエーテル1mol(76.1g)及び触媒として水酸化カリウム0.05mol(2.8g)を仕込み、反応装置内の雰囲気を窒素で置換後、120℃〜130℃で1時間、1333.322Paの圧力下で脱水を行なった。その後、エチレンオキサイド2mol(88.1g)とプロピレンオキサイド1.5mol(87.2g)との混合物を、100℃〜150℃で2時間かけて供給した後、130℃で5時間熟成した。熟成終了後、常法により触媒を除去した後、100℃で10hPa以下に1時間減圧することにより、低沸点物を除去して、B−1を得た。
<合成例2>
合成例1のエチレングリコールモノメチルエーテル1molの代わりにn−ブチルアルコール1mol(74.1g)を仕込んだ以外は、合成例1と同様の操作を行い、B−2を得た。
<合成例3>
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた2000mLステンレス製加圧反応装置に、n−ブチルアルコール1mol(74.1g)及び触媒として水酸化カリウム0.05mol(2.8g)を仕込み、反応装置内の雰囲気を窒素で置換後、120℃〜130℃で1時間、1333.322Paの圧力下で脱水を行なった。その後、エチレンオキサイド1.5mol(66.1g)を100℃〜150℃で2時間かけて供給した後、130℃で5時間熟成した。熟成後、プロピレンオキサイド2.5mol(145.3g)を100℃〜150℃で2時間かけて供給した後、130℃で5時間熟成した。熟成終了後、常法により触媒を除去し、100℃で10hPa以下に1時間減圧することにより、低沸点物を除去して、B−3を得た。
<合成例4>
合成例1のエチレングリコールモノメチルエーテル1molの代わりにi−ブチルアルコール1mol(74.1g)を仕込み、エチレンオキサイド2molとプロピレンオキサイド1.5molとの混合物の代わりにエチレンオキサイド12mol(528.6g)とプロピレンオキサイド2mol(116.2g)との混合物を供給した以外は、合成例1と同様の操作を行い、B−4を得た。
<合成例5>
合成例3のn−ブチルアルコール1molの代わりにt−ブチルアルコール1mol(74.1g)を仕込み、エチレンオキサイド1.5molの代わりにエチレンオキサイド20mol(881.0g)を供給し、熟成後にプロピレンオキサイド2.5molの代わりにプロピレンオキサイド2mol(116.2g)を供給した以外は、合成例3と同様の操作を行い、B−5を得た。
<合成例6>
合成例3のn−ブチルアルコール1molの代わりにn−ヘキシルアルコール1mol(102.2g)を仕込み、エチレンオキサイド1.5molの代わりにエチレンオキサイド9mol(396.5g)を供給し、熟成後にプロピレンオキサイド1.5molの代わりにプロピレンオキサイド1.2mol(69.7g)を供給した以外は、合成例3と同様の操作を行い、B−6を得た。
<粉末収縮低減剤の調製>
下記の表3に示される質量比となるように、(株)井元製作所製小型ヘンシェルミキサーに(a)成分を仕込み、常温で低速回転させながら、(b)成分を10分かけて滴下した。滴下終了後、30分間撹拌を継続し、粉末状の収縮低減剤を得た。なお、実施例1〜13及び比較例1〜2の収縮低減剤はいずれもべたつきはなかった。
Figure 0005466538
<評価用モルタルの調製方法>
下記の表4に示した配合の組成物500g及び水125gを容器に量り取り、攪拌羽根を用いて20℃で2分間混合し、評価用モルタルを調製した。収縮低減剤としては、上記表3に示した実施例1〜13及び比較例1〜2を使用した。また、下記の表4に示した配合から収縮低減剤を除いた組成物500g及び水125gを混合して調製した評価用モルタルを比較例3(未添加)とした。
Figure 0005466538
評価モルタルを用い、以下の試験方法に従って流動性及び外観を評価した。
<流動性評価>
(社)日本建築学会 JASS15M−103(セルフレベリング剤の品質基準)でフロー値を測定し、下記の評価基準で評価した(測定したフロー値から低下率を計算後、全て小数点以下第一位を四捨五入した)。なお、収縮低減剤を添加していない時と添加した時のフロー値が同じ場合はフロー値の低下率は0%となる。
◎:未添加と比較しフロー値の低下率が0%以上5%未満
○:未添加と比較しフロー値の低下率が5%以上10%未満
△:未添加と比較しフロー値の低下率が10%以上20%未満
×:未添加と比較しフロー値の低下率が20%以上30%未満
<外観評価>
外観は、評価用モルタルを混練し、モルタルの厚さが10mmになるように型枠に流し込み、1週間室温で乾燥させた後、目視で以下の基準で評価した。
◎:未添加と比較し変化無し。
○:未添加と比較し黒点が少し見られる。
△:未添加と比較し黒点が多い。
×:未添加と比較し全体的に黒ずんでいる。
評価用モルタルを用い、以下の試験方法に従って収縮率及び圧縮強度を評価した。
まず、評価用モルタルをホバートミキサーにて5分間混練後、高さ4cm×縦4cm×横16cmの型枠に充填した。モルタルが充填された型枠を振動ふるいに2分間かけ成形を行った。20℃、湿度90%で24時間初期養生後、脱型し、その後材齢7日まで20℃で標準水中養生を行い、試験供試体を得た。
<収縮低減性評価>
JIS A 1129−1−2001に準拠して、試験供試体の長さの変化率を求めた。材齢7日の試験供試体の長さを測定した。その後、試験供試体を、20±3℃、湿度60±5%の恒温恒湿室に保存し、材齢28日の試験供試体の長さを測定した。材齢7日の試験供試体の長さに対する材齢28日の試験供試体の長さの変化率を算出した。長さ変化率は、+の数値が膨張、−の数値が収縮を示し、0%に近いほど収縮低減性に優れると言える。
<圧縮強度評価>
JIS A 5201−1997に準拠して、試験供試体の圧縮強度を測定した。
流動性、外観、長さ変化率及び圧縮強度の評価結果を表5に示した。
Figure 0005466538

Claims (4)

  1. (a)成分としての吸油量80g〜160g/100gの無機粉体に(b)成分としての下記一般式(1)で表される化合物を含浸させたセメント用粉末収縮低減剤であって、前記(a)成分が、Al 、CaCO 、パーライト及びシリカから選択される1種又は2種以上含有する粉体であることを特徴とするセメント用粉末収縮低減剤
    RO−(AO)−H (1)
    (式中、Rは、炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは、1〜100の数を表す。)
  2. 前記一般式(1)のRが、炭素数1〜4のアルキル基を表し、AOが炭素数2又は3のオキシアルキレン基を表し、nが1〜20であることを特徴とする請求項に記載のセメント用粉末収縮低減剤。
  3. 前記(a)成分に対する前記(b)成分の含浸量が、質量比で(a)/(b)=40/60〜60/40であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセメント用粉末収縮低減剤。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載のセメント用粉末収縮低減剤を含有することを特徴とするセメント組成物。
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