JP5817124B2 - プラスチック容器 - Google Patents

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本発明は、プラスチック容器に関し、例えば食品用の内容物を高温で熱間充填される透明性の高いプラスチック容器に関する。
従来よりプラスチック容器としてはポリオレフィン系樹脂からなる容器が広く用いられている。しかしながら、食品用容器一つをとっても様々な環境下で使用されることが想定されるため、例えば低温など過酷な環境下での使用にも耐えられる容器が所望されている。そこで、ポリオレフィン、特にポリプロピレンを基材樹脂として、これらの性能を向上させた技術が記載された文献として、特許文献1ないし4を挙げる。
特許文献1には、ポリプロピレンに水素添加ポリマーを含有させることによって、低温耐衝撃性と透明性を向上させること、また、そのようにして得られた樹脂組成物を主層(最も厚い層)に用いることについて記載がある。
特許文献2、3、4は、プラスチック容器の先行例であり、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンをブレンドさせた樹脂組成物により、低温耐衝撃性を向上させることについて記載がある。
特開2003−226323号公報 特許第2691494号公報 特開昭61−98756号公報 特公平5−88264号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂組成物を単層で用いた場合には、透明性に優れる一方、剛性に乏しく、例えば内容物充填後にアルミシールを行う場合には容器が座屈してしまうため好ましくない。さらに、容器には外観性も求められるため、光沢性に優れた容器が所望されている。
また、例えば、低温衝撃性の良好な特許文献2、3、4に記載のポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンからなる樹脂組成物を用いることで、良好な剛性を有する容器を成形することができるが、食品用容器などにおいては容器内殺菌のために内容物を高温(約70〜100℃)で充填する熱間充填が行われる。このとき、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンからなる樹脂組成物を層に用いている場合には、熱間充填を行った際の熱により白化してしまう問題が生じていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、低温耐衝撃性及び剛性に優れた透明性の高いプラスチック容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するべく検討を重ねた結果、以下の(1)〜()の構成をもって、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、を有する第1の樹脂組成物からなる層と、ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンと、を有する第2の樹脂組成物からなる層と、を備え、前記第1の樹脂組成物は、混合樹脂組成物100重量部に対して、前記熱可塑性エラストマーを5重量部以上、前記直鎖状低密度ポリエチレンを5重量部以上、且つ前記熱可塑性エラストマーと前記直鎖状低密度ポリエチレンとの合計添加量が30重量部以下であり、前記第1の樹脂組成物は、前記熱可塑性エラストマーの添加量が前記直鎖状低密度ポリエチレンの添加量より大きいことを特徴とするプラスチック容器。
(2)前記第1の樹脂組成物は、最外層に備えられることを特徴とする(1)記載のプラスチック容器
本発明によれば、低温耐衝撃性及び剛性に優れた透明性の高いプラスチック容器を提供することが可能となる。
本発明の実施形態のプラスチック容器の縦断面を示す図である。 図1のプラスチック容器のA部の層構成の好適な1例を示す模式断面図である。
本実施形態のプラスチック容器は、内容物を高温で充填される容器であって、少なくとも1層、好ましくは内外層が、ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、からなる樹脂組成物の層を有することを特徴とする。
ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、からなる樹脂組成物は、ポリプロピレン(PP)に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と熱可塑性エラストマーをブレンドした樹脂組成物である。
混合樹脂組成物中の主成分であるプロピレン系重合体は、ポリプロピレン、プロピレン−α・オレフィン共重合体を挙げることができ、さらに詳しくはプロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体を挙げることができるが、この中でもプロピレン−エチレンランダム共重合体が透明性の点で好ましく、エチレン成分が2〜15mol%のMFRが1.0g/10min以上、特に外層に使用する場合は光沢性の点でエチレン成分が4mol%以上、MFRが3.0g/10min以上のプロピレン−エチレンランダム共重合体(r−PP)が好ましい。
また、熱可塑性エラストマーとしては、エチレンプロピレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、二トリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、スチレン系共重合体(例えば、スチレン−エチレン−スチレンブロック共重合体(SES)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等)、水素添加スチレン系共重合体(例えば、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBBS)、水素添加スチレン−ブタジエンゴム(HSBR)等)、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、などから選ばれた一種または二種以上をブレンドしたものを挙げることができる。この中で、透明性の点から熱可塑性エラストマーとしては水素添加スチレン系共重合体を用いることが望ましい。
さらに、熱可塑性エラストマーの添加量は、ポリプロピレンと熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、5重量部以上30重量部未満であることが好ましく、さらに好適には10〜25重量部であることが好ましい。熱可塑性エラストマーの添加量が5重量部未満であると低温衝撃性及び透明性が損なわれ、30重量部より大きい場合には剛性が低くなりすぎるため好ましくない。
直鎖状低密度ポリエチレンは、チーグラー触媒により製造されたもの、メタロセン触媒により製造されたものを問わず用いることが出来るが、特にメタロセン系触媒を用いて重合した直鎖状超低密度ポリエチレンが耐衝撃性、光沢性、透明性向上の点で好ましい。また、直鎖状超低密度ポリエチレンMFRは1.0〜10.0g/10min、密度0.850〜0.910g/cc、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)で規定される分子量分布は3.0付近ものもが好適に使用される。直鎖状超低密度ポリエチレンのMFRが10.0g/10minより大きい場合には得られた樹脂組成物は激しいドローダウンを示し、成形性が悪化するため、主たる樹脂との相溶性を侵さない範囲で低いMFRのものが適している。
また、直鎖状低密度ポリエチレンの添加量は、ポリプロピレンと熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、1重量部以上20重量部未満であることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンの添加量が少なすぎる場合には、光沢性に乏しく、外観に優れない。また、直鎖状低密度ポリエチレンの添加量が20重量部以上であると、透明性が損なわれ、さらに高温充填時に白化が生じてしまうため好ましくない。
また、熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合添加量は、ポリプロピレンと熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、30重量部以下であることが好ましい。熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合添加量が30重量部より大きいと、剛性が損なわれ、例えば高温充填後にアルミシールをする際に座屈してしまうため、好ましくない。
さらに、熱可塑性エラストマーの添加量が直鎖状低密度ポリエチレンの添加量より大きいことが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンの添加量が熱可塑性エラストマーの添加量より場合には、高温時における透明性が悪くなるため、好ましくない。
本実施形態のプラスチック容器は、少なくとも1層が、ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、からなる樹脂組成物の層を有することで、落下衝撃等の耐衝撃性、特に低温時における低温耐衝撃性が高く、さらに、容器表面の光沢性、透明性を向上させることができ、特に最外層に備えることでさらに光沢性の高い容器を得ることができる。
本実施形態のプラスチック容器は、さらに、最外層以外の層、好ましくは上記樹脂組成物の隣接する層に、ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンからなる樹脂組成物の層を有することを特徴とする。
ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、からなる樹脂組成物の層を最外層に有し、さらにその他の層のいずれか一層以上にポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンからなる樹脂組成物の層を備えることで、低温衝撃性を損なうことなく、剛性が高く、光沢性に優れた透明なプラスチック容器を成形することができる。
ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンからなる層は、ポリプロピレン(PP)に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)をブレンドした樹脂組成物である。
混合樹脂組成物中の主成分であるプロピレン系重合体は、ポリプロピレン、プロピレン−α・オレフィン共重合体を挙げることができ、さらに詳しくはプロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体を挙げることができが、この中でもプロピレン−エチレンランダム共重合体が透明性の点で好ましく、エチレン成分が2〜15mol%のMFRが1.0g/10min以上、特に外層に使用する場合は光沢性の点でエチレン成分が4mol%以上、MFRが3.0g/10min以上のプロピレン−エチレンランダム共重合体(r−PP)が好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンは、チーグラー触媒により製造されたもの、メタロセン触媒により製造されたものを問わず用いることが出来るが、特にメタロセン系触媒を用いて重合した直鎖状超低密度ポリエチレンが耐衝撃性、光沢性、透明性向上の点で好ましい。また、直鎖状超低密度ポリエチレンMFRは1.0〜10.0g/10min、密度0.850〜0.910g/cc、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)で規定される分子量分布は3.0付近ものもが好適に使用される。直鎖状超低密度ポリエチレンのMFRが10.0g/10minより大きい場合には得られた樹脂組成物は激しいドローダウンを示し、成形性が悪化するため、主たる樹脂との相溶性を侵さない範囲で低いMFRのものが適している。
直鎖状低密度ポリエチレンの添加量は、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、5重量部以上であることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンの添加量が5重量部未満であると、低温衝撃性が損なわれるため、容器として好ましくない。
低密度ポリエチレンは、エチレンを高圧で重合して得られる比較的高密度、好ましくは密度0.915〜0.930g/ccで、MFRが0.3〜3.0g/10minである高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。高圧法低密度ポリエチレンの重合法としては、公知の方法が使用される。密度が0.915g/cc未満の高圧法低密度ポリエチレンを使用した場合には、容器(例えばボトル)のハンドリング性が悪くなる。一方、密度が0.930g/ccを超える高圧法低密度ポリエチレンを使用した場合には、容器(例えばボトル)のスクイズ性に必要な柔軟性と透明性を確保することが困難になるため好ましくない。
低密度ポリエチレンの添加量は、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、5重量部以上であることが好ましい。低密度ポリエチレンの添加量が5重量部未満であると、低密度ポリエチレンの分散性が悪く、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合物における高温での白化を防止することが困難となり、高温時における透明性が損なわれるため好ましくない。
また、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合添加量は、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物全体100重量部に対して、30重量部以下であることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合添加量が30重量部より大きいと、透明性及び耐熱性が損なわれ、例えば高温充填後にアルミシールをする際に座屈してしまうため、好ましくない。
さらに、直鎖状低密度ポリエチレンの添加量が低密度ポリエチレンの添加量より大きいことが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンの添加量の差が10重量部以下であることがさらに好ましい。混合添加量30重量部以下において、低密度ポリエチレンの添加量が直鎖状低密度ポリエチレンの添加量よりも大きい場合には、高温時における透明性が悪くなり、また、その差が10重量部より大きいと耐熱性が大きく損なわれてしまうため、好ましくない。
本実施形態のプラスチック容器は、さらに、外層及び内層の間に、ガスバリア性を有する層、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂、環状オレフィン系樹脂等からなる層を備えることが好ましく、この場合、容器に充填された内容物の酸化や劣化を抑制することができる。なお、上述した内外層、ガスバリア層、中間層等との間には、公知の接着性樹脂を用いて接着させることができる。
本実施形態のプラスチック容器としては、図1に見られるような中空ボトルをはじめとして特に限定されることなく各種形状の容器が挙げられ、これらのプラスチック容器は、ダイレクトブロー成形、インジェクションブロー成形等の公知の方法により製造することができる。
本実施形態のプラスチック容器は、殺菌のためなど内容物を高温で充填する場合にも白化することがなく、そのような用途で使用されるボトル、例えば、ソース等の食品用ボトルとして特に有用であるが、これに限定されるものではない。
図2に、図1のプラスチック容器のA部の層構成の好適な1例を示す。図2に示した層構成においては、内層2、中間層3、接着層4、ガスバリア層5、接着層4、外層6が、この順番で積層された層構成である。なお、本発明はこれに限定されず、必ずしもガスバリア層を備える必要はなく、透明性および剛性を損なわない範囲で種々の層構成を適用することが可能である。
[実施例]
以下、本発明の実施例と比較例を説明する。まず、ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンと、からなる樹脂組成物評価のため、前記樹脂組成物を厚さ1.5mm、幅25mmのシートとして押出成形し、評価を行った。
[材料構成]
ポリプロピレン(PP)と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と、低密度ポリエチレン(LDPE)の配合を種々に変更して試行し、下記の実施例1ないし4と比較例1ないし5を得た。
[実施例1]
混合物合計100重量%として、ランダムポリプロピレン(r−PP 密度:0.890g/cm3、MFR(230℃、2.16kg):3.43g/10min、融点:132℃)を85重量%用い、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 密度:0.895g/cm3、MFR(190℃、2.16kg):9.34g/10min、融点:99℃)を10重量%と、低密度ポリエチレン(LDPE 密度:0.919g/cm3、MFR(190℃、2.16kg):1.05g/10min、融点:107℃)を5重量%配合して混練し、得られた樹脂組成物の常温での透明性、高温(70℃)での透明性、低温衝撃性、剛性についての評価を行った。
[実施例2]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=85:5:10
[実施例3]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=70:15:15
[実施例4]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=70:20:10
[比較例1]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=87:10:3
[比較例2]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=87:3:10
[比較例3]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=65:20:15
[比較例4]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=65:25:10
[比較例5]
実施例1の配合の割合を次の通りに変更した他は同じ条件にて樹脂組成物を作製し、評価を行った。
r−PP:LLDPE:LDPE=70:10:20
[実験方法]
(透明性)
島津製作所株式会社 UV−2400PCを用いて、縦50mm×横8mm×厚み1.5mmに押し出し成形を行った試験片を、常温または80℃(高温)に温めてに450nmの波長の光線を照射し、その透過率を測定した。
なお、(常温又は高温での)透明性についての評価基準は下記の通りとした。
○:20%以上
△:10%以上20%未満
×:10%未満
(低温衝撃性)
平均肉厚0.6mmでブロー成形した容器に−5℃の液体、約450mlを充填し、地上1.5mの高さから10回繰り返し落下させ、割れるまでの回数を測定した。同様の実験をそれぞれ10回行い、平均値を計測した。
なお、低温衝撃性についての評価基準は下記の通りとした。
○:8以上
△:4以上8未満
×:4未満
(剛性)
23℃(常温)、あるいは80℃(高温)における引張弾性率をJIS K 7161に基づいて測定を行った。
なお、常温での剛性についての評価基準は下記の通りとした。
○:500MPa以上
△:400MPa以上500MPa未満
×:400MPa未満
また、高温での剛性についての評価基準は下記の通りとした。
○:100MPa以上
△:80MPa以上100MPa未満
×:80MPa未満
Figure 0005817124
次に、以下の例においては、常法によりダイスを使用して、共押し出しして得られたパリソンをダイレクトブロー成形機を用いて胴回りの平均肉厚0.6mm程度となるようにダイレクトブロー成形することによって図1に示すような多層のプラスチック容器を成形し、評価を行った。
[層構成]
プラスチック容器1のA部(図1参照)の層構成については、次の第1の樹脂組成物による層(以下、「第1樹脂層」)、及び/又は、第2の樹脂組成物による層(以下、「第2樹脂層」)を含む層構成を種々に変更して試行し、下記の実施例5ないし9と比較例6ないし12を得た。
第1樹脂層:ポリプロピレン(r−PP)に、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)を配合、混練して得られた樹脂組成物による層。
第2樹脂層:ポリプロピレン(r−PP)に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と、低密度ポリエチレン(LDPE)を配合、混練して得られた樹脂組成物による層。
[実施例5]
第1樹脂層につき、混合物合計100重量%として、ランダムポリプロピレン(r−PP 密度:0.890g/cm3、MFR(230℃、2.16kg):1.50g/10min、融点:132℃)を85重量%を用い、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS 密度:0.890g/cm3、MFR(230℃、2.16kg):1.50g/10min、融点:132℃)を10重量%配合し、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 密度:0.908g/cm3、MFR(190℃、2.16kg):0.90g/10min、融点:125℃)を5重量%配合し、混練して作製したものを用いた。
第2樹脂層につき、混合物合計100重量%として、ランダムポリプロピレン(r−PP 密度:0.890g/cm3、MFR(230℃、2.16kg):3.43g/10min、融点:132℃)を85重量%用い、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE 密度:0.895g/cm3、MFR(190℃、2.16kg):9.34g/10min、融点:99℃)を10重量%と、低密度ポリエチレン(LDPE 密度:0.919g/cm3、MFR(190℃、2.16kg):1.05g/10min、融点:107℃)を5重量%配合して混練して作製したものを用いた。
層構成につき、内層側から順に膜厚比30:30:1:3:1:35として次の層構成にて作製した。なお、EVOHはガスバリア層であり、日本合成化学工業株式会社社製ソアノール DC3212Bを用いた。
第1樹脂層/第2樹脂層/接着/EVOH/接着/第1樹脂層
[実施例6]
層構成につき、内層側から順に膜厚比35:1:3:1:30:30にて次の層構成とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層/接着/EVOH/接着/第2樹脂層/第1樹脂層
[実施例7]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS:LLDPE=90:5:5
[実施例8]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率した他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS:LLDPE=70:25:5
[実施例9]
層構成につき、内層側から順に膜厚比60:1:3:1:35にて次の層構成とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第2樹脂層/接着/EVOH/接着/第1樹脂層
[比較例6]
第2樹脂層を用いず、層構成につき、内層側から順に膜厚比60:1:3:1:35にて次の層構成とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層/接着/EVOH/接着/第1樹脂層
[比較例7]
層構成につき、第1樹脂層を用いず、内層側から順に膜厚比60:1:3:1:35にて次の層構成とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第2樹脂層/接着/EVOH/接着/第2樹脂層
[比較例8]
内層側から順に膜厚比30:30:1:3:1:35として次の層構成とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第2樹脂層/第1樹脂層/接着/EVOH/接着/第2樹脂層
[比較例9]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS:LLDPE=92:3:5
[比較例10]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS:LLDPE=65:30:5
[比較例11]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS=90:10
[比較例12]
第1樹脂層の混合樹脂組成物を次の配合比率とした他は、実施例5と同じ条件とした。
第1樹脂層につき、
r−PP:SEBS:LLDPE=70:10:20
[実験方法]
(透明性)
島津製作所株式会社 UV−2400PCを用いて、縦50mm×横8mm×厚み1.5mmに押し出し成形を行った試験片を、常温または80℃(高温)に温めて450nmの波長の光線を照射し、その透過率を測定した。
なお、(常温又は高温での)透明性についての評価基準は下記の通りとした。
○:60%以上
△:40%以上60%未満
×:40%未満
(光沢性)
ブロー成形した容器の外観を目視により確認し、光沢性のあるものを○、光沢性のないものを×として評価を行った。
(剛性)
23℃(常温)における引張弾性率をJIS K 7161に基づいて測定を行った。
なお、常温での剛性についての評価基準は下記の通りとした。
○:500MPa以上
△:400MPa以上500MPa未満
×:400MPa未満
Figure 0005817124
上述した実施例及び比較例が開示したところにより明らかなように、内容物を高温で充填されるプラスチック容器の材料構成としては、少なくとも1層が、ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンからなる層を有することを特徴とすることが好ましい。
本発明によれば、上述した実施例等で示したように、ポリプロピレンと熱可塑性エラストマーとの混合物に直鎖状低密度ポリエチレンをブレンドすることにより低温衝撃性が高く、さらに透明で光沢性の高い容器を得ることができ、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合物に低密度ポリエチレンをブレンドした樹脂組成物を上記樹脂組成物層に隣接することにより熱間充填など高温時における白化を抑制した剛性及び透明性の高い容器を得ることができる。
1 プラスチック容器
2 内層
3 中間層
4 接着層
5 ガスバリア層
6 外層

Claims (2)

  1. ポリプロピレンと、熱可塑性エラストマーと、直鎖状低密度ポリエチレンと、を有する第1の樹脂組成物からなる層と、
    ポリプロピレンと、直鎖状低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレンと、を有する第2の樹脂組成物からなる層と、を備えるプラスチック容器であって、
    前記第1の樹脂組成物は、混合樹脂組成物100重量部に対して、前記熱可塑性エラストマーを5重量部以上、前記直鎖状低密度ポリエチレンを5重量部以上、且つ前記熱可塑性エラストマーと前記直鎖状低密度ポリエチレンとの合計添加量が30重量部以下であり、
    前記第1の樹脂組成物は、前記熱可塑性エラストマーの添加量が前記直鎖状低密度ポリエチレンの添加量より大きい
    ことを特徴とするプラスチック容器。
  2. 前記第1の樹脂組成物は、最外層に備えられることを特徴とする請求項1記載のプラスチック容器。
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