JP6805599B2 - 多層シート、トレイ及び包装体 - Google Patents
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Description
(1) 水蒸気バリア層と、酸素バリア層と、一対の表面層と、を有し、最表層の両側に前記表面層がそれぞれ積層された多層シートであって、前記水蒸気バリア層が、高密度ポリエチレンと、無機充填剤と、を含み、前記水蒸気バリア層中の無機充填剤の含有率が20質量%以上33質量%以下であって、JIS−Z 0208に規定のカップ法によって測定した、40℃、90%RHの条件における水蒸気透過量が、0.15(g/m2・day)以下である、多層シート。
(3) 前記層状ケイ酸塩類が、タルク、マイカ、モンモリロナイト、カオリン、ベントナイト、及びヘクトライトのうち少なくとも1つを含む、前項2に記載の多層シート。
(5) 前記石油樹脂が、ジシクロペンタジエンを原料として含む重合体である、前項4に記載の多層シート。
(7) 前記表面層が、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンのうち少なくとも1つの樹脂を含む、前項1乃至6のいずれか一項に記載の多層シート。
(8) 2つの前記水蒸気バリア層を有し、当該水蒸気バリア層が前記表面層とそれぞれ隣接して積層される、前項1乃至7のいずれか一項に記載の多層シート。
(9) 前記多層シートの厚さが、500μm以上、1500μm以下である、前項1乃至8のいずれか一項に記載の多層シート。
(10) 25℃、60%RHの条件における酸素透過量が、0.35cc/m2・day以下である、前項1乃至9のいずれか一項に記載の多層シート。
(12) 前項11に記載のトレイと、蓋材と、を備える包装体。
先ず、本発明を適用した一実施形態である多層シートの構成の一例について説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態である多層シート1の断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の多層シート1は、酸素バリア層2と、接着層3と、水蒸気バリア層4と、表面層5,6と、を備えて概略構成されている。
本実施形態の多層シート1は、例えば、医薬品、製剤、輸液製剤、血液製剤、医療機器、化粧品、医薬部外品、食品、飲料、工業部材、電子部品等の包装材の用途に用いることができる。
次に、上述した多層シート1の製造方法について説明する。
本実施形態の多層シート1の製造方法は、特に限定されるものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法及びラミネート法が挙げられる、この中でも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。
次に、上述した多層シート1を用いた包装体について説明する。図2は、本発明を適用した一実施形態である包装体11の断面模式図である。図2に示すように、本実施形態の包装体11は、トレイ12と、蓋材13と、を備えて概略構成されている。
(実施例1)
図1に示す構成の多層シートを、以下の手順で作製した。
先ず、酸素バリア層に含まれる樹脂として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ社製、品番:F101A)を用意した。
また、第1及び第2の接着層に含まれる樹脂として、無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学社製、品番:NF536)を用意した。
また、第1及び第2の水蒸気バリア層に含まれる樹脂として、高密度ポリエチレン(旭化成ケミカル社製、品番:B161)を用意した。
また、第1及び第2の水蒸気バリア層に含まれる無機充填剤として、タルク(日本タルク社製、品番:K−1)を用意した。
また、内表面層及び外表面層に含まれる樹脂として、ポリプロピレン(住友化学社製、品番:住友ノーブレンFS2011DG2)を用意した。
外表面層の樹脂をポリプロピレン75質量%、ポリエチレン25質量%とした以外は実施例1と同様にして、多層シート1を作製した。
水蒸気バリア層と酸素バリア層の厚さの比率を代えた以外は実施例1と同様にして、多層シート1を作製した。
第1及び第2の水蒸気バリア層を、高密度ポリエチレン59質量%、タルクが33質量%、石油樹脂が8質量%となるように混合比を調整した以外は実施例1と同様にして、多層シート1を作製した。
外表面層の樹脂をポリプロピレン75質量%、ポリエチレン25質量%とした以外は実施例3と同様にして、多層シート1を作製した。
第1及び第2の水蒸気バリア層を、ポリプロピレン70質量%、タルクが30質量%、となるように、混合比を調整し、第1及び第2の接着層に含まれる樹脂として、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三菱化学社製、品番:ER313E−1)を使用した以外は実施例1と同様にして、多層シート1を作製した。
内表面層、外表面層を付与しないこと以外は実施例1と同様にして、多層シート1を作製した。
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した多層シート、及び水蒸気バリア層(単層)について、水蒸気バリア性の評価を行った。水蒸気バリア性の評価は、40℃、90%RHの雰囲気下における、水蒸気透過量を測定することにより行った。結果を表1に示す。
なお、水蒸気バリア層(単層)について、水蒸気透過量は、JIS−Z 0208法に記載の方法に準拠して行った。
また、多層シートについて、水蒸気透過量は、JIS−Z 0208法に記載の方法に準拠して行った。
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した多層シートについて、酸素バリア性の評価を行った。酸素バリア性の評価は、25℃、60%RHの雰囲気下における、酸素透過量を測定することにより行った。なお、酸素透過量の測定は、酸素透過率測定装置(例えば、MOCON社製、「OX−TRAN MODEL 2/21」等)を用いて、JIS K 7126B法に記載の方法に準拠して行った。結果を表1に示す。
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した多層シートについて、光沢度の評価を行った。光沢度の評価は、多層シート1の内表面層及び外表面層に対して、60°における光沢度を測定することにより行った。なお、光沢度の測定は、光沢計(日本電色工業社製、「PG−1」)を用いて、JIS Z 8741に記載の方法に準拠して行った。また、測定は10回行い、各回の平均値及び偏差を求めた。結果を表1に示す。
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した多層シートを、凹ませてカップ状のトレイに真空成形した際の成形性および外観を評価した。結果を表1に示す。なお、表1の「成形性および外観」の項目について、「○」は形状通りに均一に成形できており、外観が良好であることを示し、「×」は形状が出ていない、又は表面が荒れており、外観が不良であることを示している。
2…酸素バリア層
3…接着層
4…水蒸気バリア層
5…表面層(内表面層)
6…表面層(外表面層)
11…包装体
12…トレイ
13…蓋材
14…内容物
15…端縁部
S…収納空間
Claims (12)
- 水蒸気バリア層と、酸素バリア層と、一対の表面層と、を有し、最表層の両側に前記表面層がそれぞれ積層された多層シートであって、
前記水蒸気バリア層が、高密度ポリエチレンと、無機充填剤と、を含み、
前記水蒸気バリア層中の無機充填剤の含有率が20質量%以上33質量%以下であって、
JIS−Z 0208に規定のカップ法によって測定した、40℃、90%RHの条件における水蒸気透過量が、0.15(g/m2・day)以下である、多層シート。 - 前記無機充填剤が、層状ケイ酸塩類、酸化チタン、及び炭酸カルシウムのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の多層シート。
- 前記層状ケイ酸塩類が、タルク、マイカ、モンモリロナイト、カオリン、ベントナイト、及びヘクトライトのうち少なくとも1つを含む、請求項2に記載の多層シート。
- 前記水蒸気バリア層が、石油樹脂を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多層シート。
- 前記石油樹脂が、ジシクロペンタジエンを原料として含む重合体である、請求項4に記載の多層シート。
- 少なくとも一方の表面層と前記水蒸気バリア層とが、隣接して積層される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の多層シート。
- 前記表面層が、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンのうち少なくとも1つの樹脂を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の多層シート。
- 2つの前記水蒸気バリア層を有し、当該水蒸気バリア層が前記表面層とそれぞれ隣接して積層される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の多層シート。
- 前記多層シートの厚さが、500μm以上、1500μm以下である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の多層シート。
- 25℃、60%RHの条件における酸素透過量が、0.35cc/m2・day以下である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の多層シート。
- 請求項1に記載の多層シートを成形したトレイ。
- 請求項11に記載のトレイと、蓋材と、を備える包装体。
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