JP5816891B2 - 被成膜基材への薄膜の成膜方法及びスパッタ装置 - Google Patents

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本発明は、被成膜基材の前処理方法、被成膜基材への薄膜の成膜方法、プラズマCVD装置、蒸着装置、スパッタ装置又はプラスチック基材に関する。
基板上にDLC膜を成膜する方法について説明する。
まず、金属からなる基板表面にArプラズマ処理を行う。次いで、この基板表面上にDLC(Diamond Like Carbon)膜をプラズマCVD(chemical vapor deposition)法により成膜する。このようにして成膜されたDLC膜は基板と十分な密着性を有している。
一方、プラスチックなどの基材にDLC膜などの薄膜を成膜する要望がある。
しかし、プラスチック基材の表面にArプラズマ処理を行い、その後、このプラスチック基材の表面上に薄膜をプラズマCVD法により成膜した場合、この薄膜とプラスチック基材との密着性を十分に確保することができないことがある。
本発明の一態様は、薄膜と被成膜基材との密着性を十分に確保できる被成膜基材の前処理方法、被成膜基材への薄膜の成膜方法、プラズマCVD装置、蒸着装置、スパッタ装置又はプラスチック基材を提供することを課題とする。
本発明の一態様は、プラスチック又はプラスチックにSiO及びAlの少なくとも一方を分散させた材料からなる被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施すことを特徴とする被成膜基材の前処理方法である。
なお、前記酸素プラズマ処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、電源が直流電源、高周波電源又はマイクロ波電源で、処理時間が0.1秒〜1時間で、酸素ガス流量が0.1sccm〜1000slmの条件で行う処理であることが好ましく、
前記オゾン処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、オゾンガス流量が10sccm〜5slmで、オゾン濃度が5〜100%で、処理時間が0.1秒〜1時間の条件で行う処理であることが好ましい。
本発明の一態様は、上記本発明の一態様に係る被成膜基材の前処理方法により前記被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施した後に、
前記被成膜基材の表面上に、プラズマCVD法、スパッタ法及び蒸着法のいずれかの方法により薄膜を成膜することを特徴とする被成膜基材への薄膜の成膜方法である。
上記本発明の一態様によれば、被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施した後に、被成膜基材の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材との密着性を十分に確保することができる。
本発明の一態様において、
前記薄膜は、SiO膜、SiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜、又は前記いずれかの膜にCとHがそれぞれ20at%以下含まれる膜、又はDLC膜及びパリレン膜のいずれかであることも可能である。
本発明の一態様は、チャンバーと、
前記チャンバー内に配置され、被成膜基材が保持される保持電極と、
前記保持電極に電気的に接続される高周波電源と、
前記保持電極に保持された前記被成膜基材に対向して配置された対向電極と、
前記対向電極と前記保持電極との間の空間に原料ガスを供給する原料ガス供給機構と、
前記チャンバー内を真空排気する排気機構と、
前記対向電極と前記保持電極との間の空間に酸素ガス又はオゾンガスを供給する機構及び前記保持電極に保持された前記被成膜基材に紫外線を照射する機構のいずれか一方の機構と、
を具備し、
前述した被成膜基材への薄膜の成膜方法により、前記被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施した後に、前記被成膜基材の表面上にプラズマCVD法により薄膜を成膜することを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明の一態様は、チャンバーと、
前記チャンバー内に配置され、被成膜基材が保持される保持部と、
前記保持部に保持された前記被成膜基材に対向して配置された蒸着源と、
前記チャンバー内を真空排気する排気機構と、
前記保持部に電気的に接続される高周波電源及び前記蒸着源と前記保持部との間の空間に酸素ガスを供給する機構、前記保持部に保持された前記被成膜基材の表面にオゾンガスを供給する機構、及び、前記保持部に保持された前記被成膜基材に紫外線を照射する機構のいずれかの機構と、
を具備し、
前述した被成膜基材への薄膜の成膜方法により、前記被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施した後に、前記被成膜基材の表面上に蒸着法により薄膜を成膜することを特徴とする蒸着装置である。
本発明の一態様は、チャンバーと、
前記チャンバー内に配置され、被成膜基材が保持される保持部と、
前記保持部に保持された前記被成膜基材に対向して配置されたスパッタリングターゲットと、
前記スパッタリングターゲットに高周波を印加する高周波電源と、
前記スパッタリングターゲットと前記保持部との間の空間に不活性ガスを供給する供給機構と、
前記チャンバー内を真空排気する排気機構と、
前記保持部に電気的に接続される高周波電源及び前記スパッタリングターゲットと前記保持部との間の空間に酸素ガスを供給する機構、前記保持部に保持された前記被成膜基材の表面にオゾンガスを供給する機構、及び、前記保持部に保持された前記被成膜基材に紫外線を照射する機構のいずれかの機構と、
を具備し、
前述した被成膜基材への薄膜の成膜方法により、前記被成膜基材の表面に酸素プラズマ処理、オゾン処理及び紫外線照射処理のいずれかの処理を施した後に、前記被成膜基材の表面上にスパッタ法により薄膜を成膜することを特徴とするスパッタ装置である。
本発明の一態様は、表面に酸素プラズマ処理を施したプラスチック基材であって、前記酸素プラズマ処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、電源が直流電源、高周波電源又はマイクロ波電源で、処理時間が0.1秒〜1時間で、酸素ガス流量が0.1sccm〜1000slmの条件で行ったことを特徴とするプラスチック基材である。
また、本発明の一態様において、前記プラスチック基材は、前記酸素プラズマ処理が行われていないプラスチック基板及びArプラズマ処理が行われたプラスチック基板それぞれと比較して、接触角が小さく、親水性であることを特徴とするプラスチック基材である。
本発明の一態様は、上記のプラスチック基材の表面上にプラズマCVD法によりDLC膜を成膜したものであって、テープ剥離試験を行っても前記DLC膜が前記プラスチック基板から剥離しない密着性を有することを特徴とするプラスチック基材である。
本発明の一態様によれば、薄膜と被成膜基材との密着性を十分に確保できる被成膜基材の前処理方法、被成膜基材への薄膜の成膜方法、プラズマCVD装置、蒸着装置、スパッタ装置又はプラスチック基材を提供することができる。
第1の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。 比較用サンプルについての密着性試験結果である。 サンプル1についての密着性試験結果である。 サンプル2についての密着性試験結果である。 第2の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。 第3の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。 第4の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図である。 第5の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図である。 第6の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図である。 第7の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図である。 第8の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図である。 第9の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図である。
以下では、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。
プラズマCVD装置は成膜チャンバー1を有しており、成膜チャンバー1内の上方には被成膜基材2を保持する保持電極4が配置されている。
被成膜基材2は、プラスチック又はプラスチックにSiO及びAlの少なくとも一方を分散させた材料からなり、被成膜基材2は、種々の形状の基材を用いることができ、例えばフィルム、シート、プレート、容器又は基板等を用いることができる。
プラスチックは、炭素及び水素を含むものであって、詳細には、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PO(ポリオレフィン)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PS(ポリスチレン)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PVA(ポリビニルアルコール)、PVB(ポリビニルプチラール)、ウレタン、セルロース、PA(ポリアミド)、PC(ポリカーボネート)、COP(環状ポリオレフィン)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエーテルニトリル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトル)、フッ素樹脂、テフロン(登録商標)、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、LCP(液晶ポリマー)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、アラミド、PLA(ポリ乳酸)、PU(ポリウレタン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PSU(ポリサルフォン)、POM(ポリオキシメチレン)、PSF(ポリスルホン)及びPAR(非晶ポリアリレート)のいずれか一つ又は二つ以上の混合物等である。
保持電極4は高周波電源6に電気的に接続されており、保持電極4はRF印加電極としても作用する。保持電極4の周囲及び上部はアースシールド5によってシールドされている。
成膜チャンバー1内の下方には、保持電極4に対向して平行の位置にガスシャワー電極(対向電極)7が配置されている。これらは一対の平行平板型電極である。ガスシャワー電極は接地電位(図示せず)に接続されている。
ガスシャワー電極7の上面には、被成膜基材2の表面側(ガスシャワー電極7と保持電極4との間の空間)にシャワー状の原料ガスを供給する複数の供給口(図示せず)が形成されている。ガスシャワー電極7の内部にはガス導入経路(図示せず)が設けられている。このガス導入経路の一方側は上記供給口に繋げられており、ガス導入経路の他方側は原料ガス及びOガスの供給機構3に接続されている。また、成膜チャンバー1には、成膜チャンバー1の内部を真空排気する排気口が設けられている。この排気口は排気ポンプ(図示せず)に接続されている。
次に、上記プラズマCVD装置を用いて被成膜基材上に薄膜を作製する方法について説明する。
まず、被成膜基材2を成膜チャンバー1内に挿入し、この成膜チャンバー1内の保持電極4上に被成膜基材2を保持する。
次いで、被成膜基材2の表面に前処理を施す。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、ガスシャワー電極7の供給口からシャワー状のOガスを、成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、保持電極4とアースシールド5との間を通って成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより成膜チャンバー1内を酸素雰囲気とし、高周波電源6により高周波(RF)を印加し、酸素プラズマを発生させることにより被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を行う。この酸素プラズマ処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、電源が直流電源、高周波電源又はマイクロ波電源で、処理時間が0.1秒〜1時間で、酸素ガス流量が0.1sccm〜1000slmの条件で行うことが好ましい。次いで、酸素プラズマ処理を所定時間行った後に、ガスシャワー電極7の供給口からのOガスの供給を停止し、酸素プラズマ処理を終了する。
この後、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜する。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、ガスシャワー電極7の供給口からシャワー状の原料ガスを、成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給された原料ガスは、保持電極4とアースシールド5との間を通って成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、原料ガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、原料ガス流量などに制御することにより成膜チャンバー1内を所望の雰囲気とし、高周波電源6により高周波(RF)を印加し、プラズマを発生させることにより被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜する。
このようにして作製される薄膜は、例えばSiO膜、SiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜、又は前記いずれかの膜にCとHがそれぞれ20at%以下含まれる膜、又はDLC膜及びパリレン膜のいずれか等である。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(実施例)
次に、本実施形態による被成膜基材への薄膜の成膜方法の実施例について説明する。本実施例では、成膜装置として図1に示すプラズマCVD装置を用い、被成膜基材としてプラスチック基板を用いた。
(1)サンプル1の作製方法について説明する。
(前処理条件)
プラスチック基板 : ポリプロピレン
ガス流量 : 30sccm
圧力 : 1Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 10W
処理時間 : 5min
処理温度 : 室温
このようにして得られたプラスチック基板は、前処理が行われていないプラスチック基板及びArプラズマ処理が行われたプラスチック基板それぞれと比較して、接触角が小さく、親水性であるという特徴がある。前処理が行われていないプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は92°であり、Arプラズマ処理が行われたプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は50°であったのに対し、酸素プラズマの前処理が行われたプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は40°であった。
(薄膜の成膜条件)
薄膜 : DLC膜
原料ガス : トルエン(C
原料ガス流量 : 30sccm
圧力 : 0.5Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 900W
膜厚 : 200nm
処理温度 : 室温
(2)サンプル2の作製方法について説明する。
(前処理条件)
プラスチック基板 : ポリプロピレン
ガス流量 : 80sccm
圧力 : 20Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 900W
処理時間 : 2sec
処理温度 : 室温
このようにして得られたプラスチック基板は、前処理が行われていないプラスチック基板及びArプラズマ処理が行われたプラスチック基板それぞれと比較して、接触角が小さく、親水性であるという特徴がある。前処理が行われていないプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は92°であり、Arプラズマ処理が行われたプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は50°であったのに対し、酸素プラズマの前処理が行われたプラスチック基板の表面の接触角を測定した結果は40°であった。
(薄膜の成膜条件)
薄膜 : DLC膜
原料ガス : トルエン
原料ガス流量 : 30sccm
圧力 : 0.5Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 900W
膜厚 : 200nm
処理温度 : 室温
(3)比較用サンプルの作製方法について説明する。
(前処理条件)
プラスチック基板 : ポリプロピレン
Arガス流量 : 30sccm
圧力 : 1Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 10W
処理時間 : 5分
処理温度 : 室温
プラスチック基板の表面に前処理を施した後に、プラスチック基板の表面上に密着層を成膜した。
(密着層の成膜条件)
密着層 : SiCNH膜
原料ガス : HMDS−N(ヘキサメチルジシラザン)
原料ガス流量 : 30sccm
圧力 : 0.5Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 900W
膜厚 : 60nm
処理温度 : 室温
(薄膜の成膜条件)
薄膜 : DLC膜
原料ガス : トルエン
原料ガス流量 : 30sccm
圧力 : 0.5Pa
高周波電源の周波数 : 13.56MHz
高周波電源の出力 : 900W
膜厚 : 200nm
処理温度 : 室温
次に、上記のようにして作製されたサンプル1,2及び比較用サンプルそれぞれについて密着性の試験としてテープ剥離試験を行った。
試験方法は次のとおりである。住友スリーエム社製のテープをDLC膜に貼り付けた後に、そのテープを引き剥がした。
図2は、比較用サンプルについての密着性試験結果である。図2に示すように、全ての比較用サンプルは、テープによってDLC膜が剥離された。従って、プラスチック基材の表面にArプラズマ処理を行い、その後、このプラスチック基材の表面上にDLC膜をプラズマCVD法により成膜しても、このDLC膜とプラスチック基材との密着性を十分に確保することができないことが確認された。
図4の左側は、サンプル2についての密着性試験結果である。図4に示すように、サンプル2のDLC膜はテープによって剥離されなかった。また、サンプル1についての密着試験結果は、サンプルのDLC膜がテープによって剥離されなかった。
この後、サンプル1,2に擬似オートクレーブ処理を行った。ここでの擬似オートクレーブ処理とは、サンプルを圧力鍋に入れて30分間沸騰させる滅菌処理のことである。
この後、サンプル1,2それぞれについて密着性の試験を行った。試験方法は上記の試験方法と同様である。
図3は、サンプル1についての密着性試験結果である。図4の右側は、サンプル2についての密着性試験結果である。
図3に示すように、サンプル1のDLC膜はテープによって剥離されなかった。また、図4に示すように、サンプル2のDLC膜はテープによって剥離されなかった。
以上の結果により、プラスチック基板の表面上にDLC膜を成膜する前に、プラスチック基板の表面に酸素プラズマ処理を施すことにより、DLC膜とプラスチック基板との密着性を十分に確保できることが確認された。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図5は、第2の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すプラズマCVD装置は、図1に示すプラズマCVD装置の原料ガス及びOガスの供給機構3を原料ガス及びOガスの供給機構3aに変更したものである。この供給機構3aは、O発生器を有している。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、ガスシャワー電極7の供給口からシャワー状のOガスを、成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、保持電極4とアースシールド5との間を通って成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより被成膜基材2の表面上にオゾン処理を行う。このオゾン処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、オゾンガス流量が10sccm〜5slmで、オゾン濃度が5〜100%で、処理時間が0.1秒〜1時間の条件で行うことが好ましい。次いで、オゾン処理を所定時間行った後に、ガスシャワー電極7の供給口からのOガスの供給を停止し、オゾン処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面にオゾン処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図6は、第3の実施形態によるプラズマCVD装置を模式的に示す断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すプラズマCVD装置は、図1に示すプラズマCVD装置の成膜チャンバー1内にUVランプ8を配置したものである。このUVランプ8は、被成膜基材2に紫外線を照射するためのものである。この紫外線照射によって185nm線が酸素分子を分解してOを合成し、254nm線がOを分解して高いエネルギーの活性酸素ができる。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
被成膜基材2の表面にUVランプ8により紫外線を照射して紫外線照射処理を施す。この際の成膜チャンバー1内は大気又は酸素雰囲気である。
次いで、紫外線照射処理を所定時間行った後に、UVランプ8の発光を停止し、紫外線照射処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に紫外線照射処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第4の実施形態)
図7は、第4の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図である。
蒸着装置は成膜チャンバー1を有しており、成膜チャンバー1内の上方には被成膜基材2を保持する保持部4が配置されている。
被成膜基材2は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
保持部4は高周波電源6に電気的に接続されており、保持部4はRF印加電極としても作用する。保持部4の周囲及び上部はアースシールド5によってシールドされている。
成膜チャンバー1内の下方には、蒸着源(Cell)9が配置されている。本蒸着装置では、蒸着源9を加熱して蒸発材料又は昇華材料を上方に放出させることにより、被成膜基材2の表面に蒸着膜を成膜するようになっている。尚、本実施形態では、成膜チャンバー1内に一つの蒸着源9を配置しているが、成膜チャンバー1内に複数の蒸着源を配置することも可能である。
成膜チャンバー1の側面には、蒸着源9と保持部4との間の空間にOガスを供給する供給口10が設けられている。この供給口10はOガスの供給機構3bに接続されている。また、成膜チャンバー1には、成膜チャンバー1の内部を真空排気する排気口が設けられている。この排気口は排気ポンプ(図示せず)に接続されている。
次に、上記蒸着装置を用いて被成膜基材上に薄膜を作製する方法について説明する。
まず、被成膜基材2を成膜チャンバー1内に挿入し、この成膜チャンバー1内の保持部4上に被成膜基材2を保持する。
次いで、被成膜基材2の表面に前処理を施す。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、供給機構3bによって供給口10からOガスを成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、保持部4とアースシールド5との間を通って成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより成膜チャンバー1内を酸素雰囲気とし、高周波電源6により高周波(RF)を印加し、酸素プラズマを発生させることにより被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を行う。この酸素プラズマ処理は、第1の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、酸素プラズマ処理を所定時間行った後に、供給口10からのOガスの供給を停止し、高周波電源6による高周波(RF)の印加を停止し、酸素プラズマ処理を終了する。
この後、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜する。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気することにより、成膜チャンバー1内を所定の圧力に制御する。次いで、蒸着源9を加熱して蒸発材料又は昇華材料を上方に放出させることにより、被成膜基材2の表面に蒸着膜を成膜する。
このようにして作製される薄膜は、例えばSiO膜、SiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜、又は前記いずれかの膜にCとHがそれぞれ20at%以下含まれる膜、又はDLC膜及びパリレン膜のいずれか等である。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第5の実施形態)
本実施形態では、第4の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図8は、第5の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図であり、図7と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図8に示す蒸着装置は、図7に示す蒸着装置のOガスの供給機構3bをOガスの供給機構3cに変更し、高周波電源6を取り外したものである。この供給機構3cは、O発生器を有している。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、供給機構3cによって供給口10からOガスを成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより被成膜基材2の表面にオゾン処理を行う。このオゾン処理は、第2の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、オゾン処理を所定時間行った後に、供給口10からのOガスの供給を停止し、オゾン処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面にオゾン処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態では、第4の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図9は、第6の実施形態による蒸着装置を模式的に示す断面図であり、図7と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図9に示す蒸着装置は、図7に示す蒸着装置の成膜チャンバー1内にUVランプ8を配置したものである。このUVランプ8は、被成膜基材2に紫外線を照射するためのものである。この紫外線照射によって185nm線が酸素分子を分解してOを合成し、254nm線がOを分解して高いエネルギーの活性酸素ができる。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
被成膜基材2の表面にUVランプ8により紫外線を照射して紫外線照射処理を施す。この際の成膜チャンバー1内は大気又は酸素雰囲気である。
この紫外線照射処理は、第3の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、紫外線照射処理を所定時間行った後に、UVランプ8の発光を停止し、紫外線照射処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に紫外線照射処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第7の実施形態)
図10は、第7の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図である。
スパッタ装置は成膜チャンバー1を有しており、成膜チャンバー1内の上方には被成膜基材2を保持する保持部4が配置されている。
被成膜基材2は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
保持部4はスイッチ11を介して高周波電源6に電気的に接続されており、保持部4はRF印加電極としても作用する。保持部4の周囲及び上部はアースシールド5によってシールドされている。
成膜チャンバー1内の下方には、保持部4に対向して平行の位置にスパッタリングターゲット12を保持するためのカソード電極13が配置されている。カソード電極13の周囲及び下部はアースシールド5aによってシールドされている。
カソード電極13はスイッチ11を介して高周波電源6に電気的に接続されている。高周波電源6は、スイッチ11によって保持部4に電気的に接続することと、カソード電極13に電気的に接続することができるようになっている。なお、本実施形態では、一つの高周波電源6をスイッチ11によって保持部4とカソード電極13の両方に高周波を印加できるようにしているが、第1の高周波電源によって保持部4に高周波を印加し、第2の高周波電源によってカソード電極13に高周波を印加するようにしても良い。
成膜チャンバー1の側面には、保持部4とスパッタリングターゲット12との間の空間にArガス又はOガスを供給する供給口10が設けられている。この供給口10はArガス及びOガスの供給機構3dに接続されている。また、成膜チャンバー1には、成膜チャンバー1の内部を真空排気する排気口が設けられている。この排気口は排気ポンプ(図示せず)に接続されている。
次に、上記スパッタ装置を用いて被成膜基材上に薄膜を作製する方法について説明する。
まず、被成膜基材2を成膜チャンバー1内に挿入し、この成膜チャンバー1内の保持部4上に被成膜基材2を保持する。
次いで、被成膜基材2の表面に前処理を施す。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、供給機構3dによって供給口10からOガスを成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、保持部4とアースシールド5との間を通って成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより成膜チャンバー1内を酸素雰囲気とし、高周波電源6により高周波(RF)をスイッチ11を通して保持部4に印加し、酸素プラズマを発生させることにより被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を行う。この酸素プラズマ処理は、第1の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、酸素プラズマ処理を所定時間行った後に、供給口10からのOガスの供給を停止し、高周波電源6による高周波(RF)の印加を停止し、酸素プラズマ処理を終了する。
この後、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜する。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気することにより、成膜チャンバー1内を所定の圧力に制御する。次いで、供給機構3dによりArガス(不活性ガスでもよい)を成膜チャンバー1内に供給する。その後、高周波電源6によりスイッチ11を通してカソード電極13及びスパッタリングターゲット12に高周波(RF)を印加することで、被成膜基材2の表面に薄膜をスパッタリングにて成膜する。
このようにして作製される薄膜は、例えばSiO膜、SiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜、又は前記いずれかの膜にCとHがそれぞれ20at%以下含まれる膜、又はDLC膜及びパリレン膜のいずれか等である。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に酸素プラズマ処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第8の実施形態)
本実施形態では、第7の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図11は、第8の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図であり、図10と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図11に示すスパッタ装置は、図10に示すスパッタ装置のArガス及びOガスの供給機構3dをArガス及びOガスの供給機構3eに変更し、高周波電源6を保持部4に接続されないようにしたものである。この供給機構3eは、O発生器を有している。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
詳細には、排気ポンプによって成膜チャンバー1内を真空排気する。次いで、供給機構3eによって供給口10からOガスを成膜チャンバー1内に導入して被成膜基材2の表面に供給する。この供給されたOガスは、成膜チャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、Oガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、Oガス流量に制御することにより被成膜基材2の表面にオゾン処理を行う。このオゾン処理は、第2の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、オゾン処理を所定時間行った後に、供給口10からのOガスの供給を停止し、オゾン処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面にオゾン処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
(第9の実施形態)
本実施形態では、第7の実施形態と同一部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図12は、第9の実施形態によるスパッタ装置を模式的に示す断面図であり、図10と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図12に示すスパッタ装置は、図10に示すスパッタ装置の成膜チャンバー1内にUVランプ8を配置し、高周波電源6を保持部4に接続されないようにしたものである。このUVランプ8は、被成膜基材2に紫外線を照射するためのものである。この紫外線照射によって185nm線が酸素分子を分解してOを合成し、254nm線がOを分解して高いエネルギーの活性酸素ができる。
被成膜基材2の表面に施す前処理について説明する。
被成膜基材2の表面にUVランプ8により紫外線を照射して紫外線照射処理を施す。この際の成膜チャンバー1内は大気又は酸素雰囲気である。
この紫外線照射処理は、第3の実施形態と同様の条件で行うことが好ましい。次いで、紫外線照射処理を所定時間行った後に、UVランプ8の発光を停止し、紫外線照射処理を終了する。
本実施形態によれば、被成膜基材2の表面に紫外線照射処理を施した後に、被成膜基材2の表面上に薄膜を成膜するため、薄膜と被成膜基材2との密着性を十分に確保することができる。
1…成膜チャンバー
2…被成膜基材
3…原料ガス及びOガスの供給機構
3a…原料ガス及びOガスの供給機構
3b…Oガスの供給機構
3c…Oガスの供給機構
3d…Arガス及びOガスの供給機構
3e…Arガス及びOガスの供給機構
4…保持電極
5,5a…アースシールド
6…高周波電源
7…ガスシャワー電極
8…UVランプ
9…蒸着源(Cell)
10…供給口
11…スイッチ
12…スパッタリングターゲット
13…カソード電極

Claims (2)

  1. プラスチック又はプラスチックにSiO及びAlの少なくとも一方を分散させた材料からなる被成膜基材の表面にオゾン処理を施した後に、
    前記被成膜基材の表面上に、スパッタ法により薄膜を成膜する方法であり、
    前記オゾン処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、オゾンガス流量が10sccm〜5slmで、オゾン濃度が5〜100%で、処理時間が0.1秒〜1時間の条件で紫外線を照射せずに行う処理であり、
    前記薄膜は、SiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜、又は前記いずれかの膜にCとHがそれぞれ20at%以下含まれる膜であることを特徴とする被成膜基材への薄膜の成膜方法。
  2. チャンバーと、
    前記チャンバー内に配置され、被成膜基材が保持される保持部と、
    前記保持部に保持された前記被成膜基材に対向して配置されたスパッタリングターゲットと、
    前記スパッタリングターゲットに高周波を印加する高周波電源と、
    前記スパッタリングターゲットと前記保持部との間の空間に不活性ガスを供給する供給機構と、
    前記チャンバー内を真空排気する排気機構と、
    前記保持部に保持された前記被成膜基材の表面にオゾンガスを供給する機構と、
    を具備し、
    前記被成膜基材の表面にオゾン処理を施した後に、前記被成膜基材の表面上にスパッタ法によりSiN膜、SiON膜、Al膜、Al膜、Cu膜、Ti膜、Au膜及びPt膜のいずれかの膜からなる薄膜を成膜するスパッタ装置であり、
    前記オゾン処理は、圧力が0.01Pa〜常圧で、オゾンガス流量が10sccm〜5slmで、オゾン濃度が5〜100%で、処理時間が0.1秒〜1時間の条件で紫外線を照射せずに行う処理であり、
    前記スパッタリングターゲットは、前記薄膜の材料からなることを特徴とするスパッタ装置。
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