JP5879714B2 - 加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法 - Google Patents

加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高い酸素、水蒸気バリア性を保持し、同時に高い基材密着性を有する加熱殺菌用包装材料の製造方法に関するものである。
食品の包装材料、例えばレトルト食品のパウチ材料としては、基材としてのプラスチックフィルム、酸素及び水蒸気のバリア層としてのアルミ箔及びヒートシールのための熱可塑性樹脂フィルムが順次積層された積層包装材料からなる袋の全面に、装飾効果を高めるために印刷が施されているものが従来より広く用いられている。しかしながら、従来のアルミ箔が積層された材料は電子レンジに使用できない。このため近年、家庭における電子レンジの普及に伴い、常温流通が可能で、包材ごと電子レンジに適用できるバリア性を有したフレキシブルプラスチックフィルムからなる包装用フィルムを用いた食品包材の市場が拡大している。
食品の包装用フィルムに求められる特性としては、
1.防湿,保香,酸化防止等のガスバリア性に優れること、
2.強度,可撓性が充分であること、
3.加熱,加圧殺菌が適用出来ること、
などがある。
従来、上記の特性を満たす材料として、フレキシブルプラスチックフィルムを基材とし、この表面に、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物を蒸着し、蒸着面に他のフィルムを積層した包装用フィルムが提案されている(特開昭58−148759号公報、特開平1−206036号公報、特開平1−267036号公報、特開平2−34330号公報参照)。
最近では、酸素、水蒸気バリア膜として光透過性の酸化アルミ蒸着層、または酸化ケイ素蒸着層などの、セラミック層を有する積層包装材料を、レトルト食品用の材料として、また優れた廃棄性と内容物を外から確認できるという特性を生かしてレトルト食品用の材料以外の菓子等の食品や医薬品などの包装材料に用いられている。
ガスバリア性を有するプラスチックフィルムを実現するために、誘導加熱法、抵抗加熱法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などの物理成膜法(PVD法)は、大面積化やロール・ツー・ロールへの展開が容易であることから、これらの方式を用いて、高いガスバリア性の発現が期待できるものとして検討され、また実用化されてきた。PVD法は、大きく分けて誘導加熱法、抵抗加熱法、電子ビーム蒸着法などの蒸着法とスパッタリング法に分けられるが、蒸着法は、成膜速度は速いが緻密でガスバリア性の高い膜を得ることが困難な手法であり、一方スパッタリング法は、成膜速度は遅いが緻密でガスバリア性の高い膜を得ることが可能である。このため、一般的に軟包装材料用のガスバリアフィルムは蒸着法を用いる場合が多く、スパッタリング法を用いた大面積成膜は精密な膜厚コントロールを求められる光学膜用途、導電膜用途などに用いられることが多く、平米当たりの価格は蒸着法に比較して高くなる。しかし、近年では、加熱殺菌用包装材料などに用いられる軟包装材料用のガスバリアフィルムにおいても品質の要求が高く、より高いバリア性、より高いガスバリア膜の密着性が求められてきている。
この生産性とガスバリア性が両立しない問題について、生産性は蒸着法とスパッタリング法の中間を、またガスバリア性に関しても蒸着法とスパッタリング法の中間をとる手段として圧力勾配型のプラズマガンを材料蒸発方法として用いた蒸着法が考案されている(特許文献1)。この手法は、プラズマガンより発せられるプラズマを、磁場を用いて収束するなどして、材料へ誘導し、材料を加熱し、蒸発させるとともに、蒸発中の原子、分子がプラズマガンより発せられるプラズマを通過することにより、活性化し、蒸発時より高い運動エネルギーを持って基材に入射することにより、通常の蒸着法より緻密な膜を得ることが可能な方法である。
一方、形成したガスバリア膜は、必要とされるガスバリア性が発現したとしても、加圧加熱殺菌用テストをクリア出来る基材とセラミック層との密着が得られるとは限らない。このため、ウェット法によるアンカーコートが用いられ、加圧加熱殺菌用テストをクリア出来る高い密着性を発現させる方法が考案されている。
特開2005−34831号公報
しかしながら、この手法では材料の蒸発とプラズマによる活性化が同時に行えるため煩雑さは少なく、装置コスト的に有利である反面、材料の蒸発速度とプラズマ密度とが一義的に決定してしまい、材料の蒸発速度と活性化するためのプラズマ密度を自由に決定できないという問題点があった。このため、成膜速度に対するガスバリア性が自由に設定することが困難であるという問題があった。
また、ガスバリア性を発現出来たとしても、基材に対するガスバリア膜の密着強度が、軟包装材料用のガスバリアフィルムの要求値を満たすことはなく、レトルト食品用の耐久性を満たす密着層としては、ウェットコート法などにより、別途アンカー層を設ける必要があり、コストが上がってしまう問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、ガスバリアフィルムを形成するにあたり、材料の蒸発速度とプラズマ密度を自由に設定し、成膜速度に対するガスバリア性を自由に設定出来、得られたガスバリアフィルムを用いることにより、高い酸素、水蒸気バリア性を保持し、同時に高い基材密着性を有する加熱殺菌用包装材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ガスバリアフィルム、接着層、ナイロンフィルム、接着層およびヒートシール性樹脂フィルムをこの順で積層する加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法であって、
プラスチックフィルム表面をプラズマ発生手段により処理する処理工程と、前記処理工程とは別に、前記高密度プラズマにより処理を施された前記プラスチックフィルム上に蒸着材料を蒸発させた蒸着粒子をICPプラズマ、ヘリコン波プラズマ、マイクロ波プラズマ、ホロカソード放電の何れか1つを用いる高密度プラズマによりイオンプレーティングしながらセラミック層を形成させる工程と、をインラインにより連続的に行うことにより、前記ガスバリアフィルムを形成してなることを特徴とする加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法である。
請求項に記載の発明は、前記プラズマ発生手段が、プラスチックフィルムを交流電圧が印加されたロール電極により搬送しながら、前記ロール電極と対抗電極との間で発生するプラズマによる処理を行うことを特徴とする請求項記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法である。
請求項に記載の発明は、前記セラミック層と前記ナイロンフィルムとの間に、オーバーコート層を形成させてなることを特徴とする請求項1または2に記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法である。
請求項に記載の発明は、前記蒸着材料を蒸発させる手段が、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱法または高周波誘導加熱法であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法である。
請求項に記載の発明は、前記セラミック層が、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸窒化アルミニウム膜、酸化マグネシウム膜の何れか1つからなる請求項1〜4のいずれかに記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法である
本発明の加圧加熱殺菌用包装材料およびその製造方法は、ガスバリアフィルム、接着層、ナイロンフィルム、接着層およびヒートシール性樹脂をこの順で積層し、前記ガスバリアフィルムが、プラスチックフィルム上に蒸着手段を用いた蒸着法によりセラミック層を形成してなり、その際、前記蒸着手段とは別に高密度プラズマを発生させる手段を併せて用いることを特徴としているので、ガスバリアフィルムを形成するにあたり、材料の蒸発速度とプラズマ密度を自由に設定し、成膜速度に対するガスバリア性を自由に設定出来、得られたガスバリアフィルムを用いることにより、高い酸素、水蒸気バリア性を保持し、同時に高い基材密着性を有する加熱殺菌用包装材料を提供できる。
本発明の加圧加熱殺菌用包装材料の一実施形態を示した構成図である。 本発明の加圧加熱殺菌用包装材料を作製するために用いる成膜装置の模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の加熱殺菌用包装材料の一実施形態を示した構成図(断面図)である。
プラスチックフィルム10の上に、セラミック層11、更にオーバーコート層12が成膜され、このオーバーコート層12側にナイロンフィルム14を、接着層13を介しラミネートし、またナイロンフィルム14に対し、接着層15を介しヒートシール性樹脂フィルム16をラミネートした構成である。
プラスチックフィルム10は、特に限定されるものではなく公知のものを使用することができる。例えばポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド系(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、アクリル、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等)などが挙げられるが特に限定されない。実際的には、用途や要求物性により適宜選定をすることが望ましく、限定をする例ではないが医療用品、薬品、食品等の包装には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロンなどがコスト的に用いやすい。また、プラスチックフィルムの厚みは限定するものではないが、用途に応じて、6μmから200μm程度が使用しやすい。
また、バリアフィルム作製のためのプラスチックフィルム表面には、プラスチックフィルムが通るロール電極を陰極として、周波数10kHz〜1MHzの交流電圧を印加し、Ar、He、Kr、N2、O2、およびそれらの混合ガス等のプラズマ処理を施す。
セラミック層11としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸窒化アルミニウム膜、酸化マグネシウム膜が挙げられる。これらを蒸着する際に用いる蒸着材料としては、特に限定されるものではなく公知のものを使用することができる。例えば酸化珪素膜の場合、シリコン(Si)、一酸化珪素(SiO)や二酸化珪素(SiO)、またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。また、上記の材料の蒸着時に、酸素などの反応性ガスを併用することにより、酸化珪素膜を得ても良い。
セラミック層11の上に形成するオーバーコート層12としては、R1(M−OR2)
(ただしR1、R2は炭素数1〜8の有機基、Mは金属原子)で表される少なくとも一種以上の金属アルコキシドを原料とする組成を含む塗布膜をセラミック層11上に積層することが望ましい。MはSi、Al、Tiなどが望ましく、特にSiが望ましい。また他の水溶性高分子を混合しても差し支えない。
ナイロンフィルム14としては、引き裂き方向に延伸した一軸延伸状態のナイロンフィルムでもよく、また芳香族系ポリアミドなどとのポリマーブレンドの2軸延伸状態のナイロンフィルムを用いてもよい。
ヒートシール性樹脂フィルム16としては、従来から包装材料のシーラントとして用いられているものと同様の素材から構成することが出来、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等を使用することが出来る。
水蒸気、酸素バリア性を有したプラスチックフィルム10とナイロンフィルム14とは接着層13を介し、ラミネーションするが、接着層13の接着剤としてウレタン系の接着剤を用いることが好ましく、またラミネートする方法として、ドライラミネーション法、ノンソルベントラミネーション法、押出しラミネーション法、ニーラムラミネーション法などによりラミネーションすることが好ましい。
ヒートシール樹脂フィルム16とナイロンフィルム14とは接着層15を介し、ラミネーションするが、接着層15の接着剤としてウレタン系の接着剤を用いることが好ましく、またラミネートする方法として、ドライラミネーション法、ノンソルベントラミネーション法、押出しラミネーション法、ニーラムラミネーション法などによりラミネーションすることが好ましい。
図2は、本発明の加熱殺菌用包装材料における水蒸気、酸素バリア性を保持したガスバリアフィルムを作製する成膜装置の模式図の一例である。真空チャンバー20において、プラスチックフィルム21を、巻き出しローラー22にセットし、巻き出しローラー22よりメインドラム23を通過し、巻取りローラー24に巻き取られる。この際メインドラム23において、セラミック層をプラスチックフィルム21上に形成する。坩堝25に、セラミック層を成膜するための蒸着材料26を詰める。また、蒸着手段として、直進電子ビーム銃27が設置されている。また、反応性ガスを導入する手段として、反応性ガス導入パイプ30が成膜室に設置されている。電子ビームにより加熱された蒸着材料26は蒸気となりプラスチックフィルムに蒸着されるがこの際の蒸気を蒸着粒子28で示し、蒸着粒子をイオンプレーティングする高密度プラズマをプラズマ29として示してある。
また、巻き出しローラー22より巻き出されたプラスチックフィルム21は、カソード・ローラー31を通過する。このカソード・ローラー31の対抗電極としてアノード32が設置されており、カソード・ローラー31とアノード32の間に、プラズマ34が発生する。この際、カソード・ローラー31には、周波数10kHz〜1MHzの交流電圧を交流電源33により印加され、プラズマ34が発生する。この際、カソード・ローラー31とアノード32は、巻取り室37と隔壁35によって仕切られており、独自の気圧設定が可能である。また、プラズマ34を発生させるためのガスは、ガス導入配管36より導入される。このように本実施形態によれば、プラスチックフィルムのプラズマによる処理と、蒸着手段を用いた蒸着法によりセラミック層を形成させる工程とが、インラインにより連続的に行われる。
図2において、蒸着材料26を過熱する手段として、直進電子ビーム銃27を設置し、電子ビーム蒸着法を示したが、蒸着手段としては、材料を詰めてある坩堝25に対し、抵抗加熱法または高周波誘導加熱法などを用いて加熱し、材料を蒸発させてもよい。電子ビーム蒸着法は、直進電子ビーム銃であっても、偏向電子ビーム銃であってもよいが、高い成膜速度を発現させるためには大電力の投入が可能なピアース式平面陰極形電子銃などが挙げられるが、これに限られるものではない。また抵抗加熱法は、材料を詰めた坩堝を直接抵抗加熱する方式であってもよいし、抵抗加熱部に金属のワイヤーをフィードするタイプの抵抗加熱方式であっても問題ない。いずれの方式も高い成膜速度を発現できる装置の構成になっていることが必要である。
材料を蒸着する際に、プラズマ源より高密度プラズマを発生させる。高い成膜速度により成膜する場合は、蒸着粒子の数が非常に多いため、高いプラズマ密度を発現できる方式で無い場合、蒸着粒子に比してプラズマ化している粒子数が少なく、膜質を向上させる変化を発現させることが困難である。このため、高いプラズマ密度を発現させる手段として、ICPプラズマ法、ヘリコン波プラズマ法、マイクロ波プラズマ法、ホロカソード放電法の何れかを用いることが最適である。
また、本発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、水蒸気透過度が1g/m/day以下であることが好ましい。本発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、高密度プラズマを用いてセラミック層を成膜したプラスチックフィルムを用いて構成しているため、水蒸気バリア性に優れている。
さらに、本発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、酸素透過度が1cc/m/day以下であることが好ましい。本発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、高密度プラズマを用いてセラミック層を成膜したプラスチックフィルムを用いて構成しているため、水蒸気バリア性に優れている。
以下に、本発明の具体的な実施例を示す。
<実施例1>
図2に示す成膜装置を用いて、蒸着材料26としてアルミニウム塊を坩堝25に詰め、加熱手段として直進電子ビーム銃27を用い、100nm/secの成膜速度で蒸発させ、反応性ガス導入パイプ30より酸素ガスを導入し、反応性蒸着により酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム21に蒸着成膜する。この際、巻き出しローラー22から巻き取りローラー24に向かって流すプラスチックフィルム21として12μm厚のPETフィルムを用いた。プラスチックフィルム21は、カソード・ローラー31とアノード32の間で、ガス導入配管36より導入されたArガスにより発生したArプラズマ34により、表面処理を行われ、その後、メインドラム23を通過する際、物理膜厚20nmを成膜した。この際、電子ビーム蒸着と同時に、ホロカソードパイプにArガスを70sccm流し、投入電力10kWのホロカソードアーク放電を用いて活性化蒸着を行った。セラミック層が形成されたプラスチックフィルムのセラミック層上に、オーバーコート層をマイクログラビア法により形成し、水蒸気、酸素バリア性プラスチックフィルムを作製した。このプラスチックフィルムと厚さ70μmのナイロンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションした。また更にナイロンフィルム側にヒートシール樹脂として厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションし、加圧加熱殺菌用包装材料を作製した。
<実施例2>
図2に示す成膜装置を用いて、蒸着材料26としてアルミニウム塊を坩堝25に詰め、加熱手段として直進電子ビーム銃27を用い、100nm/secの成膜速度で蒸発させ、反応性ガス導入パイプ30より酸素ガスを導入し、反応性蒸着により酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム21に蒸着成膜する。この際、巻き出しローラー22から巻き取りローラー24に向かって流すプラスチックフィルム21として12μm厚のPETフィルムを用いた。プラスチックフィルム21は、カソード・ローラー31とアノード32の間で、ガス導入配管36より導入されたArガスにより発生したArプラズマ34により、表面処理を行われ、その後、メインドラム23を通過する際、物理膜厚20nmを成膜した。この際、電子ビーム蒸着と同時に周波数13.56MHz、投入電力10kWのICPプラズマを発生させ、活性化蒸着を行った。セラミック層が形成されたプラスチックフィルムのセラミック層上に、オーバーコート層をマイクログラビア法により形成し、水蒸気、酸素バリア性プラスチックフィルムを作製した。このプラスチックフィルムと厚さ70μmのナイロンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションした。また更にナイロンフィルム側にヒートシール樹脂として厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションし、加圧加熱殺菌用包装材料を作製した。
<実施例3>
図2に示す成膜装置を用いて、蒸着材料26としてアルミニウム塊を坩堝25に詰め、加熱手段として直進電子ビーム銃27を用い、100nm/secの成膜速度で蒸発させ、反応性ガス導入パイプ30より酸素ガスを導入し、反応性蒸着により酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム21に蒸着成膜する。この際、巻き出しローラー22から巻き取りローラー24に向かって流すプラスチックフィルム21として12μm厚のPETフィルムを用いた。プラスチックフィルム21は、カソード・ローラー31とアノード32の間で、ガス導入配管36より導入されたArガスにより発生したArプラズマ34により、表面処理を行われ、その後、メインドラム23を通過する際、物理膜厚20nmを成膜した。この際、電子ビーム蒸着と同時に、周波数2.45GHz、投入電力6kWのマイクロ波プラズマを発生させ、活性化蒸着を行った。セラミック層が形成されたプラスチックフィルムのセラミック層上に、オーバーコート層をマイクログラビア法により形成し、水蒸気、酸素バリア性プラスチックフィルムを作製した。このプラスチックフィルムと厚さ70μmのナイロンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションした。また更にナイロンフィルム側にヒートシール樹脂として厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションし、加圧加熱殺菌用包装材料を作製した。
<比較例1>
図2に示す成膜装置を用いて、蒸着材料26としてアルミニウム塊を坩堝25に詰め、加熱手段として直進電子ビーム銃27を用い、100nm/secの成膜速度で蒸発させ、反応性ガス導入パイプ30より酸素ガスを導入し、反応性蒸着により酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム21に蒸着成膜する。この際、巻き出しローラー22から巻き取りローラー24に向かって流すプラスチックフィルム21として12μm厚のPETフィルムを用い、物理膜厚20nmを成膜した。セラミック層が形成されたプラスチックフィルムのセラミック層上に、オーバーコート層をマイクログラビア法により形成し、水蒸気、酸素バリア性プラスチックフィルムを作製した。このプラスチックフィルムと厚さ70μmのナイロンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションした。また更にナイロンフィルム側にヒートシール樹脂として厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションし、加圧加熱殺菌用包装材料を作製した。
<比較例2>
図2に示す成膜装置を用いて、蒸着材料26としてアルミニウム塊を坩堝25に詰め、加熱手段として直進電子ビーム銃27を用い、100nm/secの成膜速度で蒸発させ、反応性ガス導入パイプ30より酸素ガスを導入し、反応性蒸着により酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム21に蒸着成膜する。この際、巻き出しローラー22から巻き取りローラー24に向かって流すプラスチックフィルム21として12μm厚のPETフィルムを用い、物理膜厚20nmを成膜した。この際、電子ビーム蒸着と同時に、ホロカソードパイプにArガスを70sccm流し、投入電力10kWのホロカソードアーク放電を用いて活性化蒸着を行った。セラミック層が形成されたプラスチックフィルムのセラミック層上に、オーバーコート層をマイクログラビア法により形成し、水蒸気、酸素バリア性プラスチックフィルムを作製した。このプラスチックフィルムと厚さ70μmのナイロンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションした。また更にナイロンフィルム側にヒートシール樹脂として厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネーション法によりラミネーションし、加圧加熱殺菌用包装材料を作製した。
作成したサンプルについて、水蒸気透過度及び酸素透過度を以下の方法で測定した。
(評価方法)
水蒸気透過度(WVTR)をMOCON法により測定した。用いた測定器はMOCON PERMATRAN3/33であり、40℃、90%Rhにて測定し、酸素透過度(OTR)はMOCON OX−TRAN2/20により、23℃、0%Rhにて測定した。また、作製した加圧加熱殺菌用包装材料をA4サイズに切り出し、水道水200ccを入れて、袋状に密閉して、121℃で30分間レトルト殺菌処理を実施した。レトルト処理後、2時間以内に、15mm幅に切断したサンプルのガスバリアフィルムとナイロン間の180度剥離のラミネート強度を測定した。試験にはオリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC−1250を用いた。また、剥離速度は、300mm/minとして、測定の際には測定部位を水で湿潤させながら行った。
表1に実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2で作成したサンプルの水蒸気透過度と酸素透過度を示す。
Figure 0005879714
表1の結果より、蒸着時に蒸着法とは別に高密度プラズマを用いてセラミック層を形成したプラスチックフィルムを用いて作製した加圧加熱殺菌用包装材料は、高密度プラズマを用いなかったプラスチックフィルムと比較し、高いガスバリア性を有する結果が得られた。また、カソード・ローラーによるプラズマ処理を行った場合と行わなかった場合では、行った場合のほうが高い密着性が発現した。
本発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、高い透明性と高い酸素及び水蒸気バリア性を有し、また基材とセラミック層との間に高い密着性を保持するため、例えば食品の包装用フィルムとして最適なものである。
10・・・プラスチックフィルム
11・・・セラミック層
12・・・オーバーコート層
13・・・接着層
14・・・ナイロンフィルム
15・・・接着層
16・・・ヒートシール性樹脂フィルム
20・・・真空チャンバー
21・・・プラスチックフィルム
22・・・巻き出しローラー
23・・・メインドラム
24・・・巻き取りローラー
25・・・坩堝
26・・・蒸着材料
27・・・直進電子ビーム銃
28・・・蒸着粒子
29・・・プラズマ
30・・・反応性ガス導入パイプ
31・・・カソード・ローラー
32・・・アノード
33・・・交流電源
34・・・プラズマ
35・・・隔壁
36・・・ガス導入配管
37・・・巻取り室

Claims (4)

  1. ガスバリアフィルム、接着層、ナイロンフィルム、接着層およびヒートシール性樹脂フィルムをこの順で積層する加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法であって、
    プラスチックフィルム表面をプラズマ発生手段により処理する処理工程と、前記処理工程とは別に、蒸着材料を蒸発させた蒸着粒子を生成し、ICPプラズマ、ヘリコン波プラズマ、マイクロ波プラズマ、ホロカソード放電の何れか1つによる反応性ガスの高密度プラズマにより活性化処理してなる前記蒸着粒子を前記プラスチックフィルムに蒸着しセラミック蒸着層を形成し、インラインにより連続的にガスバリアフィルムを形成する工程と、
    前記セラミック蒸着層上に水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシドおよび/ またはその加水分解物の少なくとも1種類以上を成分に持つ複合被膜からなるオーバーコート層を形成する工程と、
    前記オーバーコート層上に接着層を介して前記ナイロンフィルムを積層する工程と、
    前記ナイロンフィルム上に接着層を介して前記ヒートシール性樹脂フィルムを積層する工程と
    を備える加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法。
  2. 前記プラズマ発生手段が、プラスチックフィルムを交流電圧が印加されたロール電極により搬送しながら、前記ロール電極と対抗電極との間で発生するプラズマによる処理を行うことを特徴とする請求項1記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法。
  3. 前記蒸着材料を蒸発させる手段が、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱法または高周波誘導加熱法であることを特徴とする請求項1または2に記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法。
  4. 前記セラミック層が、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸窒化アルミニウム膜、酸化マグネシウム膜の何れか1つからなる請求項1〜のいずれかに記載の加圧加熱殺菌用包装材料の製造方法。
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