JP5816263B2 - ジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類の製造方法 - Google Patents

ジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類の新規製造方法に関する。
ジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類それ自体は既に知られている。それらジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類が動物の内部寄生虫、より特定的には線虫類に対する駆虫剤として使用されうること、及び殺虫活性を有していることも知られている(米国特許第3、364、229号を参照)。さらに、ある種のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類が抗菌活性及び人の真菌症に対するある種の活性を有することが知られている(Il Farmaco 2005、60、944−947を参照)。さらに、ジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類が電子写真感光体における色素又は塗料及びポリマーの染料として使用されうることが知られている(特許公開平10−251265号、ポーランド特許第143804号参照)。
式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類は、さまざまな既知の方法で製造することができる。
Figure 0005816263
(ここで、
及びRは、同一若しくは異なっており、そして水素であり、ハロゲン、−OR及び/若しくは−CORにより1回以上置換されても良いC−C−アルキルであり、ハロゲン、C−C−アルキル若しくはC-C-ハロアルキルにより1回以上置換されても良いC−C−シクロアルキルであり、又はそれぞれがハロゲン、C−C−アルキル、C-C−ハロアルキル、−COR若しくはスルホニルアミノにより1回以上置換されても良いアリール若しくはアリール−(C−C−アルキル)であり、
は、水素、C−C−アルキル若しくはC−C−アルキルカルボニルであり、又はハロゲン、C−C−アルキル若しくはC−C−ハロアルキルにより1回以上置換されても良いアリールであり、
は、ヒドロキシル、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシを示す。)
例えば、一つの既知の製法において(Synthetic Communications 2006、36、3591−3597を参照)、第1段階において、無水コハク酸を、必要であれば希釈剤存在下、式(II)のアミンと反応させる。続いて、生成した式(III)のコハク酸モノアミドを大過剰の塩化チオニルと希釈剤としてのジオキサン存在下、室温において反応させ、連続する多段階の反応を経て、最終的に式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類を与える。そのジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類は、場合により反応混合物から直接単離され、又は水の添加に続いてろ過される。反応条件(希釈剤)及びRラジカルの性質次第で、特定の状況下、式(IV)のヂチイン−ジイソイミド類をそれらが式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類に変換される前に単離することが可能である:
Figure 0005816263
この方法の不利な点は、長い反応時間や収率が一般に理論値のおよそ30−40%を超えない又は単離された生成物の純度が不十分である等の結果にもある。さらに不利な点は、反応混合物の水性の後処理の場合において、後処理に大量の塩化チオニルを分解することを含むことである;発生する気体(SO及びHCl)が廃棄されなければならない。同様な不利な点は、経験から、生成物が一度に得られない事実である。それどころか、最初のろ過による生成物の単離に続いて、長期の静止後(例えば、終夜間)、ろ液からさらなる生成物が沈殿し、ろ過により再度単離されなければならない。場合によってはこの操作はもう一度繰り返して行われなければならない。この方法は非常に面倒で時間がかかる。
別の既知の方法において(米国特許第3、364、229号; Chem.Ber.1967、100、1559−70を参照)、第一段階において、式(V)のジクロロ無水マレイン酸を必要であれば希釈剤存在下、式(II)のアミンと反応させる。続いて、生成した式(VI)のジクロロマレイミドは、硫黄供与化合物(例えば、硫化水素、チオ尿素又はチオ硫酸ナトリウムなど)と反応させる:
Figure 0005816263
この方法は、例えば、高い毒性の気体状の硫化水素を操作することが技術的観点から非常に困難であること、コストがかかること及び不便であることなどの不利な点がある。チオ尿素が使用されるとき、望まない副生成物が、目的化合物と共に得られ、除去することが難しく、達成できる収率を損なうこととなる。チオ硫酸ナトリウムが使用される場合、記載されている収率は、生産工程にとって不十分である。
米国特許第3、364、229号 特許公開平10−251265 ポーランド特許第143804号
Il Farmaco 2005、60、944−947 Synthetic Communications 2006、36、3591−3597 Chem.Ber.1967、100、1559−70
したがって、式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類の技術的に単純で経済的な製造方法の必要性が継続的に存在する。
ここに一般式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類
Figure 0005816263
(ここで、R及びRは、上記の定義を有している。)を製造するための新規な方法であって、
式(V)のジクロロマレイミド
Figure 0005816263
(ここで、RはR又はRである。)
を無機チオ硫酸ナトリウムと、式(VI)のジクロロマレイミド1モル当たりチオ硫酸塩のモル比が1.1から1.8モルの間で溶媒中又は混合溶媒中で反応させることを特徴とする方法が見出された。
本発明の製造方法が実施されるとき、出発物質として使用されるジクロロマレイミドの一般的な定義は、式(VI)により与えられる。Rは、R又はRの定義を意味する。
及びRは、好ましくは同一若しくは異なっており、そして好ましくは水素であり、フッ素、塩素、臭素、-OR及び/若しくは-CORにより1回以上置換されても良いC-C−アルキルであり、塩素、メチル若しくはトリフルオロメチルで1回以上置換されても良いC-C−シクロアルキルであり、又はそれぞれフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、−COR及び/若しくはスルホニルアミノにより1回以上置換されても良いフェニル若しくはフェニル−(C−C−アルキル)であり、
及びRは、より好ましくは同一若しくは異なっており、そしてより好ましく水素であり、フッ素、塩素、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、メチルカルボニルオキシ及び/若しくはカルボキシルにより1回以上置換されても良いC-C−アルキルであり、塩素、メチル若しくはトリフルオロメチルにより1回以上置換されても良いC−C−シクロアルキルであり、又はそれぞれフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、-COR及び/若しくはスルホニルアミノにより1から3回置換されても良いフェニル、ベンジル、1-フェネチル、2-フェネチル若しくは2-メチル−2−フェネチルであり、
及びRは、非常に好ましくは同一若しくは異なっており、そして非常に好ましくは水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2,2−ジフルオロエチル若しくは2,2,2−トリフルオロメチルであり、又はそれぞれ塩素、メチル若しくはトリフルオロメチルにより置換されても良いシクロプロピル若しくはシクロヘキシルであり、
及びRは、より特定的に好ましいのはいずれもメチルであり、
は、好ましくは水素、メチル、エチル、メチルカルボニル若しくはエチルカルボニルであり、又はフッ素、塩素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル若しくはトリフルオロメチルにより1回以上置換されても良いフェニルであり、
は、より好ましくは水素、メチル、メチルカルボニル又はフェニルであり、
は、好ましくはヒドロキシル、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシであり、
は、より好ましくはヒドロキシル又はメトキシである。
最終生成物として化合物 (I−1) 2、6−ジメチル−1H、5H−[1、4]ジチイノ[2、3−c:5、6−c’]ジピロール−1、3、5、7(2H、6H)−テトロンを与えるN−メチルジクロロマレイミド(VI-1)、R=Me、を出発物質として使用することが特に好ましい。
ジクロロマレイミド(VI−2)、R=Hが出発物質として使用される場合、化合物(I−2)1H、5H−[1、4]ジチイノ[2、3−c:5、6−c’]ジピロール−1、3、5、7(2H、6H)テトロンが最終生成物として得られる。

チオ硫酸塩として、原則的に全ての可溶性無機チオ硫酸塩、例えば、チオ硫酸リチウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸セシウム、チオ硫酸マグネシウム又はチオ硫酸アンモニウムなどを使用することができる。チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム又はチオ硫酸アンモニウムを使用することが好ましく、チオ硫酸ナトリウムを使用することがより好ましい。当然、これら塩の混合物も使用することができる。
用語“チオ硫酸”及び“チオ硫酸塩”は、存在する場合、これら塩の水和物も包含する。
当該チオ硫酸塩は、式(VI)のジクロロマレイミド1モルあたり1.1から1.8モルの間の量で使用される。式(VI)のジクロロマレイミド1モルあたり、好ましい量は1.2から1.7モルの間の、より好ましいのは1.3から1.6モルの間の量のチオ硫酸塩である。
当該チオ硫酸塩は、反応混合物に固体形態又は溶液として、例えば水溶液として、加えることができる。適切な場合には、当該チオ硫酸塩は、融液のような液体形態として加えることもできる。例えば、チオ硫酸ナトリウム五水和物は、45℃から50℃の間で融解する。水溶液としてチオ硫酸塩を添加したほうが好ましい。
本発明の方法における反応温度は、広い限界値内において変化させることができ、0°Cから200°Cの間に存在する。満足な時空収率(space−time yields)を得るために、20℃から180℃の間で操作するのが好ましく、30℃から150℃の間で操作するのがより好ましい。
本発明の方法における反応時間は、10分から24時間である。30分から12時間の間で操作するのが好ましく、1から6時間の間で操作するのがより好ましい。
本発明の方法のための適切な溶媒には、水、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール及びエチレングリコール モノメチルエーテルのようなアルコール類、酢酸メチル及び酢酸エチルのようなエステル類、ホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドンのようなアミド類、テトラヒドロフラン及び1、4−ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル及びベンゾニトリルのようなニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びピナコロンなどのケトン類、又はこれら希釈剤の混合物が含まれる。
水、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、酢酸メチル、N、N-ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、又はこれら希釈剤の混合物を使用することが好ましい。
水とメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル又はアセトンの混合物の使用が非常に好ましい。
本発明の方法は、これらに限定されるわけではないが、以下の実施例によって説示される。
実施例1
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(90g[0.5 mol])のメタノール(875ml)溶液に、チオ硫酸ナトリウム(110.7 g[0.7mol])の水(188ml)溶液を室温にて、約10分間にわたり滴下し、内部温度が42℃まで上昇した。滴下終了後、温度は60℃まで上昇し、混合物をその温度で4時間攪拌した。その後、反応混合物を10℃まで冷却し、固形物を吸引ろ過により単離して、水(150ml)で3回、メタノール(100ml)で洗浄し、乾燥した。これにより53.7gの緑色固体が得られ、HPLC分析によれば化合物(I−1)の98.4面積%を構成し、理論上74.9%の収率に相当する。
実施例2
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のメタノール(100ml)溶液を65°Cにしたところに、約10分間にわたり、同様に65°Cに加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(29.77 g [0.12 mol])の水(100 ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、65℃にて攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、17mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてメタノール(30ml)で洗浄し、乾燥した。これにより10.1gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の97.76重量%を構成し、理論上70%の収率に相当する。
実施例3
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g [0.1 mol])のメタノール(100 ml)溶液を65°Cにしたところに、約10分間にわたり、同様に65°Cに加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(34.73 g [0.14 mol])の水(100 ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、65°Cにて攪拌した。反応混合物を15°Cまで冷却した後、17mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてメタノール(30ml)で洗浄し、乾燥した。これにより11.3gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の95.9重量%を構成し、理論上76.8%の収率に相当する。
実施例4
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のメタノール(100ml)溶液を65℃にしたところに、約10分間にわたり、同様に65℃に加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(37.22g [0.15mol])の水(100 ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、65°Cにて攪拌した。反応混合物を15°Cまで冷却した後、17mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてメタノール(30ml)で洗浄し、乾燥した。これにより10.65gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の98重量%を構成し、理論上73.9%の収率に相当する。
実施例5
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のメタノール(100ml)溶液を65°Cにしたところに、約10分間にわたり、同様に65℃に加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(39.7g [0.16mol])の水(100ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、65°Cにて攪拌した。反応混合物を15°Cまで冷却した後、17mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてメタノール(30 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより10.4gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の97.3重量%を構成し、理論上71.7%の収率に相当する。
実施例6
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(360g[2mol])のメタノール(3500 ml)溶液を室温にしたところに、約20分間にわたり、チオ硫酸ナトリウム(442.8g[2.8mol])の水(750ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、温度は60℃まで上昇し、反応混合物を4時間この温度にて攪拌した。反応混合物を15°Cまで冷却した後、250mlの水を加え、10分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(1200ml)、そしてメタノール(600 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより210.2gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の97.9重量%を構成し、理論上72.9%の収率に相当する。
実施例7
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(7.2g[0.04mol])のメタノール(70ml)溶液を室温にしたところに、約10分間にわたり、チオ硫酸ナトリウム(10.74g[0.068mol])の水(23ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、温度は60℃まで上昇し、反応混合物を4時間この温度にて攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、10mlの水を加え、10分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(35ml)、そしてメタノール(10 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより3.83gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の94.7重量%を構成し、理論上64.2%の収率に相当する。
実施例8
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(7.2g[0.04mol])のメタノール(70 ml)溶液を室温にしたところに、約10分間にわたり、チオ硫酸ナトリウム(12.64g[0.08mol])の水(27ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、温度は60℃まで上昇し、反応混合物を4時間この温度にて攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、10mlの水を加え、10分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(35ml)、そしてメタノール(10ml)で洗浄し、乾燥した。これにより2.5gの暗緑色固体が得られ、HPLC分析によれば化合物(I−1)の83.7面積%を構成し、理論上37%の収率に相当する。
実施例9
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のエタノール(100 ml)溶液を75°Cにしたところに、約10分間にわたり、同様に75°Cに加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(34.73g[0.14mol])の水(100ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、75℃にて攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、17mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてエタノール(30 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより11.0gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の97重量%を構成し、理論上75.5%の収率に相当する。
実施例10
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(7.2g[0.04mol])のメタノール(70 ml)溶液を室温にしたところに、約10分間にわたり、チオ硫酸アンモニウム(6.52g[0.044mol])の水(15 ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、温度は45℃まで上昇し、そして反応混合物を45℃にて2時間攪拌した。反応混合物を10°Cまで冷却した後、さらに10分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(35ml)、そしてメタノール(10 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより3.50gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の97.1重量%を構成し、理論上60.2%の収率に相当する。
実施例11
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(7.2g[0.04mol])のメタノール(70ml)溶液を室温にしたところに、約10分間にわたり、チオ硫酸アンモニウム(8.3g[0.056 mol])の水(15ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、温度は45℃まで上昇し、そして反応混合物を45℃にて4時間攪拌した。反応混合物を10℃まで冷却した後、さらに10分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(35ml)、そしてメタノール(10 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより3.85gの暗緑色固体が得られ、標準品に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の98.3重量%を構成し、理論上67%の収率に相当する。
実施例12
ジクロロマレイミド(VI−2)(6.64g[0.04mol])のメタノール(40ml)溶液を65°Cにしたところに、約10分間にわたり、同様に65℃に加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(13.89g[0.056mol])の水(40ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物をさらに1時間、65℃にて攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、10mlの水を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(30ml)、そしてメタノール(15ml)で洗浄し、乾燥した。これにより3.6gの暗緑色固体が得られ、HPLC分析によれば化合物(I−)の99.6面積%を構成し、理論上71%の収率に相当する。
比較例1 (米国特許第3,364,229号、例えばIX;R=Hに対応する)
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のエタノール(100ml)溶液を75℃にしたところに、約10分間にわたり、同様に75℃まで加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(24.8g [0.10mol])の水(100ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物を75℃にて、さらに1時間攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、水(17ml)を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてエタノール(30 ml)で洗浄し、乾燥した。これにより9.1gの暗緑色固体が得られ、HPLC分析によれば化合物(I−1)の94.3面積%を構成し、理論上60.8%の収率に相当する。
比較例2
N−メチルジクロロマレイミド(VI−1)(18g[0.1mol])のメタノール(100ml)溶液を65℃にしたところに、約10分間にわたり、同様に65℃まで加温したチオ硫酸ナトリウム五水和物(24.8g [0.10mol])の水(100ml)溶液を滴下した。 滴下終了後、反応混合物を65℃にて、さらに1時間攪拌した。反応混合物を15℃まで冷却した後、水(17ml)を加え、15分間攪拌した。固形物を吸引ろ過により単離して、水(70ml)、そしてメタノール(30ml)で洗浄し、乾燥した。これにより10.4gの暗緑色固体が得られ、標準物質に対するHPLC分析によれば化合物(I−1)の89.15重量%を構成し、理論上65.7%の収率に相当する。
一般情報:
HPLC条件: Zorbax Eclipse Plus C18 4.6x50mm 1.8μm, 溶離液A:0.1%HPO、溶離液B:アセトニトリル、勾配:90/10、20%/分、5/95(1.75)、流量:2ml/分、55°C。

Claims (2)

  1. 一般式(I)のジチイン−テトラカルボキシ−ジイミド類
    Figure 0005816263
    (ここで、
    及びRは、同一若しくは異なり、そして水素であり、ハロゲン、−OR及び/もしくは−CORにより1回以上置換されても良いC−C−アルキルであり、ハロゲン、C−C−アルキル若しくはC-C-ハロアルキルにより1回以上置換されても良いC−C−シクロアルキル、又はそれぞれハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、−COR若しくはスルホニルアミノにより1回以上置換されても良いアリール若しくはアリール−(C−C−アルキル)であり、Rは、水素、C−C−アルキル若しくはC−C−アルキルカルボニル又はハロゲン、C−C−アルキル若しくはC−C−ハロアルキルにより1回以上置換されても良いアリールであり、
    は、ヒドロキシル、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシである。)を製造する方法であって、
    式(VI)のジクロロマレイミド
    Figure 0005816263
    (ここで、Rは、R又はRである。)
    を無機チオ硫酸塩と、式(VI)のジクロロマレイミド1モル当たりチオ硫酸塩のモル比が1.から1.モルの間で溶媒中又は混合溶媒中で反応させることを特徴とする方法。
  2. 使用されるチオ硫酸塩が、チオ硫酸リチウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸セシウム、チオ硫酸マグネシウム若しくはチオ硫酸アンモニウム又はそれらの混合物から選択される可溶性無機チオ硫酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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