JP2014530228A - ジチインテトラカルボキシイミド類の製造方法 - Google Patents

ジチインテトラカルボキシイミド類の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ジチインテトラカルボキシイミド類の新規な製造方法に関する。

Description

本発明は、ジチイン−テトラカルボキシイミド類の新規な製造方法に関する。
ジチイン−テトラカルボキシイミド類自体はすでに知られている。これらのジチイン−テトラカルボキシイミド類が動物の内部寄生虫、詳細には線虫に対する駆虫薬として用いることができ、殺虫活性を有することも知られている(US3,364,229参照)。さらに、ある種のジチイン−テトラカルボキシイミド類が抗細菌活性を有し、ヒト真菌症の原因生物に対して一定の活性を有することが知られている(Il Farmaco 200560, 944−947参照)。ジチイン−テトラカルボキシイミド類が電子写真感光体における顔料としてまたは塗料およびポリマーにおける染料として用いることができることも知られている(JP−A10−251265、PL−B143804参照)。
下記式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類:
Figure 2014530228
[式中、
およびRは同一であるか異なっており、水素であるか、ハロゲン、−ORおよび/または−CORによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、−CORまたはスルホニルアミノによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールもしくはアリール−(C−C−アルキル)であり、
は、水素、C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルカルボニルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールであり、
は、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシである。]は、多様な公知の方法で製造することができる。
例えば、ある方法では(US3,364,229;Chem. Ber. 1967, 100, 1559−1570参照)、第1段階で、適宜に希釈剤の存在下に式(II)の無水ジクロロマレイン酸を式(III)のアミンと反応させる。次に、得られた式(IV)のジクロロマレイミドを硫黄化合物(例えば硫化水素またはチオ尿素)と反応させる。この方法による式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドの製造は、下記の図式によって示すことができる。
Figure 2014530228
US3,364,229 JP−A10−251265 PL−B143804 US3,364,229
Il Farmaco 2005, 60, 944−947. Chem. Ber. 1967, 100, 1559−1570.
この方法は、例えば、非常に毒性の高い硫化水素ガスを用いる操作が技術的な観点から、非常に困難、高コストおよび不便なものであるという欠点を有する。チオ尿素を用いる場合、目的生成物とともに望ましくない副生成物が得られ、それらは除去が非常に困難で、達成可能な収量を引き下げるものである(J. Heterocycl. Chem. 1988, 25, 901−906参照)。
開示されている別の方法では(Synthetic Communications 2006, 36, 3591−3597参照)、第1段階で、適宜に希釈剤の存在下に式(V)の無水コハク酸を式(III)のアミンと反応させる。次に、得られた式(VI)のコハク酸モノアミド類を室温で希釈剤としてのジオキサンの存在下に大過剰の塩化チオニルと6時間反応させることで、一連の多くの反応段階で最終的に、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドを得る。ジチイン−テトラカルボキシイミド類は反応混合物から直接または水を加えた後に濾過することで単離しても良い。反応条件(希釈剤)および基Rの性質に応じて、一定の環境で、式(VII)のジチイン−ジイソイミドを単離することができ、その後それらを式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドに変換する。式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドのこの製造方法は、下記の図式によって示すことができる。
Figure 2014530228
この方法の欠点は、長い反応時間と結果であり、得られる収率が通常では理論値の約30から40%を超えないか、単離生成物の純度が不十分である(比較例参照)。さらなる欠点は、反応混合物の水系後処理の場合において、その方法では多量の塩化チオニルの分解が行われ、生成する気体(SOおよびHCl)を廃棄処理しなければならないという点である。同様に、欠点として、経験から(比較例参照)、生成物が一つの部分で得られないという点である。そうではなく、非常に多くの場合、最初に濾過によって生成物を単離した後、長時間静置した後に(例えば終夜)、濾液からさらに生成物が沈殿し、それを濾過によって再度単離しなければならない。場合によっては、この操作をさらにもう1回行わなければならない。この手順は非常に労力を要するものであり、時間がかかるものである。
さらに、N−置換コハク酸アミド類を脱水1,4−ジオキサンに溶かし、溶液に塩化チオニルを加えることでジチイン−テトラカルボキシイミド類が得られることが知られている。次に、反応混合物を加熱し、溶液を減圧下に濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって分離し、精製する(J. Heterocycl. Chem. 2010, 47, 188−193参照)。
結果的に、技術的に簡単で経済的な式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類の製造方法が現在もなお必要とされている。
下記一般式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類:
Figure 2014530228
(RおよびRは上記で示した定義を有する。)を製造する新たな方法が見出され、その方法は
第1段階で、下記式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート類:
Figure 2014530228
(式中、
RはRまたはRであり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および金属からなる群から選択されるカチオンであり、
mは1、2、3または4である。)を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させ、
次に過剰な塩化チオニルを除去し、得られた生成物混合物を第2段階で、有機溶媒中、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類に変換することを特徴とする。
このようにして、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類は、比較的高収率、比較的短時間および比較的良好な純度で得ることができる。
本発明の方法の第1段階で得られる生成物混合物もすでに、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドを含むが、それの主成分は下記式(IX)のポリスルフィド:
Figure 2014530228
そして後処理法に応じて、下記式(VIII)のチオスルホン酸誘導体:
Figure 2014530228
である。
一般式(VIII)のチオスルホン酸誘導体および一般式(IX)のポリスルフィドも同様に、本発明によって提供される。
一般式(VIII)のチオスルホン酸誘導体において、Rは上記で示したRおよびRの定義を表し、Xは塩素またはヒドロキシルを表す。
一般式(IX)のポリスルフィドにおいて、RおよびRは上記で示した定義を表し、nは0、1、2、3、4、5、6、7または8を表す。
一般式(VI)の化合物を塩化チオニルと反応させた後に反応混合物を濃縮すると、他の生成物とともに、一般式(VIII)の化合物が得られる。
一般式(VI)の化合物を塩化チオニルと反応させた後に反応混合物を濃縮し、例えば塩化メチレンなどの不活性で水非混合性の溶媒に溶かし、室温で水とともに振盪することで抽出した場合、他の生成物とともに一般式(IX)の化合物が得られる。有機相の除去、脱水および濃縮後に混合物が得られ、それは式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドに加えて、主として一般式(IX)の化合物を含む。
本発明の式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミドの製造方法は、下記図式によって示すことができる。
Figure 2014530228
本発明の方法を行う場合に原料として使用されるコハク酸モノアミドカルボキシレート類の一般的定義は式(VI)によって提供される。RはRまたはRの定義を表す。
およびRは好ましくは同一であるか異なっており、好ましくは水素であるか、フッ素、塩素、臭素、−ORおよび/または−CORによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、塩素、メチルまたはトリフルオロメチルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、−CORおよび/またはスルホニルアミノによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いフェニルまたはフェニル−(C−C−アルキル)である。
およびRはより好ましくは同一であるか異なっており、より好ましくは水素であるか、フッ素、塩素、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、メチルカルボニルオキシおよび/またはカルボキシルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、塩素、メチルまたはトリフルオロメチルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、−CORおよび/またはスルホニルアミノによって1から3回置換されていても良いフェニル、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチルまたは2−メチル−2−フェネチルである。
およびRは非常に好ましくは同一であるか異なっており、非常に好ましくは水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2,2−ジフルオロエチルまたは2,2,2−トリフルオロエチルであるか、それぞれ塩素、メチルまたはトリフルオロメチルによって置換されていても良いシクロプロピルまたはシクロヘキシルである。
およびRはより特別に好ましくは、同時にメチルである。
は好ましくは水素、メチル、エチル、メチルカルボニルまたはエチルカルボニルであるか、フッ素、塩素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルまたはトリフルオロメチルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いフェニルである。
はより好ましくは水素、メチル、メチルカルボニルまたはフェニルである。
は好ましくはヒドロキシル、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシである。
はより好ましくはヒドロキシルまたはメトキシである。
Mは好ましくはLi、Na、K、RbまたはCsであって、
mが1であり、
または
Be、Mg、Ca、SrまたはBaであって、
mが2であり、
または
Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Alであって、
mが1、2、3または4である。
Mはより好ましくは、Li、Na、Kであって、
mが1であり、
または
Be、Mg、Caであって、
mが2であり、
または
Mn、Fe、Co、Alであって、
mが1、2、3または4である。
Mは非常に好ましくは、Na、Kであって、
mが1であり、
または
Mg、Caであって、
mが2であり、
または
Mn、Fe、Alであって、
mが2、3または4である。
原料としては、N−メチルコハク酸アミドカルボキシレートを用いて、最終生成物として化合物(I−1)2,6−ジメチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c;5,6−c′]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロンを得ることが特に好ましい。
N−tert−ブチルコハク酸アミドカルボン酸ナトリウムを原料として用いる場合、得られる最終生成物は化合物(I−2)2,6−ジ−tert−ブチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c;5,6−c′]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロンである。
N−シクロヘキシルコハク酸アミドカルボン酸ナトリウムを原料として用いる場合、得られる最終生成物は化合物(I−3)2,6−ジシクロヘキシル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c;5,6−c′]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロンである。
N−プロピルコハク酸アミドカルボン酸ナトリウムを原料として用いる場合、得られる最終生成物は化合物(I−4)2,6−ジプロピル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c;5,6−c′]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロンである。
得られる中間体で特に好ましいものは、
(VIII−1)クロロチオ硫酸S−(4−クロロ−1−メチル−2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)(R=Me、X=Cl)、
(IX−1)3,3′−トリスルファン−1,3−ジイルビス(4−クロロ−1−メチル−1H−ピロール−2,5−ジオン)(R=R=Me、n=1)、
(IX−2)3,3′−ジスルファンジイルビス(4−クロロ−1−メチル−1H−ピロール−2,5−ジオン)(R=R=Me、n=0)、
(IX−3)3,3′−ジスルファンジイルビス(1−tert−ブチル−4−クロロ−1H−ピロール−2,5−ジオン)(R=R=t−Bu、n=0)、
(IX−4)3,3′−トリスルファン−1,3−ジイルビス(1−tert−ブチル−4−クロロ−1H−ピロール−2,5−ジオン)(R=R=t−Bu、n=1)、
(IX−5)3,3′−トリスルファン−1,3−ジイルビス(4−クロロ−1−シクロヘキシル−1H−ピロール−2,5−ジオン)(R=R=シクロヘキシル、n=1)
である。
本発明の方法の第1段階における塩化チオニルの量は、式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート1モル当たり1から100molである。式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート1モル当たり2から50mol、より好ましくは4から40molの量を用いるのが好ましい。
本発明の方法の第1段階における反応温度は広い範囲で変動し得るものであり、0℃から150℃である。満足できる空時収量を得るには、20℃から120℃、より好ましくは30℃から100℃の温度で操作を行うことが好ましい。
本発明の方法の第1段階における反応時間は、10分間から24時間である。30分間から6時間、より好ましくは1から4時間操作を行うのが好ましい。
本発明の方法の第1段階は、反応条件に可能な限り不活性である希釈剤の存在下に行っても良い。そのような希釈剤には、例を挙げると、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどの塩素化炭化水素、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの塩素化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類、酢酸メチルおよび酢酸エチルなどのエステル類などがある。塩化メチレン、クロロホルムまたは1,2−ジクロロエタン中でまたは希釈剤を用いずに操作を行うことが好ましい。
塩化チオニルは基本的に、水による加水分解によって除去することができる。塩化チオニルは好ましくは、減圧下に蒸留することで除去する。
存在しても良い希釈剤も好ましくは同様に、減圧下に蒸留される。
本発明の方法の第2段階では、過剰の塩化チオニルおよび適宜に希釈剤の除去後に得られる残留物を新たな希釈剤に溶かし、この溶媒中で加熱することで、式(I)のジチイン−カルボキシイミドに変換する。その反応混合物は好ましくは、この手順中は撹拌する。
本発明の方法の第2段階では、有機溶媒または溶媒混合物を用いる。
本発明の方法の第2段階に好適な希釈剤には、具体的には、水、ジメチルスルホキシド、スルホラン、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン類、メシチレン、エチルベンゼン、クメン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼンなどの炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ピナコロンなどのケトン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸類またはこれら希釈剤の混合物などがある。
好ましくは、水、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、酢酸メチル、N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸またはこれら希釈剤の混合物を用いる。
非常に特に好ましくは、水およびメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、酢酸の混合物を用いる。
この場合、水の有機溶媒に対する混合比は、例えば9:1から1:9の広い範囲内で変動させることができる。
本発明の方法の第2段階での反応温度は広い範囲内で変動し得るものであり、0℃から200℃である。20℃から150℃の温度、より好ましくは30℃から130℃で操作を行うのが好ましい。
本発明の方法の第2段階での反応時間は、5分間から24時間である。30分間から12時間、より好ましくは1から6時間操作を行うのが好ましい。
本発明はさらに、下記式(IX)のポリスルフィド類:
Figure 2014530228
[式中、
およびRは同一であるか異なっており、水素であるか、ハロゲン、−ORおよび/または−CORによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、−CORまたはスルホニルアミノによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールまたはアリール−(C−C−アルキル)であり、
は、水素、C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルカルボニルであり、またはハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールであり、
R4は、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
nは0、1もしくは2である。]の製造方法、
ならびに下記式(VIII)のチオスルホン酸誘導体:
Figure 2014530228
[式中、
RはRもしくはRであり、Xは塩素もしくはヒドロキシルである。]の製造方法において、
第1段階で、適宜に希釈剤の存在下に、下記式(VI)のコハク酸モノアミド:
Figure 2014530228
[式中、
RはRもしくはRであり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および金属からなる群から選択されるカチオンであり、
mは1、2、3または4である。]を、過剰の塩化チオニルと反応させることを特徴とする方法も提供する。

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類:
    Figure 2014530228
    [式中、
    およびRは同一であるか異なっており、水素であるか、ハロゲン、−ORおよび/または−CORによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、−CORまたはスルホニルアミノによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールもしくはアリール−(C−C−アルキル)であり、
    は、水素、C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルカルボニルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールであり、
    は、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシである。]の製造方法において、
    第1段階で、下記式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート類:
    Figure 2014530228
    [式中、
    RはRまたはRであり、
    Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および金属からなる群から選択されるカチオンであり、
    mは1、2、3または4である。]を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させ、
    次に過剰な塩化チオニルを除去し、得られた生成物混合物を第2段階で、有機溶媒中、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類に変換することを特徴とする方法。
  2. 第1段階において、式(VI)のコハク酸モノアミド1モル当たり2から100molの塩化チオニルを用いる請求項1に記載の方法。
  3. 第1段階において、下記式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート:
    Figure 2014530228
    [式中、
    RはRまたはRであり、
    Mは、Li、Na、K、Rb、Csであって、
    mが1であり、
    または
    Be、Mg、Ca、Sr、Baであって、
    mが2であり、
    または
    Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Alであって、
    mが1、2、3または4である。]を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させ、次に過剰な塩化チオニルを除去し、得られた生成物混合物を第2段階で、有機溶媒中、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類に変換する請求項1に記載の方法。
  4. 第1段階において、下記式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート:
    Figure 2014530228
    [式中、
    RはRまたはRであり、
    Mは、Li、Na、Kであって、
    mが1であり、
    または
    Be、Mg、Caであって、
    mが2であり、
    または
    Mn、Fe、Co、Alであって、
    mが2、3または4である。]を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させ、次に過剰な塩化チオニルを除去し、得られた生成物混合物を第2段階で、有機溶媒中、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類に変換する請求項1に記載の方法。
  5. 第1段階において、下記式(VI)のコハク酸モノアミドカルボキシレート:
    Figure 2014530228
    [式中、
    RはRまたはRであり、
    Mは、Na、Kであって、
    mが1であり、
    または
    Mg、Caであって、
    mが2であり、
    または
    Mn、Fe、Alであって、
    mが2、3または4である。]を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させ、次に過剰な塩化チオニルを除去し、得られた生成物混合物を第2段階で、有機溶媒中、式(I)のジチイン−テトラカルボキシイミド類に変換する請求項1に記載の方法。
  6. 第1段階を希釈剤を用いずに行う請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の方法。
  7. 第2段階において、水と少なくとも部分的に混和性である溶媒を用いる請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第2段階で使用される溶媒が水、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼンなどの炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ピナコロンなどのケトン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸類、またはこれら希釈剤の混合物を含む請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2段階を20℃から150℃の温度で行う請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の方法。
  10. 下記式(IX)のポリスルフィド類:
    Figure 2014530228
    [式中、
    およびRは同一であるか異なっており、水素であるか、ハロゲン、−ORおよび/または−CORによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−アルキルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いC−C−シクロアルキルであるか、それぞれハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、−CORまたはスルホニルアミノによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールもしくはアリール−(C−C−アルキル)であり、
    は、水素、C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルカルボニルであるか、ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルによって1回もしくはそれ以上置換されていても良いアリールであり、
    は、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
    nは0、1または2である。]
    および下記式(VIII)のチオスルホン酸誘導体:
    Figure 2014530228
    [式中、RはRまたはRであり、Xは塩素またはヒドロキシルである。]の製造方法において、
    第1段階で、下記式(VI)のコハク酸モノアミド類:
    Figure 2014530228
    [式中、
    RはRまたはRであり、
    Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および金属からなる群から選択されるカチオンであり、
    mは1、2、3もしくは4である。]を、適宜に希釈剤の存在下に過剰量の塩化チオニルと反応させることを特徴とする方法。
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