JP2016084328A - 置換フェネチルオキシベンゼン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

置換フェネチルオキシベンゼン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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優太 小林
Yuta Kobayashi
優太 小林
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元章 森田
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慎也 太田
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Shinji Onoe
真治 尾上
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竜太 大野
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Abstract

【課題】有害生物の防除効果を有する置換フェニルエーテル化合物を簡便に効率よく合成できる置換フェネチルオキシベンゼン誘導体及びその製造方法の提供。
【解決手段】式(1)で表される置換フェネチルオキシベンゼン誘導体。
Figure 2016084328

(AはH、Br、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基、又はチオシアナト基;XはH又はハロゲン原子;R及びRはハロゲン原子又は一緒になって=O或いは=S;Y〜Yはハロゲン原子又はC〜Cのハロアルキル基)
【選択図】なし

Description

本発明は農薬製造中間体等として有用な置換フェネチルオキシベンゼン誘導体およびその製造方法に関する。
これまでにある種の置換フェニルエーテル化合物が農園芸場面における有害生物防除剤として有用であることが知られており、該化合物は置換アルキルチオフェノール誘導体を経由して製造できることが記載されている(例えば、特許文献1、PCT/JP2014/071593)。しかし本発明のようにフェネチルオキシベンゼン骨格を形成した後に、置換アルキルチオ構造を導入する製造方法は記載がなく、その中間体である3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体およびその製造方法に関する記載もない。
特開昭63−41451号公報
本発明は有害生物に対する防除効果を有する置換フェニルエーテル化合物を簡便に効率よく製造することのできる中間体である置換フェネチルオキシベンゼン誘導体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく、鋭意検討したところ、置換フェニルエーテル化合物を製造するための有用中間体である置換フェネチルオキシベンゼン誘導体、および該置換フェネチルオキシベンゼン誘導体を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本出願に係る発明の第1の態様は、下記式(1)
Figure 2016084328
(式中、Aは水素原子、臭素原子、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基、またはチオシアナト基を示し、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される置換フェネチルオキシベンゼン誘導体に関するものである。
本出願に係る発明の第2の態様は、下記式(2)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表されるビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体に還元剤を反応させることを特徴とする下記式(1a)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第3の態様は、下記式(1b)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシアニリン誘導体をジアゾ化した後に、エチルキサントゲン酸カリウムまたは硫化ナトリウムと反応させ、さらに加水分解または還元することを特徴とする上記式(1a)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第4の態様は、下記式(1c)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と金属マグネシウムを反応させグリニャール試薬とした後に、硫黄を反応させることを特徴とする上記式(1a)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法に関するものである。
出願に係る発明の第5の態様は、下記式(1d)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と臭素化剤を反応させることを特徴とする上記式(1c)で表される1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第6の態様は、上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体とチオシアン酸塩を、臭素の存在下、反応させることを特徴とする下記式(1e)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される(3−フェネチルオキフェニル)チオシアネート誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第7の態様は、下記式(1f)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体を還元させることを特徴とする上記式(1b)で表される3−フェネチルオキシアニリン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第8の態様は、上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と硝酸類を反応させることを特徴とする上記式(1f)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第9の態様は、下記式(3)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。)で表されるニトロフェノール誘導体および下記式(4)
Figure 2016084328
(式中、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示し、Lはハロゲン原子、C〜Cアルキルスルホニルオキシ基、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ基、またはC〜Cアルキル基で置換されてもよいアリールスルホニルオキシ基を示す。)で表される置換ベンゼン誘導体を、塩基の存在下、反応させることを特徴とする上記式(1f)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第10の態様は、下記式(1g)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体とフッ素化剤を反応させることを特徴とする下記式(1h)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)−3−ニトロベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第11の態様は、下記式(5)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。)で表されるフェノール誘導体および上記式(4)で表される置換ベンゼン誘導体を、塩基の存在下、反応させることを特徴とする上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第12の態様は、下記式(1i)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体とフッ素化剤を反応させることを特徴とする下記式(1j)
Figure 2016084328
(式中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される(1,1−ジフルオロ−2−フェノキシエチル)ベンゼン誘導体の製造方法に関するものである。
本発明により、農薬製造中間体等として有用な置換フェネチルオキシベンゼン誘導体、およびその製造方法を提供することができる。
<第一の製造方法>
本発明の3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体(1a)は、ビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体(2)に還元剤を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用されるビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体(2)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示し、ハロゲン原子はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素の各元素が挙げられる。
、YおよびYで表されるC〜Cハロアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基等が挙げられ、好ましくはトリフルオロメチル基が挙げられる。
本発明で使用できる還元剤としては、例えば、亜鉛、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、トリフェニルホスフィン、またはジチオトレイトール等を挙げることができる。
還元剤の使用量は、ビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体(2)に対して0.1〜100.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.5〜50.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、水、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、ビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体(2)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、−30℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第二の製造方法>
本発明の3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体(1a)は、3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)を亜硝酸、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、または亜硝酸アルキルエステル等を用いる、通常アミノ基をジアゾニウム塩にする際の常法(例えば、Organic Syntheses Coll., Vol.3, p.185(1955)など)に従って反応させることによりジアゾニウム塩(6)とし、次に該ジアゾニウム塩(6)とエチルキサントゲン酸カリウム(7)と反応させ、さらに加水分解または還元させることにより製造できる。
または、本発明の3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体(1a)は、ジアゾニウム塩(6)と硫化ナトリウム(9)と反応させビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体(2)を製造し、さらに上記<第一の製造方法>に従い、還元剤を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明におけるジアゾ化工程としては、3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)またはその塩を酸性条件下、必要ならば反応溶媒中、亜硝酸エステルまたは亜硝酸塩と、−30℃〜室温の間の温度で反応させることにより、ジアゾニウム塩(6)を製造することができる。
亜硝酸エステルまたは亜硝酸塩の使用量は、3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)に対して1.0〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは1.0〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、水またはこれらの混合物などである。本発明における溶媒の使用量は、3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
本発明におけるジアゾニウム塩(6)とエチルキサントゲン酸カリウム(7)または硫化ナトリウム(9)との反応は、公知の方法(例えば、Tetrahedron Letters, Vol.35, p.7549(1994)など)に準じて行うことができる。この場合、反応温度は0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、エチルキサントゲン酸カリウム(7)または硫化ナトリウム(9)の使用量は、ジアゾニウム塩(6)に対して1.0〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは1.0〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用できる硫化ナトリウム(9)としてはNaSとして知られている一硫化ナトリウムを単独で使用してもよく、あるいは一硫化ナトリウムと硫黄の混合物を調製し、Na(nは2〜5)として知られている多硫化ナトリウムを挙げることができる。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、水またはこれらの混合物などである。本発明における溶媒の使用量は、ジアゾニウム塩(6)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
本発明における還元工程で使用できる還元剤としては、例えば、亜鉛、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、トリフェニルホスフィン、またはジチオトレイトール等を挙げることができる。
還元剤の使用量は、化合物(8)または(2)に対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.1〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、水、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、化合物(8)または(2)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、−30℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
本発明における加水分解工程で使用できる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または炭酸カリウム等を挙げることができる。
塩基の使用量は、化合物(8)に対して1.0〜50.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは1.0〜20.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、水、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、化合物(8)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製 することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第三の製造方法>
本発明の3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体(1a)は、1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1c)と金属マグネシウムを反応させグリニャール試薬(10)とした後に、硫黄を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1c)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明に使用できる金属マグネシウムの使用量は、1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1c)に対して0.5〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.9〜2.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、またはジエチルエーテル等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1c)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
本発明に使用できる硫黄の使用量は、グリニャール試薬(10)に対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.5〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、またはジエチルエーテル等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、グリニャール試薬(10)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第四の製造方法>
本発明の1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1c)は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)と臭素化剤を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明で使用できる臭素化剤としては、例えば、臭素、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモフタルイミド、または1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン等を挙げることができる。
臭素化剤の使用量は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)に対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.5〜5.0倍モルの範囲である。
本発明では必要に応じて触媒を用いてもよく、使用できる触媒としては、例えば、鉄、塩化鉄(III)、酸化鉄(III)、アルミニウム、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、ゼオライト、塩化スズ(IV)、塩化チタン(IV)、または塩化モリブデン(V)等を挙げることができる。
触媒の使用量は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)に対して0〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.01〜2.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、水、酢酸またはこれらの混合物等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第五の製造方法>
本発明の(3−フェネチルオキフェニル)チオシアネート誘導体(1e)は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)とチオシアン酸塩(11)を、臭素の存在下、反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明で使用されるチオシアン酸塩(11)において、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を示す。
臭素の使用量は、3−フェネチルオキシベンゼン(1d)に対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.5〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;酢酸、水、またはこれらの混合物等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、置換フェニルエーテル誘導体(1)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第六の製造方法>
本発明の3−フェネチルオキシアニリン誘導体(1b)は、1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)に還元触媒を用いて、水素添加、または金属を用いて還元することにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明に使用できる還元触媒としては、例えば、パラジウム−活性炭素、ラネーニッケル、または酸化白金などの還元触媒が挙げられる。
還元触媒の使用量は、1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)に対して0.01〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.1〜2.0倍モルの範囲である。
本発明に使用できる金属としては、例えば、還元鉄、亜鉛、またはスズなどの金属が挙げられる。
金属の使用量は、1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)に対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは1.0〜5.0倍モルの範囲である。
本発明では必要に応じて塩酸または塩酸塩を用いてもよく、使用できる塩酸塩としては、例えば、塩化アンモニウムなどである。
塩酸塩の使用量は、1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)に対して0〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.5〜2.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;またはこれらの混合物等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第七の製造方法>
本発明の1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)は、3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)と硝酸類および硫酸類を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明に使用できる硝酸類および硫酸類としては、一般に有機化学合成反応で多用されている、通常のニトロ化方法を用い、例えば、濃硝酸、発煙硝酸、硝酸ナトリウム、または硝酸カリウムなどから少なくとも一種と濃硫酸、または発煙硫酸の少なくとも一種とを使用する混酸が挙げられる。
本発明の反応温度は、−20℃〜150℃の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜80℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第八の製造方法>
本発明の1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1f)はニトロフェノール誘導体(3)と置換ベンゼン誘導体(4)を、塩基の存在下、反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用されるニトロフェノール誘導体(3)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。
本発明で使用される置換ベンゼン誘導体(4)において、RおよびRはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示し、Lはハロゲン原子、C〜Cアルキルスルホニルオキシ基、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ基、またはC〜Cアルキル基で置換されてもよいアリールスルホニルオキシ基を示す。
Lで表されるC〜Cアルキルスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、n−プロパンスルホニルオキシ基、i−プロパンスルホニルオキシ基、n−ブタンスルホニルオキシ基、i−ブタンスルホニルオキシ基、sec−ブタンスルホニルオキシ基、tert−ブタンスルホニルオキシ基等が挙げられ、好ましくはメタンスルホニルオキシ基が挙げられる。
Lで表されるC〜Cハロアルキルスルホニルオキシ基としては、ジフルオロメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルオキシ基等が挙げられ、好ましくはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基が挙げられる。
Lで表されるC〜Cアルキル基で置換されてもよいアリールスルホニルオキシ基としては、ベンゼンスルホニルオキシ基、2−メチルベンゼンスルホニルオキシ基、3−メチルベンゼンスルホニルオキシ基、4−メチルベンゼンスルホニルオキシ基、4−エチルベンゼンスルホニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは4−メチルベンゼンスルホニルオキシ基が挙げられる。
本発明に使用できる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの塩基が挙げられる。好ましくは炭酸カリウム、トリエチルアミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどである。
塩基の使用量は、ニトロフェノール誘導体(3)に対して0.01〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.1〜5.0倍モルの範囲である。
本発明では必要に応じて触媒を用いてもよく、使用できる触媒としては、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド、またはテトラブチルアンモニウムクロリドなどである。
触媒の使用量は、ニトロフェノール誘導体(3)に対して0〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.01〜2.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、水またはこれらの混合溶媒などである。好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、アセトン、水またはこれらの混合物などである。本発明における溶媒の使用量は、ニトロフェノール誘導体(3)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、−30℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第九の製造方法>
本発明の1−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)−3−ニトロベンゼン誘導体(1h)は、2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体(1g)にフッ素化剤を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体(1g)においてXは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明で使用できるフッ素化剤としては、例えば、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド、ビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド、4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニルサルファートリフルオリド、モルホリノサルファートリフルオリド、フッ化水素−ピリジン、フッ化水素−トリエチルアミン、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル−N,N−ジエチルアミン、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−N,N−ジメチルアミン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−N,N−ジエチルアミン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、フッ化セシウム、四フッ化硫黄、フッ化水素、五フッ化ヨウ素、フッ素ガス等を挙げることができる。
フッ素化剤の使用量は、2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体(1g)に対して1.0〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは2.0〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類や、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体(1g)1モルに対して0〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは20℃〜100℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第十の製造方法>
本発明の3−フェネチルオキシベンゼン誘導体(1d)はフェノール誘導体(5)と置換ベンゼン誘導体(4)を、塩基の存在下、反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用されるフェノール誘導体(5)において、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。
本発明に使用できる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの塩基が挙げられる。好ましくは炭酸カリウム、トリエチルアミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどである。
塩基の使用量は、フェノール誘導体(5)に対して0.01〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.1〜5.0倍モルの範囲である。
本発明では必要に応じて触媒を用いてもよく、使用できる触媒としては、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド、またはテトラブチルアンモニウムクロリドなどである。
触媒の使用量は、フェノール誘導体(5)に対して0〜5.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.01〜2.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、水またはこれらの混合物などである。好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、アセトン、水またはこれらの混合物などである。本発明における溶媒の使用量は、フェノール誘導体(5)1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、−30℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
<第十一の製造方法>
本発明の(1,1−ジフルオロ−2−フェノキシエチル)ベンゼン誘導体(1j)は、2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体(1i)にフッ素化剤を反応させることにより製造できる。
Figure 2016084328
本発明で使用される2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体(1i)においてXは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。
本発明で使用できるフッ素化剤としては、例えば、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド、ビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド、4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニルサルファートリフルオリド、モルホリノサルファートリフルオリド、フッ化水素−ピリジン、フッ化水素−トリエチルアミン、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル−N,N−ジエチルアミン、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−N,N−ジメチルアミン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−N,N−ジエチルアミン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、フッ化セシウム、四フッ化硫黄、フッ化水素、五フッ化ヨウ素、フッ素ガス等を挙げることができる。
フッ素化剤の使用量は、2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体(1i)に対して1.0〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは2.0〜5.0倍モルの範囲である。
本発明で使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類や、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体(1i)1モルに対して0〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本発明の反応温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは20℃〜100℃の範囲である。
本発明の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。
目的物の構造は、融点測定や元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、MSスペクトルの測定により、同定、確認することができる。
なお前記した反応の生成物である式(1)
Figure 2016084328
(式中、Aは水素原子、臭素原子、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基、またはチオシアナト基を示し、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される置換フェネチルオキシベンゼン誘導体の具体例を表1に記載するが、これらの化合物に限定されるものではない。化合物番号は以後の記載において参照される。
なお、表中の「H」は水素原子を表す。
Figure 2016084328
Figure 2016084328
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルアニリン(1−55)の製造方法
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−ニトロベンゼン(2.56g、6.71mmol)の酢酸エチル溶液(10ml)にパラジウム−活性炭素(0.71g、0.67mmol)を加えた後、水素ガスを3時間バブリングした。反応混合物をセライトろ過し、減圧濃縮することにより、褐色油状の標記化合物(収量2.34g、収率99%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.34−7.30(2H、m)、6.99(1H、s)、6.21(1H、s)、4.29(2H、t、J=11.0Hz)、3.60(2H、br.s).
〔実施例2〕
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−ニトロベンゼン(1−63)の製造方法
5−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロエチル]−1,2,3−トリフルオロベンゼン(2.40g、7.13mmol)の硫酸溶液(1.40g、14.2mmol)に発煙硝酸(642mg、7.13mmol)を0℃で滴下し、次に硫酸(700mg、7.14mmol)を加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/3)で精製して、白色結晶の標記化合物(収量1.58g、収率58%)を得た。
融点:81−83℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.56(1H、s)、7.37(1H、s)、7.33−7.30(2H、m)、4.41(2H、q、J=10.5Hz)、2.55(3H、s).
〔実施例3〕
5−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロエチル]−1,2,3−トリフルオロベンゼン(1−31)の製造方法
2−クロロ−4−メチルフェノール(17.0g、119mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(50ml)に炭酸カリウム(21.4g、155mmol)および[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]トリフルオロメタンスルホネート(49.2g、143mmol)を0℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、無色油状の標記化合物(収量32.1g、収率80%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.36−7.30(2H、m)、7.18(1H、d、J=2.3Hz)、6.98(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、6.75(1H、d、J=8.7Hz)、4.33(2H、t、J=10.8Hz)、2.26(3H、s).
〔実施例4〕
4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼンチオール(1−39)の製造方法
濃塩酸(6.5ml)と水(6.5ml)を0℃で混合し、4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルアニリン(2.30g、6.54mmol)を同温で加え、室温で30分間撹拌した。次に亜硝酸ナトリウム(496mg、7.19mmol)の水溶液(2.0ml)を0℃でゆっくり滴下した。この水溶液をエチルキサントゲン酸カリウム(1.26g、7.85mmol)の水溶液(10ml)に50℃で滴下し、30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/9)により精製して、1−エトキシチオカルボニルチオ−4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼンを含む混合物(収量1.00g、収率33%)を得た。得られた油状物のエタノール溶液(5ml)に10%水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を添加し、1時間加熱還流した。反応混合物をn−ヘキサンで洗浄し、水層に塩酸を加えpH7に調製し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮し黄色油状の標記化合物(収量320mg、収率40%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.36−7.28(2H、m)、7.15(1H、s)、6.80(1H、s)、4.31(2H、t、J=11.2Hz)、3.31(1H、s)、2.24(3H、s).
〔実施例5〕
1−ブロモ−4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼン(1−47)の製造方法
5−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロエチル]−1,2,3−トリフルオロベンゼン(500mg、1.49mmol)および鉄粉(2.48mg、44.6μmol)の混合物に臭素(261mg、1.63mmol)を室温で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加えセライトろ過し、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量495mg、収率80%)を得た。
融点:66−68℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.34−7.29(2H、m)、7.23(1H、s)、7.03(1H、s)、4.32(2H、t、J=10.8Hz)、2.30(3H、s).
〔実施例6〕
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−ニトロベンゼン(1−63)の製造方法
2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェノール(550mg、2.93mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20ml)に炭酸カリウム(527mg、3.81mmol)および[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]トリフルオロメタンスルホネート(1.21g、3.52mmol)を0℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量1.10g、収率98%)を得た。
〔実施例7〕
2−(2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェノキシ)−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(1−66)の製造方法
2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェノール(300mg、1.60mmol)のアセトン溶液(5ml)に炭酸カリウム(265mg、1.92mmol)および2−ブロモ−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(486mg、1.92mmol)を0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をジエチルエーテルにて洗浄し、白色結晶の標記化合物(収量380mg、収率66%)を得た。
融点:162−164℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.73−7.69(2H、m)、7.53(1H、s)、7.41(1H、s)、5.31(2H、s)、2.56(3H、s).
〔実施例8〕
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−ニトロベンゼン(1−63)の製造方法
2−(2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェノキシ)−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(3.00g、8.30mmol)のクロロホルム溶液(10ml)に(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(4.00g、25.0mmol)を添加し、室温で5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/8)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量3.00g、収率94%)を得た。
〔実施例9〕
5−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロエチル]−1,2,3−トリフルオロベンゼン(1−31)の製造方法
2−クロロ−4−メチルフェノール(1.10g、7.70mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10ml)に炭酸カリウム(1.40g、10.0mmol)および[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]トリフルオロメタンスルホネート(3.20g、9.30mmol)を0℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、無色油状の標記化合物(収量2.56g、収率99%)を得た。
〔実施例10〕
2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(1−34)の製造方法
2−クロロ−4−メチルフェノール(3.30g、23.0mmol)のアセトン溶液(30ml)に炭酸カリウム(3.80g、28.0mmol)および2−ブロモ−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(7.00g、28.0mmol)を0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量4.30g、収率59%)を得た。
融点:87−89℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.80−7.75(2H、m)、7.21(1H、d、J=1.8Hz)、6.98(1H、dd、J=8.2、1.8Hz)、6.77(1H、d、J=8.7Hz)、5.15(2H、s)、2.27(3H、s).
〔実施例11〕
5−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロエチル]−1,2,3−トリフルオロベンゼン(1−31)の製造方法
2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノン(1.00g、3.20mmol)のクロロホルム溶液(10ml)に(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(1.50g、9.50mmol)を添加し、室温で5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/8)により精製して、無色油状の標記化合物(収量710mg、収率66%)を得た。
〔実施例12〕
4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼンチオール(1−39)の製造方法
ビス[4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルフェニル]ジスルフィド(610mg、0.829mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に水素化ホウ素ナトリウム(157mg、4.15mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、n−ヘキサンで洗浄後、水層に塩酸を加えpH7に調製し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮し黄色油状の標記化合物(収量412mg、収率67%)を得た。
〔実施例13〕
4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼンチオール(1−39)の製造方法
濃塩酸(8.5ml)と水(8.5ml)を0℃で混合し、4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルアニリン(3.15g、8.96mmol)を同温で加え、室温で30分間撹拌した。次に亜硝酸ナトリウム(649mg、9.40mmol)の水溶液(2.0ml)を0℃でゆっくり滴下した。この水溶液を二硫化ナトリウム(1.26g、7.85mmol)の水溶液(4ml)に0℃で滴下し、30分間撹拌した。反応混合物をトルエンで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/19)により精製して、ビス[4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルフェニル]ジスルフィドを含む混合物(収量2.87g、収率87%)を得た。得られた結晶のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に水素化ホウ素ナトリウム(738mg、19.5mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、n−ヘキサンで洗浄後、水層に塩酸を加えpH7に調製し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮し黄色油状の標記化合物(収量980mg、収率34%)を得た。
〔参考例1〕
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエチルスルフィニル)ベンゼンの製造方法
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゼン(130mg、0.897mmol)のジクロロメタン溶液(4ml)に70%3−クロロ過安息香酸(200mg、0.897mmol)を5℃で添加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/トルエン=1/30)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量130mg、収率100%)を得た。
融点:159−161℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.45(1H、s)、7.31(2H、t、J=6.9Hz)、7.28(1H、s)、4.43(2H、t、J=10.8Hz)、3.36(2H、q、J=9.9Hz)、2.38(3H、s).
〔参考例2〕
1−クロロ−2−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゼンの製造方法
4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルベンゼンチオール(320mg、0.870mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(3ml)に炭酸カリウム(160mg、1.10mmol)、ロンガリット(登録商標、BASF社)(120mg、0.780mmol)および2,2,2−トリフルオロ−1−ヨードエタン(220mg、1.00mmol)を0℃で添加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、無色油状の標記化合物(収量320mg、収率82%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.31(2H、t、J=7.1Hz)、7.23(1H、s)、7.01(1H、s)、4.33(2H、t、J=10.8Hz)、3.31(2H、q、J=9.6Hz)、2.38(3H、s).
〔参考例3〕
ビス[4−クロロ−5−[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルフェニル]ジスルフィドの製造方法
ビス(4−クロロ−5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ジスルフィド(7.00g、20.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(70ml)に炭酸カリウム(6.41g、46.4mmol)を添加し、次に[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]トリフルオロメタンスルホネート(14.6g、42.3mmol)を0℃で添加した後、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、白色結晶物の標記化合物(収量10.0g、収率67%)を得た。
融点:75−77℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.26−7.23(4H、m)、7.20(2H、s)、6.94(2H、s)、4.18(4H、t、J=11.2Hz)、2.32(6H、s).
〔参考例4〕
ビス(4−クロロ−5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ジスルフィドの製造方法
4−クロロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゼンスルホニルクロリド(3.0g、12.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)にトリフェニルホスフィン(6.50g、24.8mmol)を室温で添加し、同温で30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、白色結晶の標記化合物(収量1.38g、収率64%)を得た。
融点:124−126℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.17(2H、s)、7.11(2H、s)、5.38(2H、s)、2.33(6H、s).
〔参考例5〕
4−クロロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゼンスルホニルクロリドの製造方法
クロロスルホン酸(459g、3.94mol)に(2−クロロ−4−メチルフェニル)エチルカーボネート(169g、787mmol)を0℃で添加し、室温で18時間撹拌した。反応混合物に水をゆっくり注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して、褐色油状の標記化合物(収量176g、収率93%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.73(1H、s)、7.39(1H、s)、5.18(1H、br.s)、2.68(3H、s).
〔参考例6〕
(2−クロロ−4−メチルフェニル)エチルカーボネートの製造方法
水酸化ナトリウム(181g、4.29mol)の水溶液(575ml)にテトラブチルアンモニウムブロミド(25.1g、78.0mmol)を添加し、次に2−クロロ−4−メチルフェノール(585g、3.90mol)(東京化成工業株式会社製)を0℃で添加した。続いてトルエン(870ml)を注ぎ、クロロギ酸エチル(475g、4.29mol)を0℃で滴下し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液に注ぎ、トルエンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮し、無色油状物(収量862g、収率100%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.25(1H、d、J=1.4Hz)、7.11−7.05(2H、m)、4.34(2H、q、J=7.2Hz)、2.33(3H、s)、1.39(3H、t、J=7.1Hz).
〔参考例7〕
[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]メタンスルホネートの製造方法
2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノール(500mg、2.36mmol)およびトリエチルアミン(286mg、2.83mmol)のジクロロメタン溶液(10ml)にメタンスルホニルクロリド(297mg、2.59mmol)を0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)により精製して、無色油状の標記化合物(収量560mg、収率82%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.19(2H、t、J=6.9Hz)、4.50(2H、t、J=12.1Hz)、3.09(3H、s).
〔参考例8〕
[2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]トリフルオロメタンスルホネートの製造方法
2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノール(2.30g、10.8mmol)およびトリエチルアミン(1.30g、12.8mmol)のジクロロメタン溶液(25ml)にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.40g、12.1mmol)を0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/7)により精製して、黄色油状の標記化合物(収量3.20g、収率86%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.23−7.16(2H、m)、4.67(2H、t、J=11.2Hz).
〔参考例9〕
2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノールの製造方法
エチル 2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アセテート(1.00g、3.93mmol)のエタノール溶液(8ml)に水素化ホウ素ナトリウム(800mg、3.15mmol)を0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して、無色油状の標記化合物(収量800mg、収率96%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.23−7.15(2H、m)、4.00−3.92(2H、m).
〔参考例10〕
エチル 2,2−ジフルオロ−2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アセテートの製造方法
3,4,5−トリフルオロヨードベンゼン(10.0g、38.0mmol)、ブロモジフルオロ酢酸エチル(23.1g、114mmol)および銅(2.90g、45.6mmol)のジメチルスルホキシド溶液(40ml)を80℃で3時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ別した。ろ液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/10)により精製して、無色油状の標記化合物(収量7.20g、収率75%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.26(2H、t、J=6.9Hz)、4.31(2H、q、J=7.2Hz)、1.31(3H、t、J=7.3Hz).
〔参考例11〕
3,4,5−トリフルオロヨードベンゼンの製造方法
マグネシウム(5.76g、237mmol)のテトラヒドロフラン溶液(190ml)にヨウ素(10.0mg、40.0μmol)を加えた後、3,4,5−トリフルオロブロモベンゼン(50.0g、237mmol)を室温でゆっくり滴下した。同温で30分間撹拌した後、ヨウ素(66.1g、261mmol)のテトラヒドロフラン溶液(160ml)を0℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、濃塩酸で中和した後にヘキサンで抽出した。抽出液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/10)により精製して、黄色油状の標記化合物(収量45.0g、収率70%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.32(2H、t、J=6.4Hz).
〔参考例12〕
2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法
(2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェニル)エチルカーボネート(1.00g、3.90mmol)に2N水酸化カリウム水溶液(33ml)を加え、2時間加熱還流した。反応混合物に2N塩酸を加えpH7に調製し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/3)により精製して、黄色結晶の標記化合物(収量700mg、収率97%)を得た。
融点:95−97℃
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.68(1H、s)、7.32(1H、s)、5.69(1H、br.s)、2.52(3H、s).
〔参考例13〕
(2−クロロ−4−メチル−5−ニトロフェニル)エチルカーボネートの製造方法
(2−クロロ−4−メチルフェニル)エチルカーボネート(5.00g、23.0mmol)の硫酸溶液(4.60g、46.7mmol)に発煙硝酸(2.10g、23.0mmol)を0℃で滴下し、次に硫酸(2.30g、23.4mmol)を加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/3)で精製して、黄色油状の標記化合物(収量5.54g、収率92%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.97(1H、s)、7.45(1H、s)、4.38(2H、q、J=7.2Hz)、2.62(3H、s)1.42(3H、t、J=7.1Hz).
〔参考例14〕
2−ブロモ−1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノンの製造方法
3’,4’,5’−トリフルオロアセトフェノン(5.00g、29.0mmol)のクロロホルム溶液(20ml)に臭化水素酸(1ml)および臭素(4.60g、29.0mmol)を室温で加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して、黄色油状の標記化合物(収量7.00g、収率96%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ: 7.67−7.63(2H、m)、4.34(2H、s).
〔参考例15〕
3’,4’,5’−トリフルオロアセトフェノンの製造方法
マグネシウム(3.53g、145mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)にヨウ素(361mg、1.42mmol)を加えた後、3,4,5−トリフルオロブロモベンゼン(30.0g、142mmol)を室温でゆっくり滴下した。同温で30分間撹拌した後、この溶液を塩化銅(I)(704mg、7.11mmol)および無水酢酸(16.0g、156mmol)のトルエン溶液(100ml)に0℃で添加し、同温で1時間攪拌した。反応混合物を2N塩酸水溶液に注ぎ、トルエンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/10)により精製して、黄色油状の標記化合物(収量21.0g、収率85%)を得た。
HNMRスペクトル(CDCl) σ:7.62−7.58(2H、m)、2.58(3H、s).

Claims (12)

  1. 式(1)
    Figure 2016084328
    (式(1)中、Aは水素原子、臭素原子、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基、またはチオシアナト基を示し、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される置換フェネチルオキシベンゼン誘導体。
  2. 式(2)
    Figure 2016084328
    (式(2)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表されるビス(3−フェネチルオキシフェニル)ジスルフィド誘導体に還元剤を反応させることを特徴とする下記式(1a)
    Figure 2016084328
    (式(1a)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法。
  3. 式(1b)
    Figure 2016084328
    (式(1b)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシアニリン誘導体をジアゾ化した後に、エチルキサントゲン酸カリウムまたは硫化ナトリウムと反応させ、さらに加水分解または還元することを特徴とする上記式(1a)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法。
  4. 式(1c)
    Figure 2016084328
    (式(1c)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と金属マグネシウムを反応させグリニャール試薬とした後に、硫黄を反応させることを特徴とする上記式(1a)で表される3−フェネチルオキシベンゼンチオール誘導体の製造方法。
  5. 式(1d)
    Figure 2016084328
    (式(1d)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と臭素化剤を反応させることを特徴とする上記式(1c)で表される1−ブロモ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法。
  6. 上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体とチオシアン酸塩を、臭素の存在下、反応させることを特徴とする下記式(1e)
    Figure 2016084328
    (式(1e)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される(3−フェネチルオキフェニル)チオシアネート誘導体の製造方法。
  7. 式(1f)
    Figure 2016084328
    (式(1f)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体を還元させることを特徴とする上記式(1b)で表される3−フェネチルオキシアニリン誘導体の製造方法。
  8. 上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体と硝酸類を反応させることを特徴とする上記式(1f)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法。
  9. 式(3)
    Figure 2016084328
    (式(3)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。)で表されるニトロフェノール誘導体および下記式(4)
    Figure 2016084328
    (式(4)中、RおよびRはハロゲン原子、またはRおよびRが一緒になって1つの酸素原子または硫黄原子と結合して(=O)または(=S)と表すことができ、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示し、Lはハロゲン原子、C〜Cアルキルスルホニルオキシ基、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ基、またはC〜Cアルキル基で置換されてもよいアリールスルホニルオキシ基を示す。)で表される置換ベンゼン誘導体を、塩基の存在下、反応させることを特徴とする上記式(1f)で表される1−ニトロ−3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法。
  10. 式(1g)
    Figure 2016084328
    (式(1g)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される2−(3−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノン誘導体とフッ素化剤を反応させることを特徴とする下記式(1h)
    Figure 2016084328
    (式(1h)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される1−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)−3−ニトロベンゼン誘導体の製造方法。
  11. 式(5)
    Figure 2016084328
    (式(5)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示す。)で表されるフェノール誘導体および上記式(4)で表される置換ベンゼン誘導体を、塩基の存在下、反応させることを特徴とする上記式(1d)で表される3−フェネチルオキシベンゼン誘導体の製造方法。
  12. 式(1i)
    Figure 2016084328
    (式(1i)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される2−フェノキシ−1−フェニルエタノン誘導体とフッ素化剤を反応させることを特徴とする下記式(1j)
    Figure 2016084328
    (式(1j)中、Xは水素原子、またはハロゲン原子を示し、Y、YおよびYはハロゲン原子、またはC〜Cハロアルキル基を示す。)で表される(1,1−ジフルオロ−2−フェノキシエチル)ベンゼン誘導体の製造方法。
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