JP5814059B2 - 内燃機関 - Google Patents
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Description
したがって、シリンダヘッドに検出器を取り付ける場合は、磁気シールド等の遮蔽部材を別途設けるなどの対策が必要となり、部品点数が多くなるとともに、コスト高となる。
非磁性体からなるシリンダヘッド(4)の複数の側壁(51L,51R,51B,51FL,51FR)が多角辺をなす外周壁(51)に、内燃機関(1)の出力特性を変更する電磁アクチュエータ(45)と、内燃機関(1)の運転状況を検出する検出器(82)とを備えた内燃機関において、
前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)とは異なる側壁(51FR)に前記検出器(82)が配設され、
前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上にシリンダヘッド(4)の一部が介在し、
前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)に隣合う側壁(51FR)に排気ポート(17)の延長で排気管(19)に連結する排気連結管部(17c)が延出し、
前記排気連結管部(17c)の左右半割周壁部のうち前記電磁アクチュエータ(45)とは反対側となる半割周壁部(17cL)に前記検出器(82)である酸素濃度センサ(82)が取り付けられることを特徴とする内燃機関である。
請求項1に記載の内燃機関において、
前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上に前記シリンダヘッド(4)の側壁(51R,51FR)の長さ部分が介在することを特徴とする。
請求項1または請求項2に記載の内燃機関において、
前記シリンダヘッド(4)の外周壁(51)の外周面から突出し周方向に指向して延出した冷却フィン(53)がシリンダ軸線方向に複数枚平行に形成され、
前記シリンダヘッド(4)の外周壁(51)の外周面から突出しシリンダ軸線方向に指向して延出した縦リブ(54)が前記冷却フィン(53)を複数枚連結して形成され、
前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上に前記縦リブ(54)が介在することを特徴とする。
請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の内燃機関において、
前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)に点火プラグ(81)が配設されることを特徴とする。
電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)に隣合う側壁(51FR)に排気ポート(17)の延長で排気管(19)に連結する排気連結管部(17c)が延出し、排気連結管部(17c)の左右半割周壁部のうち電磁アクチュエータ(45)とは反対側となる半割周壁部(17cL)に前記検出器(82)である酸素濃度センサ(82)が取り付けられるので、電磁アクチュエータ(45)からできるだけ遠ざけて酸素濃度センサ(82)を配置して、両者間に内燃機関(1)の構成部品の多くが介在するようにして、電磁アクチュエータ(45)の作動により発生する電磁波から酸素濃度センサ(82)を効果的に遮蔽することができる。
本実施の形態に係る内燃機関1は、自動二輪車等の小型車両に搭載される単気筒の空冷式4ストロークサイクル内燃機関であり、図示されないクランクケースにシリンダブロック3とシリンダヘッド4が下から上に順に重ねられて一体に締結され、シリンダヘッド4の上をヘッドカバー5が覆っている。
シリンダブロック3,シリンダヘッド4,ヘッドカバー5は前方に若干前傾して上方に起立している(図1参照)。
シリンダヘッド13における吸気ポート14の上流側は、燃料噴射弁を備える吸気装置18に連結する吸気連結開口部14cが形成され、排気ポート17の下流側は、排気管19に連結する排気連結管部17cが前方斜め右側に突出している。
また、シリンダヘッド13における排気ポート17の上壁部に一体に嵌着された弁ガイド23gに摺動可能に支持された排気弁23が、排気ポート17の燃焼室13に臨む開口を開閉する。
第1吸気弁21と第2吸気弁22および排気弁23は、いずれも燃焼室13に臨む各開口を閉じるように、弁ばね21s,22s,23sにより上方に付勢されている。
第2吸気ロッカアーム32は、一端に軸支されたローラ32rがカム軸25の休止カムロブ25kに転がり接触し、他端に螺着されたタペットねじ32tが第2吸気弁22の弁ばね22sにより上方に付勢されたバルブステムの上端に接する。
一方、排気ロッカアーム33は、一端に軸支されたローラ33rがカム軸25の排気カムロブ25eに転がり接触し、他端に螺着されたタペットねじ33tが排気弁23の弁ばね23sにより上方に付勢されたバルブステムの上端に接する。
同様に、排気カムロブ25eは、カム軸25の所定の回転角度でカム山が排気ロッカアーム33のローラ33rを上方に移動して排気ロッカアーム33を揺動することで、他端のタペットねじ33tが排気弁23を弁ばね23sに抗して押し、排気ポート17の燃焼室13に臨む開口を所定のタイミングで開く。
ただし、閉弁休止状態で燃料溜りが生じるのを防止するため、休止カムロブ25kは、吸気カムロブ25iと同じ回転角度で僅かにカム山を有し、第2吸気弁22をごく僅か開弁させるようにしている。
以下、可変動弁装置40について説明する。
なお、第1ガイド孔31hと第2ガイド孔32hは、互いに対向する面と反対側に中空の底壁31g,32gが形成されている。
連結ピン42は、第2ガイド孔32hに完全に納まる円柱本体42aと円柱本体42aの右端面の中央から突出し底壁32gの中空孔を貫通するロッド部42bからなり、第1ガイド孔31hと第2ガイド孔32hが左右同軸に連なるときは、連結ピン42の円柱本体42aは第1ガイド孔31hに移動することができる。
そして、連結ピン42への外力がなくなれば、スプリング41sの付勢力により連結解除ピストン41が、連結ピン42を右方に押して退行し第2ガイド孔32h内に納めることで、連結を解除することができる。
伝動ロッド43は左端が拡径した円板部43aを形成している。
連結ピン42は、第2吸気ロッカアーム32とともに揺動するが、揺動できる範囲で揺動する連結ピン42のロッド部42bに対して、常に伝動ロッド43の円板部43aは対向できるだけの面積を有している。
また、シリンダヘッド4の外周壁51には、上下に配列される冷却フィン53を連結するように、シリンダ軸線に略平行に縦リブ54が所要個所に突出形成されている。
図4に示すように、シリンダヘッド4の上端のヘッドカバー5との合せ面52は、五角形をなし、この五角形の合せ面52は5つの側壁の端面であり、よって、外周壁51は、左方を向いた左側壁51L,右方を向いた右側壁51R,後方を向いた後側壁51B,前方斜め左を向いた左前側壁51FL,前方斜め右を向いた右前側壁51FRの5つの側壁で概ね五角筒状をなす。
そして、シリンダヘッド4の右側壁51Rの上部略中央の冷却フィン52が欠損した部分に、可変動弁装置40を駆動するアクチュエータである電磁ソレノイド45が外側から取り付けられる。
この右側壁51Rの円孔56は、右側壁51Rから隔てて突出形成された前記ロッド支持部57に貫通支持される伝動ロッド43と同軸である。
なお、円孔56を貫通したプランジャ45pの端部には制振材47が固着される。
可変動弁装置40は、内燃機関1の低速運転時に連結解除状態として第2吸気弁22を閉弁休止状態とし、第1吸気弁21のみを開閉駆動する。
可変動弁装置40は、内燃機関1の高速運転時に、電磁ソレノイド45を励磁して連結状態として第1吸気弁21と第2吸気弁22を同時に開閉駆動する。
また、電磁ソレノイド45を消磁すると、スプリング41sの付勢力により連結ピン42を一気に退行させ、ロッド部42bが摺接していた伝動ロッド43を右方に移動させるが、伝動ロッド43とプランジャ45pとの間には制振材47が介在するので、両者の間での作動音の発生は抑制される。
前記したように、シリンダヘッド4は、左側壁51L,右側壁51R,後側壁51B,左前側壁51FL,右前側壁51FRの5つの側壁で外周壁51が構成されている。
点火プラグ81は、プラグ取付ボス部59より斜め右上方に突設され、凹部58の右方に位置する(図2参照)。
酸素濃度センサ82は、センサ取付ボス部61の円孔に先端部分を嵌入して先端の検出部を排気連結管部17cの内部に位置させて取り付けられる。
すなわち、排気連結管部17cを左右半割とした半割周壁部からなるとすると、酸素濃度センサ82は、排気連結管部17cにおける右側壁51Rに取り付けられた電磁ソレノイド45とは反対側(左側)となる半割周壁部に取り付けられ、電磁ソレノイド45からできるだけ遠ざけて配置される。
前側の締結ボス部63の排気ポート17を間に挟んだ右方に締結ボス部65が上下にボルト孔65hを貫通させて形成され、後側の締結ボス部64の第1,第2吸気ポート15,16を間に挟んだ右方に締結ボス部66が上下にボルト孔66hを貫通させて形成されている(図4参照)。
4つの締結ボス部63,64,65,66のボルト孔63h,64h,65h,66hにはスタッドボルト(図示せず)が貫通してクランクケースとシリンダブロック3とシリンダヘッド4を一体に締結する。
図6および図7のシリンダヘッド4の右側面図および前面図において、天井壁67と基底壁68との間のVIII−VIII線に沿って切断した断面図を図8に示す。
前方冷却風流入口71は左前側壁51FL下部の内側に先細に凹んだ凹部60の奥に形成されて、前方からの走行風が先細に凹んだ凹部60に案内されて前方冷却風流入口71に入る。
なお、後方冷却風流出口72も後側壁51B下部の凹部69の奥に形成されている。
また、分岐冷却風通路75は、左右に長尺の整流リブ74によって2本に分かれて整流されて右側壁51R下部の凹部58に抜ける側方冷却風流出口76a,76bが形成されている。
特に、側方冷却風流出口76aは、プラグ取付ボス部59に取り付けられる点火プラグ81に対向する(図2参照)。
さらに、分岐冷却風通路75の側方冷却風流出口76aは点火プラグ81に対向しているので、側方冷却風流出口76aを流出した冷却風は点火プラグ81を効果的に冷却することができる。
シリンダヘッド4をクランクケースにシリンダブロックとともに締結するスタッドボルトが貫通する締結ボス部63,64,65,66のボルト孔63h,64h,65h,66hのうち右側壁51Rの後側にあるボルト孔66hが、シリンダブロック側から動弁機構20に潤滑油を導く垂直潤滑油路P1として用いられている。
そして、該垂直潤滑油路P1は、右側壁51Rのカム軸25の高さで前後に延びる水平潤滑油路P2と交差しており、上端開口は締結ナット等で閉塞される。
水平潤滑油路P2の後端開口は栓部材で閉塞され、水平潤滑油路P2の前端はカム軸25の右端を軸支する軸受凹部51pに開口している。
軸受凹部51pにはカム軸25の右端がベアリング28を介して嵌挿され、カム軸25内に形成された軸内油路25pの開口が軸受凹部51pに臨んでいる(図2参照)。
垂直潤滑油路P3は、図6に示す右側面視で、前側のソレノイド取付けボス部55fと円孔56の間を上方に延びている。
また、軸受凹部51pからカム軸25内の軸内油路25pに分流した潤滑油は、カム軸25のカムロブ25i,25k,25eのカム面を潤滑する。
ここに、電磁ソレノイド45から酸素濃度センサ82に至る直線上とは、電磁ソレノイド45から酸素濃度センサ82に至る直線がすべて含まれる範囲W(図3,図4の散点表示部)内ということである。
すなわち、電磁ソレノイド45から酸素濃度センサ82に至る直線上には、非磁性体のシリンダヘッド4の一部である右側壁51R,右前側壁51FR,縦リブ54,冷却フィン53,排気連結管部17cの各部分が介在する。
40…可変動弁装置、42…連結ピン、45…電磁ソレノイド、
51…外周壁、51L…左側壁、51R…右側壁、51B…後側壁、51FL…左前側壁、51FR…右前側壁、53…冷却フィン、54…縦リブ、
81…点火プラグ、82…酸素濃度センサ。
Claims (4)
- 非磁性体からなるシリンダヘッド(4)の複数の側壁(51L,51R,51B,51FL,51FR)が多角辺をなす外周壁(51)に、内燃機関(1)の出力特性を変更する電磁アクチュエータ(45)と、内燃機関(1)の運転状況を検出する検出器(82)とを備えた内燃機関において、
前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)とは異なる側壁(51FR)に前記検出器(82)が配設され、
前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上にシリンダヘッド(4)の一部が介在し、
前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)に隣合う側壁(51FR)に排気ポート(17)の延長で排気管(19)に連結する排気連結管部(17c)が延出し、
前記排気連結管部(17c)の左右半割周壁部のうち前記電磁アクチュエータ(45)とは反対側となる半割周壁部(17cL)に前記検出器(82)である酸素濃度センサ(82)が取り付けられることを特徴とする内燃機関。 - 前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上に前記シリンダヘッド(4)の側壁(51R,51FR)の長さ部分が介在することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
- 前記シリンダヘッド(4)の外周壁(51)の外周面から突出し周方向に指向して延出した冷却フィン(53)がシリンダ軸線方向に複数枚平行に形成され、
前記シリンダヘッド(4)の外周壁(51)の外周面から突出しシリンダ軸線方向に指向して延出した縦リブ(54)が前記冷却フィン(53)を複数枚連結して形成され、
前記電磁アクチュエータ(45)から前記検出器(82)に至る直線上に前記縦リブ(54)が介在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関。 - 前記電磁アクチュエータ(45)が配設される側壁(51R)に点火プラグ(81)が配設されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の内燃機関。
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