JP5813172B2 - ゲームプログラム及びゲーム装置 - Google Patents

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本発明は、仮想空間内で発音イベントが発生した場合に、仮想空間内で既に発音継続中である発音イベントとの関係で発音イベントの発音を決定するためのゲームプログラム及びゲーム装置に関する。
近年、仮想空間内にて、モンスター等の敵キャラクタを討伐しながらゲームを進行させるアクションゲームが市販されている。この種のアクションゲームでは、プレイヤキャラクタの近くに設定された聴取位置と仮想空間において発音された発音イベントの発音位置との距離に応じて、ゲーム装置のスピーカから出力される当該発音イベントに起因する音量を変え、プレイヤに聞こえる音を、仮想空間内でプレイヤキャラクタが聞いている音のように感じさせることによりリアリティを高めている。
しかしながら、一般に、発音イベントを同時に発音できる数にはハードウエア的またはソフトウェア的な制限があり、所定数以上の音を同時に発音させることはできない。このような課題に対しては、いくつかの解決策が知られている。例えば、聴取位置がメッセージとともに発音を行うメッセージ発音オブジェクトから所定距離以上離れると音量が0になる(発音キャンセル状態となる)処理態様が知られている(例えば特許文献1参照)。また、発音イベントごとに設定された基準距離内に聴取位置が含まれなければ当該発音イベントは発音させないという処理態様も知られている(例えば特許文献2参照)。さらに、所定数を超える発音イベントが発生した場合に、発音イベントの発生が早い(古い)ものを削除することにより新たに発生した発音イベントを発音する処理態様も知られている。
特許第3639280号公報 特許第3949701号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような処理態様では、聴取位置から近い位置で多くの発音イベントが発生した場合に、所定数を超えて新規に発生した発音イベントにについては発音させることができず、プレイヤに違和感を与えてしまう。また、所定数を超える発音イベントが発生した場合に、発音イベントの発生が早い(古い)ものを削除することにより新たに発生した発音イベントを発音する処理態様では、発音イベントの種類に拘わらず先着の発音イベントを削除するため、プレイヤに近い位置の発音が行われなかったり、ゲーム進行上重要な発音イベントが発音されなかったりする問題があった。このような発音がなされないと、プレイヤに違和感を与えてしまうとともに、ゲーム進行上重要な音を聞き逃してしまうこととなり、ゲーム性の低下を招いてしまう。
そこで本発明は、発音数が多い場合でもプレイヤに違和感を与えることを防ぐことができるゲームプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とする。
本発明に係るゲームプログラムは、コンピュータを、プレイヤキャラクタが行動する仮想空間を生成する仮想空間生成手段、前記仮想空間内で、予め分類が定められた一または
複数の新規の発音イベントが発生した場合に、当該新規の発音イベントの分類を含む発音情報を示す発音データを取得する発音データ取得手段、新規の発音イベントと、該新規の発音イベントの発生時に発音継続中である発音イベントとの合計発音数が、所定値より多いか否かを判定する発音数判定手段、前記合計発音数が前記所定値より多い場合、前記発音データに基づき、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在するか否かを判定する分類判定手段、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントによる前記仮想空間内での発音位置と前記聴取位置との距離を示す聴取距離に基づいて、当該分類に属する発音イベントの発音を少なくとも1つキャンセルする発音処理手段として機能させるものである。
前記発音処理手段は、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントによる前記仮想空間内での発音位置が、所定の聴取位置を基準として予め定められた優先領域外に存在するか否かを判定し、該分類に属する発音イベントの何れかの発音イベントの前記発音位置が前記優先領域外にある場合に、当該発音イベントの発音をキャンセルすることとしてもよい。
さらに、前記聴取位置は、前記優先領域内に位置していてもよい。
また、前記発音情報は、前記分類ごとに定められた優先距離に関する情報を含み、前記優先領域は、前記聴取位置から前記優先距離内の範囲として前記分類ごとに設定され、前記発音処理手段は、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントによる発音位置と前記聴取位置との距離を示す聴取距離を前記優先距離と比較し、前記聴取距離が前記優先距離より大きい場合に、当該発音イベントの発音をキャンセルすることとしてもよい。
また、本発明に係るゲーム装置は、上記のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えたものである。
本発明によれば、発音数が多い場合でもプレイヤに違和感を与えることを防ぐことができるゲームプログラム及びゲーム装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。 図1に示すゲーム装置が実行するゲームプログラムによって実現されるゲームの内容を説明するための模式図である。 図1に示すゲーム装置が備える制御部の機能的な構成を示すブロック図である。 図1に示すゲーム装置のゲームデータに含まれる発音イベントの発音データの一例を示す図である。 図1に示すゲーム装置において実行される発音イベントの聴取位置からの距離に対する音量の変化を示す図である。 発音イベント選択処理の一例を説明するための模式図である。 図1に示すゲーム装置の発音処理の制御の流れを示すフローチャートである。 図1に示すゲーム装置の発音イベント選択処理に関する制御の流れを示すフローチャートである。 図7に示すフローチャートにおける距離優先発音処理の流れを示すフローチャートである。 発音イベント選択処理の他の例を説明するための模式図である。 図7に示すフローチャートにおける後着優先発音処理の流れを示すフローチャートである。 発音イベント選択処理の他の例を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム装置について、図面を参照しつつ説明する。
[ハードウェアの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲーム装置1は制御部30を備えており、該制御部30にはCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM(Random Access Memory)13、ROM(Read
Only Memory)14、描画処理プロセッサ15、及び音声処理プロセッサ18が含まれている。更にゲーム装置1は、この他にもVRAM(Video-RAM)16、アンプ19、スピ
ーカ20、イヤホン端子21、操作部22、メディアインタフェース23、無線LANモジュール24、及びバス25を備えている。そして、これらのうちCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ18、操作部22、メディアインタフェース23、および無線LANモジュール24が、バス25によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
操作部22は、方向キー及びその他のボタン群(図示せず)を含んでおり、プレイヤの操作を受け付けて、その操作内容に応じた操作信号をCPU11に入力する。また、方向キー及びボタン群が有する各種のボタンは、プレイヤキャラクタの特定の動作を指示するための操作子である。また、操作部22には、これら操作子以外にゲーム装置1の電源の入/切を行うための電源スイッチ等が含まれる。
メディアインタフェース23は、図示しないメディア装着部にセットされたゲームメディア5にアクセスしてゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを読み出す。このうちゲームプログラム5aは、例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとが仮想空間にて対戦する内容のゲームを、ゲーム装置1に実行させるものである。また、ゲームデータ5bには、上記ゲームを実行する上で必要なデータとして、キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれている。なお、記録媒体であるゲームメディア5は、半導体メモリのほか、光ディスクの一種であるUMD(Universal Media Disc)(登録商標)を採用することができる。
RAM13には、ゲームの進行に応じてゲームメディア5から読み込まれたゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを格納するロードエリア、並びに、CPU11がゲームプログラム5aを処理する際に使用するためのワークエリアが設定されている。ROM14には、ディスクローディング機能などのゲーム装置1の基本的機能や、ゲームメディア5に記憶されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの読み出し処理を制御する基本プログラムが記憶されている。
CPU11は、ゲームメディア5に記録されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの全部または一部を、メディアインタフェース23を通じてRAM13に読み込み、プレイヤによる操作部22の操作に応じてこれを実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、プレイヤに操作されることによって操作部22から操作信号が入力される
と、CPU11は、ゲームプログラム5aに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行い、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)としてディスプレイ2に表示すると共に、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ20やイヤホン端子21に出力する。
上記ゲーム画像の描画は、CPU11の指示により、描画処理プロセッサ15が行う。すなわち、CPU11は、操作部22から入力される操作信号に基づき、ディスプレイ2に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ12に生成させる。そして、その描画データを描画処理プロセッサ15に転送して描画処理を行わせる。描画処理プロセッサ15は、描画データに基づいて1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM16に書き込む。ディスプレイ2は、半透過型カラー液晶ディスプレイとバックライトLED(Light Emitting Diode)とを有し、VRAM16に書き込まれたゲーム画像を表示する。
また、CPU11は、ゲームの進行に応じて、スピーカ20から出力すべき効果音やBGM等の音声を決定し、その音声を発音するための音声データをRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。すなわち、CPU11は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた発音データ(ゲームメディア5からロードされた発音データ)をRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。音声処理プロセッサ18は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されており、CPU11によって入力された発音データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ19に出力する。アンプ19は、音声処理プロセッサ18から入力された音声信号を増幅したのち、スピーカ20及びイヤホン端子21に出力する。
無線LANモジュール24は、通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。
[ゲームシステムの説明]
図2は、図1に示すゲーム装置が実行するゲームプログラムによって実現されるゲームの内容を説明するための模式図である。図2に示すように、本ゲームでは、所定の広がりを有する仮想空間Sが設定されており、該仮想空間S内には、操作部22の操作によりプレイヤが直接的にその動作を制御することのできるプレイヤキャラクタPが存在している。また、同じ仮想空間S内には、プレイヤの操作によってはその動作を直接的に制御することができず、CPU11によって動作が制御されるノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタ(モンスター等:図示せず)も出現するようになっている。また、仮想空間S内においてプレイヤキャラクタP近傍の所定位置には、仮想空間Sを撮像するための仮想カメラCが配置されており、ゲーム装置1のディスプレイ2には、該仮想カメラCにより撮像された仮想空間Sの画像が表示される。そして、本ゲームは、プレイヤがディスプレイ2に表示された仮想空間Sを見ながら、プレイヤキャラクタPを操作して敵キャラクタと戦闘を行い、これを討伐するアクションゲームになっている。
本ゲームのプレイヤキャラクタPは、敵キャラクタへの攻撃手段の1つとして、例えば仮想空間Sにタルを設置して衝撃を加えるまたは所定時間経過することによりタルを爆発させるタル爆弾を保持することができる。このタル爆弾は、爆発する際、仮想空間S内において所定の効果音を発する。また、プレイヤキャラクタPが所持する武器で攻撃を行う場合にも所定の効果音を発する。また、敵キャラクタも例えば火炎や冷気などのブレスをプレイヤキャラクタPに対して吐いてくる場合があり、ブレスは、所定の効果音を発しながら仮想空間S内を移動する。さらに、キャラクタ自体が移動する際に音を発する場合(
飛翔するモンスターの風きり音、陸上を走るキャラクタの足音等)にも所定の効果音を発する。このような効果音は、前述したように、音声データとして記憶された発音イベントの1種であり、通常、発音イベントが発生(コール)された後、発音イベントの発音が実行される(対象オブジェクトが発音源となる)。
また、プレイヤキャラクタPと仮想カメラCとの間には、聴取位置として設定される仮想マイクLが設定されている(但し、オブジェクトではなく仮想カメラCにより撮像されない)。そして、上述した発音源から発せられる音は、この仮想マイクLによって検出され、ゲーム装置1のスピーカ20から発せられてプレイヤに聴取可能になっている。なお、仮想カメラCの位置設定はこれに限られず、例えば、プレイヤキャラクタPの視点と一致している態様等、ゲームの種類またはゲーム内で設定される複数のモード等に応じて種々設定可能である。また、操作部22の操作や特定の条件等により仮想カメラCの方向を変更可能に構成されてもよい。また、仮想マイクLの位置設定についても上記に限られず、例えば仮想カメラCやプレイヤキャラクタPと同じ位置に仮想マイクLが設定されてもよい。
本実施形態において、仮想空間Sには、聴取位置である仮想マイクLの位置を原点(0,0,0)とする所定の座標軸が設定されている。制御部30は、プレイヤキャラクタPおよび発音イベントの位置を含むすべてのオブジェクトの座標を読み出せるように構成されている。具体的には、例えば、発音イベントU1の座標が(xU1,yU1,zU1)と設定される。
[制御部の機能的構成]
図3は、ゲーム装置1が備える制御部30の機能的な構成を示すブロック図であり、主に、上述したゲームシステムを実現するのに必要な機能を示している。前述したとおり、制御部30は、CPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ18を含むコンピュータとして動作する。そして、このコンピュータとして動作する制御部30は、ゲームメディア5から読み込んだゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを実行することによって、以下に説明するような機能を備える。すなわち、図3に示すように制御部30は、仮想空間生成手段30a、キャラクタ制御手段30b、発音データ取得手段30c、発音数判定手段30d、分類判定手段30e、および発音処理手段30fを備えている。
このうち、仮想空間生成手段30aは、プレイヤキャラクタPが行動する仮想空間Sを生成するものであり、該仮想空間Sには、プレイヤキャラクタPおよび敵キャラクタが対戦する仮想空間も含まれる。
キャラクタ制御手段30bは、仮想空間SにおけるプレイヤキャラクタPおよび敵キャラクタを含む様々のキャラクタの動作を制御する。例えば、プレイヤによる操作部22の操作に応じて、対戦時におけるプレイヤキャラクタの移動、攻撃、および防御を含む各種動作を制御し、また、敵キャラクタによる移動、攻撃、および防御等の各種の動作も制御する。
発音データ取得手段30cは、仮想空間S内で、予め分類が定められた一または複数の新規の発音イベントが発生した場合に、当該新規の発音イベントの分類を含む発音情報を示す発音データを取得する。また、発音数判定手段30dは、新規の発音イベントと、該新規の発音イベントの発生時に発音継続中である発音イベントとの合計発音数nが、所定値nmaxより多いか否かを判定する。さらに、分類判定手段30eは、合計発音数nが所定値nmaxより多い場合、取得した発音データに基づき、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在するか否かを判定する。
その上で、発音処理手段30fは、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントによる前記仮想空間内での発音位置と前記聴取位置との距離を示す聴取距離に基づいて、当該分類に属する発音イベントの発音を少なくとも1つキャンセルする。より詳しくは、発音処理手段30fは、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントによる仮想空間S内での発音位置が、聴取位置(仮想マイクLの位置)を基準として予め定められた優先領域Y外に存在するか否かを判定する。さらに、発音処理手段30fは、何れかの発音イベントの発音位置が優先領域Y外にある場合に、当該発音イベントの発音をキャンセルする。詳しくは、後述する。
上述したように、各発音イベントにはそれぞれが属する分類が定められている。具体的には、ゲームデータ5bには、発音イベント(例えば、後述するT,U1,U2等)ごとに当該発音イベントの発音情報を示す発音データが含まれている。図4は、図1に示すゲーム装置のゲームデータに含まれる発音イベントの発音データの一例を示す図である。図4(a)は、発音イベントごとに設定されている発音情報を示す発音データ(サウンドリクエストデータ)の一例を示し、図4(b)は、図4(a)における距離優先インデックスのインデックス番号に対応する優先距離の一覧を示す距離優先テーブルを示す。
本実施形態における発音データには、図4(a)に示すように、発音イベントごとに割り当てられている発音イベントの識別番号であるリクエスト番号と、発音イベントの発音を実行した際の音量の初期値を示すボリュームと、後述する距離優先インデックスと、発音イベントのカテゴリを示すカテゴリ番号とが含まれている。例えば、カテゴリ番号0が、大分類である「タル爆弾」を示し、このときのリクエスト番号3が小分類である「大タル爆弾」を示す。なお、大分類である「タル爆弾」には、攻撃力、オブジェクトの大きさおよび音量が大きい「大タル爆弾」だけでなく、攻撃力、オブジェクトの大きさおよび音量が何れも「大タル爆弾」より小さい「小タル爆弾」(リクエスト番号2)等が含まれている。また、別の大分類である「足音」には、その音量等が異なる「モンスターの足音」や「プレイヤキャラクタPの足音」等が含まれている。
発音イベントは、カテゴリ番号またはリクエスト番号に基づいて分類されており、当該分類ごとに優先距離LYが設定されている。例えば、カテゴリ番号0の「タル爆弾」(後述する発音イベントU1,2,…に相当する)においては、優先距離LYが仮想空間S内における換算距離として200mに設定されている(後述する例においては発音イベントU1,U2,…の優先距離をLYと表記する)。このようにカテゴリ番号に基づいて分類した場合には、発音イベントU1が「大タル爆弾」であって発音イベントU2が「小タル爆弾」であっても優先距離はLY=200mで同じである。なお、本実施形態においては、発音データの容量を小さくするために、優先距離LYを番号付けした上で当該番号(すなわちインデックス番号)を発音データに登録している。制御部30が発音データを読み出す際には、制御部30は、図4(a)に示す発音データに含まれる距離優先インデックスからインデックス番号(例えば、「1」)を読み出すとともに、図4(b)に示す距離優先テーブルを読み出して、インデックス番号に対応する優先距離LY(例えば、「200m」)を取得することができる。
仮想空間Sには聴取位置(即ち、仮想マイクLの位置)を基準とした優先領域Yが設定されている。本実施形態においては、優先領域Yが、聴取位置を中心として分類ごとに定められた優先距離LYを半径とする円の内側の領域として設定されている。優先領域Yを定める優先距離LYの長さは発音イベントの重要度等に応じて種々設定可能である。さらに、優先距離LYは、同一の発音イベントであっても、仮想マイクLが位置する仮想空間Sの環境(洞窟内、水中等)に応じて変化することとしてもよい。
なお、本実施形態においては、聴取位置を中心とし、発音イベントの分類ごとに設定された優先距離LYを半径とする円の内側の領域を優先領域Yとして設定しているが、これに限られず、例えば、プレイヤキャラクタPまたは仮想カメラCを中心とする円の内側の領域でもよい。また、優先領域Yは、楕円および矩形の何れでもよいし、その他の形状を有していてもよい。すなわち、聴取位置(仮想マイクL)、仮想カメラCまたはプレイヤキャラクタPから優先領域Yの境界までの距離がそれらの位置から前後左右で異なっていてもよい。その他の形状としては、例えば、優先領域Yが扇形を有しており、その扇形の中心に聴取位置が配置される場合等が含まれる。さらに、プレイヤキャラクタP、聴取位置である仮想マイクL、および仮想カメラCのすべてが優先領域Y内に位置する場合だけでなく、聴取位置が優先領域Y外にあってもよい。例えば、聴取位置から仮想カメラCの前方に所定距離離れた位置を中心として優先領域Yを設定してもよい。
また、本実施形態においては、発音イベントがコールされ、当該発音イベントの発音が実行される際、聴取位置との関係で当該発音イベントの音量(ボリューム)を変化させる処理を行っている。図5は、図1に示すゲーム装置において実行される発音イベントの聴取位置からの距離に対する音量の変化を示す図である。図5に示すように、発音イベントの位置と聴取位置との距離(以下、聴取距離)が離れるほど発音イベントの音量が小さくなる(聴取位置で聞こえる音が小さくなる)ように設定されている。なお、聴取距離が0のときのボリュームが図4(a)に示す発音データのボリューム(初期値)に相当する。制御部30は、発音イベントの発音を実行する際、所定時間ごとに聴取距離を算出し、当該聴取距離に応じた音量でスピーカ20から発音されるように制御する。
[発音イベント選択処理]
次に、発音イベントがコールされた場合に、ゲーム装置1が実行する発音イベント選択処理について具体的に説明する。図6は、発音イベント選択処理の一例を説明するための模式図である。図6においては、ゲーム装置1が同時に発音できる発音イベントの総数nmaxを5音(一般的には、ゲーム装置が同時に発音可能な発音イベントの総数は、これより多い音数(例えば32音)が想定されるが説明を簡単にするために5音とした)とし、これらが発音継続中である場合に、さらに6音目および7音目の発音イベントU3,Wがコールされた場合について説明する。図6に示す発音イベントのうち、発音イベントU1,U2,U3(タル爆弾)および発音イベントV1,V2はそれぞれ同じ分類に属する発音イベントである。コールされた順番は、図6の下の表に示すように、T,U1,V1,V2,U2,U3,Wとする。また、図6には、発音イベントU1,U2,U3に関する優先領域Y(図6においてはYと表記する)のみ表示している。
図7は、図1に示すゲーム装置の発音処理の制御の流れを示すフローチャートである。図7に示すフローチャートは、発音源が音を発音するための発音イベントがコールされた場合に実際に発音処理が実行されるための制御の流れを示すものである。
本制御の前提として、制御部30は、仮想空間生成手段30aとして機能し、仮想空間Sを生成するとともに、キャラクタ制御手段30bとしても機能し、各キャラクタの動作を制御する。
制御部30は、所定時間単位のフレームごとに、既にコールされている発音イベント(発音継続中の発音イベント)について発音処理を開始する。つまり、発音継続中の発音イベントは、前回以前のフレームにおいて新規な発音イベントとしてコールされ、かつ、複数のフレームにわたって発音が継続されている(消滅していない)発音イベントを意味する。発音イベントには、その発音イベントの分類(カテゴリ、識別番号等)を含む発音情報が設定されており、まず、制御部30は、発音継続中の発音イベントの発音情報を取得
する(ステップS1)。後述するように、発音継続中の発音イベントの発音情報は、新規の発音イベントとしてコールされた際に、RAM13に発音継続中の発音イベントの発音情報として記憶されている。また、制御部30は、発音イベントの位置および聴取位置の情報(発音座標および聴取位置座標)を読み出し、発音位置および聴取位置から聴取距離を算出する。さらに、本実施形態においては、発音イベントの位置や聴取位置、聴取位置と発音イベントの位置との距離に応じて音量を変化させるための音量変更テーブル(図5)も併せて読み出す。制御部30は、発音情報、発音座標、聴取位置座標、聴取距離および音量変更テーブル等から発音イベントの音量等の発音実行情報を算出する。なお、音量変更テーブルに加えてまたはこれに代えて、ピッチ変更等の他の処理を行う場合には当該処理に関する情報も併せて読み出し、演算処理等を行う。
この後、発音情報に基づいて発音イベントの音声データ(音の波形等を示すデータ)をRAM13から読み出し(ステップS2)、音声処理プロセッサ18に当該音声データを入力する(ステップS3)。この音声データの読み出し処理(ステップS2,S3)は、発音イベントが消滅するまで(ステップS4でYesとなるまで)継続される。ここで、発音イベントの消滅は、発音源がキャラクタに命中した場合や発音源が聴取距離から所定距離以上離れた場合や、発音源が発音されてから所定の時間が経過した場合等であり、発音源に応じて予め定められている。
発音イベントの発音が継続している場合(ステップS4でNo)、制御部30は、新規な発音イベントがコールされるか否かを監視する(ステップS5)。新規な発音イベントがコールされた場合(ステップS5でYes)、発音イベント選択処理を行う(ステップS6)。
発音イベント選択処理(ステップS6)が行われた場合、制御部30は、発音イベント選択処理の結果、コールされた新規な発音イベントのうち発音を実行する発音イベントの音声データおよび発音実行情報を読み出し(ステップS7)、音声処理プロセッサ18に当該音声データおよび発音実行情報を入力するとともに発音実行指示を行う(ステップS8)。これを受けて、音声処理プロセッサ18は、入力された音声データに基づいて対応する発音イベントの発音を実行し、スピーカ20またはイヤホン端子21に出力する(ステップS9)。このとき、新規の発音イベントの発音情報は次回以降、発音継続中の発音イベントの発音情報としてRAM13に記憶される。新規な発音イベントがコールされず、発音イベント選択処理が行われなかった場合(ステップS5でNo)、制御部30は、発音継続中の発音イベントの発音を継続して実行すべく、音声処理プロセッサ18に対して発音実行指示を行い、音声処理プロセッサ18は、入力された音声データに基づいて発音イベントの発音を実行し、スピーカ20またはイヤホン端子21に出力する(ステップS9)。
ここで、本実施形態における発音イベント選択処理に関する概略的な制御の流れについて説明する。図8は、図1に示すゲーム装置の発音イベント選択処理に関する制御の流れを示すフローチャートである。ゲームデータ5bには、予めゲーム装置1が同時に発音できる発音イベントの総数nmax=5が後述する所定値として設定されている。
制御部30は、発音データ取得手段30cとして機能し、コールされた新規の発音イベントの分類を含む発音情報を示す発音データ(図4)を取得する(ステップS61)。本実施形態においては、聴取位置と発音イベントの位置との距離に応じて音量を変化させるための音量変更テーブル(図5)も併せて読み出す。また、制御部30は、新規の発音イベントの位置を示す発音座標を取得する(ステップS62)。本実施形態においては、聴取座標を原点とする座標系(ローカル座標)に基づいて発音座標を取得しているが、仮想空間Sに設定された座標系で聴取位置に対する発音イベントの相対位置が算出できればよ
く、例えば、制御部30は、仮想空間Sに固定された座標系(ワールド座標)において聴取位置の座標と発音イベントの位置座標とを取得することとしてもよい。また、制御部30は、聴取位置の情報(聴取位置座標)を読み出し、発音座標および聴取位置座標から聴取距離LCを算出する。制御部30は、発音情報、発音座標、聴取位置座標、聴取距離および音量変更テーブル等から発音イベントの音量等の発音実行情報を算出する。なお、音量変更テーブルに加えてまたはこれに代えて、ピッチ変更等の他の処理を行う場合には当該処理に関する情報も併せて読み出し、演算処理等を行う。
さらに、制御部30は、発音数判定手段30dとして機能し、新規の発音イベントと、該新規の発音イベントの発生時に発音継続中である発音イベントとの合計発音数nを取得し(ステップS63)、合計発音数nが、所定値nmaxより多いか否かを判定する(ステップS64)。
なお、本実施形態においては、制御部30は、発音イベントの実行開始から所定時間(例えば2フレーム)の間、当該発音イベントがコールされた際に取得された発音データをRAM13に保持する制御を行っており、本実施形態において、発音継続中である発音イベントは、発音データがRAM13に保持されている発音イベントを意味している。つまり、発音継続中の発音イベントとは、必ずしも実際に発音が実行されている発音イベントすべてを含むものではない。当然ながら、発音継続中である発音イベントを、実際に発音が実行されている発音イベントとして処理することも可能である。
上記の判定の結果、合計発音数nが所定値nmax以下である場合(ステップS64でYes)、制御部30は、通常発音処理を行う(ステップS65)。すなわち、通常発音処理においては発音継続中の発音イベントをキャンセルすることなくコールされた新規の発音イベントの発音を実行することが決定され、図7のステップS7において当該新規の発音イベントの音声データが読み出される。一方、合計発音数nが所定値nmaxより多い場合(ステップS64でNo)、制御部30は、分類判定手段30eとして機能し、発音データに基づき、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在するか否かを判定する(ステップS66)。そして、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合(ステップS66でYes)、制御部30は、発音処理手段30fとして機能し、当該分類に属する発音イベントによる仮想空間S内での発音位置が、所定の聴取位置を基準として予め定められた優先領域Y外に存在するか否かを判定し、そのうちの何れかの発音イベントの発音位置が優先領域Y外にある場合に、当該発音イベントの発音をキャンセルする距離優先発音処理を行う(ステップS67)。
図9は、図8に示すフローチャートにおける距離優先発音処理(ステップS67)の流れを示すフローチャートである。制御部30は、合計発音数nが所定値nmaxからどれだけ多いかを演算する(ステップS71)。制御部30は、合計発音数nと所定値nmaxとの差nをRAM13に記憶させる。そして、制御部30は、同じ分類に属する発音イベントによる発音位置と聴取位置との距離を示す聴取距離LCを算出する(ステップS72)。さらに、制御部30は、算出された聴取距離LCと当該分類における優先距離LYとを比較し、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントがあるか否かを判定する(ステップS73)。制御部30は、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントがある場合(ステップS73でYes)、当該発音イベントの発音をキャンセルする(ステップS74)。具体的には、制御部30は、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントが発音継続中の発音イベントである場合、発音の音量を0とするまたは発音イベント自体を削除し、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントが新規の発音イベントである場合、発音の実行を行わないまたは発音の音量を0とする。
さらに、制御部30は、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントの数(すなわち発音イベントの発音をキャンセルした数)を、合計発音数nと所定値nmaxとの差nと比較する(ステップS75)。キャンセルした数がn以上ある場合(ステップS75でYes)には、キャンセル後の合計発音数nが所定値nmax以下となるため、新規の発音イベントのうち、キャンセルされなった発音イベントがあれば、その発音イベントの実行が決定され、距離優先発音処理は終了する。キャンセルした数がn未満である場合(ステップS75でNo)、キャンセル後の合計発音数nが所定値nmaxより依然として多いため、後述する後着優先発音処理(図8のステップS68で実行する処理と同じ)を行う(ステップS76)。
ここで、図6に示す状態における距離優先発音処理について、図8および図9に示す処理の流れに沿って説明する。まず、新規の発音イベントU3、Wがコールされた時点で、合計発音数n=7が所定値nmax=5より多くなる(ステップS64でNo)。このため、制御部30は、発音継続中の発音イベント(T,U1,…,U2)の中から新規の発音イベントU3および/またはWと同じ分類に属する発音イベントがあるか判定し(ステップS66)、発音イベントU3と同じ分類に属する発音継続中の発音イベントU1,U2が存在すると判定する(ステップS66でYes)。従って、図6に示す状態においては、制御部30は、距離優先発音処理(図9)を行う。
そして、合計発音数nと所定値nmaxとの差nが2と算出される(ステップS71)。つまりこの差の数n=2はゲーム装置1では発音させることができない(キャンセルすべき)発音イベントの数となる。ここで、同じ分類に属する発音イベントU1,U2,U3の位置と聴取位置との間の聴取距離LC1,LC2,LC3をそれぞれ算出し、これらに設定される優先距離LYと比較する(ステップS73)。図6に示すように、優先範囲Y内に位置する発音イベントは、U1のみであるため、LC1<LY<LC2<LC3となる。従って、発音イベントU1〜U3のうち発音イベントU2,U3は発音がキャンセルされる(ステップS74)。キャンセルされた発音イベントの数(2)がn以上であるため(ステップS75)、距離優先発音処理を終了する。その上で制御部30は、コールされている新規の発音イベントWの音声データを読み出す。これは、ステップS74において発音イベントをキャンセルしたことにより、新規の発音イベントWと発音継続中の発音イベントとの合計発音数nが5≦nmaxとなるため(ステップS64でYes)、制御部30は新規の発音イベントWに対して通常発音処理を行う(図7のステップS7において新規の発音イベントの音声データを読み出す)ことにより、発音イベントWの発音が実行可能となる。
このように、発音数が所定値nmaxに達した状態で、新たに発生した発音イベントと同じ分類に属する発音イベントが既に発音継続中であり、しかも同じ分類に属する発音イベントのうち聴取位置から遠い優先領域Yより外に位置する発音イベントがある場合には、当該発音イベントは発音させないように処理される。これにより、発音数が所定数nmaxに達した場合に、発音イベントの発生順に拘わらず、同じ分類に属する複数の音のうち聴取位置から近い音の発音を継続させることができるため、発音数が多い場合でもプレイヤに違和感を与えることを防ぐことができる。
さらに、本実施形態においては図5に示すように発音イベントの位置と聴取位置との距離(聴取距離LC)が離れるほど発音イベントの音量が小さくなる(聴取位置で聞こえる音が小さくなる)ように制御されるため、同じ分類に属する発音イベントのうち聴取距離LCが長い(優先領域Y外の)発音イベントをキャンセルすることにより、同じ分類に属する発音イベントのうち音量の小さい音を優先的にキャンセルすることができるため、発音イベントをキャンセルすることによる影響を小さくすることができ、より自然な発音を実現することができる。
また、発音イベントが属する分類ごとに優先領域Yが異なるように設定することができるため、聴取位置からの距離が遠くても発音させたい音や聴取位置からの距離がそれほど離れていなくても発音させなくてもよい音といったように、発音イベントの種類、性質等によって様々に設定することができる。このため、プレイヤに違和感を与えることをより有効に防止することができる。
ここで、聴取位置と発音イベントの位置との関係において別の状態を示す図を用いて、発音イベント選択処理の他の例について説明する。図10は、発音イベント選択処理の他の例を説明するための模式図である。図10においても、図6に示す例と同様に、ゲーム装置1が同時に発音できる発音イベントの総数nmaxを5音とし、これらが発音継続中である場合に、さらに6音目および7音目の発音イベントU1,Wがコールされた場合について説明する。図6においては発音イベントU1に関する優先領域Yのみが示されている。図10に示す例が図6に示す例と異なる点は、図10に示す発音イベントのうち、発音イベントV1〜V4のみが同じ分類に属する発音イベントであり、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントU1,Wと同じ分類に属する発音イベントが存在しないことである。コールされた順番は、図10の下の表に示すように、T,V1,V2,V3,V4,U1,Wとする。
この場合、図8のステップS61〜S64では図6を参照して説明したのと同様の処理が行われ、ステップS64にてNoと判定され、ステップS66に至る。そして、図8に示すステップS66において、発音継続中の発音イベント内に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在しないと判定され(ステップS66でNo)、制御部30は、発音継続中の発音イベントのうち発生時期が早いものから順に、新規の発音イベントと同数の発音イベントの発音をキャンセルするとともに、新規の発音イベントの発音を実行する後着優先発音処理を行う(ステップS68)。
図11は、図8に示すフローチャートにおける後着優先発音処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部30は、図9に示すステップS71と同様に、合計発音数nが所定値nmaxからどれだけ多いかを演算する(ステップS81)。制御部30は、合計発音数nと所定値nmaxとの差nをRAM13に記憶させる。図11に示す例においては、n=2が記憶される。そして、制御部30は、発音継続中の発音イベントのうち最先にコールされたものからn分の発音イベントの発音をキャンセルする(ステップS82)。図11に示す例において、制御部30は、発音イベントTおよびV1の発音をキャンセルする。これにより、新規の発音イベントU1,Wの発音を実行することが決定され、図7のステップS7において当該新規の発音イベントの音声データが読み出される。
このように、発音数が所定数nmaxに達した状態で、新規の発音イベントが発生した際、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属する発音イベントがない場合には、新たにコールされた発音イベントを優先的に発音させることにより、ゲームプログラムの処理負荷の増大を抑制することができる。
さらに、聴取位置と発音イベントの位置との関係において別の状態を示す図を用いて発音イベント選択処理のさらに他の例について説明する。図12は、発音イベント選択処理の他の例を説明するための模式図である。図12においても、図6に示す例と同様に、ゲーム装置1が同時に発音できる発音イベントの総数nmaxを5音とし、これらが発音継続中である場合に、さらに6音目および7音目の発音イベントU3,Wがコールされた場合について説明する。図12においても発音イベントU1,U2,U3に関する優先領域Yのみが示されている。図12に示す発音イベントのうち、発音イベントU1,U2,
U3および発音イベントV1,V2はそれぞれ同じ分類に属する発音イベントである。コールされた順番は、図12に示すように、T,U1,V1,V2,U2,U3,Wとする。図12に示す例が図6に示す例と異なる点は、発音イベントU2,U3も優先範囲Y内に位置していることである。
この場合、図9に示すステップS73において、発音イベントU1,U2,U3の聴取距離LC1、LC2,LC3は、何れも優先距離LY以下となるため、聴取距離LCが優先距離LYより大きい発音イベントは存在しない(ステップS73でNo)。このように、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在し、かつ、制御部30が該分類に属する発音継続中の発音イベントの発音位置が優先領域Y内にあると判定した場合、制御部30は、図8のステップS68で実行するのと同様に、発音継続中の発音イベントのうち発生時期が早いものから順に、新規の発音イベントと同数の発音イベントの発音をキャンセルするとともに、新規の発音イベントの発音を実行する後着優先発音処理を行う(ステップS76)。具体的には、制御部30は、発音継続中の発音イベントのうち最先にコールされたものから合計発音数nと所定値nmaxとの差n=2だけ発音をキャンセルする(ステップS82)。図12に示す例においては、制御部30は、1番目にコールされた発音イベントTおよび2番目にコールされた発音イベントU1の発音をキャンセルする。そして、制御部30は、新規にコールされた発音イベントU3,Wの発音の実行を決定し、図7のステップS7において当該新規の発音イベントの音声データが読み出される)。
なお、上記距離判定(ステップS73)において、同じ分類の発音イベントU1,U2,U3の中で優先距離LYより遠い位置の発音イベントが存在しない場合に、同じ分類の発音イベントの中だけで後着優先を行うこととしてもよい。例えば、図12の例において、まず、新規の発音イベントU3と同じ分類の発音イベントU1,U2に関して後着優先発音処理を行い、発音イベントU1,U2のうち最先にコールされた発音イベントU1の発音をキャンセルした上で新規の発音イベントU3を発音させ、さらに新規の発音イベントWを発音させるために、発音継続中の発音イベント全体で後着優先処理を行い、発音イベントTの発音をキャンセルした上で新規の発音イベントWを発音させることとしてもよい。
このように、発音継続中の発音イベントのうち新たに発生した発音イベントと同じ分類に属する発音イベントがあっても、新たに発生した発音イベントが優先領域Y内にある場合には、当該新たに発生した発音イベントを優先して発音させることにより、聴取位置に近い位置で新たに発生した音の発生をプレイヤに知らせることができ、プレイヤに違和感を与えることを防ぐことができる。
なお、本実施形態においては、聴取位置である仮想マイクLを基準として優先領域Yを設定し、対応する発音イベントが当該優先領域Y内に位置するか否かで発音処理を異ならせることとしているが、例えば優先領域を各発音イベントの位置を基準にそれぞれ設定し、聴取位置である仮想マイクLが当該優先領域内に存在するか否かで発音処理を異ならせる(同じ分類の発音イベントのうちそれぞれの優先領域内に仮想マイクLが位置する発音イベントの発音を優先的に実行する)こととしてもよい。
なお、本実施形態においては、発音イベントが優先領域Y内に位置するか否かで発音イベントの発音をキャンセルする処理が行われる態様について説明したが、同じ分類の発音イベントの聴取距離LCを比較して、聴取位置から少なくとも一番遠い発音イベントの発音をキャンセルすることとしてもよい。これにより、聴取位置における音の聞こえ方において最も影響がないであろう遠い発音イベントはキャンセルすることでプレイヤに違和感を与えることを防止できる。なお、最も近い発音イベント及び最も遠い発音イベントの双
方をキャンセルすることとしてもよい。音量が大きいであろう最も近い発音イベントを削除することにより、他の発音イベントの発音がかき消されないようにすることができる。また、聴取位置から最も近い発音イベント以外の発音イベントのうち少なくとも1つの発音をキャンセルすることとしてもよい。これにより、最も近い発音イベントの発音を優先して実行することができるため、重要な発音イベントを優先的に発音させることができる。
なお、本実施形態においては、新規の発音イベントが発生し、発音イベントの合計発音数nが所定値nmaxより多くなった場合、上記制御を行うこととしているが、これに代えて、発音イベントに応じて予め優先度を設定しておき、優先度が所定値より低い発音イベントを削除するまたは優先度が低い順に発音イベントを削除することとしてもよい。優先度は、新規の発音イベントが発生したときの各発音イベントと聴取位置との間の距離に応じて設定(そのときの距離が遠いほど優先度が低く設定)されてもよいし、新規の発音イベントが発生したときの各発音イベントの音量(発音イベントの位置と聴取位置との間の距離と図5に示すようなボリューム変化のグラフから算出される音量)に応じて設定(そのときの音量が小さいほど優先度が低く設定)されてもよい。また、優先度は、上記のようにゲームの進行に応じて優先度が変更される態様に限られず、例えば、ボス敵キャラクタに関する発音イベントはザコ敵キャラクタに関する発音イベントより優先度を高く設定するといったように、発音イベントの種類に応じて設定されてもよい。
上述した説明では、一人のプレイヤがオフラインゲーム(シングルプレイ)を行う場合について例示したが、本発明は、複数のプレイヤが各自のプレイヤキャラクタを同一の仮想空間S内に登場させ、これらを共同させて行動させるオンラインゲーム(マルチプレイ)においても適用することができる。例えば、仮想空間Sに、このような複数のプレイヤキャラクタと共に、上述したようなノンプレイヤキャラクタである味方キャラクタ及び敵キャラクタが存在する場合には、この味方キャラクタの動作に関して本発明を適用することができる。この場合、優先領域Yは、シングルプレイのときと、マルチプレイのときとで変化させてもよい。なお、マルチプレイ時において、発音イベントの合計発音数nおよび所定値nmax(例えば32音)は、他のプレイヤの発音イベントも含めて計数される。
また、本実施例では携帯型のゲーム装置について説明したが、据え置き型のゲーム装置、携帯電話機、およびパーソナルコンピュータなどのコンピュータについても、本発明を好適に適用することができる。
本発明は、ゲームプログラム及びゲーム装置において発音数が多い場合でもプレイヤに違和感を与えることを防ぐことができるために有用である。
30a 仮想空間生成手段
30b キャラクタ制御手段
30c 発音データ取得手段
30d 発音数判定手段
30e 分類判定手段
30f 発音処理手段
C 仮想カメラ
L 仮想マイク(聴取位置)
P プレイヤキャラクタ
S 仮想空間
T,U1〜U3,V1〜V4,W 発音イベント
Y,Y 優先領域

Claims (3)

  1. コンピュータを、
    プレイヤキャラクタが行動する仮想空間を生成する仮想空間生成手段、
    前記仮想空間内で、予め分類が定められた一または複数の新規の発音イベントが発生した場合に、当該新規の発音イベントの分類を含む発音情報を示す発音データを取得する発音データ取得手段
    前記発音データに基づき、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在するか否かを判定する分類判定手段、
    発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントの音量に基づいて、または、該分類に属する発音イベントによる前記仮想空間内での発音位置と前記聴取位置との距離を示す聴取距離に基づいて、当該分類に属する発音イベントの発音を少なくとも1つキャンセルする発音処理手段として機能させる、ゲームプログラム。
  2. 前記発音処理手段は、発音継続中の発音イベントの前記聴取距離に基づいて、当該発音イベントの音量を変化させ、発音継続中の発音イベントの中に新規の発音イベントと同じ分類に属するものが存在する場合、該分類に属する発音イベントの音量変化後の発音イベントの音量に基づいて、当該分類に属する発音イベントの発音を少なくとも1つキャンセルする、請求項1に記載のゲームプログラム。
  3. 請求項1または2に記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
    前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えた、ゲーム装置。
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