JP5812809B2 - 画像記録方法及びインクセット - Google Patents
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Description
本発明の画像記録方法は、ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で分散された顔料を含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、上記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする。本発明においては、前記第1及び第2のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させる方式のインクジェット記録方法が好ましい。特に、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる方式のインクジェット記録方法が好ましい。尚、本発明における「記録」とは、インク受容層を有する記録媒体や普通紙などの記録媒体に対して記録する態様、ガラス、プラスチック、フィルムなどの非浸透性の記録媒体に対してプリントを行う態様を含む。
本発明のインクセットは、ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で分散された顔料を含有する第1のインク、並びに、上記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを有することを特徴とする。尚、セットとして組み合わせることのできるインクについての限定は特になく、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクなどを用いることができる。以下、本発明の画像記録方法及びインクセットに用いるインクについて説明する。
本発明の画像記録方法及びインクセットに用いる第1のインクはビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で分散された顔料を含有するインクであり、第2のインクは、上記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有するインクである。以下、それぞれのインクを構成する成分について説明する。尚、以下「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を示すものとする。
(ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体)
本発明において、第1のインクは、ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体を含有する。本発明において「ビニルアルコールに由来するユニット」とは、下記一般式(2)で表される構造を意味する。
本発明において、第1のインクに使用するビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、グラジエント共重合体の何れの形態でもよいが、顔料の分散をより安定とするブロック共重合体であることが好ましい。特に、ポリビニルアルコールセグメント(以下「PVAセグメント」とする)及び疎水性セグメントを有するブロック共重合体であることが好ましい。
本発明において、第1のインクに使用するビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体の合成方法としては、従来、インクジェット用のインクに用いる共重合体を合成するのに一般的に用いられている方法をいずれも用いることができる。また、ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体が、PVAセグメントと疎水性セグメントのブロック共重合体である場合は、リビングラジカル重合法やリビングアニオン重合法などを用いることで合成ができる。
得られたビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体の組成、分子量に関しては、従来公知の方法により分析を行うことができる。例えば、共重合体を高温ガスクロマトグラフィー/質量分析計(高温GC/MS)を用いて分析することで、共重合体を構成しているユニットの種類を確認できる。また、共重合体を核磁気共鳴法(13C−NMR)やフーリエ変換型赤外分光光度計(FT−IR)によって、これらの化合物の分子量や種類や含有量及びけん化度を定量することができる。また、共重合体の重量平均分子量及び数平均分子量はGPCにより得られる。本発明におけるGPC測定の手順は以下の通りである。GPC測定用の試料は、樹脂をTHFに入れて数時間静置して溶解し、その後、ポアサイズ0.45μmの耐溶剤性メンブランフィルター(商品名:TITAN2 Syringe Filter、PTFE;SUN−SRi製)でろ過して得る。このとき、試料中の樹脂の含有量は、0.1質量%以上0.5質量%以下になるように調製する。得られた試料を用いて、以下の条件で測定を行う。
・装置:Alliance GPC 2695(Waters製)
・カラム:Shodex KF−806Mの4連カラム(昭和電工製)
・移動相:THF(特級)
・流速:1.0mL/min
・オーブン温度:40.0℃
・試料溶液の注入量:0.1mL
・検出器:RI(屈折率)
・ポリスチレン標準試料:PS−1及びPS−2(Polymer Laboratories製)
(分子量:7,500,000、2,560,000、841,700、377,400、320,000、210,500、148,000、96,000、59,500、50,400、28,500、20,650、10,850、5,460、2,930、1,300、580の17種)。後述する実施例においても、上記の条件で測定を行った。
本発明において、第1のインクに使用する顔料は、上記のビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体によって分散された顔料である。具体的には、顔料と分散剤であるビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体を混合し撹拌することで顔料表面に共重合体を吸着させる樹脂分散顔料、顔料粒子をビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で被覆したマイクロカプセル顔料、顔料粒子の表面にビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体が化学的に結合した樹脂結合顔料が挙げられる。無論、分散方法の異なる顔料を併用することも可能である。尚、上記のビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体によって分散されていない顔料を用いた場合(インク中にビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体自体を含有しない場合や、含有するが顔料の分散に寄与していない場合など)は、2次色の画像の光沢性が低くなるという課題自体が生じない。
(一般式(1)で表される顔料)
本発明において、第2のインクは、下記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有する。
本発明において、第2のインクは、ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する。本発明における「ヒドロキシ酸」とは、「1分子中にカルボキシル基とアルコール性水酸基とをもつ有機化合物」(岩波 理化学辞典 第4版)を意味する。本発明において、ヒドロキシ酸の炭素数としては2以上6以下であることが好ましい。また、水酸基の数が1以上5以下であることが好ましい。具体的に、本発明において、ヒドロキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸が挙げられる。中でも、乳酸、リンゴ酸、及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(水性媒体)
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有してもよい。水とは、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。また、水溶性有機溶剤としては、例えば、炭素数1乃至4のアルキルアルコール類、アミド類、ポリアルキレングリコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、多価アルコール類、多価アルコールのアルキルエーテル類、含窒素化合物類などが挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は1種又は2種以上を組合せて使用することができる。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下、更には40.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下、更には3.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、従来から、インクジェット用インクの調製の際に用いられているものを何れも用いることができる。具体的には、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でも、ノニオン性界面活性剤を用いることが好ましい。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどのアルキル基部分の炭素数が12乃至22のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類などである。これらの界面活性剤は、単独で用いても、2種以上適宜組合せて用いてもよい。
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、上記の成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及びその他の樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。このような添加剤のインク中における含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上10.00質量%以下、更には0.20質量%以上5.00質量%以下であることが好ましい。
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
MeA:メチルアクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
St:スチレン
VA:ビニルアルコール
VAc:酢酸ビニル
[第1のインクの調製]
<ポリマー1〜10の合成>
国際公開第2004/090006号パンフレットに記載の実施例5の合成方法を参考に、顔料の分散剤として使用する樹脂(共重合体)ポリマー1〜10の合成を行った。ポリマー1及びポリマー3〜9は、PVA−b−P(St−co−BzMA−co−MAA−co−MeA−co−AA)であり、ポリマー2は、P(VA−co−St−co−BzMA−co−MAA−co−MeA−co−AA)であり、ポリマー10はPBzMA−b−PMAAである。結果を表1に示す。
(顔料分散体1−1の調製)
下記の各成分を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用い分散処理(使用ビーズ:0.3mm径ジルコニアビーズ、ビーズ充填率:85%(嵩比重換算)、分散時間:水冷しながら3時間)を行った。その後、遠心分離を行うことで粗大粒子を除去した。
・C.I.ピグメントイエロー74 15.0質量%
・樹脂分散剤 10.0質量%
(ポリマー1を6.0質量%、ポリマー10を4.0質量%)
・2−ピロリドン 10.0質量%
・イオン交換水 65.0質量%
更に、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過することで、顔料分散体1−1を得た。
樹脂分散剤を表2の組合せとした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−2〜1−9を得た。
C.I.ピグメントイエロー74をカーボンブラックとした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−10を得た。
ポリマー1を0.05質量%、ポリマー10を7.95質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−11を得た。
ポリマー1を0.06質量%、ポリマー10を7.94質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−12を得た。
ポリマー1を6.0質量%、ポリマー10を2.0質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−13を得た。
ポリマー1を7.2質量%、ポリマー10を0.8質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−14を得た。
樹脂分散剤をポリマー1のみ(6.0質量%)とし、イオン交換水を69.0質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−15を得た。
樹脂分散剤をポリマー10のみ(8.0質量%)とし、イオン交換水を67.0質量%とした以外は、顔料分散体1−1と同様にして顔料分散体1−16を得た。
(インク1−1の調製)
上記で得られた顔料分散体1−1を下記の各成分と混合した。
・顔料分散体1−1 25.0質量%
・グリセリン 10.0質量%
・トリメチロールプロパン 7.0質量%
・2−ピロリドン 3.0質量%
・アセチレノールE100(界面活性剤:川研ファインケミカル製) 1.0質量%
・イオン交換水 54.0質量%
これを十分撹拌して分散し、インク1−1を調製した。
顔料分散体1−1を顔料分散体1−2〜1−16とした以外はインク1−1と同様にしてインク1−2〜1−16を得た。
<顔料分散体の調製>
(顔料分散体2−1の調製)
下記の各成分を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用い分散処理(使用ビーズ:0.3mm径ジルコニアビーズ、ビーズ充填率:85%(嵩比重換算)、分散時間:水冷しながら3時間)を行った。その後、遠心分離を行うことで粗大粒子を除去した。また、C.I.ピグメントグリーン7の顔料密度は2,150kg/m3、顔料の平均粒径は1.0×10−7mであった。
・C.I.ピグメントグリーン7 15.0質量%
・樹脂分散剤ポリマー10 10.0質量%
・2−ピロリドン 10.0質量%
・イオン交換水 65.0質量%
更に、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過することで、顔料(固形分)の含有量が12.0質量%、樹脂(固形分)の含有量が8.0質量%の顔料分散体2−1を得た。
C.I.ピグメントグリーン7をC.I.ピグメントグリーン37(顔料密度:1,920kg/m3、顔料の平均粒径:1.0×10−7m)、C.I.ピグメントグリーン58(顔料密度:2,800kg/m3、顔料の平均粒径:1.0×10−7m)、C.I.ピグメントブルー15(顔料密度:1,620kg/m3、顔料の平均粒径:1.0×10−7m)とした以外は顔料分散体2−1と同様にして顔料分散体2−2〜2−4を得た。
(インク2−1〜2−18の調製)
上記で得られた顔料分散体を表3に示す組合せで、下記各成分と混合し、十分撹拌して分散し、各インクを調製した。
・顔料分散体 25.0質量%
・ヒドロキシ酸・アミノ酸 X質量%
・グリセリン 5.0質量%
・ジエチレングリコール 5.0質量%
・アセチレノールE100(界面活性剤:川研ファインケミカル製) 1.0質量%
・イオン交換水 残部
尚、表3に記載の含有量は、すべてインク全質量を基準とした値である。尚、イオン交換水の残部は、インクを構成する全成分の合計が100.0質量%となる量のことである。
<実施例1〜28、比較例1〜2>
上記で得られたインクを、それぞれインクカートリッジに充填し、表4に示す組合せでインクセットとし、インクジェット記録装置PIXUS Pro9500(キヤノン製)に装着した。このとき、イエローの位置に第1のインクを、グリーンの位置に第2のインクを装着した。そして、キヤノン写真用紙・光沢ゴールドGL−101(キヤノン製)に対して、それぞれのインクの記録デューティが50%である2次色のベタ画像(トータルの記録デューティが100%の画像)を記録した。記録条件は、温度:23℃、相対湿度:55%とした。また、上記インクジェット記録装置では、解像度600dpi×600dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に3.5ng(ナノグラム)のインク滴を8ドット付与する条件を、記録デューティが100%であると定義される。
上記で得られた2次色のベタ画像について、その画像領域における光沢性(20°グロス値)を、マイクロヘイズメーター(BYKガートナー製)を用いて測定し、2次色の画像の光沢性の評価を行った。2次色の画像の光沢性の評価基準は下記の通りである。尚、下記の2次色の画像の光沢性の評価基準において、AA〜Bが好ましいレベルとし、Cは許容できないレベルとした。評価結果を表4に示した。
AA:20°グロス値が、55以上であった
A:20°グロス値が、50以上55未満であった
B:20°グロス値が、45以上50未満であった
C:20°グロス値が、45未満であった。
上記で得られた2次色のベタ画像を、記録媒体の非記録部に傷が付く程の強い圧力を加えて爪で引っ掻いた。その後、画像を目視で確認して、2次色の画像の耐擦過性の評価を行った。2次色の画像の耐擦過性の評価基準は下記の通りである。尚、下記の2次色の画像の耐擦過性の評価基準において、AA〜Bが好ましいレベルとし、C〜Dは許容できないレベルとした。評価結果を表4に示した。
AA:画像の表面に爪跡が残らなかった
A:画像の表面に若干爪跡が残ったものの、記録媒体から色材が削れ落ちることはなかった
B:画像の表面に爪跡は残ったものの、記録媒体から色材が削れ落ちることはなかった
C:画像の表面に爪跡が残り、かつ、記録媒体から色材がわずかに削れ落ちた
D:記録媒体の表面は露出しなかったが、色材が明らかに削れ落ちた。
表5に示す第1のインクと第2のインクの組合せで、上記<実施例1〜28、比較例1〜2>と同様にベタ画像を記録して、2次色の画像の光沢性の評価を行ったところ、クエン酸を含有する場合(参考例1−1)と含有しない場合(参考例1−2)で、2次色の画像の光沢性に差が生じなかった。これは、上述の通り、ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体によって分散されていない顔料を用いた場合は、2次色の画像の光沢性が低くなるという課題自体が生じないためである。また、参考例1−1の2次色の画像の耐擦過性の評価を行ったところ、B評価となった。
表6に示す第1のインクと第2のインクの組合せで、上記<実施例1〜28、比較例1〜2>と同様にベタ画像を記録して、2次色の画像の光沢性の評価を行ったところ、クエン酸を含有する場合(参考例2−1)と含有しない場合(参考例2−2)で、2次色の画像の光沢性に差が生じなかった。これは、上述の通り、C.I.ピグメントブルー15のようなハロゲン化されていない金属フタロシアニン顔料を第2のインクに用いた場合は、2次色の画像の光沢性が低くなるという課題自体が生じないためである。
インク1−1をインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置PIXUS Pro9500(キヤノン製)に装着し、キヤノン写真用紙・光沢ゴールドGL−101(キヤノン製)に対して、インクの記録デューティが100%であるベタ画像を記録した。記録条件は、上記<実施例1〜28、比較例1〜2>と同様にした。得られたベタ画像について、上記<実施例1〜28、比較例1〜2>と同様にして、画像の光沢性の評価を行った。
インク2−14について、<参考例3>と同様にして、インクの記録デューティが100%であるベタ画像を記録し、画像の光沢性の評価を行った。
Claims (9)
- ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で分散された顔料を含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、
下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする画像記録方法。
(一般式(1)中、Mは金属である。X1〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X1〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。) - 前記第1のインク中の前記ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体が、ポリビニルアルコールセグメント及び疎水性セグメントを有するブロック共重合体である請求項1に記載の画像記録方法。
- 前記第1のインク中の前記ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体の重量平均分子量が、1,500以上30,000以下である請求項1又は2に記載の画像記録方法。
- 前記第1のインク中の前記ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体の含有量(質量%)が、前記顔料の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.005倍以上0.500倍以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像記録方法。
- 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種が、1分子中に有するカルボキシル基の数が、2以上5以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像記録方法。
- 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の濃度(mmol/kg)が、第2のインク全質量を基準として、1.0mmol/kg以上30.0mmol/kg以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像記録方法。
- 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の含有量(質量%)が、前記一般式(1)で表される顔料の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.006倍以上0.200倍以下である請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像記録方法。
- 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の濃度(mol/kg)が、前記第2のインク中の前記一般式(1)で表される顔料における金属原子濃度(mol/kg)以上である請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像記録方法。
- ビニルアルコールに由来するユニットを有する共重合体で分散された顔料を含有する第1のインク、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを有することを特徴とするインクセット。
(一般式(1)中、Mは金属である。X1〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X1〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。)
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