JP5812411B2 - 遊技機 - Google Patents
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第1枠(12)と、該第1枠(12)に対し相対的に開閉可能な第2枠(18)と、該第1枠(12)および第2枠(18)に対し相対的に開閉可能な第3枠(20)とを備え、第1枠(12)、第2枠(18)および第3枠(20)を閉成した際に、第1枠(12)および第3枠(20)の間に第2枠(18)が位置するよう構成されると共に、第1枠(12)、第2枠(18)および第3枠(20)の相対的な開閉状態を検知する検知手段(116)を備えた遊技機において、
前記第1枠(12)および第3枠(20)の何れか一方に設けられ、前記検知手段(116)を収容するケース体(118)と、
前記ケース体(118)に設けられて該ケース体(118)の外部に臨み、前記検知手段(116)を開放検知状態とする第1位置および該検知手段(116)を閉成検知状態とする第2位置に変位可能な作動部材(120)と、
前記第2枠(18)に設けられ、前記作動部材(120)を作動可能な作動位置および該作動部材(120)を作動不能な非作動位置に変位可能な押圧部材(56)とを備え、
前記第2枠(18)と、前記第1枠(12)および第3枠(20)の内で前記ケース体(118)が設けられていない方の枠(12)とを閉成した際に、前記押圧部材(56)が作動位置に位置し、
前記第1枠(12)、第2枠(18)および第3枠(20)を閉成した際に、前記作動位置に位置する押圧部材(56)により前記作動部材(120)が第2位置に位置して前記検知手段(116)が閉成検知状態に切り替わるよう構成され、
前記第2枠(18)と、前記第1枠(12)および第3枠(20)の内で前記ケース体(118)が設けられていない方の枠(12)とを相対的に開放した際に、前記押圧部材(56)が非作動位置に位置し、
前記第1枠(12)および第2枠(18)を相対的に開放した際に、前記非作動位置に位置する前記押圧部材(56)により前記作動部材(120)が第1位置に位置して前記検知手段(116)が開放検知状態に切り替わり、
前記第2枠(18)と、前記第1枠(12)および第3枠(20)の内で前記ケース体(118)が設けられた方の枠(20)とを相対的に開放した際に、前記押圧部材(56)が前記作動部材(120)から離間することで該作動部材(120)が第1位置に位置して前記検知手段(116)が開放検知状態に切り替わるよう構成されたことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、検知手段をケース体に収容したので、塵埃等が検知手段に付着し難くなり、該検知手段に不具合が発生するのを抑制し得る。また、メンテナンス等に際して、第1枠と第2および第3枠とを相対的に開放した場合にも、検知手段が外部に露出しないから、作業者が誤って検知手段に触れるのを防止することができる。
また、第2枠と第1枠または第3枠の何れか他方とを閉成した際に、押圧部材が作動位置に位置するから、第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、作動部材が作動位置に位置する押圧部材により押圧されて第2位置に位置するようになる。これにより、検知手段が閉成検知状態とされて、第1枠と第2および第3枠の閉成状態を検知することができる。また、第2枠と第1枠または第3枠の何れか他方とを相対的に開放した際に、押圧部材が非作動位置に位置するから、第1枠に対し第2枠が相対的に開放した場合や、第2枠に対し第3枠が相対的に開放した場合に、検知手段が開放検知状態とされる。すなわち、第1枠、第2枠および第3枠の何れが開放した場合であっても、検知手段が開放検知状態となって開放状態を検知することができる。
前記ケース体(118)に、前記作動部材(120)を第1位置に付勢する付勢手段(130)が設けられ、
前記第2枠(18)と前記第1枠(12)または第3枠(20)とを相対的に開放した際に、前記作動部材(120)が付勢手段(130)の付勢力により第1位置に位置し、
前記第1枠(12)、第2枠(18)および第3枠(20)を閉成した際に、作動位置に位置する前記押圧部材(56)により作動部材(120)が付勢手段(130)の付勢力に抗して第2位置に位置するよう構成したことを要旨とする。
請求項2の発明によれば、第2枠が第1枠または第3枠に対し相対的に開放した際に、付勢手段により作動部材が第1位置に保持されるから、検知手段を確実に開放検知状態とすることができる。また、第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、押圧部材により作動部材が付勢手段の付勢力に抗して第2位置に位置するから、検知手段を確実に閉成検知状態とすることができる。
前記押圧部材(56)は、前記第2枠(18)に対しスライド自在に構成され、作動位置では押圧部材(56)が前記ケース体(118)が設けられた方の枠(20)側に突出する共に、非作動位置では押圧部材(56)が前記ケース体(118)が設けられていない方の枠(12)側に突出するよう構成され、
前記第2枠(18)に、前記押圧部材(56)を非作動位置へ付勢する第2の付勢手段(62)が設けられ、
前記第2枠(18)と、前記ケース体が設けられていない方の枠(12)とを閉成した際に、該ケース体が設けられていない方の枠(12)が前記押圧部材(56)に当接して、該押圧部材(56)が第2の付勢手段(62)の付勢力に抗して作動位置に位置し、
前記第2枠(18)と、前記ケース体が設けられていない方の枠(12)とを相対的に開放した際に、該ケース体が設けられていない方の枠(12)が前記押圧部材(56)から離間して、該押圧部材(56)が第2の付勢手段(62)の付勢力により非作動位置に位置するよう構成したことを要旨とする。
請求項3の発明によれば、第2枠と第1枠または第3枠の何れか他方とを相対的に開放した際に、押圧部材が第2の付勢手段の付勢力により非作動位置に位置するから、第2枠と第1枠または第3枠の何れか一方とを閉成した状態でも、検知手段を開放検知状態とし得る。また、第2枠と第1枠または第3枠の何れか他方とが閉成した際に、第1枠または第3枠の何れか他方が押圧部材に当接して、該押圧部材が第2の付勢手段の付勢力に抗して作動位置に変位する。従って、第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、押圧部材により作動部材が第2位置に変位して、検知手段を確実に閉成検知状態とすることができる。
請求項4の発明によれば、案内部に係合部が係合して摺動自在に案内されるから、押圧部材がスムーズにスライドすることができる。
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、矩形枠状に形成されて外郭をなす第1の枠体としての外枠12の開口前面側に、各種部品が設置された第2の枠体14が開閉および着脱自在に組み付けられている。前記第2の枠体14は、図3に示すように、所要の遊技領域16aが画成された遊技盤16を保持する本体枠としての中枠(第1枠部,本体部)18と、該遊技盤16を透視保護するガラス板20aを備えた装飾枠としての前枠(開閉部材,第2枠部)20とからなり、該中枠18の前面側に前枠20が開閉可能に組み付けられて構成されている。なお、以下の説明で、第2の枠体14が第1の枠体12に対し開放するとは、前枠20が中枠18に対し閉成すると共に中枠18が外枠12に対し開放した状態、中枠18が外枠12に対し閉成すると共に前枠20が中枠18に対し開放した状態または前枠20、中枠18および外枠12が全て開放した状態の何れかの状態を云う。また、第2の枠体14が第1の枠体12に対し閉成するとは、中枠18が外枠12に対し閉成し、かつ前枠20が中枠18に対し閉成した状態(すなわち、前枠20、中枠18および外枠12が全て閉成した状態)を云う。そして、外枠12、中枠18および前枠20を閉成した際に、該外枠12および前枠20の間に中枠18が位置するよう構成されている(図3,図9B参照)。
図3に示すように、前記遊技盤16は、略円形状に湾曲する外レール16bおよび内レール16cが盤面(前面)に配設されて、該内外レール16b,16cの内側に画成される前記遊技領域16a内に、図柄表示装置や入賞装置等の遊技用部品(何れも図示せず)が配置されている。また、前記外レール16bおよび内レール16cは、パチンコ球が通過可能な距離だけ離間するよう構成されて、打球発射装置22(後述)から発射されたパチンコ球が通過する発射通路16dを画成している。ここで、前記発射通路16dは、遊技盤16の下端左寄り位置で下方に開口すると共に、遊技盤16の左上部位置で遊技領域16a内に開口しており、前記打球発射装置22から発射されて発射通路16dを通過したパチンコ球が遊技領域16aの上部位置に打ち出されるようになっている。そして、前記遊技領域16aに打ち出されたパチンコ球が入賞装置に入賞することで、所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、以下の説明においては、前記発射通路16dの下方開口を始端開口部16eと指称する。
図4に示すように、前記外枠12は、上縁枠部12a、下縁枠部12b(図3参照)、左縁枠部12cおよび右縁枠部12dの端部を連結して、前後方向に開放する矩形枠状に組み付けられている。前記上縁枠部12aおよび下縁枠部12bは、上下方向に所定厚みを有する木質系材料で構成される一方、前記左縁枠部12cおよび右縁枠部12dは、アルミ材等の金属材料で構成されて、外枠12全体の剛性が高められている。なお、下縁枠部12bの前側には、左右方向に延在する化粧板12eが設けられ、遊技機の前面下部の意匠面を構成している。図4に示すように、前記外枠12の左上端部および左下端部(左右一方の端部)には、上支持受具24および下支持受具26が配設されており、該上支持受具24に下方へ突出形成した上支軸24aと、下支持受具26に上方へ突出形成した下支軸26aとを介して、前記中枠18が開閉自在に枢支される。また、前記右縁枠部12d(左右他方の端部)の内側には、複数(実施例では2つ)の外枠係合片28,28が上下に離間して設けられ、中枠18が外枠12に対し閉成した際に、後述する中枠18の第1作動部材30の中枠係合片30a,30aが外枠係合片28,28に係脱自在に係合するよう構成されている。
図5に示すように、前記中枠18は、上縁をなす上枠部材18aと、下縁をなし、スピーカ32や打球発射装置22等を設置する設置部として機能する下枠部材18bと、左側縁をなす左枠部材18cと、右側縁をなす右枠部材18dとから構成されて、これら上下左右の枠部材を組み付けた際に、全体が前記外枠12の開口領域に整合する大きさに形成されている(図3参照)。そして、前記上下左右の枠部材18a〜18dを組み付けた際に開口する前後の開口領域(以下、遊技盤設置部19という)に、前記遊技盤16が着脱自在に設置されるようになっている。
図6,図9Aに示すように、前記上枠部材18aは、前記遊技盤設置部19の上部を画成する上枠本体部50と、該上枠本体部50の前側上部に前方および上方に突出するよう設けられ、中枠18の上縁を規定する上縁部48と、該上枠本体部50の後部に配設され、パチンコ球を貯留するタンク部52aが形成されたタンク部材52とから基本的に構成される。図3に示すように、前記上縁部48は、前記外枠12の上縁枠部12aと略同一の高さに位置すると共に、上縁部48の後面は、中枠18を外枠12に対し閉成した際に、前記上縁枠部12aの前面に当接するようになっている。
図3,図5に示すように、前記下枠部材18bの前面には、パチンコ球を遊技盤16の遊技領域16aに打ち出す打球発射装置22が配設されている。打球発射装置22は、発射レール22aと、該発射レール22aの傾斜下端に配設された打球杆23aを有する打球駆動部23とから構成される。また、下枠部材18bの前面には、左右の略中央部に正面視で台形形状の設置台部70が設けられ、該設置台部70に前記スピーカ32が設置されている。すなわち、下枠部材18bの設置台部70の斜部に沿って画成される斜状凹部74に、前記発射レール22aが右から左に向けて上方傾斜させた状態で収容されると共に、下枠部材18bの設置台部70の右側に矩形状に画成される矩形凹部72に、前記打球駆動部23が収容されている。更に、下枠部材18bには、前記発射レール22aの延長線上に延在するよう板状の傾斜案内部76が配設されている。図3に示すように、この傾斜案内部76の開放端は、前記遊技盤16の発射通路16dの始端開口部16eを指向しており、打球発射装置22の打球杆23aにより打ち出されたパチンコ球が発射レール22aに案内されて発射通路16dに飛翔するよう構成される。なお、図3,図5に示すように、下枠部材18bにおける傾斜案内部76の開放端側には、前記始端開口部16eに連通するよう上方に開口するファール球回収口79が形成されている。このファール球回収口79は、後述する球皿部材82の球貯留部に連通しており、ファール球回収口79で回収したファール球が該球貯留部に戻されるようになっている。
図11に示すように、前記前枠20は、前記中枠18の外郭形状に略合致する矩形板状に形成されると共に前後方向に開口する窓枠80aが開設された前枠基体部80を基本構成とし、該前枠基体部80の前面に窓枠80aの周囲を囲繞するよう各種の装飾部材80bが配設されて構成される。また、前枠20は、前枠基体部80の前面側に取り付けられ、上方へ開口する球貯留部(図示せず)を有する球皿部材82と、該前枠基体部80の下部後面に配設され、前枠20を中枠18に対し閉成した際に前記発射レール22aおよび傾斜案内部76を保護する保護部材84とを備えている。更に、図3に示すように、前記前枠基体部80の後面における右上隅部(図3では左上隅部)には、前枠20、中枠18および外枠12の開閉状態(第1の枠体12および第2の枠体14の相対的な開閉状態)を検知する検知ユニット86が配設されている(図19(a),(b)参照)。前記前枠基体部80の左上隅部(左右一方の端部)に、ヒンジ部としての突起軸80c(図11参照)が上方に突出して形成されると共に、前枠基体部80の左下隅部(左右一方の端部)に、上下方向に開放する第4軸孔(図示せず)が穿設されたヒンジ部としての第3の連結金具80dが配設されている(図11参照)。そして、前記中枠18の第2の連結金具36に形成した突軸部36aを前枠20の第4軸孔に挿入すると共に、前記第1の連結金具34に形成した第2軸孔に前枠20の突起軸80cを挿入することで、当該前枠20が中枠18に対して開閉自在に枢支される。前枠20を中枠18に対して閉成した状態では、中枠18の前側が前枠20によって覆われると共に、前記遊技盤16に形成された遊技領域16aが窓枠80aを介して前方に露出するよう構成される。なお、前枠基体部80の後側には、窓枠80aを覆うようにガラス板20a(図1参照)が配設されており、前枠20を中枠18に対し閉成した際に、ガラス板20aが遊技盤16を前側から透視保護するようになっている。
図11に示すように、前記保護部材84は、前枠基体部80の後面における右端部から左端部近傍にかけて左右に延在するよう配設される。図14に示すように、前記保護部材84は、本体板部84aと該本体板部84aの周縁部から前方に延出する壁部84bとから構成されて、前方に開放する収容部84cが画成されている。保護部材84の後側には、合成樹脂で形成された弧状のシールド板100が配設されている。具体的には、前記シールド板100は、図3,図11に示すように、前記遊技盤16の発射通路16dの前側を覆う円弧状の保護板部100aと、該保護板部100aの円周縁側に設けられて遊技盤16側(後方)に延出する延出体100bとを備えている。前記保護板部100aは、前枠20のガラス板20aに近接位置して(すなわち、遊技盤16の盤面から離間して)、該保護板部100aの後側をパチンコ球が通過するようになっている。前記延出体100bは、外レール16bおよび内レール16cの間に臨んで、内レール16cに重なった状態で該内レール16cに沿うよう延在している。すなわち、延出体100bは、球皿部材82から前記ファール球回収口79を介して発射通路16d内に差し込まれた針金等の不正器具(図示せず)に干渉するようになっており、ガラス板20aと内レール16c前端との間から遊技領域16a側に不正器具が挿入されるのを防止している。
図11に示すように、前記前枠基体部80の右上隅部における後面には、前記中枠18の上縁部48に設けた中枠通孔部58に対応する位置に、後方に開放する設置空間114が形成されている。そして、この設置空間114に前記検知ユニット86が着脱自在に配設されている。図18に示すように、この検知ユニット86は、検知センサ(検知手段)116と、該検知センサ116を収容するケース体118と、該ケース体118に設けられた回動作動部材(作動部材)120とを備え、1つのユニットとして取り扱い得るようになっている。前記ケース体118は、第1ケース部122と、該第1ケース部122の左側に組み付けられた第2ケース部124とから構成される。前記第1ケース部122は、前壁部122a、後壁部122b、左壁部122c、上壁部122dおよび下壁部122eから構成されて、右方に開放するセンサ収容部126が画成されている。前記左壁部122cには、上側斜め前方に凸の円弧をなして延在する弧状開口部128が左右方向に開放して形成されている。前記下壁部122eの前側には、上下方向に開放する延出口122fが形成されている。
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明を行う。先ず始めに、図3に示すように、前枠20が中枠18に対し開放し、かつ中枠18が外枠12に対し閉成した状態で、前枠20を中枠18に対し閉成する場合について説明する。なお、前枠20が中枠18に対し開放した状態では、検知ユニット86の回動体132は、第2の捻りばね130の弾性力により第1位置に保持され、被押圧突部136がケース体118の出入窓124dを介して後方に突出した状態にある(図10参照)。また、検知センサ116は、スイッチ140がセンサ本体138から突出した開放検知状態となっている(図19(a)参照)。
中枠18が外枠12に対し閉成した状態では、後側押圧部56cが外枠12の上縁枠部12aの前面に当接して、押圧部材56が作動位置に位置し、図3に示すように、前側押圧部56bが中枠通孔部58を介して上縁部48の前面から突出している。前枠20を中枠18に対し閉成させると、図7に示すように、右枠部材18dの貫通孔40aを介して連結壁40の前側に突出する突出係合片44のカギ部44aに対し、第2作動部材92が左方に臨み、前枠係合片92bがカギ部44aに係合する。このとき、突出係合片44のカギ部44aは、前端部側が機外側(右側)に傾斜しているから、カギ部44aが第2作動部材92の後縁部や案内板部96に干渉するのを防止している。第2作動部材92は、ばね部材98の弾性力により施錠位置に保持されて、前枠20および中枠18が施錠される(図8(a)参照)。
次に、前枠20を中枠18に対し閉成した際に、第1係合部78および第2係合部106が係合する場合について説明する。なお、前枠20が中枠18に対し開放した状態では、図16(a)に示す如く、第2係合部106は、付勢ばね112の弾性力により係合位置に位置している。前枠20を回動させて中枠18に対し閉成すると、前記保護部材84の本体板部84aが中枠18の斜状凹部74を前側から閉塞すると共に、シールド板100の延出体100bが内レール16cに重なるよう該内レール16cに沿って延在する。また、第1係合部78の先端部が挿入口102を介して収容部84cに挿入する。ここで、前枠20は、左端部側が中枠18に軸支されているため、前枠20自体の荷重により左側から右側へ向けて僅かに下方傾斜した状態にある。このため、第1係合部78が挿入口102に挿入する際に、該挿入口102の上縁部に第1係合部78が接触する虞がある。そこで、図15(a)に示すように、挿入口102の上縁部に案内部材104の案内面104bが臨むよう構成して、第1係合部78が挿入口102に挿入する際に、第1係合部78の上部側が案内面104bに摺動するようになっている。その際、第1係合部78の先端部は、後方から前方に向けて先細り形状とされているから、第1係合部78の先端部が案内面104bを押し上げながら挿入することになる。その結果、前枠20が僅かに持ち上げられて、第1係合部78を挿入口102の上縁部に接触することなく挿入させることができ、保護部材84が破損するのを防止し得る。しかも、図11に示す如く、挿入口の上縁部は、前枠20の回動軸側(すなわち、左側)に向けて拡がるよう形成されているから、第1係合部78が挿入口102の上縁部に更に接触し難くしている。
次に、図2に示すように、前枠20が中枠18に対し閉成した状態で、中枠18を外枠12に対し閉成する場合について説明する。なお、中枠18が外枠12に対し開放し、かつ前枠20が中枠18に対し閉成した状態では、押圧部材56が非作動位置に位置して後側押圧部56cが蓋通孔部68aを介して後方に突出している(図2参照)。その結果、回動体132が第1位置に位置して、検知センサ116は開放検知状態とされる(図19(a)参照)。中枠18を外枠12に対し閉成すると、上縁部48の後面が外枠12の上縁枠部12aの前面に当接し、該上縁枠部12aの前面により後側押圧部56cが前方へ押圧される。これにより、図9Bに示すように、押圧部材56が非作動位置から作動位置に向けて前方へスライドして、前側押圧部56bが中枠通孔部58を介して前方へ突出する。このとき、押圧部材56は、係合部66が案内リブ64に摺動案内されるから、押圧部材56は、スムーズにスライドすることできる。しかも、押圧部材56の板部材56aの上縁部に設けた逃し凹部56dにより、押圧部材56と収容凹部54との摩擦抵抗が軽減されるから、押圧部材56がスライドする途中で停止してしまうのを防止することができる。前側押圧部56bが前方へ突出することで、回動作動部材120の被押圧突部136が押圧され、回動体132が第1位置から第2位置に回動変位する。これにより、図19(a),(b)に示す如く、作用体134が板状片144を開放検知位置から閉成検知位置に揺動変位させて、検知センサ116が開放検知状態から閉成検知状態に切り替わる。このように、前枠20、中枠18および外枠12を全て閉成した場合に、検知センサ116が閉成検知状態に切り替えられるから、これらの枠部材20,18,12(すなわち、第1の枠体12および第2の枠体14)の閉成状態を確実に検知することができる。
前枠20が閉成した状態の中枠18を外枠12に対して開放させる場合には、解錠操作部46の鍵孔に挿入した解錠カギを一方向へ回動させて、第1作動部材30の中枠係合片30aおよび外枠12の外枠係合片28の係合を解除する。そして、中枠18を前枠20と共に手前に引くことで、中枠18を外枠12に対し開放させる(図2参照)。中枠18が外枠12に対し開放すると、中枠18の上縁部48が外枠12の上縁枠部12aの前面から離間して、押圧部材56の後側押圧部56cに対する上縁枠部12aの押圧が解除される。これにより、図10に示すように、押圧部材56がコイルばね62の弾性力により作動位置から非作動位置に復帰する。
次に、外枠12に対し閉成した状態の中枠18に対して、前枠20を開放する場合について説明する。前枠20を中枠18に対し開放する場合には、解錠操作部46の鍵孔に挿入した解錠カギを他方向に回動操作する。これにより、図12(c)に示すように、解錠操作部46の回動盤46bが回動して、第2作動片46dが第2作動部材92の係止凹部92dを押し上げる。これにより、第2作動部材92が支持案内部90に対し上方へスライドして、第2作動部材92は、ばね部材98の弾性力に抗して施錠位置から解錠位置まで変位する。第2作動部材92が解錠位置に変位すると、図8(b)に示すように、第2作動部材92の前枠係合片92bが突出係合片44のカギ部44aから離脱して、該前枠係合片92bおよびカギ部44aの係合が解除される。
なお、前述した実施例は、以下に示す通り、種々の変更が可能である。
(1)実施例では、閉成検知位置での板状片と最終接線とがなす角度βが0°(すなわち、板状片と最終接線が平行)となるよう構成したが、角度βは、必ずしも0°となる必要はない。すなわち、開放検知位置での板状片と初期接線とがなす角度αよりも小さな値であれば、角度βを例えば10°等に設定してもよい。
(2)実施例では、開放検知位置での板状片と初期接線とがなす角度αの値は、好ましくは30°〜70°、更に好ましくは40°〜50°の範囲内に設定されて、板状片に大きな負荷が掛かるのを防止していた。しかしながら、前記角度αの値を大きくすることで(例えば75°以上)、作用体が板状片に速く作用するようになり、板状片を迅速に揺動変位させることができる。これにより、検知手段を素早く切り替えることができ、該検知手段の応答性を高めることができる。
(3)実施例では、閉成検知位置での板状片が最終接線と平行に延在するよう構成することで、第2位置の回動体132に対し更に負荷が加わった場合でも、板状片に作用する負荷を軽減するようにした。しかしながら、板状片は、必ずしも、最終接線と平行に延在する必要はなく、図21に示すように、閉成検知位置での板状片144が作用体の回動軌跡Cに対し、最終当接点P2以外の交点P3を有するように延在していてもよい。換言すれば、回動体132が第2位置に位置したときに、作用体134が板状片144に最も近接する位置を通過して停止する構成としてもよい。この場合においても、第2位置の回動体132に対し更に負荷が加わったとしても、作用体134は、板状片144から離間する方向に移動するので、板状片144や検知センサに加わる負荷を軽減することができる。
(4)実施例では、第2の枠体を中枠および前枠で構成し、前枠、中枠および外枠が相対的に開放する構成としたが、必ずしも、第2の枠体を2つの部材で構成する必要はない。例えば、中枠を第1の枠体、前枠を第2の枠体として捉え、検知手段により前枠および中枠のみの開閉状態を検知する構成としたり、外枠を第1の枠体、中枠を第2の枠体として捉え、検知手段により中枠および外枠の開閉状態を検知する構成としてもよい。この場合、押圧部材は不要となる。
(5)実施例では、前枠(第2枠部)にケース体(検知手段)を配設したが、外枠(第1の枠体)にケース体(検知手段)を配設してもよい。この場合、押圧部材は、前枠(第2枠部)が中枠(第1枠部)に対し閉成したときに作動位置に位置し、前枠(第2枠部)が中枠(第1枠部)に対し開放したときに非作動位置に位置するよう設定される。そして、押圧部材が作動位置では、押圧部材(後側押圧部)が外枠(第1の枠体)側(後方)に突出する構成とし、押圧部材が非作動位置では、押圧部材(前側押圧部)が前枠(第2枠部)側(前方)に突出する構成とされる。そして、中枠(第1枠部)が外枠(第1の枠体)に対し開放した際に、作動部材(回動作動部材)が第1位置に位置し、前枠(第2枠部)、中枠(第1枠部)および外枠(第1の枠体)を閉成した際に、押圧部材により作動部材が第2位置に変位する構成としてもよい。
(6)実施例では、中枠(第2枠部)が外枠(第1の枠体)に対し開閉すると共に、前枠(第2枠部)が中枠(第1枠部)に対し開閉する構成としたが、外枠(第1の枠体)が中枠(第1枠部)に対し開閉する構成としたり、中枠(第1枠部)が前枠(第2枠部)に対し開閉する構成としてもよい。
(7)実施例では、第1係合部を中枠(本体部)に設け、第2係合部を前枠(開閉部材)に設けたが、第1係合部を前枠(開閉部材)に設け、第2係合部を中枠(本体部)に設けてもよい。
(8)実施例では、第2係合部をリンク手段で作動部材に連結して、第2係合部を作動部材に連動する構成としたが、必ずしも、第2係合部を作動部材に連動させる必要はなく、第1および第2係合部の係合を解除する機構を別途設けてもよい。
(9)実施例では、第2係合部が係合位置から解除位置に変位する構成としたが、第1係合部および第2係合部が相対的に変位する構成であればよい。すなわち、第1係合部が変位する構成としたり、第1係合部および第2係合部の双方が変位する構成を採用することができる。
(10)実施例では、リンク手段として可撓性を有するワイヤを採用したが、例えば、リンク手段として、作動部材と第1係合部または第2係合部とを連結するリンク棒等の公知のリンク機構を採用することができる。
(11)実施例では、棒状の第1係合部が板状の第2係合部と係合する構成としたが、第1係合部および第2係合部は、前枠(開閉部材)および中枠(本体部)を固定し得る構成であれば、公知の係合構造を採用することができる。
(12)実施例では、第1係合部が挿入口(凹部)に挿入する構成としたが、必ずしも第1係合部が挿入口に挿入する必要はなく、挿入口を省略してもよい。
(13)実施例では、前枠および中枠の左右の略中央位置で第1係合部および第2係合部が係合する構成としたが、第1係合部および第2係合部の係合位置は、左右に若干偏倚していてもよい。
(14)実施例では、前枠および中枠の左端部側にヒンジ部を設け、右端部側に施錠手段を設けたが、ヒンジ部および施錠手段が左右逆であってもよい。
(15)実施例では、上下左右の枠部材を組み付けて中枠を構成したが、中枠を一体物で構成してもよい。同様に、上下左右の枠部材から外枠を構成したが、外枠を一体もので構成することも可能である。
18 中枠(第2枠)
20 前枠(第3枠)
56 押圧部材
62 コイルばね(第2の付勢手段)
64 案内リブ(案内部)
66 係合部
116 検知センサ(検知手段)
118 ケース体
120 回動作動部材(作動部材)
130 第2の捻りばね(第1の付勢手段)
Claims (4)
- 第1枠と、該第1枠に対し相対的に開閉可能な第2枠と、該第1枠および第2枠に対し相対的に開閉可能な第3枠とを備え、第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、第1枠および第3枠の間に第2枠が位置するよう構成されると共に、第1枠、第2枠および第3枠の相対的な開閉状態を検知する検知手段を備えた遊技機において、
前記第1枠および第3枠の何れか一方に設けられ、前記検知手段を収容するケース体と、
前記ケース体に設けられて該ケース体の外部に臨み、前記検知手段を開放検知状態とする第1位置および該検知手段を閉成検知状態とする第2位置に変位可能な作動部材と、
前記第2枠に設けられ、前記作動部材を作動可能な作動位置および該作動部材を作動不能な非作動位置に変位可能な押圧部材とを備え、
前記第2枠と、前記第1枠および第3枠の内で前記ケース体が設けられていない方の枠とを閉成した際に、前記押圧部材が作動位置に位置し、
前記第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、前記作動位置に位置する押圧部材により前記作動部材が第2位置に位置して前記検知手段が閉成検知状態に切り替わるよう構成され、
前記第2枠と、前記第1枠および第3枠の内で前記ケース体が設けられていない方の枠とを相対的に開放した際に、前記押圧部材が非作動位置に位置し、
前記第1枠および第2枠を相対的に開放した際に、前記非作動位置に位置する前記押圧部材により前記作動部材が第1位置に位置して前記検知手段が開放検知状態に切り替わり、
前記第2枠と、前記第1枠および第3枠の内で前記ケース体が設けられた方の枠とを相対的に開放した際に、前記押圧部材が前記作動部材から離間することで該作動部材が第1位置に位置して前記検知手段が開放検知状態に切り替わるよう構成された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記ケース体に、前記作動部材を第1位置に付勢する付勢手段が設けられ、
前記第2枠と前記第1枠または第3枠とを相対的に開放した際に、前記作動部材が付勢手段の付勢力により第1位置に位置し、
前記第1枠、第2枠および第3枠を閉成した際に、作動位置に位置する前記押圧部材により作動部材が付勢手段の付勢力に抗して第2位置に位置するよう構成した請求項1記載の遊技機。 - 前記押圧部材は、前記第2枠に対しスライド自在に構成され、作動位置では押圧部材が前記ケース体が設けられた方の枠側に突出する共に、非作動位置では押圧部材が前記ケース体が設けられていない方の枠側に突出するよう構成され、
前記第2枠に、前記押圧部材を非作動位置へ付勢する第2の付勢手段が設けられ、
前記第2枠と、前記ケース体が設けられていない方の枠とを閉成した際に、該ケース体が設けられていない方の枠が前記押圧部材に当接して、該押圧部材が第2の付勢手段の付勢力に抗して作動位置に位置し、
前記第2枠と、前記ケース体が設けられていない方の枠とを相対的に開放した際に、該ケース体が設けられていない方の枠が前記押圧部材から離間して、該押圧部材が第2の付勢手段の付勢力により非作動位置に位置するよう構成した請求項1または2記載の遊技機。 - 前記押圧部材は、係合部を備え、前記第2枠は、前後方向に延在して係合部が摺動自在に係合する案内部を備える請求項3記載の遊技機。
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