JP6554577B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ヒンジ接続されて相対的に開閉可能な第1の基体(11)および第2の基体(12)と、前記第1の基体(11)および第2の基体(12)に設けられて両基体(11,12)を閉鎖状態で保持すると共に鍵による解錠操作により両基体の相対的な開放を許容する施錠機構(60,70,100,120)とを備えた遊技機において、
前記施錠機構(60,70,100,120)は、
前記第1および第2の基体(11,12)における一方の基体(11)に設けられた複数の係合受け部(61)と、
前記第1および第2の基体(11,12)における他方の基体(12)に設けられ、鍵による解錠操作に伴い施錠位置から解錠位置に移動される作動体(71)と、
前記複数の係合受け部(61)と対応するよう前記作動体(71)に設けられ、当該作動体(71)が施錠位置にある状態で対応の係合受け部(61)に係合し、当該作動体(71)が解錠位置にある状態で対応の係合受け部(61)との係合が解除される複数の係合片(80)とを備え、
前記施錠位置において前記係合受け部(61)および係合片(80)が係合することで前記第1および第2の基体(11,12)が閉鎖状態で保持され、前記解錠位置において各係合受け部(61)および係合片(80)の係合が解除されることで第1および第2の基体(11,12)の相対的な開放を許容するよう構成され、
前記複数の係合受け部(61)および前記複数の係合片(80)は、前記鍵を差し込み可能な鍵孔(121a)を挟む一方側および他方側に離間した位置で前記係合片(80)と対応の前記係合受け部(61)とが係合するよう設けられ、
前記係合片(80)は、前記作動体(71)が施錠位置にある状態において、対応する前記係合受け部(61)に対して係合可能な係合位置と、対応する係合受け部(61)との係合が解除される強制解除位置との間を個別に変位し得るよう構成されると共に、当該係合位置へ向けて付勢する付勢部材(84)が各係合片(80)の夫々に対応して設けられ、
前記係合受け部(61)は、前記係合片(80)が係合する係合板部(62)と、当該係合板部(62)において係合片(80)が係合する縁部を除く縁部から屈曲した屈曲部(63)とを備えることを要旨とする。
このように、鍵による解錠操作に伴い施錠位置から解錠位置に移動される作動体に対して、係合位置および係合解除位置に変位し得るよう複数の係合片を設けたことで、鍵を用いた解錠操作によらずに何れかの係合片を係合解除位置へ変位させるように強制的に操作された場合でも、他の係合片が係合位置に保持されるから、第1の基体および第2の基体の不正な開放を防止することができる。また、係合片が係合する係合板部において、当該係合片が係合する縁部を除く縁部から屈曲部が屈曲するよう係合受け部を形成することで、当該係合受け部に係合する係合片まで不正器具を到達させるのを困難にでき、第1の基体および第2の基体が不正に開放されるのを防止することができる。
また本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記作動体(71)は、対応の前記第1の基体(11)または第2の基体(12)がヒンジ接続される側部(33)と反対側の側部(34)に、鍵による解錠操作に伴い当該側部(34)に沿って移動するよう設けられると共に、当該作動体(71)の移動方向と交差する方向へ開口する挿通孔部(71b)が形成され、
前記係合片(80)は、前記係合位置および強制解除位置に移動し得るよう前記作動体(71)に支持されて前記作動体(71)の移動方向に交差する方向へ延在する基部(81)と、前記基部(81)の一方端部に設けられ、対応する前記係合受け部(61)に対して係脱可能に係合する爪部(82)とを備え、
前記作動体(71)の挿通孔部(71b)に前記係合片(80)の基部(81)が挿通されて、当該挿通孔部(71b)の開口縁部に作動体(71)の基部(81)が接触することで、前記係合位置および強制解除位置への移動方向と交差する方向への係合片(80)の変位を規制するよう構成されたことを要旨とする。
このように、鍵による解錠操作によらずに基体を開放させることを企図して係合受け部との係合が解除されるように係合片を変形させる不正行為が成された場合でも、作動体の挿通孔部に係合片の基部を挿通することで、係合位置および係合解除位置への移動方向と交差する方向への係合片の変形を規制し得るから、第1の基体および第2の基体が不正に開放されるのを防止することができる。
前記係合片(80)は、前記作動体(71)に基部(81)が軸支されて、当該基部(81)において作動体(71)を挟んで前記爪部(82)と反対の端部に前記付勢部材(84)が取り付けられたことを要旨とする。
このように、基部において作動体を挟んで爪部と反対の端部に付勢部材を取り付けることで、係合片の不正な操作を企図して当該係合片まで差し込まれた不正器具が付勢部材まで到達するのを防止でき、当該付勢部材の付勢により係合片を係合位置で安定して保持することができる。
ヒンジ接続されて相対的に開閉可能な第1の基体(11)および第2の基体(12)と、前記第1の基体(11)および第2の基体(12)に設けられて両基体(11,12)を閉鎖状態で保持すると共に鍵による解錠操作により両基体の相対的な開放を許容する施錠機構(60,70,100,120)とを備えた遊技機において、
前記施錠機構(60,70,100,120)は、
前記第1および第2の基体(11,12)における一方の基体(11)に設けられた複数の係合受け部(61)と、
前記第1および第2の基体(11,12)における他方の基体(12)に設けられ、鍵による解錠操作に伴い施錠位置から解錠位置に移動される作動体(71)と、
前記作動体(71)に支軸(80a)を介して枢支され、当該作動体(71)が施錠位置にある状態で対応の係合受け部(61)に係合する爪部(82)を有し、当該作動体(71)が解錠位置にある状態で対応の係合受け部(61)との係合が解除されると共に、前記支軸(80a)および前記爪部(82)の間の部分が前記作動体(71)の挿通孔部(71b)を挿通する状態で揺動変位するよう構成された複数の係合部(80)とを備え、
前記施錠位置において前記係合受け部(61)および係合部(80)が係合することで前記第1および第2の基体(11,12)が閉鎖状態で保持され、前記解錠位置において各係合受け部(61)および係合部(80)の係合が解除されることで第1および第2の基体(11,12)の相対的な開放を許容するよう構成され、
前記複数の係合受け部(61)および前記複数の係合部(80)は、前記鍵を差し込み可能な鍵孔(121a)を挟む一方側および他方側に離間した位置で前記係合部(80)と対応の前記係合受け部(61)とが係合するよう設けられ、
前記係合部(80)は、前記作動体(71)が施錠位置にある状態において、対応する前記係合受け部(61)に対して係合可能な係合位置と、対応する係合受け部(61)との係合が解除される強制解除位置との間を個別に変位し得るよう構成されると共に、常には当該係合位置に保持され、
前記係合受け部(61)は、前記係合部(80)が係合する第1部位(62)と、当該第1部位(62)に係合する前記係合部(80)の一部を囲う第2部位(63)とを備えることを要旨とする。
このように、鍵による解錠操作に伴い施錠位置から解錠位置に移動される作動体に対して、係合位置および係合解除位置に変位し得るよう複数の係合部を設けたことで、鍵を用いた解錠操作によらずに何れかの係合部を係合解除位置へ変位させるように強制的に操作された場合でも、他の係合部が係合位置に保持されるから、第1の基体および第2の基体の不正な開放を防止することができる。また、第1部位に係合する係合部の一部を囲う第2部位を係合受け部に形成することで、当該係合受け部に係合する係合部まで不正器具を到達させるのを困難にでき、第1の基体および第2の基体が不正に開放されるのを防止することができる。
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12がヒンジ部を介して開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置(図示せず)が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護部材46で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠として前枠13がヒンジ部を介して開閉可能に組み付けられている。また、前記外枠11と中枠12とおよび中枠12と前枠13の夫々は、前記ヒンジ部とは反対側の側部に位置設けられた後述する施錠機構60,70,100,120により相互に閉鎖した閉鎖状態に保持されて、パチンコ機10の前面側から鍵により解錠操作することで開放し得るよう構成されている。そして、前枠13の前面下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14および下球受け皿(図示せず)が上下に離間して設けられており、前枠13と一体的に上下の球受け皿を中枠12に対して開閉可能に構成されている。なお、図柄表示装置としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置や、ドラム式の図柄表示装置、ドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の図柄表示装置を採用し得る。
図1に示すように、前記遊技盤20は、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材の前面(盤面)に、略円形状に湾曲させた案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、中枠12に配設された打球発射装置18から発射されたパチンコ球が打ち出されるようになっている。また、遊技盤20の板部材には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して図示しない遊技盤設置部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。ここで、前記遊技盤20には、前記遊技盤設置部品として、パチンコ球が入賞可能な各種の入球部(始動入賞部、特別入賞部、普通入賞部、ゲート部等)や、装飾部品等の各種の遊技盤設置部品(何れも図示省略)が設けられており、遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球が入賞部に入賞することで、遊技者に有利な大当り遊技等の特別遊技状態を生起させるか否かの当り判定や、所定数の賞球の払い出し等が行われることで、所期の遊技が行われるようになっている。具体的に、パチンコ球の入球(入賞)を契機として当り判定が行われる始動入賞部や、特別遊技状態の発生に伴ってパチンコ球が入球(入賞)可能となる特別入賞部、始動入賞部として入賞口を開閉可能な可変始動入賞部を備える場合に、パチンコ球の入球を契機として入賞口を開放するか否かの開放判定が行われるゲート部が遊技盤20に配設されている。また、前記遊技盤20の裏側には、可動演出装置や発光演出装置等の各種の演出装置が配設された設置部材(何れも図示せず)が備えられており、前記図柄表示装置の表示に合わせて演出装置が作動されるよう構成してある。
前記外枠11は、図1、図2に示すように、上縁枠部11a、下縁枠部11b、左縁枠部11cおよび右縁枠部11dの端部を連結して、前後方向に開放する矩形枠状に組み付けられている。上縁枠部11aおよび下縁枠部11bは、上下方向に所定厚みを有する木質系材料で構成される一方、左縁枠部11cおよび右縁枠部11dは、アルミ材等の金属材料で構成されており、左右の縁枠部11c,11dの薄型化を図りつつ外枠11全体の剛性を高めている。なお、下縁枠部11bの前側には、左右方向に延在する化粧板11eが設けられ、パチンコ機10の前面下部の意匠面を構成している。図2に示すように、外枠11の左上端部および左下端部(左右一方の端部)には、ヒンジ部を構成する上支持受具51および下支持受具52が配設されており、該上支持受具51に下方へ突出形成した外枠上ヒンジ軸51aと、下支持受具52に上方へ突出形成した外枠下ヒンジ軸52aとを介して前記中枠12が外枠11に対して開閉可能に支持されるようになっている。また、前記外枠11には、前記右縁枠部11dの内側(左側面)に、施錠機構の外枠施錠部60を構成する複数(実施例では2つ)の外枠係合片(係合受け部)61が上下に離間して設けられ、中枠12に設けられた後述する中枠作動体71の中枠係合片80が外枠係合片61に係脱可能な状態で係合することで、外枠11に対して中枠12が閉鎖された閉鎖状態で保持される(施錠される)ようになっている。ここで、前記施錠機構60,70,100,120は、外枠11、中枠12および前枠13の夫々がヒンジ接続される側部(実施例では左側部)と反対側の側部(右側部)に設けられている。
図2に示すように、前記中枠12は、上縁をなす上枠部31と、下縁をなし、前記打球発射装置18や図示しない各種制御装置等を設置する設置部として機能する下枠部32と、左側縁をなす左枠部33と、右側縁をなす右枠部34とから構成されて、これら上下左右の各枠部31,32,33,34の端部を連結して前後方向に開放する矩形枠状に組み付けられている。そして、前記上下左右の枠部を組み付けた際に開口する前後の開口領域(以下、遊技盤設置部という)に、遊技盤20が着脱自在に設置されるようになっている。なお、実施例では、上枠部31および下枠部32が合成樹脂材で成形されると共に、左右の枠部がアルミ等の金属材により成形されて、中枠12全体としての剛性を確保しつつ軽量化が図られている。
図2に示すように、前記前枠13は、前記中枠12の外郭形状に略合致する矩形板状に形成されると共に前後方向に開口する窓口13aが開設された前枠基体部41を基本構成とし、該前枠基体部41の前面に窓口13aの周囲を囲繞するよう各種の装飾部材42を配設して構成されている。そして、前記前枠基体部41の前面における窓口13aの下部位置に、前記上球受け皿14の球貯留部を画成する上球皿部材43が配設され、当該上球受け皿14部材の下部位置に、前記下球受け皿の球貯留部を画成する下球皿部材(図示せず)が配設されている。また、前枠13を中枠12に対して閉鎖した閉鎖状態では、中枠12の前側が前枠13によって全面的に覆われて、前記窓口13aを介して遊技盤20の遊技領域20aが前枠13の前方に露出するよう構成されている。そして、前記前枠基体部41の後側に、ガラス板等からなる透視保護部材46が窓口13aを覆う状態で着脱可能に配設されて、前枠13の閉鎖状態で遊技盤20の遊技領域20aを前側から透視可能な状態で透視保護部材46が保護している。
前記施錠機構は、図2、図10に示すように、前記外枠11に設けられた外枠施錠部60と、前記中枠12に設けられて外枠施錠部60に対して相互に係脱可能に係合する中枠施錠部70と、前記前枠13に設けられて中枠施錠部70に対して相互に係脱可能に係合する前枠施錠部100とを備えており、外枠施錠部60と中枠施錠部70とが係合することで外枠11に対して中枠12が閉鎖状態に保持され、中枠施錠部70と前枠施錠部100とが係合することで中枠12に対して前枠13が閉鎖状態に保持されよう構成されている。また、施錠機構60,70,100,120は、パチンコ機10の前面側から鍵による解錠操作が可能な解錠操作部120を備えており、解錠操作部120の中枠解錠操作に伴って外枠施錠部60と中枠施錠部70との係合が解除されて外枠11に対して中枠12を開放可能となると共に、解錠操作部120の前枠解錠操作に伴って中枠施錠部70と前枠施錠部100との係合が解除されて中枠12に対して前枠13を開放可能となるよう構成されている。なお、実施例のパチンコ機10では、前記前枠13に解錠操作部120が設けられている。
前記外枠施錠部60は、図2、図3に示すように、前記外枠11の右縁枠部11dの左側面に取り付けられて対向する左縁枠部11cへ向けて突出する平板状の係合板部62と、当該係合板部62の上縁部および左縁部から後方へ延出する屈曲部63とから外枠係合片(係合受け部)61が形成されて、当該外枠係合片61が後方および下方へ開口する箱状に形成されている。そして、前記外枠施錠部60の下方側の開口を介して、前記中枠施錠部70の第1中枠係合片80が下方から外枠係合片61(係合板部62)の後面に係脱可能に当接係合するようになっている。すなわち、外枠施錠部60の外枠係合片61の後面に中枠施錠部70の第1中枠係合片80が当接係合することで外枠11に対する中枠12の開放が規制され、第1中枠係合片80が外枠係合片61から離間して係合が解除されることで、外枠11に対する中枠12の開放が許容されるようになっている。
前記中枠施錠部70は、図5に示すように、前記中枠12に配設されて鍵による解錠操作部120の中枠解錠操作に伴い中枠施錠位置(施錠位置)から中枠解錠位置(解錠位置)に移動される中枠作動体(作動体)71と、前記外枠係合片61に対応するよう中枠作動体71に設けられて当該中枠作動体71が中枠施錠位置にある状態で対応する外枠係合片61に対して係合する複数(実施例では2つ)の第1中枠係合片(第1の係合片)80とを備えており、鍵による中枠解錠操作に伴って中枠作動体71が中枠解錠位置に移動することで各第1中枠係合片80と対応する外枠係合片61との係合が解除されるよう構成されている。すなわち、前記中枠施錠位置において前記外枠係合片61および第1中枠係合片80が当接係合することで前記外枠11および中枠12が閉鎖状態で保持され、前記中枠解錠位置において各外枠係合片61および第1中枠係合片80の係合が解除されることで外枠11および中枠12の相対的な開放を許容するよう構成されている。
前記中枠作動体71は、図5に示すように、前記中枠12の右枠本体部35に沿って上下方向に延在する長尺な平板状部材であって、当該右枠本体部35に対して上下方向に移動可能に支持されている。ここで、前記中枠作動体71は、当該中枠作動体71の上下の端部に設けられて前記右枠本体部35に接触する上下の摺接板部72と、当該右枠本体部35から離間するよう上側の摺接板部72の下端部および下側の摺接板部72の上端部に連設されて、右枠本体部35との間に空間を画成する連設板部73とを備えており、前記解錠操作部120の中枠解錠操作に伴って上下の摺接板部72が右枠本体部35に摺接した状態で上下に移動するよう構成されている。そして、前記連設板部73の左側面には、当該連設板部73と右枠本体部35との間に位置するよう揺動板75が支軸75aを介して枢支されている。
前記第1中枠係合片80は、図5〜図7に示すように、前記中枠作動体71に対して左右方向に延在する支軸80aを介して枢支され、当該支軸80aから後方(中枠作動体71の移動方向に交差する方向)へ延在する第1基部(基部)81と、当該第1基部81の後端部(一方端部)に設けられて上方へ突出する第1爪部(爪部)82とを備え、中枠12を外枠11に対して閉鎖した閉鎖状態において、前記外枠係合片61の後面に当該第1中枠係合片80の第1爪部82が当接係合し得るよう構成されている。具体的に、前記第1中枠係合片80は、前記中枠作動体71おける上下の端部に設けられた前記上下の摺接板部72の右側面に個別に揺動し得るよう枢支されており、上側の第1中枠係合片80が対応する上側の外枠係合片61に係脱可能に当接係合すると共に、下側の第1中枠係合片80が対応する下側の外枠係合片61に係脱可能に当接係合するよう構成されている。なお、実施例における上下の第1中枠係合片80は同一構成により形成されている。
また、図5、図6、図10に示すように、前記中枠施錠部70は、前記複数の前枠係合片110に対応するよう前記中枠12に配設された複数(実施例では3つ)の第2中枠係合片(第2の係合片)90を備えており、前記前枠施錠部100を構成する前枠作動体105が前枠施錠位置にある状態で、各第2中枠係合片90が対応する前枠係合片110と係合すると共に、鍵による解錠操作に伴って前枠作動体105が前枠解錠位置に移動することで各第2中枠係合片90と対応する前枠係合片110との係合が解除されるよう構成されている。すなわち、前記前枠施錠位置において前記前枠係合片110および第2中枠係合片90が係合することで前記前枠13および中枠12が閉鎖状態で保持され、前記前枠解錠位置において各前枠係合片110および第2中枠係合片90の係合が解除されることで前枠13および中枠12の相対的な開放を許容するよう構成されている。
また、図5、図8に示すように、前記中枠施錠部70は、前記中枠12に対して前枠13を開放した状態で前記中枠作動体71の中枠施錠位置から中枠解錠位置への移動を規制する規制部材95を備えている。前記規制部材95は、前記中枠12における右枠本体部35の右側面に対向した状態で支軸96aを中心に揺動可能に枢支される平板部96と、当該平板部96の上端部に設けられて右方向に延出する規制受け片97と、当該平板部96の前端部に設けられて右方向に延出する作動受け片98とを備えている。ここで、前記規制部材95は、前記中枠作動体71の中枠施錠位置において、当該中枠作動体71の前端に設けられた受け部71cが前記規制受け片97の上方に対向する解錠規制位置(図8(a)参照)と、当該中枠施錠位置において当該受け部71cより前方へ規制受け片97が退避した解錠許容位置(図8(b)参照)との間を揺動し得るよう構成されている。すなわち、前記規制部材95が解錠規制位置にある状態では、受け部71cが規制受け片97に対して上方から当接することで、前記中枠作動体71の中枠施錠位置から中枠解錠位置への移動が規制され、当該規制部材95が解錠許容位置にある状態では、受け部71cに規制受け片97に対して上方から当接しないことで、中枠作動体71の中枠施錠位置から中枠解錠位置への移動が許容されるようになっている。そして、前記規制部材95の夫々は、前記右枠本体部35および規制部材95に係合された捻りバネ部材(付勢部材)99により前記解錠規制位置へ向けて付勢されている。なお、前記規制部材95を解錠規制位置に付勢する付勢部材として捻りバネ部材99を採用してあるが、これに限られるものではない。
前記前枠施錠部100は、図1、図2、図9に示すように、前記前枠基体部41の後面右端部に配設された支持案内部101と、該支持案内部101に移動自在に支持されて鍵による解錠操作部120の前枠解錠操作に伴い前枠施錠位置から前枠解錠位置に移動される前枠作動体105と、前記第2中枠係合片90に対応するよう前枠作動体105に設けられて当該前枠作動体105が前枠施錠位置にある状態で対応する第2中枠係合片90に対して係合する複数(実施例では3つ)の前枠係合片110とを備えている。前記支持案内部101は、上下方向に長尺な金属部材であって、前記前枠基体部41に取着される取着板部102と、該取着板部102の左縁部から後方へ折曲形成された案内板部103とから構成される。前記案内板部103は、前枠13を中枠12に対して閉鎖した閉鎖状態で、前記中枠12の第1の貫通孔36aから突出する第2中枠係合片90より左方に位置すると共に、当該案内板部103の後縁部から右方向へ屈曲する保持片103aが上下方向に離間して複数(実施例では4つ)に形成されている。そして、前記保持片103aの上端部が前方へ屈曲するよう形成されており、当該保持片103aと案内板部103との間に前記前枠作動体105が上下方向に移動可能に支持されるようになっている。また、案内板部103における上下方向の略中央位置に、該案内板部103の後縁部から左方へ延出する設置板104が設けられており、該設置板104に前記解錠操作部120が固定されている。
前記解錠操作部120は、図9に示すように、図示しない鍵を差し込み可能な鍵孔121aが前端面に形成された錠本体121と、当該錠本体121の後端部に設けられて鍵孔121aに差し込んだ鍵の回動操作(解錠操作)に伴って回動する回動盤122と、当該回動盤122の外周部から径方向外方へ延出する第1作動片122aおよび第2作動片122bとを備えており、前記設置板104の前面側に錠本体121が前方に突出すると共に、当該設置板104の裏側に回動盤122(第1および第2作動片122a,122b)が位置する状態で取り付けられている。ここで、前記第1作動片122aは、前記回動盤122の周縁から後方へ折曲した後に当該回動盤122の径方向外方へ延出するよう形成されると共に、前記第2作動片122bは、回動盤122の板面と同じ位置に設けられており、第1作動片122aと第2作動片122bとが前後にずれて位置するよう構成されている。すなわち前記第1作動片122aは、前記前枠作動体105の係合操作部106より後方に位置するよう構成されている。
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(2) 第1の基体および第2の基体としては、外枠、中枠および前枠に限られるものではなく、ヒンジ接続により相対的に開閉可能に支持されると共に、鍵による解錠操作により相対的な開放が許容されるよう構成された2つの部材を、第1の基体および第2の基体とすることができる。例えば、中枠や前枠の枠体に対して球皿部材を開閉可能に設けて、当該球皿部材を、鍵による解錠操作により開放させ得るよう構成した場合には、当該枠体および球皿部材の一方を第1の基体とし、他方を第2の基体とすることができる。同様に、遊技盤を着脱可能に保持する遊技盤保持枠を中枠に対して開閉可能に設けた構成であれば、中枠および遊技盤保持枠の一方を第1の基体とし、他方を第2の基体とすることができる。
(3) 実施例では、作動体に対して上下に離間して2つの係合片(第1中枠係合片)を設けるように構成したが、3つ以上の係合片を設けるようにしてもよい。
(4) 実施例では、作動体(中枠作動体)に対して各係合片(第1中枠係合片)を、支軸を中心に揺動し得るよう構成したが、当該各係合片を上下方向に平行移動し得るよう作動体に設けるようにしてもよい。すなわち、各係合片は、作動体が施錠位置にある状態において、係合受け部に対して係合可能な係合位置と、係合受け部との係合が解除される強制解除位置との間を個別に変位させ得る構成であればよい。
(5) 実施例では、第1の基体に設けられる係合受け部(外枠係合片)を、係合板部と屈曲部とから下方および後方へ開口する箱状に形成したが、下方(係合および係合解除に伴って係合片が移動する方向)にのみ開口する箱状に係合受け部を形成するようにしてもよい。この場合には、係合受け部と対応する係合片との係合箇所全体が囲繞されて、不正器具を用いた不正行為を一層困難にできる。
(6)実施例では、外枠および中枠の左側部、前枠および中枠の左側部の夫々にヒンジ部を設け、右側部側に施錠機構を設けたが、ヒンジ部および施錠機構が左右反対の側部に配置された構成とすることもできる。
(7) 実施例では、パチンコ球を遊技媒体として遊技が行われるパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機(回胴式遊技機)等の各種遊技機を採用し得る。
例えば、スロットマシン機(回胴式遊技機)は、前方へ開口する箱状の筐体に、当該筐体の前方開口を塞ぐ前扉が開閉可能にヒンジ接続され、図柄が配列された複数のリール(回転体)が前側から視認し得るように筐体内部に配設されている。そして、遊技者が所定の開始操作手段(スタートレバー)の操作を行うことを契機にリール(回転体)が回転して図柄が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当否判定を行い、所定の停止操作手段(ストップボタン)の操作を契機に、当否判定に基づく図柄停止制御を実行し、停止した図柄の組合せによって遊技利益が付与される制御される遊技機である。このようなスロットマシン機では、前記筐体および前扉を第1の基体および第2の基体として採用することができる。
12 中枠(第2の基体)
33 左枠部(ヒンジ接続される側部)
34 右枠部(ヒンジ接続される側部と反対側の側部)
60 外枠施錠部(施錠機構)
61 外枠係合片(係合受け部)
62 係合板部(第1部位)
63 屈曲部(第2部位)
70 中枠施錠部(施錠機構)
71 中枠作動体(作動体)
71b 挿通孔部
80 第1中枠係合片(係合部)
81 第1基部(基部)
82 第1爪部(爪部)
84 引張バネ部材(付勢部材)
100 前枠施錠部(施錠機構)
120 施錠操作部(施錠機構)
121a 鍵孔
Claims (1)
- ヒンジ接続されて相対的に開閉可能な第1の基体および第2の基体と、前記第1の基体および第2の基体に設けられて両基体を閉鎖状態で保持すると共に鍵による解錠操作により両基体の相対的な開放を許容する施錠機構とを備えた遊技機において、
前記施錠機構は、
前記第1および第2の基体における一方の基体に設けられた複数の係合受け部と、
前記第1および第2の基体における他方の基体に設けられ、鍵による解錠操作に伴い施錠位置から解錠位置に移動される作動体と、
前記作動体に支軸を介して枢支され、当該作動体が施錠位置にある状態で対応の係合受け部に係合する爪部を有し、当該作動体が解錠位置にある状態で対応の係合受け部との係合が解除されると共に、前記支軸および前記爪部の間の部分が前記作動体の挿通孔部を挿通する状態で揺動変位するよう構成された複数の係合部とを備え、
前記施錠位置において前記係合受け部および係合部が係合することで前記第1および第2の基体が閉鎖状態で保持され、前記解錠位置において各係合受け部および係合部の係合が解除されることで第1および第2の基体の相対的な開放を許容するよう構成され、
前記複数の係合受け部および前記複数の係合部は、前記鍵を差し込み可能な鍵孔を挟む一方側および他方側に離間した位置で前記係合部と対応の前記係合受け部とが係合するよう設けられ、
前記係合部は、前記作動体が施錠位置にある状態において、対応する前記係合受け部に対して係合可能な係合位置と、対応する係合受け部との係合が解除される強制解除位置との間を個別に変位し得るよう構成されると共に、常には当該係合位置に保持され、
前記係合受け部は、前記係合部が係合する第1部位と、当該第1部位に係合する前記係合部の一部を囲う第2部位とを備える
ことを特徴とする遊技機。
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-
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