図2には、本発明の遊技機が適用されて構成された実施の形態に係るパチンコ機10が展開された状態の斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るパチンコ機10は、基枠及び追加枠としての略四角形筒状の外枠12を備えており、外枠12はパチンコ店の所謂島(図示省略)に固定されている。
外枠12の前面側には、第1施錠枠及び被施錠枠としての略四角形板状の内枠14が配設されている。外枠12の左端及び内枠14の左端には内枠用ヒンジ機構(図示省略)が設けられており、内枠用ヒンジ機構によって内枠14の左端が外枠12の左端に回動自在に支持されることで、内枠14が外枠12の前面側全体に対し開放及び閉鎖可能とされている。
内枠14後面側の左端には、上端から下端に亘って長尺板状の補強板(図示省略)が設けられており、補強板は、内枠14上端に設けられた内枠用ヒンジ機構構成部品と内枠14下端に設けられた内枠用ヒンジ機構構成部品とを連絡している。
内枠14後面側の右端には、上端から下端に亘って、図1に詳細に示す施錠ユニット16が配設されており、施錠ユニット16はユニット基板18を備えている。ユニット基板18は、前側に配置された長尺平板状の前板20と、左側に配置された長尺平板状の左板22と、を有して全体として断面L字状とされており、前板20において内枠14後面側に固定されている。
前板20には、鍵挿入部材24が固定されており、鍵挿入部材24には鍵挿入孔26(図2参照)が設けられている。鍵挿入孔26は内枠14(パチンコ機10)の前面側へ開放されており、鍵挿入孔26内には内枠14(パチンコ機10)の前面側から鍵部材28を挿入可能とされている。
鍵挿入部材24の後側にはカム板30が固定されており、カム板30は前板20の後方に配置されている。カム板30の下部には内枠用突起32が一体に形成されており、内枠用突起32は前方へ突出している。カム板30の上部にはガラス枠用突起34が一体に形成されており、ガラス枠用突起34は後方へ突出している。ここで、鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して図1の矢印Aの方向(時計回り方向)へ回転させることで、カム板30が矢印Aの方向へ回転されて内枠用突起32が上方へ移動される。一方、鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して図1の矢印Bの方向(反時計回り方向)へ回転させることで、カム板30が矢印Bの方向へ回転されてガラス枠用突起34が下方へ移動される。
施錠ユニット16には、上位部から下位部に亘って第1施錠機構としての内枠用施錠機構36が設けられている。内枠用施錠機構36は、支持板38を一対有しており、支持板38は前板20後面の上部及び下部のそれぞれに所定数(本実施の形態では2つ)のリベット(図示省略)によって固定されている。各支持板38には、係合板40が、基端(前端)近傍においてカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されている。各支持板38には、各係合板40基端の上方及び下方において当接突起42が形成されており、各係合板40は、基端上縁が上側の当接突起42に当接する角度と基端下縁が当接突起42に当接する角度との間の範囲内で回転可能とされている。
各係合板40の先端(後端)近傍には係合孔44が形成されており、係合孔44は上方へ開口している。さらに、各係合板40の先端上縁には、先端側へ向けて下方へ傾斜する傾斜板46が形成されており、各傾斜板46の基端(前端)は各係合孔44に隣接している。
上側の係合板40の基端には、連絡手段を構成する上連絡板48の上部がカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されると共に、下側の係合板40の基端には、連絡手段を構成する下連絡板50の下部がカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されている。上連絡板48及び下連絡板50は、前板20の後面との間に架け渡された引張コイルスプリング52によって下方へ付勢されており、これにより、各係合板40に回転力が付与されて、各係合板40基端の下縁が各下側の当接突起42に当接されている。また、上連絡板48の下部及び下連絡板50の上部には、カシメピン54が固定されている。
上連絡板48と下連絡板50とは、連絡手段を構成する長尺板状の連絡板56によって連絡されている。連絡板56の上端及び下端には、上下方向に沿う長孔58が形成されており、各長孔58内には各カシメピン54が挿通されている。連絡板56の下部には、右方へコ字状に突出する阻止突起60が形成されており、阻止突起60の下端が、前板20の後面に形成された当接板62に当接することで、連絡板56の下方への移動が阻止されている。ここで、各長孔58の下端には、引張コイルスプリング52の付勢力によって各カシメピン54が当接されており、これにより、連絡板56が下方へ付勢されている。なお、連絡板56の右側方における前板20後面には、所定数(本実施の形態では3つ)の案内突起64が形成されており、所定数の案内突起64によって連絡板56の上下方向への移動が案内される。
連絡板56の上部には解除突起66が形成されており、解除突起66は右方へ突出している。解除突起66は上記内枠用突起32の上方に配置されており、上述の如く鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して図1の矢印Aの方向へ回転させることで内枠用突起32が上方へ移動された際に、解除突起66が内枠用突起32に上方へ押圧されて、連絡板56が引張コイルスプリング52の付勢力に抗して上方へ移動される。また、連絡板56の上部には、解除突起66の後側側方において挿通孔68が形成されており、挿通孔68は上下方向に長尺とされている。
図2に示す如く、各係合板40に対応して外枠12の右壁内側には、被係合板70が一対固定されており、各被係合板70は、断面L字状とされて、後側が外枠12右壁から左方へ突出している。
ここで、内枠14が外枠12に対し閉鎖側へ回動されることで、各係合板40の傾斜板46が各被係合板70後側に当接して各係合板40の先端が引張コイルスプリング52の付勢力に抗して下方へ回転移動され、かつ、各係合板40の係合孔44が各被係合板70に到達した際に各係合板40の先端が引張コイルスプリング52の付勢力によって上方へ回転移動される。これにより、各係合孔44内に各被係合板70が収容されて各係合板40が各被係合板70に係合(係止)され、内枠14が外枠12に対し閉鎖かつ施錠される。
一方、上述の如く鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して矢印Aの方向へ回転させることで連絡板56が上方へ移動された際には、上連絡板48及び下連絡板50が上方へ移動されて、各係合板40の先端が下方へ回転移動される。これにより、各係合孔44内への各被係合板70の収容が解除されて各係合板40の各被係合板70への係合が解除され、したがって、内枠14の外枠12への施錠が解除されて、内枠14を外枠12に対し開放できる。
また、内枠14が外枠12に対し閉鎖かつ施錠された際には、下側の係合板40と独立して上側の係合板40先端を下方へ回転移動させても、上連絡板48のカシメピン54が連絡板56上端の長孔58内を上方へ移動することで、連絡板56が上方へ移動せず、下側の係合板40が下側の被係合板70に係合された状態が維持される。さらに、上側の係合板40と独立して下側の係合板40先端を下方へ回転移動させても、下連絡板50のカシメピン54が連絡板56下端の長孔58内を上方へ移動することで、連絡板56が上方へ移動せず、上側の係合板40が上側の被係合板70に係合された状態が維持される。
図1に示す如く、ユニット基板18の前板20右縁には、上端から下端に亘って(本実施の形態では、鍵挿入部材24固定部位を除く)阻止板72が形成されており、阻止板72は前板20から後方へ突出している。ここで、内枠14が外枠12に対し閉鎖かつ施錠された際には、阻止板72が内枠14の右端と外枠12の右端との隙間を塞ぎ、これにより、この隙間からピアノ線等の不正具が侵入されることが抑制される。
図2に示す如く、内枠14には、上位部から中位部に亘って遊技盤74が固定されており、遊技盤74には後述の如く遊技球(図示省略)が発射される。さらに、内枠14前面側の下位右部には、排出口76が設けられており、パチンコ機10から払い出される遊技球が排出口76から排出される。
図3に詳細に示す如く、内枠14の前面側には、排出口76に対応して板状の排球シャツター78が設けられており、排球シャツター78は第1リンク部材80の左端に回転自在に支持されている。第1リンク部材80の右端は内枠14に回転自在に支持されており、第1リンク部材80が回転することで排球シャツター78が上下方向へ移動可能とされている。また、第1リンク部材80の略中央部は、内枠14との間に架け渡された引張コイルスプリング82によって下方へ付勢されており、これにより、排球シャツター78が下方へ付勢されている。
第1リンク部材80の左端は接続部材84の下端を回転自在に支持しており、接続部材84の上端は第2リンク部材86の左端に回転自在に支持されている。第2リンク部材86の略中央は内枠14に回転自在に支持されており、第2リンク部材86の右端には閉塞ピン88が固定されている。第2リンク部材86の右側(内枠14に支持される部位の右側)には侵入突起90が一体に設けられており、侵入突起90は第2リンク部材86から上方へ突出している。
内枠14の前面側には、第2リンク部材86の上方において回転板92が配設されており、回転板92は、中央において内枠14に支持されて、前後方向へ回転自在とされている。回転板92の上部は、内枠14との間に架け渡された圧縮コイルスプリング94によって前方へ付勢されている。ここで、後に詳細に説明する如く、引張コイルスプリング82の付勢力による侵入突起90の上方への移動が回転板92の下端に係止された際には、排球シャツター78が排出口76の下部を閉塞する一方、引張コイルスプリング82の付勢力により侵入突起90が回転板92の下部と内枠14との間に侵入された際には、排球シャツター78が排出口76を閉塞しない。
図2に示す如く、内枠14の前面側には、排球シャツター78の近傍において、接触突起96が設けられている。
内枠14の前面側には、下位部において第2施錠枠としての略四角形板状の皿枠98が配設されている。内枠14の左端及び皿枠98の左端には皿枠用ヒンジ機構(図示省略)が設けられており、皿枠用ヒンジ機構によって皿枠98の左端が内枠14の左端に回動自在に支持されることで、皿枠98が内枠14の前面側下位部に対し開放及び閉鎖可能とされている。
図1に示す如く、上記施錠ユニット16には、下位部において第2施錠機構としての皿枠用施錠機構100が設けられている。皿枠用施錠機構100は、基板102を有しており、基板102の上部及び下端には、上下方向に沿う長孔104が形成されている。各長孔104にはカシメピン106が挿通されており、各カシメピン106がユニット基板18の左板22左面に固定されることで、基板102が左板22に取り付けられている。基板102は左板22左面との間に架け渡された引張コイルスプリング108によって上方へ付勢されており、これにより、各長孔104の下端が各カシメピン106に当接している。基板102の上端には解除板110が一体に形成されており、解除板110は、ユニット基板18の前板20前面側に配置されて、内枠14前面側の皿枠98配設位置上方から露出している(図2参照)。左板22の下端には、制限突起112が形成されており、制限突起112は左板22から左方へ突出している。制限突起112には基板102の下縁が当接可能とされており、これにより、基板102の制限突起112を越えての下方への移動が制限されている。
基板102には一対の係合板114が一体に形成されており、各係合板114は、基板102から前方へ突出して、内枠14の前面側から露出している(図2参照)。各係合板114の先端(前端)近傍には係合孔116が形成されており、各係合孔116は上方へ開口している。各係合板114の先端上縁には、先端側へ向けて下方へ傾斜する傾斜部118が形成されており、各傾斜部118の基端(後端)は各係合孔116に隣接している。
図2に示す如く、皿枠98後面側の右部には被係合板120が固定されており、被係合板120には、係合板114を挿入可能な挿入開口122が一対形成されることで、各挿入開口122の直上に被係合部124が形成されている。
ここで、皿枠98が内枠14に対し閉鎖側へ回動されることで、各係合板114の傾斜部118が被係合板120の各被係合部124に当接して各係合板114が引張コイルスプリング108の付勢力に抗して下方へ移動され、かつ、各係合板114の係合孔116が各被係合部124に到達した際に各係合板114が引張コイルスプリング108の付勢力によって上方へ移動される。これにより、各係合孔116内に各被係合部124が収容されて各係合板114が各被係合部124に係合(係止)され、皿枠98が内枠14に対し閉鎖かつ施錠される。
一方、引張コイルスプリング108の付勢力に抗して解除板110を下方へ移動させることで、基板102と一体に各係合板114が下方へ移動される。これにより、各係合孔116内への各被係合部124の収容が解除されて各係合板114の各被係合部124への係合が解除され、したがって、皿枠98の内枠14への施錠が解除されて、皿枠98を内枠14に対し開放できる。
図1に示す如く、基板102には一対の係合板114の間において閉塞突起126が一体に形成されており、閉塞突起126は、基板102から左方へ突出すると共に、内枠14の前面側から露出している(図2参照)。
図3に詳細に示す如く、閉塞突起126の下方には、上記閉塞ピン88が配置されており、解除板110が下方へ移動されて皿枠98が内枠14に対し開放される際には、基板102と一体に閉塞突起126が下方へ移動されて閉塞ピン88を押し下げることで、上記第2リンク部材86の侵入突起90が上記回転板92の下方に配置されて、上記圧縮コイルスプリング94の付勢力によって回転板92の下端が内枠14に当接する。これにより、皿枠98が内枠14に対し開放されて引張コイルスプリング108の付勢力によって基板102と一体に閉塞突起126が上方へ移動された際でも、上記引張コイルスプリング82の付勢力による侵入突起90の上方への移動が回転板92の下端に係止されて、上記排球シャツター78が上記排出口76の下部を閉塞する。したがって、皿枠98が内枠14に対し開放された際には、排出口76から遊技球がこぼれ出ることが防止される。
一方、皿枠98が内枠14に対し閉鎖され、かつ、後述の如くガラス枠136が内枠14に対し閉鎖された際には、ガラス枠136が回転板92の上部を後方へ押圧することで、圧縮コイルスプリング94の付勢力に抗して回転板92の下端と内枠14との間に隙間ができ、引張コイルスプリング82の付勢力により侵入突起90が回転板92の下部と内枠14との間に侵入される。これにより、排球シャツター78が下方へ移動されて排出口76を閉塞せず、排出口76からの遊技球の排出が許可される。
また、皿枠98の前面側には、受皿(図示省略)が設けられており、受皿には遊技球が供給される。図2に示す如く、皿枠98の前面側には、受皿下方の右部において発射ハンドル128が設けられており、発射ハンドル128が回転操作されることで、受皿に供給された遊技球が上記遊技盤74上に発射される。
皿枠98の右部には、供給口130が設けられており、供給口130は、受皿内に連通されると共に、皿枠98が内枠14に対し閉鎖された際に排出口76に連通される。皿枠98の後面側には、供給口130に対応して板状の受球シャツター132が設けられており、受球シャツター132は、上下方向へ移動可能とされると共に、上方へ付勢されている。受球シャツター132の下部には移動突起134が設けられており、移動突起134は受球シャツター132と一体に移動する。
ここで、皿枠98が内枠14に対し閉鎖された際には、移動突起134が上記接触突起96に接触して下方へ押し下げられる。これにより、受球シャツター132が下方へ移動されて供給口130を閉塞せず、排出口76から排出された遊技球の供給口130を介しての受皿内への供給が許可される。一方、皿枠98が内枠14に対し開放された際には、受球シャツター132が付勢力により上方へ移動されて供給口130の下部を閉塞する。これにより、受皿内の遊技球が供給口130からこぼれ出ることが防止される。
内枠14の前面側には、上位部から中位部に亘って第3施錠枠及び施錠枠としての略四角形板状のガラス枠136が配設されている。内枠14の左端及びガラス枠136の左端にはガラス枠用ヒンジ機構(図示省略)が設けられており、ガラス枠用ヒンジ機構によってガラス枠136の左端が内枠14の左端に回動自在に支持されることで、ガラス枠136が内枠14前面側の上位部から中位部(上記皿枠用施錠機構100の解除板110を含む)に対し開放及び閉鎖可能とされている。また、ガラス枠136後面側の下端は皿枠98前面側の上端に当接可能とされて、ガラス枠136が皿枠98前面側の上端に対し開放及び閉鎖可能とされており、ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖される際には、皿枠98も内枠14に対し閉鎖される。
図1に示す如く、上記施錠ユニット16には、上位部から中位部に亘って第3施錠機構としてのガラス枠用施錠機構138が設けられており、ガラス枠用施錠機構138は上記内枠用施錠機構36の左方に配置されている。ガラス枠用施錠機構138は、係合部材としての係合板140を一対有しており、係合板140は、略中央部においてユニット基板18の左板22右面の上端と中位部下端とにカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されている。各係合板140は、ユニット基板18の前板20から前方へ突出して、内枠14の前面側から露出している(図2参照)。
各係合板140の先端(前端)近傍には係合孔142が形成されており、係合孔142は下方へ開口している。さらに、各係合板140の先端下縁には、先端側へ向けて上方へ傾斜する傾斜板144が形成されており、各傾斜板144の基端(後端)は各係合孔142に隣接している。
一対の係合板140は、長尺板状の連結板146によって連結されており、上側の係合板140の基端は連結板146の上端にカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されると共に、下側の係合板140の基端は連結板146の下端にカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されている。
連結板146の上部には長孔148が形成されており、長孔148内にはカシメピン150が挿通されている。カシメピン150は、連結板146の左方に配置された制限板152の中央に固定されており、制限板152の下端は左板22の右面にカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されている。ここで、長孔148の上端または下端にカシメピン150が当接することで、連結板146の上下方向における移動範囲、ひいては、各係合板140の回転範囲が制限される。
連結板146右面の下部には、ロック手段を構成するロック板154の下部がリベット(図示省略)によって回転自在に支持されており、ロック板154の中央部には後方へ延伸する延伸部156が形成されている。ロック板154の上部には、ロック部158が形成されており、ロック部158は、前方へ突出すると共に、下端が前方へ向かうに従い下方へ向かう方向に傾斜されている。さらに、連結板146の下部にはロック板154の下方においてロック突起160が設けられており、ロック突起160は、右方へ突出すると共に、延伸部156が下方へ移動される方向へロック板154が回転された際にロック板154の下縁が当接可能とされている。
連結板146の中央部には、挿通孔162が形成されており、挿通孔162は上下方向に長尺とされている。さらに、連結板146には、挿通孔162の下方において貫通孔164が形成されており、貫通孔164は上下方向に長尺とされている。
ユニット基板18の左板22中央部には挿入板166が形成されており、挿入板166は右方へ突出している。挿入板166には挿入孔168が形成されており、挿入孔168は上下方向に長尺とされている。
ユニット基板18の左板22中央部には、挿入板166の上方においてロック手段を構成する係止板170の上部前端がカシメピン(図示省略)によって回転自在に支持されており、このカシメピンが連結板146の貫通孔164及び下記移動板178の貫通孔180に挿通されることで、係止板170は連結板146とロック板154との間に配置されている。係止板170の下端近傍には、前方へ延伸する当接部172が形成されており、当接部172は、挿入孔168に挿入されると共にユニット基板18の前板20から突出されて、内枠14の前面側から露出している(図2参照)。係止板170の下端には係止部174が形成されており、係止部174は右方へ突出している。
係止板170の上部後端(カシメピンよりも後側の部位)とロック板154の上部後端(リベットよりも後側の部位)との間には、引張コイルスプリング176が架け渡されており、引張コイルスプリング176は、係止板170を下方へ付勢して、係止部174を挿入板166の下部に当接させている。さらに、引張コイルスプリング176は、ロック板154を上方へ付勢してロック部158を挿入板166の上部に当接させると共にロック板154下縁をロック突起160から離間させ、かつ、連結板146を上方へ付勢して長孔148の下端にカシメピン150を当接させている。
ユニット基板18の左板22と連結板146との間には、移動板178が配設されている。移動板178の中央部には貫通孔180が形成されており、貫通孔180は、上下方向に長尺とされて、上述の如く係止板170を支持するカシメピンが挿通されている。移動板178の下端には係合突起182が形成されており、係合突起182は、右方へ突出して、ロック板154の延伸部156に係合(載置)されている。
移動板178の上部には、解除突起184が形成されており、解除突起184は右方へ突出して、連結板146の挿通孔162及び上記連絡板56の挿通孔68に挿通されている。解除突起184は上記ガラス枠用突起34の下方に配置されており、上述の如く鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して図1の矢印Bの方向へ回転させることでガラス枠用突起34が下方へ移動された際には、解除突起184がガラス枠用突起34に押圧されて、ロック板154の延伸部156が下方へ押圧される。
ユニット基板18の左板22には、中位部上側の後縁において係止突起186が形成されており、係止突起186は移動板178の後方への移動を係止可能とされている。これにより、係合突起182と延伸部156との係合及び解除突起184のガラス枠用突起34下方への配置が解除されることが防止されている。
図2に示す如く、各係合板140に対応してガラス枠136の右端には、被係合部としての被係合板188が一対固定されており、各被係合板188は、断面L字状とされて、後側が左方へ突出している。
ここで、ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖側へ回動されることで、各係合板140の傾斜板144が各被係合板188後側に当接して各係合板140の先端が引張コイルスプリング176の付勢力に抗して上方へ回転移動され、かつ、各係合板140の係合孔142が各被係合板188に到達した際に各係合板140の先端が引張コイルスプリング176の付勢力によって下方へ回転移動される。これにより、各係合孔142内に各被係合板188が収容されて各係合板140が各被係合板188に係合(係止)され、ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖かつ施錠される。
また、ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖かつ施錠される際には、ガラス枠136によって係止板170の当接部172が後方へ移動されて、係止板170の係止部174がロック板154のロック部158下方に配置される。これにより、係合板140の先端を上方へ回転移動させようとしても、係止部174にロック部158が係止されることで、連結板146の下方への移動が阻止されて、各係合板140の各被係合板188への係合を解除できない。
一方、上述の如く鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して矢印Bの方向へ回転させることでロック板154の延伸部156が下方へ押圧された際には、引張コイルスプリング176の付勢力に抗してロック板154が回転されることで、ロック板154の下縁がロック突起160に当接すると共に、ロック部158が係止部174の後側へ移動されて、ロック部158が係止部174に係止されることなく連結板146が下方へ移動される。これにより、各係合板140の先端が上方へ回転移動されることで、各係合孔142内への各被係合板188の収容が解除されて各係合板140の各被係合板188への係合が解除される。したがって、ガラス枠136の内枠14への施錠が解除されて、ガラス枠136を内枠14に対し開放できる。
図2に示す如く、ガラス枠136には、ガラス窓190が固定されており、ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖された際には、ガラス窓190が遊技盤74に対向することで、ガラス窓190を介して遊技盤74を視認可能とされた構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のパチンコ機10では、外枠12と内枠14が内枠用施錠機構36によって施錠され、内枠14と皿枠98とが皿枠用施錠機構100によって施錠され、内枠14及び皿枠98とガラス枠136とがガラス枠用施錠機構138によって施錠される。
ここで、内枠用施錠機構36、皿枠用施錠機構100及びガラス枠用施錠機構138がユニット基板18によって一体化(ユニット化)されて施錠ユニット16とされているため、内枠14への内枠用施錠機構36、皿枠用施錠機構100及びガラス枠用施錠機構138の組付作業性を向上させることができる。
さらに、内枠用施錠機構36、皿枠用施錠機構100及びガラス枠用施錠機構138が一体化されて施錠ユニット16とされているため、施錠ユニット16が組み付けられた内枠14を施錠ユニット16によって補強することができる。これにより、内枠14の右端(施錠ユニット16による補強部位)に別の補強部材を設ける必要をなくすことができる。
しかも、内枠14の左端に補強板が設けられているため、内枠14を一層補強することができる。
さらにまた、内枠14に設けられた係合板40が外枠12に設けられた被係合板70に係合される(係合板40の係合孔44内に被係合板70が収容される)ことで、内枠14が外枠12に施錠される。また、係合板40が解除操作される(係合板40の先端が下方へ回転移動される)ことで、係合板40の被係合板70への係合が解除される。
また、係合板40が一対設けられると共に、一対の係合板40が上連絡板48、連絡板56及び下連絡板50によって連絡されており、鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して矢印Aの方向へ回転させることで連絡板56が上方へ移動された際には、上連絡板48及び下連絡板50が上方へ移動されて、一対の係合板40が共に解除操作されることで、各係合板40の各被係合板70への係合が解除されて、内枠14の外枠12への施錠が解除される。
ここで、上側の係合板40が下側の係合板40と独立して解除操作された際には、上連絡板48のカシメピン54が連絡板56上端の長孔58内を上方へ移動することで、連絡板56が上方へ移動せず、下側の係合板40が解除操作されない。一方、下側の係合板40が上側の係合板40と独立して解除操作された際には、下連絡板50のカシメピン54が連絡板56下端の長孔58内を上方へ移動することで、連絡板56が上方へ移動せず、上側の係合板40が解除操作されない。これにより、仮に内枠14と外枠12との間にピアノ線等の不正具が侵入されて、この不正具により一方の係合板40が解除操作された場合でも、他方の係合板40が解除操作されずに、他方の係合板40の被係合板70への係合が維持されて、内枠14の外枠12への施錠が不正に解除されることを抑制できる。
さらにまた、内枠14に設けられた各係合板140がガラス枠136に設けられた各被係合板188に係合される(係合板140の係合孔142内に被係合板188が収容される)ことで、ガラス枠136が内枠14に施錠される。一方、各係合板140の各被係合板188への係合が解除される(各係合板140先端が上方へ回転移動される)ことで、ガラス枠136の内枠14への施錠が解除される。
ここで、各係合板140が各被係合板188へ係合される際(ガラス枠136が内枠14に対し閉鎖かつ施錠される際)には、内枠14に設けられた係止板170がロック操作される(ガラス枠136によって係止板170の当接部172が後方へ移動されて係止板170の係止部174がロック板154のロック部158下方に配置される)。これにより、係止部174にロック部158が係止されて連結板146の下方への移動が阻止されることで、各係合板140先端の上方への回転移動が阻止されて、各係合板140の各被係合板188への係合が解除不能にされる。したがって、仮にガラス枠136または外枠12と内枠14との間に侵入されたピアノ線等の不正具により各係合板140の各被係合板188への係合を解除しようとしても、各係合板140の各被係合板188への係合を解除できず、ガラス枠136の内枠14への施錠が不正に解除されることを抑制できる。
また、鍵部材28を鍵挿入孔26内に挿入して矢印Bの方向へ回転させる際には、ロック板154がロック解除操作される(移動板178が下方へ押圧されてロック板154の延伸部156が下方へ押圧されることでロック部158が係止部174の後側へ移動される)ことで、ロック部158が係止部174に係止されることなく連結板146が下方へ移動できて、各係合板140の各被係合板188への係合の解除が許可される。これにより、各係合板140の各被係合板188への係合を解除できて、ガラス枠136の内枠14への施錠を解除できる。
なお、本実施の形態では、上連絡板48及び下連絡板50にカシメピン54を設けると共に連絡板56の上端及び下端に長孔58を設けた構成としたが、上連絡板や下連絡板に長孔を設けると共に連絡板の上端や下端にカシメピンを設けた構成としてもよい。この場合でも、上連絡板や下連絡板とユニット基板との間に架け渡される引張コイルスプリングの付勢力によりカシメピンが長孔の上端に当接する構成とすることで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、請求項1に記載の発明をガラス枠用施錠機構138に適用した構成としたが、請求項1に記載の発明を内枠用施錠機構や皿枠用施錠機構に適用した構成としてもよい。