JP5809973B2 - 沸騰水型原子炉用燃料集合体の組及び該組を装荷した原子炉炉心 - Google Patents

沸騰水型原子炉用燃料集合体の組及び該組を装荷した原子炉炉心 Download PDF

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Description

本発明は、初装荷炉心や長期サイクル炉心の運転に好適な沸騰水型原子炉用燃料集合体の組及び該組を装荷した沸騰水型原子炉炉心に関するものである。
近年の沸騰水型原子炉(BWR)では、燃料集合体の平均濃縮度は同じで可燃性毒物の添加量の異なる2種類の取替燃料を用いて炉心を構成する、いわゆる2ストリームが一般的である。通常、可燃性毒物入り燃料棒の本数に差を付けることにより、互いに可燃性毒物添加量の異なる2ストリーム用の取替燃料集合体の組が構成されている。
これは、特にサイクル初期の余剰反応度特性や原子炉停止余裕において設計に柔軟性を与えるのに役立っている。すなわち、当初想定された運転期間とは異なる運転を実施する場合に、2種類の燃料装荷体数を変えることにより運転の柔軟性を高めることが可能である。
一方、海外においては、原子炉停止間隔の延長が行われ、すでに連続運転期間(以下、運転サイクルと記す)が19ヶ月程度以上の運転が行われており、国内でも従来の1年程度の運転サイクルからさらなる長期化を目指す検討が実施されてきている。
その一例としては、可燃性毒物の濃度あるいは可燃性毒物入り燃料棒の本数あるいはその双方が異なる3種類の燃料集合体を有する燃料集合体群により、幅の広い運転サイクル長さに対して余剰反応度を適切に制御でき、長期運転サイクルに対しても安全性及び経済性を向上させることができるとされている例がある(特許文献1、参照。)。これは、互いに毒物効果が消滅する期間を異ならせるように調整した3種類の燃料から炉心を構成することによって、長期サイクル時における運転の柔軟性を高めることを目的としている。
また、初装荷炉心では、装荷された燃料の取出燃焼度を高めるための工夫が行われている。初装荷炉心とは、原子炉に初めて燃料集合体が装荷された炉心であり、全ての燃料集合体が未燃焼である。このような初装荷炉心においては、第1サイクルの運転終了後に燃料集合体の一部が取り出され、また、第2サイクル、第3サイクル、…と各サイクルの運転終了後にも同様に初装荷燃料集合体が取り出される。従って、初装荷炉心は、炉内滞在期間の異なる燃料集合体から構成されることになる。
そこで、このような炉内滞在期間の異なる燃料集合体毎に濃縮度を変える多種類濃縮度炉心が知られている。多種類濃縮度炉心で初装荷燃料の取出燃焼度を高めるためには、炉心の平均濃縮度を高める必要がある。このために、高濃縮度燃料の濃縮度を高め、且つ、その炉心内割合を増やす方策が採られている。
高濃縮度燃料の炉心内割合を増やした初装荷炉心に装荷する燃料集合体の可燃性毒物入り燃料棒の本数に関して、集合体平均濃縮度の最も高い燃料集合体について、可燃性毒物入り燃料棒本数の違いにより3種類または2種類に種分けした例がある(特許文献2、参照。)。これは、炉心の径方向出力分布の平坦化に有効であり、燃料集合体の線出力密度や最小限界出力比といった熱的特性を緩和する効果があるとしている。
また、集合体平均濃縮度が最低ではない集合体について、反制御棒側領域に存在する可燃性毒物入り燃料棒の数を制御棒側領域より2本以上多い構成としたものもある(特許文献3,参照。)。これにより、高濃縮度燃料集合体の反制御棒側の出力を制御し、隣接する低濃縮度燃料集合体の最外周燃料棒出力を低下させ、熱的余裕の増大に効果があるとしている。
特開2009−36729号公報 特許第3651522号公報 特許第3186546号公報
しかしながら、長期サイクルにおいては、予め設定されている運転期間自体が比較的長いため、計画よりさらに長い運転期間で運転された場合や、計画外で停止した場合の次サイクルへの影響が大きくなる。また、プラント機器の状況に応じて最長の運転期間が定められるが、最長運転期間に向かって徐々に運転期間を長くしていくことが考えられる。この場合、最長運転期間への移行時期においては、各サイクル間で運転期間が相違することになるため、従来以上に運転の柔軟性を高めた集合体設計を実施する必要がある。原子炉運転の柔軟性を高める場合には、可燃性毒物入り燃料棒本数の異なった多くのタイプの燃料を炉心に装荷することが有効であり、その際の可燃性毒物入り燃料棒配置について一層の配慮が望まれている。
初装荷炉心については、第1サイクルから数サイクルまでの炉心配置及び運転計画が事前に定められており、またその運転計画は既存の類似プラントの運転実績などをもとに策定されている。しかしながら、例え同系のプラントであったとしても、各種機器・燃料には様々な不確定性があり、過去の実績をもとに策定された運転計画どおりに運転できるとは限らない。よって、運転計画の変動に対しても、熱的パラメータが制限値を逸脱することなく安全に、且つ所定の経済性を確保して運転できることが極めて望ましいが、そのためには燃料集合体の設計、特に可燃性毒物の最適な配置が必須である。
また、日本においても、既存あるいは新規建設の発電所において原子炉の定格熱出力を増強し、原子力発電をより一層活用することが考えられている。定格熱出力を増加させた場合、燃料集合体1体あたりの出力も増加し、熱的余裕が減少する。上記の初装荷炉心あるいは長期サイクル炉心においても、原子炉の出力向上を考慮に入れ、さらなる熱的余裕の向上を図る必要がある。
熱的余裕には、燃料集合体内の燃料棒の単位長さ当たりの出力である線出力密度と、沸騰遷移が起こる集合体出力(限界出力)と実際の集合体出力との比である限界出力比がある。ここで、線出力密度、限界出力比の双方にとって炉心内径方向ピーキングの低減が余裕向上に必要であるが、線出力密度については、さらに炉心内軸方向ピーキングの低減が重要となってくる。その際、可燃性毒物の軸方向配置の最適化により、炉心内の軸方向ピーキングを適切に制御できることが従来以上に望まれる。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、初装荷炉心あるいは長期サイクル炉心への装荷に際して、従来よりも、運転の柔軟性に優れ、且つ安全性を高めることのできる沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を提供することにある。また、本発明は、この効果を可能な限り小数種類の燃料集合体で達成できる沸騰水型原子炉用燃料集合体の組及び該組を装荷した炉心を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体の組は、核燃料物質としてウラン酸化物を含む燃料ペレットを被覆管内に充填してなる燃料棒群が、正方格子状に配列され束ねられて構成されると共に、該正方格子配列の予め定められた燃料棒複数本相当の領域に水ロッドを備え、前記燃料棒群中に可燃性毒物入り燃料棒を含む沸騰水型原子炉用燃料集合体からなり、同じ原子炉炉心に同時に装荷される集合体平均濃縮度が互いに同一である燃料集合体の組であって、
互いに可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なる少なくとも2つのタイプを有すると共に、
前記可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なるタイプのうち少なくとも1つの可燃性毒物入り燃料棒本数が同一のタイプ同士の間で、各燃料集合体を構成する燃料棒群のうちの少なくとも1本の可燃性毒物入り燃料棒に関してその軸方向の可燃性毒物濃度が変化する境界位置が互いに異なるタイプを有し、
前記軸方向の可燃性毒物濃度が変化する境界位置が互いに異なるタイプのうち、
第1のタイプの燃料集合体は、燃料棒軸方向の下端を除く下方領域のみに可燃性毒物を含む燃料棒と、燃料棒軸方向の上下端を除く全ての領域に可燃性毒物を含む燃料棒とを備え、
第2のタイプの燃料集合体は、燃料棒軸方向の下端を除く下部領域に可燃性毒物を含まない領域を有する燃料棒と、燃料棒軸方向の上下端を除く全ての領域に可燃性毒物を含む燃料棒とを備えているものである。
請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体の組は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体の組において、前記沸騰水型原子炉用燃料集合体の組に属する全ての燃料集合体は、燃料棒の配置領域を燃料集合体の正方格子配列面における対角線を境界として制御棒寄りの制御棒側領域と制御棒から遠い反制御棒側領域とに分割した場合、可燃性毒物入り燃料棒の前記制御棒側領域に配置される本数が前記反制御棒側領域に配置される本数より少なく、且つ前記制御棒側領域の可燃性毒物入り燃料棒はいずれも互いに隣接することなく配置されていると共に前記反制御棒側領域の可燃性毒物入り燃料棒は少なくとも2本同士が互いに縦横方向に隣接状態で配置されているものである。
請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉炉心は、前記請求項1又は2に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を装荷していることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉炉心は、請求項に記載の沸騰水型原子炉炉心において、前記沸騰水型原子炉用燃料集合体の組と共に、該組より集合体平均濃縮度が小さい燃料集合体を装荷していることを特徴とするものである。
本発明においては、同じ原子炉炉心に同時に装荷される沸騰水型原子炉用燃料集合体の組として、可燃性毒物入り燃料棒本数が互いに異なる少なくとも2種類の燃料集合体タイプのものを有すると共に、そのなかで、可燃性毒物入り燃料棒本数が同一のもの同士の間で、可燃性毒物入り燃料棒のうちの少なくとも1本に関して可燃性毒物濃度が変化する軸方境界位置が互いに異なる燃料集合体タイプを備えたものであるため、初装荷炉心あるいは長期サイクル炉心への装荷において、余剰反応度特性をほぼ同等とした上で、軸方向出力分布のみを適正化するという微調整を含めた最適化を容易とし、優れた運転の柔軟性と高い安全性を得ることができるという効果がある。
本発明の実施例1による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第1のタイプH1を示す9×9燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例1による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第2のタイプH2を示す9×9燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例1による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第3のタイプH3を示す9×9燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例2による図1〜3の燃料集合体の組を装荷した初装荷炉心第1サイクルの燃料装荷パターン例を示す模式図である。 実施例2における図4の炉心に同時に装荷された低濃縮度燃料集合体の2つのタイプのうちの第1のタイプL1を示す9×9燃料集合体の燃料棒配置図である。 実施例2における図4の炉心に同時に装荷された低濃縮度燃料集合体の2つのタイプのうちの第2のタイプL2を示す9×9燃料集合体の燃料棒配置図である。 実施例2における炉心平均軸方向出力分布を従来型と比較して示した線図(縦軸:軸方向ノード番号、横軸:軸方向相対出力)である。 実施例2における炉心の原子炉停止余裕の燃焼変化を従来型と比較して示した線図(縦軸:原子炉停止余裕(%dk),横軸:サイクル燃焼度(GWd/t))である。 本発明の実施例3による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第1のタイプh1を示す10×10燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例3による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第2のタイプh2を示す10×10燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例3による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する3つのタイプのうちの第3のタイプh3を示す10×10燃料集合体の燃料棒配置図である。 従来型の初装荷炉心第1サイクルの燃料装荷パターン例を示す模式図である。 本発明の実施例4による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する4つのタイプのうちの第4のタイプh4を示す10×10燃料集合体の燃料棒配置図である。 本発明の実施例4における燃料集合体の組を装荷した平衡炉心の燃料装荷パターン例を示す模式図である。 本発明の実施例5による沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を構成する4つのタイプのうちの第4のタイプh5を示す10×10燃料集合体の燃料棒配置図である。
本発明においては、同じ原子炉炉心に同時に装荷され、集合体平均濃縮度が互いに同一である燃料集合体からなる組として、互いに可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なる少なくとも2つのタイプを有すると共に、その可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なるタイプのうち少なくとも1つの可燃性毒物入り燃料棒本数が同一のタイプ同士の間で、各燃料集合体を構成する燃料棒群のうちの少なくとも1本の可燃性毒物入り燃料棒に関してその軸方向の可燃性毒物濃度が変化する境界位置が互いに異なるタイプを有するものであるため、この異なる境界位置を適宜設置することによって、運転の柔軟性を高めることができる。
例えば、可燃性毒物濃度の軸方向境界位置が異なるタイプ間において、一方の第1タイプの燃料集合体には、下端を除く下方の領域において可燃性毒物を含む燃料棒を備え、他方の第2タイプの燃料集合体には、下端を除く下部領域に可燃性毒物を含まない領域を有する燃料棒を備える構成が、以下に説明するとおり望ましいものとして挙げられる。
初装荷炉心や長期サイクル炉心では、中性子毒物効果を持続させて長期間にわたって余剰反応度を適切に制御するため、可燃性毒物の濃度を従来より高める傾向にある。また、沸騰水型原子炉においては、炉心内で減速材が沸騰し、軸方向の上部で減速材密度が低下することから、一般的に軸方向の出力分布は下部歪みとなる傾向にある。すなわち、上部領域においては出力分担が大きくないことから、その上部領域に可燃性毒物を含まない燃料棒を配置することが、可燃性毒物の燃え残りを低下させ、中性子経済上有効となる。
一方、最下端を除く下部領域においては出力分担が大きいことから、その下部領域に可燃性毒物を添加したとしてもその領域の可燃性毒物が燃え尽きた時点で大きな下部歪みが生じ、最大線出力密度が厳しくなる場合がある。可燃性毒物の濃度が互いに同一であっても軸方向配置が互いに異なる燃料棒同士を組み合わせることで、軸方向出力分布の制御を容易にすることができる。また、各々可燃性毒物の軸方向配置が互いに異なる燃料棒を有する燃料集合体同士は、集合体平均燃焼度が同一であっても、軸方向の燃焼の進み方が異なるため集合体平均の無限増倍率が異なる。よって、これら複数の異なるタイプの燃料集合体を炉心内に適切に配置することにより、炉心内径方向出力分布を最適化することもできる。
また、可燃性毒物入り燃料棒本数のみが互いに異なるタイプの燃料集合体から構成された組では、燃焼初期の無限増倍率がそれぞれの燃料集合体タイプ毎に大きく異なるため、燃料集合体の組み合わせタイプを変えた場合の余剰反応度の変化が大きくなってしまう。しかしながら、本発明においては、以上のように可燃性毒物入り燃料棒本数が同一であるタイプを含む実質的に3タイプ以上の燃料集合体からなる組としたものであり、余剰反応度特性をほぼ同等とした上で、軸方向出力分布のみを適正化するという微調整を含めた最適化を容易とするものである。
なお、最大線出力密度が厳しくなる領域は、軸方向の下から4〜10ノード程度の位置である。一方、最下部領域の出力は、原子炉の緊急停止時に下方から挿入される制御棒による負の反応度添加に大きな影響を及ぼす。この負の反応度をスクラム反応度というが、最下部領域の出力分担を下げすぎると、それに伴ってスクラム反応度も低下することになり、安全上の懸念が生じる。したがって、最大線出力密度に余裕がある範囲内において、軸方向下部に近い領域に可燃性毒物を含有しない燃料棒を配置することが好ましい。
以上の可燃性毒物の軸方向配置の最適化に加え、径方向の配置についても最適化することが好ましい。上述のとおり、初装荷炉心あるいは長期サイクル炉心においては毒物効果を長く持続させる必要がある。このためには可燃性毒物濃度を高めることが一般的であるが、燃料ペレットに可燃性毒物を添加すると、ペレットの熱伝導度を悪化させることになる。ペレットの熱伝導度悪化は燃料棒の熱機械特性を悪化させるため、可燃性毒物濃度を無制限に高めるわけにはいかない。そこで、可燃性毒物入り燃料棒同士を隣接配置させることにより毒物効果を長く持続させる方法がある。
一方、可燃性毒物入り燃料棒を集合体内に配置すると制御棒価値の低下を招く。可燃性毒物入り燃料棒同士を隣接させる場合、制御棒価値が低下する期間がそれだけ長くなることになる。したがって、制御棒価値の低下を最小限に抑え、且つ断面全体の毒物効果を長期間持続させる配置とする必要がある。そのためには、以下の配置が好適である。
1.燃料集合体をその正方格子配列面における対角線を境界として制御棒寄りの制御棒側領域と制御棒から遠い反制御棒側領域とに分割した場合、制御棒側領域に配置する可燃性毒物入り燃料棒本数を反制御棒側領域より少なくする。
2.制御棒側領域に配置する可燃性毒物入り燃料棒同士を縦横方向に隣接させず、反制御棒側領域に配置する可燃性毒物入り燃料棒同士を縦横方向に隣接させる。
即ち、上記1、2のような可燃性毒物入り燃料棒配置を適用することによって制御棒価値の増加による原子炉停止余裕の増大及び毒物効果の長期間持続による余剰反応度の最適化を両立させることができる。
本発明の沸騰水型原子炉用燃料集合体の組によれば、以上のように、可燃性毒物入り燃料棒の軸方向、径方向配置の最適化により、初装荷炉心あるいは長期サイクル炉心への装荷において、運転の柔軟性に優れ、且つ安全性を高めることができる。しかもこの効果を、少なくとも3つのタイプの燃料集合体の組という可能な限り少数種類の燃料集合体の種類からなる組で達成することができる。
本発明の第1の実施例として、同一の炉心に装荷することを想定されている、互いに異なる3つのタイプからなる燃料集合体の組を以下に示す。燃料集合体の組を構成する3つのタイプとは、集合体平均濃縮度は同一である第1のタイプH1、第2のタイプH2、第3のタイプH3であり、その燃料棒配置をそれぞれ図1、図2、図3に示す。
いずれのタイプの燃料集合体も、核燃料物質としてウラン酸化物を含む燃料ペレットが被覆管内に充填されてなるウラン酸化物燃料棒(ウラン燃料棒と表す)と、可燃性毒物入りのウラン酸化物燃料棒(可燃性毒物入り燃料棒と記す)とが、9×9の正方格子状に配列され束ねられて構成されるものであり、正方格子配列の中央部の3×3の燃料棒9本分を占める領域に角形の水ロッドWを配置したものである。
また、各タイプH1〜H3の燃料集合体においては、ウラン燃料棒として、それぞれウラン濃縮度が異なる(濃縮度を高い順にA、B、C、D、Eと記す)5種;燃料棒番号1〜5と、可燃性毒物としてガドリニアを含む3種の可燃性毒物入り燃料棒とを備えている。ここでガドリニア濃度を高い順にα、β、γと表すが、各集合体タイプで採用される可燃性毒物入り燃料棒は、7種(G1〜G7)のうちから3種を選択している。また、全ての燃料棒は、上下端(第1ノード及び第24ノード)に天然ウランブランケットが配置されており、可燃性毒物入り燃料棒においても天然ウランブランケットには可燃性毒物を添加していない。
まず、第1のタイプH1と第2のタイプH2の燃料集合体において、可燃性毒物入り燃料棒については本数は共に12本でその配置も共通しているが、可燃性毒物入り燃料棒種として、集合体タイプH1では燃料棒タイプG1〜G3の3種、集合体タイプH2では燃料棒タイプG2〜G4の3種が配置されている。
なお、集合体タイプH3は、ウラン燃料棒については同じ燃料棒番号1〜5の5種(濃縮度A、B、C、D、E)が配置されるものであるが、可燃性毒物入り燃料棒については、本数が10本で、選択される3種は燃料棒タイプG5〜G7であり、集合体タイプH1、H2とは異なる。よって、集合体タイプH3は、集合体タイプH1、H2に対して、基本的に可燃性毒物入り燃料棒の本数に差を付けた2ストリームを構成している。
そして、集合体タイプH1とタイプH2とは、互いに配置される可燃性毒物入り燃料棒3種のうちの1種が異なっており、その異なる可燃性毒物入り燃料棒タイプG1とG4とでは、互いに可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なっている。
本実施例では、集合体タイプH1に配置される可燃性毒物入り燃料棒タイプG1は、下から第2、3ノードには可燃性毒物を添加しておらず、第4〜10ノード領域に可燃性毒物(ガドリニア濃度α)を添加している。また上方の第11〜23ノード領域には可燃性毒物を添加していない。
一方、集合体タイプH2に配置される可燃性毒物入り燃料棒タイプG4は、下から第2〜17ノード領域には可燃性毒物(ガドリニア濃度α)を添加しているが、その上方の第18〜23ノード領域には可燃性毒物を添加していない。
従って、集合体タイプH1では、可燃性毒物を含まない下部領域を有している可燃性毒物入り燃料棒タイプG1を備えているのに対して、集合体タイプH2では、燃料棒タイプG1に代わって、下端を除く下方領域のみに可燃性毒物を含む燃料棒タイプG4を備えていることになるため、タイプH1とタイプH2の燃料集合体の組を適宜同一炉心に装荷することによって、軸方向出力分布の制御が容易になる。
また、集合体タイプH1〜H3の全てにおいて、燃料棒の配置領域を集合体の正方格子配列面における対角線を境界として制御棒寄りの制御棒側領域Xと制御棒から遠い反制御棒側領域Yとに分割した場合、可燃性毒物入り燃料棒の制御棒側領域Xに配置される本数を反制御棒側領域Yに配置される本数より少なく、且つ制御棒側領域Xの可燃性毒物入り燃料棒はいずれも互いに隣接することなく配置すると共に反制御棒側領域Yの可燃性毒物入り燃料棒は全て互いに隣接状態で配置している。このような可燃性毒物入り燃料棒の集合体径方向配置により、制御棒価値を低下させることなく毒物効果を持続させることができ、結果として原子炉停止余裕の増加及び余剰反応度の適切化を図ることが可能となる。
本発明の第2の実施例として、上記実施例1に示した異なる3つのタイプH1〜H3の燃料集合体からなる組を装荷してなる初装荷炉心を図4に示す。図4は、初装荷炉心第1サイクルの燃料装荷パターンを全炉心の1/4領域で示す模式図である。初装荷炉心は、平均濃縮度の異なる複数種類の燃料集合体で構成することが一般的であることから、本実施例においては、相対的に高濃縮度と低濃縮の燃料集合体からなる炉心を想定する。
即ち、上記図1〜3に示した3つのタイプH1〜H3の燃料集合体を高濃縮度燃料集合体タイプと設定(図4中、順にI、II、III と表す)する。なお、取替燃料集合体と初装荷燃料集合体とでは、同一の記号を用いていても濃縮度と可燃性毒物濃度はそれぞれ値が異なる場合がある。
以上の高濃縮度タイプであるH1〜H3の燃料集合体組と同時に炉心に装荷される低濃縮度燃料集合体タイプL1、L2(図4中、順に丸囲い1、丸囲い2で表す)の燃料棒配置をそれぞれ図5、図6に示す。これら低濃縮度燃料集合体タイプL1、L2は、前記高濃縮度燃料集合体タイプで用いた濃縮度A〜Eよりも低い濃縮度F、Gを用いているが、可燃性毒物については、高濃縮度タイプで用いたものと同じ濃度αである。また、全燃料棒の上下端(第1ノード及び第24ノード)には天然ウランブランケットを配しており、いずれの天然ウランブランケットにも可燃性毒物を添加していない。
これら低濃縮燃料集合体タイプL1、L2は、もちろん高濃縮度燃料集合体タイプH1〜H3と比較して集合体平均濃縮度が低い。これらのうち、集合体タイプL1には可燃性毒物入り燃料棒を配置している一方、集合体タイプL2には可燃性毒物入り燃料棒を全く配していない。
本実施例による炉心においては、第1サイクル終了後に燃焼度の高い低濃縮タイプの燃料集合体を取り出す。また第1サイクル終了後に高濃縮度タイプの燃料集合体も一部取り出し、後のサイクルで再装荷する。第2サイクル以降は、取替燃料集合体及び再装荷燃料集合体が装荷され、再装荷された燃料集合体を含む初装荷燃料集合体が順次取り出される。この繰り返しにより第5〜6サイクルでほぼ取替燃料集合体のみからなる平衡炉心に達する。
図12に従来型の初装荷炉心第1サイクルの燃料装荷パターン(全炉心の1/4領域)を示す。この従来型は、高濃縮度タイプの燃料集合体として2種類のみを装荷したものである。具体的には、図1、3に示したタイプH1とH3の燃料集合体のみを高濃縮度タイプとして装荷し、低濃縮度タイプとして本実施例と同じ2種のタイプL1,L2の燃料集合体を同時に装荷したものである。本実施例と従来型の炉心について、第2サイクルにおける炉心平均軸方向出力分布を比較して図7に示す。
図7に示す結果から、従来型と比較して、本実施例においては第2サイクルの軸方向出力分担が平坦になっており、最大線出力密度により余裕が生じる。即ち、本実施例の軸方向の可燃性毒物濃度配置が互いに異なる燃料集合体を装荷するという構成を採用することにより、軸方向出力分布の最適化が可能となることが示された。
従来型においては、可燃性毒物を軸方向の第2〜第17ノード領域に可燃性毒物が添加された燃料棒タイプG4を備えた高濃縮度タイプH2の燃料集合体を装荷していない。燃料棒タイプG4は、高濃縮度タイプH1の集合体に使用された燃料棒タイプG1よりも軸方向上部領域にも可燃性毒物が添加されている。この構成では、燃焼初期において軸方向出力分布が下部歪みになりやすい。
従って、本実施例の炉心における第1サイクルでは、従来型に比較して軸方向出力分布が若干下部歪みで推移する。逆に、従来型における第1サイクルでは下部歪みが緩和されているため軸方向中央部の燃焼が進むことにより、第2サイクル中期で可燃性毒物効果が低下したときの下部歪みが大きくなる。第2サイクル中期では、可燃性毒物効果が消滅して余剰反応度が極大となるため、最大線出力密度は第2サイクル中期でより厳しくなる傾向にあり、第2サイクルの軸方向出力分布の平坦化がより重要である。
次に、本実施例による炉心の第2サイクルにおける原子炉停止余裕の燃焼変化を、従来型を対照として図8に示す。この図8の結果から、本実施例及び従来型の何れの炉心とも良好な特性を示している。これは、可燃性毒物入り燃料棒の径方向配置により、制御棒価値を低下させることなく毒物効果を持続させることが可能となったためである。
以上のとおり、軸方向可燃性毒物配置が互いに異なる燃料棒を有する複数タイプの燃料集合体を装荷することにより、軸方向の出力分布が適正化され、且つ高濃縮度タイプの燃料集合体において可燃性毒物入り燃料棒の径方向配置を以上の実施例に示した構成とすることによって原子炉停止余裕が向上し、初装荷炉心及び長期サイクル炉心に好適な沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を得られることがわかった。
次に、本発明の第3の実施例として、同一の炉心に装荷することを想定されている、互いに異なる3つのタイプからなる10×10正方格子配列の燃料集合体の組を以下に示す。燃料集合体の組を構成する3つのタイプとは、集合体平均濃縮度は同一である第1のタイプh1、第2のタイプh2、第3のタイプh3であり、その燃料棒配置図としてそれぞれ図9、図10、図11に示す。また、いずれのタイプの燃料集合体も正方格子配列のほぼ中央部の3×3の燃料棒9本分を占める領域に角形の水ロッドWを配置した。
また、各タイプh1〜h3の燃料集合体においては、ウラン燃料棒として、それぞれウラン濃縮度が高い順にH、I、Jとした3種;燃料棒番号11〜13と、燃料有効長が通常の燃料棒より短く濃縮度が異なる2種の部分長燃料棒;燃料棒番号14、15と、可燃性毒物としてガドリニアを含む4種の可燃性毒物入り燃料棒とを備えている。ここでガドリニア濃度を高い順にδ、ε、ζと表すが、各集合体タイプで採用される可燃性毒物入り燃料棒は、5種(G11〜G15)のうちから4種を選択している。また、部分長燃料棒は下端(第1ノード)に、またそれ以外の全ての燃料棒は上下端(第1ノード及び第24ノード)に天然ウランブランケットが配置されており、可燃性毒物入り燃料棒においても天然ウランブランケットには可燃性毒物を添加していない。
第1のタイプh1と第2のタイプh2の燃料集合体は、可燃性毒物入り燃料棒の本数が共に15本であり、これに対して第3のタイプh3の燃料集合体では可燃性毒物入り燃料棒の本数が17本と異なり、基本的に2ストリームを構成している。さらに、集合体タイプh1とh2とは、可燃性毒物入り燃料棒タイプG13とG15において、互いに可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なっている。
集合体タイプh2における可燃性毒物入り燃料棒タイプG15は、下から第2、3ノードには可燃性毒物を添加せず、第4〜14ノード領域に可燃性毒物を添加している。一方、集合体タイプh1における可燃性毒物入り燃料棒タイプG13は、上下端(第1ノード及び第24ノード)と第17〜23ノード領域以外の第2〜16ノード領域に可燃性毒物を添加している。即ち、集合体タイプh2においては、下端を除く下部領域において可燃性毒物を含まない領域を有している燃料棒(タイプG15)を備えているの対して、集合体タイプh1では、燃料棒タイプG15の代わりに、下方の領域のみに可燃性毒物を含む領域を有している燃料棒(タイプG13)を備えている。
このようなタイプh1とh2の燃料集合体を適宜同一炉心に装荷することによって、軸方向出力分布の制御が容易になる。なお、本実施例では、部分長燃料棒を用いている燃料集合体の組であるため、炉心流量を増加させた場合においても軸方向出力分布が上歪みになりにくい。したがって、スクラム反応度特性に余裕があるため、タイプG15の可燃性毒物入り燃料棒の第2、3ノードにも可燃性毒物を添加してもよい。
また、本実施例におけるいずれのタイプの燃料集合体も、燃料棒の配置領域を集合体の正方格子配列面における対角線を境界として制御棒寄りの制御棒側領域Xと制御棒から遠い反制御棒側領域Yとに分割した場合、反制御棒側領域Yの可燃性毒物入り燃料棒を互いに隣接することなく配置しているが、必要に応じて隣接配置させることより毒物効果の持続を図ってもよい。
本発明の別の実施例として、上記実施例3で示した集合体タイプh1、h2、h3の燃料集合体と、同一の炉心に装荷される10×10正方格子配列の燃料集合体タイプh4とからなる燃料集合体の組を以下に示す。集合体タイプh4の燃料棒配置を図13に示す。この集合体タイプh4は、集合体タイプh3に対して燃料棒タイプG13を集合体タイプh2に使用されている燃料棒タイプG15に置換したものである。
第1の集合体タイプh1と第2の集合体タイプh2の燃料集合体は、可燃性毒物入り燃料棒の本数が共に15本であり、これに対して第3の集合体タイプh3と第4の集合体タイプh4の燃料集合体は可燃性毒物入り燃料棒の本数が17本と異なり、基本的に2ストリームを構成している。さらに集合体タイプh1とh2並びに集合体タイプh3とh4では、可燃性毒物入り燃料棒タイプG13とG15において互いに可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なっている。即ち、本実施例4における燃料集合体の組では、2ストリームを基本としているが、それぞれの燃料タイプについて可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なる2タイプを有するため、計4タイプを備えていることになる。
本実施例4における集合体タイプh1〜h4の燃料集合体からなる組を装荷してなる平衡炉心を図14に示す。図14は、平衡炉心の燃料装荷パターンを全炉心の1/4領域で示す模式図である。図14中、h1〜h4が集合体タイプh1〜h4の新燃料集合体(1サイクル目燃料)を示し、数字(2、3)は燃料の装荷サイクル数を示している。またこれらの数字(2、3)の位置には集合体タイプh1〜h4のいずれかの燃焼の進んだ燃料集合体が装荷されて平衡炉心を構成している。
本発明のさらに別の実施例として、上記実施例3で示した集合体タイプh1、h2、h3の燃料集合体と、同一の炉心に装荷される10×10正方格子配列の燃料集合体タイプh5とからなる燃料集合体の組を以下に示す。集合体タイプh5の燃料棒配置を図15にに示す。この集合体タイプh5は、集合体タイプh1に対して可燃性毒物入り燃料棒タイプG11の2本を燃料棒タイプ11に置換したものである。
第1の集合体タイプh1と第2の集合体タイプh2の燃料集合体は可燃性毒物入り燃料棒の本数が共に15本であり、これに対して第3の集合体タイプh3の燃料集合体では可燃性毒物入り燃料棒の本数が17本で、第4の集合体タイプh5の燃料集合体では可燃性毒物入り燃料棒の本数が13本と異なっており、基本的に3ストリームを構成している。即ち、本実施例5における燃料集合体の組では、3ストリームを基本としているが、そのうちの可燃性毒物入り燃料棒本数が15本である集合体について可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なる2タイプを有するため、計4タイプを備えていることになる。
以上のように、可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なる複数の燃料集合体タイプに対して、それぞれ、可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なる燃料棒を設けることによっても、軸方向出力分布の制御を容易にすると共に炉心内径方向出力分布を最適化するという効果が得られる。
なお、可燃性毒物濃度が変化する軸方向境界位置が異なる燃料棒は、1つの可燃性毒物入りの燃料棒タイプのみならず複数のタイプ、さらには全ての可燃性毒物入り燃料棒タイプに設けることができる。
以上の実施例1〜5では、9×9正方格子配列および10×10正方格子配列についてほぼ中央部に燃料棒3×3本分の領域を占める角形水ロッドを配置している集合体形態を対象にしているが、これらの実施例に示した以外の形態、例えば、中央部に太径の2本の水ロッドを有する燃料集合体や、11×11正方格子配列とした場合にも、本発明は適用可能である。
X:制御棒側領域
Y:反制御棒側領域
W:水ロッド

Claims (4)

  1. 核燃料物質としてウラン酸化物を含む燃料ペレットを被覆管内に充填してなる燃料棒群が、正方格子状に配列され束ねられて構成されると共に、該正方格子配列の予め定められた燃料棒複数本相当の領域に水ロッドを備え、前記燃料棒群中に可燃性毒物入り燃料棒を含む沸騰水型原子炉用燃料集合体からなり、同じ原子炉炉心に同時に装荷される集合体平均濃縮度が互いに同一である燃料集合体の組であって、
    互いに可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なる少なくとも2つのタイプを有すると共に、
    前記可燃性毒物入り燃料棒の本数が異なるタイプのうち少なくとも1つの可燃性毒物入り燃料棒本数が同一のタイプ同士の間で、各燃料集合体を構成する燃料棒群のうちの少なくとも1本の可燃性毒物入り燃料棒に関してその軸方向の可燃性毒物濃度が変化する境界位置が互いに異なるタイプを有し、
    前記軸方向の可燃性毒物濃度が変化する境界位置が互いに異なるタイプのうち、
    第1のタイプの燃料集合体は、燃料棒軸方向の下端を除く下方領域のみに可燃性毒物を含む燃料棒と、燃料棒軸方向の上下端を除く全ての領域に可燃性毒物を含む燃料棒とを備え、
    第2のタイプの燃料集合体は、燃料棒軸方向の下端を除く下部領域に可燃性毒物を含まない領域を有する燃料棒と、燃料棒軸方向の上下端を除く全ての領域に可燃性毒物を含む燃料棒とを備えていることを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体の組。
  2. 前記沸騰水型原子炉用燃料集合体の組に属する全ての燃料集合体は、燃料棒の配置領域を燃料集合体の正方格子配列面における対角線を境界として制御棒寄りの制御棒側領域と制御棒から遠い反制御棒側領域とに分割した場合、可燃性毒物入り燃料棒の前記制御棒側領域に配置される本数が前記反制御棒側領域に配置される本数より少なく、且つ前記制御棒側領域の可燃性毒物入り燃料棒はいずれも互いに隣接することなく配置されていると共に前記反制御棒側領域の可燃性毒物入り燃料棒は少なくとも2本同士が互いに縦横方向に隣接状態で配置されていることを特徴とする請求項に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体の組。
  3. 前記請求項1又は2に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体の組を装荷していることを特徴とする沸騰水型原子炉炉心。
  4. 前記沸騰水型原子炉用燃料集合体の組と共に、該組より集合体平均濃縮度が小さい燃料集合体を装荷していることを特徴とする請求項に記載の沸騰水型原子炉炉心。
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