JP4282676B2 - 原子炉の炉心 - Google Patents

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Description

本発明は原子炉に用いられる燃料集合体および原子炉の炉心に関し、特に、十分な熱的余裕を確保した上で取出燃焼度を増大して燃料経済性を向上させることのできる原子炉の炉心に係わる。
原子炉が建設されて初めて炉心に装荷される初装荷燃料には、近年取出燃焼度の向上のた
めに、核分裂性物質濃度の異なる複数種類の燃料集合体が使用され、さらに初装荷燃料の
平均核分裂性物質濃度を高める設計がされている。このような炉心を高燃焼度初装荷炉心
と呼んでいる。なお、以下では核分裂性物質濃度、すなわち核燃料物質として一般に用い
られる濃縮ウランに対して核分裂性物質であるウラン235の濃度を簡単に濃縮度と呼ぶ
こととする。ただし、濃縮ウランの代りにプルトニウムとウランの混合物が核燃料物質と
して用いられることもあり、その場合にはプルトニウム239および241とウラン23
5の濃度の合計が核分裂性物質濃度である。また前者をウラン燃料、後者をプルトニウム
燃料と略称する。
このような高燃焼度初装荷炉心の例として、特開平4−22894号公報に、低濃縮度燃
料集合体と高濃縮度燃料集合体の2種類で炉心を構成した例が開示されている。同公報に
は、初装荷燃料の濃縮度の標準偏差が大きいほど取出燃焼度が増大することから、高濃縮
度燃料集合体の濃縮度はできるだけ高く、一方低濃縮度燃料集合体は、濃縮度をできるだ
け低く装荷体数を少なくするのがよい旨が開示されている。
この発明を適用した1例の原子炉炉心を図11に示し説明する。図11は電気出力135
万kWの沸騰水型原子炉(以下BWRという)の炉心の第4象限に相当する1/4断面を
図である。図中一つのマスが1体の燃料集合体を表しており、炉心1は872体の燃料集
合体で構成されている。燃料集合体は全ての方向において等間隔で配置されている。内部
が空白のマスは燃料集合体平均濃縮度が3.7%の高濃縮度燃料集合体2を、内部がLの
マスは燃料集合体平均濃縮度が1.6%の低濃縮度燃料集合体3を示す。この炉心には、
高濃縮度燃料集合体が648体、低濃縮度燃料集合体が224体装荷されており、初装荷
燃料の平均濃縮度は3.2%である。
高濃縮度燃料集合体の濃縮度は、さらに高くすることによって取出燃焼度を増大できるが
、ここではサイクル終了時に装荷される取替燃料と同じ濃縮度に設定している。一方低濃
縮度燃料集合体の濃縮度は、初装荷燃料の平均濃縮度を維持できる範囲内で、取出燃焼度
増大のためにできるだけ低く設定している。
燃料集合体と燃料集合体の間には横断面が十字状の制御棒4が挿抜され、炉心1には全部
で205本の制御棒が具備されている。1本の制御棒とこれを囲む4体の燃料集合体を併
せてセルと呼び、このセルの横断面図の詳細を図12に示す。制御棒4は、中性子吸収材
であるB4Cを充填した棒40を、横断面が十字状になるように配列して構成されている
。この制御棒4の周りには燃料集合体2,3が配置されている。
これらの燃料集合体2,3は高燃焼度用燃料集合体の一例であり、図13に詳細な構成を
示す。燃料集合体2,3は、長尺燃料棒6、短尺燃料棒7および太径ウォータロッド8を
スペーサ9で9行9列の正方格子状に束ねて上部タイプレート10および下部タイプレー
ト11に固定して燃料棒束とし、この燃料棒束をチャンネルボックス12で包囲して構成
されている。短尺燃料棒は、燃料上部の冷却材流路を拡大して圧損を低減するとともに、
炉停止余裕を向上させている。
図14は、図11の炉心に装荷されている燃料集合体の濃縮度および可燃性毒物の軸方向
分布を示し、(a)が高濃縮度燃料集合体2、(b)が低濃縮度燃料集合体3のものであ
る。いずれの燃料集合体にも上下端の斜線で示す領域には濃縮度が低く可燃性毒物を含ま
ないブランケット領域が設けられており、中性子の漏れを低減している。高濃縮度燃料集
合体2は上下端領域を除いた濃縮度が4.1%、可燃性毒物であるガドリニア入り燃料棒
が10本、平均濃縮度が3.7%であり、低濃縮度燃料集合体3は、上下端領域を除いた
濃縮度が1.7%、ガドリニア入り燃料棒が2本、平均濃縮度が1.6%である。
またこの炉心では、制御棒の移動による制御棒隣接燃料集合体の出力分布歪が緩和される
ように、濃縮度が低いかまたは燃焼が進んだ反応度の低い燃料集合体を4体配したコント
ロールセルを炉内に離散的に配置することにより、原子炉の運転中に炉心の余剰反応度を
制御棒でコントロールしている。本炉心では中心部を丸印で示す37個のコントロールセ
ル5があり、各々低濃縮度燃料集合体3が4体装荷されている。図11の炉心では、低濃
縮度燃料はコントロールセルと、熱的余裕や炉停止余裕を満足するために必要な最小限の
位置のみに配置し、低濃縮度燃料集合体の装荷体数をできるだけ少なくしている。
特開平4−22894号公報
炉心内において最大出力を生ずる燃料集合体が低濃縮度燃料集合体と高濃縮度燃料集合体
に面している場合、一般に最大出力の燃料集合体を構成する各燃料棒の出力は、低濃縮度
燃料集合体に面する側において高濃縮度燃料集合体に面する側よりも大きくなる。これは
、各燃料棒の出力が、隣接する燃料集合体から流れ込んでくる熱中性子量に大きく依存す
るからであり、低濃縮度燃料集合体の方が高濃縮度燃料集合体よりも熱中性子量が多いか
らである。
従って、特開平4−22894号公報に開示された発明に基づいて、高濃縮度燃料集合体
の濃縮度を高くし、低濃縮度燃料集合体の濃縮度を低くすると、燃料集合体内における上
述した燃料棒間の出力差が拡大することになる。通常、最大出力は高濃縮度燃料集合体に
生ずるが、この高濃縮度燃料集合体を構成する燃料棒の内、低濃縮度燃料集合体に面して
いる側の燃料棒の出力が特に増大する。ここで、隣接する燃料集合体が燃料集合体内の燃
料棒出力に及ぼす影響の例を以下に説明する。
図11の炉心の大部分は、燃料集合体16体から構成される領域15を単位として、その
繰返しによって構成されている。すなわち4体の低濃縮度燃料集合体2からなるコントロ
ールセル5と4体の高濃縮度燃料集合体3からなるセルが2つ、1体の低濃縮度燃料集合
体2および3体の高濃縮度燃料集合体からなるセルの4つのセルから構成されるものであ
る。
図15は、コントロールセル5のみに制御棒4が挿入された状態での、領域15内の燃料
集合体の下部横断面における(図13(c)の断面)の出力分布である。図15によれば
、コントロールセル5以外に配置された低濃縮度燃料集合体のみに隣接する高濃縮度燃料
集合体14a,14bの出力が1.20となり、最も高いことがわかる。
次に、出力の高い高濃縮度燃料集合体の内、上側に低濃縮度燃料集合体が面する高濃縮度
燃料集合体14aの燃料棒出力分布の一例を図16に示す。図16(a)は下部断面内の
濃縮度およびGd分布であり、濃縮度は番号1の燃料棒で最も高く番号7の燃料棒で最も
低い。記号Gの燃料棒はGdを含むものである。図16(b)は、隣接する燃料集合体の
影響を最も受けやすい最外周燃料棒の相対出力である。
図16に示すように、濃縮度およびGd分布は対称であるにもかかわらず、出力分布は対
称から大きくずれていることがわかる。特に図中で上方にある低濃縮度燃料集合体に面し
た最外周燃料棒の出力が大きく、面の中央にある燃料棒では他の面の対称位置の燃料棒よ
りも10%以上大きい。これは、隣接する低濃縮度燃料集合体からは熱中性子が多く流れ
込み、一方隣接する高濃縮度燃料集合体とはほぼ同じ熱中性子量であるため、こちらから
の流れ込みはほとんどないからである。
このような隣接する燃料集合体から流れ込んでくる熱中性子の影響を、ウラン燃料よりも
プルトニウム燃料の方がより大きく受ける。これはプルトニウムの方がウランよりも熱中
性子吸収断面積が多いため、プルトニウム燃料の方が熱中性子が少ないからである。一例
として、燃料集合体平均核分裂性物質濃度が図16(a)のウラン燃料と等しいプルトニ
ウム燃料では、炉心内で低濃縮度燃料集合体に隣接する側の最外周燃料棒の出力は図16
(b)よりもさらに0.05程度増加する。
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、原子炉の炉心に装荷された状態で燃料集合体
内の燃料棒出力ピーキングを低くして十分な熱的余裕を有する燃料集合体を提供し、以っ
て取出燃焼度を増大させて燃料経済性を大幅に向上させた原子炉の炉心を提供することを
目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に対応する原子炉の炉心は、燃料集合体平均核分裂性物質濃度が異なる複数種類の燃料集合体が装荷された原子炉の炉心において、前記燃料集合体は複数の燃料棒を格子状に束ねて構成され横断面が正方形状をなし、前記原子炉の炉心の1本の制御棒を囲むように配置された4体の前記燃料集合体のうち、少なくとも1体の高濃縮度燃料集合体と、この高濃縮度燃料集合体よりも燃料集合体平均核分裂性物質濃度が低い少なくとも1体の低濃縮度燃料集合体とを備え、前記高濃縮度燃料集合体を構成する燃料棒のうち前記低濃縮度燃料集合体と隣接する側の燃料棒の核分裂性物質濃度平均が前記低濃縮度燃料集合体に隣接しない側の燃料棒よりも低く、前記高濃縮度燃料集合体のうちブランケット領域を除いた少なくとも一部の横断面の核分裂性物質濃度分布が前記高濃縮度燃料集合体横断面内の二本の対角線のうち少なくとも前記制御棒を通る対角線に関して非対称であり、前記高濃縮度燃料集合体は一面のみ前記低濃縮度燃料集合体と隣接するように配置されることを特徴とする。
請求項2に対応する原子炉の炉心は、前記高濃縮度燃料集合体を構成する最外周燃料棒の核分裂性物質濃度が非対称であることを特徴とする。
一般に燃料棒の出力を抑制するためには燃料棒の核分裂性物質濃度をあらかじめ低く設定
すればよいが、従来のように、横断面内での対称位置にある全ての燃料棒の核分裂性物質
濃度を下げると、使用できる濃縮度に上限がある場合には集合体平均濃縮度を低くするこ
とになり、取出燃焼度の増大に支障をもたらすことになる。従って、請求項2に記載の構
成によれば、燃料集合体の平均核分裂性物質濃度を過度に低くすることなく、隣接する燃
料集合体から流入する熱中性子の影響を最も大きく受ける最外周燃料棒の出力が過大にな
ることを抑止することができる。
請求項3に対応する原子炉の炉心は、前記高濃縮度燃料集合体を構成する最外周または最外周から2層目の燃料棒の可燃性毒物含有量が非対称であることを特徴とする。
この構成により、燃料集合体の平均核分裂性物質濃度を変更することなく、隣接する燃料
集合体から流入する熱中性子の影響を最も大きく受ける最外周燃料棒の出力が過大になる
ことを抑止することができる。
熱中性子量は燃料集合体平均核分裂性物質濃度に大きく依存するので、この構成により、
燃料集合体平均核分裂性物質濃度が異なる燃料集合体が装荷された原子炉の炉心において
、隣接する燃料集合体から流れ込んでくる熱中性子の影響により燃料棒出力が過大になる
のを低減することができる。
請求項に対応する原子炉の炉心は、前記高濃縮度燃料集合体は、コントロールセルに隣接する位置および炉心最外周位置および炉心最外周から2層目位置のいずれをも除く位置に装荷されていることを特徴とする。
この構成により、炉心内の燃料集合体出力が増大しやすい位置に装荷された燃料集合体平
均核分裂性物質濃度が最も高い燃料集合体において、隣接する燃料集合体から流れ込んで
くる熱中性子の影響により燃料棒出力が過大になるのを低減することができる。
請求項に対応する原子炉の炉心は、核分裂性物質として濃縮ウランのみを使用した燃料集合体と核分裂性物質としてプルトニウムとウランとを使用した燃料集合体とが装荷され、前記核分裂性物質としてプルトニウムとウランとを使用した燃料集合体の少なくとも一部が前記高濃縮度燃料集合体及び前記低濃縮度燃料集合体であることを特徴とする。
プルトニウムはウランに比べて、中性子吸収断面積が大きいため熱中性子量が少ないので
、隣接する燃料集合体からの熱中性子の流れ込みの影響をより受けやすい。従って請求項
11に記載の構成によれば、プルトニウムとウランとを使用した燃料集合体において、隣
接する燃料集合体からの熱中性子の流れ込みによる燃料棒出力が過大になるのを抑止する
ことができる。
本発明によれば、炉心に装荷された状態で燃料棒出力ピーキングを十分に低減することが
できる。従って、熱的余裕を損なうことなく、初装荷燃料の平均濃縮度を高めて取出燃焼
度を増大し燃料経済性を大幅に向上することができる。また取替炉心においても、十分な
熱的余裕を確保することができる。さらにまた燃料棒の種類を過度に増加させることがな
いので、製造上の影響も小さい。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る原子炉の炉心の1/4断面を図1に示す。図中、従来の
技術と同一部分には同一符号を付し説明は省略する。図1に示す原子炉の炉心には、燃料
集合体平均濃縮度が3.7%の高濃縮度燃料集合体648体と燃料集合体平均濃縮度が1
.6%の低濃縮度燃料集合体224体とが等間隔で装荷されており、初装荷燃料の平均濃
縮度は3.2%である。これらの平均濃縮度および各燃料集合体の濃縮度、ガドリニアの
軸方向分布(以下Gd分布という)は図11ないし図13に示す従来の技術と同じである
図1において、高濃縮度燃料集合体はAないしDまたは空白のマスで示す5種類があり、
各々の燃料集合体平均濃縮度は等しい。空白のマスで示された高濃縮度燃料集合体は図1
6(a)で示したものと同一であるが、高濃縮度燃料集合体AないしDは上下端を除く軸
方向中央部での濃縮度およびGd分布に各々特徴がある。
これらの燃料集合体の下部断面内の濃縮度およびGd分布を図2ないし図3に示し、 説
明する。図中、燃料棒内に付された番号は燃料棒の種類を示し、1から7で示されたもの
は夫々7種類の濃縮度であるウラン燃料棒であり、Gで示されたものはガドリニウム入り
燃料棒(以下Gd棒という)である。なお、濃縮度は数字が小さいほど高くなっている。
高濃縮度燃料集合体A14は、図2(a)に示すように、図16(a)に示す燃料集合体
と比べて、低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周燃料棒の濃縮度を低く(平均3.2
%)、残り3面の最外周燃料棒の濃縮度を高くしており(平均3.6%)、相対値で10
%以上の差がついている。
また、低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周燃料棒ではコーナーに近い燃料棒よりも
遠い燃料棒において濃縮度をより低く、一方残り3面の最外周燃料棒ではコーナーに近い
燃料棒よりも遠い燃料棒において濃縮度をより高くしている。これは、図16(b)に示
す燃料棒出力分布にみられるように、コーナーに近い燃料棒よりも面の中央の燃料棒で変
化が大きいからである。その結果、燃料集合体横断面における濃縮度およびGd分布が、
2本の対角線IおよびIIに関して非対称な分布となっている。
高濃縮度燃料集合体B19は図2(b)に示すように、高濃縮度燃料集合体A14と対角
線Iに関して、高濃縮度燃料集合体C20は図3(a)に示すように高濃縮度燃料集合体
A14と対角線IIに関して、高濃縮度燃料集合体D21は図3(b)に示すように高濃
縮度燃料集合体B19またはC20と対角線IIまたはIに関して、各々鏡面対称の関係
にある。すなわち高濃縮度燃料集合体AないしDは同種の燃料棒を同数だけ使用しており
、実質的には1種類の燃料集合体を用意すればよいので、製造への影響を最小限にするこ
とができる。
図1において、高濃縮度燃料集合体AないしDは、太線18で区切られた炉心最外周と炉
心最外周から2層目とを除いた炉心内部領域内でコントロールセル5に隣接しない位置で
あって、しかも低濃縮度燃料集合体に隣接する位置に装荷されている。高濃縮度燃料集合
体AないしDが装荷されているこれらの位置は、炉心内において出力が高く、しかも隣接
する低濃縮度燃料集合体からの熱中性子の流入が大きい位置である。
これらの位置において、高濃縮度燃料集合体AないしDは低濃縮度燃料集合体が隣接する
方向によって使い分けられている。本実施の形態の効果として、従来の技術と比較するた
めに、図15に示した従来の原子炉炉心内の位置14aと同じ位置にある高濃縮度燃料集
合体の下部断面の燃料棒出力分布を図4に示す。この位置には高濃縮度燃料集合体Aが装
荷されており、図16(b)に示した従来の出力分布と比べると、出力分布が平坦化され
ピーキングを約4%低減できることがわかる。
また、図1に示す原子炉の炉心では、Lを丸で囲って示した(以下(L)という)36体
の低濃縮度燃料集合体の装荷位置が、図11に示す従来の炉心と異なっている。すなわち
(L)で示す低濃縮度燃料集合体は互いに桂馬跳びの位置またはこれより遠くに装荷され
、高濃縮度燃料集合体は高々1体の低濃縮度燃料集合体と隣接するようにしている。
この構成により、本実施の形態の4種類の高濃縮度燃料集合体AないしDは、2つの面両
方の最外周燃料棒の出力を抑制することができる。すなわち、上述したように、炉心内に
おいて出力が高くしかも隣接する低濃縮度燃料集合体からの熱中性子の流入を受けやすい
高濃縮度燃料集合体は、斜線18よりも内部の領域でコントロールセル5に隣接せずしか
も低濃縮度燃料集合体に隣接する位置に装荷されている燃料集合体である。
このような位置にある高濃縮度燃料集合体が、その横断面内で2つの面が低濃縮度燃料集
合体に隣接すると、本実施の形態の高濃縮度燃料集合体AないしDでは、2つの面両方の
最外周燃料棒の出力を抑制することができなくなるため、本実施の形態では高濃縮度燃料
集合体は高々1体の低濃縮度燃料集合体と隣接するようにしているものである。
また、本実施の形態における各燃料棒の濃縮度は、上下端を除いて軸方向に一様であるが
、低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周燃料棒を、上下端を除く中央部領域をさらに
2領域に分けて上下で濃縮度を異ならせてもよい。
すなわち、下部断面は図2(a),(b)または図3(a),(b)と同様とし、上部断
面では低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周燃料棒の濃縮度を他の3面の最外周燃料
棒と同一に高める。
BWRの軸方向出力分布は下方に歪むので、この構成により、少なくとも下部断面におけ
る横断面内の燃料棒出力分布を平坦にしておくことができる。
さらに、下部の平均濃縮度が上部の平均濃縮度よりも低くなるので、軸方向出力分布が平
坦になる。なお上下の境界位置は、図13における(b)断面と(c)断面との境界に一
致させる必要はなく、下端からその全長の1/3ないし2/3の範囲にあればよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態である原子炉の炉心の1/4断面は図1と同一である。本実施
の形態では、高濃縮度燃料集合体AないしDの横断面内の濃縮度およびGd分布が、第1
の実施の形態と異なる。
本実施の形態で用いられる高濃縮度燃料集合体A14の下部断面を図5(a)に示す。図
16(a)に示す従来のものと比べて、低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周から2
層目に4本のGd棒が配置されており、残り3面の最外周から2層目には各々2本のGd
棒が配置されている。最外周燃料棒の濃縮度分布は従来と同じく対称であり、燃料集合体
平均濃縮度も同じである。
なお、図示していないが、高濃縮度燃料集合体Bは高濃縮度燃料集合体Aと対角線Iに関
して、高濃縮度燃料集合体Cは高濃縮度燃料集合体Aと対角線IIに関して、高濃縮度燃
料集合体Dは高濃縮度燃料BまたはCと対角線IまたはIIに関して、各々鏡面対称の関
係にある。
本実施の形態の効果として、図15内の位置14aに高濃縮度燃料集合体Aを配置した際
の下部断面の燃料棒出力分布を図5(b)に示す。図16(b)の従来のものと比べると
、出力分布が平坦化されピーキングを約4%低減できることがわかる。
本実施の形態は、図16(a)に示す従来の燃料集合体の中心付近にある2本のGd棒を
移動させただけのものである。従って、図1で空白のマスで示した従来の高濃縮度燃料集
合体も含めて、Gd棒配置の変更だけで全ての高濃縮度燃料集合体を製造できるので、製
造への影響が大幅に軽減される。なおGd棒は、このように最外周から2層目にあっても
十分な効果を発揮することができるが、最外周に配置することによってさらに最外周燃料
棒の出力を抑制することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態である原子炉の炉心の1/4断面は図1と同一である。本実施
の形態では、高濃縮度燃料集合体AないしDの横断面内の濃縮度およびGd分布が、第1
または第2の実施の形態と異なる。
第3の実施の形態で用いられる高濃縮度燃料集合体Aの下部断面を図6(a)に示す。図
16(a)に示す従来ものと比べて、低濃縮度燃料集合体と隣接する側の最外周燃料棒の
濃縮度を低くすると同時に(平均3.2%)、残りの3面の最外周燃料棒の濃縮度を高す
る(平均3.7%)。特に、低濃縮度燃料集合体と隣接する面と平行する反対側の面の最
外周燃料棒の濃縮度は残りの2面よりもさらに高い。その結果、燃料集合体平均濃縮度は
従来例よりも0.06%高い。
なお、図示しないが、高濃縮度燃料集合体Bは高濃縮度燃料集合体Aと対角線Iに関して
、高濃縮度燃料集合体Cは高濃縮度燃料集合体Aと対角線IIに関して、高濃縮度燃料集
合体Dは高濃縮度燃料集合体BまたはCと対角線IまたはIIに関して、各々鏡面対称の
関係にある。
本実施の形態の効果として、図15内の位置14に高濃縮度燃料集合体Aを配置した際の
下部断面の燃料棒出力分布を図6(b)に示す。本実施の形態では、平均濃縮度を高くす
ることができた上に、図16(b)に示す従来のものと比べると、出力分布が平坦化され
ピーキングを約5%低減できることがわかる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態である原子炉の炉心の1/4断面は図1と同一である。本第4
の実施の形態は、高濃縮度燃料集合体AないしDの横断面内の濃縮度およびGd分布が、
第1ないし第3の実施の形態と異なる。
本実施の形態で用いられる高濃縮度燃料集合体AないしDの下部断面を図7に示す。図7
(a)には高濃縮度燃料集合体A14および高濃縮度燃料集合体D21、(b)には高濃
縮度燃料集合体B19および高濃縮度燃料集合体C20を示す。これらは対角線Iに関し
て互いに鏡面対称の関係にある。
本実施の形態は、平行する面のいずれが低濃縮度燃料集合体と隣接してもよいように構成
されており、1つの高濃縮度燃料集合体が、第1ないし第3の実施の形態における2つの
高濃縮度燃料集合体を兼ねている。なお、図7(a)に示す高濃縮度燃料集合体A,Dは
軸IIIに関して、また図7(b)に示す高濃縮度燃料集合体B,Cは軸IVに関して、各々
鏡面対称性を有している。
(第5の実施の形態)
上述した第1ないし第4の実施の形態では、図1に示された原子炉の炉心内において全て
の燃料集合体が等間隔で配置される例を示している。このような炉心は、一般にN,D,
C格子と呼ばれており、この他に燃料集合体同士が異なる間隔で配置されるD格子と呼ば
れる炉心がある。このようなD格子炉心は具体的には、図11に示すセルにおいて制御棒
4側の燃料集合体間隙は広く、その反対側では燃料集合体間隙は狭い。例えば特開昭61
−240193号公報の第6図には、D格子炉心に使用される従来の燃料集合体の濃縮度
およびGd分布が開示されており、燃料集合体間隙が広い側の燃料棒において、チャンネ
ルボックス外の非沸騰水領域が大きいため出力が増加しやすいので濃縮度を低くしたもの
が開示されている。その結果、制御棒を通らない対角線Iに関して非対称な分布となって
いる。
このようなD格子炉心に使用される本発明の第5の実施の形態に係る高濃縮度燃料集合体
の下部断面の濃縮度およびGd分布を図8に示す。本実施の形態の高濃縮度燃料集合体で
は、隣り合った2面のいずれが低濃縮度燃料集合体と隣接してもよく、図8(a)に示す
高濃縮度燃料集合体と(b)に示す高濃縮度燃料集合体とは対角線IIに関して互いに鏡
面対称の関係にある。
このように本実施の形態の燃料集合体では、従来例が対角線Iのみに関して非対称であっ
たのに対して、対角線IIに関しても非対称である。
なお、従来の燃料集合体の濃縮度分布は、ある燃料集合体が四方でその燃料集合体と同じ
種類の燃料集合体と隣接する場合の燃料棒出力分布を平坦にするためのものである。これ
に対して本実施の形態では、濃縮度またはGd分布を適宜設定した上で複数種類の燃料集
合体を使用することによって、炉心に装荷された状態での燃料棒出力分布を平坦にするも
のであり、四方で同じ種類の燃料集合体と隣接する場合の燃料棒出力分布は平坦ではなく
なる。
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施の形態を説明する。第6の実施の形態は、プルトニウム燃料とウ
ラン燃料とを同時に炉心に装荷する場合に、少なくともプルトニウム燃料として、第1な
いし第5の実施の形態で示した特徴を有する高濃縮度燃料集合体を使用するものである。
さらに、いずれの燃料集合体においても核分裂性物質濃度や可燃性毒物含有量が第1ない
し第6の実施の形態の燃料集合体のように非対称性を有するようにし、プルトニウム燃料
をウラン燃料よりもより一層非対称にしてもよい。
従来の技術で説明したように、プルトニウム燃料は、ウラン燃料に比べて、隣接する核分
裂性物質濃度が低い燃料からの熱中性子の流れ込みの影響を受けやすいため、このような
構成とすることにより、その影響を低減することができる。
(第7の実施の形態)
以上の実施の形態においては、初装荷炉心を対象として説明してきた。燃料集合体平均核
分裂性濃度が大きく異なる燃料集合体が装荷された初装荷炉心において、隣接する燃料集
合体からの熱中性子の流れ込みが顕著だからである。
一方、燃料交換を繰返して到達する取替炉心では、燃料集合体平均核分裂性物質濃度は等
しいが燃焼度が異なる多数の燃料集合体が装荷されている。このような取替炉心では、燃
焼が進んだ燃料集合体ほど熱中性子量が多く、核分裂性物質濃度が低い燃料集合体と同様
の作用をする。すなわち、新しく炉心に装荷された新燃料集合体において、燃焼が進んだ
燃料集合体と面する側の最外周燃料棒の出力が増大する。
従って、このような取替炉心においても、本発明を適用することができる。ただし燃焼が
進んだ燃料集合体であっても当初の核分裂性物質含有量が等しいので、初装荷炉心に比べ
ると取替炉心における隣接する燃料集合体からの熱中性子の流れ込みの影響は小さい。
また、初装荷炉心では燃料集合体装荷位置をあらかじめ特定できるのに対して、取替炉心
では新燃料集合体のどの面がどの燃料集合体と隣接するか一概には決まらない。従って、
このような取替炉心において隣接する燃焼度が進んだ燃料集合体からの熱中性子の流れを
常に十分に低減するには、燃料集合体横断面内で、全ての最外周燃料棒の核分裂性物質含
有量を十分に低くしておくか、あるいは全ての面の最外周または最外周から2層目に多く
の可燃性毒物を配置しておく必要がある。
このような観点からなされた本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態
である原子炉の炉心の1/4断面を図9に示す。同図は、図1と同じBWRにおいて、プ
ルトニウム燃料とウラン燃料とを同時に装荷した取替炉心である。図中、マス内に示され
たUはウランのみを使用した新燃料集合体、Mはプルトニウムとウランとを使用した新燃
料集合体、2は2サイクル目燃料集合体、3は3サイクル目燃料集合体、4は4サイクル
目燃料集合体である。なお、2,3,4サイクル目燃料集合体では、ウラン燃料とプルト
ニウム燃料とを区別していない。
本実施の形態で使用される燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を図10に示す
。図10(a)はプルトニウム燃料、(b)はウラン燃料を示す。また、プルトニウム燃
料で使用されている各燃料棒のプルトニウム富化度は、番号の燃料棒で最も高く、番号
の燃料棒で最も低い。記号GはGd棒であることを示す。これらの最外周燃料棒の平均核
分裂性物質濃度はプルトニウム燃料では2.4%、ウラン燃料では3.5%であり、燃料
集合体平均核分裂性物質濃度はいずれの燃料集合体も4.1%である。
従って最外周燃料棒の平均核分裂性物質濃度の燃料集合体平均に対する比は、プルトニウ
ム燃料では0.59、ウラン燃料では0.85である。さらに、プルトニウム燃料ではG
d棒を最外周から2層目に16本配置しており、一方ウラン燃料ではGd棒を最外周から
2層目に8本配置している。
これらの結果、各々が新燃料集合体として炉心に装荷された状態で、ほぼ等しい燃料棒出
力ピーキングを達成することができる。本実施の形態では、最外周燃料棒の平均核分裂性
物質濃度の燃料集合体平均に対する比は、プルトニウム燃料でウラン燃料の0.7倍であ
る。プルトニウム燃料のウラン燃料に対するこの比率は、使用する燃料の燃料集合体平均
核分裂性物質濃度などの諸条件に依存するが、少なくとも0.9倍以下とすることが望ま
しい。なお図9では、プルトニウム燃料はコントロールセルの隣接位置と炉心周辺に選択
的に配置してあり、燃料集合体出力が過大になることを抑止している。
(その他の実施の形態)
上記した第1ないし第4の実施の形態では、平均濃縮度が異なる2種類の燃料集合体が装
荷された初装荷炉心について説明したが、これらの中間濃縮度の燃料集合体を加えた3種
類あるいはそれ以上の種類の燃料集合体を使用してもよい。
このような場合、熱中性子量が最も多いのは最低濃縮度燃料集合体であり、隣接する燃料
集合体からの熱中性子の流入の影響を最も受けやすい燃料集合体は最高濃縮度燃料集合体
である。従って、本発明をこれら最高濃縮度燃料集合体と最低濃縮度燃料集合体に適用す
れば十分な効果が得られる。
また第1図に示した初装荷炉心では最外周に高濃縮度燃料集合体を装荷したが、低濃縮度
燃料集合体あるいは中間濃縮度の燃料集合体を装荷してもよい。
上記実施の形態でも述べたように、最外周から2層目に装荷された高濃縮度燃料集合体は
過大な出力を出すことはないので、最外周に装荷された燃料集合体は本発明の適用性に影
響しない。さらに以上の実施の形態ではBWRについて説明してきたが、本発明が加圧水
型原子炉(PWR)にも適用できることは明白である。
本発明の第1の実施の形態である沸騰水型原子炉の初装荷炉心の燃料配置を示す1/4平面図。 本発明の第1の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図であり、(a)は高濃縮度燃料集合体A、(b)は高濃縮度燃料集合体Bを示す断面図。 本発明の第1の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図であり、(a)は高濃縮度燃料集合体C、(b)は高濃縮度燃料集合体Dを示す断面図。 本発明の第1の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体Aの炉心内での燃料棒出力分布を示す図。 (a)は本発明の第2の実施の形態で使用される高濃縮度集合体Aの下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図、(b)は高濃縮度燃料集合体Aの炉心内での燃料棒出力分布を示す図。 (a)は本発明の第3の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体Aの下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図、(b)は高濃縮度燃料集合体Aの炉心内での燃料棒出力分布を示す図。 本発明の第4の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図であり、(a)は高濃縮度燃料集合体AおよびD、(b)は高濃縮度燃料集合体BおよびCを示す断面図。 本発明の第5の実施の形態で使用される高濃縮度燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図。 本発明の第7の実施の形態である沸騰水型原子炉の取替炉心の燃料配置を示す1/4平面図。 本発明の第7の実施の形態で使用される燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図であり、(a)はプルトニウム燃料、(b)はウラン燃料を示す断面図。 従来の沸騰水型原子炉の初装荷炉心の燃料配置を示す1/4平面図。 制御棒と4体の燃料集合体とで構成されるセルの断面図。 部分長燃料棒を有する高燃焼度用燃料集合体の一例の断面図。 従来および本発明の第1および第2の実施の形態で使用される燃料集合体の軸方向濃縮度およびGd分布を示す図。(a)は高濃縮度燃料、(b)は低濃縮度燃料。 従来の炉心の一部分における燃料集合体出力分布を示す図。 (a)は従来の高濃縮度燃料集合体の下部断面の濃縮度およびGd分布を示す断面図、(b)は高濃縮度燃料集合体の炉心内での燃料棒出力分布を示す図。
符号の説明
1…原子炉の炉心、2,3,14,19,20,21…燃料集合体、4…制御棒、5…コ
ントロールセル、6…長尺燃料棒、7…短尺燃料棒、8…ウォータロッド、9…スペーサ
、10…上部タイプレート、11…下部タイプレート、12…チャンネルボックス

Claims (5)

  1. 燃料集合体平均核分裂性物質濃度が異なる複数種類の燃料集合体が装荷された原子炉の炉心において、
    前記燃料集合体は複数の燃料棒を格子状に束ねて構成され横断面が正方形状をなし、前記原子炉の炉心の1本の制御棒を囲むように配置された4体の前記燃料集合体のうち、少なくとも1体の高濃縮度燃料集合体と、この高濃縮度燃料集合体よりも燃料集合体平均核分裂性物質濃度が低い少なくとも1体の低濃縮度燃料集合体とを備え、
    前記高濃縮度燃料集合体を構成する燃料棒のうち前記低濃縮度燃料集合体と隣接する側の燃料棒の核分裂性物質濃度平均が前記低濃縮度燃料集合体に隣接しない側の燃料棒よりも低く、前記高濃縮度燃料集合体のうちブランケット領域を除いた少なくとも一部の横断面の核分裂性物質濃度分布が前記高濃縮度燃料集合体横断面内の二本の対角線のうち少なくとも前記制御棒を通る対角線に関して非対称であり、前記高濃縮度燃料集合体は一面のみ前記低濃縮度燃料集合体と隣接するように配置されることを特徴とする原子炉の炉心。
  2. 前記高濃縮度燃料集合体を構成する最外周燃料棒の核分裂性物質濃度が非対称であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉の炉心
  3. 前記高濃縮度燃料集合体を構成する最外周または最外周から2層目の燃料棒の可燃性毒物含有量が非対称であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原子炉の炉心
  4. 前記高濃縮度燃料集合体は、コントロールセルに隣接する位置および炉心最外周位置および炉心最外周から2層目位置のいずれをも除く位置に装荷されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の原子炉の炉心。
  5. 核分裂性物質として濃縮ウランのみを使用した燃料集合体と核分裂性物質としてプルトニウムとウランとを使用した燃料集合体とが装荷され、前記核分裂性物質としてプルトニウムとウランとを使用した燃料集合体の少なくとも一部が前記高濃縮度燃料集合体及び前記低濃縮度燃料集合体であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の原子炉の炉心。
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