JP4397007B2 - 沸騰水型原子炉用燃料集合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子炉用の燃料集合体に関するものであり、詳しくは高燃焼度化を目指した燃料集合体を構成する燃料棒内の燃料ペレット濃縮度分布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉(以下、BWRと記す)では、経済性を高めるために、プラントの設備利用率(稼働率)の向上による経済効果をねらった運転サイクルの長期化と、燃料集合体1体当たりの取出しエネルギを大きくして経済性向上をねらった平均取出燃焼度増加が有効な手段として知られている。
【0003】
これら2つの目的に対しては,ウラン235 で代表される核分裂性物質の平均濃縮度を高め、また、ガドリニアで代表される可燃性毒物の濃度を高めることが、有効かつ不可欠な手段となっている。現在のところ9×9格子の燃料集合体はその候補の一つであり、9行9列の燃料棒配列に、燃料棒複数本相当の領域を占める水ロッドを配した構成となっている。本燃料集合体は、特に以下の特徴があり、上記のような経済性向上の目的に適している。
【0004】
(1) 9×9格子の燃料集合体は、先行する8×8格子燃料の集合体に比べて燃料棒本数を2割程度多くできるため、平均線出力密度が低減する。また、燃料棒の延べ表面積を大きくできることから、燃料棒が沸騰遷移に至るまでの出力(限界出力)が改善される。以上2点は運転中の最大線出力密度及び最小限界出力といった熱的制限値に対する運転余裕を確保するのに役立つ。
【0005】
(2) 一般に、燃料集合体の平均濃縮度を高めると、スペクトルが硬くなる結果、ボイド反応度係数は負側に大きくなる。このため、運転中では、ボイド率の低い燃料下部に比べ、ボイド率の高い燃料上部の反応度が低下することから、軸方向出力分布は高濃縮度化に伴い、より下部にひずむ傾向となる。燃料下部の出力の増大は、最大線出力密度の増大を伴い、熱的運転余裕が小さくなる。9×9燃料に採用される燃料棒複数本相当の領域を占める水ロッドは、大きな面積を持つ比沸騰領域を形成するため軸方向の水対ウラン比の軸方向変化が小さくなり、軸方向出力分布の平坦化を図ることができ、この結果、最大線出力密度の増大を押さえることができる。
【0006】
図8(a)の配列図に示すように、このような9×9格子配列の燃料集合体200において、燃料棒9本分にあたる領域201に水ロッドを配した従来のものは、ペレット最高濃縮度5wt%以下の制限下において高濃縮度化を図る技術として、運転サイクル長期化として最長18ヶ月、また、高燃焼度化の目標として平均取出燃焼度約50GWd/tを目指した集合体平均濃縮度4wt%以上の燃料集合体であった。
【0007】
この従来技術の燃料集合体200では、図8(b)に示すように、上下端の低濃縮ペレットブランケット部を除く全体領域に最高濃縮度の燃料ペレットが充填されたタイプ101 燃料棒以外に、下部領域の大部分に最高濃縮度の燃料ペレットが充填され、且つ、上部領域の大部分に最高濃縮度より低濃縮度の燃料ペレットが充填されたタイプ102 燃料棒を、コーナーロッドとして配置された最高濃縮度より低濃縮度の燃料ペレットが前記ブランケット部以外の全体領域に充填されたタイプ103 燃料棒と、水ギャップの両方に隣接する配列位置に配置し、さらに、このタイプ102 燃料棒に隣接し水ギャップに横隣接しない配列位置に、少なくとも下部領域の一部もしくは大部分においてガドリニア入りペレットが充填されたタイプG101 燃料棒を配置したものである。
【0008】
この従来技術のねらいは、高濃縮度化の達成を安全性の確保であり、その特徴の一つとして線出力密度が大きくなりやすい下部領域において、タイプ102 燃料棒の出力ピーキングが燃焼初期で過大とならないように、また、燃焼中期で過小とならないようにすることによって、運転中の最大線出力密度を許容範囲内に抑えると共に、ガドリニア入り燃料棒の線出力密度をウラン燃料棒の線出力密度に比して相対的に低減することにより、高濃度のガドリニアを添加した場合であってもガドリニア入り燃料ペレットの熱伝導度低下による温度上昇でFPガス放出率が高まり燃料棒内圧が上昇することがないように熱機械的健全性を確保することである。更に、本従来例の場合、相対出力の高い位置に配された燃料棒102 においては、上部領域の濃縮度は、最高濃縮度よりも低いため、沸騰遷移に至る限界出力の低下を抑制することができる。以上の従来技術の詳細については特願2000−058878に示した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高燃焼度化を目的とした上記の如き従来技術の場合、運転中の最大線出力密度は許容範囲内に留まるものの、燃焼初期に着目した場合、最大線出力密度はサイクル中期に比べて運転余裕が小さくなる傾向にある。これは、高濃度のガドリニアが添加できることを利用して高濃度のガドリニアを添加した燃料ペレットを有効発熱部下方に配することによって燃焼中期における燃料下部の反応度の抑制を図っている一方で、サイクル初期に最大線出力密度が大きくなる燃焼初期に対しては充分な対策がなされていないためである。更に、軸方向に対して濃縮度差をほとんど設けていないため、運転中軸方向出力分布が不安定となり易いという欠点もあることが判った。
【0010】
なお、燃料集合体中の濃縮度及びガドリニア分布の決定には、1.経済性上の要求(高燃焼度化,運転サイクル長期化など)、2.安全上の要求(熱的運転余裕,停止余裕など)、3.燃料棒の熱機械特性上の要求(ガドリニア入り燃料棒の内圧上昇抑制など)に加え、4.製造上の要求、といった様々な要求を満足するよう設計する必要がある。
【0011】
燃料ペレットの最高濃縮度制限(5wt%以下)は、現在、製造工程における臨界管理上の観点から定まっているが、その他の製造上の要求としては、以下の要素があげられる。即ち、燃料集合体の製造作業においては、濃縮度やガドリニア添加量の異なる燃料ペレットを燃料被覆管中に充填する作業があるが、この作業は燃料の種類ごとに行われるのが通常であり、1種類の燃料棒に充填する燃料ペレットの種類が多いと、その分作業効率が低下するばかりでなくペレット種類の誤挿入の危険性も高まる。この危険性を回避するためには、特に9×9格子配列以上の燃料集合体のように燃料棒数が多いほど、各燃料棒に充填する燃料ペレットの種類は少ないことが望ましい。
【0012】
以上の観点から、燃料集合体中の濃縮度及びガドリニア分布の設計を複雑化し、前述の第1〜3の要求を十分満足する設計であっても、4.製造上の要求が満たされなければ,バランスの良い設計とは言えないことは明らかである。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑み、停止余裕と最小限界出力比を許容範囲内に留め、且つ可燃性毒物入り燃料棒の熱機械的健全性を確保しつつ、最大線出力密度の運転余裕を拡大できると共に、製造工程におけるペレット充填作業の負担を増大させることなく運転サイクル長期化と高燃焼度化を達成するのに好適な沸騰水型原子炉用燃料集合体の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、被覆管内に予め定められた核燃料濃縮度の燃料ペレットが所定個数充填され密封された多数本の燃料棒が所定の正方格子状配列の束として上部タイプレートおよび下部タイプレートによって上下両端で支持されてなる平均濃縮度が4wt%以上の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記多数本の燃料棒のうちの可燃性毒物を含まない燃料棒は、上下端天然ウランブランケット領域を除く被覆管内の上部領域および下部領域に濃縮度の異なる2種類の燃料ペレットが充填された燃料棒として、下部領域に充填される燃料ペレットより低濃縮度の燃料ペレットが上部領域に充填された第1の燃料棒と、下部領域に充填された燃料ペレットより高濃縮度の燃料ペレットが上部領域に充填された第2の燃料棒と、を含み、前記第1の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が燃料棒軸方向の有効発熱領域の中央より上方位置に設けられていると共に、前記第2の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が前記有効発熱領域の中央より下方位置に設けられ
前記第1の燃料棒及び前記第2の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が互いに異なる高さ位置に設けられた2種類以上の燃料棒を含むものである。
【0015】
また、請求項2に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記第1の燃料棒の上部領域と下部領域との境界、または前記第2の燃料棒の上部領域と下部領域との境界の少なくとも一方を、それぞれの境界に近い前記有効発熱領域の端部位置から有効発熱領域長さのおよそ30%相当の距離だけ内側の位置より端部寄りの位置に設けたものである。
【0017】
また、請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記多数本の燃料棒の正方格子状配列が9×9格子以上であると共に該配列のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める水ロッドが配置され、前記第1の燃料棒の下部領域に充填された燃料ペレット及び/又は前記第2の燃料棒の上部領域に充填された燃料ペレットが燃料集合体中の最高濃縮度であり、該最高濃縮度は、4.9乃至5.0wt%であることを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項に記載の多数本の燃料棒のうち可燃性毒物を含む燃料棒は、前記燃料集合体の各断面の平均濃縮度よりも高い濃縮度の燃料ペレットを含むことを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記第1の燃料棒の一部又は全てが前記正方格子状配列の最外周配列位置に配置され、前記第2の燃料棒の一部又は全てが前記正方格子状配列の最外周配列以外の配列位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記多数本の燃料棒のうちの可燃性毒物を含まない全ての燃料棒が前記第1の燃料棒と第2の燃料棒とのみからなるものである。
【0021】
また、請求項に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記第2の燃料棒は、他の燃料棒の有効発熱領域の軸方向長さよりも短い有効発熱領域を有する部分長燃料棒を含むことを特徴とするものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明は、9×9格子以上の所定の正方格子状配列の束として沸騰水型原子炉用燃料集合体を構成する多数本の燃料棒のうちの可燃性毒物を含まない燃料棒を、上下端天然ウランブランケット領域を除く被覆管内の、いわば有効発熱領域に相当する領域について、上部領域および下部領域に濃縮度の異なる2種類の燃料ペレットが充填される燃料棒として、図7に示すように、下部領域Bに充填される燃料ペレットより低い濃縮度の燃料ペレットが上部領域Aに充填される第1の燃料棒U1と、下部領域Dに充填される燃料ペレットより高い濃縮度の燃料ペレットが上部領域Cに充填される第2の燃料棒U2と、を有するものである。
【0029】
一般に、核沸騰状態から膜沸騰状態への沸騰遷移は,燃料棒上部に配置されたスペーサの直上流側で厳しくなることから、沸騰遷移が起こりやすい配列位置に、上部領域に比較的低濃縮度の燃料ペレットが充填されている前記第1の燃料棒を優先的に配置することによって、熱的運転余裕すなわち最小限界出力比を向上させることができる。
【0030】
また、本発明は、前記第1の燃料棒の上部領域と下部領域との境界を燃料棒軸方向の有効発熱領域の中央より上方位置に設け、前記第2の燃料棒の上部領域と下部領域との境界を前記有効発熱領域の中央より下方位置に設けたものであるため、燃料集合体横断面内で見たとき、まず上部領域に低濃縮度燃料ペレットが充填された第1の燃料棒の存在によって、燃料集合体上部横断面内の平均濃縮度は燃料集合体中央部横断面内の平均濃縮度よりも低くなるため、燃料集合体上部での反応度が低下し、低温時において中性子束分布が過度に上部ピークとならず、停止余裕の向上にも作用する。
【0031】
なお、最小限界出力比向上と停止余裕向上の観点に加え、高燃焼度に向けて平均濃縮度を充分に高める目的から、低濃縮度燃料ペレットが充填される上部領域が長くなりすぎることなく高濃縮度領域を多く確保できるように、第1の燃焼棒の上部領域と下部領域との境界は、燃料集合体の有効発熱領域上端から該有効発熱領域長さの約30%相当の距離だけ下方位置よりも上方寄りであることが望ましい。
【0032】
また、燃料集合体横断面内で見たとき、下部領域に低濃縮度燃料ペレットが充填された第2の燃料棒の存在により、燃料集合体下部横断面内の平均濃縮度は燃料集合体中央部横断面内の平均濃縮度よりも低くなるため、燃料集合体下部での反応度が低下し、BWRの特徴である燃料集合体の軸方向出力分布の下部歪みは緩和され、その分だけ最大線出力密度を低減することができる。
【0033】
また、このような燃料集合体下部での線出力密度の増大を抑えるという観点に加え、高燃焼度化に向けて平均濃縮度を充分に高める目的から、第2の燃焼棒においても、低濃縮度領域が長くなりすぎることなく高濃縮度領域を多く確保できるように、上部領域と下部領域の境界は,燃料集合体の有効発熱領域下端から該有効発熱領域長さの約30%相当の距離だけ上方位置よりも下方寄りであることが望ましい。
【0034】
また、第1の燃料棒および第2の燃料棒は、上下部領域の境界が同一位置に揃えられたもののみに限らない。第1の燃料棒については、沸騰遷移が特に起こりやすい配置位置以外は、上下部領域の境界をより上方に設定することで各燃料棒の沸騰遷移の起こり易さを均等にすることができるため、集合体の平均濃縮度を過度に低減させることなく、限界出力の一層の向上を図ることができる。
【0035】
また、第1の燃料棒および第2の燃料棒として、上下部領域の境界が互いに異なる位置に設けられた2種類以上の燃料棒を設定すれば、燃料集合体の軸方向濃縮度分布をBWRの典型的な軸方向平均出力分布のプロファイル(コサインもしくは若干の下部ピーク)に沿って漸次的に変化させることができ、出力運転中における燃料集合体の軸方向出力分布が安定し、燃料集合体の”自立性”が高まり、炉心設計の自由度が増すと共に、安全性が向上する。
【0036】
なお、本発明においては、9×9格子以上の配列であると共に該配列のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める水ロッドが配置される燃料集合体であることから、第1の燃料棒の下部領域に充填される燃料ペレットを燃料集合体中の最高濃縮度のものにして燃料集合体全体の平均濃縮度をより向上させることが可能である。
【0037】
これは、9×9以上の燃料棒本数の多い格子配列の燃料集合体の場合、燃料棒の本数が多い分、平均線出力密度は小さくでき、しかも、7〜9本程度の燃料棒領域を占める水ロッドを配した燃料集合体であれば、該水ロッドが冷温時において中性子吸収体として機能して停止余裕を向上せしめることに加え、高濃縮度化に伴う下部ピークの過度な増大を回避できる分、最大線出力密度には幾分の余裕ができることから、第1の燃料棒の下部領域に充填される高濃縮度燃料ペレットを燃料集合体中最高の濃縮度のものとして一層の高濃縮度化を図っても、最大線出力密度は運転サイクルを通じてある程度の余裕が確保されるためである。このように、第1の燃料棒の存在は、燃料棒数が多く太径水ロッドを含む配列の場合、燃料集合体の高濃縮度化と停止余裕の改善にも寄与する。
【0038】
なお、一般に、高燃焼度化に伴って燃料集合体の横断面内平均濃縮度を高めた場合には、燃料棒の相対出力は、燃料集合体を外周側で取り囲む水ギャップ近傍、即ち正方格子配列の最外周に配置された燃料棒で大きくなる傾向があるため、燃料集合体の沸騰遷移に至る限界出力に対する運転出力を小さくして熱的運転余裕、即ち最小限界出力比を向上させるという観点から、第1の燃料棒は正方格子配列の最外周に配置することが望ましい。
【0039】
一方、第2の燃料棒の存在によって燃料集合体の軸方向出力分布の下部歪みが抑制されることにより最大線出力密度が低減した分の余裕は、一部を運転余裕の拡大に振り分けるのは言うまでもないが、その他、第2の燃料棒を正方格子配列の最外周以外に配置することによって局所ピーキングの増加に振り分ることができ、ガドリニア等の可燃性毒物入り燃料棒の熱機械特性上の健全性をより一層確保することができる。
【0040】
即ち、燃料集合体の下部側においては、正方格子配列の最外周に配置された燃料棒の出力分担は相対的に大きくなり、特に、前述のように下部領域に燃料集合体中最高濃縮度燃料ペレットが充填された第1の燃料棒が最外周配列に配置された場合には、しばしば燃焼初期から中期にかけて局所ピーキングは最外周燃料棒で最大となり、最大線出力密度が増大する方向となる。しかしながら、下部領域に低濃縮度燃料ペレットが充填された第2の燃料棒の存在によって、燃料集合体の下部では、その横断面内の平均濃縮度が燃料集合体中央部横断面内の平均濃縮度よりも低くなる分だけ軸方向出力分布を平坦化するという効果が、局所ピーキング増大の効果を上回り、最大線出力を低減させる方向に作用する。さらに、可燃性毒物入り燃料棒の線出力密度は、外周に配置された燃料棒の相対出力の増大量に略反比例して低減するため、このような可燃性毒物入り燃料棒の熱機械的健全性は向上すると共に、高濃縮度ペレットであっても高濃度の可燃性毒物の添加が可能となる。
【0041】
このように本発明では、先に示した従来技術を用いない場合であっても、高濃縮度ペレットに対して可燃性毒物を添加できるので、燃料集合体は更に高濃縮度化でき、高燃焼度化に寄与する。
【0042】
また、本発明の燃料集合体においては、可燃性毒物を含まない燃料棒を、全て第1の燃料棒および第2の燃料棒とすることによって、各燃料棒の上下端に低濃縮度の天然ウランブラケットを設けないで燃料集合体全体の平均濃縮度を高めることが可能となる。これは、有効発熱領域に亘って同一濃縮度の燃料ペレットのみが充填された燃料棒を含まない分、第1の燃料棒数を増大させて更なる停止余裕を確保できるので、ブランケットを設けない場合に懸念される停止余裕の低下を補うことができることによる。さらに、ブランケットを設けない場合に考えられる燃料経済性低下に対しては、燃料集合体全体の平均濃縮度を増加させたことで取出燃焼度が増大するため、燃料経済性はむしろ向上することから、問題はない。
【0043】
また、正方配列が9×9格子以上と燃料棒本数が多くなる場合、その分、冷却材流の摩擦圧損が大きくなるが、これを補償するなどの目的から、燃料集合体の通常の燃料棒の有効発熱部よりも上方を撤去して有効発熱部が短い燃料棒(以下、部分長燃料棒)を複数本配置することによって、圧損を減ずることができる。部分長燃料棒を水ロッドに隣接させた場合、低温時には、水ロッドと共に大きな水領域を形成し、中性子吸収を高め、停止余裕向上に寄与することができる。一方、部分長燃料棒の採用に伴い燃料集合体の上部側で燃料棒本数が少なくなるため、燃料棒の表面熱流束が小さくなり限界出力が低下する傾向にある。また、燃料下部側は上部側に比べてウラン量が多く出力分布の下部歪みは大きくなり、線出力密度は増大する傾向がある。
【0044】
本発明では、第1の燃料棒により、限界出力を向上させることができると共に、第2の燃料棒の一部をこのような部分長燃料棒とすることができ、このような場合も同様に下部における最大線出力密度の低減が期待できる。
【0045】
以上のように、第1の燃料棒および第2の燃料棒を備えた本発明の燃料集合体においては、経済性上の要求から燃料集合体の平均濃縮度や可燃性毒物濃度を高める際に、燃料の軸方向及び軸方向と直交する方向の特性を、安全性、燃料棒の熱機械特性といった要求に対し同時に且つ柔軟に最適化できる。
【0046】
しかも、これら第1及び第2の燃料棒は、ブランケットを設けた場合において、一本の燃料棒につき最大で4領域構成であり、一燃料棒当たりの燃料ペレット充填作業の変更数は従来と変わらない。よって、本発明の燃料集合体では、核特性の観点から、軸方向の濃縮度分布は最適化の目的により複雑化しているにも拘わらず、燃料ペレットの濃縮度別領域数は必要最小限に抑えることができ、懸念される作業効率の低下やペレット種類の誤挿入の危険性増大を招くことはない。これは、9×9格子配列や10×10格子配列の燃料棒数が多い燃料集合体において特に有効である。
【0047】
以上のように、9×9格子以上の燃料集合体に対して、第1の燃料棒と第2の燃料棒とを同時に用いることで、燃料集合体の平均濃縮度が4wt%を越える高燃焼度化燃料集合体であっても経済性と安全性に優れた燃料集合体とすることができる。
【0048】
【実施例】
製造例1
本発明の第1の製造例として、9×9格子配列で、中央部3×3燃料棒分に水ロッドWを配し、可燃性毒物としてガドリニアを含む燃料棒と、毒物を含まない燃料棒として第1の燃料棒、第2の燃料棒および有効発熱領域に亘って同一濃縮度燃料ペレットのみが充填されてなる燃料棒と、を用いて構成された燃料集合体10を図1に示す。図1(a)は燃料集合体10の配列模式図、図1(b)は本燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部(全24ノード)に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【0049】
製造例1では、最高ウラン濃縮度は取扱いが可能な濃縮度5wt%以下に対し、製造管理上の公差(±約0.05wt%)に余裕を持たせて4.9wt%に設定し、全燃料棒は、いずれも上下端1ノードずつに低濃縮度(0.71wt%)の天然ウランブラケットBが設けられているものとした。
【0050】
本燃料集合体10を構成する燃料棒のうちのガドリニアを含まない燃料棒は、ブラケットBを除く有効発熱領域全体に亘って同一の最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填されるタイプ1燃料棒と、前記有効発熱領域の下部領域(16ノード分)に最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填され上部領域(6ノード分)に下部領域より低い濃縮度4.4wt%燃料ペレットが充填された本発明の第1の燃料棒であるタイプ2燃料棒と、前記有効発熱領域の上部領域(16ノード分)に最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填され下部領域(6ノード分)に上部領域より低い濃縮度4.4wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒であるタイプ3燃料棒と、前記有効発熱領域全体に亘って同一の低ウラン濃縮度3.4wt%燃料ペレットが充填されるタイプ4燃料棒と、の4種類である。第1及び第2の燃料棒であるタイプ2およびタイプ3の燃料棒は、それぞれ8本ずつの同数とした。
【0051】
ガドリニア入り燃料棒として配列されたのは、上部領域(6ノード分)に5.0wt%ガドリニア含有のウラン濃縮度4.4wt%燃料ペレットが充填され下部領域(16ノード分)に8.0wt%ガドリニア含有のウラン濃縮度4.4wt%燃料ペレットが充填されたタイプG1燃料棒と、上部領域(6ノード分)に6.0wt%ガドリニア含有の最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填され中央領域(10ノード分)に8.0wt%ガドリニア含有の最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填され下部領域(6ノード分)に9.0wt%ガドリニア含有の最高ウラン濃縮度4.9wt%燃料ペレットが充填されたタイプG2燃料棒と、の2種である。
【0052】
本燃料集合体10では、9×9正方格子配列の四コーナーに、タイプ4燃料棒を配置し、これらコーナーロッドと水ギャップとに隣接する最外周配列位置、即ち相対出力が大きくなりやすく最も沸騰遷移の起こりやすい八つの配列位置に、第1の燃料棒であるタイプ2燃料棒を配置することによって、限界出力の低下を回避した。また、第2の燃料棒であるタイプ3燃料棒を、出力が高い最外周配列を除いた位置に配置することで、最外周にあるガドリニアを含まない燃料棒の出力分担を高めることができ、この分、水ギャップと水ロッドWのいずれにも隣接せず配置されたガドリニア入り燃料棒(タイプG1,G2)の相対出力を低減させ、ガドリニア入り燃料棒の熱機械的健全性を増大せしめた。
【0053】
上記の如き本製造例1による燃料集合体10を用いた平衡炉心における最大線出力密度の燃焼変化を求めた結果を図2の線図に示す。これは、図7に示した従来の燃料集合体を用いたものを対照として、炉心の18ヶ月運転を仮定したものであり、取替燃料の平均取出燃焼度は共に約50GWd/tである。最大線出力密度は従来タイプを破線、本製造例1の燃料集合体10を用いた炉心の場合を実線で示した。通常運転時における最大線出力密度の制限値は13.4kW/ftである。図2の結果からわかるように、本製造例1を用いたものでは、最大線出力密度は従来タイプのものと比べた場合、燃料下部側でガドリニアの濃度が低い分サイクル中期での最大線出力密度は若干大きくなるものの、サイクル初期での低減効果があることから、サイクル期間に亘っての最大値は,従来タイプのものよりも約0.5kW/ft低減する。
【0054】
製造例
本発明の第2の製造例として、上記製造例1と同様に9×9格子配列で、中央部3×3燃料棒分に水ロッドWを配し、可燃性毒物としてガドリニアを用いた燃料集合体20を図3に示す。図3(a)は燃料集合体20の配列模式図、図3(b)は本燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部(全24ノード)に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。本製造例2では最高ウラン濃縮度を4.95wt%に設定し、全燃料棒はいずれも上下端1ノードずつに低濃縮度(0.71wt%)の天然ウランブラケットBが設けられている。
【0055】
製造例2においては、毒物を含まない燃料棒として第1の燃料棒、第2の燃料棒および有効発熱領域に亘って同一濃縮度燃料ペレットのみが充填されてなる燃料棒とを用いるという基本的構成で製造例1の燃料集合体と同様であるが、製造例1より燃料集合体の平均濃縮度を高めると共に熱的運転余裕の向上を目的として第1の燃料棒と第2の燃料棒の構成を設定したものである。
【0056】
即ち、燃料集合体20を構成する燃料棒のうちのガドリニアを含まない燃料棒は、ブラケットBを除く有効発熱領域全体に亘って同一の最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填されるタイプ11燃料棒と、前記有効発熱領域の下部領域に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され上部領域に下部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第1の燃料棒であるタイプ12燃料棒と、前記有効発熱領域の上部領域に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され下部領域に上部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒であるタイプ13燃料棒と、正方格子配列の四つのコーナーに配置される有効発熱領域全体的に低ウラン濃縮度の燃料ペレットが充填されるタイプ14燃料棒と、の4種類である。
【0057】
しかしながら本製造例2では、第1の燃料棒であるタイプ12燃料棒の上部領域と下部領域の境界を製造例1の場合より上方に位置づけると共に第2の燃料棒であるタイプ13の上部領域と下部領域の境界を製造例1の場合より下方に位置づけることによって、製造例1よりも最高ウラン濃縮度燃料ペレットの充填領域を第1の燃料棒については、16ノード分から19ノード分へ、第2の燃料棒については16ノード分から18ノード分へ、各々広げて燃料集合体の平均濃縮度を高めた。
【0058】
ここでは、コーナーロッドである全体的に低濃縮度燃料ペレットが充填されたタイプ14燃料棒も、製造例1におけるコーナーロッドの充填燃料ペレットより高い濃縮度に設定し、またガドリニア含有のタイプG11燃料棒およびタイプG12燃料棒も燃料ペレットのウラン濃縮度は製造例1のガドリニア含有燃料棒より高く設定し、燃料集合体の平均濃縮度のさらなる向上を図った。但しタイプ14燃料棒では有効発熱領域を上部領域と下部領域とに分け、上部領域の充填燃料ペレットを下部領域より低濃縮度のものとした。即ちこのタイプ14燃料棒は本発明の第1の燃料棒の構成に属するものである。
【0059】
また、本製造例2では、第1の燃料棒であるタイプ12燃料棒数を製造例1よりも増やし、コーナーロッドと水ギャップに隣接する最も沸騰遷移の起こりやすい八つの配列位置に加え、次に沸騰遷移の起こりやすい四つの最外周配列位置に優先的に配置することによって、製造例1よりも限界出力特性を向上させた。一方、第2の燃料棒であるタイプ13燃料棒の本数も18本へと製造例1の場合より大幅に増やすことによって、ガドリニア入り燃料棒の熱機械的健全性を増大させるとともに最大線出力密度の低減効果の拡大を図った。
【0060】
このように、本製造例2においては、タイプ12燃料棒では上下部領域の境界をより上方に、タイプ13燃料棒では上下領域の境界をより下方に設定することで、燃料集合体の平均濃縮度は製造例1よりも高めつつ、熱的運転余裕を高めることができた。
【0061】
なお、本製造例2では、タイプ14燃料棒の上下部領域の境界位置を、タイプ12の上下部領域の境界位置と異ならせた。これは、沸騰遷移が起こりやすい位置にあるタイプ12及びタイプ14燃料棒のうち、より沸騰遷移が起こりやすいタイプ14燃料棒に対しては、低濃縮度領域を多くすることで、各燃料棒の沸騰遷移の起こり易さを均等化させ、限界出力の向上を図るためである。更に、この構成により、燃料集合体の軸方向濃縮度分布をBWRの典型的な軸方向平均出力分布のプロファイル(コサインもしくは若干の下部ピーク)に沿って、漸次的に変化させるためである。このことにより、出力運転中における燃料集合体の軸方向出力分布は安定し、燃料集合体の”自立性”が高まり、炉心設計の自由度が増すと共に、安全性が向上する。この場合であってもガドリニアを含まない各燃料棒の濃縮度別領域の数は4以下であり、作業効率の低下やペレット種類の誤挿入の危険性増大は避けられる。
【0062】
製造例
本発明の第3の製造例として、9×9格子配列で中央部3×3燃料棒分に水ロッドWを配し、可燃性毒物としてガドリニアを含む燃料棒と、毒物を含まない燃料棒として第1の燃料棒と第2の燃料棒のみを用いると共に、全燃料棒の上下端に天然ウランブラケットを設けることなく構成した燃料集合体30を図4に示す。図4(a)は燃料集合体30の配列模式図、図4(b)は本燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部(全24ノード)に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【0063】
製造例3は、ガドリニアを含まない燃料棒をすべて第1および第2の燃料棒とすることによって、各燃料棒の上下端に低濃縮度の天然ウランブラケットを設けないで燃料集合体全体の平均濃縮度の増加を図ったものである。
【0064】
即ち、ガドリニアを含まない燃料棒は、ブラケットを有さない有効発熱領域全体(24ノード)の下部領域(21ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され上部領域(3ノード分)に下部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第1の燃料棒であるタイプ21燃料棒と、前記有効発熱領域の上部領域(20ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され下部領域(4ノード分)に上部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒であるタイプ22燃料棒と、正方格子配列の四つのコーナーに配置される有効発熱領域全体的に低ウラン濃縮度の燃料ペレットが充填されるとともに、有効発熱領域を上部領域と下部領域とに分けて上部領域の充填燃料ペレットを下部領域より低濃縮度のものとした本発明の第1の燃料棒に属するタイプ23燃料棒と、の3種である。また、本製造例3ではガドリニアを含まない燃料棒を第1及び第2の燃料棒のみとすることによって、タイプ21燃料棒とタイプ22燃料棒を28本ずつという多数本に設定することができた。
【0065】
以上のように、ブランケット部を除くことによって燃料集合体30の全体に亘って有効発熱領域に占められる最高濃縮度燃料ペレットの充填領域が増大でき、結果として燃料集合体30の平均濃縮度は約4.8wt%まで高められた。
【0066】
この場合、ブランケットを用いていない分、停止余裕の低下や燃料経済性の低下が懸念されるが、タイプ21とタイプ23により構成される第1の燃料棒を32本と多数本配置することによって停止余裕を確保できる。また、燃料経済性に関しては、燃料集合体30の平均濃縮度を増加させたことで取出燃焼度が増大するため、燃料経済性はむしろ向上する。
【0067】
製造例
次に、本発明の第4の製造例として、9×9格子配列であるが、非対称格子炉心、即ち制御棒側と反制御棒側の水ギャップが異なる炉心への適用のために、燃料棒3×3相当の水ロッドWを反制御棒側に偏心させた燃料集合体40を図5に示す。図5(a)は燃料集合体40の配列模式図、図5(b)は本燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部(全24ノード)に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。ここでは、最高ウラン濃縮度を4.95wt%に設定し、全燃料棒はいずれも上下端1ノードずつに低濃縮度(0.71wt%)の天然ウランブラケットBが設けられている。
【0068】
一般に、非対称格子炉心の場合、燃料集合体横断面内の濃縮度分布は複雑となる。例えば、9×9格子配列の四つのコーナーでも、それぞれ制御棒側からの距離に応じてブラケット以外の有効発熱領域に各々異なる低濃縮度燃料ペレットが充填された異種の燃料棒が配置される。
【0069】
即ち、図5(a)において、最も反制御棒側のコーナーには、全コーナー中最も高濃縮度の3.95wt%燃料ペレットが充填されたタイプ34燃料棒が配置され、次に反制御棒寄りの二つのコーナーには、タイプ34燃料棒のものより次に低濃縮度の3.45wt%燃料ペレットが充填されたタイプ35燃料棒が配置され、最も制御棒側のコーナーには、全コーナー中最も低濃縮度となるよう上部領域に3.10wt%燃料ペレット、下部領域に3.45wt%燃料ペレットが充填された第1の燃料棒に属するタイプ36燃料棒が配置されている。さらに、これら制御棒側のコーナーロッドに隣接する最外周配列位置には、順次低濃縮度燃料ペレットが充填されたタイプ34燃料棒、次いで低濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填されたタイプ33燃料棒が配置される。
【0070】
製造例では、上記比較的低濃縮度タイプの燃料棒が配置された以外の最外周配列の全残り位置には、ガドリニアを含まない燃料棒として、ブラケットBを除く有効発熱領域の70%以上の長い下部領域(19ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され上部領域に下部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第1の燃料棒であるタイプ31燃料棒を22本と多数本配置すると共に、最外周配列以外の位置に前記有効発熱領域の70%以上の長い上部領域(18ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され下部領域に上部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒であるタイプ32燃料棒を27本と多数本配置することによって、燃料集合体40の平均濃縮度を4.4wt%まで高めることができた。
【0071】
このように、本製造例4においては、従来最高濃縮度制限(5wt%)が課せられた条件下において対称格子炉心用よりも高濃縮度化が困難であるとされていた非対称格子炉心用の燃料集合体であるにも拘わらず、第1の燃料棒であるタイプ31燃料棒と第2の燃料棒であるタイプ32燃料棒を多数配置することによって、燃料集合体全体の平均濃縮度の増加を図ることができた。
【0072】
実施例1
本発明の実施例として、10×10格子配列で、3×3燃料棒分に水ロッドWを配し、有効発熱領域が他の燃料棒より短い部分長燃料棒を複数本配置し、該部分長燃料棒を第2の燃料棒の構成を備えるものとした燃料集合体50を図6に示す。図6(a)は燃料集合体50の配列模式図、図2(b)は本燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部(全24ノード)に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【0073】
また本実施例は、ガドリニアを含まない燃料棒をすべて第1および第2の燃料棒とすると共に、部分長燃料棒の配置によって燃料棒本数が増えるのに伴う冷却材流の摩擦圧損の増大を補償している。
【0074】
即ち、ガドリニアを含まない燃料棒は、ブラケットBを除く有効発熱領域(22ノード)の下部領域(19ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され上部領域(3ノード分)に下部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第1の燃料棒であるタイプ41燃料棒と、前記有効発熱領域の上部領域(15ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され下部領域(7ノード分)に上部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒であるタイプ42燃料棒と、正方格子配列の四つのコーナーに配置される有効発熱領域全体的に低ウラン濃縮度の燃料ペレットが充填されるとともに、有効発熱領域を上部領域(6ノード分)と下部領域(16ノード分)とに分けて上部領域の充填燃料ペレットを下部領域より低濃縮度のものとした本発明の第1の燃料棒に属するタイプ43燃料棒と、部分長燃料棒であり、有効発熱領域(13ノード分)の上部領域(9ノード分)に最高ウラン濃縮度4.95wt%燃料ペレットが充填され下部領域(4ノード分)に上部領域より低い濃縮度4.45wt%燃料ペレットが充填された本発明の第2の燃料棒に属するタイプP燃料棒と、の4種である。
【0075】
この燃料集合体50では、四コーナーを除く全ての最外周配列位置にタイプ41燃料棒を配置し、部分長燃料棒であるタイプP燃料棒は、最外周から二層目の四隅を含む配列位置に8本および水ロッドW隣接位置に4本の計12本を配置した。
【0076】
従って、水ロッドWとこれに隣接するタイプP燃料棒とによって大きな水領域が形成されて、低温時には、中性子吸収が高まり、停止余裕が向上する。また、本実施例では、各燃料棒の濃縮度別の領域数を4以下と少ないまま、部分長燃料棒であるタイプP燃料棒の存在と相まって、軸方向濃縮度分布をBWRの典型的な軸方向平均出力分布のプロファイル(コサインもしくは若干の下部ピーク)に追従させることができた。
【0077】
本発明の実施例では、核燃料物質として、ウランを代表として示したが、本発明の構成をプルトニウムなど他の核燃料に適用しても同様な作用効果がある。さらに、以上の実施例は、高燃焼度化に好適な9×9格子または10×10格子配列に燃料棒9本分の領域を占める角型水ロッドを配した燃料構造に対して適用したものであるが、本発明は格子配列や水ロッドの形状が異なる他の高燃焼度化燃料集合体に適用しても同様な作用効果が得られる。
【0078】
また、本実施例では高燃焼度化燃料集合体の典型的な傾向、即ち、沸騰遷移は最外周燃料棒で起こりやすいことに着眼して第1の燃料棒を最外周に配置し、第2の燃料棒は最外周以外に配置したものとしているが、燃料棒の配置はこれに限るものではない。例えば、スペーサの改良などにより最外周燃料棒の冷却能力が高まり、この結果、第2層目の燃料棒の方が沸騰遷移が起こりやすい場合には、第1の燃料棒を第2層目の沸騰遷移が起こりやすい位置に配することもできる。
【0079】
このように、本発明においては、第1の燃料棒と第2の燃料棒との本数及び配置は、停止余裕及び限界出力や最大線出力密度といった熱的運転余裕などの程度に応じて、各々の余裕を最適化するよう定めることができる。この際、製造工程におけるペレット充填作業をより簡素化させるため、第1の燃料棒と第2の燃料棒との何れか一方を配する構成であってもよい。
【0080】
例えば、燃料集合体の構造上、最大線出力密度は許容できるものの、余裕停止や限界出力に対しての余裕が小さい場合、本発明の燃料集合体は、第1燃料棒を用い、第2燃料棒を用いない構成とすることもできる。例えば、図6において、タイプ42燃料棒及びタイプP燃料棒との下部に配された4.45wt%の濃縮度ペレットを4.95wt%の濃縮度ペレットに置換した構成である。この場合、第1の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が互いに異なる位置に設けられた2種類以上の燃料棒とすることで、燃料集合体の高燃焼度化と停止余裕の向上を図りつつ、燃料棒毎の沸騰遷移の起こり易さを均等化し、限界出力の向上を最大化させることができる。
【0081】
また、逆に、停止余裕や限界出力は許容できるものの、最大線出力密度に対しての余裕が小さい場合、本発明の燃料集合体は、第2燃料棒を用い、第1燃料棒を用いない構成とすることもできる。例えば、図6において、タイプ41燃料棒の上部に配された4.45wt%の濃縮度ペレットを4.95wt%の濃縮度ペレットに、また、タイプ43燃料棒の上部に配された3.95wt%の濃縮度ペレットを4.45wt%の濃縮度ペレットに置換した構成である。この場合も、第2の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が互いに異なる位置に設けられた2種類以上の燃料棒とすることで、軸方向濃縮度分布は、出力分担の大きな下部側に対してBWRの典型的な軸方向出力分布のプロファイル(この場合、若干の下部ピーク)に沿って、漸次的に変化することとなり、炉心設計の自由度の拡大、ひいては安全性向上に寄与する。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明のBWR用燃料集合体によれば、停止余裕と最小限界出力比を許容範囲内に留め、且つ可燃性毒物入り燃料棒の熱機械的健全性を確保しつつ、最大線出力密度の運転余裕の拡大と、安定した軸方向出力分布を維持できると共に、製造工程におけるペレット充填作業の負担を増大させることなく運転サイクル長期化と高燃焼度化を達成することができるため、本産業の安全性と経済性との向上に著しく貢献できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の製造例によるBWR用燃料集合体の概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【図2】 製造例1による燃料集合体を用いた平衡炉心における最大線出力密度の燃焼変化を示す線図(縦軸:最大線出力密度(kW/ft),横軸:サイクル燃料度(GWd/t))である。
【図3】 本発明の第2の製造例によるBWR用燃料集合体の概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【図4】 本発明の第3の製造例によるBWR用燃料集合体の概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【図5】 本発明の第4の製造例によるBWR用燃料集合体の概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【図6】 本発明の実施例によるBWR用燃料集合体の概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【図7】 本発明の燃料集合体に配置される第1の燃料棒と第2の燃料棒の構成を示す概略領域模式図である。
【図8】 従来技術によるBWR用燃料集合体の一例を示す概略構成図であり、(a)は燃料集合体の各燃料棒の配列を示す模式図、(b)は燃料集合体に配置される各種燃料棒の内部に充填される燃料ペレット濃縮度およびガドリニアの濃度別領域構成図である。
【符号の説明】
10,20,30,200:9×9配列燃料集合体
40:非対称格子炉心用9×9配列燃料集合体
50:10×10配列燃料集合体
1,4,11,33,34,35,101,103:燃料棒(有効発熱領域全体で一種濃縮度燃料ペレット充填)
U1,2,12,14,21,23,31,36,41,43,102:第1の燃料棒
U2,3,13,22,32,42:第2の燃料棒
P:部分長燃料棒(第2の燃料棒)
G1,G2,G11,G12,G21,G22,G31,G32,G41,G42,G101,G102:ガドリニア入り燃料棒
W:水ロッド
B:天然ウランブラケット

Claims (7)

  1. 被覆管内に予め定められた核燃料濃縮度の燃料ペレットが所定個数充填され密封された多数本の燃料棒が所定の正方格子状配列の束として上部タイプレートおよび下部タイプレートによって上下両端で支持されてなる平均濃縮度が4wt%以上の沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
    前記多数本の燃料棒の正方格子状配列が9×9格子以上であると共に該配列のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める水ロッドが配置され、
    前記多数本の燃料棒のうちの可燃性毒物を含まない燃料棒は、上下端天然ウランブランケット領域を除く被覆管内の上部領域および下部領域に濃縮度の異なる2種類の燃料ペレットが充填された燃料棒として、下部領域に充填される燃料ペレットより低濃縮度の燃料ペレットが上部領域に充填された第1の燃料棒と、下部領域に充填された燃料ペレットより高濃縮度の燃料ペレットが上部領域に充填された第2の燃料棒と、を含み、
    前記第1の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が燃料棒軸方向の有効発熱領域の中央より上方位置に設けられていると共に、前記第2の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が前記有効発熱領域の中央より下方位置に設けられ
    前記第1の燃料棒及び前記第2の燃料棒は、上部領域と下部領域との境界が互いに異なる高さ位置に設けられた2種類以上の燃料棒を含むことを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  2. 前記第1の燃料棒の上部領域と下部領域との境界、または前記第2の燃料棒の上部領域と下部領域との境界の少なくとも一方を、それぞれの境界に近い前記有効発熱領域の端部位置から有効発熱領域長さのおよそ30%相当の距離だけ内側の位置より端部寄りの位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  3. 前記第1の燃料棒の下部領域に充填された燃料ペレット及び/又は前記第2の燃料棒の上部領域に充填された燃料ペレットが燃料集合体中の最高濃縮度であり、
    該最高濃縮度は、4.9乃至5.0wt%であることを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  4. 前記多数本の燃料棒のうち可燃性毒物を含む燃料棒は、前記燃料集合体の各断面の平均濃縮度よりも高い濃縮度の燃料ペレットを含むことを特徴とする請求項に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  5. 前記第1の燃料棒の一部又は全てが前記正方格子状配列の最外周配列位置に配置され、前記第2の燃料棒の一部又は全てが前記正方格子状配列の最外周配列以外の配列位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  6. 前記多数本の燃料棒のうちの可燃性毒物を含まない全ての燃料棒が、前記第1の燃料棒と第2の燃料棒とのみからなることを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  7. 前記第2の燃料棒は、他の燃料棒の有効発熱領域の軸方向長さよりも短い有効発熱領域を有する部分長燃料棒を含むことを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
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