JP5805334B2 - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、永久磁石式回転電機に関する。
永久磁石式回転電機では、コギングトルクやトルクリップルといったトルク脈動を低減する目的で、電機子や界磁子に対して軸方向に磁極の位置を変化させた形状、いわゆるスキューした形状とすることがある。例えば回転子に永久磁石をもつ永久磁石回転電機においては、軸方向に磁石を分割した上で周方向にそれぞれの角度をずらして配置することにより、それぞれの部位にて発生するコギングトルクやトルクリップルといったトルク脈動を相殺し、モータ全体のトルク脈動を低減させている。例えば、特開平6−245417号公報(特許文献1)、特開平8−251847号公報(特許文献2)、特開2001−314050号公報(特許文献3)に開示されている。
特開平6−245417号公報(図2) 特開平8−251847号公報(図3) 特開2001−314050号公報(図5)
永久磁石式回転電機においては、永久磁石の減磁が起こらない構造とすることが求められる。通常、減磁が起こらないようにするためには永久磁石の端部を厚くする、または永久磁石の保磁力を増加させる構成が用いられる。従来技術の永久磁石をスキューした形状の回転子においては、回転子が正逆回転に対して対称とするためには磁石の両端に対しての前記の構成、即ち両端に対して厚みを増加する、または両端に対して保磁力を向上させるといった構成が用いられるが、過剰に厚みを増やしている、または過剰に保磁力の大きい磁石を用いるといったことが起こっていた。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、永久磁石が磁極を形成しており、その永久磁石がスキューしている回転子において、減磁の最も起こりやすい箇所を見出し、該箇所について局所的に減磁耐力を上げる構造とすること、すなわち該箇所の磁石厚みを増加する、もしくは該箇所の磁石の保磁力を増加させた構造とすることにより、回転子にスキューを有し、回転子の各部分や磁石単極については正逆回転に対して非対称ながら回転子全体としては正逆回転に対して対称であり、回転子の磁石重量が小さい、もしくは低保磁力材料の磁石でありながら減磁耐力が大きい永久磁石式回転電機を得ることを目的とするものである。
本発明に係る永久磁石式回転電機は、永久磁石により複数の磁極が形成される回転子を備えた回転電機において、前記回転子の所定回転方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、前記回転子の軸方向全体を平均した各磁極中心に対して、回転子の軸方向の一部を構成する第1の回転子部についてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、前記第1の回転子部と異なる軸方向位置で前記回転子の軸方向の一部を構成する第2の回転子部についてその各磁極位置が負の方向にずれていることで回転子の各磁極全体を形成しており、前記磁極が前記回転子の正の方向にずれている前記第1の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石は、その磁石の周方向について正の部分の端部が負の部分の端部よりも減磁耐力の強い減磁耐力強化部分として構成され、前記磁極が前記回転子の負の方向にずれている前記第2の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石はその磁石の周方向について負の部分の端部が正の部分の端部よりも減磁耐力の強い減磁耐力強化部分として構成されているものである。
本発明によれば、回転子にスキューを有し、回転子の各部分や磁石単極については正逆回転に対して非対称ながら回転子全体としては正逆回転に対して対称であり、回転子の磁石重量が小さい、もしくは低保磁力材料の磁石でありながら全体として減磁耐力が大きい永久磁石式回転電機を得ることができる。
q軸通電にて回転している永久磁石式回転電機における固定子起磁力と回転子の相対位置を説明する展開模式図である。 q軸通電にて回転している永久磁石式回転電機における減磁しやすい箇所を説明する展開模式図である。 弱め界磁通電にて回転している永久磁石式回転電機における固定子起磁力と回転子の相対位置を説明する展開模式図である。 スキューを有する永久磁石式回転電機の回転子を示す斜視図である。 (a)は回転子がスキューを有する場合の永久磁石式回転電機が、正の方向に回転している際の固定子起磁力と回転子の相対位置を説明する展開模式図、(b)は回転子がスキューを有する場合の永久磁石式回転電機が、負の方向に回転している際の固定子起磁力と回転子の相対位置を説明する展開模式図である。 (a)は実施の形態1に関する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態1に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態1に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。 (a)は実施の形態2に関する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態2に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態2に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。 (a)は実施の形態3に関する3段のスキューを有する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態3に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態3に関する回転電機の回転子のスキューしていない部位の横断面形状を示す略式図、(d)は実施の形態3に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。 実施の形態4に関する正の方向にスキューする部位と負の方向にスキューする部位が交互に軸方向に連なる回転電機の回転子の斜視図である。 (a)は実施の形態5に関する3段のスキューを有する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態5に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態5に関する回転電機の回転子のスキューしていない部位の横断面形状を示す略式図、(d)は実施の形態5に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。 実施の形態6に関する正の方向にスキューする部位と負の方向にスキューする部位が交互に軸方向に連なる回転電機の回転子の斜視図である。 (a)は実施の形態7に関する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。 (a)は実施の形態8に関する回転電機の回転子の斜視図、(b)は実施の形態に関する回転電機の回転子の正方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図、(c)は実施の形態に関する回転電機の回転子の負方向にスキューした部位の横断面形状を示す略式図である。
実施の形態1.
本発明に係る実施の形態1を図1〜6について説明する。図1〜5は本発明に関する基本事項を説明するための展開模式図および回転電機の回転子の斜視図である。図6は実施の形態1に関する回転電機の回転子の斜視図および回転子の各部位における横断面形状を示す略式図である。
永久磁石式回転電機の回転子が永久磁石を有して磁極を形成しており、またその永久磁石がスキューしている回転子において、永久磁石の中で減磁しやすい特定の箇所があることを、以下に説明する。スキューを有する回転子の減磁しやすい箇所を明らかにするために、まず、スキューを有しない回転子の減磁しやすい箇所を説明する。
図1および図2は回転している永久磁石式回転電機における固定子1の起磁力と回転子2の相対位置を説明する展開模式図である。図1および図2では、固定子1の通電位相について、回転子2の磁極間に固定子起磁力波形の基本波のピークが来る位相、すなわちq軸通電を表している。
ここで、永久磁石の回転方向位置を示す用語として、回転子2の回転方向側を回転方向進み側、回転子2の回転方向と逆側を回転方向遅れ側と呼ぶこととする。即ち、図1において、磁石の位置2aは回転方向進み側、位置2bは回転方向遅れ側である。
図1に示すように、回転子2の永久磁石PMが回転方向進み側2aでは固定子起磁力より引力を受け、回転方向遅れ側2bでは固定子起磁力より斥力を受けることにより、回転子2は回転方向に回転する力、即ちトルクを得ている。言い換えれば、回転子2の永久磁石は、回転方向進み側2aでは磁石磁束を強める方向の磁界を固定子から受け、また回転方向遅れ側2bでは磁石磁束を弱める方向の磁界を固定子1より受ける。
図2にその様子を示す。回転子2の永久磁石は、回転子2の回転方向遅れ側2bで磁石磁束を弱める方向の磁界を固定子1より受けるため、回転方向遅れ側2bが最も減磁しやすい。図2において、減磁しやすい箇所を符号Dで示す。
なお、以上はq軸通電時の考察であるが、回転子2の永久磁石が回転子2の回転方向遅れ側2bで減磁しやすいことは、弱め界磁時においても同様である。
図3に、弱め界磁通電にて回転している永久磁石式回転電機における固定子起磁力と回転子2の相対位置を説明する模式図を示す。永久磁石の磁束を弱める通電である弱め界磁通電では、より永久磁石が減磁しやすい。弱め界磁通電においては、固定子起磁力に対して回転子位置が遅れている。そのため、図3から分るように、固定子起磁力のピークが、磁石の極間Lから、磁石の極間Lに対し進み側の磁石の、遅れ側の部位にくることとなり、その結果、磁石の回転方向遅れ側はq軸通電時よりもさらに減磁しやすくなる。図3に減磁しやすい箇所を符号Dで示す。
これまでの説明により、永久磁石式回転電機のスキューを有しない回転子において、回転方向遅れ側が減磁しやすいことを述べた。次に、スキューを有する回転子での減磁しやすい箇所を説明する。
図4に2段のスキューを有する永久磁石式回転電機の回転子2を示す。図4に示す回転子2において、一方の軸端21を軸端A、他方の軸端22を軸端Bとして、軸端Aから軸端Bの方向を見たときの反時計回りの方向を、正の方向と呼ぶこととする。回転子2全体の中で、2段のスキューにより正の方向にずれている部位を回転子部2X、負の方向にずれている部位を回転子部2Yと呼ぶこととする。回転子2が正の方向に回転する際には、回転子部2Xが回転方向進み側の部位、回転子部2Yが回転方向遅れ側の部位となる。逆に回転子2が負の方向に回転する際には、回転子部2Xが回転方向遅れ側の部位、回転子部2Yが回転方向進み側の部位となる。
図5に回転子がスキューを有する場合の永久磁石式回転電機における固定子起磁力と回転子2の相対位置を説明する模式図を示す。通電はq軸通電である。図5(a)は正方向への回転時を示す。ここでは回転子部2Yが回転子部2Xに対して遅れている。スキューを有しない回転子にて説明したように、永久磁石は遅れ側の位置で減磁が起こりやすいが、2段スキューを行っている回転子では回転子部2Xよりも回転子部2Yの遅れ側がより減磁が起こりやすい。
また、図5(b)は負方向への回転時を示す。ここでは正方向の回転時とは進み側と遅れ側が逆となり、回転子部2Xが回転子部2Yに対して遅れている。図5(b)においては、回転子部2Xが遅れているため、回転子部2Xの遅れ側で減磁が起こりやすくなる。
正方向の回転での考察と負方向の回転での考察を併せて考えると、回転子全体としては、正方向にずれている部分である回転子部2Xの正方向の部分、及び負方向にずれている部分である回転子部2Yの負方向の部分において減磁が起こりやすい構造となっていることが分る。
従来技術におけるスキューを有する回転子においては、前記の示すようなスキューに伴う特に減磁が発生しやすい箇所を明らかにされていることはなく、減磁に対する耐力を向上するためには各磁石の両方の端部について減磁耐力を向上する処置が通常であった。具体的には、磁石両端部の厚みを厚くすることにより磁石のパーミアンス係数を両端部のみ局部的に増加させる、または両端部について局所的に保磁力の大きい磁石を用いるといった手法がとられていた。実際には、スキューを有する回転子においては減磁の起きやすいのは磁石の両端部ではなく片方の端部なので、これでは必要以上に磁石重量が増える、磁石部材が増える、また磁石の保磁力を向上させる範囲が広くなるということが行われていた。
図6は実施の形態1に関する永久磁石式回転電機の回転子2の図である。図6(a)に回転子2の斜視図、図6(b)と図6(c)にこの回転子2の各部位における断面の形状を示す。図6(a)に示すように、回転子2の各磁極を形成する磁石は軸方向に2段にスキューしている。
図のように一方の軸端21を軸端A、他方の軸端22を軸端Bとして、軸端Aから軸端Bを見て反時計まわりをこの回転子の正の方向と呼ぶときに、正のほうにスキューをしている部位を回転子部2A、負の方向にスキューしている部位を回転子部2Bと呼ぶこととする。
図6(b)に回転子部2A、図6(c)に回転子部2Bを示す。図6(a)(b)(c)中に磁極間の中心位置Cを示す。
正の方向にスキューをしている回転子部2Aは正の方向の端部Fの方が負の方向の端部よりも磁石厚が大きくなっており、負の方向にスキューしている回転子部2Bは負の方向の端部Fの方が正の方向の端部よりも磁石厚が大きくなっている。磁石の厚みを増やした個所は固定子1と回転子2の空隙長が短くもなるため、磁石のパーミアンス係数が増加して減磁耐力が向上する。これまでで明らかにした、減磁が起こりやすい部位である、正の方向にスキューしている回転子部2Aの正の方向の部位および負の方向にスキューしている回転子部2Bの負の方向の部位Fについて磁石の厚みを厚くして減磁耐力強化部分を構成することにより、回転子2はスキュー効果を有しながら、全体として減磁耐力を向上させることができる。
また、磁石の両端部共に厚くするよりも、磁石の重量を低減することができ、安価な回転子を得ることができる。さらに、各磁石について端部の厚みを厚くした部位は、片方の端部のみであるため、各磁石、および回転子部2A、回転子部2Bのそれぞれ単体では正逆回転に対して非対称な構造となっているが、回転子部2Aと回転子部2Bが互いに軸対称な構造となっていることから、回転子全体としては正逆回転に対して対称な構造となっている。このため、回転電機を正逆の両方向に駆動する際には、制御性に優れる。
なお、図6は回転子の磁極数が8極の場合を示しているが、磁極数は8極に限ったものではなく、いずれの磁極数でももちろん良い。
この実施の形態1では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができる。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子2を具備する回転電機であって、
回転子2は、回転電機の片側の軸端21をA、他方の軸端22をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、その回転子2の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、
回転子2の軸方向の一部を構成する回転子部2Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部2Aと異なる軸方向位置で回転子2の軸方向の一部を構成する回転子部2Bについてその各磁極位置が負の方向にずれていることで回転子2の各磁極全体を形成しており、
その回転子2の正の方向にずれている部分を構成する回転子部2Aの永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について正の部分の端部Fが負の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成し、
その回転子2の負の方向にずれている部分を構成する回転子部2Bの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Fが正の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ磁石の厚みを大きくすることにより、磁石の重量を小さく、安価な回転子、及び回転電機を得る。
実施の形態2.
本発明に係る実施の形態2を図7について説明する。図7は実施の形態2に関する永久磁石式回転電機の回転子の構成説明図である。図7(a)に回転子3の斜視図、図7(b)と図7(c)にこの回転子の各部位における横断面形状を示す。
図7(a)に示すように、回転子3の各磁極を形成する磁石は軸方向に2段にスキューしている。図のように一方の軸端31、他方の軸端32として、軸端31から軸端32を見て反時計まわりをこの回転子3の正の方向と呼ぶときに、正のほうにスキューをしている部位を回転子部3A、負の方向にスキューしている部位を回転子部3Bと呼ぶこととする。
図7(b)に回転子部3Aの横断面形状を、図7(c)に回転子部3Bの横断面形状を示す。また、図7(a)(b)(c)中に磁極間の中心位置Cを示す。
正の方向にスキューをしている回転子部3Aは正の方向の端部の方が負の方向の端部よりも磁石の保磁力を大きくしてあり、負の方向にスキューしている回転子部3Bは負の方向の端部の方が正の方向の端部よりも磁石の保磁力を大きくしてある。図中で保磁力を大きくした部位を網掛け表示し符号Gで示す。
なお、磁石の端部の保磁力を大きくする手段としては、単一の磁石の中で端部のみ保力を大きくした磁石を用いてもよいし、保磁力の異なる複数の部材を用い、保磁力を大きくする側の端部に保磁力の大きい磁石を配置してもよい。減磁の起こりやすい部位に局所的に保磁力を大きくした磁石材を用いることにより、両端部や磁石全体の保磁力を大きくするなど、必要以上に保磁力を大きくした磁石を用いる必要がなく、安価な回転子を得られる。また、保磁力を大きくすることにより、一般に磁石の残留磁石密度は小さくなるため、必要以上に保磁力を大きくしないことは、磁石の磁束を高める効果もある。
この実施の形態2では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができる。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子3を具備する回転電機であって、
回転子3は、回転電機の片側の軸端31をA、他方の軸端32をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、その回転子3の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、
回転子3の軸方向の一部を構成する回転子部3Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部3Aと異なる軸方向位置で回転子3の軸方向の一部を構成する回転子部3Bについてその各磁極位置が負の方向にずれていることで回転子3の各磁極全体を形成しており、
その回転子3の正の方向にずれている部分を構成する回転子部Aの永久磁石PMは、
その磁石PMの周方向について正の部分の端部Gが負の部分の端部に対して保磁力を大きくして減磁耐力強化部分を構成しており、
その回転子の負の方向にずれている部分を構成する回転子部Bの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Gが正の部分の端部に対して保磁力を大きくして減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ保磁力を大きくすることにより、必要以上に磁石の保磁力を大きくしていない、安価な回転子、及び回転電機を得る。
実施の形態3.
本発明に係る実施の形態3を図8について説明する。図8は実施の形態3に関する永久磁石式回転電機の回転子に関する斜視図および回転子の各部位における横断面形状を示す略式図である。
上述の実施の形態1においては、永久磁石式回転電機の回転子が軸方向に回転子の部位が2つ連なりスキューを有している場合を示したが、3段以上の部位が連なっていても本発明は適用できる。これまでと同様に考察することにより、回転子のスキューしている部位の数に関わらず、軸方向に各部位を見たときの、回転子全体での磁極位置に対して正の方向にスキューしている部位の磁石の正の方向の箇所、また負の方向にスキューしている部位の磁石の負の方向の箇所が減磁の起こりやすい箇所となる。
図8に実施の形態3に係る3段のスキューを有する回転子を示す。図8(a)に回転子4の斜視図、図8(b)(c)(d)にこの回転子4の各部位、回転子部4A、回転子部4B、回転子部4Cにおける断面形状を示す。回転子部4Aは正の方向にスキューしており、回転子部4Bは負の方向にスキューしており、回転子部4Cはその各磁極が回転子全体の磁極位置と同一になっている。
また、回転子部4Aの正の方向へのスキュー角度と回転子部4Bの負の方向へのスキュー角度は同一となっている。この回転子4での最も減磁の起きやすい箇所は、回転子部4Aの正の方向の箇所F、また、回転子部4Bの負の方向の箇所Fとなる。減磁の起きやすい回転子部4Aの正の方向の箇所F、また、回転子部4Bの負の方向の箇所Fについて磁石の厚みを厚くすることにより、実施の形態1にて説明した回転子2と同様の効果を得られ、さらにスキューの段数が多いことから、よりコギングトルクやトルクリップルといったトルクの脈動が抑えられた回転子を得ることができる。
以上の説明では、3段のスキューを有する回転子について述べたが、4段以上のスキューを有していても同様に本発明を適用できる。すなわち、軸方向に各部位を見たときの、正の方向にスキューしている部位の磁石の正の方向の箇所、また負の方向にスキューしている部位の磁石の負の方向の箇所が減磁の起こりやすい箇所であるため、該当箇所について、磁石の厚みを厚くすることにより、回転子はスキュー効果を有しながら、減磁耐力を向上させることができる。
この実施の形態3では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができる。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子4を具備する回転電機であって、
回転子4を3段以上のスキューを有する回転子部4A,4B,4C〜で構成するものであり、
回転子4は、回転電機の片側の軸端41をA、他方の軸端42をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、
その回転子4の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、
回転子4の軸方向の一部を構成する回転子部4Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部4Aと異なる軸方向位置で回転子4の軸方向の一部を構成する回転子部4Bについてその各磁極位置が負の方向にずれており、しかも、
回転子部4Aおよび回転子部4Bと異なる軸方向位置で回転子4の軸方向の一部を構成する回転子部4Cについてその各磁極位置が各磁極中心Cと一致し、かつ、回転子部4Cが回転子部4Aと回転子部4Bとの間に配設されていることで回転子4の各磁極全体を形成しており、
その回転子4の正の方向にずれている部分を構成する回転子部4Aの永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について正の部分の端部Fが負の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成し、
その回転子4の負の方向にずれている部分を構成する回転子部4Bの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Fが正の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ磁石の厚みを大きくすることにより、磁石の重量を小さく、安価な回転子、及び回転電機を得る。
(4)より大きなスキューの効果を得られる。
実施の形態4.
本発明に係る実施の形態4を図9について説明する。図9は実施の形態4に関する永久磁石式回転電機の回転子に関する斜視図である。
図9に実施の形態4に係る回転子全体での磁極位置に対して正の方向にスキューしている部位を構成する回転子部5Aと負の方向にスキューしている部位を構成する回転子部5Bとが交互に軸方向に連なった回転子5を示す。図9に示すように、正の方向にスキューしている部位を構成する回転子部5Aの正の方向の箇所F、また負の方向にスキューしている部位を構成する回転子部5Bの負の方向の箇所Fの磁石の厚みを厚くすることにより、実施の形態1にて説明した回転子2と同様の効果を得られ、さらに軸方向にも対称な構造であることからスラスト力が発生することを防ぎ、ベアリングの寿命を長くすることができるという効果もある。
この実施の形態4では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができるものである。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子5を具備する回転電機であって、
回転子5は、回転電機の片側の軸端51をA、他方の軸端52をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、
その回転子5の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、
回転子5の軸方向の一部を構成する回転子部5Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部5Aと異なる軸方向位置で回転子の軸方向の一部を構成する回転子部5Bについてその各磁極位置が負の方向にずれており、しかも、
回転子部5Aと回転子部5Bとは異なる軸方向位置でそれぞれ複数設けられるともに、複数設けられた回転子部5Aの間に複数設けられた回転子部5Bの少なくとも一部すなわち全部または一部を配設することで回転子5の各磁極全体を形成しており、
その回転子5の正の方向にずれている部分の永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について正の部分の端部Fが負の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成し、
その回転子の負の方向にずれている部分の前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Fが正の部分の端部に対して厚みが大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ磁石の厚みを大きくすることにより、磁石の重量を小さく、安価な回転子、及び回転電機を得る。
(4)より大きなスキューの効果を得られ、また、スラスト力を低減させることができる。
実施の形態5.
本発明に係る実施の形態5を図10について説明する。図10に実施の形態5に係る3段のスキューを有する回転子6を示す。図10(a)に回転子6の斜視図、図10(b)(c)(d)にこの回転子6の各部位、回転子部6A、回転子部6B、回転子部6Cにおける断面形状を示す。回転子部6Aは回転子全体での磁極位置に対して正の方向にスキューしており、回転子部6Bは負の方向にスキューしており、回転子部6Cはその各磁極が回転子全体の磁極位置と同一になっている。また、回転子部6Aの正の方向へのスキュー角度と回転子部6Bの負の方向へのスキュー角度は同一となっている。
この回転子6での最も減磁の起きやすい箇所は、回転子部6Aの正の方向の箇所G、また、回転子部6Bの負の方向の箇所Gとなる。減磁の起きやすい回転子部6Aの正の方向の箇所G、また、回転子部6Bの負の方向の箇所Gについて保磁力を大きくし減磁耐力強化部分を構成することにより、実施の形態2にて説明した回転子3と同様の効果を得られ、さらにスキューの段数が多いことから、よりコギングトルクやトルクリップルといったトルクの脈動が抑えられた回転子を得ることができる。
以上の説明では、3段のスキューを有する回転子について述べたが、4段以上のスキューを有していても同様である。すなわち、軸方向に各部位を見たときの、正の方向にスキューしている部位の磁石の正の方向の箇所、また負の方向にスキューしている部位の磁石の負の方向の箇所が減磁の起こりやすい箇所であるため、該当箇所について、保磁力を大きくすることにより、回転子はスキュー効果を有しながら、減磁耐力を向上させることができる。
この実施の形態5では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができるものである。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子6を具備する回転電機であって、
回転子6を3段以上のスキューを有する回転子部6A,6B,6C〜で構成するものであり、
回転子6は、回転電機の片側の軸端61をA、他方の軸端62をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、
その回転子6の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、
回転子6の軸方向の一部を構成する回転子部Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部6Aと異なる軸方向位置で回転子6の軸方向の一部を構成する回転子部6Bについてその各磁極位置が負の方向にずれており、しかも、
回転子部6Aおよび回転子部6Bと異なる軸方向位置で回転子6の軸方向の一部を構成する回転子部Cについてその各磁極位置が各磁極中心Cと一致し、かつ、回転子部Cが回転子部6Aと回転子部6Bとの間に配設されていることで回転子6の各磁極全体を形成しており、
その回転子6の正の方向にずれている部分を構成する回転子部6Aの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について正の部分の端部Gが負の部分の端部に対して保磁力が大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成し、
その回転子の負の方向にずれている部分を構成する回転子部6Bの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Gが正の部分の端部に対して保磁力が大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ磁石の保磁力を大きくすることにより、磁石の重量を小さく、安価な回転子、及び回転電機を得る。
(4)より大きなスキューの効果を得られる。
実施の形態6.
本発明に係る実施の形態6を図11について説明する。図11に実施の形態6に係る回転子全体での磁極位置に対して正の方向にスキューしている部位を構成する回転子部7Aと負の方向にスキューしている部位を構成する回転子部7Bとが交互に軸方向に連なった回転子7を示す。
図11に示すように、正の方向にスキューしている部位を構成する回転子部7Aの磁極を形成する永久磁石PMの正の方向の箇所、また負の方向にスキューしている部位を構成する回転子部7Bの磁極を形成する永久磁石PMの負の方向の箇所の磁石の保磁力を大きくし(保磁力の大きな箇所を符号Gで示す)、減磁耐力強化部分を構成することにより、実施の形態2にて説明した回転子3と同様の効果を得られ、さらに軸方向にも対称な構造であることからスラスト力が発生することを防ぎ、ベアリングの寿命を長くすることができる。
この実施の形態6では、次の構成を具備し、下記の効果を奏することができるものである。
(構成)
固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石PMを有する回転子7を具備する回転電機であって、
回転子7は、回転電機の片側の軸端71をA、他方の軸端72をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、その回転子7の軸方向全体を平均した各磁極中心Cに対して、回転子7の軸方向の一部を構成する回転子部7Aについてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、
回転子部7Aと異なる軸方向位置で回転子7の軸方向の一部を構成する回転子部7Bについてその各磁極位置が負の方向にずれており、しかも、
回転子部7Aと回転子部7Bとは異なる軸方向位置でそれぞれ複数設けられるとともに、複数設けられた回転子部7A,7Aの間に複数設けられた回転子部7B,7Bのうち少なくとも一部すなわち全部または一部を配設することで回転子7の各磁極全体を形成しており、
その回転子7の正の方向にずれている部分を構成する回転子部7Aの永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について正の部分の端部Gが負の部分の端部に対して保磁力が大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成し、
その回転子7の負の方向にずれている部分を構成する回転子部7Bの前記磁極を形成する永久磁石PMは、その磁石PMの周方向について負の部分の端部Gが正の部分の端部に対して保磁力が大きくなっていて減磁耐力強化部分を構成していることを特徴とする、回転電機。
(効果)
(1)スキュー効果を持ったまま減磁の起こりにくい回転子、及び回転電機を得る。
(2)正逆回転に対して対称な回転子、及び回転電機を得る。
(3)減磁の起こりやすい箇所についてのみ磁石の保磁力を大きくすることにより、磁石の重量を小さく、安価な回転子、及び回転電機を得る。
(4)より大きなスキューの効果を得られ、また、スラスト力を低減させることができる。
実施の形態7.
本発明に係る実施の形態7を図12について説明する。
図12は埋込磁石型回転電機の回転子を示すもので、回転子2は、それぞれ回転子部2A,2Bを構成する回転子鉄心に磁極を形成する永久磁石PMが埋め込まれている。
すなわち、図に示すように、回転子部2A,2Bを構成する回転子鉄心の外周面より内側に複数の孔(図では8個)が周方向に間隔をおいて形成され、それぞれの孔に永久磁石PMが挿入されている。
この場合にも、実施の形態1と同様に、正の方向にスキューをしている回転子部2Aは正の方向の端部Fの方が負の方向の端部よりも磁石厚が大きくなっており、負の方向にスキューしている回転子部2Bは負の方向の端部Fの方が正の方向の端部よりも磁石厚が大きくなっている。
実施の形態1では、図6において表面磁石型回転電機について説明したが、実施の形態1にて示した効果は、表面磁石型回転電機に限って発揮されるわけではなく、埋込磁石型回転電機においても同様に発揮される。
また、永久磁石を回転子鉄心に埋め込むことにより、さらに減磁耐力が向上する。これは、永久磁石の減磁の原因となる固定子起磁力による磁束の一部が、永久磁石外径側の回転子鉄心を通るために、永久磁石への影響が低減するためである。
以上から回転子を埋込磁石式とすることにより、さらに減磁耐力の高い回転電機を得ることができる。
実施の形態8.
本発明に係る実施の形態8を図13について説明する。
図13は埋込磁石型回転電機の回転子を示すもので、回転子2は、それぞれ回転子部2A,2Bを構成する回転子鉄心に磁極を形成する永久磁石PMが埋め込まれている。
すなわち、図に示すように、回転子部2A,2Bを構成する回転子鉄心の外周面より内側に複数の孔(図では8個)が周方向に間隔をおいて形成され、それぞれの孔に永久磁石PMが挿入されている。
この場合にも、実施の形態2と同様に、正の方向にスキューをしている回転子部3Aは正の方向の端部の方が負の方向の端部よりも磁石の保磁力を大きくしてあり、負の方向にスキューしている回転子部3Bは負の方向の端部の方が正の方向の端部よりも磁石の保磁力を大きくしてある。図中で保磁力を大きくした部位を網掛け表示し符号Gで示す。
実施の形態2では、図7において表面磁石型回転電機について説明したが、実施の形態2にて示した効果は、表面磁石型回転電機に限って発揮されるわけではなく、埋込磁石型回転電機においても同様に発揮される。
また、実施の形態7にて述べたように、永久磁石を回転子鉄心に埋め込むことにより、さらに減磁耐力が向上する。
以上説明してきたように、本発明による永久磁石式回転電機は、固定子鉄心および巻線を有する固定子、ならびに、円筒状の回転子本体の外周面において周方向に分布する複数の磁極を形成する永久磁石を有する回転子を具備する回転電機であって、回転子は、回転電機の片側の軸端をA、他方の軸端をBとしてAからBの方向を見た時の反時計回り方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、その回転子の軸方向全体を平均した各磁極中心に対して、回転子の軸方向の一部についてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、回転子の軸方向の一部についてその各磁極位置が負の方向にずれていることで回転子の各磁極全体を形成しており、その回転子の正の方向にずれている部分の永久磁石は、各磁極の周方向について正の部分の端部が負の部分の端部に対して厚みを大きくするか保磁力を大きくすることにより減磁耐力強化部分を構成しており、その回転子の負の方向にずれている部分の永久磁石は、各磁極の周方向について負の部分の端部が正の部分の端部に対して厚みを大きくするか保磁力を大きくすることにより減磁耐力強化部分を構成しているので、次のような効果が得られる。
回転子にスキューを有し、回転子の各部分や磁石単極については正逆回転に対して非対称ながら回転子全体としては正逆回転に対して対称であり、回転子の磁石重量が小さい、もしくは低保磁力材料の磁石でありながら全体として減磁耐力が大きい永久磁石式回転電機を得ることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 固定子、2 回転子、2a 回転方向進み側、2b 回転方向遅れ側、
21 軸端A、22 軸端B、2X,2Y 回転子部、
2A,2B 回転子部、3 回転子、31 軸端A、32 軸端B、
3A,3B 回転子部:4 回転子、41 軸端A、42 軸端B、
4A,4B,4C 回転子部、5 回転子、51 軸端A、52 軸端B、
6 回転子、61 軸端A、62 軸端B、6A,6B,6C 回転子部、
7 回転子、71 軸端A、72 軸端B、7A,7B回転子部、
PM 永久磁石、C 回転子全体での磁極間中心、D 減磁しやすい箇所、
G 保磁力の大きい箇所。

Claims (6)

  1. 永久磁石により複数の磁極が形成される回転子を備えた回転電機において、前記回転子の所定回転方向を磁極位置を示す機械角度の正の方向とした際に、前記回転子の軸方向全体を平均した各磁極中心に対して、回転子の軸方向の一部を構成する第1の回転子部についてその各磁極位置が正の方向にずれており、また、前記第1の回転子部と異なる軸方向位置で前記回転子の軸方向の一部を構成する第2の回転子部についてその各磁極位置が負の方向にずれていることで回転子の各磁極全体を形成しており、前記磁極が前記回転子の正の方向にずれている前記第1の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石は、その磁石の周方向について正の部分の端部が負の部分の端部よりも減磁耐力の強い減磁耐力強化部分として構成され、前記磁極が前記回転子の負の方向にずれている前記第2の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石はその磁石の周方向について負の部分の端部が正の部分の端部よりも減磁耐力の強い減磁耐力強化部分として構成されていることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 前記磁極が前記回転子の正の方向にずれている前記第1の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石は、その磁石の周方向について正の部分の端部が負の部分の端部に対して厚みが大きくなっており、前記磁極が前記回転子の負の方向にずれている前記第2の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石はその磁石の周方向について負の部分の端部が正の部分の端部に対して厚みが大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機。
  3. 前記磁極が前記回転子の正の方向にずれている前記第1の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石は、その磁石の周方向について正の部分の端部が負の部分の端部に対して保磁力を大きくされており、前記磁極が前記回転子の負の方向にずれている前記第2の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石はその磁石の周方向について負の部分の端部が正の部分の端部に対して保磁力を大きくされていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機。
  4. 前記第1の回転子部および前記第2の回転子部と異なる軸方向位置で前記回転子の軸方向の一部を構成する第3の回転子部を、その各磁極位置が前記各磁極中心と一致するものとし、前記第3の回転子部を前記第1の回転子部と前記第2の回転子部との間に配設したことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の永久磁石式回転電機。
  5. 前記第1の回転子部と前記第2の回転子部とを異なる軸方向位置でそれぞれ複数設けるとともに、複数設けられた前記第1の回転子部の間に複数設けられた前記第2の回転子部の少なくとも一部を配設したことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の永久磁石式回転電機。
  6. 前記回転子において、前記第1の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石及び前記第2の回転子部の前記磁極を形成する永久磁石が、前記第1の回転子部及び前記第2の回転子部を構成する回転子鉄心にそれぞれ埋め込まれていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の永久磁石式回転電機。
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