JP5379566B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータに形成される各磁極部の極性を同極とするとともに、これら各磁極部間に該各磁極部の磁束が径方向に通過する鉄心部を設けたブラシレスモータに関するものである。
従来、永久磁石により形成される磁極がロータ側に設けられるブラシレスモータにおいて、そのモータトルクを向上させる方法としては、その磁極数を増加させる、或いは強力な永久磁石を用いて各磁極を形成する等が挙げられる。
しかしながら、ネオジウム磁石等といった強力な永久磁石は高価であり、また、その磁石厚みの薄型化にも限界がある。そのため、こうした強力な永久磁石を用いて多極モータ(特許文献1に示されるような10極12スロットのモータ)を製造しようとすれば、その製造コストの上昇は避けられない。
そこで、永久磁石によりロータに形成される各磁極部の極性を同極とするとともに、これら各磁極部間に該各磁極部の磁束が径方向に通過する鉄心部を設けた所謂コンクシエントポール型のロータを備えたブラシレスモータが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2のブラシレスモータは、特許文献2の図5に示されるようにロータコアの軸方向に貫通する磁石収容孔が周方向に複数形成され、その各磁石収容孔にそれぞれ永久磁石が配設された所謂埋め込み磁石型のロータを備えて構成されている。そして、この磁石収容孔(磁極部)の周方向両側には対称形状の空隙が形成されており、この空隙が磁気抵抗となることで鉄心部が磁極部と磁気的に区画され、永久磁石等の磁束が鉄心部を流れるようになっている。そのため、鉄心部に擬似的な磁極が形成されるようになっており、極性の異なる永久磁石を周方向に配置した通常のモータと比較して永久磁石の使用量を半分にして製造コストの上昇を抑えることが可能となっている。
特開2008−141803号公報 特開平10−150755号公報
ところで、上記のようなブラシレスモータにおいては、ロータ回転時、ロータには、その径方向外側に設けられたステータの形成する磁界が作用するため、上記のように擬似的な磁極を構成する各鉄心部において、その径方向に通過する磁束が強められる部分と弱められる部分とが発生することとなる。そのため、ロータを両方向に回転させる場合には磁極部の周方向両側に同一形状の空隙を形成することが望ましいが、例えば一方向のみの回転に特化させる場合には空隙の形状に関して改善の余地がある。これは、空隙によって鉄心部と磁極部とを磁気的に区画しているため、空隙の大きさなど、その形状によって鉄心部を通る磁束量が左右されることにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、一方向にロータを回転させるモータにおけるモータ出力を向上させることができるブラシレスモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のティースに巻線を巻回してなるステータと、前記各ティースに対向する複数の磁極部を有して回転自在に前記ステータの内側に設けられたロータとを備え、前記ロータには、永久磁石により形成された同極性を有する前記各磁極部が周方向に等間隔で設けられるとともに、前記各磁極部間には、該各磁極部の両端に磁気抵抗となる空隙を形成することにより前記各磁極部の磁束が径方向に通過する鉄心部が形成されたブラシレスモータであって、前記ロータは回転方向が一方向に規定されるとともに、前記永久磁石及び前記磁極部はそれらの個数が奇数となるように構成され、前記各磁極部の両端に設けられた各空隙のうち、前記ロータの回転方向側の第1の空隙の周方向幅を反回転方向側の第2の空隙の周方向幅よりも大きく設定し、前記鉄心部は、該鉄心部と隣接する前記磁極部の周方向中心及びロータ中心を通る2つの直線がなす範囲における周方向中心線よりも前記鉄心部の周方向中心が回転方向側にずれるように構成され、前記ロータには前記磁極部及び前記鉄心部がそれぞれ5つ形成されるものであり、前記ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第1の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第1の挟み角を22.5°よりも大とし、前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第2の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第2の挟み角を30°よりも小としたこことをその要旨とする。
この発明では、ロータは回転方向が一方向に規定されるとともに、永久磁石及び磁極部はそれらの個数が奇数となるように構成される。そして、各磁極部の両端に設けられた各空隙のうち、ロータの回転方向側の第1の空隙の周方向幅が反回転方向側の第2の空隙の周方向幅よりも大きく設定される。更に、鉄心部は、この鉄心部と隣接する磁極部の周方向中心及びロータ中心を通る2つの直線がなす範囲における周方向中心線よりも鉄心部の周方向中心が回転方向側にずれるように構成される。このような構成とすることで、鉄心部が複数のティースと径方向に対向する位置において、鉄心部が回転方向側のティースと好適に対向することとなる。そのため、永久磁石における径方向内側から発生される磁束が鉄心部を通過して回転方向側のティースに積極的に流れやすくなる。そのため、磁化された回転方向側のティースによって鉄心部が吸着され易くなり、より大きなモータ出力(トルク)を得ることができる。
この発明では、ロータには磁極部及び鉄心部がそれぞれ5つ形成される。そして、ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線とロータ中心及び第1の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第1の挟み角を22.5°よりも大きく、ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線とロータ中心及び第2の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第2の挟み角を30°よりも小さくなるよう設定した。このような構成とすることで各磁極部と各鉄心部との位置関係を良好とすることでき、モータ出力の向上を図ることが可能となる(図4及び図5参照)。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のブラシレスモータにおいて、前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第1の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第3の挟み角を9〜14°とし、前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第2の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第4の挟み角を10〜16°とした場合に、前記第1の挟み角を27〜33°とし、前記第2の挟み角を21.5〜27°としたことをその要旨とする。
この発明では、ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線とロータ中心及び第1の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第3の挟み角を9〜14°と設定される。また、ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線とロータ中心及び第2の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第4の挟み角を10〜16°と設定される。このような場合において、第1の挟み角が27〜33°とされ、第2の挟み角が21.5〜27°と設定される。このような構成とすることで、各磁極部と各鉄心部との位置関係を最適化することができる(図4〜図7参照)。このためモータ出力をより向上させることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のブラシレスモータにおいて、前記永久磁石は、前記ロータを構成するロータコアの軸方向に貫通するように形成された磁石収容孔に埋め込み配置されたことをその要旨とする。
このように、磁石収容孔に永久磁石を埋め込み配置した所謂磁石埋込型のロータを備えたモータにおいても請求項1又は2に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
従って、上記記載の発明によれば、一方向にロータを回転させるモータにおけるモータ出力を向上させることができるブラシレスモータを提供することができる。
本実施形態のブラシレスモータの概略構成図。 ロータに形成された磁極部の両端に形成された空隙の配置について説明するための説明図。 ロータに形成された磁極部の両端に形成された空隙の配置について説明するための説明図。 第1の空隙の周方向幅を規定する第1の挟み角とモータトルクとの関係を示すグラフ。 第2の空隙の周方向幅を規定する第2の挟み角とモータトルクとの関係を示すグラフ。 第3の挟み角とモータトルクとの関係を示すグラフ。 第4の挟み角とモータトルクとの関係を示すグラフ。 別例の永久磁石が埋設されたロータコアの平面図。 別例の永久磁石が埋設されたロータコアの平面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のブラシレスモータの概略構成を示す。本実施形態のブラシレスモータ1は、円環部2から径方向内側に向って延設された複数のティース3に巻線4を巻回してなるステータ5と、ステータ5の径方向内側において回転可能に設けられたロータ6とを備えて構成されている。
ステータ5は、図示しないモータハウジング内に収容されるとともに、12本のティース3と、この各ティース3のそれぞれに巻回してなる巻線4とで構成されている。巻線4は、U・V・W相の三相で構成され、時計回りにW相(正巻き)、バーW相(逆巻き)、バーV相、V相、U相、バーU相、バーW相、W相、V相、バーV相、バーU相、U相というように同相毎で正巻きと逆巻きとが隣同士で並ぶようにして三相が順に構成されている。そして、これら各ティース3に巻回された巻線4には三相(U・V・W相)の交流が通電されるようになっている。
一方、本実施形態のロータ6は、回転軸7に円柱状のロータコア8を固定してなる。ロータ6は、その回転軸7が図示しない軸受に軸支されることにより、各ティース3に囲まれる態様で、ステータ5の径方向内側において回転自在に支承されている。そして、ロータ6の周縁部には、同ロータ6を包囲する上記ステータ5側の各ティース3と対向する複数(本実施形態では計5つ)の磁極部10が形成されている。
詳述すると、図1〜図3に示すように、本実施形態では、各磁極部10は、ロータコア8の周縁部に平板状の永久磁石11を埋設することにより形成される。即ち、本実施形態のブラシレスモータ1は、永久磁石埋め込み型のロータを有する所謂IPMモータとして構成されている。具体的には、ロータコア8の周縁部には、その軸線方向に貫通形成された磁石収容孔13が周方向に略等間隔(略72°間隔)で設けられている。そして、各磁極部10は、これら各磁石収容孔13に、ロータコア8の径方向と直交する態様で各永久磁石11を収容・固定することにより形成されている。
ここで、本実施形態では、各永久磁石11は、各永久磁石11内において、その径方向外側の磁極面が同極(本実施形態ではS極)となるように配置されている。これにより、本実施形態のロータ6には、同極性(S極)を有する5つの磁極部10が、その周方向に沿って略等間隔(略72°間隔)で形成されている。尚、上述のことから分かるようにティース3の数及び永久磁石11の数は、互いに非倍数となるとともに、ティース3の数は磁極数よりも多くなるように構成されている。
また、各磁極部10の周方向両端には、非対称形状の空隙14a,14bが形成されている。そして、これらの各空隙14a,14bが磁気抵抗となることで、各磁極部10間には、その周方向において各磁極部10とは磁気的に区画された鉄心部16が形成されている。
即ち、各磁極部10の磁束は、その周方向両端に形成された各空隙14a,14bを迂回するようにロータコア8の内部を経由して各鉄心部16に流入する。そして、その磁束が径方向外側に向かって各鉄心部16を通過することにより、これら各鉄心部16に、隣接する磁極部10とは極性の異なる擬似的な磁極(本実施形態では径方向外側がN極の磁極)が形成されるようになっている。つまり、本実施形態のロータ6は、所謂コンクシエントポール型のロータとして構成されている。このため、径方向外側の極性を周方向において交互となるように永久磁石を配置したモータと比較して、永久磁石11の使用量を半分に削減することができる。
また、本実施形態のブラシレスモータ1は、その回転方向が一方向(図1において反時計回り方向)に規定され、その方向に最適化した構成となっている。そして、図2に示すように、各磁極部10の周方向両端に設けられた各空隙14a,14bについては、そのロータ6の回転方向側に形成された第1の空隙14aの周方向幅W1の方が、ロータ6の反回転方向側に形成された第2の空隙14bの周方向幅W2よりも大きくなるように形成されている。
具体的には、図3に示すように、ロータ中心O及び磁極部10の中心位置(周方向中心)を通る直線CLとロータ中心O及び第1の空隙14aの回転方向側の端部P1を通る直線M1とがなす角度を第1の挟み角θ1と定義する。同様に、ロータ中心O及び各磁極部10の中心位置を通る直線CLとロータ中心O及び第2の空隙14bの反回転方向側の端部P2を通る直線M2とがなす角度を第2の挟み角θ2と定義する。そして、本実施形態のロータ6では、これら第1の挟み角θ1と第2の挟み角θ2とを比較した場合、第1の挟み角θ1の方が第2の挟み角θ2よりも大なるように設定されている。
つまり、各磁極部10を形成する平板状の永久磁石11は、ロータコア8の周方向においてそれぞれ等間隔に配置されていることから、上記直線CLとロータ中心O及び各空隙14a,14bの磁極部10中心側の周方向端部P3,P4を通る直線M3,M4がなす角度(挟み角θ3,θ4)は全て等しい値となる。従って、上記のように第1の挟み角θ1を第2の挟み角θ2よりも大とすることで、各磁極部10の周方向両端に設けられた各空隙14a,14bのうち、回転方向側に形成された第1の空隙14aの周方向幅W1の方が、反回転方向側に形成された第2の空隙14bの周方向幅W2よりも大となる(図2参照)。
尚、図2に示すように、本実施形態では、第1の空隙14aと磁石収容孔13との間には、両者を区画するブリッジ部17が形成されている。そして、これにより、第1の空隙14aをロータコア8の外周面18に開口させることによる強度の低下を抑える構成となっている。
次に、各磁極部の周方向両端にそれぞれ設けられた第1及び第2の空隙14a,14bの周方向幅W1,W2と、各磁極部10の周方向中心位置(直線CL)からの周方向幅W3,W4と、を規定する各挟み角(θ1,θ2,θ3,θ4)の最適設計について考察する。
図6は、各磁極部10の周方向中心位置(直線CL)から第1の空隙14aの反回転方向側の周方向端部P3までの周方向幅W3を規定する第3の挟み角θ3(図3参照)とモータトルク(モータ出力)との関係を示すグラフである。また、図7は、各磁極部10の周方向中心位置(直線CL)から第2の空隙14bの回転方向側の周方向端部P4までの周方向幅W4を規定する第4の挟み角θ4とモータトルクとの関係を示すグラフである。本実施形態のブラシレスモータ1が、各磁極部10間に鉄心部16を形成することで実質的に10極12スロットのブラシレスモータと同等な構成を確保していることを考慮すれば、上記挟み角θ3,θ4は、略18°程度が上限であると想定される。
そして、図6によれば、モータ出力は、第3の挟み角θ3が約11.5°程度である場合に最大化(100%)し、その角度11.5°を中心として離れる程その出力が減少していくような軌跡を描いていることが分かる。また、図6において挟み角θ3が約9〜約14°の範囲にある場合に99%以上の出力を確保することが可能となっている。従って、各磁極部10は、その挟み角θ3が約9〜約14°の範囲となるように設定することが望ましい。
また、図7によれば、モータ出力は、第4の挟み角θ4が約13°程度である場合に最大化(100%)し、その角度13°を中心として離れる程その出力が減少していくような軌跡を描いていることが分かる。また、図7において第4の挟み角θ4が約10〜約16°の範囲にある場合に99%以上の出力を確保することが可能となっている。従って、各磁極部10は、その挟み角θ4が約10〜約16°の範囲となるように設定することが望ましい。
また、図4は、各磁極部10の回転方向に形成される第1の空隙14aの周方向幅W1(図2参照)を規定する上記第1の挟み角θ1(図3参照)とモータトルクとの関係を示すグラフであり、図5は、各磁極部10の反回転方向に形成される第2の空隙14bの周方向幅W2(図2参照)を規定する上記第2の挟み角θ2(図3参照)とモータトルクとの関係を示すグラフである。
図4によれば、モータ出力は、上記第1の挟み角θ1が22.5°以上であれば概ね96%以上を確保でき、約30°程度である場合に最大化(100%)し、その角度30°を中心として離れる程その出力が減少していくような軌跡を描いていることがわかる。また、図4において1の挟み角θ1が27°〜33°の範囲にある場合に、99%以上の出力を確保することが可能となっている。従って、第1の空隙14aは、この第1の挟み角θ1が27°〜33°の範囲となるように設定することが望ましい。
同様に、図5によれば、モータ出力は、第2の挟み角θ2が30°以下であれば概ね96%以上を確保でき、約24°程度である場合に最大化(100%)し、その角度24°を中心として離れる程その出力が減少していくような軌跡を描いていることがわかる。また、図5において第2の挟み角θ2が21.5°〜27°の範囲にある場合に、99%以上の出力を確保することが可能となっている。従って、第2の空隙14bは、この第2の挟み角θ2が21.5°〜27°の範囲となるように設定することが望ましい。
以上の考察を踏まえ、本実施形態では、各磁極部10の中心から回転方向側の周方向幅W3を規定する上記第3の挟み角θ3は11.5°、各磁極部10の中心から反回転方向側の周方向幅W4を規定する上記第4の挟み角θ4は13°、第1の空隙14aの周方向幅W1を規定する上記第1の挟み角θ1は30°、及び第2の空隙14bの周方向幅W2を規定する第2の挟み角θ2は24°となるように、ロータ6が設計されている。
また鉄心部16は、図2に示すように、その周方向中心(直線RCL)が、鉄心部16と隣接する2つの磁極部10(永久磁石11)の周方向中心及びロータ中心Oを通る直線CL1,CL2がなす範囲の周方向中心(直線ICL)よりも回転方向側にずれるように配置されている。このため、図2に示す所定位置においては、ロータ6の第2の空隙14bの反回転方向側の端部P2は、鉄心部16と対向する回転方向側のティース3(図2においてティース3a)の周方向中心(周方向中心線L1)よりも回転方向側に位置するように設定されている。また、鉄心部16において反回転方向側に位置する第1の空隙14aの回転方向側の端部P1は、鉄心部16と対向する回転方向側のティース3(図2においてティース3a)のティースバー端部T1よりも反回転方向側に位置するとともに、その第1の空隙14aの反回転方向側の端部P3は、鉄心部16と対向する反回転方向側のティース3(図2においてティース3b)の周方向中心(直線L2)よりも反回転方向側に位置するように設定されている。
つまり、鉄心部16が複数のティース3(3a,3b)と径方向に対向する位置において、鉄心部16の回転方向側に位置する第2の空隙14bの大半(本実施形態では全て)を回転方向側のティース3aの周方向中心(直線L1)よりも回転方向側に配置するように設定されている。また、鉄心部16の反回転方向側に位置する第1の空隙14aの大半を反回転方向側のティース3bの周方向中心(直線L2)よりも回転方向側に配置するように設定している。尚、図2において第2の空隙14bの端部P2,P4の略中心を通る直線L3が直線L1よりも回転方向側に位置し、同図において第1の空隙14aの端部P1,P3の略中心を通る直線L4が直線L2よりも回転方向側に位置することからも上述した内容と同様のことがわかる。
上記のような構成とすることで、鉄心部16を回転方向側のティース3aの磁束と作用させることができる。このため、回転方向側のティース3aの磁束によって鉄心部16を吸着させるような作用を行うことで、モータ出力を向上させることができる。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)ロータ6は回転方向が一方向に規定されるとともに、永久磁石11及び磁極部10はそれらの個数が奇数(本実施形態では各5つ)となるように構成される。そして、各磁極部10の両端に設けられた各空隙14a,14bのうち、ロータ6の回転方向側の第1の空隙14aの周方向幅W1が反回転方向側の第2の空隙14bの周方向幅W2よりも大きく設定される。更に、鉄心部16は、この鉄心部16と隣接する磁極部10の周方向中心及びロータ中心Oを通る2つの直線(直線CL1,CL2)がなす範囲における周方向中心線ICLよりも鉄心部16の周方向中心(直線RCL)が回転方向側にずれるように構成される。このような構成とすることで、鉄心部16が複数のティース3(3a,3b)と径方向に対向する位置において、鉄心部16が回転方向側のティース3aと好適に対向することとなる。そのため、永久磁石11における径方向内側から発生される磁束が鉄心部16を通過して回転方向側のティース3aに積極的に流れやすくなる。そのため、磁化された回転方向側のティース3aによって例えば鉄心部16が吸着され易くなり、より大きなモータ出力(トルク)を得ることができる。
(2)ロータ6には磁極部10及び鉄心部16がそれぞれ5つ形成される。そして、ロータ中心O及び各磁極部10の中心位置を通過する直線CLとロータ中心O及び第1の空隙14aの回転方向側の端部P1を通過する直線M1とがなす角度である第1の挟み角θ1が22.5°よりも大きく設定される。また、ロータ中心O及び各磁極部10の中心位置を通過する直線CLとロータ中心O及び第2の空隙14bの反回転方向側の端部P2を通過する直線M2とがなす角度である第2の挟み角θ2を30°よりも小さくなるよう設定した。このような構成とすることで各磁極部10と各鉄心部16との位置関係を良好とすることでき、モータ出力の向上を図ることが可能となる(図5及び図6参照)。
(3)ロータ中心O及び各磁極部10の中心位置を通過する直線CLとロータ中心O及び第1の空隙14aの反回転方向側の端部P3を通過する直線M3とがなす角度である第3の挟み角θ3が9〜14°と設定される。また、ロータ中心O及び各磁極部10の中心位置を通過する直線CLとロータ中心O及び第2の空隙14bの回転方向側の端部P4を通過する直線M4とがなす角度である第4の挟み角θ4が10〜16°と設定される。このような場合において、第1の挟み角θ1が27〜33°とされ、第2の挟み角θ2が21.5〜27°と設定される。このような構成とすることで、各磁極部10と各鉄心部16との位置関係を最適化することができる(図4〜図7参照)。このためモータ出力をより向上させることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1の空隙14aは、ロータ6(ロータコア8)の外周面18に開口するように形成されることとしたが、これに限らない。例えば、第2の空隙14b同様に開口させない構成としてもよい。また、例えば第2の空隙14bを外周面18に開口させる構成としてもよい。
・上記実施形態では、各磁極部10は、平板状(断面I字状)の永久磁石11を用いて形成されることとしたが、これに限らない。例えば、図8に示すように、各磁極部20が湾曲板状(断面円弧状)の永久磁石21により形成される構成に具体化してもよい。また、図9に示すように、平板状の永久磁石11をV字状に配置することによって各磁極部30を形成する構成に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ロータコア8の磁石収容孔13に永久磁石11を埋設することにより磁極部10を形成した所謂永久磁石埋め込み型(IPM)のロータ6を採用したが、ロータコアの外周面に永久磁石を固着して磁極部が形成される所謂表面磁石型(SPM)のロータを採用してもよい。
・上記実施形態では、磁極部10及び鉄心部16をそれぞれ5つ、つまり10極となるように構成したが、これに限らない。磁極部10及び鉄心部16をそれぞれ同一数で奇数となるように構成してもよい。
・上記実施形態では、ティース3を12本にて構成したが、これに限らず、ティースを例えば24本や48本などに変更してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ) 請求項1〜のいずれか一項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記ティースは、各ティースのそれぞれに前記巻線が集中巻にて巻回されるとともに、隣接する前記ティースの内の一方の巻線が異相で同一方向に巻回され、隣接する前記ティースの内の他方の巻線が同相で互いに逆方向に巻回されるように構成されたことを特徴とするブラシレスモータ。
このように、ティースがそのそれぞれに巻線が集中巻にて巻回されるとともに、隣接するティースの内の一方の巻線が異相で同一方向に巻回され、隣接するティースの内の一方の巻線が同相で互いに逆方向に巻回されるように構成された場合であっても、請求項1〜のいずれか一項に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
1…ブラシレスモータ、3…ティース、3a…回転方向側のティース、3b…反回転方向側のティース、4…巻線、5…ステータ、6…ロータ、8…ロータコア、10,20,30…磁極部、11,21…永久磁石、16…鉄心部、13…磁石収容孔、14a…第1の空隙、14b…第2の空隙、O…ロータ中心、θ1…第1の挟み角、θ2…第2の挟み角、θ3…第3の挟み角、θ4…第4の挟み角、CL,M1〜M4,L1〜L4…直線、P1,P2,P3,P4…端部、W1,W2…周方向幅、ICL…周方向中心線。

Claims (3)

  1. 複数のティースに巻線を巻回してなるステータと、前記各ティースに対向する複数の磁極部を有して回転自在に前記ステータの内側に設けられたロータとを備え、前記ロータには、永久磁石により形成された同極性を有する前記各磁極部が周方向に等間隔で設けられるとともに、前記各磁極部間には、該各磁極部の両端に磁気抵抗となる空隙を形成することにより前記各磁極部の磁束が径方向に通過する鉄心部が形成されたブラシレスモータであって、
    前記ロータは回転方向が一方向に規定されるとともに、前記永久磁石及び前記磁極部はそれらの個数が奇数となるように構成され、
    前記各磁極部の両端に設けられた各空隙のうち、前記ロータの回転方向側の第1の空隙の周方向幅を反回転方向側の第2の空隙の周方向幅よりも大きく設定し、
    前記鉄心部は、該鉄心部と隣接する前記磁極部の周方向中心及びロータ中心を通る2つの直線がなす範囲における周方向中心線よりも前記鉄心部の周方向中心が回転方向側にずれるように構成され
    前記ロータには前記磁極部及び前記鉄心部がそれぞれ5つ形成されるものであり、
    前記ロータ中心及び各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第1の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第1の挟み角を22.5°よりも大とし、
    前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第2の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第2の挟み角を30°よりも小としたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第1の空隙の反回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第3の挟み角を9〜14°とし、前記ロータ中心及び前記各磁極部の中心位置を通過する直線と前記ロータ中心及び前記第2の空隙の回転方向側の端部を通過する直線とがなす角度である第4の挟み角を10〜16°とした場合に、
    前記第1の挟み角を27〜33°とし、前記第2の挟み角を21.5〜27°としたことを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項1又は2に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記永久磁石は、前記ロータを構成するロータコアの軸方向に貫通するように形成された磁石収容孔に埋め込み配置されたことを特徴とするブラシレスモータ。
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