JP2013132154A - 回転電機および回転電機のロータ - Google Patents

回転電機および回転電機のロータ Download PDF

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Abstract

【課題】トルクリップルを低減できるとともに、トルクの減少を防止することのできる回転電機および回転電機のロータの提供。
【解決手段】電動モータ1のロータ4は、ステータ3に対して半径方向内方に配置され、モータハウジング2内に回転可能に取り付けられている。ロータコア41の外周縁近傍には、複数のロータ磁石42a〜42hが埋め込まれている。隣り合った一対のロータ磁石42a〜42hにより第1磁石群NL1、第2磁石群NL2、第3磁石群NL3および第4磁石群NL4がそれぞれ形成されている。すべてのロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に対して、隣り合ったもの同士である磁石群NL1と磁石群NL4および磁石群NL2と磁石群NL3は、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動された位置に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、円周上に磁石が取り付けられたロータを備えた回転電機および回転電機のロータに関する。
回転電機においては、ロータの回転によって常に鎖交磁束が変化等するため、トルクが一定の周期および一定の振幅により変動を繰返すトルクリップルが発生する。トルクリップルは、騒音および振動の原因となり、回転電機の制御において悪影響を及ぼす虞がある。
これまで、トルクリップルを低減することを目的として、数多くの提案が行われてきた。例えば、特許文献1に記載された回転電機は、ロータを形成する同一の積層体上において、円周方向に隣り合う永久磁石(以下、磁石という)の磁極中心の間の角度を変化させている。
以下、図7及び図8に基づき、当該従来技術による回転電機のロータについて説明する。図7に示したように、8極の磁石71を備えた通常のロータ7においては、その隣り合った磁石71の磁極中心間の角度はすべて均等に設定され、当該角度はαm=45°に形成されている。
これに対し、図8に示すように、特許文献1に開示されたロータ8によれば、ロータコア81上に設けられた磁石82について、円周方向の一側において隣り合う磁石82の磁極中心間の角度はαm(45°)よりpだけ小さく、反対側において隣り合う磁石82の磁極中心間の角度はαmよりpだけ大きく形成されている。
これによって、ロータ8は、回転軸方向に積層された複数のセクション間において、磁極中心間の角度をオフセット(スキュー)させることなく、トルクリップルを低減することができる。したがって、当該従来技術によるロータ8は、回転軸方向の長さが短いロータにも適用可能であり、複数のセクションを軸方向に積み重ねる工程を簡素化することもできる。
特開2010−119287号公報(第7頁、図4および図5)
しかしながら、その一方、特許文献1に開示されたロータ8においては、ロータコア81上における隣り合った磁石82の端部間の部位(以下、q軸部位という)の幅(以下、q軸幅という)が、8箇所のq軸部位のうち4箇所において減少するとともに、残りの4箇所については増大する。したがって、q軸幅の狭い部位においては磁気飽和が発生し、ロータ8のトルクが低下する虞がある。それと反対に、q軸幅が広くなった部位においては、ステータコイルに流れる電流の最大値に制限があるため、ロータ8のトルクは然程大きくならず、場合によっては、q軸幅が広くなったことによってロータ8のトルクは減少する。これについては、後述する。
また、ロータ8において、q軸幅が狭くなることを防止するために、磁石82自体の円周方向長さを短くすれば、鎖交磁束が低減してトルク低下につながる。さらに、q軸幅を広くするために、磁石82の大きさを変えずにロータコア81上における磁石82の位置を半径方向外方に移動させれば、ロータ8が大型化するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トルクリップルを低減できるとともに、トルクの減少を防止することのできる回転電機および回転電機のロータを提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る回転電機の発明の構成は、ハウジングに固定され、内周面または外周面において、複数の電機子巻線が円周上に形成されたステータと、ステータに対して半径方向に対向するように、ハウジングに回転可能に取り付けられ、複数のロータ磁石が円周上に並ぶように配置されたロータと、を備え、ロータ磁石のうち円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべてのロータ磁石を、それぞれ同数のロータ磁石を含む偶数個の磁石群により分割し、ロータ上のすべてのロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させたことである。
請求項2に係る発明の構成は、請求項1の回転電機において、磁石群はロータ上において2個形成され、各々の磁石群は4極のロータ磁石を含んでいることである。
請求項3に係る発明の構成は、請求項1または2の回転電機において、埋込磁石形同期モータに適用されたことである。
請求項4に係る回転電機のロータの発明の構成は、ステータに対して半径方向に対向するように、ハウジングに回転可能に取り付けられるとともに、複数のロータ磁石が円周上に並ぶように設けられており、ロータ磁石のうち、円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべてのロータ磁石を、それぞれ同数のロータ磁石を含む偶数個の磁石群により分割し、すべてのロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させたことである。
請求項1に係る回転電機によれば、ロータ磁石のうち円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべてのロータ磁石を、それぞれ同数のロータ磁石を含む偶数個の磁石群により分割し、ロータ上のすべてのロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させたことにより、隣り合った磁石群同士が、回転軸に直交する直線に対し線対称となるように配置され、磁極中心同士がずれ、各磁石群に含まれる磁極のトルク波形の位相も対称位置にずれるため、トルク波形同士がキャンセルされてトルクリップルを低減することができる。
また、各磁石群を構成するロータ磁石同士の間隔は変化しないため、q軸幅が減少する箇所を低減し、ロータコアの磁気飽和を防いでトルクの減少を防止することができる。
請求項2に係る回転電機によれば、磁石群はロータ上において2個形成され、各々の磁石群は4極のロータ磁石を含んでいることにより、8極のロータにおいて、q軸幅が減少する箇所を1箇所、q軸幅が変化しない箇所を6箇所とすることができるため、当該6箇所のq軸幅を最大トルクを発生させることのできる幅に設定すれば、ロータのトルクの低下を最低限にすることができる。
請求項3に係る回転電機によれば、埋込磁石形同期モータに適用されたことにより、ロータ磁石の配置の自由度を増大させることができ、トルクリップルを低減するとともに、トルクの低下を防止できる回転電機を低コストに実現することが可能になる。
請求項4に係る回転電機のロータによれば、ロータ磁石のうち、円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべてのロータ磁石を、それぞれ同数のロータ磁石を含む偶数個の磁石群により分割し、すべてのロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させたことにより、隣り合った磁石群同士が、回転軸に直交する直線に対し線対称となるように配置され、磁極中心同士がずれ、各磁極のトルク波形の位相も対称位置にずれるため、トルク波形同士がキャンセルされてトルクリップルを低減することができる。
また、各磁石群を構成するロータ磁石同士の間隔は変化しないため、q軸幅が減少する箇所を低減し、ロータコアの磁気飽和を防いでトルクの減少を防止することができる。
本発明の実施形態1による電動モータの回転軸に垂直な方向にカットした断面図 図1のロータを示した正面図 図2に示したロータのq軸幅と回転トルクとの関係を示したグラフを表した図 図2に示したロータにおける各磁極の合成トルクの変化を示したグラフを表した図 実施形態2によるロータを示した正面図 実施形態3によるロータを示した正面図 公知のロータを示した正面図 特許文献1によるロータを示した正面図
<実施形態1>
図1乃至図4に基づき、本発明の実施形態1による電動モータ1(回転電機に該当する)について説明する。尚、説明中において半径方向または円周方向といった場合、ロータ4の回転軸φ(図1示)を中心とした半径方向または円周方向を意味しているものとする。また、説明中において回転軸といった場合、特に断らなければ、上述した回転軸φを意味している。
図1に示したように、電動モータ1はモータハウジング2(ハウジングに該当する)に固定されたステータ3と、モータハウジング2内に回転可能に取り付けられたロータ4とを備えている。本実施形態による電動モータ1は、ステータ3がロータ4に対して半径方向外方に対向するように配置されているインナロータ型の同期モータである。
モータハウジング2はアルミニウム合金によって円筒状に形成され、その内部にはステータ3が収容されている。ステータ3は、回転軸方向に複数のケイ素鋼板(電磁鋼板)が積層されて形成されたステータコア31を備えている。ステータコア31は一体型ステータコアと呼ばれ、リング状に形成されている。積層されて形成されたステータコア31の外周面は、圧入または接着等によりモータハウジング2に固定されている。
ステータコア31は、外周部において円環状に形成されたヨーク部31aを備えている。ヨーク部31aからは複数のティース31bが半径方向内方に延びており、各ティース31bには、図示しないインシュレータを介してステータコイル32(電機子巻線に該当する)が巻回されている。複数のステータコイル32はステータコア31の内周面に円周上に配置され、各給電相ごとに外部から交流電流が印加可能に構成されている。
一方、ロータ4は、回転軸方向に複数のケイ素鋼板が積層されて形成されたロータコア41を備えている。ロータコア41は略円筒状に形成されており、その半径方向中央部には、シャフト取付孔41aが形成されている。シャフト取付孔41aには図示しない駆動シャフトが固定され、駆動シャフトはモータハウジング2によって回転可能に支承されている。
ロータ4は、ロータコア41に8個のロータ磁石42a、42b、42c、42d、42e、42f、42g、42hが円周上に取り付けられた8極のロータである。以下、ロータ磁石42a、42b、42c、42d、42e、42f、42g、42hを総称する場合、ロータ磁石42a〜42hと記載する。
電動モータ1は、いわゆる埋込磁石形同期モータとよばれるもので、各々のロータ磁石42a〜42hは、ロータコア41の外周縁近傍に形成された磁石収容孔41b内に取り付けられている。ロータ磁石42a〜42hは、ロータ4の外周面側がN極のものとロータ4の外周面側がS極のものとが交互に並ぶように、円周上に配置されている。ロータ磁石42a〜42hは、これに限定されるべきものではないが、いずれもネオジウム(Nd-Fe-B)系の希土類金属による永久磁石により、同形状および同サイズに形成されている。
上述した構成を有する電動モータ1において、外部からステータコイル32に交流電流が流入することにより、ステータ3において回転磁界が発生し、半径方向内方に設けられたロータ4が回転軸を中心に回転する。
ロータ4は、ロータコア41上のすべてのロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態(隣り合ったロータ磁石42a〜42hの磁極中心間の角度が、すべてαm=45°となっている状態)から、図2に示したように、各々のロータ磁石42a〜42hの位置が、円周方向のいずれかの向きにずれることにより形成されている。以下、図2に基づいて、ロータコア41上のそれぞれのロータ磁石42a〜42hの位置について説明する。
図2に示したように、ロータ磁石42a〜42hのうち、円周方向に連続した一対の磁極は、それぞれ1個の磁石群NL1、NL2、NL3、NL4を形成している。すなわち、ロータ磁石42aとロータ磁石42bとが第1磁石群NL1を、ロータ磁石42cとロータ磁石42dとが第2磁石群NL2を、ロータ磁石42eとロータ磁石42fとが第3磁石群NL3を、ロータ磁石42gとロータ磁石42hとが第4磁石群NL4をそれぞれ形成している。以下、すべての磁石群NL1、NL2、NL3、NL4を総称する場合、磁石群NL1〜NL4と記載する。これから明らかなように、磁石群NL1〜NL4は、同数(2個)のロータ磁石42a〜42hを含んだものが、偶数個(4個)形成されており、すべてのロータ磁石42a〜42hは、各磁石群NL1〜NL4によって分割されている。
ロータコア41上のすべてのロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に対して、各々の磁石群NL1〜NL4は、その円周方向に隣り合ったもの同士が、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動された位置に形成されている。
すなわち、図2において、第1磁石群NL1は、円周方向を反時計回りにある角度(例えば、(δ/2)°)だけ移動した位置に形成されている。一方、第1磁石群NL1と隣り合った第4磁石群NL4は、円周方向を時計回りに第1磁石群NL1と同角度だけ移動した位置に形成されている。
また、第2磁石群NL2は、円周方向を時計回りに第1磁石群NL1と同角度だけ移動した位置に形成されている。一方、第2磁石群NL2と隣り合った第3磁石群NL3は、円周方向を反時計回りに第2磁石群NL2と同角度だけ移動した位置に形成されている。
これによって、各ロータ磁石42a〜42hの磁極中心がずれ、第1磁石群NL1に含まれるロータ磁石42aと、第4磁石群NL4に含まれるロータ磁石42hとの間のq軸部位について、そのq軸幅は、ロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、角度にしてδ°だけ減少することになる。同様に、第2磁石群NL2に含まれるロータ磁石42dと、第3磁石群NL3に含まれるロータ磁石42eとの間のq軸部位について、そのq軸幅も角度にしてδ°だけ減少することになる(図2において、q軸幅が減少したq軸部位を一点鎖線にて示す)。
これに対して、第1磁石群NL1に含まれるロータ磁石42bと、第2磁石群NL2に含まれるロータ磁石42cとの間のq軸部位について、そのq軸幅は、ロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、角度にしてδ°だけ増大することになる。同様に、第3磁石群NL3に含まれるロータ磁石42fと、第4磁石群NL4に含まれるロータ磁石42gとの間のq軸部位について、そのq軸幅も角度にしてδ°だけ増大することになる(図2において、q軸幅が増大したq軸部位を二点鎖線にて示す)。
一方、同一の磁石群NL1〜NL4に含まれるロータ磁石42a〜42h同士については、その間のq軸幅が変化することはない。すなわち、ロータ磁石42aとロータ磁石42bとの間のq軸幅、ロータ磁石42cとロータ磁石42dとの間のq軸幅、ロータ磁石42eとロータ磁石42fとの間のq軸幅およびロータ磁石42gとロータ磁石42hとの間のq軸幅は、ロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に比べて変化することはない(図2において、q軸幅が変化しないq軸部位を破線にて示す)。
したがって、本実施形態によるロータ4においては、ロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、q軸幅が減少する箇所が2箇所、増大する箇所が2箇所、変化しない箇所が4箇所形成されている。また、図2において、隣り合った磁石群NL1〜NL4(詳細には、第1磁石群NL1と第4磁石群NL4、第1磁石群NL1と第2磁石群NL2、第2磁石群NL2と第3磁石群NL3、第3磁石群NL3と第4磁石群NL4)同士は、回転軸に直交する直線(図2において、q軸にて示す)に対し、それぞれ線対称に形成されている。
図3に示したグラフは、上述したロータ4のq軸幅と、ステータコイル32に流れる電流によって発生するロータ4の回転トルク(マグネットトルクとリラクタンストルクとの和)との関係を表している。グラフから明らかなように、q軸幅については最大の回転トルクを与える値Δrが存在し、q軸幅がΔrよりも減少すると、ロータコア41において磁気飽和を起こして回転トルクが低下する。
また、ステータコイル32に流れる電流の最大値に制限があるため、図3に示したように、q軸幅がΔrよりも増大しても、ロータ4の回転トルクは大きくならず、ロータ磁石42a〜42hの鎖交磁束が減少することによって、却ってロータ4の回転トルクが若干減少する場合もある。
したがって、本実施形態によるロータ4においては、変化の生じなかった4箇所のq軸幅を最大の回転トルクを与える値Δrに設定することにより、q軸幅の減少した部位を2箇所に低減することができ、その影響を減少させることができる。また、q軸幅の増大した部位の影響は軽微であるため、結果として、q軸幅の変化した部位の影響を最小限にすることができ、回転トルクの低下を防ぐことができる。
図4に示したグラフは、ロータ4における各磁極の合成トルクの時間変化を表している。ロータ4において、ロータ磁石42a、42b、42e、42fによる各磁極のトルクは、それぞれ同波形となる。また、ロータ磁石42c、42d、42g、42hによる各磁極のトルクも、それぞれ同波形となる。ロータ4の回転トルクは、ロータ磁石42a〜42hによる各磁極の合成トルクとなる。
ロータ磁石42a〜42hの各磁極中心同士がずれたことにより、ロータ磁石42a、42b、42e、42fによる各磁極の合成トルク波形と、ロータ磁石42c、42d、42g、42hによる各磁極の合成トルク波形とは、その位相が互いにずれている。双方の合成トルク波形の位相は、その振幅が略対称な位置にずれているため、合成トルク波形同士がキャンセルされてロータ4の回転トルクはフラットな状態に近づき、トルクリップルを低減することができる。
本実施形態によれば、ロータ磁石42a〜42hのうち円周方向に連続した一対の磁極を1個の磁石群NL1〜NL4として、すべてのロータ磁石42a〜42hを、それぞれ同数のロータ磁石42a〜42hを含む4個の磁石群NL1〜NL4により分割し、すべてのロータ磁石42a〜42hが円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った磁石群NL1〜NL4同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させた。
これにより、隣り合った磁石群NL1〜NL4同士が、回転軸に直交する直線であるq軸に対し線対称となるように配置され、磁極中心同士がずれ、各磁石群NL1〜NL4に含まれる磁極のトルク波形の位相も対称位置にずれるため、トルク波形同士がキャンセルされてトルクリップルを低減することができる。
また、各磁石群NL1〜NL4を構成するロータ磁石42a〜42h同士の間隔は変化しないため、q軸幅が減少する箇所を低減し、ロータコア41の磁気飽和を防いでトルクの減少を防止することができる。
また、本実施形態による電動モータ1は、埋込磁石形同期モータに適用されたことにより、ロータ磁石42a〜42hの配置の自由度を増大させることができ、トルクリップルを低減するとともに、トルクの低下を防止できる電動モータ1を低コストに実現することが可能になる。
<実施形態2>
図5に基づき、本発明の実施形態2によるロータ5について説明する。
本実施形態によるロータ5は、実施形態1によるロータ4と同様に、ロータコア51上に8個のロータ磁石52a、52b、52c、52d、52e、52f、52g、52hが取り付けられた、8極のロータである。以下、ロータ磁石52a、52b、52c、52d、52e、52f、52g、52hを総称する場合、ロータ磁石52a〜52hと記載する。
図5において、ロータ磁石52a〜52hのうち、円周方向に連続した4つの磁極は、それぞれ1個の磁石群NL21、NL22を形成しており、ロータ磁石52a、52b、52c、52dが第1磁石群NL21を、ロータ磁石52e、52f、52g、52hが第2磁石群NL22をそれぞれ形成している。一対の磁石群NL21、NL22は円周方向に隣り合っており、ロータコア51上のすべてのロータ磁石52a〜52hが円周方向に均等に配置された状態に対して、磁石群NL21、NL22は、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動した位置に形成されている。
すなわち、図5において、第1磁石群NL21は、円周方向を反時計回りに(δ/2)°だけ移動した位置に形成されており、第2磁石群NL22は、円周方向を時計回りに第1磁石群NL21と同角度だけ移動した位置に形成されている。
これによって、各ロータ磁石52a〜52hの磁極中心がずれ、第1磁石群NL21に含まれるロータ磁石52aと、第2磁石群NL22に含まれるロータ磁石52hとの間のq軸部位について、そのq軸幅は、ロータ磁石52a〜52hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、角度にしてδ°だけ減少することになる(図5において、q軸幅が減少したq軸部位を一点鎖線にて示す)。
これに対して、第1磁石群NL21に含まれるロータ磁石52dと、第2磁石群NL22に含まれるロータ磁石52eとの間のq軸部位について、そのq軸幅は、ロータ磁石52a〜52hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、角度にしてδ°だけ増大することになる(図5において、q軸幅が増大したq軸部位を二点鎖線にて示す)。
一方、同一の磁石群NL21、NL22に含まれるロータ磁石52a〜52h同士については、その間のq軸幅が変化することはない。すなわち、ロータ磁石52aとロータ磁石52bとの間のq軸幅、ロータ磁石52bとロータ磁石52cとの間のq軸幅、ロータ磁石52cとロータ磁石52dとの間のq軸幅、ロータ磁石52eとロータ磁石52fとの間のq軸幅、ロータ磁石52fとロータ磁石52gとの間のq軸幅およびロータ磁石52gとロータ磁石52hとの間のq軸幅は、ロータ磁石52a〜52hが円周方向に均等に配置された状態に比べて変化することはない(図5において、q軸幅が変化しないq軸部位を破線にて示す)。
したがって、本実施形態によるロータ5においては、ロータ磁石52a〜52hが円周方向に均等に配置された状態に比べて、q軸幅が減少する箇所が1箇所、増大する箇所が1箇所、変化しない箇所が6箇所形成されている。また、図5において、磁石群NL21、NL22同士は、回転軸に直交する直線(図5において、q軸にて示す)に対し線対称に形成されている。
本実施形態によれば、磁石群NL21、NL22はロータ5上において2個形成され、各々の磁石群は4極のロータ磁石52a〜52hを含んでいることにより、8極のロータ5において、q軸幅が減少する箇所を1箇所、q軸幅が変化しない箇所を6箇所とすることができるため、当該6箇所のq軸幅を、最大トルクを発生させることのできる幅に設定すれば、ロータ5のトルクの低下を最低限にすることができる。
また、隣り合った磁石群NL21、NL22同士が、回転軸に直交する直線であるq軸に対し線対称となるように配置され、各磁石群NL21、NL22に含まれる磁極のトルク波形の位相も対称位置にずれるため、トルク波形同士がキャンセルされてトルクリップルを低減することができる。
<実施形態3>
図6に基づき、本発明の実施形態3によるロータ6について説明する。
本実施形態によるロータ6は、ロータコア61上に10個のロータ磁石62a、62b、62c、62d、62e、62f、62g、62h、61i、62jが取り付けられた、10極のロータである。以下、ロータ磁石62a、62b、62c、62d、62e、62f、62g、62h、61i、62jを総称する場合、ロータ磁石62a〜62jと記載する。
図6において、ロータ磁石62a〜62jのうち、円周方向に連続した5つの磁極は、それぞれ1個の磁石群NL31、NL32を形成している。すなわち、ロータ磁石62a、62b、62c、62d、62eが第1磁石群NL31を、ロータ磁石62f、62g、62h、62i、62jが第2磁石群NL32をそれぞれ形成している。一対の磁石群NL31、NL32は円周方向に隣り合っており、実施形態2によるロータ5と同様に、ロータコア61上のすべてのロータ磁石62a〜62jが円周方向に均等に配置された状態に対して、磁石群NL31、NL32は、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動された位置に形成されている。
つまり、図6において、第1磁石群NL31は、円周方向を反時計回りにある角度だけ移動した位置に形成されており、第2磁石群NL32は、円周方向を時計回りに第1磁石群NL31と同角度だけ移動した位置に形成されている。
これによって、各ロータ磁石62a〜62jの磁極中心がずれ、第1磁石群NL31に含まれるロータ磁石62aと、第2磁石群NL32に含まれるロータ磁石62jとの間のq軸幅は、ロータ磁石62a〜62jが円周方向に均等に配置された状態に比べて減少することになる。
これに対して、第1磁石群NL31に含まれるロータ磁石62eと、第2磁石群NL32に含まれるロータ磁石62fとの間のq軸幅は、ロータ磁石62a〜62jが円周方向に均等に配置された状態に比べて増大することになる。
一方、同一の磁石群NL31、NL32に含まれるロータ磁石62a〜62j同士については、その間のq軸幅が変化することはない。すなわち、ロータ磁石62aとロータ磁石62bとの間のq軸幅、ロータ磁石62bとロータ磁石62cとの間のq軸幅、ロータ磁石62cとロータ磁石62dとの間のq軸幅、ロータ磁石62dとロータ磁石62eとの間のq軸幅、ロータ磁石62fとロータ磁石62gとの間のq軸幅、ロータ磁石62gとロータ磁石62hとの間のq軸幅、ロータ磁石62hとロータ磁石62iとの間のq軸幅およびロータ磁石62iとロータ磁石62jとの間のq軸幅は、ロータ磁石62a〜62jが円周方向に均等に配置された状態に比べて変化することはない。
したがって、本実施形態によるロータ6においては、ロータ磁石62a〜62jが円周方向に均等に配置された状態に比べて、q軸幅が減少する箇所が1箇所、増大する箇所が1箇所、変化しない箇所が8箇所形成されており、q軸幅が減少する箇所を低減して、ロータコア61の磁気飽和を防ぎトルクの減少を防止することが可能となる。
また、図6において、磁石群NL31、NL32同士は、回転軸に直交する直線であるq軸に対し線対称に形成されている。これにより、各磁石群NL31、NL32に含まれる磁極のトルク波形の位相も対称位置にずれるため、トルク波形同士がキャンセルされてトルクリップルを低減することができる。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
本発明は、あらゆる磁極数のロータに使用可能である。すなわち、全磁極数がPのロータにおいてP/N個の磁石群を形成し、すべてのロータ磁石をN個ずつ上述した磁石群によって分割し、円周方向に隣り合った磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させるようにすればよい。これにより、隣り合った磁石群同士が、回転軸に直交する直線(q軸)に対し、すべて線対称に形成される。この場合、NはPの約数であって2以上であり、P/Nは偶数でなければならない。
また、本発明は、表面磁石形同期モータまたは発電機にも適用可能である。
また、本発明は、ステータがロータに対して半径方向内方に対向するように配置されている、アウタロータ型の同期モータまたは発電機にも適用可能である。
図面中、1は電動モータ(回転電機)、2はモータハウジング(ハウジング)、3はステータ、4,5,6はロータ、32はステータコイル(電機子巻線)、42a〜42h,52a〜52h,62a〜62jはロータ磁石、NL1,NL21,NL31は第1磁石群、NL2,NL22,NL32は第2磁石群、NL3は第3磁石群、NL4は第4磁石群を示している。

Claims (4)

  1. ハウジングに固定され、内周面または外周面において、複数の電機子巻線が円周上に形成されたステータと、
    前記ステータに対して半径方向に対向するように、前記ハウジングに回転可能に取り付けられ、複数のロータ磁石が円周上に並ぶように配置されたロータと、
    を備え、
    前記ロータ磁石のうち円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべての前記ロータ磁石を、それぞれ同数の前記ロータ磁石を含む偶数個の前記磁石群により分割し、
    前記ロータ上のすべての前記ロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った前記磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させた回転電機。
  2. 前記磁石群は、前記ロータ上において2個形成され、
    各々の前記磁石群は、
    4極の前記ロータ磁石を含んでいる請求項1記載の回転電機。
  3. 埋込磁石形同期モータに適用された請求項1または2に記載の回転電機。
  4. ステータに対して半径方向に対向するように、ハウジングに回転可能に取り付けられるとともに、複数のロータ磁石が円周上に並ぶように設けられており、
    前記ロータ磁石のうち、円周方向に連続した複数の磁極を1個の磁石群として、すべての前記ロータ磁石を、それぞれ同数の前記ロータ磁石を含む偶数個の前記磁石群により分割し、
    すべての前記ロータ磁石が円周方向に均等に配置された状態から、円周方向に隣り合った前記磁石群同士を、円周方向において互いに反対向きに同角度だけ移動させた回転電機のロータ。
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