JP5805181B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
従来、アノード(陽極)とカソード(陰極)との間に有機層が介在されてなる有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)素子において、製造工程で有機EL素子に導電性の異物が付着または混入して陽極と陰極とが短絡した場合に、短絡した部分にレーザー照射を行うことで、短絡した部分をリペア(解消)する方式がある(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1では、有機EL素子に付着した導電性の異物を検出し、この異物の周辺領域の有機層にレーザー照射を行う。これにより、異物が付着した有機EL素子の陽極と陰極との間の有機層を絶縁化し、高抵抗領域を形成して、異物による陽極と陰極の短絡を解消している。
特許文献2では、陽極および陰極の上方に保護膜を形成する前に、異物により短絡している部分にレーザーを照射する。これにより、異物自体を溶かして変形させる、または、異物自体を焼き切ることで、異物による陽極と陰極の短絡を解消している。
特許文献3では、レーザー照射により、異物により陽極と陰極が短絡した部分の陰極を短絡していない部分の陰極から切断して物理的に分離することにより、異物による陽極と陰極の短絡を解消している。
特許文献4では、有機EL素子の輝点欠陥部に、フェムト秒レーザー等のレーザー光を照射し、欠損部を形成して短絡を解消している。
特開2004−227852号公報 特開2003−178871号公報 特開2005−276600号公報 特開2008−235177号公報
特許文献1に示したように、レーザー照射により異物の周囲の有機層を絶縁化して陽極と陰極との短絡を解消する方法では、異物の周囲の有機層を絶縁化させるので、異物の大きさが有機層の膜厚未満である場合の短絡の解消には有効である。ところが、異物の大きさが有機層の膜厚以上である場合には、上記した方法で陽極と陰極との短絡を解消することが難しいという問題が生じている。
また、特許文献2に示したように、異物に直接レーザーを照射して異物を破壊する方法も考えられるが、レーザーを照射された異物がレーザーのエネルギーを吸収して振動し、当該有機EL素子の陽極や陰極が破壊されたり、破壊された部分から発光層や陰極が酸素や水蒸気にさらされて劣化(酸化)し、パネル全体にダメージを与えたりするおそれがある。
さらに、特許文献3に示したように、陽極と陰極が短絡した部分の周囲をレーザーにより切断し物理的に分離する方法では、異物周辺の分離された領域では有機層は発光せず滅点を生じる。また、パネル全体にダメージを与えるおそれがある。
加えて、特許文献4に示したように、欠損部を形成して短絡を解消する方法では、レーザー光の照射によって欠損部が形成される際に、欠損部の周辺へのダメージが大きくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記問題点に鑑み、レーザー照射によるダメージの発生を抑制しつつ、陽極と陰極との短絡を確実に解消することができる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一形態にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、下部電極と、発光層を含み前記下部電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された金属または金属酸化物からなる上部電極と、前記上部電極上に形成された窒素を含む材料からなる封止層とを備え、前記下部電極と前記上部電極とが短絡した部分を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を準備する第1の工程と、前記短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方に、波長が900〜2500nmの超短パルスのレーザーを照射することにより、前記上部電極の構成材料と、前記有機層の構成材料および前記封止層の構成材料のうち少なくとも一方とが混在し、前記レーザーを照射していない前記上部電極中よりも金属原子の割合が低く、かつ、前記レーザーを照射していない前記上部電極中よりも炭素原子及び窒素原子の少なくともいずれかの割合が高い混在層を形成する第2の工程と、を含むことを特徴とする。
本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子によれば、レーザー照射によるダメージの発生を抑制しつつ、陽極と陰極との短絡を確実に解消することができる。
図1は、実施の形態1における有機EL素子の断面概略図である。 図2は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図3は、実施の形態1の有機EL素子の製造方法における工程を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態1におけるレーザー照射前の有機EL素子の部分断面図である。 図5は、実施の形態1におけるレーザー照射後の有機EL素子の部分断面図である。 図6は、レーザーの照射位置を示すための有機EL素子の上面図である。 図7は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図8は、レーザー照射後の有機EL素子の上面を撮影したSEM写真である。 図9は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図10は、レーザー照射後の有機EL素子の断面状態を観察するSEM写真である。 図11Aは、有機EL素子に混在層が形成された場合の等価回路図である。 図11Bは、図11Aに示した等価回路図における電流−電圧特性を示すグラフである。 図12Aは、レーザー照射前の有機EL素子1の組成を、オージェ分光法による元素分析により測定した結果である。 図12Bは、レーザー照射後の有機EL素子1の組成を、オージェ分光法による元素分析により測定した結果である。 図13は、実施の形態1の変形例におけるレーザー照射後の有機EL素子の部分断面図である。 図14は、実施の形態2における有機EL素子の断面概略図である。 図15は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図16は、レーザーの照射位置を示すための有機EL素子の上面図である。 図17は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図18は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図19は、実施の形態3における有機EL素子の断面概略図である。 図20は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図21は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図22は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。 図23は、実施の形態4における有機EL素子の断面概略図である。 図24は、実施の形態4における有機EL素子の断面概略図である。 図25は、有機EL素子を備えたテレビシステムの外観図である。
本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、下部電極と、発光層を含み前記下部電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された上部電極と、前記上部電極上に形成された封止層とを備え、前記下部電極と前記上部電極とが短絡した部分を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を準備する第1の工程と、前記短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方にレーザーを照射することにより、前記上部電極の構成材料と、前記有機層の構成材料および前記封止層の構成材料のうち少なくとも一方とが混在した混在層を形成する第2の工程と、を含む。
本態様によると、レーザー照射により、上部電極の構成材料とそれに隣接する有機層の構成材料とが混在した混在層、上部電極の構成材料と封止層の構成材料とが混在した混在層、上部電極の構成材料とそれに隣接する有機層および封止層の構成材料とが混在した混在層のいずれかを形成する。ここで、混在層では、陰極、有機層、薄膜封止層の構成材料が混在していることにより、陰極を構成する導電性材料(金属原子)の密度が低くなるため、抵抗値が高くなると考えられる。したがって、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡した部分を有する不良素子を発光可能な素子にリペアすることができる。
また、前記混在層は、前記レーザーを照射する前の、少なくとも、前記上部電極に相当する位置に形成されることとしてもよい。
本態様によると、上部電極に相当する位置に混在層を形成することにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方が高抵抗化されるので、短絡を解消することができる。
また、前記上部電極は、金属または金属酸化物からなり、前記混在層中における金属原子の割合は、前記レーザーを照射していない前記上部電極中における金属原子の割合よりも低いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の金属原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における金属原子の割合よりも低く、上部電極から有機層の方向に金属原子が拡散している。これにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡を解消することができる。
また、前記混在層中における炭素原子の割合は、前記レーザーを照射していない前記上部電極中における炭素原子の割合よりも高いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の炭素原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における炭素原子の割合よりも高く、有機層から上部電極の方向に炭素原子が拡散している。これにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡を解消することができる。
また、前記封止層は、窒素を含む材料からなり、前記混在層中における窒素原子の割合は、前記レーザーを照射していない前記上部電極中における窒素原子の割合よりも高いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の窒素原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における窒素原子の割合よりも高く、窒素を含む材料からなる封止層から上部電極の方向に窒素原子が拡散している。これにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡を解消することができる。
また、前記混在層中に空洞が存在していることとしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により混在層の一部が気化して空洞が形成されることにより、より高抵抗の混在層を形成することができる。
また、前記空洞の一部に、前記有機層の構成材料及び封止層の構成材料のうち少なくとも一方が存在していることとしてもよい。
また、前記混在層のシート抵抗値は、1MΩ/□以上であることとしてもよい。
本態様によると、混在層のシート抵抗値を1MΩ/□以上とすることにより、混在層の抵抗値を有機層より高い抵抗値にして、短絡を解消することができる。
また、前記レーザーは、超短パルスレーザーであることとしてもよい。
また、前記超短パルスレーザーのパルス幅は、100fs〜20psであることとしてもよい。
本態様によると、超短パルスレーザーにより有機層に照射するレーザーのパルス時間を短くすることで、有機層へのダメージを低減しつつ、短絡部分を高抵抗化することができる。
また、前記レーザーの波長は、900〜2500nmであることとしてもよい。
本態様によると、有機層へのダメージを低減しつつ、短絡部分を高抵抗化することができる。
また、本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子は、下部電極と、発光層を含み前記下部電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された上部電極と、前記上部電極上に形成された封止層と、レーザー照射により形成され、前記上部電極の構成材料と、前記有機層の構成材料および前記封止層の構成材料のうち少なくとも一方とが混在している混在層とを備える。
本態様によると、レーザー照射により、上部電極の構成材料とそれに隣接する有機層の構成材料とが混在した混在層、上部電極の構成材料と封止層の構成材料とが混在した混在層、上部電極の構成材料とそれに隣接する有機層および封止層の構成材料とが混在した混在層のいずれかを形成する。したがって、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡した部分を有する不良素子を発光可能な素子にリペアすることができる。
また、前記混在層は、前記レーザーを照射する前の、少なくとも、前記上部電極に相当する位置に形成されていることとしてもよい。
本態様によると、上部電極に相当する位置に混在層を形成することにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方が高抵抗化されるので、短絡を解消することができる。
また、前記上部電極は、金属または金属酸化物からなり、前記混在層中における金属原子の割合は、前記上部電極中における金属原子の割合よりも低いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の金属原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における金属原子の割合よりも低く、上部電極から有機層の方向に金属原子が拡散している。これにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡を解消することができる。
また、前記混在層中における炭素原子の割合は、前記上部電極中における炭素原子の割合よりも高いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の炭素原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における炭素原子の割合よりも高く、有機層から上部電極の方向に炭素原子が拡散している。これにより、混在層により短絡部分の上部電極を高抵抗化して短絡を解消することができる。
また、前記封止層は、窒素を含む材料からなり、前記混在層中における窒素原子の割合は、前記上部電極中における窒素原子の割合よりも高いこととしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により形成された混在層中の窒素原子の割合が、レーザーを照射していない上部電極中における窒素原子の割合よりも高く、窒素を含む材料からなる封止層から上部電極の方向に窒素原子が拡散している。これにより、短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方を高抵抗化することができるので、短絡を解消することができる。
また、前記混在層中に空洞が存在していることとしてもよい。
本態様によると、レーザー照射により混在層の一部が気化して空洞が形成されることにより、より高抵抗の混在層を形成することができる。
また、前記空洞の一部に、前記有機層の構成材料および封止層の構成材料のうち少なくとも一方が存在していることとしてもよい。
また、前記混在層のシート抵抗値は、1MΩ/□以上であることとしてもよい。
本態様によると、混在層のシート抵抗値を1MΩ/□以上とすることにより、混在層の抵抗値を有機層より高い抵抗値にして、短絡を解消することができる。
なお、本発明において、電極及び混在層の各層における、金属原子、炭素原子及び窒素原子の各原子の割合の比較は、オージェ分光法によって得られるオージェ電子の強度に基づいて行うものとする。
以下、本発明の実施の形態にかかる有機EL素子の製造方法および有機EL素子について図面に基づき説明する。なお、以下では、全ての図を通じて同一または相当する要素には同じ符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態にかかる有機EL素子の製造方法により製造された有機EL素子1の断面概略図である。同図に示した有機EL素子1は、陽極、陰極、および当該両極で挟まれた発光層を含む有機層を有する有機機能デバイスである。
図1に示すように、有機EL素子1は、透明ガラス9の上に、平坦化膜10と、陽極11と、正孔注入層12と、発光層13と、隔壁14と、電子注入層15と、陰極16と、薄膜封止層17と、封止用樹脂層19と、透明ガラス18とを備えている。陽極11、陰極16はそれぞれ本発明における下部電極、上部電極に相当する。また、正孔注入層12、発光層13および電子注入層15は本発明における有機層に相当する。
透明ガラス9および18は、発光パネルの底面及び発光表面を保護する基板であり、例えば、厚みが0.5mmである透明の無アルカリガラスである。
平坦化膜10は、一例として、絶縁性の有機材料からなり、例えば駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)などを含む基板上に形成されている。
陽極11は、正孔が供給される、つまり、外部回路から電流が流れ込むアノードであり、例えば、Al、あるいは銀合金APCなどからなる反射電極が平坦化膜10上に積層された構造となっている。反射電極の厚みは、一例として10〜40nmである。なお、陽極11は、例えばITO(Indium Tin Oxide)と銀合金APCなどからなる2層構造であってもよい。
正孔注入層12は、正孔注入性の材料を主成分とする層である。正孔注入性の材料とは、陽極11側から注入された正孔を安定的に、または正孔の生成を補助して発光層13へ注入する機能を有する材料であり、例えば、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)、アニリンなどの化合物が使用される。
発光層13は、陽極11および陰極16間に電圧が印加されることにより発光する層であり、例えば、下層としてα−NPD(Bis[N−(1−naphthyl)−N−phenyl]benzidine)、上層としてAlq3(tris−(8−hydroxyquinoline)aluminum)が積層された構造となっている。
電子注入層15は、電子注入性の材料を主成分とする層である。電子注入性の材料とは、陰極16から注入された電子を安定的に、または電子の生成を補助して発光層13へ注入する機能を有する材料であり、例えば、ポリフェニレンビニレン(PPV)が使用される。
陰極16は、電子が供給される、つまり、外部回路へ電流が流れ出すカソードであり、例えば、透明金属酸化物であるITOにより積層された構造となっている。Mg、Ag等の材料により形成することもできる。また、電極の厚みは、一例として10〜40nmである。
隔壁14は、発光層13を複数の発光領域に分離するための壁であり、例えば、感光性の樹脂からなる。
薄膜封止層17は、例えば、窒化珪素(SiN)からなり、上記した発光層13や陰極16を水蒸気や酸素から遮断する機能を有する。発光層13そのものや陰極16が、水蒸気や酸素にさらされることにより劣化(酸化)してしまうことを防止するためである。
封止用樹脂層19は、アクリルまたはエポキシ系の樹脂であり、上記した基板上に形成された平坦化膜10から薄膜封止層17までの一体形成された層と、透明ガラス18とを接合する機能を有する。
上記した陽極11、発光層13、陰極16の構成は有機EL素子の基本構成であり、このような構成により、陽極11と陰極16との間に適当な電圧が印加されると、陽極11側から正孔、陰極16側から電子がそれぞれ発光層13に注入される。これらの注入された正孔および電子が発光層13で再結合して生じるエネルギーにより、発光層13の発光材料が励起され発光する。
なお、正孔注入層12および電子注入層15の材料は本実施の形態により限定されるものではなく、周知の有機材料または無機材料が用いられる。
また、有機EL素子1の構成として、正孔注入層12と発光層13との間に正孔輸送層があってもよいし、電子注入層15と発光層13との間に電子輸送層があってもよい。正孔輸送層とは、正孔輸送性の材料を主成分とする層である。正孔輸送性の材料とは、電子ドナー性を持ち陽イオン(正孔)になりやすい性質と、生じた正孔を分子間の電荷移動反応により伝達する性質を併せ持ち、陽極11から発光層13までの電荷輸送に対して適正を有する材料のことである。また、電子輸送層は、電子輸送性の材料を主成分とする層である。電子輸送性の材料とは、電子アクセプター性を有し陰イオンになりやすい性質と、発生した電子を分子間の電荷移動反応により伝達する性質を併せ持ち、陰極16から発光層13までの電荷輸送に対して適正を有する材料のことである。
また、有機EL素子1は、さらに、隔壁14で分離された各発光領域を覆うように、透明ガラス18の下面に、赤、緑および青の色調整を行うカラーフィルターを備える構成であってもよい。
なお、本実施の形態において、正孔注入層12、発光層13、電子注入層15を合わせて有機層30と称する。また、正孔輸送層、電子輸送層を有する場合には、これらの層も有機層30に含まれる。有機層30の厚さは、一例として、100〜200nmである。また、隔壁14で分離された発光領域に配置された平坦化膜10、陽極11、有機層30、陰極16、薄膜封止層17、透明ガラス18を、画素2と称する。
さらに、図1に示した有機EL素子1は、製造工程において、陽極11と陰極16との間に導電性の異物21が混入し、異物21を介して陽極11と陰極16とが短絡している。そして、異物21が混入している位置の上部電極である陰極16を構成するITOの構成材料と、それに隣接する有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料のうち少なくとも一方とが混在した混在層22を形成することにより高抵抗化して、異物21により短絡された陽極11と陰極16との間の短絡を解消(リペア)した構成となっている。短絡した部分のリペアの工程については、後に説明する。
次に、有機EL素子1の製造方法について説明する。
はじめに、有機EL素子の形成工程について説明する。図2は、本実施の形態の第1の工程で準備された有機EL素子の断面概略図であり、短絡された有機EL素子の断面構造を示している。まず、TFTを含む基板上に、絶縁性の有機材料からなる平坦化膜10が形成され、その後、平坦化膜10上に陽極11が形成される。
陽極11は、例えば、スパッタリング法により平坦化膜10上にAlが30nm成膜され、その後、フォトリソグラフィーとウエットエッチングによるパターニング工程を経ることにより形成される。
正孔注入層12は、陽極11上に、例えば、PEDOTをキシレンよりなる溶剤に溶かし、このPEDOT溶液をスピンコートすることにより形成される。
次に、正孔注入層12の上に、例えば、真空蒸着法によりα−NPD、Alq3が積層され、発光層13が形成される。
次に、発光層13の上に、例えば、ポリフェニレンビニレン(PPV)を例えばキシレンまたはクロロホルムよりなる溶剤に溶かしてスピンコートすることにより、電子注入層15が形成される。
続けて、電子注入層15が形成された基板を大気曝露させることなく、陰極16が形成される。具体的には、電子注入層15の上に、スパッタリング法によりITOが35nm積層されることにより、陰極16が形成される。このとき、陰極16は、アモルファス状態になっている。
上記のような製造工程により、発光素子としての機能をもつ有機EL素子が形成される。なお、陽極11の形成工程と正孔注入層12の形成工程との間に、表面感光性樹脂からなる隔壁14が所定位置に形成される。
次に、陰極16の上に、例えば、プラズマCVD法により窒化珪素が500nm積層され、薄膜封止層17が形成される。薄膜封止層17は、陰極16の表面に接して形成されるので、特に、保護膜としての必要条件を厳しくすることが好ましく、上記した窒化珪素に代表されるような非酸素系無機材料が好ましい。また、例えば、酸化珪素(Si)や酸窒化珪素(Si)のような酸素系無機材料や、これらの無機材料が複数層形成された構成であってもよい。また、形成方法は、プラズマCVD法に限らず、アルゴンプラズマを用いたスパッタリング法など、その他の方法であってもよい。
次に、薄膜封止層17の表面に、封止用樹脂層19が塗布される。その後、塗布された封止用樹脂層19上に透明ガラス18が配置される。ここで、カラーフィルターが配置された有機EL素子1の場合には、透明ガラス18の主面にあらかじめカラーフィルターが形成される。その後、カラーフィルターが形成された面を下方にして、塗布された封止用樹脂層19上に透明ガラス18が配置される。なお、薄膜封止層17、封止用樹脂層19および透明ガラス18は、保護膜に相当する。
最後に、透明ガラス18が上面側から下方に加圧され、熱またはエネルギー線が付加されて封止用樹脂層19が硬化され、透明ガラス18と薄膜封止層17とが接着される。
このような形成方法により、図2に示す有機EL素子1が形成される。
なお、陽極11、正孔注入層12、発光層13、電子注入層15、陰極16の形成工程は、本実施の形態により限定されるものではない。
図2は、製造工程において、陽極11と陰極16との間に導電性の異物21が混入し、異物21を介して陽極11と陰極16とが短絡された有機EL素子1の断面概略図を示している。異物21は、例えば、陽極11の材料であるAlが、陽極11の形成後、陽極11上に付着し、続けて、正孔注入層12、発光層13、電子注入層15、陰極16が積層されたために生じたものである。異物21の大きさは、一例として直径が200nm、高さが500nm程度である。異物21により陽極11と陰極16が短絡されるので、この画素2では有機EL素子は発光せず、滅点画素となる。
次に、上記した異物21により陽極11と陰極16とが短絡した有機EL素子1において、短絡した部分のリペアの工程について説明する。図3に、有機EL素子の短絡を解消する工程を示すフローチャートを示す。
短絡した部分のリペアは、透明ガラス18を介して陰極16にレーザーを照射することにより行われる。具体的には、短絡した部分を有する有機EL素子を準備し(ステップS10)、異物21により短絡した部分、または、混入した異物21そのものを検出し(ステップS11)、画素2内において短絡した部分の上方の陰極16に、透明ガラス18側からレーザーの照射を開始する(ステップS12)。これにより、レーザーを照射された陰極16の一部を構成するITOと、隣接する有機層30の構成材料(電子輸送層、電子注入層等)および薄膜封止層17の構成材料(樹脂等)の少なくとも一方が混在した混在層22を形成することにより、陽極11と陰極16との短絡を解消する。
陽極11と陰極16が短絡した部分または異物21の検出は、例えば、各画素2に中間輝度階調に対応した輝度信号電圧を入力することにより、正常画素の発光輝度に比べて低輝度の画素を、輝度測定装置若しくは目視により検出することにより行う。なお、短絡した部分または異物21の検出は、上記した方法に限らず、例えば、有機EL素子の陽極11および陰極16の間に流れる電流値を測定し、電流値の大きさに基づいて検出してもよい。この場合、順バイアス電圧を印加すると正常画素と同等の電流値が得られ、逆バイアスの電圧を印加するとリーク発光が観測される部分を、短絡した部分または異物21が混入した部分であると判断してもよい。
ここで、レーザーを照射する前後における陰極16、有機層30および薄膜封止層17の変化について説明する。図4および図5は、レーザーの照射前および照射後の有機EL素子1の断面概略図である。
図4に示す有機EL素子1の構成は、異物21が検出された有機EL素子1において、異物21近傍の陰極16の構成を示した断面拡大図である。レーザー照射前の有機EL素子1の構成は、図4に示すように、有機層30における電子注入層15と陰極16との間に、陰極16の構成材料に有機層30における電子注入層15の構成材料が入り込んだ界面層20aが形成されている。この界面層20aは、有機層30における電子注入層15と陰極16との構成材料の違いによる応力を緩和するために自然に形成されるものである。同様に、陰極16と薄膜封止層17との境界部分には、陰極16の構成材料に薄膜封止層17の構成材料が入り込んだ界面層20bが形成されている。この界面層20bは、陰極16と薄膜封止層17との構成材料の違いによる応力を緩和するために自然に形成されるものである。界面層20a、20bの厚さは、一例として5〜15nm程度である。
レーザー照射後の有機EL素子1の構成は、図5に示すように、陰極16と、有機層30および薄膜封止層17のうち少なくとも一方とが混在した混在層22が形成されている。この混在層22は、上記した界面層20a、20bよりも深さ方向に広範囲に渡って陰極16、有機層30、薄膜封止層17の構成材料が混在しているものであり、界面層20a、20bとは異なり、レーザー照射により新たに形成される層である。混在層22は、陰極16、有機層30、薄膜封止層17の構成材料が混在していることにより、陰極16を構成する導電性材料(金属原子)の密度が低くなるため、抵抗値が高くなっていると考えられる。なお、混在層22の厚さは、一例として50〜300nm程度である。
図6は、レーザーの照射位置を示すための有機EL素子1の上面図である。図7は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。図8は、図6に示すレーザーの照射位置を示すための有機EL素子1の上面SEM写真である。また、図9は、陽極11と陰極16とが短絡された部分の周囲にレーザーが照射された後の有機EL素子1の断面概略図である。図7および図9は、有機EL素子1の短絡を解消する工程を示す断面概略図であり、図7はレーザー125を照射する前、図9はレーザー125を照射した後の有機EL素子1の断面概略図を示している。
本実施の形態では、異物21の周囲の所定領域の陰極16にレーザー125が照射される。例えば、図6および図7に示すように、異物21から10μm程度離れた周囲の陰極16に、異物21を囲む四方(4辺)20μm×20μmにレーザーが照射される。ここで、使用するレーザーは、超短パルスレーザーである。超短パルスレーザーとは、パルス幅が数ピコ秒から数フェムト秒のパルス幅であるレーザーのことをいい、具体的には、100fs〜20psのパルス幅であることが好ましい。一例として、本実施の形態では、パルス幅が800fsの超短パルスレーザー(一般にフェムト秒レーザーとも称される)を使用している。また、レーザーの波長は、一例として、900〜2500nm、出力エネルギーは1〜50μJである。また、図8は、図6に示したパターンでレーザー照射したときの有機EL素子1の上面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したときのSEM写真である。
図6および図8に示すように、レーザー125が照射されると、図9に示すように、レーザー125が照射された部分の陰極16、有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料の少なくとも一方が混在する混在層22が形成され、陽極11と陰極16の短絡が解消される。
異物21を含む所定領域の陰極16にレーザー125を照射すると、異物21がレーザー125のエネルギーを吸収して振動し、画素2にダメージを与えるおそれが生じる。一方、本実施の形態に示すように、異物21の周辺の陰極16にレーザー125の焦点を設定することにより、異物21にレーザー125のエネルギーが吸収されるのを抑制してダメージを低減しつつ、異物21の周辺を高抵抗化することができる。なお、レーザーの照射パワーが小さい場合には、異物21を含む所定領域の陰極16にレーザーを照射しても、異物21の振動により画素2にダメージを与える可能性は少ないと考えられる。
図10は、レーザーの照射により短絡を解消した後の有機EL素子1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したSEM写真であり、図8に示した、AA’線における断面SEM写真である。レーザーを照射していない領域の有機EL素子1は、図10に示すSEM写真における上方から順に、封止用樹脂層19、薄膜封止層17、陰極16、有機層30(電子注入層、発光層、正孔注入層)、陽極11、平坦化膜10、透明ガラス9により構成されている。また、有機EL素子1のレーザー125を照射した領域(図10における中央部分)では、陰極16、有機層30および薄膜封止層17の構成材料が混在した混在層22が形成されていることが観察されている。混在層22が形成されることにより、構成材料が分散しているため電流が流れにくく、高抵抗化されていると考えられる。
ここで、混在層22を形成することにより短絡が解消される点について、図11Aおよび図11Bに示した有機EL素子1の等価回路の構成から説明する。図11Aは、有機EL素子1に混在層22が形成された場合の有機層30、異物21、混在層22の配置関係を示す等価回路図である。また、図11Bは、図11Aに示した等価回路図における電流−電圧特性を示している。
図11Aに示すように、混在層22が形成された有機EL素子1では、異物21により構成される抵抗R1と、混在層22により構成される抵抗R2とが直接に接続され、抵抗R1およびR2の直列接続に対して有機層30により構成される抵抗ELが並列に接続された等価回路となる。このような回路において、混在層22により構成される抵抗R2の大きさが大きくなると、抵抗R1とR2による合成抵抗は大きくなり、抵抗R1およびR2に流れる電流は小さくなる。つまり、高抵抗である混在層22を有機EL素子1に形成することにより、異物21に流れる電流を抑制することができる。
また、図11Bに示すように、有機層30に流れる電流値をI、抵抗R1およびR2に流れる電流値をIとすると、有機層30に流れる電流値Iは非線形であるのに対し、抵抗R1およびR2に流れる電流値Iは線形となる。ここで、有機層30に流れる電流値Iが抵抗R1およびR2に流れる電流値Iよりも大きければ、有機層30は異物21の影響を受けることなく発光すると考えられる。
また、陰極16の抵抗値(シート抵抗値)は、一例として50Ω/□であり、混在層22の抵抗値は、一例として100MΩ/□である。なお、混在層22の抵抗値は、有機層30の抵抗値よりも高い抵抗値である必要があり、有機層30の抵抗値が1MΩ/□以上であることから、混在層22の抵抗値は、1MΩ/□以上であることが望まれる。
このように、混在層22を形成することで陰極16および陰極16に隣接する有機層30および薄膜封止層17が高抵抗化される。これにより、混在層22では陽極11および陰極16の間の短絡が解消され、当該画素2の発光が回復されることとなる。
図12Aおよび図12Bは、レーザーを照射する前と照射した後における、有機EL素子1の組成を、オージェ分光法による元素分析により測定した結果である。ここで、図12Aおよび図12Bに示すAのグラフは、In原子、BのグラフはO原子、CのグラフはC原子、DのグラフはN原子を示し、各グラフの強度(Intensity)が大きいほど、含有量が多いことを示している。また、Dのグラフの強度が大きい右側に薄膜封止層17、Cのグラフの強度が大きい左側に有機層30、AのグラフおよびBのグラフの強度が大きい部分に陰極16が示されている。
図12Aに示すように、レーザーを照射する前(または、レーザーを照射していない部分)の陰極16、有機層30、薄膜封止層17の測定結果では、有機層30においては有機層30の構成材料である炭素原子(C)が検出されているが、薄膜封止層17の構成材料SiNの成分である窒素原子(N)は検出されていない。また、薄膜封止層17において、炭素原子(C)は検出されていないが窒素原子(N)が検出されている。また、レーザーを照射する前には、有機層30と陰極16との間に界面層20a(界面層20aの厚さは、図12Aにおける(1)に相当)が存在し、陰極16と薄膜封止層17との間に界面層20b(界面層20bの厚さは、図12Aにおける(2)に相当)が存在しているが、混在層22は形成されていない。
一方、図12Bに示すように、レーザーを照射した後(または、レーザーを照射した部分)の陰極16、有機層30、薄膜封止層17における構成材料の組成を、同様にオージェ分光法による元素分析により測定した結果では、有機層30において有機層30の構成材料である炭素原子(C)が検出されているとともに、薄膜封止層17の構成材料SiNの成分である窒素原子(N)も検出されている、また、薄膜封止層17においても窒素原子(N)が検出されているとともに炭素原子(C)も検出されている。さらに、有機層30と陰極16との境界、および、陰極16と薄膜封止層17との境界では、レーザー照射前は急峻に各原子が混在している領域が狭いのに対し、レーザー照射後には、各原子が混在している領域が広くなっている。
このことより、レーザー照射後(または、レーザーを照射した部分)では、陰極16、有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料が拡散して混在層22(混在層22の厚さは、図12Bにおける(3)+(4)に相当)が形成されていることが分かる。
ここで、照射されるレーザー125の種類は、上記した超短パルスレーザーであり、例えば、パルス幅が800fs、出力エネルギーが1〜50μJ、レーザーの波長が900〜2500nmである。レーザーの波長は、反射電極(陽極11)の材質によっても好適範囲を決定することができ、Al系の材質の場合には、1550nm近傍の波長を用いるのがよく、Ag系(APCなど)の材質の場合には、900〜1550nmの波長を用いるのがよい。なお、パルス幅は上記した800fsに限らず、好適範囲である100fs〜20psで変更してもよい。
また、レーザー125の出力エネルギーは、上記した範囲に限らず、混在層22が形成され、かつ、薄膜封止層17が破壊されない程度の出力エネルギーであればよい。
また、領域23に照射されたレーザーの熱エネルギーは、領域23の周囲の、例えば、レーザーを照射した位置から1μm程度離れた範囲に広がり、この範囲に混在層22が形成されて高抵抗化される場合もある。この場合も、陽極11と陰極16との短絡が解消され当該画素2の発光が回復される。
また、レーザー125の照射は、陰極16に行うことに限らず、レーザーの焦点位置を調整して陽極11に行ってもよい。また、透明ガラス18側に限らず、透明ガラス9側からレーザーを照射してもよい。
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例について説明する。
図13は、本変形例におけるレーザー照射後の有機EL素子の部分断面図である。図13に示すように、レーザーの照射によって形成された混在層22中には、空洞22aが生じている。この空洞22aは、照射されたレーザーのパワーの強度により、陰極16、有機層30、薄膜封止層17の少なくとも1つが気化することにより生じたものと考えられる。
このように、混在層22の一部に生じた空洞22aにより、混在層22では、混在層22が形成されていない部分の陰極16に比べて電流が流れにくく、高抵抗になっていると考えられる。したがって、レーザーのパワーを調整して、空洞22aを有する混在層を形成してもよい。
さらに、空洞22aの一部に、有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料のうち少なくとも一方が存在していてもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、有機EL素子50に照射されるレーザーの照射領域が実施の形態1と異なる。
図14は、本実施の形態における有機EL素子50の断面概略図である。同図に示した有機EL素子50は、実施の形態1で示した有機EL素子1と同様に、透明ガラス9の上に、平坦化膜10と、陽極11と、正孔注入層12と、発光層13と、隔壁14と、電子注入層15と、陰極16と、薄膜封止層17と、封止用樹脂層19と、透明ガラス18とを備えている。各構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、正孔注入層12、発光層13、電子注入層15を合わせて有機層30と称する。また、正孔輸送層、電子輸送層を有する場合には、これらの層も有機層30に含まれる。また、隔壁14で分離された発光領域に配置された平坦化膜10、陽極11、有機層30、陰極16、薄膜封止層17、透明ガラス18を、画素2と称する。また、カラーフィルターが配置された有機EL素子50の場合には、透明ガラス18の主面にあらかじめカラーフィルターが形成される。その後、カラーフィルターが形成された面を下方にして、塗布された封止用樹脂層19上に透明ガラス18が配置される。なお、薄膜封止層17、封止用樹脂層19および透明ガラス18は保護膜に相当する。
図14では、異物21を含む所定の領域にレーザー125を照射することにより、陰極16と、有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料の少なくとも1つが混在した混在層22を形成することにより高抵抗化して、短絡された陽極11と陰極16との短絡を解消した構成となっている。
次に、異物21による短絡を解消する工程について、図15〜図18を用いて説明する。
図15は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。また、図16は、異物21に対するレーザー125の照射領域を示すための有機EL素子50の上面図である。また、図17、18は、有機EL素子50の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。
短絡部分121のリペアは、実施の形態1と同様に、レーザー125を照射することにより行われる。異物21の検出後、異物21により陽極11と陰極16とが短絡した部分およびその周囲に、レーザー125が照射される。図16において、実線で囲んだ領域33がレーザー125の照射範囲を示している。図16に示すように、例えば、5μm×10μmの領域33の陰極16にレーザー125が照射される。なお、レーザー125の焦点は、陰極16に合わせて設定される。
図17に示すように、レーザー125が照射されると、レーザー125が照射された領域33は、図18に示すように、陰極16と、有機層30の構成材料および薄膜封止層17の構成材料の少なくとも1つが混在して高抵抗化された混在層32が形成される。これにより、短絡された陽極11と陰極16との短絡が解消された構成となっている。
以上のように、レーザー125が照射された異物21を囲む範囲の陰極16は、混在層32が形成されることにより高抵抗化される。これにより、陽極11と陰極16の短絡が解消され、当該画素2の発光が回復される。
なお、レーザー125の種類、波長、出力エネルギーは、上記した実施の形態1と同様に、混在層32が形成され、かつ、薄膜封止層117が破壊されないのであれば、どのように変更してもよい。また、実施の形態1と同様に、リペアの工程の前に、異物21の位置を検出する工程を設けてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態が上記した実施の形態1と異なる点は、陽極と陰極が導電性異物を介さずに直接接触して短絡した有機EL素子において、短絡した部分のリペアを行う点である。
図19は、本実施の形態における有機EL素子100の断面概略図である。同図に示した有機EL素子100は、実施の形態1で示した有機EL素子1と同様に、透明ガラス109の上に、平坦化膜110と、陽極111と、正孔注入層112と、発光層113と、隔壁114と、電子注入層115と、陰極116と、薄膜封止層117と、封止用樹脂層119と、透明ガラス118とを備えている。各構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、正孔注入層112、発光層113、電子注入層115を合わせて有機層130と称する。また、正孔輸送層、電子輸送層を有する場合には、これらの層も有機層130に含まれる。また、隔壁114で分離された発光領域に配置された平坦化膜110、陽極111、有機層130、陰極116、薄膜封止層117、透明ガラス118を、画素102と称する。また、カラーフィルターが配置された有機EL素子100の場合には、透明ガラス118の主面にあらかじめカラーフィルターが形成される。その後、カラーフィルターが形成された面を下方にして、塗布された封止用樹脂層119上に透明ガラス118が配置される。なお、薄膜封止層117、封止用樹脂層119および透明ガラス118は保護膜に相当する。
図19では、陽極111と陰極116が、陰極の一部において直接接触している。これは、例えば、有機層130の形成工程において短絡部分の位置にピンホールが形成され、その後、陰極116の形成工程において当該ピンホールに陰極116を構成する材料が流入されて陰極116が形成されたために、このように直接接触したものである。そして、陰極116と、有機層130の構成材料および薄膜封止層117の構成材料の少なくとも1つが混在した混在層122を形成することにより高抵抗化して、短絡された陽極111と陰極116との短絡を解消した構成となっている。
次に、上記した陽極111と陰極116とが短絡した短絡部分121の短絡を解消する工程について、図20〜図22を用いて説明する。
図20〜図22は、有機EL素子の短絡を解消する工程を示す断面概略図である。図20は、リペア前の有機EL素子100の断面概略図、図21は、レーザー125を照射したときの有機EL素子100の断面概略図、図22は、リペア後の有機EL素子100の断面概略図である。
短絡部分121のリペアは、実施の形態1と同様に、短絡部分121の近傍の陰極116にレーザー125を照射することにより行われる。具体的には、図20に示すような短絡部分121を有する画素102内において、図21に示すように、短絡部分121の近傍の陰極116に、透明ガラス118側からレーザー125が照射される。これにより、陰極116と、有機層130の構成材料および薄膜封止層117の構成材料の少なくとも1つが混在した混在層122が形成される。混在層122では、混在層122が形成されていない部分の陰極116に比べて電流が流れにくく、高抵抗化されていると考えられる。このように、陰極116の一部が高抵抗化されることにより、陽極111および陽極111と陰極116との短絡が解消され、当該画素102の発光が回復されることとなる。
ここで、照射されるレーザー125の種類は、例えば、パルス幅が800fs、レーザーの波長が900〜2500nm、出力エネルギーが1〜50μJの超短パルスレーザーが用いられる。
なお、レーザー125を照射する領域は、短絡部分121を含む領域に限らず、実施の形態1に示したように、短絡部分を囲むように設定してもよい。
また、レーザー125の熱エネルギーは、レーザー125が照射された領域の周囲の所定範囲に広がり、例えば、レーザー125を照射した範囲より広い範囲に混在層122が形成され高抵抗化される場合もある。この場合も、陽極111と陰極116との短絡が解消され当該画素102の発光が回復されることとなる。
また、短絡部分121のリペアの工程の前に、短絡部分を検出する工程を設けてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態が上記した実施の形態1〜3と異なる点は、陽極11と陰極16が完全に導通しているのではなく、陽極11と陰極16間の抵抗が他の部分と比べて小さい点である。
図23は、本実施の形態にかかる有機EL素子200の断面概略図である。異物21の大きさは、陽極11と陰極16の大きさよりも小さく、異物21は陽極11および陰極16とは導通していないが、異物21と陽極11、異物21と陰極16の間の距離が短いので抵抗が小さく、電流が流れ易くなっている。
このように、陽極11と陰極16が完全に導通していない場合でも、陽極11と陰極16の短絡を解消することができる。つまり、実施の形態1と同様に、短絡した部分の上方の陰極16に、透明ガラス18側からレーザー125を照射することにより、陰極16と、有機層130の構成材料および薄膜封止層117の構成材料の少なくとも1つが混在した混在層42を形成することにより高抵抗化して、陽極11と陰極16との短絡を解消することができる。
また、図24は、本実施の形態にかかる有機EL素子300の断面概略図である。図24において、陽極111と陰極116とは導通していないが、陽極111と陰極116の間の距離は短いので抵抗が小さく、レーザーを照射する前の短絡部分では電流が流れやすくなっている。短絡部分は、例えば、有機層130の発光層113の形成工程において短絡部分の位置にピンホールが形成され、その後、陰極116の形成工程において当該ピンホールに陰極116を構成する材料が流入されて陰極116が形成されたものである。
このように、陽極111と陰極116とが完全に導通していない場合でも、実施の形態3と同様に、短絡した部分の陰極116と、隣接する有機層130および薄膜封止層117の少なくとも1つに、透明ガラス118側からレーザー125を照射することにより、陰極116と、有機層130の構成材料および薄膜封止層17の構成材料の少なくとも1つが混在する混在層52を形成し、高抵抗化することができる。これにより、陽極111と陰極116との短絡を解消することができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形を行ってもよい。
例えば、上記した実施の形態では、下部電極を陽極、上部電極を陰極とする構成について示したが、下部電極を陰極、上部電極を陽極とする構成であってもよい。また、有機EL素子の構成である平坦化膜、陽極、正孔注入層、発光層、隔壁、電子注入層、陰極、薄膜封止層、封止用樹脂層、透明ガラスは、上記した実施の形態に示した構成に限らず、材料や構成、形成方法を変更してもよい。例えば、正孔注入層と発光層との間に正孔輸送層があってもよいし、電子注入層と発光層との間に電子輸送層があってもよい。また、隔壁で分離された各発光領域を覆うように、透明ガラスの下面に、赤、緑および青の色調整を行うカラーフィルターを備える構成であってもよい。
また、レーザーの照射位置は、上記した実施の形態に限定されず、異物や短絡部分を含む所定の範囲に設定されてもよいし、異物や短絡部分のみに設定されてもよい。また、異物や短絡部分の周囲を囲むように設定されてもよい。また、レーザーの照射は、陰極に限らず陽極に対して行われてもよい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、図25に示すような、本発明にかかる有機EL素子を備えた薄型フラットテレビシステムも本発明に含まれる。
本発明にかかる有機EL素子の製造方法および有機EL素子は、特に、大画面および高解像度が要望される薄型テレビおよびパーソナルコンピュータのディスプレイなどの技術分野に有用である。
1、50、100、200、300 有機EL素子
2、102 画素
11、111 陽極(下部電極)
12、112 正孔注入層(有機層)
13、113 発光層(有機層)
15、115 電子注入層(有機層)
16、116 陰極(上部電極)
17、117 薄膜封止層(封止層)
21 異物
22、32、42、52、122 混在層
30、130 有機層
121 短絡部分
125 レーザー

Claims (6)

  1. 下部電極と、発光層を含み前記下部電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された金属または金属酸化物からなる上部電極と、前記上部電極上に形成された窒素を含む材料からなる封止層とを備え、前記下部電極と前記上部電極とが短絡した部分を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を準備する第1の工程と、
    前記短絡した部分および当該部分の周囲のうち少なくとも一方に、波長が900〜2500nmの超短パルスのレーザーを照射することにより、前記上部電極の構成材料と、前記有機層の構成材料および前記封止層の構成材料のうち少なくとも一方とが混在し、前記レーザーを照射していない前記上部電極中よりも金属原子の割合が低く、かつ、前記レーザーを照射していない前記上部電極中よりも炭素原子及び窒素原子の少なくともいずれかの割合が高い混在層を形成する第2の工程と、を含む、
    有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記混在層は、前記レーザーを照射する前の、少なくとも、前記上部電極に相当する位置に形成されている、
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記混在層中に空洞が存在している、
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記空洞の一部に、前記有機層の構成材料及び封止層の構成材料のうち少なくとも一方が存在している、
    請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 前記混在層のシート抵抗値は、1MΩ/□以上である、
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. 前記超短パルスレーザーのパルス幅は、100fs〜20psである、
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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