JP5803946B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、チョッパー型のスイッチングレギュレータに関する。
チョッパー型のスイッチングレギュレータの制御方法の一つとして、カレントモード制御が知られている。
カレントモード制御は、出力電圧の指令値に対する計測値の誤差を表す誤差信号に基づいてスイッチング時間を制御するフィードバックループに、リアクトル電流の検出結果を組み込むことによって、出力電圧の変化に従ってリアクトル電流を制御するものである。
ここで、負荷電流が大きく変動した場合を考えると、その変化に制御が追従するまでの間は、負荷が接続される出力端子間に設けられた平滑コンデンサから電荷が供給される。しかも、出力電圧(コンデンサの両端電圧)の変化、ひいては誤差信号の変化は、負荷電流の変化より遅れて現れるため制御の応答が遅れてしまい、その応答の遅れによって一時的に出力電圧が低下することになる。
これに対して、リアクトル電流に代えて、リアクトル電流と負荷電流の差をフィードバックループに組み込む制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。リアクトル電流と負荷電流の差は降圧チョッパでは負荷電流の変化成分に相当するため、負荷電流の変化に制御が直接応答し、リアクトル電流に反映させることができるメリットがある。
特開2002−281742号公報
しかし、特許文献1に記載の従来装置では、定常動作状態において、リアクトル電流と出力電流とが一致するタイプのスイッチングレギュレータ(例えば、降圧タイプ)にしか適用することができないという問題があった。
即ち、出力電圧を昇降圧するタイプのスイッチングレギュレータでは、定常動作状態であっても、リアクトル電流と出力電流とは一致しないため、負荷電流の変化を的確に検出することができず、負荷電流に対する応答性を十分に向上させることが期待できないためである。
本発明は、上記問題点を解決するために、降圧及び昇圧等の種類によらず、負荷電流に対して良好な応答性が得られるスイッチングレギュレータを提供することを目的とする。
本発明のスイッチングレギュレータは、直流電圧が印加される入力端子と、リアクトルと、出力端子間に設けられ、リアクトルから供給される電流によって充電されるコンデンサと、入力端子を介して直流電圧がリアクトル両端に印加される第1動作状態、および少なくともリアクトル及び出力端子間に接続された負荷が閉回路を形成する第2動作状態を少なくとも有し、これら動作状態間を切り替えるスイッチング回路と、スイッチング回路での第1動作状態及び第2動作状態の動作比率を制御する制御回路とを備えている。
そして、制御回路では、基準指令値生成部が、予め設定された指令電圧に対する出力電圧(出力端子間の電圧)の偏差に応じた基準指令値を生成し、付加指令値生成部が、コンデンサから負荷に向けて供給される電力を反映した値である流出電力量とリアクトルからコンデンサに向けて供給される電力を反映した値である流入電力量との差に応じた付加指令値を生成する。
そして、制御回路は、基準指令値及び付加指令値に従って、指令電圧より出力電圧が小さいほど、及び流入電力量より流出電力量が大きいほど第1動作状態の比率が大きくなるように動作比率を制御する。
なお、スイッチングレギュレータが定常運転状態にある時には、流入電力量と流出電力量は等しく、出力端子から出力される電流である出力電流(負荷電流)が増大すると流出電力量の方が大きく、出力電流が減少すると流入電力量の方が大きくなる。
このように、本発明のスイッチングレギュレータでは、電流差ではなく電力差に従って制御をするため、定常運転状態の時にリアクトル電流と出力電流とが異なるタイプであっても、出力電流の変化を的確に検出することができ、出力電圧を一定にする制御を精度よく行うことができる。
なお、付加指令値を求める際に、流入電力量及び出力電力量として、電源電圧,リアクトル電流から求めた電力値及び出力電圧,出力電流から求めた電力値をそのまま用いてもよいし、上記両電力値を、電源電圧または出力電圧で除したもの、即ち、流入電力量及び出力電力量に比例した電流値を用いてもよい。
第1実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 制御信号生成部の変形例を示す回路図である。 第2実施形態のスイッチングレギュレータにおける指令値生成部の構成を示す制御ブロック図である。 第3実施形態のスイッチングレギュレータにおける指令値生成部の構成を示す制御ブロック図である。 第4実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第5実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 制御信号生成部の変形例を示す回路図である。 第6実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 出力電流の他の検出方法を示す回路図である。 第7実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第8実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第9実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 制御信号生成部の変形例を示す制御ブロック図である。 第10実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第11実施形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第12実施形態のモータ駆動システムの構成を示す回路図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
まず、本発明を昇圧コンバータとして動作するチョッパー型スイッチングレギュレータに適用した例について説明する。
図1に示すように、スイッチングレギュレータ1は、直流電源PSから電源供給を受けて動作し、予め設定された指令電圧で負荷LDに対する電源供給を行う回路部10と、回路部10で検出される入力電圧VI,リアクトル電流IL,出力電圧VO,出力電流ICに基づいて指令値Cを生成する指令値生成部30と、指令値生成部30で生成された指令値Cに従って、回路部10を制御するスイッチング信号Sを生成する制御信号生成部40とを備えている。
<回路部>
回路部10は、直流電源PSが接続される入力端子Ta,Tbと、入力端子Ta,Tbに接続される直流電源PSと共に閉回路を形成するように接続されたリアクトルであるチョークコイル13と、チョークコイル13から入力端子Tb(直流電源PSの負極側)に接続されたグランドラインGに至る経路を、スイッチング信号Sに従って断続するスイッチング素子14とを備えている。なお、スイッチング素子14は、N型の電界効果トランジスタからなり、ソースからドレインに電流を流す寄生ダイオードを有した周知のものである。
また、回路部10は、チョークコイル13におけるスイッチング素子14との接続端と出力端子(正極側)T1との間に、チョークコイル13から出力端子T1に向かう方向を順方向として接続されたダイオード15と、出力端子T1,T2間に接続された平滑用のコンデンサ16とを備えている。
更に、回路部10は、直列接続された一対の抵抗器からなり、入力端子Ta,Tb間に接続され、入力端子Ta,Tb11間の印加電圧(即ち、直流電源PSが供給する電源電圧)に比例した電圧(以下「入力電圧」という)VIを発生させる分圧回路21と、入力端子Ta(直流電源PSの正極側)からチョークコイル13に至る電流経路に設けられチョークコイル13を流れる電流(以下、リアクトル電流という)ILを検出する電流検出器22と、直列接続された一対の抵抗器からなり、出力端子T1,T2間の電圧に比例した電圧(以下「出力電圧」という)VOを発生させる分圧回路23と、ダイオード15のカソードから出力端子T1に至る電流経路に設けられ、コンデンサ16が接続された地点より出力端子T1側にて、出力端子T1,T2間に接続された負荷LDに流れる電流(出力電流)ICを検出する電流検出器24を備えている。なお、分圧回路21,23は、同じ分圧比となるように設定されている。
このように構成された回路部10は、スイッチング素子14がオンしている場合、直流電源PSとチョークコイル13とで形成される閉回路に電流が流れ(以下、この状態を「第1動作状態」という)、これによってチョークコイル13には電磁エネルギーが蓄積される。一方、スイッチング素子14がオフしている場合、直流電源PS,チョークコイル13,ダイオード15,出力端子T1,T2間に接続された負荷LDによって形成される閉回路に電流が流れる(以下、この状態を「第2動作状態」という)。このとき、直流電源PSの電源電圧に、チョークコイル13の両端電圧を加えた電圧(即ち、電源電圧より昇圧された電圧)が、ダイオード15を介して負荷LDに印加される。
第1動作状態では、リアクトルに電磁エネルギーが蓄積されるのに伴い、リアクトル電流が増大する。リアクトル電流の増大は入力電流の増大を意味するため、スイッチング信号Sのデューティ比(時比率)が大きいほど、入力端子Ta,Tbを介して直流電源PSから供給される電力は大きくなる。このため、スイッチング信号Sのデューティ比(時比率)が大きいほど、入力端子Ta,Tbからの供給電力は大きく、それに伴ってチョークコイル13から出力端子T1,T2側に向けて供給される電力は大きくなる。
<指令値生成部>
指令値生成部30は、出力電圧VOに従って、基準指令値C0を生成する基準指令値生成部31と、入力電圧VI,出力電圧VO,出力電流ICに従って第1付加指令値C1を生成する第1付加指令値生成部32と、リアクトル電流ILに従って第2付加指令値C2を生成する第2付加指令値生成部33を備えている。
また、指令値生成部30は、第1付加指令値生成部32で生成された第1付加指令値C1を、基準指令値生成部31で生成された基準指令値に反映させる加算器34と、加算回路34の出力が、予め設定された上限値を上回っている場合には上限値に、予め設定された下限値を下回っている場合には下限値に制限するリミッタ35と、リミッタ35の出力に第2付加指令値生成部33で生成された第2付加指令値C2を反映させることで指令値Cを生成する加算器36を備えている。
このうち、基準指令値生成部31は、指令電圧を、分圧回路21,23と同じ分圧比で分圧した大きさに設定された基準電圧Vrefに対する出力電圧VOの偏差を求め、その偏差に対してPI(積分,比例)演算を行うことで基準指令値C0を生成する。
第1付加指令値生成部32は、出力電流ICを係数α倍してローパスフィルタを施したもの(α×IC)に、出力電圧VOを係数β倍したもの(β×VO)を乗じた結果を、入力電圧VIを係数β倍したもの(β×VI)で除することで第1付加指令値C1(=α×VO/VI)を生成する。つまり、第1付加指令値C1は、回路部10が定常動作状態にあるものとして、出力電圧VO,出力電流IC,入力電圧VIから求めたリアクトル電流の推定値である。また、第1付加指令値C1は、コンデンサ16から出力端子T1,T2間に接続された負荷に向けて供給される電力(コンデンサ16から流出する電力)に比例した流出電力量を表すものである。
第2付加指令値生成部33は、リアクトル電流ILを係数α倍したものにローパスフィルタを施すことによって第2付加指令値C2(=α×IL)を生成する。つまり、第2付加指令値C2は、チョークコイル13からコンデンサ16に向けて供給される電力(コンデンサ16に流入する電力)に比例した流入電力量を表すものである。
そして、加算器34では、基準指令値C0に極性を反転させた第1付加指令値C1を加算し、加算器36では、リミッタ35の出力に、第2付加指令値C2を加算する。つまり、リミッタ35による制限が加えられていない場合、指令値Cは、C=C0−(C1−C2)で表される。
なお、回路部10が定常動作状態にある時は、C1=C2となるため、指令値Cは基準指令値C0に等しくなる。また、負荷電力が増大する方向に変化すると一時的にC1>C2となり、負荷電力が減少する方向に変化すると一時的にC1<C2となる。
つまり、出力電圧VOが基準電圧Vrefより大きいほど、また、負荷電力が減少する方向に大きく変化するほど、指令値Cは大きな値となるように設定されている。
<制御信号生成部>
制御信号生成部40は、ノコギリ波を発生させるノコギリ波生成回路41と、ノコギリ波生成回路41で発生するノコギリ波と指令値生成部30で生成された指令値とを比較することで、PWM(パルス幅変調)信号を生成するコンパレータ42と、コンパレータ42の出力に接続されたドライバ回路43とを備え、ドライバ回路43の出力がスイッチング信号Sとしてスイッチング素子14に供給される。
つまり、指令値Cが増加すると、スイッチング信号Sのデューティ比(時比率)が小さくなるため、入力端子Ta,Tb(即ち、直流電源PS)からチョークコイル13を介して出力端子T1,T2側に供給される電力は、指令値Cが増加すると減少し、指令値Cが減少すると増加する。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ1では、流出電力量を表すリアクトル電流ILの推定値と流入電力量を表すリアクトル電流ILの計測値との差から負荷変動を検出し、これをスイッチング信号Sのデューティ比を決定する指令値Cに反映させている。このため、定常動作状態でリアクトル電流ILと出力電流ICとが一致しない場合でも、負荷変動を精度よく検出することができ、負荷変動に対して応答性のよい制御を実現することができる。
スイッチングレギュレータ1では、指令値Cを制限するリミッタ35を設けているため、過大なリアクトル電流ILが流れてしまうことを防止することができる。
<負荷応答性>
ここで、本実施形態のスイッチングレギュレータ1と、回路部10を前提とするスイッチングレギュレータに従来技術を適用したものとで、負荷応答性につい考察する。具体的には、回路部10が、定常動作状態にある時に、負荷電流(即ち、出力電流IC)に微少な攪乱成分が乗った場合に発生する出力電圧VOの攪乱の大きさを比較することにより、負荷変動に対する出力電圧VOの安定性を示す。
なお、ここでは、簡単のために、係数β,LPF,リミッタ35を省略して考えるものとする。
また、従来技術を適用したスイッチングレギュレータでは、出力電流ICが第1付加指令値C1、リアクトル電流ILが第2付加指令値C2になる。
まず、スイッチング信号Sの時比率をD、チョークコイル13のインダクタンスをL、コンデンサ16の容量をCとすると、回路部10の動作は、(1)(2)式によって表すことができる。
Figure 0005803946
(1)式をDについて解いた式を、(2)式に代入して整理すると(3)式が得られる。
Figure 0005803946
リアクトル電流IL、出力電圧VO、出力電流ICの定常動作の成分をそのまま、IL、VO、ICで表し、微小攪乱の成分をΔIL、ΔVO、ΔICで表すものとし、(1)(3)式において、ILをIL+ΔIL、VOをVO+ΔVO、ICをIC+ΔICに置き換えると共に、時間微分をラプラス演算子sに置き換えると、(4)(5)式が得られる。
ただし、(3)式の導出においては、定常状態で入力電力と出力電力が等しい、すなわちVI×IL=VO×ICであることを用いた。
Figure 0005803946
従来装置の制御系では、時比率Dは(6)式で与えられ、本発明では、(7)式で与えられる。但し、PI制御におけるゲインをK、時定数をTで表し、PWM変調の係数は1であるものとする。
Figure 0005803946
(6)式を(4)(5)式に代入して、微小項を無視する近似や、定常状態の時に成立する関係を利用して整理すると(8)式が得られ、(7)式を(4)(5)式に代入して同様の整理を行うと(9)式が得られる。
Figure 0005803946
(8)(9)式は、微小な負荷電流変動に対する出力電圧の変動を示している。両者は、分母が等しく、且つ、分子の多項式の最低次数を比較すると、前者(従来)は1次であるのに対して、後者(本発明)は2次である。
ここで、負荷電流変動に十分に緩やかな微小正弦波変動を仮定すると、sは周波数に比例するため、sの2次以上の項は無視できるほど小さくなる。
従って、緩やかな負荷変動に対して後者の方が前者よりも電圧変動が小さいことがわかる。
このことは、本実施形態のスイッチングレギュレータ1は、従来技術と比較して、出力の負荷追随性が向上したことを示している。
<変形例>
基準指令値生成部31は、出力電圧VOと基準電圧Vrefとの偏差をPI制御した結果を基準指令値C0として出力しているが、偏差を時間積分のみした結果、或いは、偏差を定数倍のみした結果を基準指令値C0として出力するようにしてもよい。
指令値生成部30において、リアクトル電流ILや出力電流ICを係数α倍した後、ローパスフィルタで処理しているが、ローパスフィルタを省略してもよい。また、リアクトル電流ILや出力電流ICに対する係数α倍、入力電圧VI出力電圧VOに対する係数β倍を省略してもよい。また、リミッタ35を省略してもよい。
制御信号生成部40は、ノコギリ波生成回路41とコンパレータ42の代わりに、図2(a)に示す制御信号生成部40aのように、一方の入力端子に指令値Cが入力され、他方の入力端子が接地されたヒステリシス付きコンパレータ44、或いは通常のコンパレータ(図示せず)を用いて正負極性判定を行うように構成してもよい。
また、図2(b)に示すように、第2付加指令値C2を、リミッタ35の出力(基準指令値C0に第1付加指令値C1を反映させたもの)に反映させる代わりに、ノコギリ波生成回路41の出力に反映させるように構成してもよい。この場合、前者に反映させる場合とは逆極性で反映させればよい。つまり、数理的に等価な別の演算方法を用いて、指令値Cに対して基準指令値C0、第1付加指令値C1、第2付加指令値C2を反映させてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
本実施形態では、指令値生成部30の構成の一部が異なる以外は、第1実施形態と同様の構成を有している。
ここでは、第1実施形態と同じ構成については同一の符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。以下、他の実施形態においても同様である。
<指令値生成部>
本実施形態における指令値生成部30aは、図3に示すように、第1付加指令値生成部32a、第2付加指令値生成部33aの構成が異なっている。
第1付加指令値生成部32aは、出力電流ICを係数α倍した結果を第1付加指令値C1として出力するように構成されている。
一方、第2付加指令値生成部33aは、リアクトル電流ILを係数α倍したものに、入力電圧VIを係数β倍したものを乗じた結果(即ち、入力電力に比例した値)から、出力電圧VOを係数β倍したもので除した結果(即ち、回路部10が定常動作状態であると仮定して求めた出力電流ICの推定値)を第2付加指令値C2として出力するように構成されている。
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、流出電力量を表す出力電流ICの計測値と、流入電力量を表す出力電流ICの推定値との差から負荷変動を検出し、これを指令値Cに反映させている。このため、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、負荷応答性については、(9)式において、αをαVI/VOに変更すればよく、第1実施形態の場合と同様の効果が得られることは明らかである。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形態では、指令値生成部30の構成の一部が異なる以外は、第1実施形態と同様の構成を有しているため、この相違する部分についてのみ説明する。
<指令値生成部>
本実施形態における指令値生成部30bは、図4に示すように、第1付加指令値生成部32b、第2付加指令値生成部33b、リミッタ35aの構成が異なっている。
第1付加指令値生成部32bは、出力電流ICを係数α倍したものに、出力電圧VOを係数β倍したものを乗じた結果(即ち、出力電力に比例した値)を第1付加指令値C1として出力するように構成されている。
一方、第2付加指令値生成部33bは、リアクトル電流ILを係数α倍したものに、入力電圧VIを係数βしたものを乗じた結果(即ち、入力電力に比例した値)を第2付加指令値C2として出力するように構成されている。
更に、リミッタ35aは、入力電圧VIを係数β倍した値に比例して、上限値や下限値が可変設定されるように構成されている。
リミッタ35aは、入力が所定の電力以上を流入させた場合に更なる電力の流入を抑制するように機能する。そこで、上下限値を入力電力に比例させることで、入力電流値に一定の上下限を持たせるように制御することが出来る。
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、流出電力量を表す出力電流IC及び出力電圧VOから求めた電力と、流入電力量を表すリアクトル電流IL及び入力電圧VIから求めた電力との差から負荷変動を検出し、これを指令値Cに反映させている。このため、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、負荷応答性については、(9)式において、αをαVIに変更すればよく、第1実施形態の場合と同様の効果を得られることは明らかである。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。
本実施形態のスイッチングレギュレータ2は、図5に示すように、回路部10a,指令値生成部30c,制御信号生成部40を備えている。制御信号生成部40については、第1実施形態の場合と同様であるため説明を省略し、構成の一部が異なる回路部10a,指令値生成部30cを中心に説明する。
<回路部>
回路部10aは、分圧回路21が省略されている以外は、回路部10と同様の構成を有している。但し、本実施形態では、定常動作状態の時に、直流電源PSからの供給電圧(即ち、入力電圧VI)と、負荷LDに印加される電圧(即ち、出力電圧VO)とがほぼ(10)式の関係を有する条件、即ち、両者の比が常に一定となる条件で使用されるものとする。
Figure 0005803946
<指令値生成部>
指令値生成部30cは、第1付加指令値生成部32c、第2付加指令値生成部33cの構成が異なっている。
具体的には、第1付加指令値生成部32cは、出力電流ICを係数α1倍したものを第1付加指令値C1として出力し、第2付加指令値生成部33cは、リアクトル電流ILを係数α2倍したものを第2付加指令値C2として出力するように構成されている。
つまり、回路部10aが定常運転状態の時には(11)式が成立し、これを(10)式を用いて変形した(12)式を整理すると(13)式が得られる。
Figure 0005803946
(13)式の左辺が流出電力量を表す第1付加指令値C1であり、右辺が流入電力量を表す第2付加指令値C2となる。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ2によれば、流出電力量を表すに出力電流ICを係数α1倍した値(α1×IC)と、流入電力量を表すリアクトル電流ILを係数α2倍した値(α2×IL)の差から負荷変動を検出し、これを指令値Cに反映させている。このためスイッチングレギュレータ1と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
ここでは、出力電流IC及びリアクトル電流ILをいずれも係数倍しているが、リアクトル電流ILだけをα2/α1倍するか、或いは、出力電流ICだけをα1/α2倍するように構成してもよい。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。
本実施形態のスイッチングレギュレータ3は、図6に示すように、回路部10b,指令値生成部30x,制御信号生成部40cを備えている。
<回路部>
回路部10bは、リアクトル電流ILを検出する電流検出器25が、入力端子Ta(直流電源PSの正極側)とチョークコイル13との間ではなく、スイッチング素子14とグランドラインGとの間に設けられている。つまり、スイッチング素子14がオンしている時にリアクトル電流ILを検出できるように構成されている。
<指令値生成部>
指令値生成部30xは、指令値生成部30と同様の構成を有しているが、基準指令値生成部31を構成する加算器、及び第1付加指令値C1,第2付加指令値C2を指令値Cに反映させる加算器34,36の加算時の極性を適宜設定することにより、第1実施形態とは逆に、出力電圧VOが基準電圧Vrefより小さいほど、また、入力電力と負荷電力の差が小さいほどほど、指令値Cは大きな値となるように設定されている。
<制御信号生成部>
制御信号生成部40cは、ノコギリ波生成回路41、コンパレータ42、ドライバ回路43に加えて、ノコギリ波の周期に同期したパルス信号を生成するパルス信号生成回路45と、生成されたパルス信号を反転させる反転回路46と、コンパレータ42の出力と反転回路46の出力がいずれもハイレベルの時にハイレベルとなる信号を出力する論理積(AND)回路47と、パルス信号をセット入力、AND回路47の出力をリセット入力として動作するRSフリップフロップ回路48とを備えている。そして、RSフリップフロップ回路48の正出力Qから出力される信号が、スイッチング信号Sとしてドライバ回路43を介して出力されるように構成されている。
<動作>
このように構成されたスイッチングレギュレータ3では、パルス信号が出力されるタイミングで、スイッチング信号Sがハイレベルに変化すると、スイッチング素子14がオンする。スイッチング素子14がオンしている間は、電流検出器25にてリアクトル電流ILが正しく検出されるため、指令値生成部30は正常に動作し、回路部10bの動作状態に応じた指令値Cを生成する。
その後、ノコギリ波が指令値Cを越えたタイミングで、スイッチング信号Sがロウレベルに変化すると、スイッチング素子14がオフする。スイッチング素子14がオフしている間は、電流検出器25にてリアクトル電流ILが正しく検出されないが、パルス信号がスイッチング信号Sを再びハイレベルに変化させるまでの間は、指令値生成部30を動作させる必要がないため問題が生じることはない。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ3によれば、スイッチングレギュレータ1と同様の効果が得られるだけでなく、スイッチング素子14がオフしている最中において電流検出器の通電電流が発生しないため、電流検出における電力損失の発生を好適に低減することができる。
<変形例>
本実施形態のように、スイッチング素子14のオン期間のみリアクトル電流ILを検出する場合、制御信号生成部40cの代わりに、図7に示すように、コンパレータ42,ワンショットマルチバイブレータ49,ドライバ回路43によって構成された制御信号生成部40dを用いてもよい。
この場合、通常時は、スイッチング信号Sがハイレベル(スイッチング素子14がオン)であり、指令値Cが閾値(ここではゼロ)を越えて低下するとワンショットマルチバイブレータ49に信号が入力され、スイッチング信号Sがロウレベル(スイッチング素子14がオフ)に変化する。その後、予め設定された一定期間が経過すると、ワンショットマルチバイブレータ49の信号が変化することで、自動的にスイッチング信号Sがハイレベル(スイッチング素子14がオン)に変化する。つまり、スイッチング素子14を、自動的にオフからオンに変化させることができるため、制御信号生成部40cと同様の作用を実現することができる。但し、制御信号生成部40dでは、制御信号生成部40cとは異なり、スイッチング素子14のオフ期間は一定で、オン期間のみが指令値Cに従って変化することになるため、オンオフ周期は不定となる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。
本実施形態のスイッチングレギュレータ4は、図8に示すように、回路部10c,指令値生成部30,制御信号生成部40eを備えている。
<回路部>
回路部10cは、リアクトル電流ILを検出する電流検出器26が、直流電源PSの正極とチョークコイル13の間ではなく、ダイオード15のカソードと、コンデンサ16の接続端との間に設けられている。つまり、スイッチング素子14がオフしている時にリアクトル電流ILを検出できるように構成されている。
このため、指令値生成部30は、第5実施形態の指令値生成部30xではなく、第1実施形態のものが用いられている。
また、制御信号生成部40eは、第5実施形態の制御信号生成部40cと異なり、RSフリップフロップ回路48のセット入力とリセット入力を入れ替えて接続した構成となっている。このため、制御信号生成部40eでは、制御信号生成部40cと異なり、パルス信号が出力されるタイミングでスイッチング素子14はオフする。スイッチ素子14がオフしている間は、電流検出器26にてリアクトル電流ILが正しく検出されるため、指令値生成部30は正常に動作する。その後、のこぎり波が指令値Cを超えたタイミングでスイッチング信号Sがハイレベルに変化し、スイッチ素子14がオンする。スイッチ素子14がオンしている間は、リアクトル電流ILが正しく検出されないが、パルス信号がスイッチング信号Sを再びロウレベルに変化させるまでの間は、指令値生成部30を動作させる必要がないため問題とならない。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ4によれば、スイッチングレギュレータ1と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
なお、出力電流ICを検出する電流検出器24を省略し、代わりに、出力電圧VOとリアクトル電流ILとから、出力電流ICを求めるように構成してもよい。
具体的には、例えば、図9(a)に示すように、出力電圧VOを微分し、その出力をコンデンサ16の静電容量に応じて決定した係数K倍したものを、リアクトル電流ILから減じることで出力電流ICを求めればよい。
なお、出力電圧VOの微分は、図9(b)に示すような微分回路を用いてもよく、この場合、微分回路の出力が反転したものとなるため、これに応じてリアクトル電流ILとの加算の極性を適宜変更すればよい。
また、同様に、他の実施形態においても出力電圧VOの微分値から出力電流ICを推定し、これを用いることで出力電流ICを検出する電流検出器24を省略してもかまわない。
例えば、第1〜第5実施形態においてスイッチ14をオンしている最中は、出力電圧VOの微分値がICに比例することを用いることでICを推定し、これを電流検出器24の出力に替えてもよい。
特に、第5実施形態においては、スイッチ14のオフ期間中は指令値生成部30xを動作させる必要がないことから、出力電圧VOの微分値をそのまま電流検出器24の出力に替えても構わない。
次に、第7実施形態について説明する。
第1〜第6実施形態では、本発明を昇圧コンバータとして動作するスイッチングレギュレータに適用した例を示したが、本実施形態では、双方向昇圧コンバータとして動作するスイッチングレギュレータに適用した例を示す。
<全体構成>
本実施形態のスイッチングレギュレータ5は、図10に示すように、回路部10d,指令値生成部30,制御信号生成部40を備えている。また、スイッチングレギュレータ5は、制御信号生成部40が生成するスイッチング信号Sを反転させる反転回路50、スイッチング信号Sにより駆動されるドライバ回路51、反転回路50の出力(即ち、反転したスイッチング信号S)により駆動されるドライバ回路52を備えており、ドライバ回路51の出力をスイッチング信号S1として、ドライバ回路52の出力をスイッチング信号S2として回路部10dに供給するように構成されている。なお、この場合、制御信号生成部40のドライバ回路43は省略してもよい。
<回路部>
回路部10dは、ダイオード15の代わりに、スイッチング素子17を設けた以外は、第1実施形態の回路部10と同様に構成されている。但し、スイッチング素子14はスイッチング信号S1によって駆動され、スイッチング素子17はスイッチング信号S2によって駆動される。
<動作>
このように構成されたスイッチングレギュレータ5は、スイッチングレギュレータ1と同様に動作する。但し、スイッチング素子17が存在することにより、出力端子T1,T2に接続された負荷LDから入力端子Ta,Tbに接続された直流電源PSに向かう電流が遮断されないため、双方向の電力供給が可能となる。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ5によれば、スイッチングレギュレータ1と同様の効果が得られるだけでなく、直流電源PSが二次電池で構成されている場合に、直流電源PSの充電にも用いることができる。
なお、スイッチングレギュレータ5には、第2〜第7実施形態に示したいずれかの構成を適用してもよい。
[第8実施形態]
次に第8実施形態について説明する。
本実施形態のスイッチングレギュレータ6は、図11に示すように、回路部10d,指令値生成部30d,制御信号生成部40fを備えている。つまり、第7実施形態とは、指令値生成部30d及び制御信号生成部40fの構成が異なるだけであるため、この相違する部分を中心に説明する。
<指令値生成部>
指令値生成部30dは、第1付加指令値生成部32d、第2付加指令値生成部33dの構成が指令値生成部30とは異なっている。
具体的には、第1付加指令値生成部32dは、出力電流ICに制御信号生成部40fから供給される係数α1を乗じた結果を第1付加指令値C1として出力し、第2付加指令値生成部33dは、リアクトル電流ILを係数α2倍したものを第2付加指令値C2として出力するように構成されている。
<制御信号生成部>
制御信号生成部40fは、指令値C、入力電圧VI,出力電圧VO,出力電流ICに基づいて、スイッチング信号S1,S2及び係数α1を生成するコントローラからなる。
具体的には、制御信号生成部40fは、指令値Cに従って、制御信号生成部40が生成するスイッチング信号S及びその反転信号を生成し、これらをスイッチング信号S1,S2として個別に出力する。但し、出力電流ICの極性が正である場合、即ち、出力電流ICが順方向(直流電源PSから負荷LDに向けた方向)に流れている場合は、スイッチング信号S2をロウレベルに維持することでスイッチング素子17の動作を禁止する。この時、スイッチング素子17は、チョークコイル13から出力端子T1に向けた方向を順方向とするダイオードとして動作するため、回路部10dは回路部10と同等の回路構成、即ち、昇圧コンバータとしての回路構成となる。
一方、出力電流ICの極性が負である場合、即ち、出力電流ICが逆方向(負荷LDから直流電源PSに向けた方向)に流れている場合は、スイッチング信号S1をロウレベルに維持することで、スイッチング素子14の動作を禁止する。この時、スイッチング素子は、グランドラインGからチョークコイル13に向けた方向を順方向とするダイオードとして動作するため、回路部10dは、出力端子T1,T2を入力側、入力端子Ta,Tbを出力側(負荷側)とする降圧コンバータとしての回路構成となる。
また、制御信号生成部40fは、入力電圧VI、出力電圧VO、係数α2に基づき、(14)式に従って求めた係数α1を出力するように構成されている。
Figure 0005803946
以下、スイッチング素子17の動作が禁止されている時の動作モードを昇圧モード、スイッチング素子14の動作が禁止されている時の動作モードを降圧モードという。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ6によれば、出力電流ICが流れる方向に応じて動作モードを切り替えると共に、流出電力量及び流入電力量を表す第1付加指令値C1及び第2付加指令値C2の生成方法(生成に使用する係数α1の値)を入出力電圧の変動に応じて都度調整しているため、どのような動作状態においても本発明の効果を期待することができる。
なお、本実施形態では、係数α1を可変設定しているが、係数α1を固定し、係数α2を可変設定してもよい。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態について説明する。
ここでは、本発明を昇降圧コンバータとして動作するスイッチングレギュレータに適用した例を示す。
本実施形態のスイッチングレギュレータ7は、図12に示すように、回路部10e、指令値生成部30e、制御信号生成部40を備えている。制御信号生成部40は説明を省略し、他の実施形態とは構成の相違する回路部10e,指令値生成部30eを中心に説明する。
<回路部>
回路部10eは、入力端子Ta(直流電源PSの正極側)からチョークコイル13に至る電流経路を断続するスイッチング素子18と、グランドラインGからスイッチング素子18とチョークコイル13の接続点に向かう方向を順方向とするダイオード19とを備え、リアクトル電流ILを検出する電流検出器22が、ダイオード15,スイッチング素子14の接続点と、チョークコイル13との間に設けられている以外は、既に説明した回路部10と同様に構成されている。
但し、二つのスイッチング素子14,18は、同じスイッチング信号Sに従って、同時にオン/オフするように接続されている。
つまり、スイッチング素子14,18がオンである場合は、直流電源PS、スイッチング素子18、チョークコイル13、スイッチング素子14が形成する閉回路に電流が流れ、スイッチング素子14,18がオフである場合は、ダイオード19、チョークコイル13、ダイオード15、負荷LDが形成する閉回路に電流が流れることになる。
<指令値生成部>
指令値生成部30eは、既に説明した指令値生成部30とは、第1付加指令値生成部32、第2付加指令値生成部33の構成が異なっている。
第1付加指令値生成部32eは、入力電圧VI及び出力電圧VOをそれぞれ係数β倍したものを加算した結果に、出力電流ICを係数α倍したものを乗じ、その乗算結果から、入力電圧VIを係数β倍した結果で除したものを第1付加指令値C1として出力するように構成されている。
一方、第2付加指令値生成部33eは、リアクトル電流ILを係数α倍したものを第2付加指令値C2として出力する。
つまり、昇降圧コンバータとしての構造を有する回路部10eでは、スイッチング素子14,18がオンオフする時比率をDとすると(15)式が成立し、これをDについて解くことで(16)式が得られる。なお、(15)式の左辺は、直流電源PSからの供給電力(流入電力量)を表し、(15)式の右辺は、チョークコイル13からコンデンサ16に向けて供給される電力(流入電力量)を表す。
Figure 0005803946
回路部10eが定常動作状態にあるとすると、コンデンサ16に向けて供給される電力(流入電力量:(15)式の右辺)と、コンデンサ16から負荷LDに向けて供給される電力(流出電力量)とは等しいため、(17)式が成立する。更に、(17)式に(16)式を代入して、リアクトル電流ILについて解くと(18)式が得られる。
Figure 0005803946
つまり、第1付加指令値生成部32eの構成は、(18)式の右辺を実現するものであり、即ち、昇高圧コンバータにおいて、入力電圧VI,出力電圧VO,出力電流ICからリアクトル電流ILの推定値を求める方法を示している。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ7によれば、スイッチングレギュレータ1と同様の効果が得られるだけでなく、入力端子Ta,Tbへの印加電圧(直流電源PSの電源電圧)より高い電圧だけでなく、より低い電圧も発生させることができ、様々な負荷LDに対して適用することができる。
<変形例>
本実施形態における指令値生成部30eは、要するに、指令値生成部30(図1参照)において、出力電圧VOを係数β倍した結果を用いて乗算を行う代わりに、入力電圧VI及び出力電圧VOをいずれも係数β倍したものを互いに加算した結果を用いて乗算を行うものである。これと同様の考えで、図13(a)に示すように、指令値生成部30a(図3参照)において、出力電圧VOを係数β倍した結果を用いて除算を行う代わりに、入力電圧VI及び出力電圧VOをいずれも係数β倍したものを互いに加算した結果を用いて除算を行うように第2付加指令値生成部33fを構成した指令値生成部30fを用いてもよい。また、図13(b)に示すように、指令値生成部30b(図3参照)において、出力電圧VOを係数β倍した結果を用いて乗算を行う代わりに、入力電圧VI及び出力電圧VOをいずれも係数β倍したものを互いに加算した結果を用いて乗算を行うように第1付加指令値生成部32g構成した指令値生成部30gを用いてもよい。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態について説明する。
ここでは、本発明を反転昇降圧コンバータとして動作するスイッチングレギュレータに適用した例を示す。
本実施形態のスイッチングレギュレータ8は、図14に示すように、回路部10f、指令値生成部30e、制御信号生成部40を備えている。指令値生成部30e及び制御信号生成部40については説明を省略するが、指令値生成部30eには、出力電流IC及び出力電圧VOは、極性を反転させて入力するように構成されている。以下、他の実施形態とは構成の相違する回路部10fを中心に説明する。
<回路部>
回路部10fは、回路部10と比較して、スイッチング素子14とチョークコイル13の取り付け位置が入れ替わっている点、ダイオード15が逆向きに接続されている点、リアクトル電流ILを検出する電流検出器22が、チョークコイル13とグランドラインGとの間に設けられている点が異なっている。
このように構成された回路部10fは、スイッチング素子14がオンすると、直流電源PS、スイッチング素子14、チョークコイル13が形成する閉回路に電流が流れ、チョークコイル13に磁気エネルギーが充電される。
その後、スイッチング素子14がオフすると、負荷LD、ダイオード15、チョークコイル13が形成する閉回路に電流が流れ、負荷LDには負極性の電圧が印加されることになる。
このように、回路部10fでは、分圧回路23で検出される出力電圧VO、電流検出器24で検出される出力電流ICが、回路部10の場合とは逆極性となるため、これらの極性を反転させたものを指令値生成部30eに供給する必要がある。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ8によれば、スイッチングレギュレータ1と同様の構成を得ることができる。
[第11実施形態]
次に、第11実施形態について説明する。
ここでは、本発明を昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードからなる三つの動作モードで動作するスイッチングレギュレータに適用した例を示す。
本実施形態のスイッチングレギュレータ9は、図15に示すように、回路部10g、指令値生成部30d、制御信号生成部40fを備えている。指令値生成部30d(第8実施形態、図11参照)は説明を省略し、他の実施形態とは構成の相違する回路部10g,制御信号生成部40fを中心に説明する。
<回路部>
回路部10gは、回路部10e(第9実施形態,図12参照)と比較して、ダイオード15,19の代わりに、スイッチング素子142,182が設けられている点が異なる。但し、ここでは、スイッチング素子14,18を、スイッチング素子141,181で示す。
そして、チョークコイル13より出力端子T1,T2側に位置する二つのスイッチング素子141,142は、スイッチング信号SAに従って、排他的な動作(一方がオンの時には他方がオフ)をするように構成されている。また、チョークコイル13より入力端子Ta,Tb側に位置する二つのスイッチング素子181,182も、スイッチング信号SBに従って、排他的な動作をするように構成されている。
具体的には、スイッチング素子141には、スイッチング信号SAがドライバ回路を介して供給され、スイッチング素子142には、スイッチング信号SAが反転回路及びドライバ回路を介して供給される。また、スイッチング素子181には、スイッチング信号SBがドライバ回路を介して供給され、スイッチング素子182には、スイッチング信号SBが反転回路及びドライバ回路を介して供給される。
以下では、スイッチング信号SAをロウレベル(スイッチング素子141がオフ、スイッチング素子142がオンに固定して、スイッチング信号SBによってスイッチング素子181,182を作動させる動作モードを降圧モードと呼ぶ。
また、スイッチング信号SBをハイレベルに固定(スイッチング素子181がオン、スイッチング素子182がオフ)に固定して、スイッチング信号SAによってスイッチング素子141,142を作動させる動作モードを昇圧モードと呼ぶ。
また、スイッチング信号SA,SBを同じ信号にして、スイッチング素子141,181の組みと、スイッチング素子142,182の組みを排他的に作動させる動作モードを昇降圧モードと呼ぶ。
<制御信号生成部>
制御信号生成部40fは、指令値C、入力電圧VI,出力電圧VOに基づいて、スイッチング信号SA,SB及び係数α1を生成するコントローラからなる。
制御信号生成部40fは、指令値Cに従って、制御信号生成部40が生成するPWM信号(スイッチング信号S)を生成すると共に、入力電圧VIに対する出力電圧VOの電圧比H(=VO/VI)を求め、その値に従って、スイッチング信号SA,SB、及び係数α1の値を制御する。
具体的には、求めた電圧比Hが、1より小さな値に設定された降圧モード閾値Th1より小さい(H<Th1<1)場合、係数α1としてα2を出力すると共に、スイッチング信号SAとして指令値Cに基づくPWM信号、スイッチング信号SBとしてロウレベルの固定値を出力する。これにより、回路部10gは降圧モードで動作する。
求めた電圧比Hが、1より大きな値に設定された昇圧モード閾値Th2より大きい(H>Th2>1)場合、係数α1としてα2×(VO/VI)を出力すると共に、スイッチング信号SAとしてハイレベルの固定値、スイッチング信号SBとして指令値Cに基づくPWM信号を出力する。これにより、回路部10gは昇圧モードで動作する。
求めた電圧比Hが降圧モード閾値Th1以上、昇圧モード閾値Th2以下である(Th1≦H≦Th2)場合、係数α1としてα2×(VI+VO)/VIを出力すると共に、スイッチング信号SA,SBとして、いずれも指令値Cに基づくPWM信号を出力する。これにより、回路部10gは昇降圧モードで動作する。
<効果>
以上説明したように、スイッチングレギュレータ9によれば、電圧比Hに応じて動作モードを切り替えると共に、流出電力量及び流入電力量を表す第1付加指令値C1及び第2付加指令値C2の生成方法(生成に使用する係数α1の値)も動作モードに応じたものに切り替えているため、いずれの動作モードにおいても、スイッチングレギュレータ1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、係数α1を可変設定しているが、係数α1を固定し、係数α2を可変設定してもよい。
[第12実施形態]
次に、第12実施形態について説明する。
双方向昇圧コンバータとして動作するスイッチングレギュレータを使用し、モータ駆動回路を負荷LDとして駆動するモータ駆動システムについて説明する。
<全体構成>
図16に示すように、モータ駆動システム60は、回路部10d,指令値生成部30h,制御信号生成部40によって構成されたスイッチングレギュレータ61と、スイッチングレギュレータ61からから電源供給を受けて動作するモータ駆動回路62と、モータ駆動回路によって駆動されるモータ63と、モータの回転速度を検出する回転速度センサ64と、モータ駆動回路62を制御するモータコントローラ65とを備えている。
モータ駆動回路62は、周知の三相ブリッジ回路からなり、各相はそれぞれ個別のゲート信号P1〜P3によってオンオフ駆動されると共に、各相の電流I1〜I3を検出する電流検出器が設けられている。
モータコントローラ65は、各相の電流検出器で検出される電流I1〜I3と、図示しない外部機器から入力されるトルク指令値N、回転速度センサ64で検出される回転速度ωに基づいて、ゲート信号P1〜P3を生成する周知のものである。また、モータコントローラ65は、トルク指令値Nと回転速度ωから求めた負荷電力W(=N×ω)も出力するように構成されている。
<スイッチングレギュレータ>
スイッチングレギュレータ61は、スイッチングレギュレータ5(第7実施形態:図10参照)比較して、指令値生成部30hの構成が一部異なるだけであるため、この相違する部分を中心に説明する。但し、回路部10dは、負荷電流ICを検出する電流検出器24を省略したものを用いている。
指令値生成部30hは、指令値生成部30b(第3実施形態:図4参照)から、第1付加指令値生成部32bを省略した構成を有しており、モータコントローラ65から供給される負荷電力Wを第1付加指令値C1として用いるように構成されている。
ここでは、簡単のため係数α、βを省略して記載している。
<効果>
以上説明したようにモータ駆動システム60によれば、スイッチングレギュレータ61は、流出電力量を表す負荷電力Wと、流入電力量を表すリアクトル電流IL及び入力電圧VIから求めた電力との差から負荷変動を検出し、これを指令値Cに反映させている。このため、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
負荷電力Wは、トルク指令値Nと回転速度ωから求める代わりに、モータの電圧振幅に、電流I1〜I3の測定値を乗じることで求めてもよい。あるいは、電流I1〜I3の測定値とモータの角度センサの出力から所定のモータモデルの理論に当てはめて負荷電力Wを求めても良い。また、負荷電力Wを入力電圧VIで除したものを第1付加指令値C1とすると共に、リアクトル電流ILを第2付加指令値C2として、指令値Cを求めるように構成してもよい。
[他の実施形態]
以上本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、各実施形態で示された技術は、互いに矛盾しない範囲で相互に置き換えて使用してもよい。この場合、制御方法に応じて信号の極性を適宜変更してもよい。
1〜9,61…スイッチングレギュレータ 10,10a〜10g…回路部 16…コンデンサ 13…チョークコイル 14,17,18,141,142,181,182…スイッチング素子 15,19…ダイオード 21,23…分圧回路 22,24,25,26…電流検出器 30,30a〜30h,30x…指令値生成部 31…基準指令値生成部 32,32a〜32f…第1付加指令値生成部 33,32a〜33e…第2付加指令値生成部 34,36…加算器 35,35a…リミッタ 40,40a〜40f…制御信号生成部 41…ノコギリ波生成回路 42…コンパレータ 43…ドライバ回路 44…ヒステリシス付きコンパレータ 45…パルス信号生成回路 46,50…反転回路 47…AND回路 48…RSフリップフロップ回路 49…ワンショットマルチバイブレータ 60…モータ駆動システム 62…モータ駆動回路 63…モータ 64…回転速度センサ 65…モータコントローラ

Claims (12)

  1. 直流電圧が印加される入力端子(Ta,Tb)と、
    リアクトル(13)と、
    出力端子(T1,T2)間に設けられ、前記リアクトルから供給される電流によって充電されるコンデンサ(16)と、
    前記入力端子を介して前記直流電圧が前記リアクトル両端に印加される第1動作状態、および少なくとも前記リアクトル及び前記出力端子間に接続された負荷が閉回路を形成する第2動作状態を少なくとも有し、これら動作状態間を切り替えるスイッチング回路(14,15,17〜19,141,142,181,182)と、
    前記スイッチング回路での前記第1動作状態及び前記第2動作状態の動作比率を制御する制御回路(30,30e,30h,30x,40,40a〜40f)と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    予め設定された指令電圧に対する前記出力端子間の電圧である出力電圧の偏差に応じた基準指令値を生成する基準指令値生成部(31)と、
    前記コンデンサから前記負荷に向けて供給される電力を反映した値である流出電力量と前記リアクトルから前記コンデンサに向けて供給される電力を反映した値である流入電力量との差に応じた付加指令値を生成する付加指令値生成部(32,32e,33,33e,34〜36)と、
    を備え、前記基準指令値及び前記付加指令値に従って、前記指令電圧より前記出力電圧が小さいほど及び前記流入電力量より流出電力量が大きいほど前記第1動作状態の比率が大きくなるように動作比率を制御し、
    前記付加指令値生成部は、前記流入電力量として、前記リアクトルを流れるリアクトル電流を用い、前記流出電力量として、当該スイッチングレギュレータの定常動作を仮定して前記負荷への供給電力から求めた前記リアクトル電流の推定値を用いることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 直流電圧が印加される入力端子(Ta,Tb)と、
    リアクトル(13)と、
    出力端子(T1,T2)間に設けられ、前記リアクトルから供給される電流によって充電されるコンデンサ(16)と、
    前記入力端子を介して前記直流電圧が前記リアクトル両端に印加される第1動作状態、および少なくとも前記リアクトル及び前記出力端子間に接続された負荷が閉回路を形成する第2動作状態を少なくとも有し、これら動作状態間を切り替えるスイッチング回路(14,15,17〜19,141,142,181,182)と、
    前記スイッチング回路での前記第1動作状態及び前記第2動作状態の動作比率を制御する制御回路(30a,30f,30h,30x,40,40a〜40f)と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    予め設定された指令電圧に対する前記出力端子間の電圧である出力電圧の偏差に応じた基準指令値を生成する基準指令値生成部(31)と、
    前記コンデンサから前記負荷に向けて供給される電力を反映した値である流出電力量と前記リアクトルから前記コンデンサに向けて供給される電力を反映した値である流入電力量との差に応じた付加指令値を生成する付加指令値生成部(32a,33a,33f,34〜36)と、
    を備え、前記基準指令値及び前記付加指令値に従って、前記指令電圧より前記出力電圧が小さいほど及び前記流入電力量より流出電力量が大きいほど前記第1動作状態の比率が大きくなるように動作比率を制御し、
    前記付加指令値生成部は、前記流出電力量として、前記負荷への出力電流を用い、前記流入電力量として、当該スイッチングレギュレータの定常動作を仮定して前記リアクトルを流れるリアクトル電流から求めた前記出力電流の推定値を用いることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  3. 直流電圧が印加される入力端子(Ta,Tb)と、
    リアクトル(13)と、
    出力端子(T1,T2)間に設けられ、前記リアクトルから供給される電流によって充電されるコンデンサ(16)と、
    前記入力端子を介して前記直流電圧が前記リアクトル両端に印加される第1動作状態、および少なくとも前記リアクトル及び前記出力端子間に接続された負荷が閉回路を形成する第2動作状態を少なくとも有し、これら動作状態間を切り替えるスイッチング回路(14,15,17〜19,141,142,181,182)と、
    前記スイッチング回路での前記第1動作状態及び前記第2動作状態の動作比率を制御する制御回路(30b,30g,30h,30x,40,40a〜40f)と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    予め設定された指令電圧に対する前記出力端子間の電圧である出力電圧の偏差に応じた基準指令値を生成する基準指令値生成部(31)と、
    前記コンデンサから前記負荷に向けて供給される電力を反映した値である流出電力量と前記リアクトルから前記コンデンサに向けて供給される電力を反映した値である流入電力量との差に応じた付加指令値を生成する付加指令値生成部(32b,32f,33b,34〜36)と、
    を備え、前記基準指令値及び前記付加指令値に従って、前記指令電圧より前記出力電圧が小さいほど及び前記流入電力量より流出電力量が大きいほど前記第1動作状態の比率が大きくなるように動作比率を制御し、
    前記付加指令値生成部は、前記流出電力量として、前記負荷への供給電力を用い、前記流入電力量として、当該スイッチングレギュレータの定常動作を仮定して前記リアクトルを流れるリアクトル電流から求めた前記供給電力の推定値を用いることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  4. 直流電圧が印加される入力端子(Ta,Tb)と、
    リアクトル(13)と、
    出力端子(T1,T2)間に設けられ、前記リアクトルから供給される電流によって充電されるコンデンサ(16)と、
    前記入力端子を介して前記直流電圧が前記リアクトル両端に印加される第1動作状態、および少なくとも前記リアクトル及び前記出力端子間に接続された負荷が閉回路を形成する第2動作状態を少なくとも有し、これら動作状態間を切り替えるスイッチング回路(14,15,17〜19,141,142,181,182)と、
    前記スイッチング回路での前記第1動作状態及び前記第2動作状態の動作比率を制御する制御回路(30c,30d,30h,30x,40,40a〜40f)と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    予め設定された指令電圧に対する前記出力端子間の電圧である出力電圧の偏差に応じた基準指令値を生成する基準指令値生成部(31)と、
    前記コンデンサから前記負荷に向けて供給される電力を反映した値である流出電力量と前記リアクトルから前記コンデンサに向けて供給される電力を反映した値である流入電力量との差に応じた付加指令値を生成する付加指令値生成部(32c,32d,33c,33d,34〜36)と、
    を備え、前記基準指令値及び前記付加指令値に従って、前記指令電圧より前記出力電圧が小さいほど及び前記流入電力量より流出電力量が大きいほど前記第1動作状態の比率が大きくなるように動作比率を制御し、
    前記付加指令値生成部は、前記流出電力量として、前記負荷への出力電流に予め設定された第1定数を乗じた値を用い、前記流入電力量として、前記リアクトルを流れるリアクトル電流に予め設定された第2定数を乗じた値を用い、前記第2定数および前記第1定数が、前記スイッチング回路の定常動作状態下において前記流出電力量と前記流入電力量が一致するように設定されていることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  5. 前記付加指令値生成部は、
    前記流出電力量及び前記流入電力量のうち一方を第1付加指令値、他方を第2付加指令値として、前記第1付加指令値を前記基準指令値に付加する第1付加手段(32,32a〜32f,34)と、
    前記第2付加指令値を、前記第1付加指令値とは逆極性で、前記第1付加手段の出力に付加する第2付加手段(33,33a〜33e,36)と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  6. 前記付加指令値生成部は、
    前記第1付加手段の出力の上限値又は下限値のうち少なくとも一方を制限する制限手段(35,35a)を備えることを特徴とする請求項5に記載のスイッチングレギュレータ。
  7. 前記スイッチング回路は、昇圧コンバータ、昇降圧コンバータ、もしくは、反転昇降圧コンバータとして動作する動作状態のうち少なくとも一つの動作状態を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のスイッチングレギュレータ
  8. 前記付加指令値生成部は、前記リアクトルを流れるリアクトル電流として、前記入力端子からの入力電流を計測対象(22)とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  9. 前記付加指令値生成部は、前記リアクトルを流れるリアクトル電流として、前記第2動作状態の時に前記リアクトルを含む閉ループに流れる電流を計測対象(26)とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  10. 前記付加指令値生成部は、前記リアクトルを流れるリアクトル電流として、前記第1動作状態の時に、前記リアクトルを含む閉ループに流れる電流を計測対象(25)とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  11. 前記付加指令値生成部は、前記第1もしくは第2動作状態の少なくとも何れか一方の動作状態において、前記コンデンサの電圧の微分値を用いて前記流出電力量を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ
  12. 前記制御回路(30h)は、前記出力端子に接続された負荷システム(62〜65)から提供される負荷電力もしくは負荷電流の推定情報を用いて、前記流出電力量を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
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