JP6596378B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧を昇圧又は降圧する電力変換装置に関する。
直流の入力電圧を所定の直流電圧に昇圧又は降圧して出力する電力変換装置において出力電流を推定する技術が開示されている。
例えば、上アームスイッチと下アームスイッチとを相補的にオン/オフさせてリアクトルに蓄積されたエネルギーを放出させることによって、入力電圧を昇降圧させて負荷に供給する電力変換装置が開示されている(特許文献1)。当該技術では、リアクトルを流れる電流が最大値Imaxと最小値Iminを繰り返し往復する三角波状の波形となることを利用して、出力電流Iestが漸増する期間と漸減する期間の双方において出力電流Iestを推定する処理が示されている。
また、電池に接続されたリアクトルに流れる電流を一対のスイッチング素子を用いて切替制御して、電池電圧を変換して出力するDC/DCコンバータにおいて、電池からリアクトルに流れる電池電流ibを推定するオブザーバが開示されている(特許文献2)。
特開2015−165762号公報 特開2006−42536号公報
ところで、特許文献1における出力電流Iestを推定する処理では、上アームスイッチのオン操作時間Tmonと下アームスイッチのオン操作時間Tronの間において両方のスイッチがオフ操作されるデッドタイムが考慮されていない。したがって、デッドタイムが出力電流Iestの推定に及ぼす影響を把握することができない。なお、デッドタイムが出力電流Iestの推定に及ぼす影響は小さくなく、当該処理では出力電流Iestを高い精度で推定することができない。また、出力電流Iestを推定する際に推定結果のフィードバックがないため、リアクトル、キャパシタンス、電圧の検出誤差等の影響により出力電流Iestの推定精度が低下し易い。
また、特許文献2におけるオブザーバでは、電流リプルの1/2振幅以上にリアクトル電流が流れると、デッドタイムによって状態方程式において指令デューティと実際のスイッチング素子のオン時間の割合である実デューティとの間に誤差が生じ、電池電流ibの推定精度が低下する。
本発明の1つの態様は、電源に接続されるリアクトルと、前記リアクトルに流れる電流を制御する第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、前記リアクトルからの出力電圧を平滑化させるコンデンサと、を備えた直流電力変換用の電力変換装置であって、前記電源の電源電圧vb、前記コンデンサの端子電圧vc及び出力電流imに基づいて前記リアクトルを流れるリアクトル電流iLを推定するオブザーバを備えることを特徴とする電力変換装置である。
ここで、前記オブザーバは、前記第1スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式及び前記第2スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式に対して前記第1スイッチング素子のオン時間、前記第2スイッチング素子のオン時間及び前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子が同時にオフとなるデッドタイム時間を適用することによって前記リアクトル電流iLを推定することが好適である。
また、前記オブザーバは、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子のオン状態/オフ状態のデューティと三角波比較PWMとに基づいて前記第1スイッチング素子のオン時間、前記第2スイッチング素子のオン時間及び前記デッドタイム時間を算出することが好適である。
また、前記オブザーバは、前記デッドタイム時間では、前記リアクトル電流の推定値が正の場合には前記第1スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式を適用し、前記リアクトル電流の推定値が負の場合には前記第2スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式を適用することが好適である。
また、前記オブザーバは、前記デッドタイム時間において発生するデューティ誤差を外乱として付加した外乱オブザーバであることが好適である。
また、前記オブザーバは、キャリア信号の周期に同期したタイミングでサンプリングされた電源電圧vb、出力電流im及びコンデンサ電圧vcを入力として、前記タイミング毎に前記リアクトル電流iLを推定することが好適である。
また、インバータの3相電圧指令及び3相電流検出値に基づき前記リアクトル電流iLを推定することが好適である。
本発明によれば、リアクトル電流センサを付加しないでリアクトル電流を高い精度で推定できる電力変換装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における電力変換装置の基本構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるオブザーバの全体構成を示す図である。 本発明の実施の形態における三角波比較パルス幅変調の例を示す図である。 本発明の実施の形態における第1〜第4オブザーバの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における第5オブザーバの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における第2及び第4オブザーバの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるコンデンサ電圧及びリアクトル電流の推定処理を説明する図である。 コンデンサ電圧及びリアクトル電流の推定結果を示す図である。 従来技術によるリアクトル電流の推定結果を示す図である。 従来技術によるリアクトル電流の周波数応答性を示す図である。 第1の実施の形態におけるリアクトル電流の推定結果を示す図である。 第1の実施の形態におけるリアクトル電流の周波数応答性を示す図である。 第2の実施の形態におけるリアクトル電流の推定結果を示す図である。 第2の実施の形態におけるリアクトル電流の周波数応答性を示す図である。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態における電力変換装置100の基本構成を示す。電力変換装置100は、直流電源10、リアクトル12、第1スイッチング素子14、第2スイッチング素子16及びコンデンサ18を含んで構成される。
直流電源10の正極にリアクトル12の一端が接続され、リアクトル12の他端には第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16の接続点Cが接続される。第1スイッチング素子14の他端は負荷102への出力端(OUT+)に接続され、第2スイッチング素子16の他端は直流電源10の負極(OUT−)に接続される。また、出力端と直流電源10の負極との間には電圧を平滑化させるためにコンデンサ18が接続される。
なお、本実施の形態では、第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16はNPNトランジスタとする。第1スイッチング素子14は、出力端側がコレクタ、リアクトル12側がエミッタとされる。第2スイッチング素子16は、リアクトル12側がコレクタ、直流電源10の負極側がエミッタとされる。また、第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16のそれぞれに並列に環流ダイオードが接続される。
電力変換装置100において、第1スイッチング素子14をオフ状態及び第2スイッチング素子16をオン状態とすることで、リアクトル12を介して直流電源10の正極から負極に向けたリアクトル電流iLが流れる。これによって、リアクトル12にエネルギーが蓄積される。次に、第2スイッチング素子16をオフ状態とすることで、リアクトル電流iLが遮断され、リアクトル12の端部に直流電源10の電圧(電池電圧vb)よりも高い電圧が生じ、これに応じた電流が出力端に向けて流れてコンデンサ18が充電されてコンデンサ電圧vcが上昇する。このコンデンサ電圧vcが負荷102に印加される。また、第1スイッチング素子14がオン状態とされることで、コンデンサ18から直流電源10の正極へ向けたリアクトル電流iLが流れる。これによって、コンデンサ電圧vcが低下する。電力変換装置100の出力電圧、すなわちコンデンサ電圧vcは、第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16のオン期間の比であるデューティ比によって決定される。
本実施の形態では、電力変換装置100はリアクトル電流iLを推定するためのオブザーバ200を備える。図2は、オブザーバ200の全体構成を示す。オブザーバ200は、スイッチング間時間計算器20、第1オブザーバ22、第2オブザーバ24、第3オブザーバ26、第4オブザーバ28及び第5オブザーバ30を含んで構成される。なお、以下において、図中の推定値には上付の波線(チルダ)を付して示す。
スイッチング間時間計算器20は、外部から電力変換装置100のデューティの設定値の入力を受けると、第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16のスイッチングの時間を算出する。図3を参照して、スイッチング間時間計算器20におけるスイッチングの時間の算出について説明する。
スイッチング間時間計算器20は、所定の周期を有する三角波(図3中、太実線で示す)及びデッドタイム時間だけ遅らせた三角波(図3中、点線で示す)から第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16のオン/オフを制御するためのパルス幅変調信号(PWM信号)を求める。ここで、三角波の下点から第1スイッチング素子14がオン状態からオフ状態へ切り替えられるまでを時間ΔT1とする。また、時間ΔT1経過後、第1スイッチング素子14がオフ状態にされてから第2スイッチング素子16がオン状態にされるまでをデッドタイム時間ΔT2とする。また、デッドタイム時間ΔT2経過後、第2スイッチング素子16がオン状態の間を時間ΔT3とする。また、時間ΔT3経過後、第2スイッチング素子16がオフ状態にされてから第1スイッチング素子14がオン状態にされるまでをデッドタイム時間ΔT4とする。また、デッドタイム時間ΔT4経過後、第1スイッチング素子14がオン状態にされてから第2スイッチング素子16がオフ状態にされるまでを時間ΔT5とする。スイッチング間時間計算器20は、入力されたデューティに応じた第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16のオン時間となるようにPWM信号を求め、それに対応した時間ΔT1、ΔT3、ΔT5及びデッドタイム時間ΔT2、ΔT4を設定する。電力変換装置100の第1スイッチング素子14及び第2スイッチング素子16は、設定された時間ΔT1、ΔT3、ΔT5及びデッドタイム時間ΔT2、ΔT4で決められるPWM信号により制御される。また、スイッチング間時間計算器20は、設定された時間ΔT1、ΔT3、ΔT5及びデッドタイム時間ΔT2、ΔT4を第1オブザーバ22〜第5オブザーバ30へそれぞれ出力する。
第1オブザーバ22、第2オブザーバ24、第3オブザーバ26、第4オブザーバ28及び第5オブザーバ30は、キャリア信号の周期に同期してサンプリングされた電力変換装置100の電源電圧vb、出力電流im及びコンデンサ電圧vc(出力電圧に相当)の測定値の入力を受けて、それぞれスイッチング間時間計算器20で設定された時間ΔT1、デッドタイム時間ΔT2、時間ΔT3、デッドタイム時間ΔT4及び時間ΔT5におけるリアクトル電流iLの推定値を求める。本実施の形態では、図3における三角波の下点に同期した制御タイミングでサンプリングされた電源電圧vb、出力電流im及びコンデンサ電圧vc(出力電圧に相当)の測定値の入力を受けて、制御タイミング毎にリアクトル電流iLの推定値を求める。
第1スイッチング素子14がオン状態の場合、電力変換装置100の状態方程式は数式(1)で表わされる。ここで、rLは、リアクトル12の抵抗成分を示す。なお、以下において、時間微分値には上付の点(ドット)を付して示す。
数式(1)に対して双1次変換を適用して離散化すると数式(2)のように表わすことができる。
また、数式(2)に対して係数A、B及びCを数式(3)のように定義できる。
一方、第1スイッチング素子14がオフ状態の場合、電力変換装置100の状態方程式は数式(4)で表わされる。
数式(4)に対して双1次変換を適用して離散化すると数式(5)のように表わすことができる。
また、数式(5)に対して係数A、B及びCを数式(6)のように定義できる。
電力変換装置100における状態方程式が数式(1)〜数式(6)のように表わされるので、第1オブザーバ22、第2オブザーバ24、第3オブザーバ26及び第4オブザーバ28は、図4に示すような構成となる。また、第5オブザーバ30は、図5に示すような構成となる。
ただし、デッドタイム時間ΔT2に対する推定を行う第2オブザーバ24は、図6に示すように、内部に2つのオブザーバ40及び42及び切替スイッチ44を備える。オブザーバ40は、第1スイッチング素子14がオン状態のときの状態方程式を用いてリアクトル電流iLの推定を行うオブザーバであり、オブザーバ42は、第1スイッチング素子14がオフ状態のときの状態方程式を用いてリアクトル電流iLの推定を行うオブザーバである。入力されるリアクトル電流iLの推定値が正電流(直流電源10の正極から流れ出る方向)の場合、第1スイッチング素子14がオン状態と同等であるので、切替スイッチ44をオブザーバ40側に切り替えてオブザーバ40を使用してリアクトル電流iLの推定を行う。入力されるリアクトル電流iLの推定値が負電流(直流電源10の正極に流れ込む方向)の場合、第1スイッチング素子14がオフ状態と同等であるので、切替スイッチ44をオブザーバ42側に切り替えてオブザーバ42を使用してリアクトル電流iLの推定を行う。デッドタイム時間ΔT4に対する推定を行う第4オブザーバ28も同様の構成とすればよい。
例えば、第1オブザーバ22には、三角波の下点から第1スイッチング素子14がオン状態からオフ状態へ切り替えられるまでの第1スイッチング素子14がオン状態となっている時間ΔT1が入力される。第1オブザーバ22は、時間ΔT1の入力を受けると、第1スイッチング素子14がオン状態のときの状態方程式(数式(2)及び数式(3))のTに時間ΔT1、vc(t)に第5オブザーバ30での前回のコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT5)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT1)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT1)を推定して出力する。
第2オブザーバ24には、時間ΔT1経過後、第1スイッチング素子14がオフ状態にされてから第2スイッチング素子16がオン状態にされるまでのデッドタイム時間ΔT2が入力される。第2オブザーバ24は、時間ΔT2の入力を受けると、第1オブザーバ22から入力されたリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT1)の向きに応じてオブザーバ40,42のいずれかを選択する。オブザーバ40が選択された場合、第1スイッチング素子14がオン状態のときの状態方程式(数式(2)及び数式(3))のTに時間ΔT2、vc(t)に第1オブザーバ22でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT1)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT2)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT2)を推定して出力する。オブザーバ42が選択された場合、第1スイッチング素子14がオフ状態のときの状態方程式(数式(5)及び数式(6))のTに時間ΔT2、vc(t)に第1オブザーバ22でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT1)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT2)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT2)を推定して出力する。
第3オブザーバ26には、デッドタイム時間ΔT2経過後、第2スイッチング素子16がオン状態の間を時間ΔT3が入力される。第3オブザーバ26は、時間ΔT3の入力を受けると、第1スイッチング素子14がオフ状態のときの状態方程式(数式(5)及び数式(6))のTに時間ΔT3、vc(t)に第2オブザーバ24でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT2)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT3)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT3)を推定して出力する。
第4オブザーバ28には、時間ΔT3経過後、第2スイッチング素子16がオフ状態にされてから第1スイッチング素子14がオン状態にされるまでのデッドタイム時間ΔT4が入力される。第4オブザーバ28は、時間ΔT4の入力を受けると、第3オブザーバ26から入力されたリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT3)の向きに応じてオブザーバ40,42のいずれかを選択する。オブザーバ40が選択された場合、第1スイッチング素子14がオン状態のときの状態方程式(数式(2)及び数式(3))のTに時間ΔT4、vc(t)に第1オブザーバ22でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT3)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT4)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT4)を推定して出力する。オブザーバ42が選択された場合、第1スイッチング素子14がオフ状態のときの状態方程式(数式(5)及び数式(6))のTに時間ΔT4、vc(t)に第1オブザーバ22でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT3)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入してリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT4)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT4)を推定して出力する。
第5オブザーバ30には、デッドタイム時間ΔT4経過後、第1スイッチング素子14がオン状態にされてから第2スイッチング素子16がオフ状態にされるまでの時間ΔT5が入力される。第5オブザーバ30は、時間ΔT5の入力を受けると、第1スイッチング素子14がオン状態のときの状態方程式(数式(2)及び数式(3))のTに時間ΔT5、vc(t)に第4オブザーバ28でのコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT4)、vb(t)に電源電圧vbの測定値、im(t)に出力電流imの測定値を代入、さらに前回の第5オブザーバ30での前回のコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT5)にオブザーバゲインk1,k2を乗算した値をフィードバックして新たなリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(ΔT5)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(ΔT5)を推定して出力する。
このような処理によって、図7に示すように、各時刻におけるリアクトル電流iLの推定値iL(チルダ)(T)及びコンデンサ電圧vcの推定値vc(チルダ)(T)を推定することができる。
本実施の形態における電力変換装置100の効果について説明する。図8は、特許文献1に記載された従来技術に基づいて求めたコンデンサ電圧vcとリアクトル電流iLの時間変化を示す。図9は、図8のリアクトル電流iLの時間変化を拡大して示した図である。図9において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図9に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)とリアクトル電流iLの検出値(実測値)の絶対値には誤差がみられた。
また、図10は、特許文献1に記載された従来技術に基づいて求めたリアクトル電流iLの周波数応答性を示す。周波数応答性は、電圧の目標値を正弦波で変化させた時の電圧制御追従性評価時の電流推定精度をみた結果である。図10において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図10に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の変動周期はリアクトル電流iLの検出値(実測値)の変動周期に近くなったが、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の絶対値はリアクトル電流iLの検出値(実測値)に対してオフセットして一致しなかった。
図11は、本実施の形態における電力変換装置100で求めたリアクトル電流iLの時間変化を拡大して示した図である。図11において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図11に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)とリアクトル電流iLの検出値(実測値)の絶対値は略一致した。
また、図12は、本実施の形態における電力変換装置100で求めたリアクトル電流iLの周波数応答性を示す。図12において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図12に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の変動周期はリアクトル電流iLの検出値(実測値)の変動周期に一致し、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の絶対値もリアクトル電流iLの検出値(実測値)に対してオフセットせずにほぼ一致した。
なお、本実施の形態では、数式(1)及び数式(4)を双1次変換を利用して離散化したが、これに限定されるものではなく、0次ホールド、前進差分、後退差分を利用して離散化させてもよい。
例えば、後退差分を適用して数式(1)を離散化すると数式(7)のように表わすことができる。また、数式(7)に対して係数A,B及びCを数式(8)のように定義できる。
また、後退差分を適用して数式(4)を離散化すると数式(9)のように表わすことができる。また、数式(9)に対して係数A,B及びCを数式(10)のように定義できる。
このように後退差分を利用して数式(1)及び数式(4)を離散化させた状態方程式を第1オブザーバ22〜第5オブザーバ30に適用することによって同様にリアクトル電流推定値iL(チルダ)を推定することができる。
なお、電力変換装置100にインバータ及びモータが1台接続されている場合の出力電流計算器は数式(11)により出力電流imを算出することができる。ここで、数式(11)では、モータのd軸電圧指令vd、モータのq軸電圧指令vq、デッドタイム誤差d軸電圧vdd及びデッドタイム誤差q軸電圧vqdとしている。
インバータ及びモータが2台以上の場合には、数式(11)の分子にモータパワーを加算すればよい。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、第1スイッチング素子14のオン状態とオフ状態とにおいて異なる状態方程式を適用したオブザーバを用いることでリアクトル電流の推定誤差を抑制することができる。また、デッドタイム時間のリアクトル電流の推定値が正の場合と負の場合においてそれぞれ第1スイッチング素子14がオン状態の状態方程式及びオフ状態の状態方程式を適用することでリアクトル電流の推定誤差を抑制することができる。さらに、コンデンサ電圧の推定値をフィードバックすることで、リアクトル電流の推定精度を高めることができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、デューティdを考慮しない状態方程式を用いて推定処理を行う態様とした。第2の実施の形態における電力変換装置100は、デューティd及びデッドタイム時間ΔT2,ΔT4による誤差デューティΔdを考慮した状態方程式を用いて推定処理を行う。
なお、第2の実施の形態における電力変換装置100の構成は、第1の実施の形態における電力変換装置100と同様であり、適用される状態方程式のみが異なるので相違点のみについて説明する。
キャリア信号の周期に対する第1スイッチング素子14のオン割合を示すデューティdを考慮した状態方程式は数式(12)のように示される。
数式(12)に対して同一次元オブザーバとして双1次変換を適用して離散化すると数式(13)のように表わすことができる。
また、数式(13)に対して係数A、B及びCを数式(14)のように定義できる。
図13は、本実施の形態における電力変換装置100で求めたリアクトル電流iLの時間変化を拡大して示した図である。図13において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図13に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)とリアクトル電流iLの検出値(実測値)の絶対値は略一致した。
また、図14は、本実施の形態における電力変換装置100で求めたリアクトル電流iLの周波数応答性を示す。図14において、リアクトル電流推定値iL(チルダ)は細実線、リアクトル電流iLの検出値(実測値)は太実線で示す。図14に示されているように、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の変動周期はリアクトル電流iLの検出値(実測値)の変動周期に一致し、リアクトル電流推定値iL(チルダ)の絶対値もリアクトル電流iLの検出値(実測値)に対してオフセットせずにほぼ一致した。
なお、本実施の形態では、同一次元オブザーバとしたが、最小次元オブザーバを適用してもよい。また、数式(11)を双1次変換を利用して離散化したが、これに限定されるものではなく、0次ホールド、前進差分、後退差分を利用して離散化させてもよい。
以上のように、状態方程式にデッドタイム時間において発生するデューティ誤差を外乱として付加した外乱オブザーバを構成することで、電力変換装置100におけるリアクトル電流の推定精度をより高めることができる。
10 直流電源、12 リアクトル、14 第1スイッチング素子、16 第2スイッチング素子、18 コンデンサ、20 スイッチング間時間計算器、22 第1オブザーバ、24 第2オブザーバ、26 第3オブザーバ、28 第4オブザーバ、30 第5オブザーバ、40,42 オブザーバ、44 切替スイッチ、100 電力変換装置、102 負荷、200 オブザーバ。

Claims (6)

  1. 電源に接続されるリアクトルと、
    前記リアクトルに流れる電流を制御する第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、
    前記リアクトルからの出力電圧を平滑化させるコンデンサと、
    を備えた直流電力変換用の電力変換装置であって、
    前記電源の電源電圧v、前記コンデンサの端子電圧v及び出力電流iに基づいて前記リアクトルを流れるリアクトル電流iを推定するオブザーバを備え
    前記オブザーバは、前記第1スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式及び前記第2スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式に対して前記第1スイッチング素子のオン時間、前記第2スイッチング素子のオン時間及び前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子が同時にオフとなるデッドタイム時間を適用することによって前記リアクトル電流i を推定することを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項に記載の電力変換装置であって、
    前記オブザーバは、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子のオン状態/オフ状態のデューティと三角波比較PWMとに基づいて前記第1スイッチング素子のオン時間、前記第2スイッチング素子のオン時間及び前記デッドタイム時間を算出することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電力変換装置であって、
    前記オブザーバは、前記デッドタイム時間では、前記リアクトル電流の推定値が正の場合には前記第1スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式を適用し、前記リアクトル電流の推定値が負の場合には前記第2スイッチング素子がオン状態のときの状態方程式を適用することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項に記載の電力変換装置であって、
    前記オブザーバは、前記デッドタイム時間において発生するデューティ誤差を外乱として付加した外乱オブザーバであることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換装置であって、
    前記オブザーバは、キャリア信号の周期に同期したタイミングでサンプリングされた電源電圧v、出力電流i及びコンデンサ電圧vを入力として、前記タイミング毎に前記リアクトル電流iを推定することを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電流変換装置であって、
    インバータの3相電圧指令及び3相電流検出値に基づき前記出力電流imを算出することを特徴とする電力変換装置。
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