JP2019050673A - Dc/dcコンバータの制御装置 - Google Patents

Dc/dcコンバータの制御装置 Download PDF

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Hiroki Otani
裕樹 大谷
山田 堅滋
Katashige Yamada
堅滋 山田
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Abstract

【課題】DC/DCコンバータのリアクトル電流を精度よく推定する。【解決手段】DC/DCコンバータの制御装置30は、電流指令生成器31、オブザーバ32、デューティ比制御器34、および三角波比較器36を含んで構成される。電流指令生成器31には、コンデンサ電圧指令値vc*とコンデンサ電圧検出値vcとの偏差が入力されリアクトル電流指令値iL*をデューティ比制御器に出力する。オブザーバ32は、デッドタイムによる誤差デューティ比、コンデンサ電圧検出誤差を外乱として付加したものであり、コンデンサ電圧vc、電源電圧vbおよび出力電流imを受けて、これらの値からDC/DCコンバータの状態方程式を用いて、コンデンサ電圧推定値vc~、リアクトル電流推定値iL~、デッドタイムによる誤差デューティ比推定値Δd~、およびコンデンサ電圧検出誤差推定値Δvc~を算出してデューティ比制御器に出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、DC/DCコンバータの制御装置に関する。
直流の入力電圧を所定の直流電圧に昇圧して出力するDC/DCコンバータにおいて、過渡特性の応答性向上を狙いリアクトル電流マイナーループ付電圧制御を用いることが広く知られている。このとき、電流センサを用いずにリアクトル電流を推定できれば、電流センサを削減できる。
特許文献1には、オブザーバを用いて、DC/DCコンバータを制御する技術が記載されている。DC/DCコンバータは、リアクトルと、上側スイッチング素子に相当する正極側スイッチング素子と、下側スイッチング素子に相当する負極側スイッチング素子とを含む。この技術では、オブザーバによってリアクトルを流れる電流であるリアクトル電流が推定される。
特開2006−42536号公報
DC/DCコンバータでは、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子を交互にオンし、そのデューティ比によってリアクトル電流を制御する。従って、リアクトル電流リプルは基本的に三角波状になる。
ここで、昇圧または降圧の状態が変化しない場合には、一方のスイッチング素子をオフに固定し、他方のスイッチング素子のみをオンオフする片素子スイッチングが利用される場合がある。
片素子スイッチングでは、リアクトル電流のリプルがゼロクロスしない場合は、リアクトル電流リプルは通常通り三角波状となる(連続モード)。一方、リアクトル電流リプルがゼロ電流にクロスしてキャリア一周期の間にゼロ電流となる期間が発生すると、リアクトル電流リプルが三角波状とならない(不連続モード)。
不連続モードでは、デューティ比とリアクトル電流/コンデンサ電圧(高圧出力側)の比例関係が崩れる。このため、デューティ比を用いたオブザーバでは、精度良くリアクトル電流を推定できない。
本発明では、片側スイッチングにおいてもリアクトル電流を精度よく推定することを目的とする。
本発明は、リアクトルと、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子とを含み、直流電源の出力を電力変換するとともにコンデンサによって平滑して出力するDC/DCコンバータを制御する制御装置であって、前記DC/DCコンバータの動作を状態方程式を用いて模擬するオブザーバであって、前記コンデンサの検出誤差である誤差コンデンサ電圧を外乱として付加し、前記コンデンサのコンデンサ電圧、前記リアクトルを流れるリアクトル電流、および前記コンデンサ電圧検出誤差を推定するオブザーバと、前記リアクトル電流の推定値を用いて前記DC/DCコンバータのデューティ比を制御するデューティ比制御器とを備え、前記オブザーバは、上側および下側スイッチング素子の一方をオフ状態として他方をスイッチングする片素子スイッチング期間において、スイッチングする上側スイッチング素子または下側スイッチング素子のオン期間と、オフ期間とで、異なる状態方程式を用いる。
また、前記オブザーバは、キャリアとデューティ比指令の比較によって上側および下側スイッチング素子のオン期間およびオフ期間を検出するとともに、片素子スイッチング期間において、キャリアの山および谷のタイミングでスイッチングするスイッチング素子がオンまたはオフ状態でその時の状態での推定を行い、得られた推定値を次の状態であるスイッチングするスイッチング素子のオフまたはオンの状態における推定の入力値とするとよい。
また、前記オブザーバは、上側スイッチング素子をオンオフする片素子スイッチング期間において、リアクトル電流の推定値がゼロより大きくなった場合には、リアクトル電流推定値をゼロとするとよい。
また、前記オブザーバは、下側スイッチング素子をオンオフする片素子スイッチング期間において、リアクトル電流の推定値がゼロより小さくなった場合には、リアクトル電流推定値をゼロとするとよい。
本発明によれば、2つのスイッチング素子およびリアクトルを含むDC/DCコンバータにおいて、片側素子スイッチング時においても、リアクトル電流を精度よく推定できる。
基本形態におけるDC/DCコンバータの制御装置を含むモータ駆動装置の基本構成を示す図である。 基本形態におけるDC/DCコンバータの制御装置の構成を示す図である。 図2に示しているオブザーバを示す図である。 片素子スイッチングにおける力行・回生の切り換え時のリアクトル電流リプルを示す図である。 両素子スイッチングにおける力行・回生の切り換え時のリアクトル電流リプルを示す図である。 山谷割り込み時の推定のモードを示す図である。 山谷割り込み時の推定のモードのフローチャートである。 片素子スイッチングのオブザーバの構成を示す図である。 片素子スイッチングでの推定波形を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
<基本形態>
図1は、第1の基本形態におけるDC/DCコンバータの制御装置30を含むモータ駆動装置100の基本構成を示している。モータ駆動装置100は、直流電源10、DC/DCコンバータ11、低圧側コンデンサ17、高圧側コンデンサ18および負荷104を含んで構成される。DC/DCコンバータ11は、リアクトル12、上側スイッチング素子14、下側スイッチング素子16を有する。負荷104は、インバータ105と、インバータ105に接続され、インバータ105によって駆動されるモータ106とを有する。モータ106はU相、V相、W相の3相交流電流により駆動される3相モータである。
直流電源10の正極にはリアクトル12の一端が接続され、リアクトル12の他端には上側スイッチング素子14の一端および下側スイッチング素子16の一端の接続点Cが接続される。上側スイッチング素子14の他端は正極母線19を介して、負荷104を構成するインバータ105の正極側に接続される。下側スイッチング素子16の他端は負極母線20を介して、直流電源10の負極とインバータ105の負極側とに接続される。低圧側コンデンサ17は、DC/DCコンバータ11の入力側で、リアクトル12の一端および直流電源10の正極の間と負極母線20との間に接続され、電圧を平滑化させるために用いられる。高圧側コンデンサ18は、DC/DCコンバータ11の出力側で、正極母線19および負極母線20の間に接続され、リアクトル12からの出力電圧を平滑化させるために用いられる。
なお、基本形態では、上側スイッチング素子14および下側スイッチング素子16はNPNトランジスタとする。上側スイッチング素子14は、正極母線19側がコレクタ、リアクトル12側がエミッタとされる。下側スイッチング素子16は、リアクトル12側がコレクタ、負極母線20側がエミッタとされる。また、上側スイッチング素子14および下側スイッチング素子16のそれぞれに並列に環流ダイオードが接続される。
DC/DCコンバータ11において、上側スイッチング素子14をオフ状態および下側スイッチング素子16をオン状態とすることで、リアクトル12を介して直流電源10の正極から負極に向けたリアクトル電流iが流れる。これによって、リアクトル12にエネルギーが蓄積される。次に、下側スイッチング素子16をオフ状態とすることで、リアクトル電流iが遮断され、リアクトル12の端部に直流電源10の電圧(電源電圧v)よりも高い電圧が生じる。そして、これに応じた電流が正極母線19に向けて流れて高圧側コンデンサ18が充電されて高圧側コンデンサ18の両端間電圧であるコンデンサ電圧vが上昇する。このコンデンサ電圧vが負荷104に印加される。また、上側スイッチング素子14がオン状態とされることで、高圧側コンデンサ18から直流電源10の正極へ向けたリアクトル電流iが流れる。これによって、コンデンサ電圧vが低下する。DC/DCコンバータ11の出力電圧、すなわちコンデンサ電圧vは、キャリア信号の1周期に対する上側スイッチング素子14のオン割合を示すデューティ比によって決定される。
DC/DCコンバータ11は、制御装置30によって各スイッチング素子14,16のオンオフ状態が制御される。制御装置30には、DC/DCコンバータ11の現在の状態値が入力される。制御装置30は入力された状態値に応じてDC/DCコンバータ11を制御する。状態値として、直流電源10の電源電圧v、コンデンサ18のコンデンサ電圧v、負荷であるモータ106の電流i,iおよびモータ106の回転角θの検出値が対応するセンサから制御装置30へ入力される。制御装置30は、モータの電流i,iおよびモータの回転角θからDC/DCコンバータ11の出力電流iを算出する。
図2は、制御装置30の構成を示す図である。制御装置30は、電流指令生成器(iL指令生成器)31、オブザーバ32、デューティ比制御器34、および三角波比較器36を含んで構成される。
電流指令生成器31には、コンデンサ電圧指令値v とコンデンサ電圧検出値vとの偏差が入力される。電流指令生成器31は、例えば入力された偏差を比例積分演算であるPI演算して、リアクトル12を流れるリアクトル電流の指令値i を生成するPI制御器とすることができる。リアクトル電流指令値i は、リアクトル電流を制御するための目標値となる値であり、後述のデューティ比制御器34に入力される。
オブザーバ32は、デッドタイムによる誤差デューティ比、コンデンサ電圧検出誤差を外乱として付加したものであり、コンデンサ電圧v、電源電圧vおよび出力電流iを受けて、これらの値からDC/DCコンバータ11の状態方程式を用いて、コンデンサ電圧推定値v~、リアクトル電流推定値i~、デッドタイムによる誤差デューティ比推定値Δd~、およびコンデンサ電圧検出誤差推定値Δv~を算出して出力する。なお、以下において、図中の推定値には上付の波線~(チルダ)を付して示してある。
ここで、DC/DCコンバータ11の状態方程式を説明するために、まず、外乱を付加していない比較例の状態方程式としての比較例状態方程式を説明する。
比較例状態方程式は、数式(1)にて表される。ここで、コンデンサ電圧はv、リアクトル電流はi、電源電圧はv、出力電流(負荷電流)はi、リアクトル12のインダクタンスはL、コンデンサ18のキャパシタンスはC、リアクトル12の抵抗値はR、デューティ比はdと示す。
数式(1)にデッドタイムを考慮した誤差デューティ比Δdを組み込むと数式(2)に示す状態方程式となる。ここでデッドタイムによる誤差デューティ比とは、スイッチング素子のオン時間の割合であるデューティ比に対する、デッドタイムにより生じるデューティ比の誤差である。
数式(2)を、双1次変換を用いて離散化させると数式(3)のように示される。
図3は、基本形態のオブザーバ32を示す図である。オブザーバ32において、入力信号、出力信号が図3で示されるようになる。図3において、Aは、数式(3)の破線枠αで示される係数と、破線枠A0で示される行列とを乗じたものであり、α×A0で表される。
図3において、Bは、数式(3)の破線枠αで示される係数と破線枠B0で示される行列とを乗じたものであり、α×B0で表される。また、Cは、数式(4)で表される。
ここで、本基本形態では、DC/DCコンバータ11の状態方程式として、誤差デューティ比Δdとコンデンサ電圧検出誤差Δvとを含む状態方程式を数式(5)に示す。
数式(5)を、双1次変換を用いて離散化させると数式(6)のように示される。
数式(6)に基づいて、コンデンサ18の電圧の推定値であるコンデンサ電圧推定値v (k)と、リアクトル12の電流の推定値であるリアクトル電流推定値i (k)と、誤差デューティ比の推定値である誤差デューティ比推定値Δd(k)と、コンデンサ電圧検出誤差の推定値であるコンデンサ電圧検出誤差推定値Δv (k)とは数式(7)のように表すことができる。ここで、Tは制御周期であり、h〜hはオブザーバゲインである。以下では推定値を表すチルダの(波線)を省略する場合がある。
オブザーバ32は、入力されたコンデンサ電圧v、電源電圧vおよび出力電流iを数式(7)に代入することによって、コンデンサ電圧v、の推定値v~、リアクトル電流i(=i(k))の推定値i~、デッドタイムによる誤差デューティ比Δd(=Δd(k))の推定値Δd~、およびコンデンサ電圧検出誤差Δv(=Δv(k))の推定値を算出する。算出されたコンデンサ電圧v、の推定値v~、リアクトル電流推定値i~、誤差デューティ比推定値Δd~、およびコンデンサ電圧検出誤差推定値Δv~は、デューティ比制御器34に入力される。
なお、kは、制御回数を示す。例えば、d(k)は、k回目の制御におけるデューティ比dを表し、d(k+1)は、(k+1)回目の制御におけるデューティ比dを表す。他の状態量についても同様である。
<実施形態(片素子スイッチング)>
ここで、上述した基本形態では、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子をそれぞれ所定のデューティ比でオンオフすることを基本としている。一方、車両の出力がプラスである力行時には昇圧のみが必要であり、出力がマイナスである回生時には降圧のみが必要である。従って、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子の一方をオフに固定し、他方スイッチングする片素子スイッチングを行う場合がある。片素子スイッチングでは、一方のスイッチング素子のみをスイッチングするため、スイッチングに伴う損失を低減することができる。なお、スイッチング素子には逆方向電流を流すダイオードが並列接続されているため、一方のスイッチング素子を常時オフとしても問題がない。
ここで、図4に片素子スイッチングにおける動作例を示してある。この例では、リアクトル電流iが正(出力がプラス)である力行モードから、リアクトル電流iが負である回生モードに移行するところが示してある。このように、リアクトル電流iが徐々に減少し、リアクトル電流iがプラスからマイナスに移行する。
この場合、力行モードでは、下スイッチング素子(下素子)のみをスイッチングして昇圧を制御し、回生モードでは上スイッチング素子(上素子)のみをスイッチングして降圧を制御する。そして、力行モードから回生モードに移行する段階で、上側スイッチング素子および下側スイッチング素子の両方がオフの期間も生じ、リアクトル電流iがゼロになる期間が生じる。キャリア周期中にリアクトル電流がゼロとなる不連続モードが発生し、リアクトル電流が三角波状の波形とならない。
図5には、上下スイッチング素子をオンオフする(両素子スイッチング)場合のスイッチングの状態を示してある。このように、両素子スイッチングでは、両素子の交代でのオンオフ(コンバータとしてのデューティ比)によって、リアクトル電流が制御されるため、不連続モードは生じない。
上述した基本形態のオブザーバでは、不連続モードについて考慮しておらず、不連続モード中は、デューティ比とリアクトル電流・コンデンサ電圧が比例関係でなくなる。そのため、リアクトル電流推定精度が劣化する。
<オブザーバの構成>
本実施形態では、オブザーバにおいて、スイッチングの状態において状態方程式を別のものとして、リアクトル電流制御(PWM制御)を模擬して状態の推定を行う。
図6(a)、(b)には、PWMの1周期における、スイッチング制御のための波形を示してある。回生モードでは図6(a)上素子スイッチングが採用され、力行モードでは図6(b)下素子スイッチングが採用される。図6に示されるように、キャリアは三角波であって、上素子スイッチング用三角波と、下素子スイッチング用三角波があり、回生モードではデューティ比指令が上素子スイッチング用三角波と比較できる位置にあり、両者の比較により上素子のオンオフ波形が得られる。デューティ比指令が上素子スイッチング用三角波より高い位置が上素子オン、低い位置が上素子オフである。下素子は常時オフである。また、力行モードでは、デューティ比指令と下素子スイッチング用三角波と比較により、下素子がオンオフされ、デューティ比指令が下素子スイッチング用三角波より高い位置が下素子オフ、高い位置が下素子オンである。上素子は常時オフである。
ここで、本実施形態では、キャリアの谷(最下点)および山(最上点)において、状態方程式を用いた計算を行う。図6(a)の上素子スイッチングの場合、谷からT1の期間は上素子オン、続くT2の期間は上素子オフである。そして、次のT2の期間は上素子オフのままで、その次のT1の期間は上素子オンとなる。ここで、この例ではデューティ比指令は山で切り替わり、図においては1つ周期の後半と、次の周期の前半が示されているため、山でデューティ比指令が切り換えられ、2つ示されているT1の期間同士、T2の期間同士の長さが異なっている。山から山の1周期においては、2つのT1の期間同士、2つのT2の期間同士は同一の長さである。これについては、図6(b)の下素子スイッチングの場合も同様である。
そして、T1の期間は、上素子スイッチングにおいて上素子オン/下素子オフ、下素子スイッチングにおいて上素子オフ/下素子オフであり、これをモード1とする。T2の期間は、上素子スイッチングにおいて上素子オフ/下素子オフ、下素子スイッチングにおいて上素子オフ/下素子オンであり、これをモード2とする。
ここで、上素子オンの場合の状態方程式は数式(8−1)、上素子オフの場合の状態方程式は数式(8−2)で示される。
従って、この状態方程式にコンデンサ電圧検出誤差Δvを外乱として付与すると状態方程式は数式(9−1)、(9−2)となる。ここで、片素子スイッチングの場合には、デッドタイムは存在しないため、デッドタイムによる誤差デューティ比は設定しない。
そして、数式(9−1)、(9−2)を双1次変換を用いて双1次変換を用いて離散化させると数式(10−1)、(10−2)のように示される。
従って、オブザーバ32において、下素子スイッチング(リアクトル電流iが0以上)の場合の状態方程式は次のようになる。まず、谷割り込みであれば、モード1→モード2に移行するため、モード1について数式(11−1)、モード2について数式(11−2)となる。
一方、山割り込みであれば、モード2→モード1に移行するため、モード2について数式(12−1)、モード2について数式(12−2)となる。
ここで、図7に山谷割り込み時のフローチャートを示す。割り込み時には、まず、スイッチング時間T1,T2を計算する(S11)。これは、半周期分の三角波キャリアと、デューティ比指令の比較によって計算される。そして、山谷のいずれかを判定する(S12)。この判定は、三角波キャリアの波形や、デューティ比指令を受領など適宜の手段によって行える。
そして、谷割り込みの場合には、モード1の推定(S13)、モード2の推定(S14)をこの順で行い、山割り込みの場合には、モード2の推定(S15)、モード1の推定(S16)をこの順で行い、処理を終了する。
ここで、この片素子スイッチングのオブザーバ32の構成を図8に示す。このように、2段構成になっている。谷割り込みの場合には、1段目で前半(谷割り込みではモード1)の計算を行い推定値Xf(t)~を得、1段目のモード1の計算結果を用いて2段目のモード2の計算を行う。一方、山割り込みの場合には、1段目でモード2の計算を行い推定値Xf(t)~を得る。そして、1段目のモード2の計算結果としての推定値Xf(t)~を用いて2段目のモード1の計算を行い、推定値Xr(t)~を得る。
具体的には、山または谷の割り込みタイミングでu(t)が入力され、これに係数B1を乗算し、加算器に入力される。加算器には前の割り込みタイミングでの推定値Xr(t)~に係数A1を乗算したものも入力されており、これらが加算された後、積分されることで、Xf(t)~が得られる。例えば、数式(11−1)または(12−1)の計算が行われる。そして、この前半についての計算結果である推定値Xf(t)~の中のリアクトル電流推定値i~、誤差コンデンサ電圧推定値v~が出力されて、これらを用いたデューティ比制御が行われる。
前半の推定値Xf(t)~は、A2が乗算されて加算器に入力される。この加算器には、u(t)に係数B2を乗算したものと、コンデンサ電圧の推定誤差(v−v~)にフィードバック定数が乗算したものが入力されており、この加算器の出力が積分されることによって、後半の推定値Xr(t)~が算出される。そして、この最初の期間についての計算結果である推定値Xf(t)~の中のリアクトル電流推定値i~、誤差コンデンサ電圧推定値v~が出力されて、これらを用いたデューティ比制御が行われる。そして、コンデンサ電圧推定値v~が選択されて、これと実際のコンデンサ電圧検出値vcの差分がフィードバックされる。例えば、数式(11−2)または(12−2)の計算が行われる。そして、この後半についての計算結果である推定値Xr(t)~の中のリアクトル電流推定値i~、誤差コンデンサ電圧推定値v~が出力されて、これらを用いたデューティ比制御が行われる。
上述したように、この計算は、山、谷割り込みタイミングで毎回行われる。従って、表1に示すように、谷割り込みの場合は、係数A1,B1としてモード1の係数を用い、得られた推定値を用いた制御をT1の時間だけ行い、その後係数A2,B2としてモード2の係数を用い、得られた推定値を用いた制御をT2の時間だけ行う。一方、山割り込みの場合は、係数A1,B1としてモード2の係数を用い、得られた推定値を用いた制御をT2の時間だけ行い、その後係数A2,B2としてモード1の係数を用い、得られた推定値を用いた制御をT1の時間だけ行う。
<その他の構成>
本実施形態においては、片素子スイッチングにおいて、リアクトル電流の推定を行う。下素子をオフに固定し、上素子をスイッチングする上素子スイッチングでは、リアクトル電流は電池に向けて流れる(符号はマイナス(負))。そこで、上素子スイッチングにおいてリアクトル電流の推定値が正であった場合には、これをゼロとする。これによって、推定の精度が向上し、推定結果が入力される。次の推定の精度も向上する。また、下素子スイッチングにおいて、リアクトル電流の推定値が負であった場合には、これをゼロとするとよい。
<片素子スイッチングの際の各種波形>
図9には、片素子スイッチングを行った際の各種波形について、示してある。当初はデューティー比1(上素子全オン)であり、DC/DCコンバータは実質的に動作していない。
そして、昇圧動作の開始とともに片素子スイッチングを開始する。左から3マス目からデューティ比が0より小さくなり、コンデンサ電圧が大きく上昇しその値を維持ししている。その後、正の電流を流す力行時は下素子スイッチングし、状態が変化し回生となり上素子スイッチングに切り替わる。なおデューティ比dが、0≦d≦1では上素子スイッチングによる片素子スイッチング、−1≦d<0では下素子スイッチングによる片素子スイッチングである。
図からあきらかなように、リアクトル電流の大きさ、方向に関係なく精度よくリアクトル電流が推定できていることがわかる。
<実施形態の効果>
本実施形態では、PWMの各周期おいて、山谷2度の割り込みに対し、スイッチングを行うスイッチング素子のオン期間、オフ期間について、別々の状態方程式を用いて分けて推定を行う。すなわち、上素子スイッチング期間の上素子オンの期間と、オフの期間、下素子スイッチング期間の下素子オンの期間と下素子オフの期間で異なる状態方程式を用いる。
これによって、片素子スイッチングにおいて、力行、回生が切り替わるゼロ電流の期間が生じても、適切な推定が行える。
10 直流電源、11 コンバータ、12 リアクトル、14,16 スイッチング素子、17 低圧側コンデンサ、18 高圧側コンデンサ、19 正極母線、20 負極母線、30 制御装置、31 電流指令生成器、32 オブザーバ、34 デューティ比制御器、36 三角波比較器、100 モータ駆動装置、104 負荷、105 インバータ、106 モータ。

Claims (4)

  1. リアクトルと、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子とを含み、直流電源の出力を電力変換するとともにコンデンサによって平滑して出力するDC/DCコンバータを制御する制御装置であって、
    前記DC/DCコンバータの動作を状態方程式を用いて模擬するオブザーバであって、前記コンデンサの検出誤差である誤差コンデンサ電圧を外乱として付加し、前記コンデンサのコンデンサ電圧、前記リアクトルを流れるリアクトル電流、および前記コンデンサ電圧検出誤差を推定するオブザーバと、
    前記リアクトル電流の推定値を用いて前記DC/DCコンバータのデューティ比を制御するデューティ比制御器とを備え、
    前記オブザーバは、上側および下側スイッチング素子の一方をオフ状態として他方をスイッチングする片素子スイッチング期間において、スイッチングする上側スイッチング素子または下側スイッチング素子のオン期間と、オフ期間とで、異なる状態方程式を用いる、
    制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記オブザーバは、
    キャリアとデューティ比指令の比較によって上側および下側スイッチング素子のオン期間およびオフ期間を検出するとともに、片素子スイッチング期間において、キャリアの山および谷のタイミングでスイッチングするスイッチング素子がオンまたはオフ状態であってその時の状態での推定を行い、得られた推定値を次の状態であるスイッチングするスイッチング素子のオフまたはオンの状態における推定の入力値とする、
    制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置であって、
    前記オブザーバは、
    上側スイッチング素子をオンオフする片素子スイッチング期間において、リアクトル電流の推定値がゼロより大きくなった場合には、リアクトル電流推定値をゼロとする、
    制御装置。
  4. 請求項2に記載の制御装置であって、
    前記オブザーバは、
    下側スイッチング素子をオンオフする片素子スイッチング期間において、リアクトル電流の推定値がゼロより小さくなった場合には、リアクトル電流推定値をゼロとする、
    制御装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020042072A (ja) * 2018-09-06 2020-03-19 昭栄化学工業株式会社 波長変換層
KR20210046433A (ko) * 2019-10-18 2021-04-28 서울과학기술대학교 산학협력단 배터리 및 커패시터를 함께 이용하는 양방향 컨버터 제어장치 및 제어방법

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JP2020042072A (ja) * 2018-09-06 2020-03-19 昭栄化学工業株式会社 波長変換層
KR20210046433A (ko) * 2019-10-18 2021-04-28 서울과학기술대학교 산학협력단 배터리 및 커패시터를 함께 이용하는 양방향 컨버터 제어장치 및 제어방법
KR102338330B1 (ko) 2019-10-18 2021-12-13 서울과학기술대학교 산학협력단 배터리 및 커패시터를 함께 이용하는 양방향 컨버터 제어장치 및 제어방법

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