JP5800387B2 - 土質改良材 - Google Patents

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Description

本発明は、先に開発した高活性セメントの有効利用を図った土質改良材であり、建設工事で発生する建設汚泥等の高含水土の再利用分野での使用に好適な土質改良材に関する。
近年、建設工事の大型化、地下構造物の増大に伴って大量の建設発生土や建設汚泥が搬出されてきているが、処分地の確保が困難になってきているとともに環境規制も強化されてきているので埋立処分等といった単純処理では全部を処理しきれず、土質を改良して再利用することが図られてきている。
しかし、含水比の高い土は取り扱い難く、また、セメントを主体とした従来のセメント系固化材で土質改良しようとすると強度不足や過剰な強度発現が生じて適切な必要強度を安定して確保し難くなったり、pHが高くなりすぎて植栽がし難くなったりするといった問題が生じることがある。
高含水土の土質改良については、数多くはないものの、従来から検討されてきている。例えば、特許文献1には水硬性セメントと石こうからなる含水土壌の改良剤が記載されている。
また、特許文献2には廃石膏ボードを再利用して半水石膏パウダーからなる土改良剤としたものが記載されている。
また、特許文献3には汚染処理も兼ねた、ペーパスラッジ灰、フライアッシュ灰、ゼオライト、バガス、赤土の焼成物からなる群の少なくともいずれか一つを含むものと、ポルトランドセメント、硫酸カルシウム(無水石膏)、硫酸バンド、高分子凝集剤、重亜硫酸ソーダ、蛋白質を混合してなる含有六価クロム土壌の処理剤が記載されている。
本発明者らも以前から含水比の高い建設発生土の土質改良について検討してきており、本発明に先立って、ペーパスラッジ等の焼却灰とポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末と石膏からなる土質改良材を発明し特許化した(特許文献4)。
本発明者らが開発した特許文献4の土質改良材は廃棄物の有効利用も兼ねたものであるが、同様のものとして、特許文献5に記載されるものがある。これは、普通ポルトランドセメントとペーパスラッジ灰と廃石膏ボードから採取した二水石膏とを含んでなる地盤改良用固化材である。
一方、本発明者らはセメントについても研究を重ねてきており、先に、セメントクリンカの鉱物組成がCS>70%かつCS<5%といった従来にない高CS、極低CSの高活性セメントを開発した。
特許第2897476号公報 特開2007−161895号公報 特開2005−232341号公報 特許第4584630号公報 特開2009−185220号公報
セメントと廃棄物を併用した土質改良材においては、水和活性の高い高活性セメントを使用すればセメントの使用量を減らして廃棄物や吸水材の使用量を増やせるとともに、pHが高くなりすぎるといった問題も解決し易くなる。
しかし、上記のような従来のセメント含有土質改良材におけるセメントは、多くが普通セメントや混合セメントであるため強度確保が必要な場合はセメントの使用量を減らし難く、廃棄物や吸水材を主体とした低セメント土質改良材は得られ難かった。また、冬場のような冷温下では初期強度発現が遅く施工に時間がかかることもあった。
短期材令から安定した強度発現を示す比較的高活性なセメントとして早強ポルトランドセメントがあるが、高品質で高価なため土質改良材のセメントとしては不向きである。
また、特許文献2に示すような石膏を主体としたものや石灰を主体としたものなどの非セメント系の土質改良材も幾つかあるが、これらはセメント含有土質改良材に比べ強度発現性が悪く、また、高含水土、酸性土、汚染土といった特殊土には不向きの場合もあり、汎用性に欠ける。
本願発明は、上述のような課題を鑑みて成したものであり、先に開発した高活性セメントの有効利用を図るとともに、処分に苦慮している多孔質で吸水性のある無機廃材を大量使用することにより、建設現場で発生する高含水土の土質改良にも対応できるようにした低セメントの土質改良材を提供することを目的とする。
本発明の土質改良材は、ボーグ式による計算値の鉱物組成がCS>70%かつCS<5%で、L.S.D.が1を超え、遊離石灰量が0.5〜7.5重量%である高活性セメントクリンカに石膏を添加してなる高活性セメントと、微細空隙があることによって吸水性能を有する無機粉粒体とからなる土質改良材である。
高活性セメントクリンカとは、水和活性が高く、該セメントクリンカによるセメントのコンダクションカロリーメータでの水和発熱速度のピーク値が早強セメントクリンカ相当のクリンカによるセメントのそれより大きく、かつ、水和発熱量が早強セメントクリンカ相当のクリンカによるセメントのそれより多いクリンカをいう。
この高活性セメントクリンカは、鉱物組成がボーグ式による計算値で、CS>70%、CS<5%であり、好ましくはCS<3%である。CSが70%以下では、従来の早強セメントと同等以上の水和活性を有する高活性セメントが得られ難くなる。
Sが5%以上であるとカルシウムアルミネート系鉱物や非晶質物等からなる間隙相が少なくなるので高活性セメントクリンカを焼成し難くなったりアルミニウム分を多く含む産業廃棄物のセメント焼成原料としての使用が難しくなったりする。
また、従来の早強セメントでは、セメントクリンカのL.S.D.(石灰飽和度)が1以下となるようにセメント焼成原料の調合がなされるが、本発明の高活性セメントクリンカでは、L.S.D.>1である。L.S.D.>1となるようにセメント焼成原料を調合することによって、CS>70%、CS<5%の高活性セメントクリンカが得られ易くなる。
上記の通り、本発明の高活性セメントクリンカでは、L.S.D.>1であるので、セメントクリンカ中に遊離石灰を含むことになるが、その量を0.5〜7.5重量%に限定する。0.5重量%未満では、高温の焼成または焼成帯の位置・長さが変化してキルン内部のレンガが破損する場合がある。7.5重量%を超えると、セメントクリンカ中の遊離石灰の水和により過剰な膨張をする場合がある。
高活性セメントは、上記高活性セメントクリンカに石膏を添加したものである。石膏の添加量は作業性や安定性の面からSO換算で1.5〜4.0重量%となるような添加が好ましい。
この高活性セメントは、上記高活性セメントクリンカを母体としているので、早強ポルトランドセメント以上の水和活性を有する。また、従来のセメント規格にとらわれたものではないので、セメント規格が重視されポルトランドセメント等でなければならない用途には使用し難いが、そうでなければ幅広く使える汎用性の高いセメントである。
上記のような高活性セメントを用いることにより、処分に苦慮している多孔質で吸水性のある無機廃材を大量使用できるとともに、低セメントの環境に優しい土質改良材が得られる。
微細空隙があることによって吸水性能を有する無機粉粒体は、従来から建築土木分野、土壌分野で使われている多孔質で吸水効果の高い天然無機粉粒体、無機廃材粉粒体である。
具体的には、例えば、多孔質焼却灰(ペーパスラッジ灰、木・木炭・紙・藁・草木・籾殻の焼却灰、有機汚泥焼却灰等)、ゼオライト、珪藻土、ALC廃材、パーライトダスト、シラス等の火山噴出物による多孔質粉粒、土器廃材、陶器廃材、廃石膏、多孔質カーボン、無機発砲微粒、多孔質セメント硬化体等である。
これらの無機粉粒体は必要に応じて二種以上を組み合わせて用いても良い。また、処分に苦慮しているペーパスラッジ灰等の無機廃材が好ましい。多孔質で吸水性のある無機粉粒体を大量使用することにより、建設現場で発生する高含水土の土質改良にも対応できる。
土質改良材中、前記高活性セメントの含有量は10〜60重量%で前記無機粉粒体の含有量は40〜90重量%である。無機粉粒体が処分に苦慮しているペーパスラッジ灰等の無機廃材であれば、これの大量再利用が図れるので好ましい。
無機粉粒体の含有量を40重量%以上とするのは、40重量%未満では大量処理が図れなくなるとともに高活性セメントの割合が多くなり土の種類によってはpHが高くなる場合があるためである。更に、重量比で無機粉粒体/高活性セメント=0.67〜7.0程度がより好ましい。
改良した土壌からの六価クロムの溶出を抑える場合には、上記高活性セメントと無機粉粒体からなる土質改良材に高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュを添加するのが好ましい。
これらを添加することによって長期強度発現性も良くなる。高炉スラグ微粉末は、従来からセメント混和材や土壌改良材に使われている高炉スラグ微粉末であれば特に限定されない。
フライアッシュは、火力発電所などで石炭を燃焼した際に発生するフライアッシュであれば、該フライアッシュの品質にはこだわらず、特に限定されない。流動性も改善したいときにはフライアッシュを用いればよい。
高炉スラグ微粉末とフライアッシュは単独で使用しても併用して使用してもよい。また、前記無機粉粒体の含有量は重量比で高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの1.4倍以上が好ましい。
1.4倍未満では、無機粉粒体の吸水性能が十分発揮されず、土の種類によっては良質の改良土が得られなくなる場合があるためである。上限は特に限定されないが、7.0程度である。
上記本発明の高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュを含む土質改良材は、前記土質改良材中、前記高活性セメントの含有量が15〜35重量%であり、前記無機粉粒体の含有量が40〜70重量%であり、前記高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの含有量が10〜40重量%である。
土質改良するには、少なくとも人や車が通行できる程度の固化強度必要であるが、高活性セメントの含有量が15重量%未満では、発生土の性状によっては十分な強度が得難くなる。また、35重量%を超えると、強度又はpHが過剰になりすぎて改質土の再利用が図り難くなる。
また、無機粉粒体の含有量が40重量%以下では高含水土の土質改良がし難くなる場合があり無機粉粒体が無機廃材であると大量使用による大量処理がし難い。70重量%を超えると発生土の性状によっては十分な強度が得難くなる。
また、高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの含有量が10重量%未満では六価クロムの溶出抑制効果が十分得られない。40重量%を超えると相対的に高活性セメントや無機粉粒体の含有量が減るので、十分な固化強度や吸水性能が得られず、良質の改質土が得られなくなる虞が生じる。
上記割合において、更に、重量比で無機粉粒体/高活性セメント=1.1〜5.0程度がより好ましい。また、高炉スラグ微粉末やフライアッシュは潜在水硬性、自硬性を有するので、これらを併用する場合はセメント量を少し減らすことも可能である。高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの量は高活性セメントに対して重量比で0.25〜2.0程度が好ましい。
また、本発明の土質改良材は、上記高活性セメントと上記無機粉粒体とからなる土質改良材、あるいは、上記高活性セメントと上記無機粉粒体と上記高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュとからなる土質改良材に、更に無水石膏を10重量%以下含むのが好ましい。 無水石膏があるとエトリンガイドの生成量が増えるので、自由水量の低減、初期強度の向上、重金属等の有害物質の低減に役立つ。
10重量%以下とするのは、10重量%を超えると改質土中の黄分が多くなりすぎて、例えば改質土をセメント原料に使用するときにプレヒーターなどのセメント製造設備の腐食を生じる危険性があるからである。
本発明の土質改良材に用いることができる無機粉粒体は前記の通り多々あり特に限定されないが、ペーパスラッジ灰等の多孔質焼却灰を用いることは好ましい。この多孔質焼却灰は微細空隙を有するため吸水効果が高く放出した珪酸イオンやアルミニウムイオンがカルシウムイオンと反応して固化に寄与する。また、無機廃材の再利用になるので環境負荷低減にもつながる。
上記本発明での高活性セメントにおける高活性セメントクリンカは、上記の通り、鉱物組成がボーグ式による計算値でCS<5%であるが、前記CSのボーグ式による計算値が0%未満(マイナス値)になるようにすることは好ましい。
ボーグ式によるクリンカ鉱物組成は計算値であるので、条件によっては計算値がマイナスになってしまうことがある。現実的には含有量がマイナスになることはないので、X線回折で分析すると、わずかにピークが確認されることもある。この発明では、C2Sのボーグ式による計算値が0%未満(マイナス値)であり、計算上はC2Sを含まないことを示すものである。マイナス値としては、例えば、−4%〜−14%程度である。
また、上記高活性セメントクリンカ中の硫酸分がSO換算で1重量%未満となるようにすることも好ましい。1重量%未満にすることによって、クリンカ焼成時の排ガス中におけるSO(硫黄酸化物)の発生を抑制できる。
本発明の土質改良材によれば、建設現場で発生する高含水土の土質改良にも対応でき、pHや強度が高くなりすぎない状態で改質土の再利用が図れる。
また、本発明の土質改良材は、低セメントで必要に応じて産業副産物である高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュを用いることにより改質土からの六価クロムの溶出抑制ができ、更にはペーパスラッジ焼却灰等の処分に苦慮している多孔質で吸水性のある無機廃材を大量使用することも可能なので、環境に優しい土質改良材である。
以下、本発明の土質改良材について、より詳細に説明する。
[土質改良]
本発明の土質改良材は、砂質土、粘性土、腐植土、火山灰質粘性土、酸性土、建設汚泥、建設発生土、ヘドロ、高有機質土など様々な土に適用できるが、好適なのは高含水土である。また、重金属溶出抑制剤等の有害物質処理材と組み合わせれば汚染土への対応も可能である。
本発明での土質改良目的の一つは、ダンプトラックに山積み出来る程度に扱い易く、人や車が通行できる程度の強度発現はあるが低強度であり、植物が容易に育成できる程度のpHを有する改質土を得ることである。
[土質改良材]
本発明の土質改良材の一つは、高活性セメントと微細空隙がある(多孔質である)ことによって吸水性能を有する無機粉粒体とからなり、他の一つは前記高活性セメントと前記無機粉粒体と高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュとからなり、好ましくは、これらに無水石膏を含むものである。
A.各材料
(1)高活性セメント
本発明で用いる高活性セメントは、本発明に先立ち本発明者らが先に開発したものであり、先に開発した高活性セメントクリンカに石膏を添加してなるものである。
<高活性セメントクリンカ>
1)鉱物組成
本発明で用いる高活性セメントクリンカは、鉱物組成がボーグ式による計算値で、CS>70%、CS<5%であり、残りがカルシウムアルミネート系を主体とした間隙相である。
ボーグ式は従来からセメントクリンカ中の主鉱物組成を算定するのに用いられている式であり、各鉱物の割合は化学組成の分析結果から算定される。得られた割合は、あくまで化学組成の分析結果に基づく算定値であるからして、セメントクリンカ中の実際の割合と合致するものではない。なお、%は質量%である。
[ボーグ式]
S(%)=(4.07×CaO%)−(7.60×SiO%)−(6.7×Al%)−(1.43×Fe%)−(2.85×SO%)
S(%)=(2.8×SiO%)−(0.754×CS%)
A(%)=(2.65×Al%)−(1.69×Fe%)
AF(%)=3.04×Fe
Sは短期材令から長期材令に渡ってセメント強度発現の主となる鉱物であって、これが多いほど高強度かつ早強となる。CSは短期材令での強度発現にはあまり寄与しないが、長期にわたり水和を継続するため長期材令での強度発現には寄与し、これが多いほど低発熱で長期材令での強度の伸びが良いものとなる。また、化学抵抗性や乾燥収縮に優れたものとなる。
Aは水和活性が高く、短期材令での強度発現に大きく寄与する。しかし、これが多いと急硬性で長期材令での強度の伸びが悪いものとなる。また、水和発熱が高く化学抵抗性や乾燥収縮に劣ったものとなる。CAFは水和性能としては目立った特徴はないが、クリンカ焼成では間隙相として易焼成に貢献する。
本発明でCS>70%とするのは、極めて初期水和活性が高いセメントを得るためであり、CSが70%以下では従来の早強セメントと同等以上の水和活性を有する高活性セメントが得難くなる。上限は特に限定されないが、85%以下が好ましい。
85%を超えると遊離石灰量も著しく増えてしまう場合があり、セメントクリンカの品質安定が維持できなくなってしまう。また、より水和活性の高いCA等のカルシウムアルミネート系の鉱物を多用しないのは、長期での強度発現、ワーカビリティー、耐久性等を考慮したことによる。
一方、本発明でCS<5%とするのは、クリンカ焼成条件を従来と比べ大きく変えることなく極めて初期水和活性が高いセメントを得るためであり、CSが5%以上であるとカルシウムアルミネート系鉱物や非晶質物等からなる間隙相が少なくなるのでセメントクリンカを焼成し難くなったり相対的にCS量が減ったりするので本発明の目的が達成し難くなる。
下限値は特に限定されないが、ボーグ式による計算値でありCS量は上式の通り、SiO量とCS量との関係で決まるので、SiO量が少なくCS量が多い場合は、計算値が0未満(マイナス値)となる場合も起こる。本発明では、このような0未満も含み、安定してCSを多量に得るために0未満となることが好ましい。
本発明で用いる高活性セメントクリンカは、上記CSとCS以外はカルシウムアルミネート系を主体とした間隙相からなる。間隙相にはCA、CAF等の鉱物が含まれる。CAは上記ボーグ式による計算値で4〜9%含まれていることが好ましい。また、CAFは8〜16%含まれていることが好ましい。この範囲にあれば、CS>70%、CS<5%のセメントクリンカが安定して焼成しやすくなる。残りは非晶質間隙相などである。
2)硫酸分
本発明で用いる高活性セメントクリンカ中の硫酸分は、SO換算で1重量%未満が好ましい。1重量%以上だと排ガス中にSOX(硫黄酸化物)が発生したり、プレヒーター内部で固結物が生成して閉塞する場合があるので好ましくない。
3)遊離石灰
本発明で用いる高活性セメントクリンカでは、CSの水和活性をより高くするために、発熱量を大きくして練り上がり温度を高くするための遊離石灰をクリンカ中に含ませることは好ましい。その量は、0.5〜7.5重量%である。0.5重量%未満では十分な効果が得られない。7.5重量%を超えると膨張を起こしたり、流動性の低下を生じたりするので好ましくない。
次に、上記高活性セメントクリンカの製造方法について説明する。
4)製造方法
上記高活性セメントクリンカの製造は、従来の早強ポルトランドセメントクリンカの製造と特に大きく変わることはなく、所定のセメント焼成原料をCS>70%、CS<5%、遊離石灰量が0.5〜7.5重量%で、なるべく硫酸分がSO換算で1重量%未満となるセメントクリンカが得られるように調合し調合原料をセメントキルン等で焼成して製造する。
i)セメントクリンカ焼成原料
従来からクリンカ主原料として使用されている石灰石、粘土、珪石、鉄原料等が従来と同様にして使える。この他、再利用のあまり進んでいない、カルシウム分をCaO換算で20重量%以上を含むカルシウムリッチな産業廃棄物を利用することが好ましい。
カルシウム分をCaO換算で20重量%以上を含む廃棄物としては、溶銑予備処理による脱硫スラグ、これを磁選して鉄分を除去した脱硫スラグ、還元処理により鉄分を除去した転炉スラグ、窯業系サイディング廃材などの廃建材、生コンスラッジ等があげられる。
溶銑予備処理による脱硫スラグは、銑鉄中の硫黄分を除去したスラグであり、主成分がカルシウムと鉄である。磁石で選別して鉄分を除去したカルシウムが多い脱硫スラグも利用できる。溶銑予備処理とは、鉄鋼の高純度化のために転炉精錬の前工程で珪素、リン、硫黄を除去する工程である。
還元処理により鉄分を除去した転炉スラグとは、例えば下記文献のLDスラグである。このLDスラグも利用できる。
S.Kubodera, T.Koyama, R.Ando and R.Kondo, An Approach to the full utilization of LD Slag, Transactions of The Iron and Steel Institute of Japan,419-427(1979)
窯業系サイディング材は主原料としてセメント質原料と繊維質原料を成型し、養生・硬化させたもので、木繊維補強セメント板、繊維補強セメント板、繊維補強ケイカル板などがあり住宅の外壁仕上げ材として用いられている。
昨今の住宅補修や住宅解体に伴い廃材が増えてきておりその処理が検討されている。廃材におけるセメント質部分はカルシウムリッチなセメント組成となっているので、高活性セメントクリンカの製造原料として利用可能である。
生コンスラッジは、レディーミクストコンクリート工場でプラントのミキサ、ホッパ、アジテータ車などに付着したコンクリート、戻りコンクリート、および戻りコンクリートの洗浄排水を濃縮して流動性を失った状態のスラッジ、またはスラッジを乾燥したものである。
これらの産業廃棄物は、石灰石や粘土の一部代替として利用できる。セメントクリンカ焼成原料への添加量は、石灰石および粘土の化学成分によるがセメントクリンカ1tあたり400kg以下が好ましい。
セメントクリンカ1tあたり400kg以上添加すると不純物が増えてしまいクリンカ焼成がし難くなったり得られるセメントクリンカの品質に悪影響を及ぼしたりする場合がある。産業廃棄物を石灰石の一部代替として利用すれば、炭酸ガス排出量の削減にも繋がるので、環境負荷低減の観点から好ましい。
ii)原料調合
焼成後に目的の化学組成・鉱物組成のクリンカが得られるよう調合設計され、これに基づき上記各セメントクリンカ焼成原料が計量され原料ミルでの混合粉砕やブレンディングサイロでの混合が行われる。
上記調合設計は、従来と同様、H.M.(水硬率)、A.I.(活動係数)、S.M.(ケイ酸率)、I.M.(鉄率)、L.S.D.(石灰飽和度)の比率係数 (モジュラス)を用いて行う。通常は、CSの生成量に大きく関わるH.M.と焼成のし易さと関係するS.M.が重視されるが、本願発明ではL.S.D.(石灰飽和度)を重視する。
L.S.D.(石灰飽和度)は二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化鉄と結合できる酸化カルシウム量を1.0とする指標であり、次の式で示される。
L.S.D.=100CaO/(2.80×SiO%+1.18×Al%+0.65Fe%)
L.S.D.が1以下であれば、充分時間をかけることにより遊離石灰を0%にすることができるが、L.S.D.>1の場合には、焼成温度を高くしても、焼成時間を長くしても、常に遊離石灰が残ってしまう。通常のセメントクリンカでは0.92〜0.96であり、早強ポルトランドセメントクリンカでも0.94〜1.00である。
本発明の高活性セメントクリンカでは、L.S.D.>1である。L.S.D.>1とし、あえて遊離石灰が残るようにセメント焼成原料を調合することによって、CS>70%、CS<5%のカルシウム分が多いセメントクリンカを焼成できる。遊離石灰の存在により初期水和熱が高くなるのでCSを活性化でき、高炉スラグと混合したときには刺激剤としても作用する。
上限値は特に限定されないが、遊離石灰量が多すぎると膨張するなどクリンカの安定性を欠くので1.16程度以下が好ましい。
iii)クリンカ焼成
本発明で用いる高活性セメントクリンカは、上記原料調合によるセメント焼成原料を、セメント焼成キルンにより、従来の早強ポルトランドセメントクリンカ焼成と同様にして焼成することにより得られる。少量の焼成であれば電気炉焼成でもよい。
焼成温度は1250〜1600℃が好ましい。1250℃未満ではCSの生成自体が不可能である。また、1600℃を超えるとロータリーキルン内部の耐火物が溶解するなどセメントクリンカの焼成に差し支える。焼成後のクリンカ冷却、粗砕等は従来と同様である。
<高活性セメント>
本発明で用いる高活性セメントは、上記高活性セメントクリンカに石膏を添加し、粉砕助剤とともに仕上ミル等で混合粉砕されて得られる。工程や装置は従来のセメント製造における仕上工程と同じである。石膏と粉砕助剤も従来のセメント製造で使用されているものと同じである。添加する石膏の量は、作業性や安定性の面からSO換算で1.5〜4.0重量%が好ましい。
粉末度は、とくに限定しないが、ブレーン値で3000cm/g以上が好ましい。高活性セメントの配合割合を少なくする場合(例えば、25重量%以下)は、ブレーン値が高い(例えば、5000cm/g以上)ものを用いた方が良い。
従来の早強ポルトランドセメントは粉末度が大きく高性能減水剤が効き難いので、所定の流動性を得るには水比を高くしたり高性能減水剤の量を少し多くしなければならなかったが、本発明で用いる上記高活性セメントは、従来の早強ポルトランドセメント以上に水和活性が高いので従来の早強ポルトランドセメントほど粉末度を大きくする必要はなく、また、大きくしても水に接した際に遊離石灰等が速やかに水和し粒子表面に水和物層を形成するので、必要以上に水比を高くしたり高性能減水剤の量を多くしなくても所定の流動性が得られるものである。
(2)無機粉粒体
本発明で用いる無機粉粒体は、微細空隙がある(多孔質である)ことによって吸水性能を有するものであり、従来から建築土木分野、土壌分野で使われている多孔質で吸水効果の高い天然無機粉粒体、無機廃材粉粒体である。吸水効果は、少なくとも吸水率が5%以上であるのが好ましい。
この無機粉粒体は、主として対象土の含水比を低下させるために用いる。具体的には、例えば、多孔質焼却灰(ペーパスラッジ灰、木・木炭・紙・藁・草木・籾殻の焼却灰、有機汚泥焼却灰等)、ゼオライト、珪藻土、ALC廃材、パーライトダスト、シラス、軽石等の火山噴出物による多孔質粉粒、土器廃材、陶器廃材、廃石膏、多孔質カーボン、無機発砲微粒、多孔質セメント硬化体等である。これらの無機粉粒体は必要に応じて二種以上を組み合わせて用いても良い。
無機粉粒体がペーパスラッジ焼却灰等の多孔質焼却灰、ALC廃材、パーライトダスト、廃石膏、土器廃材等の無機廃材粉粒体であれば、廃棄物の大量処理、大量再利用になるので好ましい。無機粉粒体の粒度は、3.0mm以下であれば特に限定されないが、多孔質粉粒体でなければならない。
中でもペーパスラッジ灰等の多孔質焼却灰を用いるのは好ましい。多孔質焼却灰は、多くの微細空隙を有しているので吸水効果が高く、珪酸イオンやアルミニウムイオンを放出することによる固化性能があるからである。
ペーパスラッジ焼却灰は、製紙工場で紙の製造工程で発生するスラッジの焼却灰である。ペーパスラッジ焼却灰の化学成分は、主にSiO、Al、CaOからなる。また、主要構成化合物は、ゲーレナイト、アノーサイト、遊離石灰であり、その他ガラス相が含まれる。微細空隙を有するため吸水性能が高い。前記ガラス相はポゾラン反応をする。
(3)高炉スラグ微粉末
高炉スラグ微粉末は、主として改質土からの六価クロムの溶出の抑制のために用いる。高炉スラグ微粉末は、製鉄所の高炉で銑鉄を造るときに発生する副産物で、高炉から銑鉄と共に約1500℃の溶融状態で取出された後、水冷固化された砂状の非晶質体を粉砕したもので、アルカリ刺激剤により水和反応を起こす潜在水硬性を有するものである。
従来から高炉セメントやセメント混和材や土壌改良材に使用されているものでブレーン値が4000cm/g以上のものであれば品質は特に限定されない。
(4)フライアッシュ
フライアッシュは、主として改質土からの六価クロムの溶出の抑制及び流動性の改善のために用いる。フライアッシュは、火力発電所などで石炭を燃焼した際に発生するものであれば、特に品質にはこだわらず、従来からセメント・コンクリート分野で用いられてきたものに限定されないが、JIS A 6201:1997「コンクリート用フライアッシュ」に適合するものが好ましい。
(5)無水石膏
無水石膏としては、天然無水石膏、フッ酸無水石膏、天然2水石膏や副産2水石膏或いは廃石膏ボードから回収した2水石膏を焼成して製造した無水石膏等があるが、無水石膏を90%以上含有している石膏であれば、すべて使用できる。
また、無水石膏の粉末度は、特に限定しないが、ブレーン値で3000〜8000cm2 /g、好ましくは4000〜6000cm2 /gである。無水石膏はエトリンガイドの生成量を増やすので、含むと自由水量の低減、初期強度の向上、重金属等の有害物質の低減に役立つ。
B.配合
本発明の土質改良材の一つは、土質改良材中、前記高活性セメントの含有量は10〜60重量%で前記無機粉粒体の含有量は40〜90重量%である。無機粉粒体が処分に苦慮しているペーパスラッジ灰等の無機廃材であれば、これの大量再利用が図れるので好ましい。
無機粉粒体の含有量を40重量%とするのは、40重量%未満では高活性セメントの割合が多くなり土の種類によってはpHが高くなる場合があるためである。上限を90重量%とするのは、90重量%を超えるとセメント量が不足し固化性状が悪くなるからである。
また、他の一つは上記高活性セメントと上記無機粉粒体に加えて高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュを含む土質改良材であり、前記土質改良材中、前記高活性セメントの含有量が15〜35重量%であり、前記無機粉粒体の含有量が40〜70重量%であり、前記高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの含有量が10〜40重量%である。これらの割合とするのは前述の通りである。
また、前記無機粉粒体の含有量は重量比で高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの1.4倍以上が好ましい。1.4倍未満では、無機粉粒体の吸水性能が十分発揮されず、土の種類によっては良質の改質土が得られなくなる場合があるためである。
微細空隙を有し吸水性能のある無機粉粒体を主体とした土質改良材とすることにより、高含水土に対応でき、pHや強度が高くなりすぎない改質土が容易に得られる。また、無機粉粒体として無機廃材を用いれば、廃棄物の大量処理も合せてできる。
上記において、更に、前記高炉スラグ微粉末の含有量を前記高活性セメントの含有量の同等以上とすることは好ましい。高炉スラグ微粉末の含有量を同等以上にした方が、pH調整がし易く産業副産物である高炉スラグ微粉末の有効利用がより図れ、低セメントの環境に優しい土質改良材とし易い。
また、本発明の土質改良材は、上記各土質改良材に加え、更に無水石膏を10重量%以下含むのが好ましい。無水石膏があるとエトリンガイドの生成量が増えるので、自由水量の低減、初期強度の向上、重金属等の有害物質の低減に役立つ。
10重量%以下とするのは、10重量%を超えると改良土中の硫黄分が多くなりすぎて、例えば改質土をセメント原料に使用するときにプレヒーターなどのセメント製造設備の腐食を生じる危険性があるからである。
C.土質改良材の製造方法
本発明の土質改良材は、所定の性状の高活性セメントと無機粉粒体と、必要に応じて添加される高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュ、無水石膏とを適宜混合することにより得られるが、混合方法等の製造方法は、従来のセメント系土質改良材と同じである。
D.土質改良材の使用方法
土壌との混合方法は、とくに限定されずに、従来のセメント系あるいは石灰系の地盤改良材と同じ方法を用いればよい。
E.土質改良材の性能試験
強度とpHについて試験を行った。
(1)使用材料
[セメント(記号;C)]
・高活性セメント(記号;HAC)
石灰石、粘土等の工業原料を所定の成分となるように調整して1450℃で焼成した。CSが72%かつCSが1%で、L.S.D.が1.02であり、遊離石灰量が2.5重量%である高活性セメントクリンカを製造し、これに二水石膏をSO換算で3.0重量%添加して高活性セメントを得た。なお、原料工程から仕上工程まですべて工場の実機を用いて製造した。ブレーン値は、4800cm/gである。
・普通ポルトランドセメント(記号;NC)
[六価クロム処理用混和材料(記号;K)]
・高炉スラグ微粉末;セラメント;株式会社デイ・シイ社製(記号;BP)
・フライアッシュ;電源開発社製(記号;FA)
[無機粉粒体(記号;F)]
・ペーパスラッジ焼却灰;最大粒径2.0mm(記号;PS)
・ALC廃材の微粒粉(記号;ALC)
ALC工場からのセメント原料としてリサイクルする廃材を用いた。
・パーライトダスト(記号;PD)
パーライト工場からの発生したダストを用いた。密度が0.6g/cm
[無水石膏(記号;GP)]
・無水石膏;株式会社デイ・シイ社製(記号;GP)
(2)配合
表1に示す各配合(内割り重量%)で上記使用材料を混合し、各配合記号の土質改良材を試製した。混合はV型混合機で行った。
Figure 0005800387
(3)性能試験
1)試料土
試料土は、砂質土、火山灰質粘性土、腐植土を用いた。これらはそれぞれの該当する試料土の地層から、表層の場合はスコップで深層の場合はコアボーリングで採取し9.5mmふるいを通したものを用いた。各試料土の湿潤密度と含水比を求めた。
2)一軸圧縮強度試験方法
砂質土(添加量50kg/m、100kg/m)、火山灰質粘性土(添加量150kg/m、300kg/m)、腐植土(添加量150kg/m、300kg/m)を所定の添加量を混和してソイルミキサーで混練し、得られた混練物を5φ×10cmに成形して一軸圧縮強度試験用の供試体を得た。JIS A 1216の規定に準じて、材齢7日と28日で一軸圧縮強度試験を行った。
3)pH測定方法
砂質土(添加量50kg/m)、火山灰質粘性土(添加量150kg/m)、腐植土(添加量150kg/m)の材齢7日の一軸圧縮強度試験後の供試体を2mmふるい全通した試料を乾燥重量の10倍の蒸留水に加えて30分間攪拌し、30分間静置後にpHを測定した。
4)試験結果
<試料土の性状>
用いた試料土の湿潤密度と含水比を表2に示す。
Figure 0005800387
上表に示すように、火山灰質粘性土と腐植土は高含水土である。
<pH、一軸圧縮強度>
pH測定結果を表3に、一軸圧縮強度試験結果を表4にそれぞれ示す。
Figure 0005800387
Figure 0005800387
配合No.1〜4と配合No.6〜17は本発明の実施例、配合No.5と配合No.18〜20は比較例である。
表3に示すように、試料土の種類によらず、実施例のpHはいずれも10程度であった。従来のセメント系固化材を用いるとpHは12〜13程度と高いが、本発明の土質改良材を用いればpHを10程度まで抑制した改質土が得られる。
表3に示すように、普通ポルトランドセメントを用いた比較例もセメントが貧配合であるので実施例と同様にpHは低い。しかし、表4に示すように、高活性セメントを用いた本発明の実施例に比べ、普通ポルトランドセメントを用いた比較例は著しく一軸圧縮強度が低くなった。
このように、従来のセメント系固化材を用いたものでは改質土のpHを低くすべくセメントを貧配合にすると十分な固化強度が得られなくなってしまう。これに対し、本発明の土質改良材を用い土との混合割合を調整すれば、高含水土にも対応でき、pHや強度が高くなりすぎない改質土が容易に得られる。

Claims (4)

  1. ボーグ式による計算値の鉱物組成がCS>70%かつCS<5%で、L.S.D.が1を超え、遊離石灰量が0.5〜7.5重量%である高活性セメントクリンカに石膏を添加してなる高活性セメント10〜60重量%と、微細空隙があることによって吸水性能を有する無機粉粒体40〜90重量%とからなる土質改良材。
  2. ボーグ式による計算値の鉱物組成がC S>70%かつC S<5%で、L.S.D.が1を超え、遊離石灰量が0.5〜7.5重量%である高活性セメントクリンカに石膏を添加してなる高活性セメントと微細空隙があることによって吸水性能を有する無機粉粒体からなる土質改良材であって、更に高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュを含み、該土質改良材中、前記高活性セメントの含有量が15〜35重量%であり、前記無機粉粒体の含有量が40重量%〜70重量%であり、前記高炉スラグ微粉末および/またはフライアッシュの含有量が10〜40重量%であることを特徴とする土質改良材。
  3. 前記土質改良材は、更に無水石膏を10重量%以下含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の土質改良材。
  4. 前記無機粉粒体が多孔質焼却灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の土質改良材。
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