JP6166153B2 - 地盤改良材 - Google Patents

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本発明は、火山灰質粘性土地盤の地盤改良において、六価クロムの溶出を防止でき良好な固化強度が得られる火山灰質粘性土地盤の地盤改良に好適なセメント系地盤改良材に関する。
日本は有数の火山国であり丘陵、台地、山地周辺には火山灰起源の土が広く分布している。その中の一つとして、関東ロームに代表される火山灰質粘性土がある。関東ロームは、関東地方の丘陵や台地上に広く分布する赤褐色の粘性土であり、土粒子が比較的細かい割に粒子間の間隙が大きく、透水性・保水能力に優れた土である。
このような土は、自然に体積した状態では土粒子間の結合力が強くしっかりした土層を形成しているが、土工機械等による掘削や転圧等の機械的外力を加わえ土粒子間の結合力を乱した状態にすると強度が低下し、地盤改良しても十分な固化強度が得られず、施工後の地盤支持力が著しく低下するという現象が生じる場合が多い。
近年、都市部の発展・広域化に伴い、従来未利用地や農耕地として用いられていた上記火山灰質粘性土を地盤とする地域でも都市化が進み、道路や宅地造成等の開発に際し土工機械による大規模土工が行われている。
また、宅地や商業地における土壌環境基準も厳しさを増している。その中で、関東ローム等の火山灰質粘性土の地盤をセメント系地盤改良材で改良した場合は、改良土から環境基準値(0.05mg/L以下)を上回る溶出量があるため、火山灰質粘性土の地盤においては六価クロムの溶出問題があることが知られている。
上述の通り、火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良においては、固化強度問題と六価クロムの溶出問題がある。これらの問題は、いずれも火山灰質粘性土中にはカルシウムイオンを吸着する粘土鉱物(アロフェン等の非晶質粘土鉱物)が大量に含まれており、これによってセメント本来の水和反応が阻害され、セメント水和物生成量の低下による固化強度発現性の低下、六価クロムのセメント水和物への固定性能の低下を起すためと考えられている。
火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良においては上記のような問題があるため、これらの問題の解決を図った火山灰質粘性土用の地盤改良材が開発されている。例えば、特許文献1には、ポルトランドセメントなどの水硬性物質100重量部に対し、二水石膏又は無水石膏20〜150重量部と、粉末生石灰又は消石灰20〜150重量部を混合したことを特徴とし、火山灰質粘性土の地盤においても強度発現の良好な火山灰質粘土用固化材が開示されている。
また、特許文献2には、セメント100重量部、石灰をCaO換算で20〜150重量部含む組成物を用い、火山灰質粘性土を用いた場合でも強度を保持しつつ六価クロムの溶出を防止する溶出防止方法が開示されている。
また、特許文献3には、0.1〜1.0質量%の硫化物硫黄を含有したカルシウムハロアルミネートやカルシウムスルホアルミネート等のカルシウムアルミネート系クリンカ鉱物と、普通ポルトランドセメントと、高炉水砕スラグと、二水石膏とからなり、火山灰質粘性土を地盤改良する場合であっても、六価クロムの溶出を防止でき十分な強度増進効果の得られるセメント系固化材が開示されている。
特許第2503771号公報 特開2001−232338号公報 特開2004−299972号公報
従来から地盤改良材として石灰系固化材や上記特許文献1、2に示されるようなセメントと多量の生石灰を併用したセメント系固化材がある。
しかし、特許文献1に記載されるように、生石灰は水和活性が高く水和に際して水蒸気の発生や発熱を伴うため大量に使用する場合は取扱い難い。また、生石灰は第三類危険物として法的規制があるため、使用や管理において制約がある。
また、生石灰は焼成度等により軟焼生石灰から硬焼生石灰まで水和活性の異なるものとなるとともに、空気中の水分や二酸化炭素との反応により風化して水和活性が低下するので品質が安定した状態で使用するのが難しい。
更に、火山灰質粘性土の地盤を対象とした場合は、水和により生じるカルシウムイオンが粘土表面に吸着し土粒子の凝集を促進するので土との大量混合が難しく、再混合が必要となるなど施工が煩雑となることがある。また、生石灰をセメントや石膏と併用しセメント系固化材にすれば施工性や強度発現の改善は図れるものの、安定した品質の確保が難しく六価クロムの溶出を十分防止できない。
一方、特許文献3に示される硫化物硫黄含有カルシウムアルミネート系クリンカ鉱物、普通ポルトランドセメント、二水石膏等を併用したものは、火山灰質粘性土を地盤改良する場合であっても、六価クロムの溶出防止効果や強度増進効果が期待できるものの、硫化物硫黄含有カルシウムアルミネート系クリンカ鉱物といった特殊な材料を用いるため汎用性が低くコスト高となる。また、カルシウムアルミネート系クリンカ鉱物は急硬性や急結性を有するため、夏場等の高温下では、水和遅延剤を用いないと施工性が悪くなる虞がある。
上記のように、火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良材は幾つかあるものの、品質が安定した取扱い易い材料を用いて施工性良く六価クロムの溶出防止効果や良好な固化強度が得られる火山灰質粘性土の地盤改良に好適なセメント系地盤改良材はない。
本願発明は、上述のような課題を鑑みてなしたものであり、火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良においても強度発現性が良く、効果的に六価クロムの溶出を防止できる安定した品質の地盤改良材を提供することを目的とする。
本願発明者等は、特開2012−91992に開示されるように、早強型セメント系固化材にも使用可能な高活性セメントを先に開発したが、この高活性セメントに着目し、上記目的を達成できる該高活性セメントを用いた地盤改良材について鋭意検討した結果、基本材料として該高活性セメントのうちの特定のもの(本願では高C3Sセメントと称す)と単体硫黄粉末とを組み合わせて用いれば良いことを見出し本願発明を完成させた。
本願の請求項1に係る発明は、「火山灰質粘性土用を対象とする地盤改良材であって、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント97.0〜99.9重量%と単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含むことを特徴とする火山灰質粘性土用地盤改良材」である。
この地盤改良材は、特に十分な固化強度が得難く六価クロムの溶出を防止し難い関東ローム等の火山灰質粘性土の地盤改良に好適な地盤改良材である。
この地盤改良材は、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメントを主体とし、地盤改良材中に該高C3Sセメントを97.0〜99.9重量%含む。
上記高C3SセメントクリンカはC3S>70%と従来の早強ポルトランドセメントクリンカより多いC3Sを含む。また、C2S<5%とC2S量が従来のポルトランドセメントクリンカに比べ少ない。残りは、カルシウムアルミネート系の鉱物や非晶質物等からなる間隙相である。
上記のようにクリンカを高C3Sの鉱物組成にすることによって極めて高い強度発現が得られるので、十分な固化強度が得難い火山灰質粘性土でも固化強度を高くすることができる。
また、上記の通り、C2S量を著しく少なくすることによって上記間隙相を増やすことができる。カルシウムアルミネート系の間隙相を多くすることによりエトリンガイト等のカルシウムアルミネート系の水和物が増えるので初期強度発現が良くなるとともに六価クロムの溶出を防止し易くなる。したがって、十分な固化強度が得難く六価クロムの溶出を防止し難い関東ローム等の火山灰質粘性土の地盤改良に好適な地盤改良材とすることができる。
上記高C3Sセメントは遊離石灰を2.0〜4.0重量%を含む。遊離石灰は強度発現や六価クロムの溶出防止に寄与するので、このような高C3Sセメントにすることによって、より本願発明の目的が達成し易くなる。また、品質安定性に問題となる生石灰の使用量を著しく減らすことができる。
強度発現や六価クロムの溶出防止に寄与する石灰分(酸化カルシウム)の多くを従来のように生石灰単味によるものではなく本願発明のようにセメント中(実質的には、ほとんどがクリンカ中)の遊離石灰(フリーライム)とすることにより、空気中の水分や二酸化炭素による風化の影響や製造ロット間の品質のバラツキを抑制することができる。
セメント中の遊離石灰量が2.0重量%未満では、十分な含有効果が得られない。4.0重量%を超えるとクリンカ焼成し難くなる傾向にあるとともに、生石灰と同様の品質安定性の問題が生じ易くなる。
本願発明の高C3Sセメントは、上記高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなる。1.5重量%未満では高C3Sセメントクリンカの水和活性を十分制御できず作業性や安定性に欠ける虞がある。また、火山灰質粘性土の種類によっては石膏は4.0重量%を超える量は必ずしも必要ではないため、高C3Sセメント中には4.0重量%あればよい。石膏量を増やした方が良い場合は、該高C3Sセメントに無水石膏等を後添加混合すればよい。
本願発明の地盤改良材では上記高C3Sセメントを97.0〜99.9重量%含む。上記の通り、本願発明の高C3Sセメントは火山灰質粘性土に対しても十分な固化強度を有し六価クロム溶出防止効果もあるので、地盤改良材のほとんどを該高C3Sセメントで占めることができる。したがって、多数の材料を使用したり煩雑な調合をすることもなく、簡便かつ低コストで地盤改良材が得られる。
高C3Sセメントが97.0重量%未満では上記の高C3Sセメントの作用効果が得られない。また、本願発明では六価クロム溶出防止効果を補強するため単体硫黄粉末を添加するが、高C3Sセメントが99.9重量%を超えると単体硫黄粉末の添加量が少なくなりすぎて単体硫黄粉末の添加効果が得難くなる。
本願発明の地盤改良材では、単体硫黄粉末を0.1〜3.0重量%含む。好ましくは0.1〜2.0重量%である。従来から、地盤改良における固化強度増進剤、還元による六価クロム溶出防止剤として硫酸第1鉄等の硫酸塩、チオ硫酸塩、多硫化カルシウム等の硫化物、単体硫黄粉末、ハロゲン化硫黄といった様々な硫黄系物質が知られている。本願発明では、これらの中で、比較的少量の添加で効果が得られ上記高C3Sセメントと相性の良い単体硫黄粉末を用いる。
単体硫黄粉末は黒色火薬の製造やゴム製品の製造等に使われる一般的なものでよい。粉末であればよく、特にその粉末度は限定されない。例えば、鶴見化学工業株式会社の金華印微粉硫黄、日本乾溜工業株式会社のセイミサルファーなどが好適に使用できる。
単体硫黄粉末は強アルカリ性のセメントに接すると溶解してチオ硫酸塩等を生成し、生成物がセメント中の前記カルシウムアルミネートからなる間隙相と反応してエトリンガイト等のカルシウムアルミネート系複塩を生成するので、この複塩の生成により強度増進効果や六価クロム溶出防止効果が得られると考えられる。
単体硫黄粉末の含有量は、0.1重量%未満では前記本願発明の目的を達成するための単体硫黄粉末の作用効果が得られない。3.0重量%を超えると火山灰質粘性土の種類によっては地盤改良材の強度発現性が悪くなり、十分な固化強度が得られなくなる虞がある。
本願の請求項2に係る発明は、「火山灰質粘性土用を対象とする地盤改良材であって、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント82.0〜94.9重量%と、無水石膏5〜15重量%と、単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含むことを特徴とする火山灰質粘性土用地盤改良材」である。
上記請求項1に係る発明では、上記高C3Sセメントを主体とし、これに単体硫黄粉末を添加してなる地盤改良材であり、一般の火山灰粘性土を地盤改良する場合は該地盤改良材で十分であるが、高含水で軟弱な火山灰質粘性土や六価クロム溶出防止効果が十分得難い火山灰質粘性土を対象とする場合は、上記地盤改良材に更に無水石膏を添加し石膏量を多くした地盤改良材を用いるのが好ましい。
この発明は、上記のように高C3Sセメントと単体硫黄粉末とからなる地盤改良材に無水石膏を添加し上記請求項1に係る発明の地盤改良材に比べ石膏量を多くした地盤改良材である。石膏量を増やすことによってエトリンガイトの生成量を増やせるので、強度発現性などが高められる。
高C3Sセメントと単体硫黄粉末に関しては前述の通りである。但し、これらの配合量は、無水石膏が増える分、上記請求項1に係る発明の地盤改良材とは異なっている。
無水石膏は、地盤改良材中、5〜15重量%含まれるのが好ましい。5重量%未満では無水石膏の十分な添加効果が得難くなる。また、15重量%を超えると、高C3Sセメントの水和活性が減少傾向となる。
上記請求項1に係る発明の地盤改良材と上記請求項2に係る発明の地盤改良材においては、前述の通り、強度発現や六価クロムの溶出防止に寄与する遊離石灰分はほとんど高C3Sセメント中の遊離石灰でまかなわれるが、遊離石灰が不足した場合など必要に応じて生石灰を少量添加して補うことができる。用いる生石灰は、従来からセメント混和材や地盤改良材に用いられているものであれば特に限定されない。例えば、奥多摩工業株式会社のタマライムなどが好適に使用できる。
本願発明の地盤改良材を用いれば、火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良においても強度発現性が良く、効果的に六価クロムの溶出を防止できる。また、本願発明の地盤改良材はセメントとともに石灰分(遊離石灰、必要に応じて添加される生石灰)を含むセメント−石灰−硫黄系もしくはセメント−石灰−石膏−硫黄系の地盤改良材であるが、石灰分の含有形態や含有量を制御したので、石灰分を含んでいても安定した品質の地盤改良材となる。
以下、本願発明の地盤改良材について、実施例でのデータ等に基づいてより具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する具体例に限定されるものではない。
A.セメント−石灰−硫黄系地盤改良材
本願発明の地盤改良材の一つはセメント−石灰−硫黄系地盤改良材であり、セメントは高C3Sセメント、石灰はセメント起源の遊離石灰、または該遊離石灰と後添加の生石灰、硫黄は単体硫黄粉末である。
具体的には、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント97.0〜99.9重量%と単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含む地盤改良材である。
(1)高C3Sセメント
高C3Sセメントは、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%となるものである。
(1−a)高C3Sセメントクリンカ
本願発明で用いる高C3Sセメントクリンカは、鉱物組成がボーグ式による計算値で、C3S>70%、C2S<5%であり、残りがカルシウムアルミネート系を主体とした間隙相である。
ボーグ式は従来からセメントクリンカ中の主鉱物組成を算定するのに用いられている式であり、各鉱物の割合は化学組成の分析結果から算定される。得られた割合は、あくまで化学組成の分析結果に基づく算定値であるからして、セメントクリンカ中の実際の割合と合致するものではない。なお、%は質量%である。
[ボーグ式]
3S(%)=(4.07×CaO%)−(7.60×SiO2%)−(6.72×Al23%)−(1.43×Fe23%)−(2.85×SO3%)
2S(%)=(2.87×SiO2%)−(0.754×C3S%)
3A(%)=(2.65×Al23%)−(1.69×Fe23%)
4AF(%)=3.04×Fe23
3Sは短期材令から長期材令に渡ってセメント強度発現の主となる鉱物であって、これが多いほど高強度かつ早強となる。したがって、C3S>70%の高C3Sにすることにより十分な固化強度が得難い火山灰質粘性土にも対応できる。
2Sは長期材令での強度発現には寄与するものの、地盤改良材の材料としては大きな貢献は期待できない。したがって、C2S<5%と押え、その分水和活性が高く強度発現や六価クロム溶出防止に寄与するC3Aや易焼成に貢献するC4AFの鉱物を含むカルシウムアルミネートからなる間隙相を増やすことにより、強度発現性や六価クロム溶出防止効果の強化が図れる。
上記間隙相にはC3Aが上記ボーグ式による計算値で4〜12%含まれているのが好ましい。また、C4AFは8〜16%含まれているのが好ましい。この範囲にあれば、C3S>70%、C2S<5%のクリンカが安定して焼成し易くなる。残りは非晶質間隙相などである。
本願発明の高C3Sセメントクリンカ中は、遊離石灰をセメント起源の量として2.0〜4.0重量%となる程度の量を含む。この範囲の遊離石灰の存在によりC3Sの水和を活性化できるので強度発現性がよくなる。また、高炉スラグを混和した場合は刺激剤としても作用する。セメント起源の量として4.0重量%を超える量をクリンカに含ませようとするとクリンカ焼成し難くなる傾向にあるとともに、生石灰と同様の品質安定性の問題が生じ易くなったり早粘性により火山灰質粘性土との均一混合がし難くなったりする。
上記高C3Sセメントクリンカの製造は、基本的には早強ポルトランドセメントの製造と同様であり、原料調合でのL.S.D、H.M、A.I、S.M、I.M等を調整することにより得られる。中でもL.S.Dは重要であり、L.S.D>1にすることによってC3S>70%、C2S<5%、セメント起源の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%となるクリンカが得易くなる。
焼成温度は1250〜1600℃が好ましい。高C3Sセメントクリンカの製造方法は、特開2012−91992、特開2012−197198等に記載される本願発明者等が開発した高活性セメントクリンカの製造方法と同様である。
(1−b)高C3Sセメント
高C3Sセメントは、上記高C3Sセメントクリンカに石膏を添加し、粉砕助剤とともに仕上ミル等で混合粉砕して得られる。工程や装置は従来のセメント製造における仕上工程と同じである。石膏と粉砕助剤も従来のセメント製造で使用されているものと同じである。添加する石膏の量は、作業性やセメントの品質安定性の面からSO3分換算で1.5〜4.0重量%である。粉末度は特に限定されないが、ブレーン値で3500cm2/g以上が好ましい。
(2)生石灰
本願発明で用いる生石灰は、従来からセメント混和材や地盤改良材に用いられているものであれば特に限定されない。具体的には、石灰石を焼成して得た塊状生石灰を粉砕して粉末としたもので,粘土分,消石灰,炭酸カルシウムなどの少量の不純物が含有しても十分に使用できる。ドロマイト等の不純物を少量含んだものも使用できるが、JIS R 9001に定められる規格品が好ましい。
(3)単体硫黄粉末
本願発明で用いる単体硫黄粉末は、天然で採掘されるもの、黄鉄鉱などの硫化物から生成したもの、石油や天然ガスから脱硫したものがあるが特に特定されない。天然ゴムの加硫に用いるものであれば使用できる。硫黄には、二硫化炭素に溶解する可溶性硫黄と二硫化硫黄に溶解しない不溶性硫黄があるが、いずれも使用できる。粉末にする方法も一般的に製造される方法であれば特定されない。粉末度も特に限定しないが、粒度が細かいものであれば初期の材齡における六価クロムの溶出の抑制効果が大きい。粒度が粗いものであれば長期的な六価クロムの溶出抑制の効果が大きい。
(4)その他
本願発明の地盤改良材では、上記材料の他に、高炉スラグ、高炉フューム、フライアッシュ、廃石膏などの産業副産物を前記高C3Sセメントや単体硫黄粉末などの配合割合に影響を与えない範囲で添加することができる。
本願発明の地盤改良材は、従来のセメント系地盤改良材の製造方法に準じて上記各材料を調合することにより得られる。
B.セメント−石灰―石膏―硫黄系地盤改良材
本願発明の地盤改良材の他の一つはセメント−石灰−石膏−硫黄系地盤改良材であり、セメントは高C3Sセメント、石灰はクリンカからの遊離石灰、または該遊離石灰と後添加の生石灰、石膏は無水石膏、硫黄は単体硫黄粉末である。
具体的には、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント82.0〜94.9重量%と、無水石膏5〜15重量%と、単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含むことを特徴とする地盤改良材である。
この地盤改良材は、高含水で軟弱な火山灰質粘性土や六価クロム溶出防止効果が十分得難い火山灰質粘性土を対象とする場合に好適に用いることができる。
(1)高C3Sセメント
上記セメント−石灰−硫黄系地盤改良材でのものと同じである。
(2)生石灰
上記セメント−石灰−硫黄系地盤改良材でのものと同じである。
(3)無水石膏
無水石膏としては、天然無水石膏、フッ酸無水石膏、天然二水石膏や副産二水石膏或いは廃石膏ボードから回収した二水石膏を焼成して製造した無水石膏等があるが、無水石膏を90%以上含有しているものであれば、すべて使用できる。
無水石膏の粉末度は特に限定しないが、ブレーン値で3000〜8000cm2/g、好ましくは4000〜6000cm2/gである。無水石膏の使用によりエトリンガイトの生成量が増えるので、強度発現がより向上するなどの効果が得られる。
(4)単体硫黄粉末
上記セメント−石灰−硫黄系地盤改良材でのものと同じである。
(5)その他
上記セメント−石灰−硫黄系地盤改良材でのものと同様である。
本願発明のこの地盤改良材も、従来のセメント系地盤改良材の製造方法に準じて上記各材料を調合することにより得られる。
〔本願発明の地盤改良材の性能確認試験〕
上述の本願発明の地盤改良材の固化強度性能と六価クロム溶出防止性能について確認試験を行った。
(a)対象土
含水比等の異なる次の2種類の対象土を用い試験した。
火山灰質粘性土A;千葉県船橋市から採取(湿潤密度1390kg/m3、含水比103.8%)
火山灰質粘性土B;神奈川県横浜市から採取(湿潤密度1170kg/m3、含水比138.8%)
(b)使用材料
1)セメント
石灰石、粘土等のセメント原料を所定の成分になるように調整し1450〜1550℃で焼成して得たC3S72%、C2S3%の高C3Sセメントクリンカに石膏をSO3分換算で1.6重量%添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.2重量%の高C3Sセメント(記号;HA)と、C3S76%、C2S1%の高C3Sセメントクリンカに石膏をSO3分換算で3.8重量%添加してなり、セメント中の遊離石灰量が3.8重量%の高C3Sセメント(記号;HB)の2種類の高C3Sセメントを製造し用いた。なお、比較のために普通ポルトランドセメント(記号;N)と早強ポルトランドセメント(記号;H)も用いた。これらセメント中の遊離石灰量は、各々0.8重量%、0.6重量%である。
2)生石灰
奥多摩工業株式会社製タマカルクBを用いた。
3)無水石膏
株式会社デイ・シイ製の無水石膏を用いた。
4)単体硫黄粉末
特級試薬を用いた。
5)高炉スラグ粉末
株式会社デイ・シイ製のセラメント(商品名)を用いた。
(c)地盤改良材
表1に示す各配合(内割り重量%)で上記使用材料を混合し、各配合No.の地盤改良材を試製した。混合はV型混合機で行った。表1中、配合No.1〜9と配合No.14〜21は本願発明の実施例であり、配合No.10〜13と配合No.22〜23は比較例である。
Figure 0006166153
(d)性能確認試験
(d−1)一軸圧縮強度試験
上記火山灰質粘性土Aまたは火山灰質粘性土Bの1m3に対し表1に示す各配合の地盤改良材を300kg混和してソイルミキサーで混練し、得られた混練物を5φ×10cmに成形して一軸圧縮強度試験用の供試体を得た。その後、各材齢まで相対湿度95%で養生し、セメント協会標準試験方法であるJCAS L−01−2006「セメント系固化材による改良体の強さ試験方法」の規定に準じて、材齢7日と28日と6ヶ月で一軸圧縮強度試験を行った。なお、地盤改良材の配合量を300kgとしたのは、市販の特殊土用固化材において一般的な改良強度である400〜500kN/m2程度の強度が得られることを事前に確認したからである。
(d−2)六価クロムの溶出試験
環境庁告示46号法で検液を作製後、ジフェニルカルバジドを用いる吸光光度法により六価クロムを分析した。
(e)試験結果
一軸圧縮強度試験と六価クロムの溶出試験の結果を表2に示す。
Figure 0006166153
本願発明の地盤改良材による前記効果は対象土の種類により異なるので一定の閾値を設定することが難しいが、上記例では、閾値を6ヶ月での一軸圧縮強度が700kN/m2以上で六価クロム溶出量が6ヶ月以内にNDとし、これらの条件を満たすものを本願発明の地盤改良材とした。閾値をこのように設定したのは、上記条件を満たすものであれば、種々の火山灰質粘性土に対して同様に対応でき、地盤改良材の配合量等を調整することにより、本願発明の目的が達成し得ると判断したからである。
単体硫黄粉末の量が少ない比較例のNo.11では、同一の試料土Aを用いた本願発明の同程度の水準のものより一軸圧縮強度が相対的に低く六価クロムの溶出を十分防止できなかった。
また、単体硫黄粉末の量が多い比較例のNo.10では、六価クロムの溶出量を十分抑制できているものの、単体硫黄粉末の量が多すぎ相対的に高C3Sセメント量が少なくなったため一軸圧縮強度も十分ではなかった。単体硫黄は、概して2重量%までは添加量が増加するほど一軸圧縮強度が上昇したが2重量%を超えると低下する傾向にあった。
本願発明の高C3Sセメントの代わりに従来のセメントである普通ポルランドセメントを用いた比較例のNo.12では、単体硫黄粉末の添加効果により六価クロムの溶出量は同一の添加量である実施例No.7と同等であるものの、一軸圧縮強度がかなり低く十分ではなかった。
また、本願発明の高C3Sセメントの代わりに従来の早強ポルトランドセメントを用いた比較例のNo.13では、上記No.12より一軸圧縮強度は少し高くなったものの、同一の試料土Aを用いた本願発明の実施例であるNo.1〜9に比べ一軸圧縮強度が低く満足できるものではなかった。
また、試料土Aに比べ含水比が高くより軟弱な試料土Bを用い、本願発明の高C3Sセメントの代わりに従来のセメントである普通ポルランドセメントや早強ポルトランドセメントを用いた比較例のNo.22とNo.23は、六価クロムの溶出を十分防止できず、単体硫黄粉末と無水石膏の添加量が同じである実施例No.20と比較して一軸圧縮強度がかなり低く十分ではなかった。
本願発明の実施例であるNo.1〜9では、比較例であるNo.10〜13より一軸圧縮強度が相対的にかなり高く十分であり、かつ、六価クロムの溶出防止効果も満足できるものであった。
酸化カルシウム分を補うべく少量の生石灰を後添加した実施例No.6は、同一の試料土Aを用いた本願発明の他の実施例であるNo.1〜5、No.7〜9と比べ、一軸圧縮強度発現と六価クロムの溶出防止において遜色のない効果が得られた。高C3Sセメント中のC3S含有量と遊離石灰量がより高水準のある実施例No.1〜4は、同程度の単体硫黄粉末含有量であれば相対的にC3S含有量と遊離石灰量が少ない実施例No.5〜9に比べ一軸圧縮強度が少し高くなる傾向にあった。
実施例No.1〜13で用いた試料土Aより湿潤密度が低く含水比が高い軟弱な試料土Bを用いた実施例No.14〜21は、高C3Sセメントと単体硫黄粉末に加え無水石膏を併用したため、軟弱な試料土Bでも一軸圧縮強度が良好であった。また、六価クロムの溶出防止効果も良好であった。比較例のNo.22とNo.23から、高C3Sセメントを用いることにより、従来の普通ポルランドセメントや早強ポルトランドセメントでは得難かった本願発明の効果が容易に得られることがわかる。
高炉スラグを添加した実施例であるNo.15とNo.19は、高炉スラグを用いたことにより用いないものに比べ一軸圧縮強度が若干低くなったものの比較例よりはるかに良好であり十分満足できるものであった。なお、No.19よりNo.15の一軸圧縮強度が高い理由は、No.15のものの方がNo.19のものより高C3Sセメント中のC3S含有量が高いためとみられる。
上記実施例からわかるように、本願発明の地盤改良材は、火山灰質粘性土の地盤を対象とした地盤改良においても強度発現性が良く、効果的に六価クロムの溶出を防止できる。

Claims (2)

  1. 火山灰質粘性土用を対象とする地盤改良材であって、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント97.0〜99.9重量%と単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含むことを特徴とする火山灰質粘性土用地盤改良材。
  2. 火山灰質粘性土用を対象とする地盤改良材であって、ボーグ式による計算値の鉱物組成がC3S>70%かつC2S<5%の高C3SセメントクリンカにSO3分換算で1.5〜4.0重量%の石膏を添加してなり、セメント中の遊離石灰量が2.0〜4.0重量%である高C3Sセメント82.0〜94.9重量%と、無水石膏5〜15重量%と、単体硫黄粉末0.1〜3.0重量%とを含むことを特徴とする火山灰質粘性土用地盤改良材。
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