以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明に係るレンズ装置の一例を示す側面図である。図1のレンズ装置100では、固定環1(以下「鏡胴本体」ともいう)の外周部に、被写体側(前側)から順に、タッチセンサ2、フォーカスリング3、ズームリング4及びアイリスリング6が配置されている。本例では、タッチセンサ2とフォーカスリング3が光軸O方向に互いに隣接して配置されている。
本例のタッチセンサ2は、環状であって、固定環1の外周部にエンドレスにして設けられており、光軸Oを中心とした固定環1の外周方向における指の任意の摺動を検知することが可能である。
フォーカスリング3は、環状であって、固定環1の外周部に規制端(以下「回動端」ともいう)で回動範囲が規制されて設けられ、その規制された回動範囲内で、光軸Oを中心とした固定環1の外周方向における回動が可能である。
ズームリング4及びアイリスリング6は、環状であって、光軸Oを中心とした固定環1の外周方向にて回動自在である。
図2は、図1に示したレンズ装置100及びレンズ装置100を撮影部200に装着して構成された撮影装置の一例を示すブロック図である。なお、図2にて図1に記載した構成要素には同じ符号を付してあり、既に説明した内容はその説明を省略する。
図2において、本例のレンズ装置100では、被写体側(前側)から順に、ズーム(変倍)レンズ32、アイリス40(絞り)、マスターレンズ34、フォーカスレンズ36が配置されている。これらの光学部材は図1の固定環1内に保持されている。本例のレンズ装置100は、リアフォーカス式であるが、本発明にて光学部材の光軸O上での順序は特に限定されない。
また、レンズ装置100は、タッチセンサ2を駆動するドライバ102と、フォーカスリング3の規制された回動範囲内での回動位置を検出する回動位置検出部103と、ズームレンズ32、フォーカスレンズ36、アイリス40をそれぞれ駆動するドライバ112Z、112F、112Sと、A/D変換器113と、オートフォーカスのための処理を実行するAFユニット115と、撮影部200とシステム内の通信を行なうためのSCIインタフェース116と、他の外部装置と通信するための外部インタフェース117と、レンズ装置100の各部を統括して制御するCPU118と、記憶部119とを含んで構成されている。
ズームレンズ32及びフォーカスレンズ36は、ドライバ112Z、112Fを介したCPU118の指令により、光軸O方向に自在に移動する。また、アイリス40は、ドライバ112Sを介したCPU118の指令により、光軸Oに沿った光路上の開口断面積を自在に変更する。タッチセンサ2用のドライバ102、及びフォーカスリング3用の回動位置検出部103は、公知のセンサを用いればよく、詳細な説明を省略する。
レンズ装置100のCPU118は、オートフォーカス時には、AFユニット115と連携し、フォーカスレンズ36を光軸O方向に移動させながらAFユニット115によってコントラストAF方式のAFサーチを行い、そのAF結果に基づいてフォーカスレンズ36を被写体に合焦するレンズ位置(以下「AF絶対位置」という)に移動させる。また、レンズ装置100のCPU118は、フォーカスリング3が回動されたときには、回動位置検出部103によって検出されたフォーカスリング3の回動位置に対応する絶対位置(以下「MF絶対位置」という)にフォーカスレンズ36を移動させる絶対位置制御を行なう。また、レンズ装置100のCPU118は、タッチセンサ2で指のタッチ及び摺動が検出されたときには、タッチセンサ2の外周面上における周回り方向の摺動量に対応する相対位置にフォーカスレンズ36を移動させる相対位置制御を行なう。ここで「相対位置」とは、オートフォーカスによって決定されるフォーカスレンズ36のレンズ位置(AF絶対位置)、及びフォーカスリング3によって指示されるフォーカスレンズ36のレンズ位置(MF絶対位置)のうち、いずれかの絶対位置を基準にした位置(差分)であって、タッチセンサ2によって指示されるフォーカスレンズ36のレンズ位置(以下「MF相対位置」という)である。
また、レンズ装置100のCPU118は、フォーカスリング3の回動に応じてフォーカスレンズ36の位置の粗調整を行い、タッチセンサ2での摺動量に応じてフォーカスレンズ36の位置の微調整を行なう。つまり、フォーカスリング3の外周上の移動量(又は回動角度)に対するフォーカスレンズ36の光軸O方向における移動量よりも、タッチセンサ2の外周上の摺動量(又は摺動角度)に対するフォーカスレンズ36の光軸O方向における移動量の方を小さくしている。したがって、オートフォーカスにより決定した合焦位置(AF絶対位置)から、タッチセンサ2によりフォーカスレンズ36のレンズ位置(MF相対位置)を容易に微調整することが可能である。
撮影部200は、図2に示すように、レンズ装置100により結像された被写体像を撮像する撮像素子221と、撮像素子221から出力された映像信号に対して画像処理を行なう映像信号処理回路222と、レンズ装置1とシステム内の通信を行なうためのSCIインタフェース223と、撮像素子221により得られた撮像画像を表示する電子ビューファインダ224と、撮像素子221により得られた撮像画像を記録媒体225に記録する記録媒体インタフェース226と、操作者から操作を受け付ける操作部227と、撮影部200の各部を統括して制御するCPU229を含んで構成されている。
次に、レンズ装置100におけるフォーカスレンズ制御について、説明する。
図3は、レンズ制御処理の第1実施例の流れを示すフローチャートである。本処理は、レンズ装置100のCPU118によって、プログラムに従い実行される。
第1実施例では、まず、フォーカスリング3が回動したか否かを判定する(ステップS2)。本例では、回動位置検出部103の出力信号に基づいて、CPU118が回動の有無を判定する。
フォーカスリング3が回動したときには、フォーカスリング3の回動位置に対応するフォーカスレンズ36の絶対位置を取得し(ステップS4)、その絶対位置にフォーカスレンズ36を移動させる(ステップS6)。本例では、フォーカスリング3の回動位置とフォーカスレンズ36の絶対位置との関係が記憶部119に記憶されており、記憶部119から回動位置に対応する絶対位置を取得する。回動位置から絶対位置を算出してもよい。
フォーカスリング3が回動していないときには、タッチセンサ2によりタッチを検出したか否かを判定する(ステップS12)。
タッチセンサ2によりタッチを検出したときには、さらにタッチセンサ2により摺動を検出したか否かを判定する(ステップS14)。摺動が検出されたときには、摺動量を算出し(ステップS16)、その摺動量に対応するフォーカスレンズ36の相対位置にフォーカスレンズ36を移動させる(ステップS18)。例えば、フォーカスリング3の回動後であればその回動位置に対応したMF絶対位置を基準として、タッチセンサ2での摺動量に対応した移動量だけフォーカスレンズ36が移動する。本例では、タッチセンサ2での摺動量とフォーカスレンズ36の相対位置との関係が記憶部119に記憶されており、記憶部119から摺動量に対応する相対位置を取得する。摺動量から相対位置を算出してもよい。
この第1実施例では、フォーカスリング3の回動とタッチセンサ2での摺動とが同時に行なわれたとき、タッチセンサ2での摺動よりもフォーカスリング3の回動が優先されて、フォーカスリング3によって指示されたMF絶対位置にフォーカスレンズ36が移動する。したがって、フォーカスリング3の回動操作で指示しようとした操作者が、フォーカスリング3の回動と同時に誤ってタッチセンサ2上で指を摺動した場合でも、操作者の意図通りにフォーカスリング3の回動操作で指示された絶対位置にフォーカスレンズ36が移動することになる。その一方で、タッチセンサ2の摺動操作で相対位置を指示しようとした操作者が、タッチセンサ2と共にフォーカスリング3にも指を触れたとき、そのような操作者は、一般に、明らかにタッチセンサ2とは異なるフォーカスリング3の触感により、フォーカスリング3に触れたことを認識してフォーカスリング3から指を離す。つまり、フォーカスリングの操作に慣れた操作者がタッチセンサ2での摺動を行なおうとしてフォーカスリング3の回動を同時に行なうことはほとんどない。
図4は、レンズ制御処理の第2実施例の流れを示すフローチャートである。本処理は、レンズ装置100のCPU118によって、プログラムに従い実行される。
第2実施例では、まず、タッチセンサ2にタッチしているか否かを判定する(ステップS22)。
タッチセンサ2にタッチしていると判定したときには、さらにタッチセンサ2により摺動を検出したか否か(ステップS24)、及びタッチセンサ2から指が離れたか否かを判定する(ステップS26)。
第2実施例では、タッチセンサ2から指が離れたとき(ステップS26でYes)、タイマによる計時を開始する(ステップS28)。その後、摺動量を算出し(ステップS30)、その摺動量に対応する相対位置にフォーカスレンズ36を移動させる(ステップS32)。
タッチセンサ2にタッチしていないと判定したときには、指が離れたことを検出してから一定時間が経過したか否かを判定し(ステップS34)、一定時間が未だ経過していない場合(ステップS34でYesの場合)、ステップS22に戻る。
第2実施例では、指がタッチセンサ2から離れて一定時間が経過した場合のみ、フォーカスリング3が回動したか否かを判定し(ステップS36)、フォーカスリング3が回動したときには、その回動位置に対応する絶対位置を取得し(ステップS38)、その絶対位置にフォーカスレンズ36を移動させる(ステップS40)。
この第2実施例では、フォーカスリング3の回動とタッチセンサ2での摺動とが同時に行なわれたとき、フォーカスリング3の回動よりもタッチセンサ2での摺動が優先されて、タッチセンサ2によって指示された相対位置にフォーカスレンズ36が移動する。したがって、タッチセンサ2での摺動操作で相対位置を指示しようとした操作者が、タッチセンサ2での摺動と同時に誤ってフォーカスリング3を回動した場合でも、操作者の意図通りにタッチセンサ2の摺動操作で指示された相対位置にフォーカスレンズ36が移動することになる。また、タッチ操作では、指でタッチして摺動→指を離す→再び指でタッチして摺動→指を離す…といった操作を繰り返す場合があるが、そのような場合でもタッチ操作を優先して、指の離間中における意図しないフォーカスリング3の回動に反応しないので、タッチ操作をメインにした操作者にとって好ましい。ところで、図3に示した第1実施例の制御を行なうか図4に示した第2実施例の制御を行なうかは、撮影部200の操作部227で切替操作を行って、撮影部200から通信によりレンズ装置100の記憶部119に設定するようにしてもよい。レンズ装置100のCPU118は、記憶部119の設定情報に基づいて制御を切り替える。
図5は、レンズ制御処理の第3実施例の流れを示すフローチャートである。本処理は、レンズ装置100のCPU118によって、プログラムに従い実行される。
第3実施例では、タッチセンサ2でタッチ検出且つ非摺動と判定した場合(ステップS52でYesの場合)、フォーカスレンズ36を自動的に被写体に合焦した位置に移動させるオートフォーカス処理を開始する(ステップS54)。本例のオートフォーカス処理では、フォーカスレンズ36を光軸O方向に移動させながらコントラストAF方式のAFサーチ(合焦位置検出)を行なって、そのAFサーチ結果に対応するレンズ位置(AF絶対位置)にフォーカスレンズ36を移動させる。CPU118は、フォーカスレンズ36のドライバ112FとAFユニット115とを用いてオートフォーカスを実行する。
タッチ検出且つ非摺動ではない場合(タッチが検出されない場合または摺動が検出された場合)には、ステップS62〜S78の処理を行なう。これらのステップS62〜S78の処理は、図3に示した第1実施例におけるステップS2〜S18と同様であり、ここではその説明を省略する。
ステップS54でオートフォーカス処理を開始してからステップS58でオートフォーカス終了と判定されるまで、フォーカスリング3が回動したか否かを判定する(ステップS56)。オートフォーカス処理の実行中に、フォーカスリング3が回動した場合には、オートフォーカスの動作を停止し(ステップS60)、フォーカスリング3の回動位置に対応する絶対位置を取得し(ステップS64)、その回動位置に対応する絶対位置(MF絶対位置)にフォーカスレンズ36を移動させる(ステップS66)。
この第3実施例では、タッチセンサ2によりオートフォーカスの開始を指示入力することができるので、スイッチ部品をレンズ鏡筒1の外周から削減することが可能である。また、オートフォーカスの終了後、タッチセンサ2で摺動が検出されたとき(ステップS74でYes)、オートフォーカスで決定される絶対位置(AF絶対位置)を基準にしてタッチセンサ2での摺動量に対応する相対位置にフォーカスレンズが移動させられる(ステップS76、S78)。即ち、タッチによるAFとAF後の摺動による相対位置指示との組み合わせにより、操作者は容易且つ意図通りにフォーカス調整を行なうことができる。さらに、オートフォーカスが開始しても、フォーカスリング3を回動することで、オートフォーカスの動作を停止させるとともに、フォーカスリング3で指示した絶対位置(MF絶対位置)にフォーカスレンズ36を移動させることができる。
なお、図5を用いて、オートフォーカスを開始しないときに、図3に示した第1実施例と同様にフォーカスリング3の回動を優先する場合を例に説明したが、本発明は特にこのような態様に限定されるものではない。
図6は、レンズ制御処理の第4実施例の流れを示すフローチャートである。本処理は、レンズ装置100のCPU118によって、プログラムに従い実行される。
図6にて、ステップS122〜S140は、図4に示した第2実施例におけるステップS22〜S40と同様の処理であり、以下では説明を省略する。また、図6にて、ステップS52、S54及びS58は、図5に示した第3実施例における同符号のステップと同様の処理である。
第4実施例では、タッチセンサ2でタッチ検出且つ非摺動と判定した場合(ステップS52でYesの場合)、相対位置指示のための摺動後に指が離れてから一定時間が経過したか否かを判定し(ステップS53)、一定時間が未だ経過していない場合(ステップS53でYesの場合)、ステップS52に戻る。即ち、相対位置指示のための摺動後に指がタッチセンサ2から離れたことを検出したから一定時間が経過した場合のみ、オートフォーカスを実行する(ステップS54)。
図7は、光軸O方向におけるフォーカスリング3とタッチセンサ2との間に環状の凸部5を設けた場合のレンズ装置100の一例を示す側面図である。図7にて、図1に示した構成要素には同じ符号を付してあり、以下では図1の場合と異なる点のみ説明する。
凸部5の光軸O方向における幅d及び高さhは特に限定されないが、指がタッチセンサ2とフォーカスリング3との両方に触れないように設定される。両方に触れない観点からは幅d及び高さhは大きい方が好ましいが、両方を交互に操作する観点からは幅d及び高さhが大きく過ぎると操作性を阻害する。例えば、幅dは指の幅程度、高さhは2〜3mm程度である。
また、誤操作の防止のため、レンズ装置100のCPU118は、タッチセンサ2の一箇所でタッチ及び摺動を検出しても反応せず、タッチセンサ2の複数箇所で同時にタッチ及び摺動を検出してはじめて、その摺動量に応じた相対位置にフォーカスレンズを移動させるようにしてもよい。
以上、フォーカスリング3については、回動のみ検出しタッチは検出しない場合を例に説明したが、このような場合に特に限定されない。フォーカスリング3に指がタッチしたことを検出する検出手段を設けて、フォーカスリング3及びタッチセンサ2の両方にタッチした場合には、(1)両方の操作を無視、(2)フォーカスリング3の回動を優先、(3)タッチセンサ2の操作を優先、のうちいずれかを行なうようにしてもよい。
また、フォーカスリング3が回動範囲を規制する規制端で止まっているか否かを検出する手段を設け、フォーカスリング3が規制端で止まっている状態で、タッチセンサ2にタッチされたことを検出したときには、摺動量に対するフォーカスレンズ36の移動量の比を小さくするようにしてもよい。即ち、フォーカスリング3の回動端では、タッチセンサ2での摺動により微調整し易くしてもよい。
また、タッチセンサ2の複数箇所で同時にタッチ及び摺動があったか否かを検出する場合を例に説明したが、タッチセンサ2はマルチタッチ(複数箇所のタッチ)を検出可能なものに特に限定されない。本発明は、マルチタッチでないタッチセンサ2にも適用できる。
また、タッチセンサ2を固定環1の全周に渡って環状かつエンドレスに設けた場合を例に説明したが、本発明は、タッチセンサ2を固定環1の全周のうち一部の弧上に設けた場合にも適用可能である。
また、タッチセンサ2へのタッチ操作でフォーカス操作のみを行なう場合を例に説明したが、他の機能のオン/オフもタッチセンサ2に割り当ててよい。例えば、マクロモードの設定時には、AF開始とは異なるタッチ操作を受け付ける。例えば、異なるタッチ回数、異なる軌跡(例えば円形)の摺動、異なる摺動方向などにより機能を切り分けることができる。ズーミングやアイリス操作もタッチセンサ2で行い、ズームリング4やアイリスリング6を省略することも可能である。
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行なってよいのはもちろんである。
本明細書には、以下の発明が開示されている。
発明1:フォーカスレンズを光軸方向に移動可能に保持した鏡胴本体と、前記鏡胴本体の外周部に回動範囲が規制されて設けられたフォーカスリングと、前記フォーカスリングの前記回動範囲内での回動位置を検出する回動位置検出部と、前記鏡胴本体の外周部に設けられたタッチセンサと、前記回動位置検出部によって検出された回動位置に対応する絶対位置に前記フォーカスレンズを移動させる絶対位置制御、及び前記タッチセンサの外周面上における周回り方向の摺動量に対応する相対位置に前記フォーカスレンズを移動させる相対位置制御を行なう制御手段と、を備えたレンズ装置。
発明2:光軸方向における前記フォーカスリングと前記タッチセンサとの間に環状の凸部を設けた発明1に記載のレンズ装置。
発明3:前記制御手段は、前記フォーカスレンズを自動的に被写体に合焦した位置に移動させるオートフォーカス制御機能を有し、前記タッチセンサでタッチが検出されたとき、前記フォーカスレンズのオートフォーカス動作を開始する発明1または2に記載のレンズ装置。
発明4:前記制御手段は、前記オートフォーカスの終了後、前記タッチセンサで摺動が検出されたとき、前記オートフォーカスで決定される絶対位置を基準にして前記タッチセンサでの摺動量に対応する相対位置に前記フォーカスレンズを移動させる発明3に記載のレンズ装置。
発明5:前記制御手段は、前記オートフォーカスの実行中に、前記フォーカスリングの回動が検出されたとき、前記オートフォーカスの動作を停止して、前記フォーカスリングの回動位置に対応する絶対位置に前記フォーカスレンズを移動させる発明3または4に記載のレンズ装置。
発明6:前記制御手段は、前記タッチセンサから指が離れて一定時間が経過するまで、前記タッチセンサで再びタッチを検出してもオートフォーカスの実行を保留する発明4または5に記載のレンズ装置。
発明7:前記制御手段は、前記フォーカスリングの回動に応じて前記フォーカスレンズの位置の粗調整を行い、前記タッチセンサでの摺動量に応じて前記フォーカスレンズの位置の微調整を行なう発明1から6のうちいずれかひとつに記載のレンズ装置。
発明8:前記制御手段は、前記フォーカスリングの回動と前記タッチセンサでの摺動とが同時に行なわれたとき、前記タッチセンサでの摺動よりも前記フォーカスリングの回動を優先し、前記フォーカスリングによって指示された絶対位置に前記フォーカスレンズを移動させる発明1から7のうちいずれかひとつに記載のレンズ装置。
発明9:前記制御手段は、前記フォーカスリングの回動と前記タッチセンサでの摺動とが同時に行なわれたとき、前記フォーカスリングの回動よりも前記タッチセンサでの摺動を優先し、前記タッチセンサによって指示された相対位置に前記フォーカスレンズを移動させる発明1から7のうちいずれかひとつに記載のレンズ装置。
発明10:前記制御手段は、前記タッチセンサから指が離れて一定時間が経過するまで、前記フォーカスリングの回動が検出されても前記フォーカスリングの絶対位置への移動を保留する請求項1から9のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
発明11:前記制御手段は、前記タッチセンサの複数箇所で同時にタッチ及び摺動を検出したとき、その摺動量に応じた相対位置に前記フォーカスレンズを移動させる発明1から10のうちいずれかひとつに記載のレンズ装置。
発明12:前記タッチセンサは、環状であって、前記鏡筒本体の外周部にエンドレスにして設けられている発明1から11のうちいずれかひとつに記載のレンズ装置。
発明13:フォーカスレンズを光軸方向に移動可能に保持した鏡胴本体と、前記鏡胴本体の外周部に回動範囲が規制されて設けられたフォーカスリングと、前記フォーカスリングの前記回動範囲内での回動位置を検出する回動位置検出部と、前記鏡胴本体の外周部に設けられたタッチセンサとを用い、前記回動位置検出部によって検出された回動位置に対応する絶対位置に前記フォーカスレンズを移動させる絶対位置制御、及び前記タッチセンサの外周面上における周回り方向の摺動量に対応した相対位置に前記フォーカスレンズを移動させる相対位置制御を行なうフォーカス制御方法。即ち、発明1に対応したフォーカス制御方法。
発明14〜発明24:発明2〜発明12にそれぞれ対応したフォーカス制御方法。