JP5791430B2 - ディスク吊り上げ用治具 - Google Patents
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Description
また、角部94,95,96,97の変形や潰れが著しい場合には、ワイヤ92が翼溝91から外れて(翼溝91内から抜け出て)、ディスク98が落下してしまうおそれがあった。
さらに、翼溝91を形成する面にワイヤ92が直接当たるため、翼溝91を形成する面がワイヤ92で傷つけられてしまうといった問題点もあった。
なお、図28には、図面の簡略化を図るためワイヤ92を一本しか描いていないが、実際の作業では、三本または四本のワイヤ92が使用され、三点吊りまたは四点吊りされることになる。
本発明に係るディスク吊り上げ用治具は、周縁部に、第1板厚方向に貫通する嵌合溝が周方向に沿って複数形成されたディスクを、吊り上げる際に装着されるディスク吊り上げ用治具であって、第2板厚方向に貫通する貫通穴が形成されたアイプレートと、前記嵌合溝と嵌合するようにして形成された嵌合突起とを有する吊り具本体を備えている。
これにより、嵌合溝の角部の変形や潰れ、および嵌合溝を形成する面への傷つきを防止することができる。
また、ワイヤによる嵌合溝の角部の変形や潰れが防止されることになるので、ディスクの落下を防止することができ、作業員の安全性を向上させることができる。
さらに、ディスクを安全に反転させることができる。
以下、本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具について、図1から図12を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を用いて圧縮機ディスクを吊り上げている状態を示す側面図、図2は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の平面図、図3は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の正面図(背面図)、図4は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の側面図、図5は図2に示す吊り具本体を、嵌合突起を形成する短い方の側面に沿って図2の右上から見た図、図6は図2に示す吊り具本体を、嵌合突起を形成する短い方の側面を正面に見るようにして図2の右下から見た図、図7は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの正面図(背面図)、図8は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの側面図、図9は本発明の第1実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を圧縮機ディスクに装着した(組み付けた)状態を示す圧縮機ディスクの側面図、図10は図9に示すストッパーを正面から見るようにして図9の下から見た図、図11は図9に示すストッパーを側面から見るようにして図9の右から見た図、図12は図9に示す吊り具本体を正面から見るようにして図9の右上から見た図である。
なお、図1中の符号92,93はそれぞれ、図28を用いて説明したワイヤ、クレーン(図示せず)のフックである。
また、図1には、図面の簡略化を図るためワイヤ92を一本しか描いていないが、実際の作業では、三本または四本のワイヤ92、および三組または四組のディスク吊り上げ用治具1が使用され、三点吊りまたは四点吊りされることになる。
図9から図12に示すように、一組のディスク吊り上げ用治具1は、一つの吊り具(治具)本体11と、二つのストッパー12と、二つの六角穴付ボルト13と、を備えている。
アイプレート21は、図3に示すように、その中央部に、アイプレート21を正面(背面)から見たときに円形状を呈するとともに、板厚方向に貫通するアイ(貫通穴)31が形成された板状の部材であり、嵌合突起22と一体をなすようにして(連続するようにして)形成されている。
まず、アイプレート21を把持して、圧縮機ディスク2の一端面(図2および図9において上側に位置する(上)端面)の側または他端面(図2および図9において下側に位置する(下)端面)の側から、翼溝3内に嵌合突起22を挿入していく。
つづいて、嵌合突起22の一端部に設けられた溝35内に、一方のストッパー12に設けられた爪部41を挿入し、当該ストッパー12に設けられたボルト穴42、および嵌合突起22の一端部に設けられたボルト穴32に、一方の六角穴付ボルト13をねじ込み、嵌合突起22の一端部に一方のストッパー12および六角穴付ボルト13を固定する。
なお、三点吊りまたは四点吊りする場合には、三組または四組のディスク吊り上げ用治具1が同じ手順で圧縮機ディスク2の所定の位置に取り付けられることになる。
また、本実施形態に係るディスク吊り上げ用治具1を圧縮機ディスク2から取り外す際の手順は、上記手順と逆になるだけであるので、ここではその説明を省略する。
これにより、翼溝3の角部の変形や潰れ、および翼溝3を形成する面への傷つきを防止することができる。
また、ワイヤ92による翼溝3の角部の変形や潰れが防止されることになるので、圧縮機ディスク2の落下を防止することができ、作業員の安全性を向上させることができる。
さらに、圧縮機ディスク2を安全に反転させることができる。
本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具について、図13から図21を参照しながら説明する。
図13は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の平面図、図14は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の正面図(背面図)、図15は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の側面図、図16は図13に示す吊り具本体を、嵌合突起を形成する短い方の側面に沿って図13の右上から見た図、図17は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの正面図(背面図)、図18は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの側面図、図19は本発明の第2実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を圧縮機ディスクに装着した(組み付けた)状態を示す圧縮機ディスクの側面図、図20は図19に示すストッパーを側面から見るようにして図19の右から見た図、図21は図19に示す吊り具本体を正面から見るようにして図19の右上から見た図である。
図19から図21に示すように、一組のディスク吊り上げ用治具45は、一つの吊り具(治具)本体51と、二つのストッパー61と、二つの六角穴付ボルト13と、を備えている。
アイプレート21は、図14に示すように、その中央部に、アイプレート21を正面(背面)から見たときに円形状を呈するとともに、板厚方向に貫通するアイ(貫通穴)31が形成された板状の部材であり、嵌合突起52と一体をなすようにして(連続するようにして)形成されている。
まず、アイプレート51を把持して、圧縮機ディスク2の一端面(図19において上側に位置する(上)端面)の側または他端面(図19において下側に位置する(下)端面)の側から、翼溝3内に嵌合突起52を挿入していく。
つづいて、嵌合突起52の一端部に設けられた溝55内に、一方のストッパー61に設けられた爪部62を挿入し、当該ストッパー61に設けられたボルト穴63、および嵌合突起52の一端部に設けられたボルト穴53に、一方の六角穴付ボルト13をねじ込み、嵌合突起52の一端部に一方のストッパー61および六角穴付ボルト13を固定する。
なお、三点吊りまたは四点吊りする場合には、三組または四組のディスク吊り上げ用治具45が同じ手順で圧縮機ディスク2の所定の位置に取り付けられることになる。
また、本実施形態に係るディスク吊り上げ用治具45を圧縮機ディスク2から取り外す際の手順は、上記手順と逆になるだけであるので、ここではその説明を省略する。
これにより、翼溝3の角部の変形や潰れ、および翼溝3を形成する面への傷つきを防止することができる。
また、ワイヤ92による翼溝3の角部の変形や潰れが防止されることになるので、圧縮機ディスク2の落下を防止することができ、作業員の安全性を向上させることができる。
さらに、圧縮機ディスク2を安全に反転させることができる。
本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具について、図22から図27を参照しながら説明する。
図22は本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の正面(背面)図、図23は本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成する吊り具本体の側面図、図24は本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの側面図、図25は本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具を構成するストッパーの正面(背面)図、図26は本発明の第3実施形態に係るディスク吊り上げ用治具をタービンディスクに装着した(組み付けた)状態を示すタービンディスクの側面図、図27は図26に示す吊り具本体を正面から見るようにして図26の右上から見た図である。
タービンディスク5は、円盤形状をなしており、その周縁部には、板厚方向に貫通する翼溝(嵌合溝)6(図26参照)が周方向に沿って複数形成(加工)されている。
図22および図23に示すように、吊り具本体72は、アイプレート74と、嵌合突起75と、を備えている。
まず、アイプレート74を把持して、タービンディスク5の一端面(図26において上側に位置する(上)端面)の側または他端面(図26において下側に位置する(下)端面)の側から、翼溝6内に嵌合突起75を挿入していく。
つづいて、一方のストッパー73に設けられた凹所81内に、嵌合突起75の一端部を挿入し、当該ストッパー73に設けられたボルト穴82、および嵌合突起75の一端部に設けられたボルト穴76に、一方の六角穴付ボルト13をねじ込み、嵌合突起75の一端部に一方のストッパー73および六角穴付ボルト13を固定する。
なお、三点吊りまたは四点吊りする場合には、三組または四組のディスク吊り上げ用治具71が同じ手順でタービンディスク5の所定の位置に取り付けられることになる。
また、本実施形態に係るディスク吊り上げ用治具71をタービンディスク5から取り外す際の手順は、上記手順と逆になるだけであるので、ここではその説明を省略する。
これにより、翼溝6の角部の変形や潰れ、および翼溝6を形成する面への傷つきを防止することができる。
また、ワイヤ92による翼溝6の角部の変形や潰れが防止されることになるので、タービンディスク5の落下を防止することができ、作業員の安全性を向上させることができる。
さらに、タービンディスク5を安全に反転させることができる。
また、本発明は、ガスタービンの(軸流)圧縮機を構成する圧縮機ディスク2、ガスタービンの(軸流)タービンを構成するタービンディスク5以外にも、その周縁部に、板厚方向に貫通する翼溝(嵌合溝)が周方向に沿って複数形成(加工)されたディスクであれば、いかなる技術分野に属するディスクにも適用可能である。
2 圧縮機ディスク
3 翼溝(嵌合溝)
5 タービンディスク
6 翼溝(嵌合溝)
11 吊り具本体
12 ストッパー(固定手段)
13 六角穴付ボルト(固定手段)
21 アイプレート
22 嵌合突起
31 アイ(貫通穴)
32 ボルト穴
42 ボルト穴
45 ディスク吊り上げ用治具
51 吊り具本体
52 嵌合突起
53 ボルト穴
61 ストッパー(固定手段)
63 ボルト穴
71 ディスク吊り上げ用治具
72 吊り具本体
73 ストッパー(固定手段)
74 アイプレート
75 嵌合突起
76 ボルト穴
82 ボルト穴
Claims (4)
- 周縁部に、第1板厚方向に貫通する嵌合溝が周方向に沿って複数形成されたディスクを、吊り上げる際に装着されるディスク吊り上げ用治具であって、
第2板厚方向に貫通する貫通穴が形成されたアイプレートと、前記嵌合溝と嵌合するようにして形成された嵌合突起とを有する吊り具本体を備えていることを特徴とするディスク吊り上げ用治具。 - 前記吊り具本体を、前記ディスクに対して固定する固定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のディスク吊り上げ用治具。
- 前記固定手段は、前記ディスクの一端面の側に位置する前記嵌合突起の一端部に配置されて、前記吊り具本体の、前記ディスクの他端面の側への移動を拘束する第1のストッパーと、
前記嵌合突起の一端部に形成されたボルト穴、および第1のストッパーに形成されたボルト穴に挿入されて、前記第1のストッパーを前記嵌合突起の一端部に固定する第1のボルトと、
前記ディスクの他端面の側に位置する前記嵌合突起の他端部に配置されて、前記吊り具本体の、前記ディスクの一端面の側への移動を拘束する第2のストッパーと、
前記嵌合突起の他端部に形成されたボルト穴、および第2のストッパーに形成されたボルト穴に挿入されて、前記第2のストッパーを前記嵌合突起の他端部に固定する第2のボルトと、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のディスク吊り上げ用治具。 - 前記ボルト穴は、その軸線が、前記嵌合突起の長手方向に沿うようにして形成されていることを特徴とする請求項3に記載のディスク吊り上げ用治具。
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