JP5790876B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
具体的には、当該空気入りタイヤは、トレッド面の接地領域にタイヤ周方向にストレート状に延びる4本の主溝を有し、該トレッド面に前記主溝により区画された5本の陸部を有する。
この4本の主溝のうち、タイヤ幅方向の一方の側(以下、第1の側という)の最も外側に位置する主溝の溝幅を他の3本の主溝の溝幅のいずれよりも狭幅に形成して、該3本の主溝の最大溝幅Wmaxとタイヤ幅方向の第1の側の最も外側に位置する主溝の溝幅Woutとの比Wmax/Woutが2.0〜3.0に設定されている。
さらに、前記5本の陸部のうちタイヤ幅方向の第1の側の最も外側に位置する陸部だけが、タイヤ周方向に所定の間隔を隔てて配置した傾斜溝により区画してブロック列に形成されると共に、その他の4本の陸部はタイヤ周方向に連続するリブに形成される。
前記接地領域におけるタイヤ赤道を中心にしたタイヤ幅方向の他方の側(以降、第2の側という)の溝面積比率Sinとタイヤ幅方向の第1の側の溝面積比率Soutとの比Sin/Soutが1.25〜1.35に設定され、前記5本の陸部のうちタイヤ幅方向の第2の側の最も外側の陸部とタイヤ幅方向の第1の側の最も外側の陸部を除く3つの陸部の接地領域における溝面積比率がそれぞれ該陸部の中心線を境にしてタイヤ幅方向の第2の側においてタイヤ幅方向の第1の側よりも大きい。
このように陸部のリブ幅を広くすることにより各陸部の接地長の低下により接地面積が低下するため、操縦安定性の向上の効果が抑制され易い。このため、陸部のリブ幅の広いタイヤにおいて操縦安定性の向上が効率的に得られないといった問題がある。
トレッドパターンを有するトレッド部と、
一対のビード部と、
前記トレッド部の両側に設けられ、前記一対のビード部と前記トレッド部に接続される一対のサイド部と、を備え、
前記トレッド部は、前記トレッドパターンのタイヤ赤道面を挟んだタイヤ幅方向の両側の半トレッド領域それぞれにおいて、タイヤ赤道面からタイヤ接地幅の30〜35%タイヤ幅方向に離れた位置に溝中心位置を有し、タイヤ周方向に延びる外側周方向主溝と、前記外側周方向主溝間に設けられた、タイヤ周方向に延びる少なくとも1つの内側周方向主溝と、を備える。
前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の内側のエッジ端と、前記内側周方向主溝におけるトレッド表面と接する両側のエッジ端とを通るように形成され、かつ、中心点がタイヤ赤道面上に位置する第1円弧形状を定め、前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の外側のエッジ端を通り、かつ、前記外側周方向主溝上で前記第1円弧形状と接するように接続する第2円弧形状を定めたとき、
前記第2円弧形状の円の半径は、前記第1円弧形状の円の半径の75〜95%の範囲内であり、
前記外側周方向主溝間に位置する第1陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出し、
さらに、前記外側周方向主溝のタイヤ幅方向外側の第2陸部のトレッドプロファイルラインは、いずれも、前記第2円弧形状に対して突出し、
前記第1陸部のトレッドプロファイルラインの前記第1円弧形状に対する突出量、及び前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記第2円弧形状に対する突出量は、いずれも1.0mm以下であり、
前記外側周方向主溝のうち、前記タイヤ赤道面を中心としてトレッド幅方向の一方の側である第1の側の半トレッド領域における第1外側周方向主溝の溝幅は、トレッド幅方向の他方の側である第2の側の半トレッド領域における第2外側周方向主溝の溝幅に比べて細く、
前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記突出量に関して、前記第1の側における前記突出量は、前記第2の側における前記突出量に比べて大きい。
トレッドパターンを有するトレッド部と、
一対のビード部と、
前記トレッド部の両側に設けられ、前記一対のビード部と前記トレッド部に接続される一対のサイド部と、を備え、
前記トレッド部は、前記トレッドパターンのタイヤ赤道面を挟んだタイヤ幅方向の両側の半トレッド領域それぞれにおいて、タイヤ赤道面からタイヤ接地幅の30〜35%タイヤ幅方向に離れた位置に溝中心位置を有し、タイヤ周方向に延びる外側周方向主溝と、前記外側周方向主溝間に設けられた、タイヤ周方向に延びる少なくとも1つの内側周方向主溝と、を備える。
前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の内側のエッジ端と、前記内側周方向主溝におけるトレッド表面と接する両側のエッジ端とを通るように形成され、かつ、中心点がタイヤ赤道面上に位置する第1円弧形状を定め、前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の外側のエッジ端を通り、かつ、前記外側周方向主溝上で前記第1円弧形状と接するように接続する第2円弧形状を定めたとき、
前記第2円弧形状の円の半径は、前記第1円弧形状の円の半径の75〜95%の範囲内であり、
前記外側周方向主溝間に位置する第1陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出し、
さらに、前記外側周方向主溝のタイヤ幅方向外側の第2陸部のトレッドプロファイルラインは、いずれも、前記第2円弧形状に対して突出し、
前記第1陸部のトレッドプロファイルラインの前記第1円弧形状に対する突出量は0.2〜0.5mmであり、前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記第2円弧形状に対する突出量は、0.7〜1.0mmである。
前記第1周方向主溝の溝幅W1に対する、前記第2周方向主溝の溝幅W2の比W2/W1は4〜5である、ことが好ましい。
前記中央陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出している、ことが好ましい。
また、以降で説明するタイヤ接地幅は、ETRTO規定の標準リムに、ETRTO規定の最大負荷能力に対応する空気圧、例えば250kPaをタイヤに充填して静止した状態で平板上に垂直に置き、最大負荷能力の80%に相当する荷重を負荷させたときの平板上に形成される接地面におけるタイヤ幅方向の最大直線距離をいう。ETRTOの代わりにJATMA、TRAを用いることもできる。
図1は、本実施形態のタイヤ10のプロファイル断面図を示す。タイヤ10は、トレッドパターンを有するトレッド部10Tと、一対のビード部10Bと、トレッド部10Tの両側に設けられ、一対のビード部10Bとトレッド部10Tに接続される一対のサイド部10Sと、を備える。
タイヤ10は、骨格材として、カーカスプライ層12と、ベルト層14と、ビードコア16とを有し、これらの骨格材の周りに、トレッドゴム部材18と、サイドゴム部材20と、ビードフィラーゴム部材22と、リムクッションゴム部材24と、インナーライナゴム部材26と、を主に有する。
この他に、タイヤ10は、ビードコア16の周りに巻きまわしたカーカス層12とビードフィラーゴム部材22との間にビード補強材28を備え、さらに、ベルト層14のタイヤ径方向外方からベルト層14を覆う、有機繊維をゴムで被覆した3層のベルトカバー層30を備える。
タイヤ10のトレッド面の領域には、トレッドパターン50が形成されている。図2は、図1に示すタイヤ10のトレッド面の領域に形成されるトレッドパターン50のタイヤ周上の一部分を平面上に展開した一例のパターン展開図である。
陸部60の領域には、タイヤセンターラインCLが通過している。タイヤセンターラインCLを挟んで第1の側には、陸部64,68が設けられ、第2の側には、陸部62,66が設けられている。陸部68,64,60,62,66が、第1の側から見て、順番に第1番目、第2番目、第3番目、第4番目、第5番目の陸部である。
周方向主溝52,54の溝中心位置は、特に限定されない。しかし、周方向主溝56,58の中心位置がタイヤセンターラインCLからタイヤ接地幅Wの30〜35%離間した範囲に位置することを考慮すると、周方向主溝52,54の溝中心位置が、タイヤセンターラインCLを挟んでタイヤセンターラインCL(赤道面)からタイヤ接地幅の10〜15%離間した範囲に位置するように、周方向主溝52,54が形成されていることが、リブ幅を広くして操縦安定性を向上する点から好ましい。
このとき、溝幅W1と溝幅W2の比W2/W1は4〜5であることが好ましい。すなわち、外側周方向溝及び内側周方向溝のうち、タイヤ幅方向の一方の側に位置する隣り合う外側周方向主溝58及び内側周方向溝54の溝幅の比W2/W1は4〜5であることが好ましい。さらに、トレッドパターン50のうち、タイヤセンターラインCLからみて第1の側の領域における溝面積比率をSoutとし、第2の側の領域における溝面積比率をSinとしたとき、比Sin/Soutは、1.1〜1.2であることが好ましい。
本実施形態では、図2に示すようなトレッドパターンを前提に、以降トレッドプロファイルラインを説明するが、トレッドパターンは図2に示すようなトレッドパターンに限定されない。図2に示すトレッドパターンは一例に過ぎない。
上述したトレッドパターン50のトレッドプロファイルラインは、図3に示すように形成されている。図3は、本実施形態のトレッドプロファイルラインの一例(実線)と、このトレッドプロファイルラインと比較対象の第1円弧形状及び第2円弧形状の一例(点線)と、を示す図である。図4(a),(b)は、本実施形態の陸部のプロファアイルラインと、第1円弧形状Arc1及び第2円弧形状Arc2との詳細な比較を示す図である。
陸部60,62,64のトレッドプロファイルラインは、具体的には、周方向主溝が陸部に接する両側のエッジ端を通り、第1円弧形状Arc1の曲率半径よりも小さい曲率半径の円弧により形成されていることが好ましい。陸部60,62,64のプロファイルラインの第1円弧形状Arc1に対する最大突出量は、図4(a)に示すXが0.2〜0.5mmであることが、偏摩耗を抑制し操縦安定性を向上する点で好ましい。より好ましくは、X=0.2〜0.4mmである。本実施形態では、陸部60,62,64のプロファイルラインがいずれも第1円弧形状Arc1に対して突出しているが、陸部60,62,64のプロファイルラインがすべて第1円弧形状Arc1に対して突出しなくてもよい。内側周方向主溝である周方向主溝52,54間に位置する陸部60のプロファイルラインだけが第1円弧形状Arc1に対して突出してもよい。すなわち、タイヤ赤道面上が横切る中央陸部である陸部60のトレッドプロファイルラインは、第1円弧形状Arc1に対して突出することにより、タイヤ赤道面を通る中央陸部における中央部分の接地長の低下を抑制することができる。
上記最大突出量のタイヤ幅方向の位置は、タイヤ赤道面から上記タイヤ最大幅の半分の65〜75%離れていることが好ましい。
図5は、第1円弧形状Arc1及び第2円弧形状Arc2を理解し易いように模式的に説明する図である。以降では、図5に示すように、タイヤセンターラインCLを挟んで右半分の半トレッド領域に関して説明する。左半分の半トレッド領域に関しては、該当する部分の符号を括弧書きで記載する。
第1円弧形状Arc1は、外側周方向主溝である周方向主溝58(56)における内側のエッジ端Ed3と、内側周方向主溝である周方向主溝54における両側のエッジ端Ed1,Ed2とを通るように形成され、かつ、中心点がタイヤセンターラインCL(タイヤ赤道面)上にある、半径R1の円弧形状である。この円弧形状は、左半分の半トレッド領域においても同様である。
第2円弧形状Arc2は、外側周方向主溝である周方向主溝58(56)におけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の外側のエッジ端Ed4を通り、かつ、第1円弧形状Arc1と周方向主溝58(56)上で接するように接続している。このような第2円弧形状は、点Pまで延びることが好ましい。このとき、第2円弧形状Arc2の半径R2を、第1円弧形状Arc1の半径R1の75〜95%の範囲内とすることにより、後述するように、操縦安定性(旋回性、直進性)を向上させることができる。
このような第1円弧形状Arc1及び第2円弧形状Arc2の形状は、陸部60,62,64,66のプロファイルラインと比較されるための基準となる形状であるが、この形状は0.2mm未満の範囲内の誤差は許容され得る。
特に、陸部(第1陸部)60,62,64における突出量を0.2〜0.5mmとすることにより、後述するように、操縦安定性(旋回性、直進性)を向上させるとともに偏摩耗を抑制することができる。上記突出量を0.2mmより小さくすると、接地面積の増加が小さく、操縦安定性の向上が小さい。上記突出量を0.5mmより大きくすると、センター領域の陸部60,62,64の摩耗が顕著になり、偏摩耗が大きくなる。
また、陸部(第2陸部)66,68における突出量を0.3〜1.0mmとすることにより、後述するように、操縦安定性(旋回性、直進性)を向上させるとともに偏摩耗を抑制することができる。上記突出量を0.3mmより小さくすると、接地面積の増加が小さく、操縦安定性の向上が小さい。上記突出量を1.0mmより大きくすると、ショルダー領域の陸部66,68の接地長が長くなってショルダー領域の摩耗が大きくなり、偏摩耗が大きくなる。
また、陸部(第2陸部)66,68のプロファイルラインの第2円弧形状Arc2に対する突出量は、周方向主溝56,58からタイヤ幅方向外側に進むにつれて増大し、最大突出量に到達した後、減少することが、滑らかなトレッドプロファイルラインを形成し、操縦安定性(旋回性)を向上させる点で好ましい。特に、最大突出量のタイヤ幅方向の位置からタイヤ最大幅の5〜15%、タイヤ幅方向外側に離れた位置である点Pまで減少することがより好ましい。すなわち、第2円弧形状Arc2は、周方向主溝56,58のタイヤ幅方向の外側のエッジ端から上記点Pの位置まで延びる形状であることが好ましい。
具体的には、外側周方向主溝である周方向主溝56,58のうち、トレッド幅方向の一方の側である第1の側(図2参照)の半トレッド領域における周方向主溝(第1周方向主溝)58の溝幅は、第2の側(図2参照)の半トレッド領域における周方向主溝56の溝幅に比べて細く、第2陸部である陸部66,68のプロファイルラインの突出量に関して、第1の側に位置する陸部68における突出量は、第2の側の陸部66における突出量に比べて大きい、ことが好ましい。このように、ショルダー領域の陸部66,68における上記突出量に違いを設けることにより、キャンバー角が付いた車両において、車両外側に位置する陸部68の接地面積の低下を抑えることができる。
タイヤ10を車両に装着するとき、周方向主溝58が設けられる第1の側(図2参照)が車両外側となるようにタイヤ10は車両装着向きが指定されていることが好ましい。車両装着向きは、タイヤサイドウォール上にマーク、符号、あるいは文字により表示されている。この指定情報から車両装着向きの情報を知ることができる。この場合、車両外側に当たるショルダー領域の陸部68の突出量を車両内側に当たるショルダー領域の陸部66の突出量に比べて大きくすることが、車両につくキャンバー角を考慮した場合、好ましい。
また、周方向主溝58の溝幅は他の周方向主溝に比べて細いので、タイヤ製造時の加硫時のモールド金型の影響を受けて、陸部68の接地面積が目標どおりに確保できない場合もある。このため、陸部68における突出量を陸部66に比べて大きくすることが好ましい。
図6と図7に示す接地形状を比較すればわかるように、図6に示すタイヤ10の陸部60の接地長が延びて接地面積が増加していること、及び、タイヤ10のショルダー領域の陸部66,68についても、接地面積が増加していることがわかる。
本実施形態のタイヤ10の効果を確認するために、タイヤを作製して車両に装着して、乾燥路面における操縦安定性の走行試験と、耐偏摩耗性を評価するための摩耗試験とを行った。使用したタイヤのタイヤサイズは、245/40ZR18である。
以下に示す実施例1〜11、従来例及び比較例1〜4におけるタイヤの構造は、図1に示す構造を用い、トレッドパターンは図2に示すパターンを用い、陸部60,62,64,66,68のトレッドプロファイルラインを種々変更した。
実施例1〜5及び比較例1では、従来例に用いた第1円弧形状Arc1(半径R1350mm)に対する陸部60,62,64における突出量を種々変更した。一方、実施例1〜5及び比較例1では、従来例に用いた第2円弧形状Arc2(半径R2300mm)に対する陸部66,68における突出量を0.3mmに固定した。
実施例6〜9及び比較例2では、従来例に用いた第1円弧形状Arc1(半径R1350mm)に対する陸部60,62,64における突出量を0.5mmに固定して、従来例に用いた第2円弧形状Arc2(半径R2300mm)に対する陸部66,68における突出量を種々変更した。
実施例10〜11、比較例3,4では、陸部60,62,64における突出量を0.3mmに固定し、陸部66,68における突出量を0.7mmに固定した。一方、第1円弧形状Arc1の半径R1350mmを固定した状態で、第2円弧形状Arc2の半径R2を変更した。第2円弧形状Arc2は、上述した点Pまで延びている。
各タイヤをリム(18×8.5JJ)に装着し、充填空気圧を230kPaにしたうえで車両(排気量2000cc)の前後輪に装着して、乾燥したアスファルト路面からなるテストコースを速度0〜200km/時の範囲内で変化させながら走行させ、熟練したテストドライバーによる官能評価を行った。官能評価は、従来例を基準(指数100)とした相対評価である。指数が高いほど、操縦安定性が優れていることを示す。操縦安定性は、旋回性能と直進性能の2つに分けて評価した。旋回性能は、半径30mの円旋回を行うときの車両の操縦性と安定性の評価であり、直進性能は、車両を直進走行するときのハンドルの手ごたえ、ハンドルの操舵開始直後の車両の応答性、及びハンドル操舵に対する車両の旋回の追従性の評価である。
各タイヤをリム(18×8.5JJ)に装着し、充填空気圧を230kPaにしたうえで車両(排気量2000cc)の前後輪に装着して、予め定めた路面上を予め定めた速度80km/時で10000km走行させ、走行後のセンター領域の陸部60の摩耗量とショルダー領域の陸部66,68の摩耗量とを測定し、摩耗量の比を偏摩耗量比として求め、従来例を基準(指数100)とした指数にした。指数が高いほど、耐偏摩耗性が優れていることを示す。
また、実施例8,9の比較より、旋回性の向上の点で、第1の側(車両装着時外側)の陸部68における突出量を第2の側(車両装着時内側)の陸部66における突出量に比べて大きくすることが好ましい。
表2に示す実施例10,11及び比較例3,4の比較より、第2の円弧形状Arc2の半径R2を、第1の円弧形状Arc1の半径R1の75〜95%とすることにより、操縦安定性(旋回性及び直進性)を向上させることができる。
12 カーカスプライ層
14 ベルト層
16 ビードコア
18 トレッドゴム部材
20 サイドゴム部材
22 ビードフィラーゴム部材
24 リムクッションゴム部材
26 インナーライナゴム部材
28 ビード補強材
30 ベルトカバー層
50 トレッドパターン
52,54,56,58 周方向主溝
60,62,64,66,68 陸部
60a,62a,64a 傾斜溝
66a,68a ショルダー傾斜溝
66b,68b 面取り
Claims (11)
- 空気入りタイヤであって、
トレッドパターンを有するトレッド部と、
一対のビード部と、
前記トレッド部の両側に設けられ、前記一対のビード部と前記トレッド部に接続される一対のサイド部と、を備え、
前記トレッド部は、前記トレッドパターンのタイヤ赤道面を挟んだタイヤ幅方向の両側の半トレッド領域それぞれにおいて、タイヤ赤道面からタイヤ接地幅の30〜35%タイヤ幅方向に離れた位置に溝中心位置を有し、タイヤ周方向に延びる外側周方向主溝と、前記外側周方向主溝間に設けられた、タイヤ周方向に延びる少なくとも1つの内側周方向主溝と、を備え、
前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の内側のエッジ端と、前記内側周方向主溝におけるトレッド表面と接する両側のエッジ端とを通るように形成され、かつ、中心点がタイヤ赤道面上に位置する第1円弧形状を定め、前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の外側のエッジ端を通り、かつ、前記外側周方向主溝上で前記第1円弧形状と接するように接続する第2円弧形状を定めたとき、
前記第2円弧形状の円の半径は、前記第1円弧形状の円の半径の75〜95%の範囲内であり、
前記外側周方向主溝間に位置する第1陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出し、
さらに、前記外側周方向主溝のタイヤ幅方向外側の第2陸部のトレッドプロファイルラインは、いずれも、前記第2円弧形状に対して突出し、
前記第1陸部のトレッドプロファイルラインの前記第1円弧形状に対する突出量、及び前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記第2円弧形状に対する突出量は、いずれも1.0mm以下であり、
前記外側周方向主溝のうち、前記タイヤ赤道面を中心としてトレッド幅方向の一方の側である第1の側の半トレッド領域における第1外側周方向主溝の溝幅は、トレッド幅方向の他方の側である第2の側の半トレッド領域における第2外側周方向主溝の溝幅に比べて細く、
前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記突出量に関して、前記第1の側における前記突出量は、前記第2の側における前記突出量に比べて大きい、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの最大突出量は、0.3〜1.0mmである、請求項1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1陸部のトレッドプロファイルラインの最大突出量は、0.2〜0.5mmである、請求項1または2項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記空気入りタイヤを車両に装着するとき、前記第1の側が車両外側となるように前記空気入りタイヤは車両装着向きが指定されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 空気入りタイヤであって、
トレッドパターンを有するトレッド部と、
一対のビード部と、
前記トレッド部の両側に設けられ、前記一対のビード部と前記トレッド部に接続される一対のサイド部と、を備え、
前記トレッド部は、前記トレッドパターンのタイヤ赤道面を挟んだタイヤ幅方向の両側の半トレッド領域それぞれにおいて、タイヤ赤道面からタイヤ接地幅の30〜35%タイヤ幅方向に離れた位置に溝中心位置を有し、タイヤ周方向に延びる外側周方向主溝と、前記外側周方向主溝間に設けられた、タイヤ周方向に延びる少なくとも1つの内側周方向主溝と、を備え、
前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の内側のエッジ端と、前記内側周方向主溝におけるトレッド表面と接する両側のエッジ端とを通るように形成され、かつ、中心点がタイヤ赤道面上に位置する第1円弧形状を定め、前記外側周方向主溝それぞれにおけるトレッド表面と接するタイヤ幅方向の外側のエッジ端を通り、かつ、前記外側周方向主溝上で前記第1円弧形状と接するように接続する第2円弧形状を定めたとき、
前記第2円弧形状の円の半径は、前記第1円弧形状の円の半径の75〜95%の範囲内であり、
前記外側周方向主溝間に位置する第1陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出し、
さらに、前記外側周方向主溝のタイヤ幅方向外側の第2陸部のトレッドプロファイルラインは、いずれも、前記第2円弧形状に対して突出し、
前記第1陸部のトレッドプロファイルラインの前記第1円弧形状に対する突出量は0.2〜0.5mmであり、前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記第2円弧形状に対する突出量は、0.7〜1.0mmである、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記第2陸部のトレッドプロファイルラインの前記突出量は、前記外側周方向主溝からタイヤ幅方向外側に進むにつれて増大し、最大突出量に到達した後、前記突出量は減少する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2陸部のトレッドプロファイルラインは、前記最大突出量のタイヤ幅方向の位置からタイヤ最大幅の5〜15%、タイヤ幅方向外側に離れた位置まで延びる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記内側周方向主溝は、前記半トレッド領域のそれぞれに1つずつ設けられ、前記内側周方向主溝は、タイヤ赤道面からタイヤ接地幅の10〜15%タイヤ幅方向に離れた位置に溝中心位置を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記外側周方向溝及び前記内側周方向溝のうち、タイヤ幅方向の一方の側に位置する隣り合う外側周方向主溝及び内側周方向溝を第1周方向主溝及び第2周方向主溝としたとき、前記第1周方向主溝の溝幅W1に対する、前記第2周方向主溝の溝幅W2の比W2/W1は4〜5である、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッド部に設けられるタイヤ周方向に延びる周方向主溝のすべてのうち、前記第1周方向主溝は最小溝幅を有し、前記第2周方向主溝は最大溝幅を有する、請求項9に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1陸部は、前記タイヤ赤道面が横切る中央陸部を有し、
前記中央陸部のトレッドプロファイルラインは、前記第1円弧形状に対して突出している、請求項1〜10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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