JP5789438B2 - ラッチ装置 - Google Patents

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    • E05C19/022Released by pushing in the closing direction

Description

本発明は、第1部材(例えば、本体や基体)に対し第2部材(例えば、蓋や扉などの可動体)を着脱可能に係止するようなときに用いられるラッチ装置のうち、特に最初の押し操作により第2部材側のストライカーを係止し、次の押し操作により係止解除するプッシュ式(これはプッシュ・プッシュ式、プッシュロック・プッシュオープン式、オルタネート式などと称されることもある。以下、同じ)に好適なラッチ装置に関する。
図10は特許文献1に開示のプッシュ式のラッチ装置を示している。この構造では、ケース2と、ケース内に配置されてばね部材45の付勢力に抗して押圧移動される突当部32及びカム溝5などを有した摺動体30と、先端側爪部39及び後端側凸部38cを有して摺動体30に枢支された係合体37と、トレース部材6とを備えている。ここで、係合体37は、摺動体30の軸穴に対し両側の軸部37aを嵌合枢支され、摺動体30の移動により、爪部39を突当部32上に突出して被係脱部材であるストライカー62を係止する同(b)の係止状態と、爪部39を突当部32上から退行する同(a)の係止解除状態とに切り換えられる。係止解除状態では、摺動体30がばね部材45の付勢力でケース入口側に移動され、係合体37がケース2内に設けられた張出部28に凸部38cを乗り上げることでその状態を保つ。係止状態では、摺動体30がストライカー62の押し力でばね部材45の付勢力に抗して奥側に移動され、該移動後の位置にカム溝5及びトレース部材6の係合を介し係止され、係合体37が凸部38cを張出部28から低くなった部分に移動し、かつ傾動して爪部39を摺動体側の開口33内から突出する。
換言すると、以上のラッチ装置は、摺動体30に対するストライカー62の押し力により係合体37を係止解除状態から係止状態に切り換え、摺動体30に対するストライカー62の次の押し力により係止状態から係止解除状態に切り換える。その際、ばね部材45は、上側が係合体37の下中間に設けられた突片部に係止されており、摺動体30が奥へ押圧移動される過程で付勢力を蓄積しながら、係合体37を軸部37aを支点として同図の逆時計回りへ回転し係止解除状態から係止方向へ切換可能とする。
使用例としては、本体側にラッチ装置を取り付け、扉側にストライカー62を設けた場合だと、図10(b)が扉を本体に係止(ロック)した状態となり、扉側のストライカー62が本体側のラッチ装置を構成している係合体37により係止される。この係止は、扉が再び本体側へ押されると、トレース部材6がカム溝5の係止溝から外れて同(a)のごとく係止解除される。このような構造は特許文献2や3のラッチ装置も同じ。
特許第4164329号公報 特開2008−208684号公報 特開2010−106478号公報
上記したラッチ装置では、例えば、扉を閉じた係止状態において、扉を本体から離間する方向の外力が作用すると、係合体37がストライカー62の引き抜き方向の応力を受けて摺動体側開口33を区画している枠部の内面に圧接される。この構造では、そのときに生じる摩擦力により係合体37とストライカー62との間に所定の係止力、つまり係止状態を維持しようとする力(無理抜き荷重)が得られるようにし、扉が不用意に開くという事態を防止している。
ところが、そのような無理抜き荷重は、係合体側爪部39と開口33とが接する面同士の表面粗さやヒケ度合いなどの外的要因に左右されて一定に維持し難かった。また、従来構造では、無理抜き荷重を高くするため係合体側爪部39の形状にアンダーカット段差を設けると、爪部39が開口33側に引っかかるなど通常時の正常な作動が損なわれ易くなる。なお、扉に対し無理抜き荷重より大きな外力が作用した場合は、係合体37が爪部39を突当部32上から退行するよう回転、つまり係止状態から係止解除方向に切り換えられるが、カム溝やトレース部材の破壊要因となる。
以上のような対策として、本出願人は特許文献2や3に開示されている構成などを開発してきた。本発明の目的は、それらの対策に比べ、特に無理抜き荷重を高くしたり用途に応じた大きさに確実かつ的確に変更可能にして、設計自由度を向上し用途拡大を図ることにある。
上記目的を達成するため本発明は、図面を参照して特定すると、ケース1と、前記ケースに配置されたカム溝付きの摺動体2と、前記摺動体を前記ケースから突出する方向へ付勢するばね材4と、前記摺動体に枢支され先端側爪32を摺動体内から突出して被係脱部材7を係止する係止状態と摺動体内に退避する係止解除状態とに切換可能な係合体3と、前記カム溝を動くトレース部材5とを備え、前記摺動体2が前記ばね材4の付勢力に抗し移動されると移動後の位置に前記カム溝及びトレース部材を介し係止され、かつ前記係合体3が係止解除状態から係止状態に切り換えられるラッチ装置において、前記ケース1内に配置されて、前記係合体3が前記被係脱部材7を係止している係止状態で、前記被係脱部材の引き抜き方向への引き力により係止解除方向へ揺動されるときに該係合体の揺動抵抗となって付勢力を蓄えると共に、前記被係脱部材7を引き抜くと前記蓄えた付勢力により前記係合体を再び係止状態に切り換える無理抜き荷重増大用の板ばねを6(6A,6B)有していることを特徴としている。
以上の本発明は、請求項2〜6のように具体化されることがより好ましい。すなわち、
(ア)前記板ばね6は前記ケース1に取り付けられている構成である(請求項2)。
(イ)前記板ばね(6A又は6B)は前記摺動体2又は前記係合体3側に取り付けられている構成である(請求項3)。
(ウ)前記板ばね6(6A,6B)は両側に立設された取付用係止部6bや6e(6hや6k)を有している構成である(請求項4)。
(エ)前記板ばね6(6A,6B)は斜めに立ち上がって前記係合体に接触する当接部6cを有している構成である(請求項5)。
(オ)前記板ばね6は前記摺動体2の移動範囲を規制するガイド溝6fを有している構成である(請求項6)。
請求項1の発明では、係合体が被係脱部材を係止した(トレース部材がカム溝に係止された)係止状態で、図7に示されるごとく被係脱部材を介して無理抜き方向に一定値以上の負荷を受けると、係合体が係止解除方向に回転しようとし、その際に板ばねの弾性に抗し、つまり板ばねに弾性力ないは付勢力を蓄えつつ回転して被係脱部材を係止解除する。係合体は、その係止解除状態から板ばねに蓄えられた付勢力により再び係止状態に切り換えられる。
換言すると、本発明において、ケース内の板ばねは係合体が係止解除方向に回転する毎に撓んで付勢力を蓄積し、係止解除時は蓄積された付勢力により係合体を再び係止状態に切り換える。構造特徴は、板ばねの撓み力を利用しているため、簡易であり、かつ高強度を得られる。また、無理抜きを伴わない通常の作動は、図5及び図6から推察されるごとく板ばねが撓まないため、板ばねがない構造と同様に良好に維持される。しかも、無理抜き荷重ないしは強度が板ばねの板金強度に依存するため、無理抜き荷重を高くしたり、多数の強度バリエーションを展開可能であり、その結果、設計自由度を向上し用途拡大に寄与できる。
請求項2の発明では、板ばねをケース内面に装着するため、例えば板ばねの全寸を長く設定して取付構造の選択肢を広げたり、請求項6のガイド溝なども付設し易くできる。
請求項3の発明では、板ばねがケース以外の摺動体などに装着すると、請求項2に比べ、取付作業や組立手順の改善を図ったり、軽量化やコスト低減を図り易くなる。
請求項4の発明では、板ばねが取付用係止部を利用してケースや摺動体などに簡単に装着可能となり、それによって良好な組立作業性を維持できる。
請求項5の発明では、板ばねが係合体に接触する傾斜した当接部を有しているため、例えば当接部の幅や傾きなどの形状を変更することによっても用途に応じた大きさの無理抜き荷重ないしは強度を容易に設定可能となる。
請求項6の発明では、摺動体の移動範囲を規制するガイド溝を板ばねに形成すると、ガイド溝をケースに貫通形成していた従来構造に比べ、ケースが簡易化され、かつ外観特性も改善できる。
形態のラッチ装置及びストライカーの関係を示し、(a)はストライカーを係止解除した状態で前方より見た概略図、(b)はストライカーを係止した状態で後方より見た概略図である。 上記ラッチ装置を分解した概略的な構成図である。 (a)は上記ラッチ装置の要部を拡大して示す概略斜視図である。 上記ラッチ装置の使用例を示し、(a)は図1(a)に対応した側面図、(b)は図1(b)に対応した側面図である。 上記ラッチ装置を図4(a)に対応した状態で示し、(a)は模式縦断面図、(b)はトレース部材とカム溝との模式関係図である。 上記ラッチ装置を図4(b)に対応した状態で示し、(a)は模式縦断面図、(b)はトレース部材とカム溝との模式関係図である。 (a)は上記ラッチ装置からストライカーを無理抜きした直前の状態を示す模式縦断面図、(b)はトレース部材とカム溝との模式関係図である。 (a)は前記無理抜き後にラッチ装置を初期態様に復帰させる際の操作を示し、(b)はトレース部材とカム溝との模式関係図である。 上記ラッチ装置の変形例を示し、(a)は変形例1の要部分解図、(b)は変形例2の要部分解図である。 (a),(b)は特許文献1のラッチ装置を係止解除状態及び係止状態で示す説明図である。
本発明の最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。図1〜図3はラッチ装置の構造を示し、図4はラッチ装置の使用例を示し、図5〜図8はラッチ装置の作動を示し、図9は変形例1と2を示している。なお、図面では作図上の制約から細部を模式化したり簡略化ている。以下の説明では、装置構造、組立要領を明らかにした後、作動について詳述する。
(装置構造)図1〜図4に開示のラッチ装置は、偏平容器状のケース1と、被係脱部材であるストライカー7と当接する突当部22及びカム溝27を有してケース1に対し進退可能に配置された摺動体2と、摺動体2に対し揺動可能に枢支されて、爪部32を突当部22の上に突出してストライカー7を係止可能にする係止状態及び突当部22の上から退行する係止解除状態に切り換えられる係合体3と、摺動体2をケース1から突出する方向へ付勢しているばね部材4と、カム溝27を旋回するトレース部材5と、ケース1内に配置された無理抜き加重増大用の板ばね6とを備えている。そして、このラッチ装置は、摺動体2がストライカー7で後方へ押圧されてばね部材4の付勢力に抗して移動されると、その移動後の位置にカム溝27及びトレース部材5を介して係止され、かつ係合体3が係止解除状態から係止状態に切り換えられるプッシュ式からなる。
また、以上のラッチ装置は、例えば、図4に示した機器類の本体8側に取り付けられ、扉9に取り付けられたストライカー7を係脱する使用例だと、扉9が不図示の付勢手段の付勢力に抗して閉位置方向へ押されると、扉9をストライカー7を介して係止し、更に扉9を同方向へ押して押し力を解放すると、ストライカー7に対する係止を解除する。勿論、使用方法としては、ラッチ装置を扉等の可動体側に取り付けて、機器類の本体側に取り付けられる被係脱部材を係脱する構成でもよい。また、材質は、ケース1、摺動体2、係合体3は樹脂成形品であるが、樹脂以外でも差し支えない。
ここで、ケース1は、図1〜図3と図5に示されるごとく内部が上下壁10,11と、両側壁12と、後側の底壁13とで区画形成された略筒形となっている。このうち、上壁10の内面には、細部を省いたが、トレース部材5の揺動範囲を規制する不図示のガイド部や摺動体2の前後動を案内する左右略中間部のガイド溝10aなどが設けられている。下壁11には、内面両側に突設されて係合体3を係止解除方向へ回転可能にする張出部16と、後側に設けられてばね部材4を保持する支持軸40を位置決めする不図示の位置決め部などが設けられている。両側壁12には、後下側に突設されている孔17a付きの取付部17と、側壁内面に対向して設けられて前後方向に延びているガイド溝14などが設けられている。
底壁13は、トレース部材5を揺動可能に取り付ける保持部として構成されている。この保持部は、両側壁12の内面に連結支持された状態に設けられた略凹状となっている。該凹状の対向面には、後述するトレース部材側取付部5aの嵌合穴5eに嵌合する不図示の突起、取付部5aの端面に設けられた凸部5dに嵌合する不図示の孔などが設けられている。
摺動体2は、図2及び図3のごとくケース1の出入口側に配置される略矩形容器状の本体20と、本体20の後方に突設されて本体20より幅細になっている後延長部25とからなる。本体20の外面には、上記ガイド溝10aに嵌合する上面の突起20aや上記ガイド溝14に嵌合する両側面の突起20bと、下面側に設けられた矩形状の開口21aとが設けられている。本体の内部24は、奥側端面の突当部22と、途中から外上側に向かって広がるように傾斜した上面21bと、開口21a側より外下側に向かって広がるように傾斜した下面21cと、対向している両側面21dとで概略区画されていると共に、開口21aからも出入り可能となっている。
後延長部25は、ハート形カム溝27を形成している上側部分と共にその上側部分と同方向に延びる下側の筒部26で構成されている。上側のカム溝27は、図5(b)のごとく凸状カム島28の周りに設けられて、後側から前側へ延びる誘導溝27aと、誘導溝27aの前側に位置して左右に別れている係止用誘導溝27b及び解除用誘導溝27dと、誘導溝27b,27dの間でかつ後側に位置した凹状係止溝27cと、誘導溝27dから後側へ延びる復帰溝27eなどで構成されている。これに対し、筒部26は、筒内が上記したばね部材4の上側を遊嵌可能な筒孔を形成しており、筒下側に突設されて後述するガイド溝6fと嵌合される突起26a(図5(a)を参照)と、本体側にあって幅方向に貫通されて係合体3をシャフト39を介し枢支する軸孔29とを有している。
係合体3は、図2及び図3のごとく前板部30と、前板部30から後方向へ突設した両側の後片部と31,31とからなる。前板部30には、上側に突出した爪部32と、爪部32の基端から前板部30の下側ないしは背面側に突設された突出部33とが設けられている。爪部32は、摺動体側開口21aから内部24に自在に進入されたり退行される大きさである。各後片部31には、軸孔34が対向内面にそれぞれ貫通形成されている。
ばね部材4は、コイルスプリングが用いられており、後端側が支持軸40を介してケース1の対応部に保持される。そして、ばね部材4は、摺動体2がケース1の奥へ押圧移動される過程で付勢力を増大し、該付勢力によって係合体3をシャフト39を支点として係止方向へ回転可能にする。
トレース部材5は、図2のごとく概略逆L形からなり、垂直状の取付部5aと、取付部5aの上端に連結した水平状の腕部5b、腕部5bの先端下面に突出されたピン部5cとからなる。このうち、取付部5aは、下端の凸部5dと、両側の凹部5eと、下内周側の凸状の受け部5fとを形成しており、上記したケース後壁13の凹状保持部に対し、凸部5dが保持部側の不図示の穴に嵌合され、保持部側の不図示の突片部が各凹部5eに嵌合した状態で左右に揺動可能に保持される。ピン部5cは、断面が小さな矩形状をなし、腕部5bから直角に下設されている。以上のトレース部材5は、受け部5fに上記したばね部材4を支持ている支持軸40が位置決め係止されることで常に後方向に付勢され、それによりがたつきが吸収されたりセンタリング可能となっている。
板ばね6は、長さがケース1の全寸とほぼ等しく、ケース1の内底面側に余裕を持って配置される大きさである。詳述すると、板ばね6は、中央部に位置してガイド溝6fを形成している平坦状のメイン板部6aと、メイン板部6aより後側板部の両側に立設されてケース底壁13に挟持構造により装着される取付用係止部6b(図1(b)を参照)と、メイン板部6aより前側板部に開口形成された切欠部6gと、切欠部6gを区画している前側部分から斜めに立ち上がって係合体3の突出部33に接触する当接部6cと、メイン板部6aの両側に立設されてケースの両内側面に圧接及び係合構造により装着される位置決め・取付兼用の係止部6eと、メイン板部6aに貫通形成されて摺動体2の前後方向への移動範囲を規制するガイド溝6fとを有している。
(組立)以上の各部材は、まず、係合体3が摺動体2に枢支されると共に、板ばね6がケース1に取り付けられる。この作業において、係合体3は、摺動体2に対し筒部26を両後片部31同士の間に配置し、軸孔29と軸孔34とを同軸線上に位置だし、その状態で、シャフト39を一方軸孔34、軸孔29、他方軸孔34に挿入すると、所定角度だけ回転可能に枢支される。板ばね6は、ケース1の内底面側に対し、後両側の係止部6bが底壁13に挟着され、略中間両側の係止部6eがケース対応部に位置決めされた状態に圧着される。これにより、板ばね6は、図5のごとくメイン板部6aを含む後側がケース1の内底面に装着され、メイン板部6aより前側がケース内面から浮いた状態に配置される。
次に、ケース1に対して以上の係合体3付きの摺動体2が組み込まれる。この作業では、例えば、予めばね部材4が支持軸40を介して、また、トレース部材5が上記した底壁13の保持部に揺動可能に支持した状態にしてそれぞれケース1内に配置しておく。そして、係合体3付きの摺動体2は、突起20aをガイド溝10aに、突起20bをガイド溝14にそれぞれ嵌合した状態で、ケース1内に押し入れられると、突起26aが板ばね側ガイド溝6fに落ち込んで嵌合されたときに、ケース1に対し抜け止めされて組み付けられる。
この押し入れ過程では、ばね部材4の上側が筒部26内に入り、係合体3の前板部30の端面側に当接する。そして、ばね部材4は、摺動体2がケース1の奥へ押圧移動される過程で付勢力を増大し、該付勢力によって係合体3をシャフト39を支点として係止状態の方向へ回転可能にする。また、トレース部材のピン部5cは、対応するカム溝27の溝入口に入る。一方、板ばね側当接部6cは、図7のごとくストライカー7の引き抜き方向への引き力により係合体3が係止解除方向へ揺動されるときにその係合体3の揺動抵抗となって付勢力を蓄え、かつ、図8のごとくストライカー7を係合体3から引き抜くと蓄えた付勢力により係合体3を再び係止状態に切り換える。
(作動)以上のラッチ装置は、使用態様として、図4に例示したごとく扉9に取り付けられたストライカー7に対応して、機器類側本体8に位置決めされてねじなどにより取り付けられる。取付状態において、ラッチ装置は、通常、図5のごとく摺動体2がばね部材4により突出方向へ付勢移動(この移動は突起26aがガイド溝11fの前端面に当たることで規制される)されると共に、係合体3が爪部32を本体内部24から外へ退行する方向へ回転(この回転は凸部36が張出部16の最も高くなった箇所に乗り上げる)されている。この状態が係合体3の係止解除状態である。
扉9が閉方向である図4(a)の左矢印方向に押し操作されると、摺動体2はストライカー7によりばね部材4の付勢力に抗してケース1内に没する方向へ押圧移動される。その移動過程では係合体3がシャフト39を支点として係止状態の方向へ回転される。すると、係合体3は、凸部35が張出部16の低い側へ移行し、同時にストライカーの先端7aの手前に設けられた凹部7cに爪部32を係合し抜け止めする。このとき、係合体3は、図6のごとくトレース部材のピン部5cが摺動体2及び係合体3の後方移動によって上記した誘導溝27aから係止用誘導溝27bに入り、図5の左矢印方向の押圧力を解放したときに、係止溝27cに係止される。この係止により、扉9が閉状態にロック保持される。
また、以上の扉保持状態から図5の解除状態に切り換えるときは、扉9を閉じ方向へ少し押した後、該押し力を解放する。すると、トレース部材のピン部5cは、図6(b)のごとく上記した係止溝27cから解除用誘導溝27d、復帰溝27eを経て再び溝入口に戻り、同時に、係合体3が当初の解除位置に切り換えられる。このラッチ装置は、以上のような通常の作動において従来と同様であるが、次の点で改良されている。
すなわち、以上のラッチ装置では、通常時の作動を従来と同様に維持しながら、無理抜き荷重、つまり係合体3の係止状態において、上記した扉9に対し扉開方向に外力が作用したとき、図7(a)のごとく係合体3が爪部32を本体内部24から外へ退行するよう回転、つまり無理抜きにより係止解除状態に切り換えられる際の荷重ないしは強度を板ばね6によって高めることができ、更には板ばね6として当接部6c及び当接部6cとメイン板部6aとの間の板部の幅、傾き、長さなどによって変形度合いを変えるだけで、用途に応じた最適な無理抜き荷重に変更できる。この点を図7と図8を参照して明らかにする。
図7は図6(a)のごとく係合体3の係止状態において、上記した扉9に対し扉開方向である図7(a)の矢印方向に外力が作用した態様を示している。この態様では、係合体3が外力により前方へ引っ張られると、シャフト39を支点として時計回りの方向へ動こうとする。その際、係合体3は、爪部32が開口21aの対応部に摺接しながら、本体内部24から退行、つまり板ばね側当接部6cに対する圧接度合いを強めて係止解除方向へ回転する。当接部6cにはその圧接により付勢力が蓄積される。
以上のような付勢力の蓄積は、係合体3が図7(a)のごとく係止解除状態に達し、ストライカー7の先端7aが開口21aを横切って外へ移動される直前で最大となる。すなわち、この構造では、係合体3がシャフト39を支点とし係止状態から係止解除状態に回転して切り換えられるときに、板ばね側当接部6cの変形抵抗を受けることにより課題に記載した無理抜き荷重ないしは強度を高くすることができる。この無理抜き荷重ないしは強度は、例えば、当接部6cやその付近の板部の幅などを変えることにより、用途に応じた任意の大きさに簡単に変更できる。
図8は図7のごとく無理抜きした後のラッチ装置を再び使用するときの操作例を示している。つまり、図8(a)のラッチ装置は、図6の態様からストライカー7を省いた状態であり、トレース部材のピン部5cがカム溝の係止溝27cに係止されている。このため、使用者は、指などによりケース1から突出している摺動体の本体部分を同図の矢印方向に一旦押して離す。すると、上記したごとくトレース部材のピン部5cは図8(b)のごとく係止溝27cから解除用誘導溝27d、復帰溝27eを経て溝入口に戻り、同時に、係合体3は図5の解除状態に切り換えられる。これにより、ラッチ装置は再び通常使用時の初期態様に切り換えられる。
(変形例)図9(a)は板ばねを摺動体に取り付けるようする変形例1を示し、図9(b)は板ばねを係合体側に取り付けるようにする変形例2を示している。各変形例の説明では、上記形態と同じか類似する部材に同じ符号を付し、変更した構成についてだけ詳述する。
変形例1の板ばね6Aは、摺動体2の後延長部25側に取り付けられようにした一例である。すなわち、この板ばね6Aは、上記板ばね6に比べ、全寸が短くなっていて、平坦状のメイン板部6aと、メイン板部6aより前側板部に開口形成された切欠部6gと、切欠部6を区画している前側部分から斜めに立ち上がって係合体3の突出部33に接触する当接部6cと、メイン板部6aの両側に立設されて後延長部25の下両側つまり筒部26の両側に設けられた凹部29に係合される取付用係止部6hとを有している。なお、この場合は、摺動体2の移動範囲を規制する構造として、突起26a及びガイド溝6fに代えて、例えば、後延長部25の後上面に突設されたガイド凸部25a、及びそのガイド凸部25aと嵌合して移動範囲を規制する溝をケース1の内側に付設する。
変形例2の板ばね6Bは係合体3側に取り付けられようにした一例である。すなわち、この板ばね6Bは、上記板ばね6Aよりも全寸が短くなっており、平坦状のメイン板部6aと、メイン板部6aより前側板部に開口形成された切欠部6gと、切欠部6を区画している前側部分から斜めに立ち上がって係合体3の突出部33に接触する当接部6cと、メイン板部6aの両側に立設されて係合体3の回転中心つまりシャフト39の端面に係止される取付用係止部6hとを有している。
なお、本発明は以上の形態に何ら制約されることなく、請求項で特定される要件を備えておれば、必要に応じて種々変更可能なものである。その例として、係合体3を摺動体2に枢支する構造としては、シャフト39に代えて一方の軸穴と他方の軸部との嵌合構造でもよい。また、トレース部材及びカム溝としては図10のような構造でも差し支えない。
1…ケース(11aはカイド溝、16は張出部、18は支持軸)
2…摺動体(20は本体、22は突当部、23は軸穴、24aは軸穴)
3…係合体(30は前板部、31は後片部、32は爪部、33は突出部)
4…ばね部材(40は支持軸)
5…トレース部材(5aは取付部、5bは腕部、5cはピン部)
6…板ばね(6aはメイン板部、6bは取付用係止部、6cは当接部)
6A…板ばね(6aはメイン板部、6hは取付用係止部、6cは当接部)
6B…板ばね(6aはメイン板部、6kは取付用係止部、6cは当接部)
7…ストライカー(7aは爪部、7bは凹部、70はベース)
8…本体
9…扉
21…後延長部(25は上側部分、26は筒部、29は軸孔)
27…カム溝(28はハート形島、27cは係止溝)

Claims (6)

  1. ケースと、前記ケースに配置されたカム溝付きの摺動体と、前記摺動体を前記ケースから突出する方向へ付勢するばね材と、前記摺動体に枢支され先端側爪を摺動体内から突出して被係脱部材を係止する係止状態と摺動体内に退避する係止解除状態とに切換可能な係合体と、前記カム溝を動くトレース部材とを備え、前記摺動体が前記ばね材の付勢力に抗し移動されると移動後の位置に前記カム溝及びトレース部材を介し係止され、かつ前記係合体が係止解除状態から係止状態に切り換えられるラッチ装置において、
    前記ケースの内部に配置されて、前記係合体が前記被係脱部材を係止している係止状態で、前記被係脱部材の引き抜き方向への引き力により係止解除方向へ揺動されるときに該係合体の揺動抵抗となって付勢力を蓄えると共に、前記被係脱部材を引き抜くと前記蓄えた付勢力により前記係合体を再び係止状態に切り換える無理抜き荷重増大用の板ばねを有していることを特徴とするラッチ装置。
  2. 前記板ばねは前記ケース内面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラッチ装置。
  3. 前記板ばねは前記摺動体又は前記係合体側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラッチ装置。
  4. 前記板ばねは両側に立設された取付用係止部を有していることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のラッチ装置。
  5. 前記板ばねは斜めに立ち上がって前記係合体に接触する当接部を有していることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のラッチ装置。
  6. 前記板ばねは前記摺動体の移動範囲を規制するガイド溝を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のラッチ装置。
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