JP5997739B2 - 車両用スライドドア構造 - Google Patents
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Description
スライドドアを開閉する際にガイドローラが車体側のレールに沿って移動し、スライドドアが開かれたときラッチ装置が車体側のストライカに係止する(例えば、特許文献1参照。)。
このため、ラッチ装置を取り付ける作業に手間がかかり、この観点から改良の余地が残されていた。
よって、当接部を付勢部材の付勢力で保持壁に当接させた状態に保つことができる。これにより、スライドアームにラッチ装置を取り付ける際に、ラッチ装置をスライドアームに仮保持でき、ラッチ装置の取付作業を容易にできる。
これにより、ラッチ装置がスライドアームから脱落することを効果的に防止できる。
さらに、当接部が付勢部材で保持壁に向けて付勢されている。これにより、係合部が被係合部から離れる水平方向への移動を阻止でき、係合部が被係合部から外れることを防止できる。
よって、ラッチ装置を付勢部材で回動することにより当接部を保持壁に当接させることができる。これにより、ラッチ装置をスライドアームに簡単に仮保持でき、ラッチ装置の取付作業を一層容易にできる。
これにより、仮保持用の付勢部材を個別に備える必要がなく、部品点数の削減が図れる。
さらに、他端部から延長部を延ばしてスライドアームに当接させてラッチ装置を付勢するようにした。
これにより、軸支された一方を付勢する機能と、ラッチ装置を付勢する機能との二つの機能を一つの付勢部材で発揮させることができ、部品点数の削減が図れる。
図1に示すように、車両10は、車体11の側部12にドア開口部13が形成され、ドア開口部13に支持されて車両前後方向に移動可能な車両用スライドドア構造(以下、「スライドドア構造」という)20を備えている。
ガイドローラ27がロアレール15に配置されることにより、ロアレール15にスライドドア21がロアアーム22を介して連結される。また、スライドドア21が車両前後方向に移動することにより、ガイドローラ27がロアレール15に沿って移動する。
第2挿通孔37は、上下方向に貫通され、第2ボルト48が上方から下方に向けて挿通される孔である。
アーム上壁31の裏面31b(すなわち、スライドアームの下方)で、かつ、アーム上壁31の先端部31aに保持ブラケット34が固定されている。アーム上壁31の先端部31aが後補強リブ33の壁部39(具体的には、壁部39の先端部39a)に設けられている。
壁部39の先端部39aおよび保持ブラケット34の先端部34aにストッパ42が設けられている。ストッパ42がドア開口部13に当接することによりスライドドア21(ドア開口部13、スライドドア21は図1参照)が開位置に保持される。
保持壁44が下方に向けて折り曲げられることにより、保持壁44がアーム上壁31の裏面31bにおいて上下方向に延びるように配置されている。保持壁44には被係合部45が形成されている。被係合部45は、保持壁44を水平方向に貫通する貫通孔である。
アーム上壁31の裏面31bにラッチ装置23に取り付けられることにより、ラッチ装置23が前補強リブ32および後補強リブ33間に配置される(図6参照)。
各取付孔61,62を挿通した第2ボルト48がナット49にねじ結合されることにより、第1ハウジング部52の先端部52aおよび第2ハウジング部53の先端部53aがアーム上壁31の裏面31bに取り付けられる。
当接壁66は、保持壁44に当接可能に形成されている。具体的には、ラッチ装置23の挿通部56が第1挿通孔36(図7参照)に挿入された状態で、ラッチ装置23を挿通部56を軸にして揺動させることにより、当接壁66が保持壁44に当接可能に形成されている。
また、第1ハウジング部52および第2ハウジング部53間にラチェット54が配置された状態で、第1ハウジング部52および第2ハウジング部53にラチェット54の支軸54aが軸支されている。ラチェット54はラッチに係合する部材である。
これにより、スライドアーム25にラッチ装置23を下方から取り付ける際に、スライドアーム25の下方のラッチ装置23や挿通部56を、スライドアーム25の上方から第1挿通孔36を通して視認できる。
挿通部56が第1ボルト47でアーム上壁31に取り付けられ、第1ハウジング部52および第2ハウジング部53の各先端部52a,53aがアーム上壁31に取り付けられることにより、アーム上壁31の裏面31bにラッチ装置23が取り付けられる。
延長部57dは、他端部57cからスライドアーム25の前補強リブ32に向けて傾斜状に延ばされ、前補強リブ32の壁部38に当接される。
これにより、第1ばね57は、ラチェット54を付勢する機能と、ラッチ装置23を付勢する機能との二つの機能を備えている。
このように、ラチェット54の第1ばね57を用いて、ラッチ装置23をスライドアーム25に仮保持することにより、ラッチ装置23を仮保持するばね(すなわち、付勢部材)を個別に備える必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
また、ラッチ装置23のラチェット54に操作ケーブル73が連結されている。操作ケーブル73でラチェット54を第1ばね57の付勢力に抗して移動することにより、ラッチ55が第2ばね58の付勢力でストライカ16との係止を解除する方向に移動する。
図11に示すように、スライドアーム25にラッチ装置23が下方から配置され、アーム上壁31の第1挿通孔36に挿通部56の上端部56bが挿通される(図4も参照)。この状態で、第1ばね57の延長部57dが前補強リブ32の壁部38に当接する。
延長部57dが壁部38に当接することにより、ラッチ装置23が第1ばね57で付勢される。よって、ラッチ装置23が挿通部56を軸にして(第1挿通孔36の軸線75を中心として)保持壁44に向けて回動する。すなわち、ラッチ装置23の当接部65が保持壁44に向けて水平方向に移動する。
係合部67が被係合部45に挿通されることにより、被係合部45の下辺45aに係合部67が上方から係合される。よって、係合部67が下方に移動することを被係合部45の下辺45aで防ぐことができる。これにより、ラッチ装置23(図11参照)がスライドアーム25に仮保持され、スライドアーム25から脱落することを効果的に防止できる。
これにより、ラッチ装置23をスライドアーム25に簡単に仮保持でき、ラッチ装置23の取付作業を容易にできる。
図13(a)に示すように、スライドアーム25のアーム上壁31にラッチ装置23を下方から配置し、アーム上壁31の第1挿通孔36に挿通部56の上端部56bを矢印Aの如く挿通させる。
これにより、ラッチ装置23や挿通部56をスライドアーム25の下方から第1挿通孔36に挿入する際の作業性が向上する。
ラッチ装置23を回動させて、ラッチ装置23の取付位置に配置する。
この状態において、第2ボルト48を第2挿通孔37、各取付孔61,62に矢印Dの如く差し込み、ナット49にねじ結合する。
このように、ラッチ装置23をスライドアーム25に取り付ける際に、ラッチ装置23をスライドアーム25に仮保持することによりラッチ装置23の取付作業を容易にできる。
例えば、前記実施例では、ラッチ装置23のラチェット54に付勢部材として第1ばね57を備え、第1ばね57でラッチ装置23を仮保持する例について説明したが、これに限らないで、スライドアーム25に仮保持用の付勢部材を備えることも可能である。
さらに、ラッチ55を付勢する付勢部材でラッチ装置23を仮保持するように構成することも可能である。
切欠形状や折曲形状(例えば、折り曲げて張り出したフランジやフラップ)に係合部67を係合させることにより実施例と同様の効果が得られる。
11 車体
13 ドア開口部
16 ストライカ
20 車両用スライドドア構造
21 スライドドア
23 ラッチ装置
25 スライドアーム
31 アーム上壁(上壁)
36 第1挿通孔(挿通孔、貫通孔)
44 保持壁
45 被係合部
51 ハウジング
54 ラチェット(軸支された一方)
55 ラッチ
56 挿通部
57 第1ばね(付勢部材)
57b 第1ばねの一端部
57c 第1ばねの他端部
57d 延長部
65 当接部
67 係合部
75 挿通孔の軸線
Claims (6)
- 車体のドア開口部を開閉するスライドドアと、該スライドドアを前記車体に連結するスライドアームと、前記スライドアームの下方に取り付けられたラッチ装置とを備えた車両用スライドドア構造において、
前記スライドアームは、水平方向に延びる上壁と、該上壁の下方で上下方向に延びる保持壁を備え、
前記ラッチ装置は、前記保持壁に当接する当接部を備え、
前記スライドアームまたは前記ラッチ装置は、前記当接部を前記保持壁に向けて付勢する付勢部材を備えることを特徴とする車両用スライドドア構造。 - 前記当接部は、水平方向に延びる係合部を備え、
前記保持壁は、前記係合部が上方から係合する被係合部を備えることを特徴とする請求項1記載の車両用スライドドア構造。 - 前記上壁は、上下方向に延びる挿通孔を備え、
前記ラッチ装置は、前記挿通孔に挿通される挿通部を備え、
前記挿通孔に前記挿通部を挿入した状態で、前記当接部および前記保持壁が当接可能で、かつ、前記ラッチ装置が前記付勢部材で回動されることにより前記当接部が前記挿通孔の軸線を中心として前記保持壁に向けて移動することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用スライドドア構造。 - 前記挿通孔は、前記上壁を上下方向に貫通する貫通孔であることを特徴とする請求項3記載の車両用スライドドア構造。
- 前記ラッチ装置は、
前記車体に設けられたストライカに係合するラッチと、
前記ラッチに係合するラチェットと、を備え、
前記ラッチ、前記ラチェットの少なくとも一方を前記付勢部材で付勢することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用スライドドア構造。 - 前記ラッチ装置は、前記ラッチ、前記ラチェットの少なくとも一方を軸支し、かつ、前記スライドアームに固定されるハウジングを備え、
前記付勢部材は、
前記軸支された一方に係合する一端部と、
前記ハウジングに係合する他端部と、
該他端部から延ばされ、前記スライドアームに当接する延長部と、を有し、
前記一端部および他端部の係合で前記軸支された一方を付勢し、
前記延長部の前記スライドアームへの当接で前記ラッチ装置を付勢することを特徴とする請求項5記載の車両用スライドドア構造。
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