JPWO2009084499A1 - 車両用スライドデッキ装置 - Google Patents

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Abstract

スライドデッキを車両内に完全に引き込んだ状態においてスライドデッキに上向きの荷重が掛かっても、スライドデッキが車両床面に対してがたつかないようにした車両用スライドデッキ装置を提供する。床面15上に設けた、スライドデッキ20の下面を支持する支持部材30と、床面上に設けた床面側接触部材52と、スライドデッキの下面に設けた、スライドデッキが収納位置に位置したときに床面側接触部材の下面に接触し、かつスライドデッキが収納位置より後方に位置したときは床面側接触部材の下面と非接触になるスライドデッキ側接触部材60と、を有する。

Description

本発明は、バックドアを備える車両のラゲージルーム床面に設けるスライドデッキ装置に関し、特にスライドデッキの浮き上がり防止機構に関する。
車両用スライドデッキ装置において、ラゲージルーム床面の幅方向(左右方向)の中央部に、左右方向の回転軸回りに回転可能でかつスライドデッキの下面の幅方向の中央部を支持する支持ローラを設けることがある(例えば、特開2002−87166号公報を参照)。
このように支持ローラによってスライドデッキの下面を支持すれば、仮にスライドデッキ上に重い荷物を載置してもスライドデッキの中央部が下方に大きく撓むのを防止できるので、重い荷物を載置した場合であってもスライドデッキを円滑にスライド操作できる。
スライドデッキを車両内に完全に引き込みかつバックドアを閉じた状態で車両を走行させると、走行中の振動等によってスライドデッキに上向きの荷重が掛かることがある。このような荷重がスライドデッキに及ぶと、スライドデッキは車両床面に対して浮き上がった後に支持ローラに接触するまで落下する(上下方向にがたつく)ので、スライドデッキ装置から異音が発生するおそれがある。
しかしながら従来のスライドデッキ装置には、スライドデッキの浮き上がりを防止するための工夫がなされていなかった。
本発明の目的は、スライドデッキを車両内に完全に引き込んだ状態においてスライドデッキに上向きの荷重が掛かっても、スライドデッキが車両床面に対してがたつかないようにした車両用スライドデッキ装置を提供することにある。
本発明の車両用スライドデッキ装置は、バックドアを備える車両のラゲージルームの床面上に前後方向にスライド可能に支持した、該ラゲージルーム内に完全に収納される収納位置から車両後方に引き出し可能なスライドデッキと、上記床面上または該床面上の固定部材に設けた、上記スライドデッキの下面を支持する支持部材と、上記床面上または該床面上の固定部材に設けた床面側接触部材と、上記スライドデッキの下面に設けた、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材の下面に接触し、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置したときは上記床面側接触部材の下面と非接触になるスライドデッキ側接触部材と、を有することを特徴としている。
上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の一方の部材が、上下方向に弾性変形可能なクッション部材と、該クッション部材における他方の部材との対向面を覆うカバー部材と、を有し、上記スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の他方が、上記カバー部材に接触して上記クッション部材を上下方向に圧縮させるのが好ましい。
上記床面に、上記支持部材を支持する支持ブラケットを設け、該支持ブラケットで上記クッション部材を支持するのが好ましい。
さらに、上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の上記他方の部材が、該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置することにより上記カバー部材と上下方向に対向したとき、該カバー部材と上下方向に離間する非接触部と、該非接触部のスライド方向の端部から水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき該カバー部材と前後方向に対向する傾斜押圧部と、該傾斜押圧部の上記非接触部と反対側の端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記カバー部材に接触して、該カバー部材を上記非接触部と上下方向に対向するときに比べて上記クッション部材を圧縮させる方向に移動させる接触部と、を備えるが好ましい。
即ち、上記床面側接触部材が上記クッション部材及び上記カバー部材を有する場合は、上記スライドデッキ側接触部材が、該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置することにより上記カバー部材と上下方向に対向したとき、該カバー部材の下面と上下方向に離間する非接触部と、該非接触部の後端から後ろ斜め上方に向かって延び、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき該カバー部材の後縁と前後方向に対向する傾斜押圧部と、該傾斜押圧部の上端に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記カバー部材の下面に接触して、該カバー部材を上記非接触部と上下方向に対向するときに比べて上方に移動させる接触部と、を備えるのが好ましい。
また、上記スライドデッキ側接触部材が上記クッション部材及び上記カバー部材を有する場合は、上記床面側接触部材が、該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置することにより上記カバー部材と上下方向に対向したとき、該カバー部材の上面と上下方向に離間する非接触部と、該非接触部の前端から前斜め下方に向かって延び、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき該カバー部材の前縁と前後方向に対向する傾斜押圧部と、該傾斜押圧部の下端に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記カバー部材の上面に接触して、該カバー部材を上記非接触部と上下方向に対向するときに比べて下方に移動させる接触部と、を備えるのが好ましい。
また、上記支持部材が上記床面側接触部材を兼ね、スライドデッキ側接触部材を、その中間部又は後部が上記スライドデッキの下面に固定した部材またはスライドデッキの下面に片持ち状態で支持され、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材に接触する板ばねとすることも可能である。
この場合は、上記板ばねが、水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ上記スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき、上記支持部材と同じ上下方向位置において該支持部材の後方に位置する傾斜部と、該傾斜部の後端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置するとき上記支持部材の下面に接触する押さえ部と、を備えるようにしてもよい。
さらに、上記支持部材を、車幅方向に延びる回転軸回りに回転可能で上記スライドデッキの下面を支持する支持ローラとすることも可能である。
請求の範囲1の発明によれば、スライドデッキが収納位置に位置すると、床面上に設けた床面側接触部材の下面にスライドデッキの下面に設けたスライドデッキ側接触部材が接触する。そのため、仮に走行中の振動等によってスライドデッキに上向きの荷重が掛かってもスライドデッキが車両床面に対して浮き上がることはない。
しかも、支持部材がスライドデッキの下面を支持しているので、スライドデッキが下方にがたつくこともない。
従って、スライドデッキが収納位置に位置したときのスライドデッキの上下方向へのがたつきを防止することが可能である。
請求の範囲2のように構成すれば、床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の一方が上下方向に弾性変形可能なクッション部材を備えるので、床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の対向面(接触面)の上下方向位置が多少ずれていても、床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の対向面を接触させることができる。そのため、スライドデッキが収納位置に達したときにスライドデッキの上下方向のがたつきを確実に防止できる。
さらに、スライドデッキに上下方向の荷重が掛かったときに床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の間に無理な負荷が掛かるのを防止できる。
請求の範囲3のように構成すれば、支持ブラケットが支持部材とクッション部材を共に支持するので、クッション部材を支持ブラケットとは別の部材に支持させる場合に比べて部品点数を削減できる。
請求の範囲4のように構成すれば、非接触部と接触部の間には段差が出来るものの、両者を水平方向に対して傾斜する傾斜押圧部によって接続しているので、スライドデッキを収納位置の後方から収納位置まで円滑にスライドさせることが可能になる。
請求の範囲5のように構成すれば、支持部材が床面側接触部材を兼ねるので、部品点数を少なくできる。
さらに、スライドデッキ側接触部材を弾性変形可能な片持ちばねとしたので、スライドデッキ側接触部材のスライドデッキへの取付位置精度、及び、支持部材の床面への取付位置精度に対する要求が緩くなる。そのため、支持部材とスライドデッキ側接触部材の取付作業が簡単になる。
請求の範囲6のように構成すれば、請求の範囲4の場合と同様に、スライドデッキを収納位置の後方から収納位置まで円滑にスライドさせることが可能になる。
請求の範囲7のように構成すれば、スライドデッキの操作をより円滑に行えるようになる。
本発明の第1の実施形態を適用した自動車の後部の斜視図である。 スライドデッキ装置の後方から見た分解斜視図である。 がたつき防止機構の分解斜視図である。 スライドデッキが収納位置に位置するときのスライドデッキ、ラゲージルームの底板、及びがたつき防止機構の横断背面図である。 図4のV−V矢線に沿う断面図である。 スライドデッキが収納位置から後方にスライドしたときの図5と同様の断面図である。 本発明の第2の実施形態のスライドデッキ装置の分解斜視図である。 後側連結部材とその固定部材の拡大斜視図である。 スライドボードユニットの平面図である。 レールユニットの平面図である。 レールユニットの背面図である。 レールユニットの側面図である。 図10のXIII−XIII矢線に沿う断面図である。 図10のXIV−XIV矢線に沿う断面図である。 アッパレール及びロック機構の側面図である。 ロアレール、アッパレール及びロック機構の断面図である。 アッパレールと3つのナット支持プレートを分離した状態の底面図である。 アッパレールに3つのナット支持プレートを溶着したときの底面図である。 スライドボードユニットが収納位置より後方に位置するときのスライドボードと支持ブラケット及び支持ローラの縦断側面図である。 スライドボードユニットが収納位置に位置するときの図19と同様の縦断側面図である。 第1の実施形態の変形例の図2と同様の分解斜視図である。 第1の実施形態の別の変形例の図5と同様の断面図である。
符号の説明
10 自動車(車両)
11 背面開口部
12 バックドア
13 2列目シート
14 ラゲージルーム
15 底板(ラゲージルームの床面)
17 ロアレール
20 スライドデッキ
21 アッパレール
22 ロック解除ハンドル
25 支持ブラケット
26 下端固定部
27 垂直部
28 ローラ支持部
29 回転中心軸
30 支持ローラ(支持部材)
31 回転中心孔
40 浮き上がり防止機構
41 支持部材
42 垂直片
43 水平片
44 貫通長孔
45 円形貫通孔
47 クッション部材(床面側接触部材)(スライドデッキ側接触部材)
48 上片
49 下片
50 係合突部
52 カバー部材(床面側接触部材)(スライドデッキ側接触部材)
53 上片
54 下片
55 連結片
56 係止爪
57 挿入片
58 貫通長孔
60 接触部材(スライドデッキ側接触部材)
61 固定片
62 垂下片
63 下部片
64 接触部
65 非接触部
66 傾斜押圧部
67 ブラケット
70 接触部材(床面側接触部材)
71 ブラケット
73 上部片
74 接触部
75 非接触部
76 傾斜押圧部
85 レールユニット
86 前側ブラケット
86a 支持片
87 後側ブラケット
87a 支持片
89 後端ストッパ部材
90 ロアレール
91 底板部
92 側板部
93 抜止部
94 カバー部材
96 97 98 被ロック部材
99 ロック孔
100 浮き上がり防止機構
101 前側連結部材
103 後側連結部材(床面上の固定部材)
104 荷重支持部
105 貫通孔
107 支持ブラケット
108 回転軸
109 支持ローラ(支持部材)(床面側接触部材)
110 アッパレール
111 水平支持片
111a 切欠
112 113 ローラ支持片
114 回転支持軸
115 116 ローラ
118 ロック爪支持部材
120 貫通孔
121 係合突部
122 ロック爪
124 被押圧部
125 ナット支持プレート
125a 位置決め用孔
125b ナット
125c プロジェクション溶接
127 ナット支持プレート
127a 位置決め用孔
127b 127c ナット
127d プロジェクション溶接
130 デッキユニット
131 スライドデッキ
132 把持用凹部
133 把持用凹部
135 操作用凹部
136 137 取付用凹部
139 回転支持軸
140 操作部材
142 回転プーリ
143 回転支持軸
144 ロック切替部材
145 接続片
146 押圧片
148 大径円形孔
149 狭幅部
150 だるま孔
151 152 153 154 貫通孔
155 カバー板
156 支持ブラケット(スライドデッキ側接触部材)
157 板ばね
157a 固定端部
157b 弾性変形部
157c 押さえ部
157d 傾斜部
B1 B2 ボルト
B3 前端ストッパ部材
BM1 BM2 がたつき防止機構
H1 重量軽減孔
H2a H2b 貫通孔
H3a H3b 貫通孔
H4a H4b H4c H4d 貫通孔
P1 ピン部材
P1a 押さえ部材
P2 位置決めピン
S 引張ばね
SD1 SD2 スライドデッキ装置
T 被覆チューブ
W 操作ワイヤ
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図6を参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明中の前後方向と左右方向は図中に記載した矢線方向を基準とする。
自動車10の背面には背面開口部11が形成してあり、背面開口部11の上縁部には背面開口部11と同じ正面形状であるバックドア12の上縁部が左右方向に延びる回転軸(図示略)を介して回転自在に枢着してある。自動車10の車内には前後2列のシートが設けてあり(図1に示す符号13が2列目シート)、2列目シート13の後方がラゲージルーム14となっている。
ラゲージルーム14の底面を構成する金属製の底板(ラゲージルームの床面)15の上面には、前後方向に延びるチャンネル形状のロアレール17が左右一対として固定してある。
底板15の直上には、ラゲージルーム14の平面形状と略同形状のスライドデッキ20が底板15から離間した状態で配置してある。スライドデッキ20の下面には左右一対のチャンネル形状をなすアッパレール21が固定してあり、左右のアッパレール21は左右のロアレール17にそれぞれスライド自在に嵌合している。従って、スライドデッキ20は左右のロアレール17に沿って前後方向にスライド可能である。具体的には、スライドデッキ20全体がラゲージルーム14内に完全に収納される収納位置(図1の位置)と、スライドデッキ20の大部分が背面開口部11から自動車10の後方に突出する最大引き出し位置との間をスライドできる。
さらに、スライドデッキ20の後端部にはロック解除ハンドル22が左右方向の回転軸(図示略)を介して回転可能に設けてある。このロック解除ハンドル22は常時はばね(図示略)の付勢力によりロック位置(図1の位置)に位置し、手で回転操作することによりアンロック位置まで回転するものである。このロック解除ハンドル22は、図示を省略した操作ワイヤを介して左右のアッパレール21に設けたロック手段(図示略)と連係しており、このロック手段は、左右のロアレール17の側面に形成したロック孔(図示略)と係脱可能なロック爪(図示略)を備えている。ロック爪とロック孔が対向するときにロック解除ハンドル22がロック位置に位置するとロック手段のロック爪が対向するロック孔に嵌合しロック状態となるので、アッパレール21(スライドデッキ20)がロアレール17に対してスライド不能になる。一方、手でロック解除ハンドル22をアンロック位置まで回転させると、ロック爪がロック孔から脱出するアンロック状態になるので、アッパレール21(スライドデッキ20)がロアレール17に対してスライド可能になる。
図示するように底板15の左右方向の中央部の後端部近傍には、左右一対の支持ブラケット25の下端部が固定してある。支持ブラケット25は、底板15に固定される下端固定部26と、下端固定部26から上方に向かって延びる垂直部27と、垂直部27から傾斜しながら上方に延びた後に上方に向かって真っ直ぐ延びるローラ支持部28と、を有している。左右の支持ブラケット25の垂直部27どうしは互いに接触しており、左右のローラ支持部28の間には左右方向に延びる回転中心軸29が相対回転不能に架設してある。回転中心軸29の左右両端部を除く部分は円柱形状であり、この円柱形状部分に円筒形状をなす支持ローラ30の回転中心孔31が回転可能に嵌合している。図示するように支持ローラ30の上端部は支持ブラケット25(ローラ支持部28)の上端面より上方に突出している。
図4〜図6に示すように支持ローラ30の上端部は、スライドデッキ20の下面の左右方向の中央部に回転可能に接触することによりスライドデッキ20の下面の当該部分を支持している。そのため、仮にスライドデッキ20の上面に重い荷物を載置してもスライドデッキ20の左右方向の中央部が下方に大きく撓むことはない。そのため、重い荷物を載置した場合であってもスライドデッキ20を円滑にスライド操作できる。
次に本発明の特徴部分である浮き上がり防止機構40の構造について説明する。
左右の支持ブラケット25の外側面には、支持ブラケット25の一部をなす部材である(支持ブラケット25の構成要素である)正面視倒立L字形をなす支持部材41の垂直片42が固着してある。支持部材41の水平片43には前後方向に延びる貫通長孔44と、貫通長孔44よりも水平片43の先端側に位置する円形貫通孔45が穿設してある。
左右の支持部材41の水平片43には、ゴム等(例えばEPDM)の柔軟な弾性材料からなる正面視略横向きU字形状のクッション部材(床面側接触部材)47が装着してある。クッション部材47は水平片43の上面に接触する上片48と、水平片43の下面に接触する下片49とを備えており、下片49の上面には円形貫通孔45に嵌合可能な円柱形状の係合突部50が突設してある。
カバー部材(床面側接触部材)52は水平片43に装着したクッション部材47の周囲を覆う摺動性の高い合成樹脂製(例えばPOM)の部材であり、上片53と、上片53より長い下片54と、上片53と下片54の基端部どうしを接続する上片53及び下片54と同幅の連結片55と、上片53の先端部から下向きに突出する上片53及び下片54より狭幅で先端部に係止爪56を備える挿入片57と、を有し、下片54の先端部近傍には係止爪56(挿入片57)が貫通可能な貫通長孔58が穿設してある。カバー部材52は開いた状態(係止爪56が貫通長孔58から脱出した図3に示す状態)で上片53と下片54を上片48と下片49にそれぞれ被せ、係止爪56を貫通長孔44及び貫通長孔58に通した後に下片54の下面に係止することによりクッション部材47及び水平片43に被せることが出来る(図4参照)。
一方、スライドデッキ20の下面の後端部近傍(スライドデッキ20が図1の収納位置に位置するときに支持ブラケット25と対向する部分)には、金属製の接触部材(スライドデッキ側接触部材)60が左右一対として固定してある。接触部材60はスライドデッキ20の下面に固定する固定片61と、固定片61から下方に垂下する垂下片62と、垂下片62の下端から内向きに略水平に延びる下部片63と、を有している。さらに下部片63は、後部をなす略水平な接触部64と、接触部64より一段低い位置に位置する略水平な非接触部65と、接触部64の前端と非接触部65の後端とを接続しかつ水平方向に対して傾斜する傾斜押圧部66と、を備えている。図6に示すようにスライドデッキ20が収納位置より後方に位置するとき、傾斜押圧部66はカバー部材52の下片54の後縁部と前後方向に対向する。
図4に示すように、左右の下部片63の左右方向の中心より内側に位置する部分(左側の下部片63の右側部分、右側の下部片63の左側部分)と、左右のカバー部材52の左右方向の略中心より外側に位置する部分(左側のカバー部材52の左側部分、右側のカバー部材52の右側部分)とは上下方向に対向している(左右方向位置が一致している)。さらに、図5及び図6に示すように、左右の接触部材60の接触部64の上面と左右のカバー部材52の下面は略同じ高さに位置している(厳密には、スライドデッキ20が収納位置から後方に移動した状態においては、接触部64の上面はカバー部材52の下面より僅かに上方に位置する)。一方、左右の接触部材60の非接触部65は左右のカバー部材52の下面より低い位置に位置している。
以上説明した構成要素のうち支持ブラケット25、支持部材41、クッション部材47、カバー部材52及び接触部材60が浮き上がり防止機構40の構成要素である。また、回転中心軸29、支持ローラ30及び浮き上がり防止機構40ががたつき防止機構BM1の構成要素であり、ロアレール17、スライドデッキ20、アッパレール21、ロック解除ハンドル22、浮き上がり防止機構40及びがたつき防止機構BM1がスライドデッキ装置SD1の構成要素である。
次に以上構成のスライドデッキ装置SD1の動作について説明する。
バックドア12が背面開口部11を塞ぐ全閉位置に位置するとき、スライドデッキ20はラゲージルーム14内に完全に収納される上記収納位置(図1の位置)に位置し、かつ上記ロック手段がスライドデッキ20を収納位置に保持している。
このとき、図4及び図5に示すように支持ローラ30がスライドデッキ20の下面の左右方向の中央部を支持し、かつ、接触部材60の接触部64の上面がカバー部材52の下片54の下面に接触し、下片54を図6の状態(接触部64が接触していない状態)よりも上方に僅かに押し上げている。そのため、クッション部材47は上下方向に圧縮(弾性変形)された状態となっている(このとき、クッション部材47が限界まで圧縮される(クッション部材47の弾性が失われる)のが理想的である)。従って、仮にこの状態で自動車10が走行すると走行中の振動等によってスライドデッキ20に上下方向の荷重が掛かることがあるが、スライドデッキ20が底板15に対して上下方向にがたつかないので、スライドデッキ装置SD1から異音が発生することはない。
一方、自動車10が停止した状態で背面開口部11を開放し、さらにロック解除ハンドル22をアンロック位置まで回転操作することによりロック手段によるロックを解除すれば、スライドデッキ20をラゲージルーム14から後方に引き出すことが出来る。
スライドデッキ20を後方に引き出すと、図6に示すように支持ローラ30はスライドデッキ20の下面を支持し続けるが、カバー部材52は接触部64より一段低い位置に位置する非接触部65と上下方向に対向するので、カバー部材52の下面と非接触部65の上面は非接触となる(そのため、カバー部材52の下片54が下方に僅かに移動し、さらにクッション部材47が自由状態に復帰する)。このようにカバー部材52と下部片63(非接触部65)が非接触になると、スライドデッキ20の底板15に対する浮き上がりは防止できなくなる。しかし、背面開口部11が開放しかつスライドデッキ20が自動車10の後方に引き出された状態で自動車10が走行することはないので、スライドデッキ20が自動車10の後方に引き出された状態においてはスライドデッキ20の浮き上がりを防止しなくても問題はない。
さらに、自動車10の後方に引き出したスライドデッキ20を前方にスライドさせると、収納位置に達する直前に傾斜押圧部66が下片54の後縁部に接触する。スライドデッキ20をさらに前方にスライドさせると、傾斜押圧部66の斜面によって下片54が上方に押し上げられるのでクッション部材47が徐々に圧縮する。そして、スライドデッキ20が収納位置に達すると、下片54が傾斜押圧部66を乗り越え、下片54の下面が接触部64に接触する。
このように本実施形態によれば、自動車10の走行時におけるスライドデッキ20の上下方向へのがたつきを確実に防止できる。
しかも、接触部材60の接触部64と接触する部材であるカバー部材52とカバー部材52の内部に位置する部材であるクッション部材47とが変形可能なので、接触部64の上面の位置とカバー部材52の下面の位置が多少ずれていても、スライドデッキ20が収納位置に位置したときに接触部64の上面とカバー部材52の下面を接触させることができる。そのため、スライドデッキ20が収納位置に達したときにスライドデッキ20の上下方向のがたつきを確実に防止できる。
さらに、スライドデッキ20が収納位置に位置するときにスライドデッキ20に上下方向の荷重が掛かっても、この力をクッション部材47とカバー部材52が吸収するので、カバー部材52と接触部材60の間に無理な負荷が掛かることはない。
さらに、接触部材60に傾斜押圧部66を形成してあるので、自動車10の後方に引き出したスライドデッキ20を収納位置まで円滑にスライドさせることが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態について図7〜図20を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
スライドデッキ装置SD2は互いに分離可能なレールユニット85とデッキユニット130とからなるものである。
まずレールユニット85の構造について説明する。
左右のロアレール90の下面の前端部には前側ブラケット86が固定してあり、ロアレール90の下面の後端部近傍には後側ブラケット87が固定してある。前側ブラケット86と後側ブラケット87には貫通孔が穿設してあり、前側ブラケット86と後側ブラケット87は各貫通孔を貫通するボルトB1とボルトB2を利用して底板15に固定してある。さらに、左右の前側ブラケット86を上方から下方に向かって貫通する係止ピンP(図7及び図12参照)が、底板15に穿設した係止孔(図示略)に嵌合している。左右のロアレール90は前後方向に延びると共に上面が開口する金属製のチャンネル材であり、左右のロアレール90は互いに平行である。左右のロアレール90の後端には、ロアレール90の後端開口部を塞ぎ、かつ、その下面が底板15に接触する後端ストッパ部材89が固着してある。一方、左右のロアレール90の前端開口部は開放してある。図13及び図14に示すように、ロアレール90の底部の前端部には前端ストッパ部材B3が固定してあり、前端ストッパ部材B3の頭部の周縁部は、上方から下方に向かうに連れて拡径するテーパ面となっている。
図14及び図16に示すようにロアレール90は、底板部91と、底板部91の左右両側部から上方に延びる左右一対の側板部92と、左右の側板部92の上端から内側に略水平に延びた後に下方に延びる抜止部93と、を備えている。さらに、左右の抜止部93の上面にはその全長に渡ってゴム製のカバー部材94が固着してある。さらに、左右のロアレール90の車外側面には、金属からなる3つの被ロック部材96、97、98が前後方向に並べて溶着してあり、各被ロック部材96、97、98には前後一対のロック孔99が穿設してある。
左右の前側ブラケット86の前端部に形成した支持片86aには、左右方向に延びる金属製の前側連結部材101の左右両端部がそれぞれネジ止めしてある。この前側連結部材101の左右両端部を除く部分は円柱形状となっている。また、左右の後側ブラケット87の内側端部を構成する支持片87aには、左右方向に延びる金属製の後側連結部材(床面上の固定部材)103の左右両端部がそれぞれリベットとプロジェクション溶接を用いて固定してある。後側連結部材103は上面が開口するチャンネル材であり、下面の左右方向の中央部は、周辺部に比べて一段下がり、かつ下面が底板15に当接する荷重支持部104となっている。また、後側連結部材103の底面の2箇所には2つの貫通孔105が穿設してある。さらに、後側連結部材103の上面の左右2箇所には、金属からなる左右一対の支持ブラケット107がそれぞれ固定してある。対をなす支持ブラケット107の上端部間には左右方向に延びる回転軸108が架設してあり、回転軸108には左右の支持ブラケッ107の間に位置しかつその上端が支持ブラケット107の上端よりも上方に位置する円柱形状の支持ローラ(支持部材)(床面側接触部材)109が回転可能に支持してある。図19及び図20に示すように、支持ローラ109の上端部は支持ブラケット107の上端面より上方に位置している。
左右のロアレール90には、左右対称をなす2つの金属部材を接合した部材であるアッパレール110がそれぞれスライド自在に支持してある。アッパレール110の上端部は略水平な水平支持片111となっており、アッパレール110の前端部と後端部には下方に向かって延びるローラ支持片112とローラ支持片113が左右一対として突設してある。左右のローラ支持片112の間には左右方向に延びる回転支持軸114を介してローラ115が回転可能に支持してあり、左右のローラ支持片113の間には回転支持軸114を介してローラ116が回転可能に支持してある。ローラ115及びローラ116はロアレール90の底板部91の上面に載置してあるので、ローラ115及びローラ116が底板部91の上面を転動することにより、左右のアッパレール110は左右のロアレール90に対して前後方向にスライドする。なお、アッパレール110の前方へのスライド動作はローラ115が前端ストッパ部材B3の頭部に接触することにより規制され、後方へのスライド動作はローラ116が後端ストッパ部材89に接触することにより規制される。
アッパレール110の外側の水平支持片111の下面にはロック爪支持部材118が固定してあり、ロック爪支持部材118の下端部近傍には前後一対の貫通孔120が穿設してある。ロック爪支持部材118には、ロック爪支持部材118の外側に位置し、かつ貫通孔120及びロック孔99と係脱可能な前後一対の係合突部121を備える金属製のロック爪122が、前後方向の回転軸回りに回転可能として支持してある。ロック爪122は、係合突部121が貫通孔120及びロック孔99に係合するロック位置(図16の実線の位置)と、係合突部121が貫通孔120及びロック孔99から車外側に脱出するアンロック位置(図16の仮想線の位置)との間を回転可能であり、かつ、図示を省略した捻りコイルばねの付勢力によってロック位置に向けて回転付勢されている。さらに、ロック爪122の上端部は車外側の水平支持片111に形成した切欠111aを通って水平支持片111の上方に突出する被押圧部124となっている。
図7、図10、図17及び図18等に示すように、左右のアッパレール110の水平支持片111には複数の円形の貫通孔が穿設してある。外側(左側のアッパレール110では左側、右側のアッパレール110では右側)の水平支持片111の後端部近傍には、アッパレール110の重量を軽減するための孔である3つの重量軽減孔H1が形成してある。また、外側の水平支持片111の前端部近傍には、貫通孔H2aと、貫通孔H2aより小径で貫通孔H2aの前後に位置する一対の貫通孔H2bと、が形成してある。一方、内側の水平支持片111の後端部近傍には、貫通孔H2aと同じ形状の貫通孔H3aと、貫通孔H2bと同じ形状である一対の貫通孔H3bと、が形成してある。また、内側の水平支持片111の前部には、共に貫通孔H2aと同じ形状である貫通孔H4a、H4bと、貫通孔H4aと貫通孔H4bの間に位置する貫通孔H4cと、貫通孔H4bの後方に位置する貫通孔H4dと、が形成してある。
外側の水平支持片111の下面には金属板からなるナット支持プレート125がプロジェクション溶接により固定してある。ナット支持プレート125には、前後一対の位置決め用孔125aと、前後の位置決め用孔125aの間に位置する中央貫通孔(図示略)とが形成してあり、ナット支持プレート125の下面における中央貫通孔と対応する位置にはナット125bが溶着してある。ナット125bの中心孔と中央貫通孔は同径かつ同心をなしている。また、ナット125bの外周縁全域とナット支持プレート125の下面の間に溶接がなされているので、ナット125bはナット支持プレート125に強固に固定されている。水平支持片111の下面にナット支持プレート125を溶接する際には、アッパレール110の上方にロアレール90に対して正確に位置決めした状態で位置させた治具(図示略)に固定した2本のピンを2つの貫通孔H2b、及び水平支持片111の下面に接触させたナット支持プレート125の2つの位置決め用孔125aに通す。このピンの径は位置決め用孔125aと同径なので、ピンを位置決め用孔125aに通すとナット支持プレート125が水平支持片111に対して正確に位置決めされ、ナット125bの中心孔と貫通孔H2aが重なり、かつ、前後の貫通孔H2bと位置決め用孔125aが重なる。ナット支持プレート125はこのように位置決めされた状態で、前後2箇所が水平支持片111の下面に対してプロジェクション溶接125cされる。
内側の水平支持片111の下面の貫通孔H3a、H3bと対応する位置にも、ナット支持プレート125が同じ要領でプロジェクション溶接125cしてあり、ナット125bの中心孔と貫通孔H3aが重なり、かつ、前後の貫通孔H3bと位置決め用孔125aが重なっている。
内側の水平支持片111の下面の前部には金属板からなるナット支持プレート127がプロジェクション溶接により固定してある。ナット支持プレート127には、前後一対の貫通孔(図示略)と、前後の貫通孔の間に位置する中央貫通孔と、後端部に位置する位置決め用孔127aと、が形成してある。中央貫通孔には位置決めピンP2の下端部が嵌合してあり、該下端部と中央貫通孔の周縁部が溶接されている。ナット支持プレート127の下面における上記貫通孔と対応する位置にはナット127bとナット127cが溶着してある。ナット127b及びナット127cの中心孔と上記貫通孔は同径かつ同心をなしている。また、ナット127b及びナット127cの外周縁全域とナット支持プレート127の下面の間に溶接がなされているので、ナット127b及びナット127cはナット支持プレート127に強固に固定されている。水平支持片111の下面にナット支持プレート127を溶接する際には、まず位置決めピンP2の上部を貫通孔H4cを通して水平支持片111の上方に突出させたナット支持プレート127を水平支持片111の下面に接触させ、かつ、ナット127bを貫通孔H4aに重ね、位置決め用孔127aを貫通孔H4dに重ねる。そして、上記治具に固定した、位置決め用孔127a及びナット127bの中心孔とそれぞれ同径である一対のピンを、貫通孔H4dと位置決め用孔127a、及び、貫通孔H4aとナット127bの中心孔にそれぞれ通す。このようにすると、ナット支持プレート127が水平支持片111に対して正確に位置決めされ、ナット127cの中心孔が貫通孔H4bと重なる。ナット支持プレート127はこのように位置決めされた状態で、前後2箇所が水平支持片111の下面に対してプロジェクション溶接127dされる。
さらに、上端近傍に円形の押さえ部材P1aを備えるピン部材P1の下端部が貫通孔H4aに挿入され、ピン部材P1の下端部に形成したねじ部がナット127bに螺合(固定)してある。
以上説明した各構成部材がレールユニット85の構成要素であり、レールユニット85は自動車10の車外において予めユニット化され、ユニット化された状態で前側ブラケット86と後側ブラケット87が底板15に固定される。従って、レールユニット85を底板15に取り付けると左右のロアレール90は平行になり、しかも左右のロアレール90、前側連結部材101及び後側連結部材103が井桁構造を構成しているので、レールユニット85に外力が掛かっても左右のロアレール90は平行状態を保持する。従って、左右のアッパレール110は左右のロアレール90に対して常に円滑にスライド可能である。
続いてデッキユニット130の構造について説明する。
デッキユニット130の主部材であるスライドデッキ131は平面視長方形をなす板材であり、その左右幅は左右のロアレール90同士の間隔よりやや長く、その前後長はロアレール90と略同一である。
スライドデッキ131の上面の後端部近傍部には左右一対の把持用凹部132と把持用凹部133が凹設してある。左右の把持用凹部132、133は共に同じ形状の長方形であり、把持用凹部132と把持用凹部133はスライドデッキ131の前後方向に延びる中心線(スライドデッキ131の中心を通って前後方向に延びる直線)に関して左右対称をなしている。さらに、スライドデッキ131の上面の後縁部には把持用凹部132と把持用凹部133の間に位置する操作用凹部135が凹設してある。図示するように、操作用凹部135から把持用凹部132までの距離は操作用凹部135から把持用凹部133までの距離より短い。操作用凹部135の前面には、操作用凹部135とスライドデッキ131の下方空間を連通する貫通孔(図示略)が穿設してある。また、スライドデッキ131の上面の前端部近傍部には左右一対の取付用凹部136、取付用凹部137が凹設してある。左右の取付用凹部136、137は共に同じ形状の長方形であり、取付用凹部136と取付用凹部137は上記中心線に関して左右対称をなしている。
スライドデッキ131の下面における操作用凹部135の直前に位置する部分には、上下方向に延びる回転支持軸139の上端が回転可能に設けてあり、回転支持軸139の上端部近傍部には上記貫通孔を通って操作用凹部135内に位置する操作部材140が固定してある。操作部材140は図9に実線で示す初期位置と仮想線で示すロック解除操作位置との間を回転可能であり、かつ、回転支持軸139の周囲に設けたコイルばね(図示略)の回転付勢力によって初期位置に向けて回転付勢されている。回転支持軸139における操作部材140より下方に位置する部分には2層プーリからなる回転プーリ142が固定してあり、回転プーリ142の周面には2本の操作ワイヤWの一端がそれぞれ固着してある。2本の操作ワイヤWにおける両端部を除く部分は可撓性材料からなる被覆チューブTによって被覆してあり、各操作ワイヤWの他端は取付用凹部136と取付用凹部137の直下に位置している。スライドデッキ131の下面における取付用凹部136、取付用凹部137の直下に位置する部分には、下方に向かって延びる回転支持軸143の上端が固定してあり、左右の回転支持軸143には平面視略J字形状のロック切替部材144が回転可能に支持してある。ロック切替部材144の一端は操作ワイヤWの端部が接続する接続片145となっており、ロック切替部材144の他端は接続片145と平行な押圧片146となっている。ロック切替部材144とスライドデッキ131の下面には引張ばねSの両端が係止してあるので、左側のロック切替部材144は図9の時計方向に回転付勢されており、右側のロック切替部材144は図9の反時計方向に回転付勢されている。左右のロック切替部材144は操作ワイヤW、回転プーリ142及び回転支持軸139を介して操作部材140と連係しているので、操作部材140の回転動作とロック切替部材144の回転動作は連動する。そのため、操作部材140が初期位置に位置するときロック切替部材144は図9に破線で示したロック許容位置(接続片145と押圧片146が略前後方向を向く位置)に位置し、操作部材140がロック解除操作位置に位置するときは図9に二点鎖線で示したロック解除位置に位置する。
取付用凹部136及び取付用凹部137の底面には、取付用凹部136、137とスライドデッキ131の下方空間を連通する5つの貫通孔が穿設してある。一つは、大径円形孔148と、大径円形孔148の後端から後方に延びかつ大径円形孔148より狭幅の狭幅部149と、を有するだるま孔150である。その他の貫通孔は総て円形であり、デッキユニット130を左右のアッパレール110に取り付けた際に貫通孔H2aと対向する貫通孔151と、貫通孔H3aと対向する貫通孔152と、ナット127cと対向する貫通孔153と、位置決めピンP2が貫通する貫通孔154と、が穿設してある。
取付用凹部136と取付用凹部137は、平面形状が取付用凹部136、137と同じで、かつ、スライドデッキ131と同じ材質からなるカバー板155によって着脱自在に塞ぐことが可能である。
図9、図19及び図20に示すように、スライドデッキ131の下面の後端部近傍には、左右一対の支持ブラケット156が固定してあり、左右の支持ブラケット156の下面には金属製(弾性材料)の板ばね(スライドデッキ側接触部材)157が固定してある。
板ばね157は平面視で長方形をなし、支持ブラケット156の下面に固定される固定端部157aと、固定端部157aの前端から前方に延びた後に斜め上方に向かって延びる弾性変形部157bと、弾性変形部157bの前端から前方に向かって略水平に延びる押さえ部157cと、押さえ部157cの前端から斜め下方に向かって延びる傾斜部157dと、を具備している。
以上説明した各構成部材がデッキユニット130の構成要素であり、デッキユニット130は自動車10の車外において予めユニット化される。
また、支持ブラケット107、回転軸108、支持ローラ109、支持ブラケット156、及び板ばね157が浮き上がり防止機構100及びがたつき防止機構BM2の構成要素である。
次に底板15に固定したレールユニット85にデッキユニット130を組み付ける要領について説明する。
組み付ける前に、まず左右のアッパレール110を被ロック部材96、97、98のいずれかと対応する位置に位置させておき、ロック爪122の係合突部121を貫通孔120及びロック孔99に係合(ロック)させておく。そして、左右のアッパレール110のピン部材P1(押さえ部材P1a)の直上に左右のだるま孔150の大径円形孔148を位置させ、スライドデッキ131の前端を後端に対して下方に僅かに傾斜させながらスライドデッキ131全体を下方に移動させる。すると、大径円形孔148より径が小さい左右の押さえ部材P1a(及びピン部材P1)が大径円形孔148を通って取付用凹部136と取付用凹部137の内部に突出するので、スライドデッキ131の傾きを維持したままスライドデッキ131をアッパレール110に対して前方に移動させる。すると、左右のピン部材P1が左右のだるま孔150の狭幅部149内に進入し、かつ左右の押さえ部材P1aが左右の狭幅部149の直上に位置し、狭幅部149の幅より径が大きい押さえ部材P1aの一部がスライドデッキ131の上面に接触する。このとき、左右のアッパレール110に突設した貫通孔H2a、H3a、H4bが左右の各貫通孔151、152、153の直下にそれぞれ位置する。スライドデッキ131の後端を前端と同じ位置まで下げてスライドデッキ131の下面を左右のアッパレール110の水平支持片111の上面に接触させると、押さえ部材P1aの下面全体が取付用凹部136、137の上面に接触し、かつ、貫通孔H2a、H3a、H4bが左右の各貫通孔151、152、153とそれぞれ連通し、さらに左右の位置決めピンP2が貫通孔154に嵌合する。この状態で、取付用凹部136、137内において図示を省略した3本のボルト(図示略)を貫通孔151、152、153に挿入し、かつ、各貫通孔151、152、153の直下に位置するナット125b、ナット127cにそれぞれ螺合する。このようにしてスライドデッキ131を左右のアッパレール110に固定すると、図16の実線で示すように、左右のロック切替部材144(ロック許容位置に位置する)の押圧片146が(ロック位置に位置する)ロック爪122の被押圧部124の外側に位置し、被押圧部124との間に隙間を形成する。さらに、図19及び図20に示すように、レールユニット85の2つの支持ローラ109がスライドデッキ131の下面にそれぞれ接触する。
最後に、取付用凹部136と取付用凹部137にカバー板155をそれぞれ嵌め込んでデッキユニット130を完成させれば、デッキユニット130とレールユニット85の組み付け作業が完了する。すると、図19及び図20に示すように、左右の板ばね157と左右の支持ローラ109の左右方向位置及び上下方向位置が互いに一致する。
このようにロック爪122、上記捻りコイルばね、支持片59(ロック爪支持部材118)、及びロック孔99(被ロック部材96、97、98)からなるロック機構を具備するレールユニット85にデッキユニット130を組み付ける際に、ロック爪122とロック切替部材144(または操作ワイヤW)を接続する必要がないので、デッキユニット130をレールユニット85に対して容易に組み付けることができる。
次に以上構成のスライドデッキ装置SD2の動作について説明する。
自動車10のバックドア12が背面開口部11を閉じているとき、左右のアッパレール110は左右の被ロック部材96と対応する位置に位置し、かつ、左右のロック爪122の係合突部121がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材96のロック孔99に係合(ロック)するので、スライドデッキ131はその前端面が2列目シート13の直後に位置する収納位置に位置する。
スライドデッキ131が収納位置に位置するときは、図20に示すように、板ばね157の押さえ部157cと支持ローラ109の前後方向位置が一致するので、押さえ部157c及び弾性変形部157bが弾性変形し、かつ押さえ部157cが支持ローラ109の下面に接触する。このように、スライドデッキ131が収納位置に位置するときは、左右の支持ローラ109の下部に板ばね157の押さえ部157cが弾性変形しながら接触するので、スライドデッキ131の浮き上がりが防止される。しかも、左右の支持ローラ109がスライドデッキ131の下面を支持するので、自動車10が走行することによりスライドデッキ131に上下方向の荷重が掛かっても、スライドデッキ131が底板15に対して上下方向にがたつくことはなく、スライドデッキ装置SD2から異音が発生することはない。
バックドア12を開放すれば、操作者(乗客、運転手)は右手を把持用凹部132に掛けることができ、左手を把持用凹部133に掛けることが出来る。しかし、初期位置に位置する操作部材140の先端(後端)から把持用凹部132の左側面までの左右方向距離L1は100mm以上あるので、右手の親指を操作部材140に掛ける前に右手の親指以外の指を把持用凹部132に掛けてしまうと、右手の親指で操作部材140を操作できなくなってしまう(さらに、把持用凹部133の右端面から初期位置に位置する操作部材140の先端(後端)までの左右方向距離L2が150mm以上あるので、把持用凹部133に親指以外の指を掛けた左手の親指でも操作部材140を操作できなくなる)。そのため、右手を把持用凹部132に掛ける際には、まず右手を操作用凹部135の左側から操作部材140に近づけて、右手の親指を操作部材140に掛けたまま右手を右側に移動させ操作部材140をロック解除操作位置まで回転させる。ロック解除操作位置に移動した操作部材140の先端(後端)から把持用凹部132の左側面までの左右方向距離L3は60mm以下なので、操作部材140をロック解除操作位置まで回転させれば、右手の親指で操作部材140をロック解除操作位置に保持したまま右手の残りの指を把持用凹部132に掛けることができる。
このようにして初期位置に位置する操作部材140をロック解除操作位置側に回転させると、回転プーリ142が回転して操作ワイヤWが引かれるのでロック許容位置に位置していた左右のロック切替部材144がロック解除位置側に回転する。すると、ロック切替部材144がロック解除位置側に所定距離だけ回転したときに、それまでロック爪122(被押圧部124)から離間していたロック切替部材144の押圧片146が被押圧部124に接触する。そして、操作部材140をロック解除操作位置まで回転させることによりロック切替部材144がロック解除位置まで回転すると、左右のロック爪122がアンロック位置まで回転するので、左右のロック爪122の係合突部121がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材96のロック孔99から外側に脱出し、ロック爪122によるロックが解除される(図16の仮想線参照)。
操作部材140をロック解除操作位置に保持した状態でスライドデッキ131を後方に引けば、ローラ115、ローラ116及び支持ローラ109が回転するので、アッパレール110及びデッキユニット130をロアレール90に対して後方にスライドさせることができる。左右のロック爪122が被ロック部材97の側方に位置したときに操作部材140から手を離して操作部材140を初期位置に回転復帰させると、ロック切替部材144がロック許容位置まで回転復帰するので、左右のロック爪122がロック位置に回転復帰し係合突部121がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材97のロック孔99に係合(ロック)するので、スライドデッキ131を中間位置(図示略)に保持できる。また、左右のロック爪122が被ロック部材98の側方に位置したときに操作部材140から手を離して操作部材140を初期位置に回転復帰させれば、ロック爪122の係合突部121がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材98のロック孔99に係合(ロック)するので、スライドデッキ131を最大引き出し位置(図示略)に保持できる。
このように、スライドデッキ131を背面開口部11の後方に引き出したときは、図19に示すように、左右の板ばね157は自由状態に復帰しかつ左右の支持ローラ109の後方に位置するので、左右の板ばね157によるスライドデッキ131の浮き上がり防止機能は不能になる。しかし、この状態で自動車10が走行することはないので、スライドデッキ131が自動車10の後方に引き出された状態においてはスライドデッキ131の浮き上がりを防止しなくても問題はない。
また、ロック爪122による被ロック部材97のロック孔99(及びロック爪支持部材118の貫通孔120)または被ロック部材98のロック孔99(及びロック爪支持部材118の貫通孔120)に対する係合(ロック)を解除した上で、スライドデッキ131を収納位置まで前方にスライドさせると、収納位置に達する直前に、支持ローラ109と同じ上下方向位置に位置する傾斜部157dが弾性変形しながら支持ローラ109の下側に潜り込む(図示略)。そのため、スライドデッキ131が収納位置に達したときには、板ばね157は図20に示す形状に円滑に弾性変形し、押さえ部157cによってスライドデッキ131の浮き上がりが防止される。
以上説明したように、本実施形態のBM2によってもスライドデッキ131が収納位置に位置するときのスライドデッキ131の浮き上がりを確実に防止できる。
しかも、支持ローラ109が支持部材と床面側接触部材を兼ねているので、部品点数を省略できる。
また、スライドデッキ側接触部材を弾性変形可能な板ばね157としたので、板ばね157のスライドデッキ131への取付位置精度、及び、支持部材及び床面側接触部材である支持ブラケット107の床面への取付位置精度に対する要求が緩くなる。そのため、支持ブラケット107及び板ばね157の取付作業が簡単になる。
さらに、本実施形態のスライドデッキ装置SD2では、ロック切替部材144(押圧片146)はロック許容位置に位置するときはロック爪122(被押圧部124)から外側に離れるので、操作部材140の動作とロック爪122の動作の間には所定の遊びが存在する。従って、操作部材140に荷物や乗客の体が当たる等して操作部材140が僅かに動いただけではロック爪122は動かないので、ロック爪122によるロックが不意に解除されるおそれは小さい。
また、自動車10の後部が前部よりも下方に位置する状態で坂道に駐車したような場合に操作部材140をロック解除操作位置まで回転させると、スライドデッキ131が自身の荷重やスライドデッキ131の上面に載せた荷物の荷重によって後方に向かって不意に勢いよくスライドしようとすることがある。しかしこのような場合、操作者は反射的に左右の手で把持用凹部132、133を把持し続けようとするものの、右手が左右方向に開いた状態となっているため(親指と小指の左右方向間隔がかなり広くなっているため)、反射的に親指を操作部材140から離し易い。しかも、操作者が操作部材140から親指を離すと、操作部材140はロック解除操作位置に比べて把持用凹部132から離れる方向の位置である初期位置まで回転するので、この後に操作者の親指が反射的に操作部材140を操作する可能性は殆どない。そのため、このような事態になるとアンロック位置に位置していたロック爪122がロック位置まで回転するので、ロック爪122が被ロック部材97と対応する位置に位置すると、ロック爪122の係合突部121が自動的にロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材97のロック孔99に係合(ロック)する。従って、本実施形態のスライドデッキ装置SD2では、デッキユニット130が中間位置を超えて最大引き出し位置まで一気にスライドするおそれは極めて小さい。
支持ローラ109(及び支持ブラケット107)が後側連結部材103に対して所定の位置及び方向となるように予めレールユニット85を組み立てておけば、レールユニット85を底板15に取り付けることにより支持ローラ109は底板15に対して所定の位置及び所定の方向となる。このようにスライドデッキ装置SD2を底板15に取り付ける際に底板15に対する支持ローラ109の位置及び方向を調整する必要がないので、スライドデッキ装置SD2を底板15に簡単に取り付けることができる。しかも、2個の支持ローラ109によってスライドデッキ131の中央部の両側部の撓みを確実に防止でき、かつ、支持ローラ109によってスライドデッキ131を円滑にスライドさせることができる。
しかも、支持ローラ109を支持する後側連結部材103の下面に設けた荷重支持部104が底板15に接触しているので、スライドデッキ131上に重い荷物を載せた場合であっても後側連結部材103の中央部が大きく撓むことはない。そのため、スライドデッキ131に重い荷物を載せた場合であっても、支持ローラ109によってスライドデッキ131の下面を安定した状態で支持できる。
また、荷重支持部104は底板15にねじ等により固定する必要がないので、レールユニット85の底板15に対する取付作業が複雑になることもない。
しかも、左右のロアレール90を底板15に固定するための部材である後側ブラケット87を、後側連結部材103をロアレール90に固定するための部材として利用しているので、後側連結部材103用のブラケットを別途設ける場合に比べて部品点数が少なくできる。
さらに、後側連結部材103の両端部を、ロアレール90や、ロアレール90に固定した(底板15に接触しない)ブラケットに固定する場合は、スライドデッキ131に重い荷物を載せた場合にこの荷重がロアレール90に伝わるので左右のロアレール90に変形が生じ、その結果アッパレール110のスライド動作が不円滑になるおそれがある。しかし、底板15に接触する後側ブラケット87に後側連結部材103の両端部を固定しているので、スライドデッキ131に掛かった荷重は支持ローラ109、回転軸108、支持ブラケット107、後側連結部材103及び後側ブラケット87を介して底板15に伝わり、ロアレール90には伝わらない。従って、スライドデッキ131に重い荷物を載せた場合であってもアッパレール110のスライド動作が不円滑になることはない。
さらに、ロアレール90に設けたカバー部材94とアッパレール110の間の隙間は狭くなっている(図10、図11、図14参照)ので、スライドデッキ131を後方に引き出すことによりロアレール90の上面が上方に露出した状態で乗客が小さい物を落としても、該物がカバー部材94とアッパレール110の隙間からロアレール90の内部に入るおそれは極めて小さい。しかも、万が一、該物がカバー部材94とアッパレール110の隙間からロアレール90の内部に入ったとしても、スライドデッキ131を収納位置(前端位置)までスライドさせると、ローラ115が該物を前方に押圧し、スライドデッキ131が収納位置に達したときに該物は前端ストッパ部材B3の頭部のテーパ面によって前斜め上方に持ち上げられ、ロアレール90の前端開口部からロアレール90の前方に排出されるので、乗客は該物をロアレール90の内部から簡単に取り出すことが可能である。
以上本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば、第1の実施形態において、カバー部材52(クッション部材47)及び支持ローラ30の数を変えて実施してもよい。図21は、底板15の左右方向の中央部に断面L字形のブラケット67を左右一対固定し、各ブラケット67に設けた支持部材41(図21では図示略)にクッション部材47とカバー部材52を装着し、かつ、ブラケット67の左右両側に左右一組の支持ブラケット25を固定し、各組の支持ブラケット25で支持ローラ30を回転可能に支持した例を示している。
また、第1の実施形態において、図22に示すように(支持ローラ30とそのブラケットの図示は省略している)、接触部材60に類似する形状の接触部材(床面側接触部材)70を底板15側に固定し、クッション部材(スライドデッキ側接触部材)47及びカバー部材(スライドデッキ側接触部材)52をブラケット71を介してスライドデッキ20の下面に固定してもよい(支持部材41及びクッション部材47の図示は省略している)。この場合は図示するように、接触部材70の上部片73(接触部材60の下部片63に相当する部分)の前部に略水平な接触部74(接触部64に相当する部分)を形成し、上部片73の後部に接触部74より一段高い位置に位置する略水平な非接触部75(非接触部65に相当する部分)を形成し、接触部74の後端部と非接触部75の前端部を水平方向に対して傾斜する傾斜押圧部76によって接続する(図22の仮想線で示すようにスライドデッキ20が収納位置より後方に位置するとき、傾斜押圧部76はカバー部材52の上片53の前縁部と前後方向に対向する)。このように構成すればスライドデッキ20が収納位置に位置するときはカバー部材52の上面が接触部74の下面と接触するので、スライドデッキ20の上下方向のがたつきを防止できる。一方、スライドデッキ20が収納位置から後方に引き出されたときは、仮想線で示すようにカバー部材52と非接触部75の間に隙間が出来るのでカバー部材52と非接触部75は非接触となる。さらに、自動車10の後方に引き出したスライドデッキ20を前方にスライドさせると、収納位置に達する直前に傾斜押圧部76がカバー部材52の上片53の前縁部に接触し、上片53が下方に僅かに移動する。従って、この変形例においても自動車10の後方に引き出したスライドデッキ20を収納位置まで円滑にスライドさせることが可能である。
さらに、接触部材60の接触部64(または接触部材70の接触部74)と接触する部材(上記実施形態のカバー部材52及びクッション部材47に相当する部材)の下面と接触部64(接触部74)の上面の位置が正確に一致しているのであれば、接触部64(接触部74)と接触する部材を非弾性材料により成形してもよい。
さらに、接触部材60の床面側接触部材との接触部に弾性変形可能なクッション部材を固定し、該クッション部材の表面(床面側接触部材との対向面)をカバー部材で覆ってもよい。また、接触部材70のスライドデッキ側接触部材との接触部を同じように構成してもよい。これらの変形例の場合、接触部材60と接触する床面側接触部材と接触部材70と接触するスライドデッキ側接触部材は、弾性を有する部材と弾性を有さない硬質部材のいずれによって構成することも可能である。
一方、第2の実施形態において、底板15側に支持ブラケット107とは別の固定部材を固定し、スライドデッキ131が収納位置に位置したときに該固定部材の底板15から上方に離間する部分の下面に板ばね157の押さえ部157cを接触させてもよい。
また、第2の実施形態において、支持ブラケット107、回転軸108及び支持ローラ109を一組とした上で板ばね157を1つとしたり、支持ブラケット107、回転軸108及び支持ローラ109を3つ以上の複数組とした上で板ばね157を3つ以上としてもよい。
さらに、板ばね157を金属以外の弾性材料(例えば樹脂材)によって成形したり、板ばね157の後部をスライドデッキ131の下面に直接固定してもよい。さらに、板ばね157の長手方向の中間部を支持ブラケット156やスライドデッキ131の下面に固定してもよい。
また、いずれの実施形態においても、スライドデッキ20、131の下面を支持する支持部材として、支持ローラ30、109の代わりに単に(回転せずに)スライドデッキ20、131の下面を支持する部材を利用してもよい。
本発明は、バックドアを備える車両のラゲージルームに適用可能であり、適用することにより、スライドデッキが収納位置に位置したときのスライドデッキの上下方向へのがたつきを防止することが可能になる。

Claims (7)

  1. バックドアを備える車両のラゲージルームの床面上に前後方向にスライド可能に支持した、該ラゲージルーム内に完全に収納される収納位置から車両後方に引き出し可能なスライドデッキと、
    上記床面上または該床面上の固定部材に設けた、上記スライドデッキの下面を支持する支持部材と、
    上記床面上または該床面上の固定部材に設けた床面側接触部材と、
    上記スライドデッキの下面に設けた、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材の下面に接触し、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置したときは上記床面側接触部材の下面と非接触になるスライドデッキ側接触部材と、を有することを特徴とする車両用スライドデッキ装置。
  2. 請求の範囲1記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の一方の部材が、
    上下方向に弾性変形可能なクッション部材と、
    該クッション部材における他方の部材との対向面を覆うカバー部材と、を有し、
    上記スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の他方が、上記カバー部材に接触して上記クッション部材を上下方向に圧縮させる車両用スライドデッキ装置。
  3. 請求の範囲2記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記床面に、上記支持部材を支持する支持ブラケットを設け、
    該支持ブラケットで上記クッション部材を支持した車両用スライドデッキ装置。
  4. 請求の範囲2または3記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の上記他方の部材が、
    該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置することにより上記カバー部材と上下方向に対向したとき、該カバー部材と上下方向に離間する非接触部と、
    該非接触部のスライド方向の端部から水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき該カバー部材と前後方向に対向する傾斜押圧部と、
    該傾斜押圧部の上記非接触部と反対側の端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記カバー部材に接触して、該カバー部材を上記非接触部と上下方向に対向するときに比べて上記クッション部材を圧縮させる方向に移動させる接触部と、を備える車両用スライドデッキ装置。
  5. 請求の範囲1記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記支持部材が上記床面側接触部材を兼ね、
    スライドデッキ側接触部材が、その中間部又は後部が上記スライドデッキの下面に固定した部材またはスライドデッキの下面に片持ち状態で支持され、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材に接触する板ばねである車両用スライドデッキ装置。
  6. 請求の範囲5記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記板ばねが、
    水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ上記スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき、上記支持部材と同じ上下方向位置において該支持部材の後方に位置する傾斜部と、
    該傾斜部の後端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置するとき上記支持部材の下面に接触する押さえ部と、を備える車両用スライドデッキ装置。
  7. 請求の範囲5または6記載の車両用スライドデッキ装置において、
    上記支持部材が、車幅方向に延びる回転軸回りに回転可能で上記スライドデッキの下面を支持する支持ローラである車両用スライドデッキ装置。
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