JP5788566B1 - 低エキスのノンアルコールビールテイスト飲料 - Google Patents

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【課題】穀物由来のエキス含有量が少ないにもかかわらず、十分な飲み応えがあり、かつ、後キレのあるノンアルコールビールテイスト飲料の提供。【解決手段】pH4.0以下のノンアルコールのビールテイスト飲料であって、(a)1g/100mL未満の、穀物由来のエキス分、(b)1.2〜2.5g/100mLの食物繊維、および(c)10〜500mg/Lの、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウムからなる群から選択される少なくとも一種のミネラルを含んでなる、ビールテイスト飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、低エキスのノンアルコールビールテイスト飲料に関し、詳細には、食物繊維とミネラルを配合してなる、低エキスのノンアルコールビールテイスト飲料に関する。
非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料において、健康志向のユーザーの間では低カロリー商品および低糖質商品のニーズが高まっている。しかし、低カロリーのノンアルコールビールテイスト飲料は、飲み応えに大きく関わるエキス分の含有量に制限が発生するため、薄く、水っぽい味になり易く、ビールらしい飲み応えと後キレを両立することが難しい。
発酵させた含アルコールのビールテイスト飲料においては、特許文献1のように、飲料中の麦芽比率を高めることによって飲み応えを付与する方法が開示されている。しかし、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料において麦芽などの穀物に由来するエキスを多量に用いると、それに伴って糖質やカロリーが増加してしまうだけでなく、発酵工程を経ないために、通常ビールには残らない麦汁臭と呼ばれるような独特の不快な臭気が残ってしまうという問題が生ずる。
さらに、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料にビールらしい飲み応えを付与する方法として、デンプン分解物と甘味料を用いる方法が報告されているが(例えば、特許文献2)、低カロリーや低エキスの処方における検討および言及はされていない。
また、ビールテイスト飲料の味質を改善する方法が、特許文献3および特許文献4に開示されており、それぞれキレ(特許文献3)および飲み応え(特許文献4)を付与することが報告されているものの、ビール類が本来有する「飲み応えとキレ」の2つの要素を両立するまでには至っていない。
以上より、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料において、低エキスのビールテイスト飲料として十分な飲み応えとキレを実現する手段は未だに見出されていない。
国際公開第2005/056746号 国際公開第2013/080354号 国際公開第2013/077055号 特開2013−188221号公報
本発明者らは、エキス含有量の少ない非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料の製造において、食物繊維とミネラル(カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム)を一定の濃度範囲で配合することにより、飲み応えと後キレを両立し、ビールらしい飲み応えを付与することができることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
従って、本発明の目的は、穀物由来のエキス含有量が少ないにもかかわらず、十分な飲み応えがあり、かつ、後キレのあるノンアルコールビールテイスト飲料を提供することにある。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)pH4.0以下のノンアルコールのビールテイスト飲料であって、(a)1g/100mL未満の、穀物由来のエキス分、(b)1.2〜2.5g/100mLの食物繊維、および(c)10〜500mg/Lの、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウムからなる群から選択される少なくとも一種のミネラルを含んでなる、ビールテイスト飲料。
(2)(a)の穀物が、麦芽または大豆である、上記(1)に記載のビールテイスト飲料。
(3)(b)の食物繊維が難消化性デキストリンである、上記(1)または(2)に記載のビールテイスト飲料。
(4)(c)のミネラルのうち、ナトリウムの量が15〜250mg/Lである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(5)(c)のミネラルのうち、カリウムの量が15〜500mg/Lである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(6)(c)のミネラルのうち、カルシウムの量が10〜350mg/Lである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(7)(c)のミネラルのうち、マグネシウムの量が3〜300mg/Lである、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
本発明のビールテイスト飲料は、エキス含有量が少ないにもかかわらず、十分な飲み応えがあり、かつ、後キレのあるノンアルコールビールテイスト飲料である。よって、本発明によれば、飲み応えと後キレの両方を兼ね備えた、低カロリーかつ低糖質のノンアルコールビールテイスト飲料を提供することが可能となる。
発明の具体的説明
本発明のビールテイスト飲料はノンアルコールの飲料である。本発明において「ノンアルコール」の飲料とは、エタノール濃度が1.0体積(v/v)%未満の飲料を意味する。本発明のノンアルコールのビールテイスト飲料にはアルコール含量が0.00体積%である飲料(完全無アルコール飲料)も含まれるが、完全無アルコール飲料は検出限界以下の極微量のアルコールを含有する飲料を排除する趣旨ではない。すなわち、検出限界以下の極微量のアルコールを含有する飲料は完全無アルコール飲料に包含される。
本発明のビールテイスト飲料の好ましい態様としては、未発酵のノンアルコールビールテイスト飲料が挙げられる。未発酵の飲料は発酵工程を経ずに製造されるため、典型的には完全無アルコール飲料として提供される。
本発明のビールテイスト飲料はビールテイスト清涼発泡飲料である。本発明において「ビールテイスト清涼発泡飲料」とは、通常にビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りに類似する特徴を有する飲料であって、炭酸ガスや炭酸水等により清涼感が付与された発泡性の飲料を意味する。
本発明のビールテイスト飲料は、食物繊維とミネラルを原料として使用するものである。
本発明に用いられる食物繊維としては、食品の製造原料として用いられるものであればよく、特に制限されないが、例えば、難消化性デキストリンやポリデキストロースが挙げられ、好ましくは難消化性デキストリンが用いられる。本発明では、1種の食物繊維を用いても、2種以上の食物繊維を組み合わせて使用してもよい。本発明のビールテイスト飲料における食物繊維の濃度は1.2〜2.5g/100mLとされ、好ましくは1.5〜2.5g/100mL、より好ましくは1.5〜2.0g/100mLとされる。
本発明に用いられるミネラルは、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウム、ならびにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。これらのミネラルを供与するために飲料中に配合される化合物(塩)としては、食品および飲料に使用できるものであればよく、特に制限されないが、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸カリウム、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、塩化カルシウム二水和物、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム七水和物などが挙げられる。本発明のビールテイスト飲料におけるミネラルの濃度は10〜500mg/Lとされ、好ましくは10〜400mg/L、より好ましくは10〜300mg/Lとされる。この数値は、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウムのいずれかを組み合わせて使用する場合には、その合計量である。さらに、ナトリウムの濃度は、好ましくは15〜250mg/L、より好ましくは15〜200mg/L、さらに好ましくは15〜100mg/L、さらに好ましくは45〜100mg/Lとされる。カリウムの濃度は、好ましくは15〜500mg/L、より好ましくは15〜400mg/L、さらに好ましくは15〜300mg/L、さらに好ましくは50〜250mg/Lとされる。カルシウムの濃度は、好ましくは10〜350mg/L、より好ましくは10〜250mg/L、さらに好ましくは20〜200mg/L、さらに好ましくは20〜75mg/Lとされる。マグネシウムの濃度は、好ましくは3〜300mg/L、より好ましくは10〜250mg/L、さらに好ましくは10〜200mg/Lとされる。
本発明によれば、穀物由来のエキスに依存することなく、十分な飲み応えを有するビールテイスト飲料が提供される。よって、本発明のビールテイスト飲料では、穀物由来エキスの含有量を低く抑えることができ、これにより、本発明のビールテイスト飲料は、低カロリーかつ低糖質のビールテイスト飲料として製造することが可能となる。穀物としては、例えば、麦、麦芽、大豆、豆類、米、トウモロコシ、こうりゃん、サツマイモ、ジャガイモ、およびそれらの抽出物などが挙げられ、好ましくは麦芽または大豆とされる。本発明において「麦芽」とは、発芽させた麦の種子を乾燥させた後、芽と根を取り除いたものを意味する。本発明のビールテイスト飲料中の穀物由来エキス分は1g/100mL未満とされ、好ましくは0.5g/100mL未満、より好ましくは0.2g/100mL以下とされる。また、本発明のビールテイスト飲料は、穀物由来エキス分を含有しないものとしてもよい。ビールテイスト飲料中のエキス含量は、例えば、振動式密度計(アントンパール社 DMA4500)を用いて測定することができる。
本発明のビールテイスト飲料には、本発明の効果を妨げない範囲でその他の原料を配合してもよい。すなわち、本発明のビールテイスト飲料では、着色料(例えば、カラメル色素)、甘味料(例えば、高甘味度甘味料)、調味成分(例えば、アミノ酸)、酸味料(例えば、リン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、グルコン酸、フィチン酸、リンゴ酸)、香料(例えば、ビールの代表的な香気成分である酢酸エチル、酢酸イソアミル、イソアミルアルコールなどを含んだ市販のビールフレーバー)、異性化ホップエキスなどの苦味成分、酵母エキスなどを原料として使用することができる。
本発明のビールテイスト飲料は、穀物由来のエキス分を極めて低い濃度で含有するか、またはこれを含有しないノンアルコールのビールテイスト清涼発泡飲料であることから、低カロリーのビールテイスト飲料および/または低糖質のビールテイスト飲料として提供することができる。本発明において低カロリーとは20kcal/100ml以下のカロリー数であることを意味し、好ましくは10kcal/100ml以下、より好ましくは5kcal/100ml未満である。本発明において低糖質とは1.0g/100ml以下の糖質の量であることを意味し、好ましくは0.5g/100ml未満である。飲料のカロリー数および糖質量は食品に関する「栄養表示基準」(厚生労働省告示第176号、平成15年4月24日)に従って算出することができる。
本発明のビールテイスト飲料は、穀物由来のエキス分を低濃度に抑え、ミネラルと食物繊維を配合すること以外は、当業者に周知の方法にしたがって製造することができる。本発明のビールテイスト飲料の製造方法を例示すると以下のとおりである。
本発明のビールテイスト飲料の製造には、原料を配合した仕込液が用いられる。この仕込液の調製は、常法に従って行うことができ、例えば、水と原料のほか、必要に応じて他の添加成分を仕込釜あるいは仕込槽に投入して撹拌し、得られた混合液にホップを添加し、次いで煮沸し、静置する工程を行うことにより得ることができる。静置により固形分を取り除いた後、炭酸ガスの添加、濾過、容器詰め、殺菌などの工程を経て、本発明のビールテイスト飲料を得ることができる。
上記製造工程において添加されるホップとしては、例えば、毬花ホップ、ホップペレット、ホップエキスが挙げられる。また、ホップ添加後の煮沸は、例えば、100℃で、30〜90分行われ、さらに静置は、例えば、80〜100℃で、1〜60分行われる。ホップを仕込液に添加し、煮沸することでビール特有の味わい、香りを付与することができることから、ホップの添加・煮沸工程を実施することが好ましい。ただし、ビールフレーバーなどの香料や、異性化ホップエキスなどの苦味料を添加することによりビールテイストを飲料に付与することができることから、ホップの添加・煮沸工程は必須ではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
実施例1:食物繊維とミネラルとの組み合わせによる効果の予備的検討
ミネラルのみを含むサンプルとして、Na、K、CaおよびMgのそれぞれの塩またはこれらの組み合わせ(8種類+組み合わせ1種類)を含有する炭酸水(0.2MPa)を調製した。また、食物繊維のみを含むサンプルとして、難消化性デキストリン(商品名:ファイバーソル;松谷化学社製)を含有する炭酸水(0.2MPa)を調製した。さらに、食物繊維とミネラルの両方を含むサンプルとして、Na、K、CaおよびMgの塩(8種類+組み合わせ1種類)と難消化性デキストリンとを含有する炭酸水(0.2MPa)を調製した。難消化性デキストリンの濃度は1.5g/100mLとした。全てのサンプルのpHを、4.0になるようにリン酸を用いて調整した。ミネラルの濃度は、下記の表2に示す通りとした。
これら全てのサンプルについて、官能評価を行った。官能評価の評価基準は、下記の表1に示す。
Figure 0005788566
上記サンプルについての官能評価の結果を、下記の表2に示す。
Figure 0005788566
表2によれば、次のような結果が示される。まず、難消化性デキストリン単独では、飲み応えが上昇するものの、後味が残存し、キレがなかった。ミネラル単独では、飲み応えも悪く、べったりとした後味でキレがなかった。難消化性デキストリンとミネラルの組み合わせを用いることにより、トップの飲み応えと後半の後キレが両立された。ミネラルの供給源として添加したミネラル塩については、全ての金属の種類および陰イオンの種類において同様の効果が見られた。さらに、複数のミネラルの組み合わせにおいても同様の効果が見られた。
実施例2:食物繊維の最適な濃度範囲の検討
様々な濃度の難消化性デキストリン(0.7、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5g/100mL)と、所定量のNa、K、CaまたはMgの塩(全8種類)を含有する低カロリーの炭酸飲料(0.2MPa)を調製し、全てのサンプルのpHを、4.0になるようにリン酸を用いて調整した後、実施例1と同様の検討を行った。官能評価基準は、表1に示す通りとした。結果を表3に示す。
Figure 0005788566
表3によれば、次のような結果が示される。1.5〜2.5g/100mLの難消化性デキストリンを含有するサンプルにおいて、ビールらしい抑揚の有る香味が得られ、飲み応えと後キレが両立していた。特に、1.5〜2.0g/100mLの難消化性デキストリンを含有するサンプルが好ましかった。ミネラル塩の種類による効果の違いは見られなかった。これらの結果から、食物繊維の含有量は、1.2〜2.5g/100mLであることが好ましく、1.5〜2.5g/100mLであることがさらに好ましく、1.5〜2.0g/100mLであることがさらに好ましいものと考えられた。
実施例3:ミネラルの最適な濃度範囲の検討
下記の表4に示す様々な濃度のNa、K、CaまたはMgの塩と、1.5g/100mLの難消化性デキストリンを含有する炭酸飲料(0.2MPa)を調製し全てのサンプルのpHを、4.0になるようにリン酸を用いて調整した後、実施例1と同様の検討を行った。官能評価基準は、表1に示す通りとした。
Figure 0005788566
結果を表5に示す。
Figure 0005788566
表5によれば、ミネラルの添加量を一定範囲に調整することによって、良質な飲み応えとキレが得られることが明らかとなった。表5に示される結果から、Naの濃度は、15〜250mg/Lであることが好ましく、15〜200mg/Lであることがより好ましく、15〜100mg/Lであることがさらに好ましく、45〜100mg/Lであることがさらに好ましいものと考えられた。Kの濃度は、15〜500mg/Lであることが好ましく、15〜400mg/Lであることがより好ましく、15〜300mg/Lであることがさらに好ましく、50〜250mg/Lであることがさらに好ましいものと考えられた。Caの濃度は、10〜350mg/Lであることが好ましく、10〜250mg/Lであることがより好ましく、20〜200mg/Lであることがさらに好ましく、20〜75mg/Lであることがさらに好ましいものと考えられた。Mgの濃度は、3〜300mg/Lであることが好ましく、10〜250mg/Lであることがより好ましく、10〜200mg/Lであることがさらに好ましいものと考えられた。
実施例4:香料や色素を添加した飲料における効果の確認
香料や色素などを添加した飲料の形態においても効果が見られるかどうかを、以下のようにして確認した。
一般的なビール香料およびカラメル色素を用いてノンアルコールビール飲料風に調整した炭酸飲料(0.2MPa)として3つの試験区のサンプルを調製し、全てのサンプルのpHを、4.0になるようにリン酸を用いて調整した後、官能評価を行った。官能評価基準は、表1に示す通りとした。試験区の詳細と結果を表6に示す。
Figure 0005788566
表6によれば、香料や色素等の素材が加わったとしても、所定濃度の食物繊維とミネラルの組み合わせによる飲み応えと後キレを両立させる効果が見られることが明らかとなった。
実施例5:穀物原料から製造された飲料における効果の確認
大豆タンパク(商品名:フジプロシリーズ;不二製油社製)を市販のプロテアーゼ(商品名:ウマミザイム;アマノエンザイム社製)で分解して得られる液体、および一般的な麦汁を使用し、これら材料に由来するエキス分の含有量が下記の表8に示す数値となるようにこれらを添加した水溶液を調製し、0.2MPaの炭酸ガス濃度に調整した。全てのサンプルにおいて、ミネラルとして、カリウム濃度が100mg/Lとなるようにリン酸二水素カリウムを添加した。また、難消化性デキストリンを添加しないサンプルと、1.5g/100mLの難消化性デキストリンを添加したサンプルとをそれぞれ用意した。全てのサンプルにおいて、リン酸を用いてpHを4.0に調整した。これらのサンプルについて、飲み応え、後キレ、および穀物臭を組み合わせた官能評価を実施した。
飲み応えおよび後キレの評価基準は表1に示す通りである。これらに穀物臭を組み合わせた総合評価の基準を表7に示す。
Figure 0005788566
各サンプルについての官能評価の結果を表8に示す。
Figure 0005788566
表8において、穀物由来のエキス分の含有量は、添加する大豆タンパク分解液及び麦汁を測定試料とし、振動式密度計(アントンパール社 DMA4500)を用いて測定したものである。
結果として、飲料に穀物由来のエキス分が配合されると、飲み応えは上昇するものの、穀物臭が強くなり、飲料の香味品質が著しく劣ってくることが明らかとなった。よって、本発明の飲料中の穀物由来エキス分は、少量の範囲、例えば1g/100mL未満、好ましくは0.5g/100mL未満、より好ましくは0.2g/100mL以下の範囲であることが望ましいものと考えられた。

Claims (7)

  1. pH4.0以下のノンアルコールのビールテイスト飲料であって、
    (a)1g/100mL未満の、穀物由来のエキス分、
    (b)1.2〜2.5g/100mLの食物繊維、および
    (c)〜500mg/Lの、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウムからなる群から選択される少なくとも一種のミネラル
    を含んでなり、以下の条件:
    (i)ナトリウムの量が15〜250mg/Lである;
    (ii)カリウムの量が15〜500mg/Lである;
    (iii)カルシウムの量が10〜350mg/Lである;および
    (iv)マグネシウムの量が3〜300mg/Lである、
    のうちの少なくとも一つの条件を満たし、
    さらに、ナトリウムの量の上限値が250mg/Lであり、カリウムの量の上限値が500mg/Lであり、カルシウムの量の上限値が350mg/Lであり、かつ、マグネシウムの量の上限値が300mg/Lである、ビールテイスト飲料。
  2. (a)の穀物が、麦芽または大豆である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. (b)の食物繊維が難消化性デキストリンである、請求項1または2に記載のビールテイスト飲料。
  4. (c)のミネラルのうち、ナトリウムの量が15〜250mg/Lである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  5. (c)のミネラルのうち、カリウムの量が15〜500mg/Lである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  6. (c)のミネラルのうち、カルシウムの量が10〜350mg/Lである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  7. (c)のミネラルのうち、マグネシウムの量が3〜300mg/Lである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
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